JP2678219B2 - 光記録媒体へのデータ固定方法,光記録媒体,及びデータ記録装置 - Google Patents

光記録媒体へのデータ固定方法,光記録媒体,及びデータ記録装置

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JP2678219B2 JP63003104A JP310488A JP2678219B2 JP 2678219 B2 JP2678219 B2 JP 2678219B2 JP 63003104 A JP63003104 A JP 63003104A JP 310488 A JP310488 A JP 310488A JP 2678219 B2 JP2678219 B2 JP 2678219B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、書き換え型光記録媒体、特に高分子材料を
記録層とする書き換え型光記録媒体にデータを固定する
技術に関する。
[従来の技術] 従来、書き換え型光記録媒体には、光磁気メモリーや
TeOx系の相変化型光メモリー等の無機材料を記録層に用
いた光記録媒体と、フォトクロミック材料や液晶材料あ
るいは相分離ポリマー等の有機材料を記録層に用いた光
記録媒体とに大別される。無機材料を用いた光記録媒体
は記録層の環境安定性に問題がある上に、製造に蒸着な
どが必要でコストが高くなるという欠点がある。一方、
有機材料を用いた光記録媒体は一般に製造コストが安い
点で有利であり、特に相分離ポリマーや高分子液晶等の
高分子材料を用いた光記録媒体は、薄膜を容易に作りや
すく環境安定性にも優れている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、これら書き換え型光記録媒体は記録の
消去あるいはオーバーライトが可能である反面、誤消去
あるいは誤記録に対する記録の保護に欠けるという問題
点があった。つまり、光記録媒体中の記録はソフトによ
る保護は可能であるが、媒体自身すなわちハード的な保
護は、光記録媒体中の全記録を一括保護することは可能
であるものの、光記録媒体中の各トラックあるいは各ビ
ット単位での記録の保護は実現されていないという欠点
があった。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決すべく成された本発明の構成は、以下
の通りである。
即ち、本発明第一は、光透過率又は光反射率が可逆的
に変化する高分子材料を記録層とした書き換え型光記録
媒体にデータを固定する方法であって、該記録層上の特
定領域に、記録、再生、消去時に与えるエネルギーより
も高いエネルギーを与えることにより、該特定領域に光
学特性の変化しない不可逆な記録領域を形成することを
特徴とする光記録媒体へのデータ固定方法にある。
上記本発明第一のデータ固定方法は、更にその特徴と
して、 『前記不可逆な記録領域は、前記高分子材料の熱変化
又は熱分解によって形成される』こと、 『前記不可逆な記録領域は、ピット又はホールであ
る』こと、 『前記不可逆な記録領域の形成は、レーザー光を照射
して行う』こと、をも含むものである。
また、本発明第二は、光透過率又は光反射率が可逆的
に変化する高分子材料を記録層とした書き換え型光記録
媒体において、該記録層の特定領域に、記録、再生、消
去時よりも高いエネルギーを与えられた、光学特性の変
化しない不可逆な記録領域が形成されていること特徴と
する光記録媒体にある。
上記本発明第二の光記録媒体は、更にその特徴とし
て、 『前記高分子材料が、光の散乱強度が可逆的に変化す
るものである』こと、 『前記高分子材料が、相分離ポリマーである』こと、 『前記高分子材料が、高分子液晶である』こと、 『前記不可逆な記録領域は、前記高分子材料が熱変化
又は熱分解された領域である』こと、 『前記不可逆な記録領域は、ピット又はホールであ
る』こと、をも含むものである。
また、本発明第三は、光透過率又は光反射率が可逆的
に変化する高分子材料を記録層とした書き換え型光記録
媒体にデータを記録する装置において、記録、再生、消
去時に出力するエネルギーよりも高いエネルギーを出力
し得るエネルギー源を備え、該エネルギー源は、該光記
録媒体にデータを固定する際に、該記録層の特定領域に
該高エネルギーを与えるものであることを特徴とするデ
ータ記録装置にある。
上記本発明第三のデータ記録装置は、更にその特徴と
して、 『前記エネルギー源は、レーザー光源である』ことを
含むものである。
本発明者らは、薄膜を容易に作りやすく環境安定性に
優れ、書き換え型光記録媒体の記録層として好適な高分
子材料に、データを固定して記録する方法について鋭意
検討した結果、本発明に至ったものである。
即ち、本発明によれば、高分子材料に記録,再生,消
去時よりも高いエネルギー、例えば相分離ポリマーでは
融点又は分解点以上の温度に加熱できるエネルギーを与
え、高分子液晶では等方相を示し、しかも粘性が非常に
低下する温度以上に加熱できるエネルギーを与え、これ
らを熱分解又は熱変形等することにより、記録,再生,
消去時に与えるエネルギーによっては変化しない不可逆
な記録領域を形成することができ、その結果、データを
固定して記録することができるものである。
本発明において光記録媒体の記録層には、高分子材料
が用いられる。高分子材料は、光磁気メモリー、TeOx系
等の相変化型メモリーで用いられている無機材料やフォ
トクロミック材料、低分子液晶等の有機化合物に比べ、
記録層の膜を容易に作ることが可能で、しかも酸化,光
劣化等に対する安定性に優れるため、環境安定性や記録
再生に対する耐久に優れた光記録媒体を安価に作ること
ができる。また、高分子材料は光吸収色素等の添加剤と
の相溶性が良好で、高分子材料同志のブレンドなども可
能で多種多様の光記録媒体を作ることができる。
かかる高分子材料としては、例えば相分離ポリマーと
高分子液晶が挙げられる。これらの材料は、加熱後の急
冷や徐冷の差によって、あるいは加熱後に電界や磁界を
印加するかしないかの差により、光反射率や光透過率を
可逆的に変化させることができ、しかもそれが一定温度
下で保持できるという特性があるため、書き換え型光記
録媒体の記録層として用いることができる。
記録層としては、フォトクロミック、サーモクロミッ
ク等のクロミック化合物と高分子とのブレンド系や、ク
ロミック特性を有する分子構造を高分子中に導入した材
料も用いることも可能である。
相分離ポリマーとしては、例えば2種類以上の無定形
ポリマーを混合した系が挙げられ、これらは温度によっ
て相溶状態と相分離状態とに変化をする。相分離状態で
は、ある特定のポリマー組成物を有する微小領域に系が
分離し、それぞれの組成の光の屈折率が異なれば微小領
域の界面で光が強く散乱される。従って相分離状態は光
散乱状態である。一方、相溶状態では、このような界面
が存在しないため光は散乱されない。この相分離状態と
相溶状態は、それぞれの光散乱特性に応じ、例えば、光
反射率や光透過率を検出することで識別できる。
温度による相溶−相分離の変化パターンによって、こ
れらの相分離ポリマーにはLCST(Lower Critical Solut
ion Temperature)型とUCST(Upper Critical Solution
Temperature)型に区別され、前者は高温側で相分離状
態を示し、低温側では相溶状態を示し、後者はその逆で
ある。
UCST型には、例えばポリスチレン−ポリイソブテン
系、ポリスチレン−ポリブタジエン系、ポリプロピレン
オキシド−ポリブタジエン系等が挙げられ、LCST型に
は、ポリ塩化ビニル−ポリメタクリル酸−n−ヘキシル
系、スチレンアクリロニトリル共重合体−ポリメタクリ
ル酸メチル系、ポリフッ化ビニリデン−ポリアクリル酸
メチル系などが挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
また、これらの相分離ポリマーは加熱後徐冷すること
により、高温側での相溶あるいは相分離の状態を低温側
の状態に変化できる上に、加熱後急冷することにより、
高温側での状態を冷却後も保持できるという特徴がある
ため、書き換え型を含め光記録媒体に応用できる。
一方、高分子液晶は、サーモトロピック液晶であり、
中間相としてネマチック、スメクチック、コレステリッ
クのタイプが使用できる。高分子サーモトロピック液晶
は、薄膜状態が得られるのみならず、低分子液晶に比べ
記録状態の保持が容易であるという利点を有する。
例えば、本発明において利用できる高分子サーモトロ
ピック液晶(以下単に高分子液晶と記す)は、次の2つ
に分類される。
メソーゲン基、あるいは比較的剛直で長い原子団が屈
曲性鎖で結ばれたもの。
側鎖にメソーゲン基、あるいは比較的剛直で長い原子
団を有するもの。
これらの高分子液晶は異なる数種の高分子液晶と混合
して用いることが可能である。また高分子液晶と低分子
液晶との混合物、高分子液晶と高分子との混合物として
用いることも可能である。
以下に高分子液晶の具体例を示すがこれらに限定され
るものではない。
これらの高分子液晶はガラス転移点以下の温度でその
構造状態を保持できる特徴があるため、例えば次のよう
な記録モードが可能である。
(1)の記録モードは、まず高分子液晶を液晶相が多数
のドメイン(分域)から成るポリドメイン状態に保持し
ておく。次に等方相を示す温度以上に高分子液晶を加熱
後、ガラス転移点以下に急冷し高分子液晶を等方相の状
態に保持することにより、記録が行なわれる。
(2)の記録モードは、まず高分子液晶を電界等を用い
液晶相が単一のドメインから成るモノドメイン状態に保
持しておく。次にガラス転移点以上に高分子液晶を加熱
後冷却することにより、液晶相をポリドメイン状態に保
持することで記録が行なわれる。
これら(1),(2)いずれの記録モードでも、記録
状態を加熱後の徐冷が加熱と電界印加の組合せにより、
初期の状態に戻すことが可能であるため、書き換え可能
な光記録媒体として用いることができる。従って、光非
散乱−光散乱の各状態を逆転させて記録モードとするこ
とも可能になる。
光メモリーの記録層中の高分子材料を加熱する手法と
しては、記録層中又は隣接層中に光吸収性色素を添加し
て照射光を熱に変換する手法が一般的である。
照射光は単色性、直進性に優れたレーザー光が好まし
く、特にコンパクト性や低消費電力等の点で半導体レー
ザーが好ましい。半導体レーザー光のような近赤外波長
領域に吸収を有する光吸収色素には、例えば以下のよう
なものが挙げられる。
なお、He−Neレーザー光,Arイオンレーザー光等を用
いればそれぞれの波長に吸収を有する光吸収性色素を用
いることができ、特に高分子液晶中に添加する場合は相
溶性の点で二色性色素を用いるのが好ましい。
さらに記録層中には、紫外線吸収剤、酸化防止剤、造
核剤等の添加剤を添加しても良い。
本発明の方法は、上述した相分離ポリマーや高分子液
晶等、可逆的に光反射率や光透過率が変化する高分子材
料を記録層として用い、この記録層を有する書き換え型
光記録媒体上に記録あるいは消去のどちらか一方が不可
能な固定された領域を形成するものである。記録あるい
は消去が不可能な固定された領域を形成する具体的な方
法としては、記録層にピット又はホールといった熱変形
を与える方法や、記録層の結晶化、変質などを行なって
も良い。
高分子材料の記録層にピット又はホールを形成するに
は、例えば書き換え型光メモリーの記録,再生,消去に
用いているレーザー光の出力を大巾に増大させ、高分子
材料を高温、つまり、相分離ポリマーでは融点又は分解
点以上の温度、高分子液晶では等方相を示す温度以上に
加熱し、高分子材料の粘性を非常に小さくして熱変化さ
せ記録層の層厚が減少した領域(ピット)を形成させる
か、あるいは、分解して高分子材料を除去して、記録層
のない領域(ホール)を形成させることによりなされ
る。
これらピット又はホールが形成された領域では、記録
層が全く無くなっているかあるいは、記録層の厚みが他
の領域よりも薄くなっていて、光透過率や光反射率は高
くなっている。従ってピット又はホール状になった領域
に書き換え型光記録媒体として用いているレーザー光を
照射して、光透過率又は光反射率を減少させようとして
も、記録層の厚みが小さい場合はほとんど変化しないの
で、ピット又はホールが形成された領域は記録あるいは
消去のどちらか一方が不可能な固定された領域となる。
本発明では、例えば高分子材料の光透過率又は光反射
率が大きい状態を消去状態とすると、形成されたピット
又はホールは、消去(光透過率又は光反射率が大きい)
状態として固定され、記録(光透過率又は光反射率が小
さい)状態にすることができない。逆に、高分子材料の
光透過率又は光反射率が小さい状態を消去状態とする
と、形成されたピット又はホールは記録状態として固定
され、消去状態にすることができなくなる。
この場合ピット又はホールの大きさは書き換え型光記
録媒体として用いている際の記録又は消去のレーザー光
スポットよりも大きいのが好ましい。これは、ピット又
はホールの周辺部に前述のレーザー光が照射された場
合、粘性が減少した周辺部の高分子材料がピット又はホ
ールを埋めるのを防ぐためである。
本発明は、書き換え型光記録媒体の記録層の特定領域
に何も記録されていない状態に直接、記録あるいは消去
のいずれか一方が不可能な領域を形成しても良いし、ま
た、既に記録形成が行なわれている場合でも、その記録
情報に対応して、記録あるいは消去のいずれか一方が不
可能な領域を形成(固定化と考えられる)しても良い。
次に本発明の記録再生方法の一例を示す。
光記録媒体の素子構成を第1図に示す。第1図におい
て、1は基板、2は高分子材料と光吸収色素を含む記録
層である。
光散乱状態が可逆的に変化し、かつその状態が保持で
きる高分子材料と光吸収性色素を含有する高分子組成物
を基板上に塗工する。次に記録層全面を加熱後徐冷して
光散乱状態で固定する。このようにして得られた光記録
媒体を第2図に示す構成の装置で記録,再生,消去を行
なう。
第2図において、3は光記録媒体、4はレーザー光
源、5,5′はレンズ、6は再生光検出装置である。
記録用レーザー4からのレーザーパルス光を光記録媒
体3に照射し、記録層を加熱後急冷することにより光散
乱強度を減少させる。そしてレーザー4の出力を低くし
て光記録媒体に照射し光散乱強度の差を透過光量を検出
することで記録の再生を行なう。
また、レーザー4からのレーザー光のスポット径を大
きくして、光記録媒体に照射することで記録層を加熱後
徐冷し、再度、光散乱強度を増大させることで記録の消
去を行なう。
さらに、レーザー4からのレーザー光の出力を記録消
去時よりも増大させ光記録媒体に照射し、記録層にピッ
チを形成する。このピットの記録は光散乱強度が減少し
た場合と同様の光透過率が得られ前述した消去のレーザ
ー光を照射しても光透過率に変化はなかった。
[実施例] 実施例1 ウォレットサイズでフレグルーブを有する1mm厚さの
ガラス基板上にAl反射膜を設け、その上に以下の構造式
の高分子液晶100重量部 と、以下の構造式の光吸収性色素1重量部 とをジクロロエタン500重量部に溶解させた溶液をスピ
ンコート法によって塗工した。110℃で加熱乾燥し、そ
のまま室温まで徐冷することにより、記録層中の高分子
液晶をネマチック相のポリドメイン状態(光散乱状態)
で保持した。
以上のようにして得られた光カードの構成図を第3図
に示した。
次にこの光カードの記録,再生,消去並びに消去不可
能な固定された記録領域の形成を第4図の装置で行なっ
た。
レーザー光源にはλmax830nmの半導体レーザー10を用
いる。半導体レーザー10からのレーザー10を用いる。半
導体レーザー10からのレーザー光は1/4波長板13を通り
レンズ5によって集光され、適当なスポット径で光カー
ドの記録層に照射される。Al反射膜からの反射光は再度
レンズ5及び1/4波長板13を通過し偏光ビームスプリッ
ター11で入射光と分離され、フォトダイオード12で検出
される。
光カードに書き換え可能な記録を形成するために、半
導体レーザー光の出力を8mWとして、記録層上に約1μ
mのスポット径で照射した。この時、記録層中の高分子
液晶は等方相を示す温度域まで加熱された後急冷される
ため、等方相状態で保持され光の散乱強度が減少し、記
録を行なうことができた。
光カード上の記録の再生は、半導体レーザーの出力を
0.2mWにして照射を行ない、記録層の光散乱強度に対応
したAl反射膜からの反射光強度をフォトダイオードで検
出して行ない、再生コントラスト比1.2であった。
ただし、 である。
このようにして得られた光カード上の記録は以下の方
法で消去することができる。
半導体レーザー光の出力を15mWとして記録層上に約1.
3μmのスポット径で記録部に照射した。この時、記録
部の高分子液晶は等方相を示す温度域まで加熱された後
徐冷されるため、ネマチック相のポリドメイン状態で保
持され、光散乱強度が増大し、消去を行なうことができ
た。
次に光カードに消去不可能な記録を形成するため、半
導体レーザー光の出力を50mWとして記録層上に約1.5μ
mのスポット径で照射した。この時記録層中の高分子液
晶は等方相を示し、しかも粘性が非常に低下する温度域
(約250℃)まで加熱され、記録層は熱変形し、約1.5μ
mのピットが形成された。
ピット形成による記録部の再生は、書き換え可能な記
録部と同様に行なうことができ、再生コントラスト比は
1.4であった。またこのピット形成による記録部は前述
の消去の手法を行なっても光反射率は減少せず消去でき
なかった。
実施例2 実施例1で用いた光カードにおいて、半導体レーザー
光を吸収する光吸収色素の他に、二色性色素(三菱化成
LSB−278、λmax638nm)を高分子液晶100重量部に対し
2重量部添加して、記録層に2種類の光吸収性色素を含
有する光カードを作成した。この光カードを第5図に示
した装置で記録再生,消去を行なった。書き換え可能な
記録の形成及び記録の再生,消去は実施例1と同様に行
ない再生コントラスト比は1.2であった。
一方、消去不可能な記録の形成はHe−Neレーザー(λ
max633nm、出力100mW)を記録層上にスポット径約1.5μ
mで照射を行ない記録層上にホールを形成して行なっ
た。
ホールの再生コントラスト比は1.6であり、消去のた
めの半導体レーザー光を照射しても消去されなかった。
実施例3 実施例1と同様の光カードに対し、以下の方法で消去
不可能な記録を形成した。
第4図と同様の装置構成でXY−ステージ7を加熱し光
カード3を高分子液晶のガラス転移点より約5℃低い温
度に保温した。次に半導体レーザー10の出力を15mWとし
て光照射を行なったところ、照射部の記録層にピットが
生じた。生じたピットの再生コントラスト比は1.3であ
り消去はされなかった。
実施例4 実施例1と同様の構成の光カードを作成し、この光カ
ードの記録層を120℃に加熱後急冷することにより、記
録層中の高分子液晶を等方相状態(光非散乱状態)で保
持した。
光カードに書き換え可能な記録を形成する手法及びそ
の消去の手法は、実施例1でのそれぞれ消去及び記録の
手法を同様に用いた。また、記録の再生は実施例1と同
様に行なった。再生コントラスト比は−0.54であった。
次に記録不可能な領域の形成は、実施例1と同様に記
録層にピットを形成することにより行なった。この領域
に前述の記録の手法を行なっても光反射率は減少せず、
記録できなかった。
[発明の効果] 本発明によれば、薄膜を容易に作りやすく環境安定性
に優れ、書き換え型光記録媒体の記録層として好適な高
分子材料に、データを固定して記録することができる。
これにより、基本的にはオーバーライトが可能であると
共に、所望のトラック或はビット単位のデータについて
は、誤消去或は誤記録から保護することができる効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る光記録媒体の構成図、第2図は本
発明に係る記録,再生,消去の装置構成図、第3図は実
施例1,2,3,4の光記録媒体の構成図、第4図は実施例1,
3,4の記録,再生,消去の装置構成図、第5図は実施例
2の記録,再生,消去の装置構成図である。 1……基板、2……記録層 3……光記録媒体、4……レーザー光源 5,5′……レンズ、6……光検出装置 7……XYステージ、8……Al反射膜 9……ガラス基板 10,10′……半導体レーザー 11……偏光ビームスプリッタ 12……フォトダイオード 13……1/4波長板、14……フィルター 15……ハーフミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江口 岳夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 井阪 和夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 金子 修三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 毛利 明広 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 土志田 嘉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−173733(JP,A) 特開 昭61−5442(JP,A) 特開 昭61−280048(JP,A)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光透過率又は光反射率が可逆的に変化する
    高分子材料を記録層とした書き換え型光記録媒体にデー
    タを固定する方法であって、該記録層上の特定領域に、
    記録、再生、消去時に与えるエネルギーよりも高いエネ
    ルギーを与えることにより、該特定領域に光学特性の変
    化しない不可逆な記録領域を形成することを特徴とする
    光記録媒体へのデータ固定方法。
  2. 【請求項2】前記不可逆な記録領域は、前記高分子材料
    の熱変化又は熱分解によって形成されることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載の光記録媒体へのデータ
    固定方法。
  3. 【請求項3】前記不可逆な記録領域は、ピット又はホー
    ルであることを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第
    2項に記載の光記録媒体へのデータ固定方法。
  4. 【請求項4】前記不可逆な記録領域の形成は、レーザー
    光を照射して行うことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項乃至第3項のいずれかに記載の光記録媒体へのデータ
    固定方法。
  5. 【請求項5】光透過率又は光反射率が可逆的に変化する
    高分子材料を記録層とした書き換え型光記録媒体におい
    て、該記録層の特定領域に、記録、再生、消去時よりも
    高いエネルギーを与えられた、光学特性の変化しない不
    可逆な記録領域が形成されていることを特徴とする光記
    録媒体。
  6. 【請求項6】前記高分子材料が、光の散乱強度が可逆的
    に変化するものであることを特徴とする特許請求の範囲
    第5項に記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】前記高分子材料が、相分離ポリマーである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第5項又は第6項に記
    載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】前記高分子材料が、高分子液晶であること
    を特徴とする特許請求の範囲第5項又は第6項に記載の
    光記録媒体。
  9. 【請求項9】前記不可逆な記録領域は、前記高分子材料
    が熱変化又は熱分解された領域であることを特徴とする
    特許請求の範囲第5項乃至第8項のいずれかに記載の光
    記録媒体。
  10. 【請求項10】前記不可逆な記録領域は、ピット又はホ
    ールであることを特徴とする特許請求の範囲第5項乃至
    第9項のいずれかに記載の光記録媒体。
  11. 【請求項11】光透過率又は光反射率が可逆的に変化す
    る高分子材料を記録層とした書き換え型光記録媒体にデ
    ータを記録する装置において、記録、再生、消去時に出
    力するエネルギーよりも高いエネルギーを出力し得るエ
    ネルギー源を備え、該エネルギー源は、該光記録媒体に
    データを固定する際に、該記録層の特定領域に該高エネ
    ルギーを与えるものであること特徴とするデータ記録装
    置。
  12. 【請求項12】前記エネルギー源は、レーザー光源であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第11項に記載のデー
    タ記録装置。
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