JP2676742B2 - カメラの測光用受光素子 - Google Patents

カメラの測光用受光素子

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JP2676742B2 JP62233571A JP23357187A JP2676742B2 JP 2676742 B2 JP2676742 B2 JP 2676742B2 JP 62233571 A JP62233571 A JP 62233571A JP 23357187 A JP23357187 A JP 23357187A JP 2676742 B2 JP2676742 B2 JP 2676742B2
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忠雄 高木
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  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、カメラの測光用受光素子に関する。 B.従来の技術 第6図は、1眼レフカメラにおける測光用受光素子の
使用例を示している。受光素子1は接眼レンズ2の上方
に配置され、(即ち、撮影レンズ5の光軸からずれた位
置に配置され)焦点板3上の被写体像の光束が集光レン
ズ4を介して入射される。すなわち、ファインダー観察
時、撮影レンズ5を通過した光束はミラー6で反射され
て焦点板3に達する。この焦点板3の焦点面3aはフィル
ム面7と光学的な共役な位置におかれており、被写体像
が結像される。焦点板3上で結像した被写体の光束の一
部はペンタプリズム8を介して接眼レンズ2に、残りの
一部の収束が集光レンズ4を介して受光素子1に入射さ
れる、 ここで、ペンタプリズム8を各反射面で展開して示せ
ば、焦点面3aを通過した光束9,10は、第7図に示すよう
にプンタプリズム8,集光レンズ4を介して測光用受光素
子1に直線状に入射される。第7図中、「天側」とは被
写界の天側のものが結像される方向を、「地側」とは被
写界の地側のものが結像される方向をそれぞれ示してい
る。 ところで、焦点板3が拡散性をもっていることは従来
がら知られており、また、焦点板3の構造上、拡散性の
高い(指向性の低い)もの、拡散性の低い(指向性の高
い)ものがあることも知られている。第8図,第9図は
第7図と同様な図でペンタプリズムのみ省略したもので
あり、拡散性の高い焦点板3Aでは第8図に示すように入
射光束が球状に分布して拡散し、拡散性の低い焦点板3B
では第9図に示すように入射光束が偏平楕円状に拡散す
る。前者の焦点板3Aを用いると、天側の光束のうち測光
用受光素子1に向かう光束の拡散成分9aと、地側の光束
のうち測光用受光素子1に向かう光束の拡散成分10aと
に差違があまりないため、受光素子1の光軸が接眼レン
ズ2の光軸とずれても測光上問題はない。しかし、この
ような拡散性の高い焦点板3Aは測光性能が高い反面、接
眼レンズ2に到達する光束が少なくなるので、ファイン
ダー観察時には視野が暗くなるという問題点がある。 そこで最近では、ファインダー観察時に視野を明るく
するため、第9図に示すように拡散性の低い、すなわち
指向性の高い焦点板3Bを用いて多くの光束を接眼レンズ
2に導くようにする傾向にある。 しかしながら、第9図のように拡散性を低下すると、
天側の光束のうち測光用受光素子1に向かう成分9aと、
地側の光束のうち測光用受光素子1に向かう成分10aの
光量に大きな差違が発生し、測光性能が著しく低下す
る。すなわち、測光用受光素子1に到達する天側の光束
の光量が地側の光束の光量に比べて多くなるため、 受光素子1上における感度分布のピーク(感度の一番
高いところ)が天側に寄ってしまう。 分割測光方式のカメラにおいては、天側を側光する素
子と地側を測光する素子との間に受光する光量差が発生
する。 装着する撮影レンズの違い、特に開放F値や焦点距
離,瞳位置等の違いにより、上記の感度分布形状や
の光量差が著しく変動する。 等の問題がある。 C.発明が解決しようとする問題点 そこで、集光レンズ4と受光素子1との間に、天側の
光量を抑制するようなフィルタを配置することも考えら
れるが、フィルタ取付精度を極めて高くしないと、僅か
なずれが受光素子上の感度分布に影響を与えてしまう。
また、フィルタが必要となり部品の点数増加、設置スペ
ースの増加などの問題もある。 本発明の目的は、ファインダー観察時の視野が暗くな
らず、しかも測光性能の低下もなく、取付精度なども要
しないようにしたカメラの測光用受光素子を提供するこ
とにある。 D.問題点を解決するための手段 一実施例を示す第1図により説明すると、上述した問
題点は、拡散性を有する部材を経由して入射する被写体
光を受光して被写体の輝度に相応した電気信号を出力す
るカメラの測光用受光素子に適用され、部材による光の
拡散の程度に応じて、素子の受光面における拡散された
光の強度分布が略均一となるように、光に不感の複数個
の領域を受光面に分布状に設けることにより解決され
る。 E.作用 受光素子20の受光面21に拡散性を有する部材の光の拡
散の程度に応じて、素子の受光面における拡散された光
の強度分布が略均一となるように不感領域22が設けられ
ているから、受光素子20上の不感領域の分布精度、すな
わち、入射光に対する感度分布の精度が向上し、かつ、
フィルタなども不要でスペース上も有利となる。 F.実施例 −第1の実施例− 第1図〜第3図に基づいて本発明の第1の実施例を説
明する。 第1図は中央部重点測光や平均測光方式に用いること
が可能なフォトダイオードで構成される測光用受光素子
20の光電変換面(受光面)21を示す平面図である。この
図において、天側には複数の不感領域22が分布状に形成
されている。これらを分布させる位置によって、受光素
子20の感度分布等を任意に設定することが可能である
が、第1図では、天側の光量が多い場合に対処して天側
に不感領域22を分布させた場合を示している。また、そ
の密度分布は、入射光の強度分布に対応してその入射強
度分布の中心付近から周囲に向かうに従って粗になるよ
うに、単位面積あたりに含まれる同一直径の円形状不感
領域22の個数を変えることによってその粗密を実現して
いる。 このように受光面21に不感領域22を分布させた受光素
子20は、例えば第2図に示すようにセラミックスパッケ
ージ31内に設置して樹脂32で封止し、セラミックスパッ
ケージ31の開口端に赤外カットフィルタ33を設けて用い
られる。 次に第3図(a)〜(e)により不感領域22を素子受
光面21に分布させた受光素子20の製造方法について説明
する。なお、次の(a)〜(e)項は第3図の(a)〜
(e)に対応している。 (a)N形半導体基板41上にレジスト材42を塗布する。 (b)レジスト材42の表面に不感領域22に対応した箇所
に孔43aをもつマスク43をかける。 (c)フォトエッチングにより光の照射されなかったレ
ジスト部分42aのみを除去する。 (d)これをP形不純物の雰囲気中に入れてP形拡散層
44をN形半導体基板41の表面に形成する。 (e)最後にレジスト材を剥離して不感領域22をもつ受
光素子20が作製させる。 第4図に示すように、不感領域22の直径を分布中央部
ほど大きく、周辺に至るほど小さくして、単位面積あた
りに含まれる不感領域の面積総和により所望の分布密度
を実現してもよい。また、各不感領域22の形状も円形に
限ることはなく角形でもさしつかえない。なお、被写界
情報を極力カットしないために、不感領域個々の寸法を
小さくしてその個数を多くすることが望ましいく、例え
ば35mm1眼レフカメラでは、不感領域22の大きさを、フ
ィルム面換算で直径1mm以下程度にすることが望まし
い。 −第2の実施例− 第5図は本発明の第2の実施例にあって、5分割測光
方式に用いる受光素子60の一例を示している。光電変換
面61は、中心部62aと周辺部62b〜62eの5領域に分割さ
れ、天側には複数の不感領域63が分布状に形成されてい
る。この不感領域63の位置、密度分布、形状、寸法等
は、第1の実施例と全く同様に様々の態様がとり得る。 なお、本発明は、1眼レフカメラなどのスチルカメラ
に限らず種々のカメラの受光素子に適用できる。 G.発明の効果 以上のように本発明によれば、測光用受光素子の受光
面に拡散性を有する部材の光の拡散の程度に応じて、素
子の受光面における拡散された光の強度分布が略均一と
なるように複数の不感領域を分布状に設けたので、受光
素子の前にフィルタを配置する従来例のような製造誤差
に起因した感度分布のズレ等の発生を最小に抑えること
ができる。この結果、 受光素子の入射光に対する感度分布の形状を焦点板の
拡散性能などに応じて理想的に設定できる。 分割測光方式のカメラにおいては、天側を測光する素
子領域と、地側を測光する素子領域との間の受光光量の
差が最小限となるように補正できる。 装着する撮影レンズの違いによる上記の感度分布形
状やの光量差が著しく相違することを防止できる。 部品追加の必要がなく、従来に比べてコストアップす
ることなく測光性能が向上する。 という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】 第1図〜第3図は本発明の第1の実施例を示し、第1図
が受光素子の受光面を示す平面図、第2図はセラミック
パッケージに組込んだ受光素子を示す断面図、第3図
(a)〜(e)は受光素子の製造方法を示す工程図であ
る。 第4図は不感領域分布の変形例を示す受光素子の平面
図、第5図は本発明の第2の実施例を示す受光素子の平
面図である。 第6図は1眼レフカメラの光学系を表す図、第7図は第
6図のペンタプリズムを展開して測光用光束を示す図、
第8図,第9図は焦点板の拡散性を表す図である。 1:測光用受光素子、2:接眼レンズ 3:焦点板、4:集光レンズ 5:撮影レンズ、6:ミラー 7:フィルム面、8:ペンタプリズム 20,60:受光素子 21,61:測光用受光素子の光電変換面 22,63:不感領域

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.拡散性を有する部材を経由して入射する被写体光を
    受光して被写体の輝度に相応した電気信号を出力するカ
    メラの測光用受光素子において、 前記部材による光の拡散の程度に応じて前記素子の受光
    面における前記拡散された光の強度分布が略均一となる
    ように、光に不感の複数個の領域を前記受光面に分布状
    に設けたことを特徴とするカメラの測光用受光素子。 2.前記複数の不感領域は所定の密度分布をなしている
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の測光用
    受光素子。 3.前記複数の不感領域のそれぞれの面積を調節して所
    定密度分布を得ることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載の測光用受光素子。 4.前記複数の不感領域のそれぞれの面積をほぼ一定と
    し、単位面積当たりの不感領域の個数により所定密度分
    布を得ることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載
    の測光用受光素子。
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