JP2677892B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は記録紙や原稿を自動給紙して作業を行なうフ
ァクシミリ装置に関するものである。

従来の技術 従来のファクシミリ装置を第４図及び第５図に基づい
て説明する。このファクシミリ装置１は、イメージセン
サと共に用紙搬送機構（図示せず）が内蔵された本体ハ
ウジング２の上部に原稿供給口３と原稿排出口４とが形
成されており、これらに各々連続する原稿載置面５と原
稿取出面６とが一体的に形成された原稿受台７が前記本
体ハウジング２の上面に取付けられている。

ここで、第５図に例示するように、前記原稿受台７の
底面には湾曲した係止爪８や弾発力を有するストッパ９
が突設されており、これらの部位8,9が前記本体ハウジ
ング２の上面に形成されたスリット10,11に各々嵌合す
ることで、前記原稿受台７は前記本体ハウジング２に着
脱自在に取付けられている。

なお、このファクシミリ装置１には、例えば、開閉自
在な記録紙カバーを備えた記録紙ロールの収納部が前記
本体ハウジング２の後部などに形成され、ここに連続す
る用紙搬送路上に印刷装置と用紙切断機（共に図示せ
ず）が設けられて前記本体ハウジング２の上面に排紙口
（図示せず）が形成され、ここに傾斜した紙受面を備え
た記録紙受台12が取付けられている。

また、このファクシミリ装置１は、前記本体ハウジン
グ２の前面にはダイヤルキー13や表示窓などからなる操
作部14が形成されており、装置側部に通常会話用のハン
ドハット15も備えている。

このような構成において、例えば、このファクシミリ
装置１で画像情報の伝送を行なう場合は、原稿受台７の
原稿載置面５上に原稿を積載して操作部14を操作する。
すると、この原稿受台７の原稿載置面５上に積載された
原稿は原稿供給口３から本体ハウジング２内に順次一枚
ずつ搬送されてイメージセンサで読取走査され、この読
取情報が電話回線から通信先のファクシミリ装置（図示
せず）に伝送される。そして、読取走査が完了した原稿
は、順次本体ハウジング２の原稿排出口４から原稿受台
７の原稿取出面６上に排出されて積載されることにな
る。

また、このファクシミリ装置１で画像情報を受信した
場合は、この画像情報が印刷装置によって本体ハウジン
グ２内に格納された記録上に再現され、この記録紙は前
記本体ハウジング２内を順次搬送されて所定長さに切断
されるなどして排紙口から記録紙受台12の紙受面上に排
出される。

ここで、このファクシミリ装置１は、例えば、機器の
出荷時や設置場所の変更時などには、本体ハウジング２
から突出している原稿受台７や記録紙受台12を取外すこ
とができる。

発明が解決しようとする課題 上述のようなファクシミリ装置１は、本体ハウジング
２から突出した原稿受台７や記録紙受台12が着脱自在に
なっている。そこで、このファクシミリ装置１の出荷や
設置場所の変更時には、原稿受台７や記録紙受台12をフ
ァクシミリ装置１の本体から取外し、これらを装置本体
と共に梱包するなどして現場で組立てなおすことにな
る。

だが、これでは原稿受台７や記録紙受台12の着脱や梱
包に要する作業が煩雑であり、ファクシミリ装置１の本
体と原稿受台７や記録紙受台12とを共に梱包した荷姿も
大型化するなどして好ましくない。

さらに、上述のようなファクシミリ装置１では、例え
ば、装置本体に開閉自在な記録紙カバーと着脱自在な記
録紙受台12とが別個に形成されているので、部品数や工
程数が増大するなどして装置の生産性が低下している。

課題を解決するための手段 本発明は、少なくとも通信装置と画像読取装置と印刷
装置とが内蔵された本体ハウジングの内部に記録紙ロー
ルの収納部が形成され、記録紙が排出される排紙口と排
紙口から排出された記録紙を保持する紙受面とが形成さ
れた記録紙カバーが本体ハウジングの記録紙ロールの収
納部を上方から被う位置に開閉自在に取付けられ、本体
ハウジングに一体的に格納される原稿受台が可動自在に
記録紙カバーを被うように取付けられ、原稿受台を本体
ハウジングに対して位置決め保持する保持機構を設け
た。

作用 本発明は、本体ハウジングに閉じた記録紙カバーを本
体ハウジングに一体的に格納した原稿受台で被って記録
紙カバーと本体ハウジングとの両方を保持機構で固定的
に保持するようにしたことにより、記録紙カバーの保持
や開放を原稿受台で簡易に行なうことができ、開閉自在
な記録紙カバーに専用の保持機構を設けるようなことを
要せず、機器の移送時などでも、原稿受台や記録紙受台
などを取外して機器本体と共に梱包し、現場で組立なお
すようなことを要せず、原稿受台を面積が大きいものと
しても簡易な作業で極めて小さい荷姿を得ることができ
る。

実施例 本発明の実施例を第１図ないし第３図に基づいて説明
する。なお、前述の従来例と同一の部分は同一の名称及
び符号を用いて説明も省略する。まず、本実施例のファ
クシミリ装置16では、本体ハウジング17の上面に原稿受
台18が保持機構19を介して回動自在に取付けられてい
る。ここで、この保持機構19は、第３図等に例示するよ
うに、前記本体ハウジング17の上面凹部の両内壁の前方
に突設された周面の一部が平面状のピン20と後方に形成
されたロック孔21と、前記原稿受台18の底部側面の前方
に形成されて前記ピン20が係合するＬ型のスリット22と
後方に突設されて前記ロック孔21が嵌合するロック突起
23とで形成されている。そこで、第１図に例示するよう
に、末端部と曲折部とが丸孔状に形成された前記スリッ
ト22に前記ピン20が係合することで前記原稿受台18は前
方に回動自在な状態で前記本体ハウジング17に立設状態
に位置決め保持され、前記ロック孔21に前記ロック突起
23が嵌合することで前記原稿受台18は前記本体ハウジン
グ17に一体的に格納された時に固定的に保持されるよう
になっている。

そして、このファクシミリ装置16では、回転自在なロ
ーラ24をイメージセンサ25に対向配置した画像読取装置
26が、前記原稿受台18の上面に連続する給紙口27から前
記本体ハウジング17の前面に形成された排紙口28に至る
原稿搬送路29中に設けられている。

一方、前記本体ハウジング17の上面後方には、略中央
に細長い排紙口30と共に傾斜した紙受面31が形成された
記録紙カバー32が回動自在に取付けられ、前記記録紙カ
バー32の下方にロール状の記録紙33の収納部34が形成さ
れている。そこで、第１図等に例示するように、この記
録紙カバー32は前記本体ハウジング17に一体的に格納さ
れた前記原稿受台18で被われると共に、この原稿受台18
と共に前後に回動して前記収納部34を露出するようにな
っている。

また、前記収納部34から前記排紙口30に至る記録紙搬
送路（図示せず）中には、回転自在なローラ35をライン
サーマルヘッド36に対向配置した印刷装置37が設けられ
ている。

なお、このファクシミリ装置16には、電話回線等の通
信回線（図示せず）に接続された通信装置（図示せず）
が、前記画像読取装置26のイメージセンサ25や前記印刷
装置37のラインサーマルヘッド36などに接続されてい
る。また、このファクシミリ装置16には、持ち運び用の
ハンドル38が前記本体ハウジング17の後面に折りたたみ
自在に取付けられている。

このような構成において、このファクシミリ装置16を
使用する場合は、第１図（ｂ）及び第２図（ｂ）に例示
するように、ロック孔21からロック突起23が外れた状態
でピン20がスリット22の奥部に位置するように原稿受台
18の前縁部を本体ハウジング17の凹部に当接させて本体
ハウジング17から原稿受台18を立設させる。

そこで、このファクシミリ装置16で原稿の画像情報を
伝送する場合は、原稿受台18上に積載した原稿が本体ハ
ウジング17の給紙口27から原稿搬送路29内に順次一枚ず
つ搬送されて画像読取装置26のイメージセンサ25で読取
走査される。そこで、この読取情報は電話回線から他の
ファクシミリ装置（図示せず）に伝送され、読取走査が
完了した原稿は順次本体ハウジング17の排紙口28から装
置の前方に排出される。

また、このファクシミリ装置16が画像情報を受信した
場合は、収納部34内から印刷装置37を経て記録紙カバー
32の排紙口30まで挿通されている記録紙33が順次搬送さ
れ、これに同期して印刷装置37のラインサーマルヘッド
36が作動することで、画像情報が再現された記録紙33が
排紙口30から排出される。

ここで、このファクシミリ装置16では、原稿受台18は
上方に引いてピン20をスリット22の曲折部に位置させる
ことで回動自在となるので、第１図（ａ）及び第２図
（ｂ）に例示するように、この原稿受台18を本体ハウジ
ング17の上面に一体的に格納することができる。そこ
で、このファクシミリ装置16は、上述のような簡易な操
作で本体ハウジング17から突出した原稿受台18を格納し
て機器の占有容積を小さくできるので、機器の出荷や設
置場所の変更等を簡易に実行することができる。しか
も、上述のように本体ハウジング17に一体的に格納する
原稿受台18のロック孔21が本体ハウジング17のロック突
起23に嵌合することで原稿受台18は固定的に保持され
る。なお、この原稿受台18に被われる記録紙カバー32は
原稿受台18とは逆方向に開閉自在であるが、この原稿受
台18を固定的に保持することで簡易かつ確実に本体ハウ
ジング17に保持されることになるので、このファクシミ
リ装置16は移送中に記録紙33が外部に飛び出すようなこ
とがない。

なお、このファクシミリ装置16では、記録紙33の補充
を行なう場合、第１図（ｃ）及び第２図（ｃ）に例示す
るように、ピン20を中心として原稿受台18を前方に回動
させ、記録紙カバー32を上方から後方に開けて露出した
収納部34内に記録紙33を挿入する。そして、この記録紙
33の前端部を印刷装置37のローラ35とラインサーマルヘ
ッド36との間に挿通させて記録紙カバー32を閉じ、原稿
受台18を後方に傾斜した立設状態まで回動させることで
装置は作動可能な状態に復帰する。

なお、このファクシミリ装置16は、原稿受台18を簡易
に出没させることができるので、第２図等に例示するよ
うに、通常は原稿受台18を格納した状態で美麗な外観を
有する電話機として使用し、必要に応じて原稿受台18を
立設させて画像情報の伝送作業を行なうような使用方法
も可能である。

発明の効果 本発明は、少なくとも通信装置と画像読取装置と印刷
装置とが内蔵されて内部に記録紙ロールの収納部が形成
された本体ハウジングと、この本体ハウジングの前記記
録紙ロールの収納部を上方から被う位置に開閉自在に取
付けられて記録紙が排出される排紙口と前記排紙口から
排出された前記記録紙を保持する紙受面とが形成された
記録紙カバーと、この記録紙カバーを被うように前記本
体ハウジングに可動自在に取付けられて一体的に格納さ
れる原稿受台と、この原稿受台を前記本体ハウジングに
対して位置決め保持する保持機構とよりなり、本体ハウ
ジングに閉じた記録紙カバーを本体ハウジングに一体的
に格納した原稿受台で被って記録紙カバーと本体ハウジ
ングとの両方を保持機構で固定的に保持するようにした
ので、記録紙カバーの保持や開放を原稿受台で簡易に行
なうことができ、開閉自在な記録紙カバーに専用の保持
機構を設けるようなことを要しないため、装置の構造が
簡易で生産性も良好であり、機器の移送時などでも、原
稿受台や記録紙受台などを取外して機器本体と共に梱包
し、現場で組立直すようなことを要せず、原稿受台を面
積が大きいものとしても簡易な作業で極めて小さい荷姿
を得ることができ、移送作業や取扱作業の効率が良好で
ある等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す縦断側面図、第２図は斜
視図、第３図は要部の分解斜視図、第４図は従来例を示
す分解斜視図、第５図は要部の縦断側面図である。 16……ファクシミリ装置、17……本体ハウジング、18…
…原稿受台、19……保持機構、26……画像読取装置、30
……排紙口、31……紙受面、32……記録紙カバー、33…
…記録紙、34……収納部、37……印刷装置

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも通信装置と画像読取装置と印刷
   装置とが内蔵されて内部に記録紙ロールの収納部が形成
   された本体ハウジングと、この本体ハウジングの前記記
   録紙ロールの収納部を上方から被う位置に開閉自在に取
   付けられて記録紙が排出される排紙口と前記排紙口から
   排出された前記記録紙を保持する紙受面とが形成された
   記録紙カバーと、この記録紙カバーを被うように前記本
   体ハウジングに可動自在に取付けられて一体的に格納さ
   れる原稿受台と、この原稿受台を前記本体ハウジングに
   対して位置決め保持する保持機構とよりなり、本体ハウ
   ジングに閉じた記録紙カバーを本体ハウジングに一体的
   に格納した原稿受台で被って記録紙カバーと本体ハウジ
   ングとの両方を保持機構で固定的に保持するようにした
   ことを特徴とするファクシミリ装置。