JP2679467B2 - 成形品のマスキング塗装方法 - Google Patents

成形品のマスキング塗装方法

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和之 大石
豊 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成形品のマスキング塗装
方法、特に、ロゴ等の立体的デザインが施された樹脂成
形品に塗膜層を形成する際のマスキング塗装方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の外装品として配設さ
れるバックパネルやフロントグリル等の樹脂製品には、
自動車の車名や会社名を記したロゴが凸文字によって形
成されている。
【0003】図7に示すように、例えばバックパネル1
はPMMA(メタクリル樹脂)等の熱可塑性樹脂により
板状に形成される。このバックパネル1には、例えば
「TG」の2文字よりなる凸文字2が形成されている。
【0004】前記バックパネル1は次のようにして形成
される。すなわち、図8に示すように、公知の射出成形
法により、前記凸文字2の形状に形成された突起3を有
するバックパネル本体(以下、単に本体という)1aを
成形し、次に、同突起3の表面にクロム等よりなるホッ
トスタンプ箔4をプレス又はローラにより加熱圧着す
る。
【0005】さらに、前記ホットスタンプ箔4部分の耐
久性を向上させるため、図10に示すように、同ホット
スタンプ箔4の表面には、透明樹脂を塗装(クリア塗
装)することによりクリア塗膜層51が形成される。
【0006】前記クリア塗膜層51は必要な箇所にのみ
形成すればよいため、クリア塗装が不要な箇所にはマス
キングが施された後塗装が行われる。このマスキング塗
装の方法としては、前記凸文字2の形状よりもやや大き
く打ち抜かれた塩化ビニル等よりなる図示しないマスキ
ングテープを貼着し、スプレー等によりクリア塗装を施
し、乾燥させた後、前記テープを剥がすいわゆるマスキ
ングテープ法が挙げられる。しかし、この方法では、前
記テープに関しては「使い捨て」をせざるをえず、製造
コストが上昇するばかりか、貼着、剥離するのに時間を
要し、作業性が悪かった。
【0007】一方、図9に示すように、前記マスキング
テープの代わりに電鋳マスク52を受治具54上に載置
固定された前記本体1a上に配置し、その上からスプレ
ー等によりクリア塗装を施すいわゆる電鋳マスク法が挙
げられる。前記電鋳マスク52は凸文字2を除いた本体
1a上に銀ペーストを塗布し、通電性を持たせ、そこに
ニッケル等の金属により電気メッキを施した後、それを
剥離し、仕上げたものである。この電鋳マスク法によれ
ば、同電鋳マスク52の再利用を図ることができるとと
もに、貼着する手間がかからないので経済的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記電
鋳マスク法には次に記すような問題があった。すなわ
ち、前記電鋳マスク52はニッケル等の金属メッキによ
り形成されていた。このメッキの析出がうまくいかない
場合には、図9に示すように、電鋳マスク52の本体1
aとの当接面がでこぼこ状となってしまった。前記電鋳
マスク52は相当の硬度を有し、柔軟性がないため、本
体1aに対して全面が密着しないと隙間が形成され、ク
リア塗装を施す際にクリア塗膜層51が前記隙間内に浸
入してしまった。かかる場合、図10に示すように、ク
リア塗膜層51と本体1aとの境界部(以下、見切部5
3という)が鋸歯状となってしまい、該見切部53の外
観低下を招来するおそれがあった。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は塗膜層の見切部の外観を
優れたものとすることができるとともに、コストの低
減、製造の迅速化を図ることができる成形品のマスキン
グ塗装方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、表面に凸部を有する樹脂成形品の当該
部を覆うように塗膜層を形成する成形品のマスキング塗
装方法であって、(A):前記樹脂成形品を機台上に配置す
る工程と、(B):表面が平滑で且つ前記凸部の形状にほぼ
等しいくり抜き孔を有する柔軟性のある薄板よりなる
助マスクと、該補助マスク上に配置されて前記凸部より
も大きいくり抜き孔を有するマスク本体とからなるマス
クを、前記凸部と前記両くり抜き孔とが相互に対応する
ように前記成形品上に載置固定する工程と、(C):前記凸
部に対し、樹脂により塗膜層を形成する工程と、(D):
記塗膜層が形成された後、前記マスクを前記樹脂成形品
から取り外す工程とを備えたことを特徴とする成形品の
マスキング塗装方法をその要旨とする。
【0011】
【作用】表面が平滑で且つ成形品の凸部の形状にほぼ等
しいくり抜き孔を有する補助マスクが成形品上に配置さ
れ、さらにその上から当該凸部よりも大きいくり抜き孔
を有するマスク本体が、凸部と両くり抜き孔とが相互に
対応するように配置される。機台上に配置された樹脂成
形品とマスク本体との間に位置する補助マスクは柔軟性
のある薄板よりなるため、樹脂成形品及びマスク本体の
一方に若干の凹凸や形状のばらつきがあっても、マスク
が樹脂成形品に対して密接する。このため、樹脂により
塗膜層が形成されるとき、成形品と表面が平滑な補助マ
スクとの間には隙間が形成されず、塗膜層が該隙間に浸
入するおそれがない。従って、見切部の外観が良好とな
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明をバックパネルのマスキング塗
装方法に具体化した一実施例を図面に基づいて説明す
る。図5,6に示すように、バックパネル1の凸文字2
は、成形品としての本体1aに形成された高さ0.5m
m程度の凸部としての突起3、同突起3に加熱圧着され
たホットスタンプ箔4及び同ホットスタンプ箔4を覆う
ようにして形成された厚さ25μm程度の塗膜層として
のクリア塗膜層10により構成される。
【0013】図2に示すように、マスク本体としての電
鋳マスク5は厚さが0.3mm以上で、前記同様ニッケ
ル等のメッキによって形成されているとともに、前記突
起3に該当する位置には、突起3の外周縁よりも1〜2
mm程度広いくり抜き孔5aが形成されている。
【0014】また、この電鋳マスク5と本体1aとの間
に介在される補助マスクとしての薄板6は、例えばステ
ンレスからなり、厚さが0.2mm〜0.8mm程度で
あり、前記突起3の外周縁よりも0.5mm程度広いく
り抜き孔6aがレーザ加工等の方法により形成されてい
る。
【0015】次に、マスキング塗装方法について説明す
る。まず、前記電鋳マスク5の一方の面に薄板6を取着
する。この取着方法としては図示しない両面テープで両
者を貼着させる方法のほか、図2に示すように、例えば
薄板6に透孔6b、電鋳マスク5にストッパ5bを突出
形成しておき、透孔6b内にストッパ5bを嵌合させて
取着する等種々の取着方法を使用し得る。このように、
電鋳マスク5及び薄板6によりマスクMが構成される。
【0016】次に、図3に示すように、本体1aの形状
に則した機台7上に本体1aを前記突起3を上にした状
態で配置する。さらに、その上から、前記マスクMを薄
板6、電鋳マスク5の順で配置する。ただし、このと
き、前記両くり抜き孔5a,6aを前記突起3の位置に
合わせる必要がある。そして、図4に示すように、図中
右側にある固定治具9で電鋳マスク5を本体1aに対し
て固定し、相互にずれないよう位置決めをする。
【0017】上記のようにしてマスキングが完了した後
は、液状アクリル−ウレタン系塗料よりなる透明樹脂を
スプレー等で吹付けることによりクリア塗装が施され、
図1に示すように、クリア塗膜層10が形成される。こ
のとき、前記本体1aと薄板6との間には隙間が形成さ
れないため、クリア塗膜層10は本体1aと薄板6間の
内部に浸入することはない。
【0018】そして、前記クリア塗膜層10が乾燥固化
した後、前記固定治具9を取外し、マスクMすなわち薄
板6、電鋳マスク5を取外す。すると、図5に示すよう
に、見切部11は従来のような鋸歯状ではなく、前記薄
板6のくり抜き孔6aの内周面形状に沿った美しい外観
を呈する。
【0019】このように、本実施例のマスキング塗装方
法によれば、電鋳マスク5と本体1aとの間に柔軟性を
有する薄板6を配置したので、電鋳マスク5の凹凸があ
ったり、また、冬期、夏期等の気温差で本体1aの形状
に多少ばらつきがあったりしても、これらに関係なく、
薄板6を本体1a面に当接させることができ、隙間を形
成しない。従って、クリア塗膜層10が隙間内に浸入す
るのを防ぐことができるので、見切部11が正確にな
り、凸文字2の外観を美しいものとすることができる。
【0020】また、前記薄板6及び電鋳マスク5は30
回程度連続使用したのち、有機溶剤等で洗浄し、再使用
することが可能であり、従来のマスキングテープのよう
に使い捨てする必要がない。従って、製造コストの低減
を図ることができる。
【0021】さらに、マスキング時においては、本体1
a上に前記薄板6及び電鋳マスク5を配置し、固定治具
9で固定するだけでよいので、従来のマスキングテープ
のように貼着、剥離の手間を省くことができ、より一層
生産性を向上させることができる。
【0022】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば以下
のように構成してもよい。 (1)前記薄板6や電鋳マスク5等の厚さやくり抜き孔
5a,6aのサイズ等は突起3の形状や厚さ等に合わせ
て適宜変更し得るものである。
【0023】(2)前記実施例においては、薄板6はス
テンレス製としたが、その外にも例えば鉄、アルミニウ
ム、銅、真鍮等種々の金属等も採用し得る。 (3)前記実施例においては、樹脂製品としてバックパ
ネル1のマスキング塗装方法について説明したが、その
外にも例えばフロントグリル等種々の樹脂製品にも適用
し得る。
【0024】
【発明の効果】本発明の成形品のマスキング塗装方法に
よれば、マスク本体及び補助マスクよりなるマスクと、
樹脂成形品との間の密着をより確実なものとすることが
できるため、塗膜層の見切部の外観を優れたものとする
ことができるとともに、樹脂製品製造時のコストの低
減、製造の迅速化を図ることができるという優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のマスキング塗装方法においてクリア
塗膜層を形成した状態を示す部分断面図である。
【図2】電鋳マスクと薄板の取着状態を示す部分断面図
である。
【図3】マスキングを施した状態を示す部分断面図であ
る。
【図4】薄板等を固定治具で固定した状態を示す部分断
面図である。
【図5】クリア塗膜層が形成されたバックパネルを示す
部分断面図である。
【図6】クリア塗膜層が形成されたバックパネルの凸文
字を示す部分平面図である。
【図7】バックパネルを示す斜視図である。
【図8】本体の突起上に加熱圧着されたホットスタンプ
箔を示す部分断面図である。
【図9】従来の電鋳マスクによるマスキング塗装方法を
示す部分断面図である。
【図10】従来のマスキング塗装方法によって得られた
クリア塗膜層を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1a…樹脂成形品としてのバックパネル本体、3…凸部
としての突起、5…マスク本体としての電鋳マスク、5
a…くり抜き孔、6…補助マスクとしての薄板、6a…
くり抜き孔、7…機台としての受治具、10…塗膜層と
してのクリア塗膜層、M…マスク。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に凸部(3)を有する樹脂成形品
    (1a)の当該凸部(3)を覆うように塗膜層(10)
    を形成する成形品のマスキング塗装方法であって、 前記樹脂成形品(1a)を機台(7)上に配置する工程
    と、 表面が平滑で且つ前記凸部(3)の形状にほぼ等しいく
    り抜き孔(6a)を有する柔軟性のある薄板よりなる
    助マスク(6)と、該補助マスク(6)上に配置されて
    前記凸部(3)よりも大きいくり抜き孔(5a)を有す
    るマスク本体(5)とからなるマスク(M)を、前記凸
    部(3)と両くり抜き孔(5a,6a)とが相互に対応
    するように前記成形品(1a)上に載置固定する工程
    と、 前記凸部(3)に対し、樹脂により塗膜層(10)を形
    成する工程と、 前記塗膜層(10)が形成された後、前記マスク(M)
    を前記樹脂成形品(1a)から取り外す工程とを備えた
    ことを特徴とする成形品のマスキング塗装方法。
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