JP2676175B2 - 防錆顔料スラリー - Google Patents

防錆顔料スラリー

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋼板の複合めっきに用い
ることができる防錆顔料スラリー、特にオキシ酸塩によ
る粒子表面の被覆処理を施したクロム酸バリウムを防錆
顔料とする複合めっき用の防錆顔料スラリーに関する。
【0002】
【従来の技術】近時、自動車用鋼板など亜鉛めっき鋼板
に対し、より耐食性を改善する要求が強くなり、高耐食
性鋼板の開発が続けられている。このような高耐食性の
めっき鋼板として、クロム酸バリウムやクロム酸ストロ
ンチウムをめっき層中に分散させる、いわゆる分散型め
っき鋼板が従来から知られている。
【0003】上記クロム酸塩は、めっき鋼板に対して良
好な防錆作用を発揮することができるが、めっき液中で
の酸性条件下では該塩が比較的溶解するところから、こ
れを直接使用するには問題が多い。従って、上記のクロ
ム酸塩の粒子に微細な不定形シリカや金属けい酸塩また
は金属酸化物による被覆を施して溶解性を抑制したもの
を用いて改良することが提案されている(特開平1−20
8497号公報、特開平1−246399号公報、特開平1−2461
45号公報)。
【0004】本発明者らは、上記とは別にクロム酸バリ
ウムの粒子表面に微細な不溶性金属オキシ酸塩を被覆し
た改質クロム酸バリウムが複合めっき鋼板用の防錆顔料
として優れていることを確認し、既に特許出願している
(特願平2−231197号公報、特願平3−193434号公
報)。この顔料は、クロム酸バリウムの水性スラリーに
硫酸、可溶性硫酸塩、若しくは鉄、ニッケル、クロム、
または鉛の可溶性塩から選ばれた1種または2種以上の
水溶液を反応させてクロム酸バリウムの粒子表面に微細
な不溶性の金属のオキシ酸塩の粒子を沈積被覆させるこ
とを特徴として得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような被覆処理を施した改質クロム酸バリウム顔料の粉
末をめっき液中に撹拌分散させて複合めっき操作を行っ
ても、鋼板のめっき層中への顔料粒子の析出量には限界
があり、必ずしも所期の防錆能が得られない。
【0006】すなわち、顔料粒子がめっき層中に均一分
散状態で析出することが望まれるが、めっき操作におい
て採り得る条件、例えば液の組成、濃度、助剤あるいは
撹拌操作など種々の選択を行い、これを変更しても、均
一分散状態で析出させることは非常に困難である。ま
た、その析出量も多い方が防錆効果の点から望ましい
が、上記のようにめっき条件を変更しても期待した程の
量が析出せず、しかも再現性に欠け、工業的規模で実施
するにはなお改善すべき点が多い。
【0007】例えば、亜鉛・ニッケル合金をマトリクス
とする複合めっきの場合は、めっき層中への防錆顔料の
析出量が多い程鋼板に対する長期防錆効果が大である
が、不溶性金属オキシ酸塩による粒子表面の被覆処理を
施したクロム酸バリウム顔料粉末をめっき液に分散させ
てめっき操作を行う際には、めっき層中析出量は多くの
場合 4.5%以下の範囲に留まっており、長期防錆効果を
充分に発揮させるためにはめっき層中析出量を一層増大
させる手段を見出すことが重要な課題となっていた。
【0008】本発明者らは、上記の課題に鑑み、オキシ
酸塩被覆処理したクロム酸バリウムを防錆顔料とする複
合めっき鋼板におけるめっき層中への該顔料粒子の析出
量を大幅に向上させる手段について、種々の実験・検討
を重ねた結果、めっき層中への粒子析出量はめっき液中
での防錆顔料粒子の分散性と密接な関連があることを知
見し、これに基づいて本発明を完成した。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はクロ
ム酸バリウムの粒子表面を不溶性の微細な金属珪酸塩を
除く金属オキシ酸塩で被覆した改質クロム酸バリウムの
水性スラリーであって、該スラリーの平均分散度が1μ
m以下である、複合めっき鋼板用のめっき液に使用する
防錆顔料スラリーを提供するものである。また、本発明
は分散剤の存在下、高剪断力を伴う分散処理を施して、
改質クロム酸バリウムの水性スラリーの平均分散度を1
μm以下とする、複合めっき鋼板用のメッキ液に使用す
る防錆顔料スラリーの製造方法を提供するものである。
【0010】本発明にかかる防錆顔料スラリーは、上記
のように不溶性かつ微細な金属珪酸塩を除く金属オキシ
酸塩(以下、単に「金属オキシ酸塩」という)で被覆処
理した改質クロム酸バリウムを分散質としていることが
特徴の一つとなっている。
【0011】本発明にかかる防錆顔料において、不溶性
のオキシ酸塩というのは、少なくとも芯材クロム酸バリ
ウムよりも溶解度が小さいものをいい、また、クロム酸
バリウムの粒子表面に沈着被覆するものであることか
ら、その粒子は、少なくとも芯材粒子よりも微細なもの
であり、非結晶または結晶質の何れであっても差し支え
ない。かかるオキシ酸塩としては、硫酸バリウム、クロ
ム酸ニッケル、クロム酸鐵、クロム酸クロム、クロム酸
鉛などのオキシ酸塩のうちの1種または2種以上のもの
があげられるが、これらのうち特に硫酸バリウムが好ま
しい。なお、被覆物中は上記の金属の水酸化物が多少存
在しても差し支えない。
【0012】一方、芯材のクロム酸バリウムは、通常の
クロム酸バリウムは勿論であるが、CrO4 2-の一部が
SO4 2-、MoO4 2-、PO4 3-、F- などで置換固溶
されたものであってもよい。また、クロム酸バリウムは
防錆顔料の性質上できるだけ一次粒子が微細なものであ
って、分散性のよいものが好ましく、多くの場合 0.1〜
1μm 、好ましくは 0.2〜0.8 μm の範囲のものがよ
い。0.1 μm 未満では、オキシ酸塩による被覆の効率が
低く、多量のオキシ酸塩の形成を必要とし、有効なクロ
ム酸塩の含有率が著しく低いものになるとともに製造面
でも難しくなる。一方、1μm 以上では、防錆顔料とし
ての適性に欠け、特に鋼板めっき用に適用する場合、め
っき層中への析出率が低いものとなる。
【0013】本発明にかかる防錆顔料は、上記のような
クロム酸バリウムを芯材として、その粒子表面に均一に
不溶性の微細なオキシ酸塩を沈積被覆したものである
が、その被覆性については電子顕微鏡やESCAおよび
化学分析などの合理的手段で容易に確認することができ
る。また、被覆前後の粒子状態が電子顕微鏡観察で相違
ないことやCrの溶出性が抑制されていることから、被
覆は均一な被膜を形成している。
【0014】クロム酸バリウムの粒子表面に形成される
不溶性オキシ酸塩の量は、防錆顔料の使用目的やオキシ
酸塩の物性によって異なるけれども防錆顔料全重量当た
り 0.1〜30重量%、好ましくは 0.5〜10重量%であるこ
とが望ましい。前記の量が1重量%未満では、クロム酸
バリウムのCr溶出性の抑制効果が不充分であり、一方
30重量%を超えると防錆効果を発揮する有効成分として
のクロム酸塩含有率が低いものとなって実用的でない。
【0015】さらに、本発明の防錆顔料スラリーは、上
記のような改質クロム酸バリウムを分散質とする水性ス
ラリーの平均分散度が1μm 以下でなければならないこ
とが第2の特徴となっているものである。ここで平均分
散度というのは、顔料スラリーの脱アグロメレートの度
合を意味する尺度であって、その測定方法は次の基準に
拠る。すなわち、試料スラリーを粒子濃度1g/l となる
ように水で希釈し、200ml ビーカーに入れて200rpm、5
分間の定速撹拌を行ったのち、遠心沈降法粒度測定器
(島津製作所製、SR−CP3型)により粒度分布を測定
し、その平均粒径をもって表す。平均分散度が1μm よ
りも大なるスラリーでは、めっき液に配合して使用して
もめっき層中への粒子析出量の高い値(4.5%以上)を達
成することが極めて困難となる。
【0016】また、本発明の防錆顔料スラリーのスラリ
ー濃度は、特に限定する必要はないが、多くの場合 30g
/l以上であることが望ましい。スラリー濃度が 30g/l以
下の場合は、めっき液に配合して使用する際にめっき液
が防錆剤スラリーに伴う比較的多量の水分によって希釈
されることになり、また他方、製造および運搬上からみ
ても経済的ではない。
【0017】さらに、本発明の防錆顔料スラリーには、
顔料粒子の再アグロメレートを抑制するため、1種また
は2種以上の分散剤が含まれる。すなわち、この分散剤
は、後記の高剪断力による粒子分散操作と相俟って水性
スラリー中での分散を助長するとともに、分散操作後の
再アグロメレートを抑制する効果を発揮する。したがっ
て、このスラリーをめっき液に添加して使用してもめっ
き液中での粒子の分散性が実質的に好ましい状態に維持
される。
【0018】かかる分散剤としては、公知の各種の分散
剤を使用することができるが、特にヘキサメタ燐酸ソー
ダ、トリポリ燐酸ソーダ、ピロ燐酸ソーダなどの重合燐
酸塩類、アルキルメタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジ
ホスホン酸、アミノアルキレンホスホン酸、エチレンジ
アミンテトラアルキレンホスホン酸などの有機ホスホン
酸またはその塩類から選ばれた1種または2種以上が実
用的で望ましい。なお、分散剤の添加量は、特に限定は
ないが、スラリー中の顔料粒子に対し多くとも5重量
%、好ましくは3重量%以下でよい。
【0019】本発明にかかる防錆顔料スラリーは、上記
のような二つの特徴をもつものであるが、その調製にあ
たっては工程のいずれかにおいて、高剪断力による粒子
分散操作を施すことが必要である。クロム酸バリウムの
粒子表面にオキシ酸塩による被覆処理を施す方法として
は、本発明者らによる特願平2−2311434 号、特願平3
−193434号の明細書に記載した製造方法を利用すること
ができる。すなわち、クロム酸バリウム顔料粒子の水性
スラリーに硫酸、可溶性硫酸塩、若しくは鉄、ニッケ
ル、クロムまたは鉛の可溶性金属塩から選ばれた1種ま
たは2種以上の水溶液を反応させてクロム酸バリウムの
粒子表面に微細な不溶性の金属オキシ酸塩の粒子を沈積
被覆させることである。ついで、固・液分離や水洗を行
って得られた湿潤ケーキを、さらに乾燥または粉砕する
ことなく、そのまま水に再分散させて本発明の防錆顔料
スラリーとして使用することができ、合理的で好まし
い。
【0020】他の方法としては、上記湿潤ケーキを常法
により乾燥および粉砕して得られる粉末状の改質クロム
酸バリウム顔料粒子をスラリー化して防錆顔料スラリー
とすることもできる。しかし、何れの場合であっても、
防錆顔料スラリーの製造にあたっては、必ず高剪断力に
よる粒子分散処理が施さなければならない。すなわち、
その一つはクロム酸バリウムに不溶性金属オキシ酸塩を
被覆する前にできるだけ脱アグロメレートの状態で被覆
させるべく、高剪断力を伴う分散操作を施すことであ
る。このことがまた、改質クロム酸バリウムスラリーの
分散性を良好にする。
【0021】さらに他の場合は、微細な不溶性金属オキ
シ酸塩の被覆処理を施したクロム酸バリウムをスラリー
化する際に高剪断力を伴う分散操作を施すことであり、
勿論被覆前後合わせて分散処理することであってもよ
い。高剪断力による粒子分散操作はスラリーをホモジナ
イザー、コロイドミル、超音波照射器などの装置を使用
して行うことができるが、特にホモジナイザーによる処
理が有効かつ能率的で好ましい。
【0022】このように、本発明にかかる防錆顔料スラ
リーの調整においては、分散剤を添加しかつ高剪断力を
付与することが特に重要であり、分散剤の添加または通
常撹拌や高速撹拌は勿論のこと高剪断力の付与のみでは
平均分散度1μm 以下という高度の粒子分散を達成する
ことができず、本発明の目的は達せられない。
【0023】
【作用】本発明にかかる防錆顔料スラリーは、微細な金
属オキシ酸塩を被覆したクロム酸バリウムスラリーであ
って、そのスラリーの平均分散度が1μm 以下の高分散
性の安定なスラリーである。これは、クロム酸バリウム
顔料の1次粒子が1μm以下、実質 0.3μm 前後の微粒
子であることが基本となって、その粒子表面を微細な不
溶性の金属オキシ酸塩の皮膜が被覆され、プラスに荷電
した安定な粒子が構成されている。したがって、かかる
顔料粒子を分散剤の存在下高剪断力によってできるだけ
脱アグロメレートすることにより、平均分散度が1μm
以下という極めて高分散度の安定な顔料スラリーとなっ
ている。
【0024】本発明にかかる防錆顔料スラリーを複合め
っき鋼板用のめっき液に添加し使用する場合、そのスラ
リーの分散状態をめっき液系でも実質的に維持すること
ができる。この結果、鋼板めっき層中には均一で粒子析
出量の高い分散めっきが形成され、防錆能の高い複合め
っき鋼板を得ることができる。
【0025】
【実施例】以下の実施例および比較例において、めっき
試験に用いためっき浴組成ならびに標準的なめっき条件
は表1に示す通りである。
【0026】
【表1】
【0027】実施例1 特願平3−193434号の明細書に記載した製造方法によ
り、平均粒径 0.3μm のクロム酸バリウム粒子に硫酸お
よび塩基性硫酸クロムを反応させて10重量%の硫酸バリ
ウムおよび5重量%のクロム酸クロムの微細粒子による
粒子表面の被覆処理を施したのち、常法による水洗、乾
燥、粉砕をおこなって粉末状の改質クロム酸バリウムを
調整した。この改質クロム酸バリウム 300部を1000部の
水と混合して水性スラリーとし、これに分散剤ヘキサメ
タ燐酸ソーダ(SMP)3部を添加したのち、ホモジナ
イザーを2回通過させて高剪断力による粒子分散を行い
懸濁安定性のよい防錆顔料スラリーを得た。この防錆顔
料スラリーの一部について、前記の測定法による平均分
散度を測定したところ、 0.6μm の値を示した。
【0028】上記の防錆顔料スラリーを他のめっき液成
分と混合して、表1の組成のめっき浴を調製し、標準的
なめっき条件で鋼板に対するめっき試験を行ったとこ
ろ、表2に示すように、電流密度40〜80A/dm の広い範
囲に亘ってめっき層中への粒子析出量が 4.5%以上で、
しかもめっき層中に粒子が均一に分散した良質のZn−
ni合金系分散めっきが得られた。
【0029】実施例2 特願平3−193434号の明細書に記載した製造方法によ
り、平均粒径 0.3μm のクロム酸バリウム粒子に硫酸、
亜硫酸ソーダ、および塩基性硫酸クロムを反応させて10
重量%の硫酸バリウムおよび 6.5重量%のクロム酸クロ
ムの微細粒子による被覆処理を施したのち、水洗および
濾過を行って洗浄された湿潤ケーキ状態の改質クロム酸
バリウムを調製した。この改質クロム酸バリウム 350部
(固形分換算)を1000部の水と混合して水性スラリーと
し、これに分散剤ヘキサメタ燐酸ソーダ(SMP)5.3
部を添加したのち、ホモジナイザーを2回通過させて高
剪断力による粒子分散を行い防錆顔料スラリーを得た。
得られた防錆顔料スラリーの一部について平均分散度を
測定してところ、 0.5μm の値を示した。
【0030】上記の防錆顔料スラリーを他のめっき液成
分と混合して、実施例1と同様のめっき試験を行ったと
ころ、表2に示す高い粒子析出量となり、めっき層中の
粒子の分散状態も均一で良好であった。
【0031】実施例3 分散剤としてメタン−1−ヒドロキシ−1,1 −ジホスホ
ン酸(HEDP)2部を添加する他は実施例2と同様な
条件で防錆顔料スラリーを調製した。この防錆顔料スラ
リーは、平均分散度が 0.5μm であり、実施例1と同様
のめっき試験で表2に示す高い粒子析出量となり、めっ
き層中の粒子分散状態も均一で良好であった。
【0032】比較例1 分散剤を添加しない他は実施例1と同様にして、防錆顔
料スラリーを得た。この防錆顔料スラリーの一部につい
て平均分散度を測定したところ、 2.5μm の値を示し
た。ついで、該防錆顔料スラリーを他のめっき液成分と
混合して、実施例1と同様にめっき試験を行ったとこ
ろ、表2に示すような低い粒子析出量となった。
【0033】比較例2 分散剤を添加せず、ホモジナイザーを6回通過させて高
剪断力による粒子分散を行った他は実施例1と同様にし
て防錆顔料スラリーを得た。この合成顔料スラリーの一
部について平均分散度を測定したところ、 2.4μm の値
を示した。ついで、該防錆顔料スラリーを他のめっき液
成分と混合して、実施例1と同様にめっき試験を行った
ところ、表2に示すような比較的低い粒子析出量となっ
た。
【0034】比較例3 実施例1で得た改質クロム酸バリウム顔料粉末を水に懸
濁させて300g/1のスラリーとした。次にヘキサメタ燐
酸ソーダ3部を添加した後、250RPMで10分間撹拌による
分散処理を施して防錆顔料スラリーを調製した。このス
ラリーの一部について平均分散度を測定したところ、
2.7μm の値を示した。ついで、該防錆顔料スラリーを
他のめっき液成分と混合して、実施例1と同様にめっき
試験を行ったところ、表2に示すような低い粒子析出量
となった。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る防錆顔料ス
ラリーは不溶性かつ微細な金属オキシ塩で被覆処理した
改質クロム酸バリウムを分散質とする平均分散度が1μ
m 以下の極めて安定した高分散度を有している。したが
って、複合めっき鋼板用のめっき液に添加して使用する
場合、均一で粒子析出量の高い分散めっきが形成でき、
優れた防錆能が発揮される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊崎 輝明 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 佐野 和彦 山口県徳山市晴海町1丁目2番地 日本 化学工業株式会社徳山工場内 (72)発明者 吉田 誠 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 永井 和範 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 横山 稔 東京都板橋区坂下3丁目36番5号 東邦 顔料工業株式会社研究部内 (72)発明者 杉山 誠司 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (56)参考文献 特開 平1−246399(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロム酸バリウムの粒子表面を不溶性の
    微細な金属珪酸塩を除く金属オキシ酸塩で被覆した改質
    クロム酸バリウムの水性スラリーであって、該スラリー
    の平均分散度が1μm以下である、複合めっき鋼板用の
    めっき液に使用する防錆顔料スラリー。
  2. 【請求項2】 改質クロム酸バリウムが、微細な硫酸バ
    リウムを主組成とする金属珪酸塩を除く金属オキシ酸塩
    で被覆されたものである請求項1記載の複合めっき鋼板
    用のめっき液に使用する防錆顔料スラリー。
  3. 【請求項3】 分散剤の存在下、高剪断力を伴う分散処
    理を施して、改質クロム酸バリウムの水性スラリーの平
    均分散度を1μm以下とする、複合めっき鋼板用のメッ
    キ液に使用する防錆顔料スラリーの製造方法。
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