JP2676246B2 - シールド機の位置検出方法 - Google Patents

シールド機の位置検出方法

Info

Publication number
JP2676246B2
JP2676246B2 JP1010177A JP1017789A JP2676246B2 JP 2676246 B2 JP2676246 B2 JP 2676246B2 JP 1010177 A JP1010177 A JP 1010177A JP 1017789 A JP1017789 A JP 1017789A JP 2676246 B2 JP2676246 B2 JP 2676246B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shield machine
shield
machines
distance
position detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1010177A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02145910A (ja
Inventor
筆一 明智
利光 阿曽
登 石川
晃嗣 大石
晋一 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Corp filed Critical Shimizu Corp
Priority to JP1010177A priority Critical patent/JP2676246B2/ja
Publication of JPH02145910A publication Critical patent/JPH02145910A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2676246B2 publication Critical patent/JP2676246B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、地中を掘進するシールド機の地中におけ
る位置を検出する方法に係わり、特に、互いに接近する
ように掘進させた1対のシールド機の前部どうしを地中
において接合するに際して、それらシールド機の相対位
置を高精度で検出する場合に適用して好適なシールド機
の位置検出方法に関するものである。
「従来の技術」 周知の如く、トンネル掘削方法の一例としてのシール
ド工法は、掘削すべきトンネルの発進点及び到達点にそ
れぞれ発進立坑及び到達立坑を掘削し、この発進立坑か
ら到達立坑に向ってシールド機によりトンネルを掘削、
形成するものである。
シールド機により掘削、形成されるトンネル及び到達
立坑の接合、あるいは両側から掘削されるトンネルどう
しの接合は、極めて精度良く行われる必要がある。この
ため、シールド機による地中掘進作業中、あるいはトン
ネル接合作業寸前には、一旦シールド機の掘進作業を停
止した後、このシールド機の地中位置を正確に測定する
ことが行われる。
従来、このようなシールド機の地中位置検出方法の例
としては、地上に落としたシールドトンネルの路線を、
観測孔を通じてシールド機によって掘削、形成されたト
ンネル内に落とすことで、トンネル基線をチェックする
方法が挙げられる。そして、シールド機の地中位置が正
確に測定された後は、この測定結果に基づいて掘削方法
が修正され、さらに所定距離のシールド機の掘進作業と
前述した地中位置測定作業とが交互に行われる。
また最近は、長距離海底トンネルや都市トンネル等、
掘削距離が長距離でかつ途中に立坑を掘削できないよう
な施工条件下におけるトンネル掘削では、施工能率、工
期、コスト等を考慮して、掘削すべきトンネルの両側に
それぞれ発進立坑を掘削し、これら発進立坑からそれぞ
れシールド機を発進させてトンネルを掘削、形成して、
これらトンネルを途中で接合することでトンネルを完成
させる、地中接合工法と呼ばれる工法も開発されてい
る。
この地中接合工法にあっては、それぞれの発進立坑を
基準として、ここからジャイロ、トランシット、距離測
定器具等により個別にトンネルの方向、距離を測定し、
設定された計画基準線に従って制御しながらシールド機
による掘進を行うような方法が採られる。
「発明が解決しようとする課題」 ところが、前記従来のシールド機の地中位置検出方法
は、以下に挙げるような解決すべき課題を抱えていた。
すなわち、観測孔を用いる方法では、この観測孔を掘削
できない場所(例えば市街地や海底等の下を掘進する場
合)においてはその適用が殆んど不可能である。一方、
ジャイロやトランシットを用いた方法では、トンネルの
掘進に従って発進立坑からの測定誤差が累積され、シー
ルド延長が長い場合にはこの誤差が非常に大きなものと
なる。特に、地中接合工法は、前述の如く地中において
トンネルどうしを接合するものであるから、到達立坑に
接合する場合に比してより高精度な接合作業が要求さ
れ、規定値以上の誤差が絶対に許されない状況にある。
この発明は前記事情に鑑みてなされたもので、一対の
シールド機を地中において接合するに際して、それらシ
ールド機の相対的な位置関係を比較的簡単な手段によ
り、しかもより高精度にかつ確実に測定しうるシールド
機の位置検出方法を提供することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 前記課題を解決するために、この発明は以下に掲げる
ような手段を採用している。
すなわち、第1の請求項に係る発明は、互いに接近す
るように掘進させた1対のシールド機の前部どうしを地
中において接合するに際して、それらシールド機の相対
位置を検出する方法であって、双方のシールド機を対向
させかつ軌道修正可能な距離を残して停止させた状態で
一方のシールド機から位置検出信号を送信する一方、他
方のシールド機の前部において該シールド機の中心軸線
位置を重心位置とする仮想の正三角形の各頂点の位置で
前記位置検出信号を受信することにより、送信位置と各
受信位置および各受信信号のデータに基づいて双方のシ
ールド機の相対位置を検出することを特徴とするもので
ある。
また、第2の請求項に係る発明は、互いに接近するよ
うに掘進させた1対のシールド機の前部どうしを地中に
おいて接合するに際して、それらシールド機の相対位置
を検出する方法であって、双方のシールド機を対向させ
かつ軌道修正可能な距離を残して停止させた状態で一方
のシールド機から他方のシールド機に向けてボーリング
孔を掘削し、該ボーリング孔の先端と他方のシールド機
との間に所定距離を残した状態で該ボーリング孔の先端
部に設置した送信手段から位置検出信号を送信する一
方、他方のシールド機の前部において該シールド機の中
心軸線位置を重心位置とする仮想の正三角形の各頂点に
位置するように配置した3台の受信手段によって前記位
置検出信号を同時に受信することにより、送信位置と各
受信位置および各受信信号のデータに基づいて双方のシ
ールド機の相対位置を検出することを特徴とするもので
ある。
「実施例」 以下、この発明の実施例について図面を参照して説明
する。
以下、この発明であるシールド機の位置検出方法を前
述の地中接合工法に適用した一実施例について、第1図
ないし第12図を参照して説明する。
(i)トンネル掘削 前述の如く、掘削すべきトンネルの両端に発進立坑
(図示略)を掘削し、この発進立坑からトンネル接合部
に向けて、第1図に示すように1対のシールド機1、5
により地山Gを掘削してそれぞれトンネルTa、Tbを形成
する。
第1図において、紙面に対して右側に位置する第1の
シールド機1は、円筒状のスキンプレート1aとその前部
に固定されたバルクヘッド1bとからその外形が形成さ
れ、バルクヘッド1bの前方中央部にはカッタ装置2が回
動自在に設置されている。また、スキンプレート1a内部
には、後方に伸長してシールド機1全体を前方へと推進
するシールドジャッキ3、3、…が、スキンプレート1a
の周方向に間隔を置いて複数機配設されている。
さらに、前記バルクヘッド1bまたはカッタ装置2の付
近の所定位置には、第10図に示すように、シンチレーシ
ョン計数管等のγ線検出器を主体とする受信手段Rが複
数個装備されている。この受信手段Rは、周知のγ線検
出器であればその種類に限定はないが、シンチレーショ
ン計数管はγ線に対する検出感度が高く、かつ分解時間
が短くて低線量の測定ができることから好ましい検出器
である。この受信手段Rは、第10図に示すように、シー
ルド機1の基線C1の位置すなわちこのシールド機の中心
軸線位置Oとの相対的位置関係が特定される位置にそれ
ぞれ配設され、この実施例では、中心軸線位置Oを重心
位置とする一辺が距離Lなる正三角形P1P2P3の頂点P1
P2、P3にそれぞれ配設されている。これら受信手段R
は、図示されないケーブルを介してシールド機1後方に
設置された検出装置(図示略)に接続されている。
一方、紙面の左側に位置する第2のシールド機5は、
前記第1のシールド機1と同様の構成であり、円筒状の
スキンプレート5aとその前部に固定されたバルクヘッド
5bとからその外形が形成され、バルクヘッド5bの前方中
央部にはカッタ装置6が回動自在に設置されている一
方、スキンプレート5aの内側にはシールドジャッキ7、
7、…が複数基配設されている。
さらに、バルクヘッド5bの所定位置には、ボーリング
装置(詳細は後述する)のリードパイプを挿通させるた
めのエントランス9が装着されている。このエントラン
ス9は、第7図に示すように、バルクヘッド5bの内側に
固定された管10と、この管10に取り付けられたゲート弁
11と、管10の端部内側に配設されたパッキン12と、管10
に摺動自在に嵌合されたスライドパッキン13とをその主
要構成要素としている。
そして、以上のような構成のシールド機1、5を、そ
れぞれ別の発進立坑から地中に搬入した後、これらシー
ルド機1、5により、前述の如くジャイロやトランシッ
ト、距離測定器具等により発進立坑を基準として片押し
基線測量を行いながら、互いにカッタ装置2、6により
地山を切削しつつ、シールドジャッキ3、7を後方に伸
長させてシールド機1、5全体を前方に推進させること
で、地山Gを掘削してトンネルTa、Tbを形成している。
そして、これらシールド機1、5によりトンネル接合
点付近まで掘進し、第1図に示すように、第2のシール
ド機5が計画位置に到達すると共に、第1のシールド機
1が第2のシールド機5から50m〜100m程度離れた位
置、すなわちシールド機1の方向転換が可能な所定の到
達計画位置に到達した時点で、これらシールド機1、5
を停止させる。
(ii)水平ボーリング シールド機1、5を停止させた後、第2のシールド機
5のカッタ装置6に形成された隙間の部分をエントラン
ス9の前方に合うようにする。次いで、第3図に示すよ
うに、シールド機5内部の所定位置にボーリング装置B
を設置する。このボーリング装置Bは、第8図に示すよ
うに、外管B1の内部にこれより小径な内管B2が挿入され
た構成で、この内管B2の先端部は縦断面三角形に形成さ
れている。以上のような構成のボーリング装置Bは、そ
の外管B1が前記エントランス9の後方に位置し、かつそ
の軸線Bcがシールド機5の軸線C2と略平行となるよう
に、このシールド機5内に設置される。
そして、第4図に示すように、エントランス9のゲー
ト弁11を開状態とすることで、このエントランス9を貫
通させてボーリング装置Bの外管B1を地山へ向けて挿入
すると共に、ボーリング装置Bを駆動することで、前記
到達計画位置で停止している第1のシールド機1の前面
(すなわちカッタ装置2)に向けて水平ボーリングを行
う。このボーリングは、内管B2の先端部を回転させつつ
外管B1を前方へ移動させることで地山Gを掘削すること
で行われる。
そして、第5図に示すように、内管B2の先端部が前記
第1のシールド機1のカッタ装置2から所定距離(第5
図中距離l)離れた前方に到達した段階で、ボーリング
作業を停止し、外管B1を残して内管B2を抜き取る。
(iii)送信手段配設 前述したボーリング作業で地山G中に形成されたボー
リング孔、すなわち外管B1内部に、第6図及び第9図に
示すように、送信手段Tを挿入する。この送信手段T
は、γ線を放射する放射性同位元素カプセルが内蔵され
た放射線発生装置たる線源T1と、この線源T1後端に接続
された伝送管T2と、この伝送管T2を巻きとるワイヤード
ラムボックス(図示略)とから構成されている。前記線
源T1内にある放射性同位元素は、土中での透過能力が高
いγ線源であることが好ましく、特にこの実施例では、
γ線エネルギーが大きい60Co(コバルト60)を用いてい
る。そして、伝送管T2を外管B1内に送り出すことで、第
9図に示すように、線源T1が前記外管B1先端に至るよう
に送信手段Tを配設する。
(iv)送信手段・受信手段間距離検出 送信手段Tの線源T1が外管B1先端に至った段階で、第
1のシールド機1のバルクヘッド1bまたはカッタ装置2
付近に装着された受信手段Rにより、地山Gを透過して
シールド機1にまで至ったγ線の照射線量率を測定す
る。この照射線量率は、線源T1と受信手段Rとの間の距
離の関数となるので、事前に求めてセットしておいた関
係式に測定された照射線量率を入力して相対距離を求め
る。以下、この距離検出方法について説明する。
第11図に示すように、点P0に位置する線源T1と正三角
形P1P2P3の頂点に位置する受信手段Rとの間の距離が、
それぞれP0P1=a、P0P2=b、P0P3=cであったと仮定
する。すると、土中においてQ[Ci]なる線量の60Co線
源からa[m]離れた位置の照射線量率Ia[R/hr]は次
式で与えられる。
ただし、60 Coの照射線量率定数は1.35[R/hr・Ci]60 Coのγ線に対する土砂の1/10価層は0.3[m] 散乱線を考慮した60Coのγ線の再生係数BはB≒I+
μa(μは透過率) としている。従って、受信手段Rにより照射線量率Iaが
測定されれば、P0P1間の距離aを求めることができる。
同様にして、P0P2間の距離b、P0P3間の距離cも求める
ことができる。
(v)受信手段位置測定 第11図に示すように、線源T1の位置P0をシールド機1
のバルクヘッド1bまたはカッタ装置2の前面に垂直に投
影させた点をP′とし、P0P′=S、P1P′=a′、P
2P′=b′、P3P′=c′とすると、これらは次式で与
えられる値となる。
従って、第12図に示すように、点P1を原点として点P2
がX軸上に位置する座標表面を考え、前記点P′の座標
を(x,y)とすれば、 x2+y2=a′ (L−x)+y2=b′ 上式をx、yについて解けば、 よって、正三角形P1P2P3の重心点O(すなわち第1の
シールド機1の基線C1)と点P′との間の距離OP′及び
P0P′間の距離Sは、 これにより、線源T1の位置P0を第1のシールド機1の
バルクヘッド1bまたはカッタ装置2前面に投影した点
P′とシールド機1の基線C1との間の位置関係が求めら
れ、ボーリング孔(外管B1)とシールド機1との芯ずれ
が求まる。そして、外管B1の基線Bcと第2のシールド機
5の基線C2との位置関係は決まっているので、シールド
機1、5の基線C1、C2相互の相対的位置関係を検出する
ことができる。
なお、外管B1の先端が基線Bc上からどの程度ずれてい
るかは、例えばこの先端背面に発光ランプを設置し、シ
ールド機5により形成されたトンネルTb内に設置された
トランシットから視認することで検出することができ
る。さらに、外管B1内にレーザービーム等を通すことで
直接計測しても良いことは言うまでもない。
(vi)トンネル掘削再開、トンネル接合 前記相対的位置関係を検出後、それに従って制御しな
がらトンネル掘削を再開し、接合点においてトンネルを
接合する。一例として、前記外管B1を所定距離だけ後退
させた後、この距離だけ第1のシールド機1により軌道
を修正しつつトンネルTaを掘削してから、再度前述した
手法により第1、第2のシールド機1、5間の相対的位
置関係を検出する。以下同様に、前記工程を繰り返すこ
とで、掘削軌道を修正しつつシールド機1をシールド機
5に漸次近付けてゆき、最終的に基線C1、C2が一致した
状態でトンネルTa、Tbを接合するものである。
なお、前述した外管B1を後退させる距離は、第1のシ
ールド機1内で組み立てられるセグメントの幅及びリン
グ数に応じて、シールド機1の前進距離と略同一となる
ように決定されることが好ましい。この場合、シールド
機1、5が近付くに従って、外管B1の後退距離を短くす
ることにより計測精度を高めることが望ましい。また、
シールド機1、5の相対的位置関係検出作業は、前記セ
グメント組立作業時間内に行うことが好ましい。
よって、この実施例によれば、前記従来の位置検出方
法の如く地山に観測孔を設けなくともシールド機1、5
の位置を検出でき、かつ、測定対象たるシールド機1、
5に対して直接的にその位置を検出、確認しているの
で、前記従来の如く発進立坑から測量を累積してゆく方
法と異なり、検出結果が確実かつ高精度なものとなる。
従って、長距離海底トンネル、都市トンネル等、施工条
件の苛酷な下での地中接合工法に用いられて大変好適な
工法である。
そして、検出対象たるシールド機前面の3箇所(この
実施例では正三角形P1P2P3の頂点)に受信手段Rを設け
ているので、線源T1と受信手段Rとの間の距離さえ求ま
れば、この線源T1の3次元的位置が一意的に求まり、よ
り高精度な検出が可能となると、線源T1と測定対象たる
シールド機1との間の距離(第11図中P0P′=S)も求
められ、シールド機1、5間の距離も正確に測定でき
る。
さらに、この実施例では、送信手段Tとして放射線発
生装置を用いたものを使用しているので、線源T1とシー
ルド機1との間の距離が比較的離れていても検出が可能
であり、非接触状態でも検出できて好ましい。
「発明の他の実施例」 この発明のシールド機の位置検出方法は、その細部が
前記実施例に限定されず、種々の変形例が可能である。
例えば、送信手段及び受信手段の具体的構成は前記実
施例の如き放射線(γ線)を用いたものに限定されず、
周知の遠隔測定手段から適宜選択されれば良い。
第13図ないし第14図は、送信手段及び送信手段に低周
波音波探触子(トランスデューサー)を用いた実施例を
示す図である。なお、以下の説明において、前記実施例
と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説
明を省略する。
第13図において、符号30は外管B1先端に配設される送
信用トランスデューサー、符号31は第2のシールド機5
内あるいはシールド機5後方に設置される送信器であ
り、これら送信用トランスデューサー30及び送信器31に
より送信手段Tが構成されている。また、符号32は第11
図に示す正三角形P1P2P3の頂点にそれぞれ配置された受
信用トランスデューサー、符号33は受信器であり、これ
ら受信用トランスデューサー32及び受信器33により受信
手段Rが構成されている。送信器31及び受信器33はそれ
ぞれ制御器34に接続される一方、受信器33にはオシロス
コープ35が接続されている。また、符号36は電源であ
る。
以上の構成を有する送信手段T及び受信手段Rにより
シールド機1、5の相対的位置関係を検出する方法は、
前記実施例と同様である。すなわち、シールド機1、5
がそれぞれ計画位置及び到達計画位置に到達した段階
で、シールド機5からシールド機1に向けて水平ボーリ
ングを行い、次に、前記送信用トランスデューサー30を
外管B1先端に至るまで挿入してから、この送信用トラン
スデューサー30からシールド機1に向けて低周波音波を
送出する。この低周波音波は、送信用、受信用トランス
デューサー30、32の距離に応じた時間遅れをもって受信
用トランスデューサー32により受信される。従って、前
記オシロスコープ35により、送信用トランスデューサー
30の送信波及び受信用トランスデューサー32の受信波か
らこの時間遅れを観測すれば、これらの間の距離を測定
することが可能となる。
例えば、第14図(b)に示すように、オシロスコープ
35により観測された送信波形Wt及び受信波形Wr間にtな
る時間差があるとすると、送信用、受信用トランスデュ
ーサー30、32間の距離をLとすれば、L=vt(v:地山の
平均音速)で求められる。また、第14図(a)に示すよ
うに、受信用トランスデューサー32の受信波形Wr、Wr′
間にΔtなる時間差があるとすると、送信用トランスデ
ューサー30からWr′を受信したトランスデューサー32ま
での距離をL′とすれば、L′=L+ΔL=L+vΔt
となる。このようにして送信用、受信用トランスデュー
サー30、32間の距離が3点とも全て測定されれば、前記
実施例と同様に、シールド機1、5の相対的位置関係を
検出することができる。
また、低周波音波のみならず、超音波、磁気等周知の
遠隔計測手段を用いた送信手段、受信手段が適用されて
も良いことは勿論である。
一方、シールド機1による掘進工程中は、そのカッタ
装置2は一定速度で回転しているのであるから、前記実
施例の如く、シールド機1のバルクヘッド1bまたはカッ
タ装置2付近の所定位置に受信手段R、R、…を3箇所
設けずとも、カッタ装置2の1箇所にのみ受信手段を設
ければ、このカッタ装置2の回転によりシールド機1前
部の異なった3箇所で測定ができ、前記実施例と同様の
作用効果を得ることができる。
すなわち、第15図に示すように、第2のシールド機5
の所定位置に、あるいは上記実施例と同様に第2のシー
ルド機5から掘削したボーリング孔の先端部に、送信手
段T(放射線源T1)を設置すると共に、1個の受信手段
Rをシールド機1の軸線から偏心したカッタ装置2の所
定位置に配置する(第15図において符号Aは送信手段T
の設置位置を示し、符号Cはその送信手段Tの設置位置
Aを目標地点とする第1のシールド機1の掘削計画線を
示す)。この状態でシールド機1による掘進を行い、第
16図に示すように、カッタ装置2の回転に伴い、シール
ド機1の軸線を重心とする正三角形の頂点の位置に受信
手段Rが至った時点で照射線量を測定し、これら3点の
位置における受信信号Rから検出された照射線量から、
前記実施例と同様に送信手段Tの設置位置Aとシールド
機1との間の位置関係、つまり双方のシールド機1,5の
相対位置関係を測定することができる。そして、これら
3点の位置における受信手段Rからの照射線量が全て同
一となるようにシールド機1を掘進させることで、第17
図に示すように、シールド機1を掘削計画線Cに沿って
掘進させることが可能となる。
このように、シールド機1のカッタ装置2に受信手段
Rを1個のみ設け、これを120度ずつ回転させながら3
箇所で(つまり、シールド機の中心軸線位置を重心位置
とする仮想の正三角形の各頂点の位置で)測定する場合
には、前記実施例の如く位置検出のために掘進作業を一
旦停止する必要がなく、掘進作業と同時に位置検出をす
ることが可能となり、リアルタイムなシールド機1の誘
導が可能となって掘進精度、掘進スピードの向上が図れ
る、という優れた利点を有する。
なお、上記とは逆に、第1のシールド機1に送信手段
Tを設置するとともに、第2のシールド機5に受信手段
Rを設置してもよく、すなわち、いずれの側に受信手段
R又は送信手段Tを配置するかは任意に選択されれば良
いことは言うまでもない。
「発明の効果」 以上詳細に説明したように、この発明によれば、従来
の位置検出方法の如く地山に観測孔を設けずともシール
ド機の位置を検出でき、かつ、測定対象たるシールド機
に対して直接的にその位置を検出、確認しているので、
数来の如く発進立坑から測量を累積してゆく方法と異な
り、検出結果が確実かつ高精度なものとなる。従って、
長距離海底トンネル、都市トンネル等、施工条件の苛酷
な下での地中接合工法に用いられて大変好適な工法であ
る。
しかも、検出対象たるシールド機の前部においてその
中心軸線位置を重心位置とする仮想の正三角形の各頂点
の位置で送信手段と受信手段との間の間接的な距離検出
を行っているので、受信手段と送信手段との3次元的位
置が一意的に求まり、より高精度な検出が可能となる、
という優れた利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第12図は、この発明の一実施例であるシー
ルド機の位置検出方法を説明するための図であって、第
1図はトンネルの両側から掘進してきたシールド機を所
定の距離をおいて停止させた状態を示す図、第2図は一
方のシールド機の内部を解体した状態を示す図、第3図
は内部を解体したシールド機内にボーリング装置を設置
した状態を示す図、第4図は一方のシールド機から他方
のシールド機前部に向けてボーリング装置で水平ボーリ
ング孔を掘削している状態を示す図、第5図は所定のボ
ーリング孔が掘削された状態を示す図、第6図はボーリ
ング孔内に送信手段を挿入している状態を示す図、第7
図は一方のシールド機に設置されたエントランスを示す
一部断面図、第8図はボーリング装置の外管先端部及び
内部を示す図、第9図は送信手段が外管先端に配置され
た状態を示す断面図、第10図は他方のシールド機のカッ
タ装置前面へ配置された受信手段の位置を示す概略正面
図、第11図は送信手段及び受信手段の位置関係を示す概
略図、第12図は同バルクヘッドまたはカッタ装置前面へ
の投影図、第13図ないし第14図はこの発明の他の実施例
であるシールド機の位置検出方法を示す図であって、第
13図は送信手段及び受信手段の構成を示すブロック図、
第14図は測定方法を説明するための図、第15図ないし第
17図は、この発明の他の実施例であるシールド機の位置
検出方法を示す概略図であって、第15図はシールド機の
前面に受信手段を1個のみ設けた状態を示す概略図、第
16図は受信手段による位置検出を行っている状態を示す
概略図、第17図は目標地点である送信手段設置位置に向
ってシールド機の掘進方向を制御している状態を示す概
略図である。 B……ボーリング装置、B1……外管(ボーリング孔)、
C1、C2……基線、G……地山、R……受信手段、T……
送信手段、1、5……シールド機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大石 晃嗣 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 西村 晋一 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−22996(JP,A) 特開 昭60−82985(JP,A) 特開 昭62−288297(JP,A) 特開 昭62−135714(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに接近するように掘進させた1対のシ
    ールド機の前部どうしを地中において接合するに際し
    て、それらシールド機の相対位置を検出する方法であっ
    て、双方のシールド機を対向させかつ軌道修正可能な距
    離を残して停止させた状態で一方のシールド機から位置
    検出信号を送信する一方、他方のシールド機の前部にお
    いて該シールド機の中心軸線位置を重心位置とする仮想
    の正三角形の各頂点の位置で前記位置検出信号を受信す
    ることにより、送信位置と各受信位置および各受信信号
    のデータに基づいて双方のシールド機の相対位置を検出
    することを特徴とするシールド機の位置検出方法。
  2. 【請求項2】互いに接近するように掘進させた1対のシ
    ールド機の前部どうしを地中において接合するに際し
    て、それらシールド機の相対位置を検出する方法であっ
    て、双方のシールド機を対向させかつ軌道修正可能な距
    離を残して停止させた状態で一方のシールド機から他方
    のシールド機に向けてボーリング孔を掘削し、該ボーリ
    ング孔の先端と他方のシールド機との間に所定距離を残
    した状態で該ボーリング孔の先端部に設置した送信手段
    から位置検出信号を送信する一方、他方のシールド機の
    前部において該シールド機の中心軸線位置を重心位置と
    する仮想の正三角形の各頂点に位置するように配置した
    3台の受信手段によって前記位置検出信号を同時に受信
    することにより、送信位置と各受信位置および各受信信
    号のデータに基づいて双方のシールド機の相対位置を検
    出することを特徴とするシールド機の位置検出方法。
JP1010177A 1988-04-06 1989-01-19 シールド機の位置検出方法 Expired - Fee Related JP2676246B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1010177A JP2676246B2 (ja) 1988-04-06 1989-01-19 シールド機の位置検出方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8481288 1988-04-06
JP63-84812 1988-04-06
JP1010177A JP2676246B2 (ja) 1988-04-06 1989-01-19 シールド機の位置検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02145910A JPH02145910A (ja) 1990-06-05
JP2676246B2 true JP2676246B2 (ja) 1997-11-12

Family

ID=26345401

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1010177A Expired - Fee Related JP2676246B2 (ja) 1988-04-06 1989-01-19 シールド機の位置検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2676246B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0325188A (ja) * 1989-06-22 1991-02-01 Hitachi Zosen Corp シールド掘進機によるトンネル掘削方法
JP2009036017A (ja) * 2008-10-09 2009-02-19 Kajima Corp 連結構造及び連結方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6082985A (ja) * 1983-10-14 1985-05-11 Toshiba Corp 目標評定方法
JPS62135714A (ja) * 1985-12-09 1987-06-18 Tekken Kensetsu Co Ltd シ−ルド機の位置測定方法
JPS62288297A (ja) * 1986-06-04 1987-12-15 株式会社大林組 掘削孔位置の検出方法
JPS6322996A (ja) * 1986-07-15 1988-01-30 清水建設株式会社 地中接合工法におけるシ−ルド掘進機の相対位置確認方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02145910A (ja) 1990-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4774470A (en) Shield tunneling system capable of electromagnetically detecting and displaying conditions of ground therearound
US4869591A (en) Method of optically measuring relative angular movement
WO1991014077A1 (en) System and method for transmitting and calculating data in shield machine
CN107085235A (zh) 一种应用于掘进机的地震超前探测系统及方法
CN106703822B (zh) 一种安装在盾构机上的弹性波反射法装置及其测量方法
JP2676246B2 (ja) シールド機の位置検出方法
JP7496452B2 (ja) 探査システム、シールド掘削機及び探査方法
JPH0550687B2 (ja)
JPH02157681A (ja) シールド工法における地中探査方法
WO1991003708A1 (en) Position detecting device for underground excavator
JP2573523B2 (ja) シールド機の相互位置検出方法
JP6396824B2 (ja) シールドトンネルの前方探査装置及び方法
JP2757058B2 (ja) 地中掘削機の相対位置検出装置
JPH0411193A (ja) シールド機
JP2018040118A (ja) 切羽地山探査方法及び装置
JPH0460095A (ja) シールド掘進機の相対位置検出方法およびその装置
JP2913042B2 (ja) 地中掘進機の地中接合用推進管理測量装置
JPH03257286A (ja) シールド掘進機の位置計測装置
JPH10205282A (ja) シールド接合位置の計測方法およびその計測装置
JPH0372195A (ja) 地中掘削機
JP2543231B2 (ja) シ―ルド掘進機位置の検出方法
JPH03251788A (ja) シールド掘進機の位置計測装置
JPH0694781B2 (ja) シールド接合位置計測方法およびその装置
JPS62288297A (ja) 掘削孔位置の検出方法
JPH03257285A (ja) シールド掘進機の位置計測装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees