JP2679022B2 - トナーカートリッジ - Google Patents

トナーカートリッジ

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JP2679022B2
JP2679022B2 JP1186538A JP18653889A JP2679022B2 JP 2679022 B2 JP2679022 B2 JP 2679022B2 JP 1186538 A JP1186538 A JP 1186538A JP 18653889 A JP18653889 A JP 18653889A JP 2679022 B2 JP2679022 B2 JP 2679022B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、複写機等の現像装置に装着されるトナー
カートリッジに関する。
〔従来の技術〕
複写機等の画像形成装置においては、感光体ドラム上
に形成された静電潜像を顕像化するために現像装置が設
けられている。この現像装置には、現像剤としてのトナ
ーを貯蔵し、現像器にトナーを補給するためにトナーカ
ートリッジが設けられている。トナーカートリッジは、
現像器に対して着脱自在となっており、たとえば、複写
動作中に操作盤にトナーエンプティ表示が出たとき、ユ
ーザーが新しいトナーカートリッジと交換できるように
なっている。
トナーカートリッジの開口部には、通常、2つ折りの
シール部材が貼着されており、ユーザーがトナーカート
リッジを現像器に装着した後、前記シール部材を一端か
ら引っ張って、取り外すことができるようになってい
る。このシール部材の取り外しの作業性を改善するため
に、実開昭61−117170号公報に示すように、トナーカー
トリッジにシール部材を巻取り用のロール部材を設けた
ものもある。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記シール部材の巻取り用ロールを設けたものにおい
ては、シール部材の材質として反発性の強い、すなわち
腰の強いものを用いた場合、シール巻取り後に、巻き取
ったシール部材が反発により膨れてしまい(シール巻取
り径が大きくなる)、小スペース内に前記巻き取ったシ
ール部材を収納することができなくなってしまう。ま
た、巻取り後の反発時に、シール部材に付着したトナー
が飛散する場合がある。この反発を防ぐには、シール材
質として腰の弱いものを選択する必要があり、材質が限
定されてしまう。
また、ワンウェイ機構等により巻取り方向を規制しな
いと、シール部材のトナー付着面が巻取り時及び巻取り
後において外側になり、トナー汚れを招く恐れがある。
この発明の目的は、シール部材をロールによって巻き
取るようにしたものにおいて、巻き取った後の反発によ
るシール巻取り径の膨れ、及びトナーの飛散を防止でき
るトナーカートリッジを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係るトナーカートリッジは、開口部を有し
トナーを収容するカートリッジ本体と、カートリッジ本
体の開口部に貼着されたシール部材と、巻取りロール
と、圧接部材とを備えたものである。前記巻取りロール
は、カートリッジ本体に回転自在に支持されており、前
記シール部材を巻き取るためのものであり、前記圧接部
材は、カートリッジ本体に巻取りロールに対して相対移
動不能かつ回転不能に固定され、巻取りロールに巻き取
られたシール部材の外周面に圧接し得る弾性部材からな
る。
〔作用〕
この発明においては、トナーカートリッジの装着後、
巻取りロールによりシール部材を巻き取る。この巻取り
中及び巻取り後において、巻き取られたシール部材の外
周は、圧接部材により圧接されている。したがって、シ
ール部材の巻取り後、反発による膨れを防止することが
できる。ここで、圧接部材は弾性部材で構成され、しか
も巻取りロールと相対移動不能に固定されているので、
シール部材の巻取り初期においては圧接力は小さく巻取
りに対する負荷は小さいし、巻取り後期においてはシー
ル部材の巻取り量に応じて圧接力は強くなり、シール部
材の反発による膨れを効果的に防止できる。
また、圧接部材をシール部材の幅方向に渡って連続し
て設けておけば、シール部材のトナー付着面が外側にな
るような方向で巻かれたような場合にも、前記圧接部材
によりトナー付着面を清掃でき、機内がトナーによって
汚れるのを防止できる。
〔実施例〕
複写機の全体構成 第1図は、本発明の一実施例によるトナーカートリッ
ジが採用された静電複写機の全体構成図である。
複写機本体1は、本体上部1aと本体下部1bとからなっ
ている。本体上部1aと本体下部1bとは、図左側のヒンジ
部18を中心にして、図右側が開閉できるようになってい
る。複写機本体1の上面には原稿台2が固定されてお
り、原稿台2の上部には原稿押さえ3が開閉自在に装着
されている。複写機本体1の右側方には、給紙カセット
4,5が着脱自在に装着されている。また、左側方には、
複写済の用紙が排紙される排紙トレイ6が装着されてい
る。
複写機本体1の内部において、本体上部1a側には、原
稿の画像情報を読み取るための光学系7が設けられてい
る。光学系7は、光源,ミラー,レンズ等から構成され
ている。また、本体下部1bの内部中央には、その表面に
静電潜像が形成される感光体ドラム8が配置されてい
る。感光体ドラム8の周囲には、感光体ドラム8を所定
の電荷に帯電させる帯電装置9、静電潜像を現像する現
像装置10、用紙にトナー像を転写するための転写装置1
1、感光体ドラム8から用紙を分離するための用紙分離
装置12、及び感光体ドラム8上のトナーを除去するクリ
ーニング装置13が順に配置されている。給紙カセット4,
5と感光体ドラム8等によって構成される画像形成部と
の間には、用紙を搬送する給紙搬送路14が設けられ、ま
た画像形成部の用紙搬送方向下流側には、排紙搬送路15
が設けられている。排紙搬送路15と排紙トレイ6との間
には、搬送されてきた用紙上の転写像を定着する定着装
置16が設けられ、この定着装置16のさらに下流側には、
排紙ローラ17が設けられている。
現像装置部分の全体構成 第2図は、現像装置10部分を分解して詳細に示したも
のである。現像装置10は主に、現像器20と、現像器20に
トナーを補給するホッパー21とから構成されている。現
像器20は、前側板22(以下、複写機本体の手前側を前
方、奥側を後方とする)と後側板(図示せず)との間に
装着されており、感光体ドラム8の軸方向と直交する方
向(この実施例では上下方向)に着脱自在となってい
る。前側板22は、本体下部1b内部の前方に設けられてお
り、支点23を中心に、第2図に示す状態から上方に(時
計方向に)回動自在となっている。また、後側板は、本
体下部1b内部の後方に設けられており、前側板22と同様
に回動自在となっている。
第2図及び現像器20の支持部断面平面図である第3図
で示すように、前側板22及び後側板の装置内部側の壁面
には、現像器20を所定の位置に案内するためのガイド24
及び25が形成されている。一方、現像器20側には、その
側面に、外方に突出して支持部材26,27が設けられてお
り、この各支持部材26,27が、ガイド24及び25によって
形成される第1ポケット部P1と第2ポケット部P2に支持
されるようになっている。なお、前記第1ポケット部P1
において、ガイド25の現像器20側の支持部材26と当接す
る面は、感光体ドラム8の軸を中心とした半径Rの円弧
の一部となっている。また、現像器20の上部には、把手
28が装着されており、上方から現像器20を引き出しやす
いようになっている。
現像器の構成 現像器20の内部には、従来装置と同様に、感光体ドラ
ム8にトナーを供給する現像ローラ29と、トナー及びキ
ャリアからなる現像剤を現像ローラ29側に汲み上げる汲
み上げロータ30と、現像器20内の現像剤を撹拌するため
の撹拌ローラ31とが、それぞれ回転自在に設けられてい
る。そして、撹拌ローラ31の上方には、後述するホッパ
ー21から供給されてきたトナーを、現像器20の幅方向
(第2図紙面垂直方向)に搬送するためのスパイラル32
(第4図参照)が回転可能に設けられている。さらに、
スパイラル32の上方で、複写機本体1の前方には、ホッ
パー21との連絡開口部20aが形成されている(第4図参
照)。なお、現像器20及び感光体ドラム8を支持する前
側板22の一端側(第2図左側)の上部には、ピン33によ
り連結部材34が回動自在に装着されている。連結部材34
の上端側は、複写機本体1の本体上部1aに回動自在に装
着されている。
ホッパーの構成 第2図及びこのIV−IV線断面図である第4図で示すよ
うに、ホッパー21は、前側板22の複写機本体前方に配置
されており、支持プレート35及び36により前側板22に固
定されている。ホッパー21は主に、ホッパー本体37と、
トナーカートリッジ42とから構成されている。
ホッパー本体 ホッパー本体37は、トナーを収容するトナー容器38を
有している。トナー容器38は、第4図で示すように、幅
方向の両側壁(内側壁)が傾斜して形成されており、側
面から見て断面V字状に形成されている。また、幅方向
と直交する方向の側壁(内側壁)も、傾斜して形成され
ている。そして、容器38の上方は開口している。また、
トナー容器38の左右両側部上端には、断面コ字状の係止
部40,41がそれぞれ形成されている。そして、この係止
部40,41に、後述するトナーカートリッジ42の開口部端
部に形成されたフランジ部43が係止し得るようになって
いる。第4図で示すように、トナー容器38の後方の一部
にも係止部44が形成されており、前記同様に、この係止
部44にトナーカートリッジ42のフランジ部43が係止し得
るようになっている。
前記トナー容器38の底部には、第4図〜第7図で示す
ように、トナーを下方に落下させるためのトナー供給口
38aが形成されている。なお、第5図はトナー容器38の
内部を示す斜視図、第6図はその一部平面図、第7図は
前記トナー供給口38a部分の拡大断面図である。トナー
供給口38aは、現像器20の連絡開口部20aに対応するよう
に、トナー容器38の幅方向中央部より若干第2図右寄り
に配置されている。また、トナー容器38の底部には、容
器内のトナーをトナー供給口38aに搬送するための搬送
部材39が回転自在に配置されている。搬送部材39には、
トナー供給口38aの真上に相当する位置に、4枚の羽根
部材45を有するロータ部39aが形成されており、またロ
ータ部39aの両側には、トナーをロータ部39aに搬送する
ためのスパイラル部39b,39cが形成されている。
前記ロータ部39aは、第6図及び第7図から明らかな
ように、その羽根部材45でトナー供給口38aを覆ってお
り、トナーが一度に大量に供給されないようになってい
る。
第5図で示すように、前記トナー容器38の傾斜した側
壁内面には、それぞれポリエステルフィルム等の弾性力
を有する部材によって形成された横振動板46(図では一
方のみを示している)及び前,後振動板47,48が装着さ
れている。各振動板46〜48は、その上部のみが容器38の
内面に貼着されており、下部は自由状態となっている。
横振動板46の下端は、搬送部材39の端部、すなわちスパ
イラル39bの端部外周に当接している。また後振動板48
の下端の横振動板46側の端部は、横振動板46の上面に重
なるように配置されており、横振動板46の振動によって
後振動板48が振動し得るようになっている。前振動板47
の下端一部には、突起部47aが形成されている。この突
起部47aは、第5図〜第7図で示すように、搬送部材39
のロータ部39aに形成された羽根部材45の時計方向上流
側に当接している。なお、搬送部材39の回転方向は、第
5図及び第7図の矢印A方向であり、前記突起部47aが
ロータ部39内に巻き込まれないようになっている。
第2図及び第4図で示すように、前記トナー容器38の
下方には、トナー容器38内部の搬送部材39と直交する方
向に筒状ケーシング49が設けられている。筒状ケーシン
グ49内には、トナー補給パイプ50が摺動自在に挿入され
ている。トナー補給パイプの上部には、所定の範囲にわ
たって上開口部50aが形成されており、トナー補給パイ
プ50の摺動範囲において、この上開口部50aとトナー容
器38側のトナー供給口38aとが連通するようになってい
る。また、トナー補給パイプ50の先端(第4図右端)に
は、下側半周にわたって下開口部50bが形成されてい
る。そして、トナー補給パイプ50内部には、トナー容器
38から落下してきたトナーをトナー補給パイプ46先端側
に搬送するためのスパイラル51が回転自在に設けられて
いる。このスパイラル51の軸51aは、トナー補給パイプ5
0の後端(複写機本体の前方端部)を貫通して、また筒
状ケーシング49の後端を貫通して、ホッパー21から前方
(手前方向)に突出している。ここで、第4図に示すよ
うに、複写機本体1の前カバー19が閉じられた状態で
は、この前カバー19の内壁面がスパイラル軸51aの後端
部分に当接し、トナー補給パイプ50を前方に押して、そ
の先端部が現像器20の連絡開口部20a内に侵入し得るよ
うになっている。
前記トナー補給パイプ50の先端部外周には、パイプ50
の下開口部50bを覆うように、カバー52が設けられてい
る。カバー52は、トナー補給パイプ50の外周をスライド
自在となっており、通常は、ばね53によりトナー補給パ
イプ50の先端側に付勢されている。
第2図及び第4図で示すように、ホッパー21の右側端
部には、駆動モータ(図示せず)に連結された駆動ギヤ
55が設けられている。この駆動ギヤ55は、第1中間ギヤ
56及びトナー補給用ギヤ57を介して搬送部材39の軸に連
結されている。また第2図に示すように、第1中間ギヤ
56には、軸を介して第1ベベルギヤ58が固定されてお
り、第1ベベルギヤ58は、第2ベベルギヤ59及びこれと
一体的に形成された第2中間ギヤ60を介して小ギヤ61に
連結されている。小ギヤ61は、ホッパー21から突出した
スパイラル軸51aに固定されており、前記駆動ギヤ55の
回転により、スパイラル51が回転されるようになってい
る。
トナーカートリッジ トナーカートリッジ42は、トナーを貯蔵し、トナー容
器38内にトナーを補給するためのものである。このトナ
ーカートリッジ42は、一方に開口を有する箱状に形成さ
れるとともに、開口側は、先細形状となるような傾斜壁
を有している。また、開口側の端縁外周にはフランジ部
43が形成されており、前述したように、このフランジ部
43をホッパー本体側の係止部40,41に係止し、スライド
させることによって、着脱自在となっている。さらに、
フランジ部43の複数個所には、第4図に示すように、ロ
ック用の孔43aが形成されており、トナーカートリッジ4
2をホッパー本体37に装着した際に、トナー容器38の上
端に設けられたロック爪38bが前記孔43aに係合し、固定
されるようになっている。
第8図に示すように、トナーカートリッジ42は、未使
用の状態では、2つ折りのシール部材62によって開口部
がシールされている。そして、トナーカートリッジ42を
ホッパー本体37に装着した際に、前記2つ折りシール部
材62を巻き取るための機構が、フランジ部43に設けられ
ている。この機構は、第2図、第4図及び第8図に示す
ように、支持部材63と、巻取りロール64と、圧接部材65
とから構成されている。支持部材63は、複写機本体前方
側のフランジ部43において、左右両端部にフランジ部43
と一体的に形成されている。支持部材63には、U字状の
溝63aが形成されており、このU字状の溝63aに巻取りロ
ール64が回転自在に支持されている。巻取りロール64に
は、2つ折りシール部材62の一端が接着されている。巻
取りロール64の一端は、作業者が操作しやすいようにク
ランク形状(第2図参照)となっている。圧接部材65
は、スポンジ等の弾力性を有した樹脂材によって形成さ
れており、第2図で示すように、2つ折りシール部材62
の幅方向のほぼ全体にわたって、巻取りロール64の側部
下方に設けられている。したがって、この圧接部材65
は、巻取りロール64に巻き取られた2つ折りシール部材
62の外周面に圧接し得るようになっている。
使用時のセット状態 現像装置10が複写機本体1内にセットされ、前カバー
19が閉められた状態では、ホッパー21と現像器20とは第
4図に示す状態で連結されている。すなわち、スパイラ
ル軸51aが前カバー19の内壁面により後方(図右側)に
押され、トナー補給パイプ50の先端部が現像器20の連絡
開口部20a内に侵入している。このとき、トナー補給パ
イプ50外周に設けられたカバー52は、その先端が現像器
20の連絡開口部20aの端部に当接することにより、ばね5
3に抗して相対的に後退しており、トナー補給パイプ50
の下開口部50bが開けられた状態となっている。
トナー補給動作 次に、前記状態におけるトナー補給動作について説明
する。現像器20側のスパイラル32は、図示しない駆動系
により常時回転されている。また、ホッパー21側の搬送
部材39及びスパイラル51は停止している。
複写動作をしている最中にトナーが消費され、トナー
の補給指令が出力されると、図示しない駆動モータがオ
ンし、ホッパー21の駆動ギヤ55が回転する。この駆動ギ
ヤ55の回転は、第1中間ギヤ56及びトナー補給用ギヤ57
を介して搬送部材39に伝達される。搬送部材39が回転す
ると、第2図左側のトナーはスパイラル部39bにより、
また第2図右側のトナーはスパイラル部39cによりそれ
ぞれロータ部39aに搬送される。ロータ部39aは、搬送さ
れてきたトナーを羽根部材45により、一定量ずつトナー
供給口38aを介して下方に落下させる。
また、前記搬送部材39の回転と同時に、第1中間ギヤ
56の回転は、ベルルギヤ58,59及び第2中間ギヤ60を介
して小ギヤ61に伝達される。これにより、小ギヤ61の固
定されたスパイラル軸51aが回転し、スパイラル51が回
転する。したがって、トナー容器38の供給口38aからト
ナー補給パイプ50内に落下してきたトナーは、第4図右
側方向に搬送される。スパイラル51により搬送されてき
たトナーは、トナー補給パイプ50の下開口部50bを通し
て現像器20内に供給される。
現像器20内に供給されたトナーは、現像器20上部のス
パイラル32によって現像器20の幅方向に搬送される。ス
パイラル32の下方には、幅方向に連続して溝20b(第4
図参照)が形成されており、この溝20bを通して現像器2
0内の撹拌ローラ31及び汲み上げロータ30部分にトナー
が供給される。そして、トナー濃度が所定の濃度に到達
すると、トナー補給指令がオフとなり、ホッパー21の駆
動モータがオフとなってトナーの補給動作が終了する。
このような本実施例のトナー補給動作では、トナー供
給口38aを、幅方向の端部ではなく、ほぼ中央部に設け
ているので、トナー容器38内における左右のトナー搬送
路が短くなる。したがって、両端部におけるトナーの長
期間の滞留がなくなり、トナーが壁面へ固着するのを防
止することができる。
また、搬送部材39にロータ部39aを設けて、一定量ず
つトナーを次の搬送路に送ることができ、しかもロータ
部39aの停止時には、トナー供給口38aがこのロータ部39
aの羽根部材45によって覆われている。したがって、一
度に大量のトナーが供給されるのを防止することがで
き、オーバートナーやトナーの機内への飛散を防止する
ことができる。
残留トナーの防止動作 前記のトナーの補給動作において、搬送部材39の回転
により、スパイラル部39bが回転する。このスパイラル
部39b端部のスパイラル羽根には、横振動板46の下端が
当接しているので、スパイラル部39bの回転により、横
振動板46下端はスパイラル羽根に乗り上げたり、また外
れたりといった動作を繰り返す。このようにして、横振
動板46は、上端部分を中心として下端部分が回動するよ
うに振動する。また、横振動板46上には、後振動板48の
端部が重なるように配置されているので、前記のような
横振動板46の振動により、後振動板48も振動する。さら
に、前振動板47の突起部47aはロータ部39aの羽根部材45
に係止しているので、ロータ部39aの回転により、前振
動板47の下端が持ち上げられたり、また係止が外れて落
下したりといった動作を繰り返し、前振動板47も前記同
様に振動する。
このように、トナー容器38の各傾斜面に設けられた振
動板46〜48が、トナー補給動作に連動して振動する。し
たがって、トナー容器38内のトナーは底部に落下し、容
器38内にトナーが残留するのを防止することができる。
現像器の交換動作 次に、現像色を変更するために現像器20を交換する場
合の動作を説明する。通常、ホッパー21側には、もっと
も頻繁に使用する特定色(例えば黒色)のトナーを貯蔵
しておく。そして、例えば現像色を赤色に変更する場合
は、まず複写機本体1の本体上部1aと本体下部1bとのロ
ックを解除して、本体上部1aをヒンジ部18を中心に反時
計方向に回動し、本体1を開状態とする。この本体上部
1aの開動作に伴って、連結部材34が上方に引っ張られる
ので、この連結部材34にピン33を介して連結された前側
板22及び後ろ側板は、支点23を中心にして時計方向に所
定角度回動する。この状態を第10図に示している。この
第10図の状態では、現像器20が複写機本体の上方から取
り出せるような状態となっている。
次に、複写機本体の手前側からホッパー21のスパイラ
ル軸51aを前方に引く。これにより、第4図の一点鎖線
で示すように、スパイラル軸51a及びトナー補給パイプ5
0が図の左側に移動し、トナー補給パイプ50の先端部が
現像器20の連絡開口部20aから抜け出て、ホッパー21と
現像器20との連結が解除される。このような状態で、把
手28を把持して上方に引き出すと、現像器20の支持部材
26及び27が、それぞれ側板のポケット部P1,P2から抜け
出て、各ガイド24,25に沿って複写機本体1から現像器2
0を取り出すことができる。
次に、赤色トナーが収納された現像器20を用意し、こ
の赤色現像器20の支持部材26,27を側板22のガイド24,25
に沿って複写機本体内部に挿入していく。各支持部材2
6,27は、ガイド24及び25に沿って各ポケット部P1,P2部
分に支持される。このとき、前述のようにガイド25の支
持部材26との当接面は、感光体8を中心とする半径Rの
円弧状に形成されているので、支持部材26の上下位置が
正規の位置からずれているような場合にも、現像ローラ
29と感光体ドラム8との間隙は一定の間隙に維持され
る。
現像器20が各ポケット部P1,P2内に支持されると、ホ
ッパー21のスパイラル軸51aを押す。このとき、黒色以
外のトナーが収容された現像器20では、黒色現像器に形
成されている様な連絡開口部20aやスパイラル32は設け
られていない。したがって、ホッパー21のトナー補給パ
イプ50が押されても、カバー52に当接する部分はなく、
トナー補給パイプ50の下開口部50bは、ばね53の付勢に
より、カバー52によって覆われたままの状態となってい
る。また、黒色以外の現像器がセットされた場合は、ス
イッチ等によりその旨を検出し、トナー補給用のモータ
は駆動しないようになっている。
現像器20をもとの黒色現像器にセットしなおす場合
は、前記同様の動作で黒色現像器20を各ポケット部P1及
びP2内に支持する。そして、前記同様にスパイラル軸51
aを押すことにより、トナー補給パイプ50の先端部を現
像器20の連絡開口部20a内に侵入させる。このとき、ス
パイラル軸51aを押すことを作業者が忘れたような場合
にも、前カバー19を閉めることにより、前カバー19の内
壁面がスパイラル軸51aを押し、トナー補給パイプ50の
先端は現像器20の連絡開口部20a内に侵入する。
このような本実施例による現像器20の交換作業におい
ては、現像器20を上下方向に着脱自在とし、またガイド
24及び25により現像器20を案内するので、着脱作業のと
きに感光体ドラム8の表面を損傷するのを防止すること
ができる。また、現像色を変更する場合には、現像器2
0、すなわち本体部分のみを交換するので、作業が容易
になる。しかも、特定色については、ホッパー21のトナ
ーカートリッジ42にトナーを貯蔵できるので、大量の複
写を行う場合にも充分対応できる。
また、本実施例の現像装置では、複写機本体1の前カ
バー19を閉める動作に連動してトナー補給パイプ50が現
像器20側に挿入されるので、現像器20の交換時にホッパ
ー21と現像器20とを自動的に結合させることができる。
また、特定色(前記例では黒色)以外の現像器を使用す
る場合には、トナー補給パイプ50先端部の下開口部50b
は、カバー52によって覆われるので、トナーの機内への
漏れを防止することができる。
さらに、本実施例の現像装置では、現像器20の交換作
業時に、第10図に示すように、トナーカートリッジ42も
傾斜する。したがって、トナーカートリッジ42の横方向
の傾斜部42aにたまっていたトナーは、この傾斜時に容
器の底部に落下する。これにより、トナーカートリッジ
42を横方向に突出させて容量アップを図った場合にも、
トナーだまりを防止することができる。
トナーカートリッジの装着動作 次にトナーカートリッジ42の装着動作について説明す
る。まず、空になったトナーカートリッジ42を、ロック
爪38bを下方に押しながら水平方向に引き出し、排棄す
る。この後、新しいトナーカートリッジ42を用意して、
そのフランジ部43をトナー容器38の係止部40,41に係止
し、水平方向にスライドさせる。これにより、ロック爪
38bがトナーカートリッジ42のフランジ部43に形成され
た孔43aに係合し、ロックされる。
次に、巻取りロール64を、第8図において時計方向に
回転させ、2つ折りシール部材62を第9A図及び第9B図に
示すように巻き取って行く。この巻取りに際して、巻取
りロール64に巻き取られたシール部材62は、その外周面
が圧接部材65によって圧接されている。最終的に巻き取
った状態を第9C図に示す。
このような本実施例のトナーカートリッジの装着動作
においては、シール部材62の巻取り終了後にもシール部
材62の外周が圧接されているので、巻取り後にシール部
材62が反発して巻取り径が大きくなるようなことはな
い。また、巻取り中に、シール部材62にの一方の面に付
着したトナーを圧接部材65により清浄することもでき、
機内のトナー汚れを防止することができる。したがっ
て、従来のシール部材巻取り機構においては、シール部
材のトナー付着面がロールの内側にくるように巻取り方
向を規制する必要があったが、本実施例の巻取り機構で
は、巻取り方向を規制するためのワンウェイ機構等が不
要になる。さらに、前述のように、シール部材62が巻取
り終了後に反発するようなこともないので、シール部材
62の材質を限定する必要もなく、シール材質の選択の自
由度が増す。
〔他の実施例〕
(a) 前記実施例では、複写機本体1が本体上部1aと
本体下部1bとにより構成されており、両者が開閉自在な
クラムシェルタイプのものに本発明を適用したが、本発
明の採用される複写機はこのようなクラムシェルタイプ
に限定されるものではない。すなわち、原稿台が移動す
るタイプの装置においては、原稿台を装置本体上部から
移動させた状態で、この上部の開口部分から現像装置を
交換することができ、このようなタイプのものにも本発
明を適用することができる。
(b) 前実施例では、本発明の現像装置を複写機に採
用した場合について説明したが、他の例えばプリンタや
ファクシミリ装置のような画像形成装置にも本発明を適
用することができる。
(c) 前記実施例では、搬送部材39のロータ部39a
に、4枚の羽根部材45を設けたが、このロータ部39a
は、トナー供給口38aを覆うようなスポンジローラとし
てもよい。
(d) 前記実施例では、前振動板47に突起部47aを形
成し、これをロータ部39aの羽根部材45に当接させるよ
うにしたが、前振動板47を振動させる構成はこれに限定
されない。
たとえば、第11図に示すように、スパイラル部39bの
1ピッチ内に入り込むような突起部47bを複数個所に形
成してもよい。このような実施例では、スパイラル部39
bの回転により、前振動板47は横方向及び縦方向に振動
することとなり、トナーの残留を防止することができ
る。
(e) 振動板46〜48の構成は、前記実施例に限定され
るものではない。たとえば、トナーのすべりのよい板状
部材により振動板を形成するとともに、これをその上端
部を中心に回動自在とし、スパイラル部等の動きによっ
て前記板状部材が回動するようにしてもよい。
(f) 前記実施例では、2つ折りシール部材62の巻取
りに際して、巻取りロール64を時計方向に回転させて巻
き取るようにしたが、逆に巻き取るようにしてもよい。
巻取りロール64を反時計方向に巻き取った場合には、ト
ナーの付着した面がロールの内側に巻かれることとな
り、トナーの飛散がより少なくなる。
(g) 前記実施例では、圧接部材65をシール部材62の
幅方向のほぼすべてにわたって連続して設けたが、圧接
部材65を部分的に複数個所に設けてもよい。
〔発明の効果〕
このように本発明では、巻取りロールに巻き取られた
シール部材の外周面を、圧接部材により圧接するように
したので、シール部材の巻取り後において、反発による
膨れを防止することができ、シール部材の材質等を限定
する必要がなくなる。
また、圧接部材は弾性部材で構成され、巻取りロール
と相対移動不能に固定されているので、圧接部材のシー
ル部材に対する圧接力が巻取り量に応じて適切に変化
し、圧接力による負荷をあまり大きくすることなくシー
ル部材の膨れを効果的に防止できる。
また、シール部材の幅方向に圧接部材を連続して設け
た場合には、シール部材のトナー付着面が外側になるよ
うな方向で巻かれたような場合にも、圧接部材によりト
ナーの清掃を行うことができ、機内のトナー汚れを防止
することができるとともに、巻取りロールの巻取り方向
を規制する必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるトナーカートリッジが
適用された複写機の断面構成図、第2図は前記複写機の
現像装置部分を分解して示す図、第3図は現像器の取り
付け部分を示す平面部分図、第4図は前記第2図のIV−
IV線断面図、第5図は前記現像装置におけるトナー容器
内部を示す傾斜図、第6図はその一部平面図、第7図は
前記トナー容器の底部縦断面図、第8図はトナーカート
リッジのシール部材巻取り機構を示す断面構成図、第9A
図〜第9C図は前記シール部材巻取り機構の動作を説明す
るための図、第10図は現像器の交換動作を説明するため
の図、第11図は振動板の他の構成を示す一部平面図であ
る。 42……トナーカートリッジ、62……2つ折りシール部
材、63……支持部材、63a……溝、64……巻取りロー
ル、65……圧接部材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開口部を有しトナーを収容するカートリッ
    ジ本体と、 前記カートリッジ本体の開口部に貼着されたシール部材
    と、 前記カートリッジ本体に回転自在に支持され、前記シー
    ル部材を巻き取るための巻取りロールと、 前記カートリッジ本体に前記巻取りロールに対して相対
    移動不能かつ回転不能に固定され、前記巻取りロールに
    巻き取られたシール部材の外周面に圧接し得る弾性部材
    からなる圧接部材と、 を備えたトナーカートリッジ。
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