JP4723370B2 - 被覆組成物用原液 - Google Patents
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Description
本発明において、シリカは公知のシリカを特に制限なく使用することができる。また、これらのシリカは、単独或いは複数種を混合して用いることもできる。上記シリカのうち、四塩化珪素などのシラン系ガスを酸水素炎中で燃焼させて得られる乾式シリカ、珪酸ナトリウムなどの酸による中和により得られる湿式シリカが特に好ましい。
また、本発明において用いられるリン酸アンモニウムは、公知のものが特に制限なく使用される。例えば、純粋なリン酸アンモニウムに限らず、リン酸アンモニウム中のアンモニアの一部を水素で置き換えたものも同様に使用できる。具体的なものを例示すると、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸三アンモニウム等の化合物、及びこれらの水和物を挙げることができる。その中でも、被覆組成物用原液中のシリカ粒子の分散性及び保存安定性の観点から、リン酸三アンモニウムが特に好ましい。
本発明において、被覆組成物用原液を構成するシリカ分散液中のシリカの濃度は好ましくは10〜30重量%、より好ましくは、10〜25重量%が好ましい。即ち、上記シリカ分散液中のシリカ濃度が10重量%以上の高濃度において、前記リン酸アンモニウムを添加する、本発明の効果が特に顕著であり、また、原液として貯蔵、および輸送する際のコストを低減できる。また、30重量%以下とすることにより、被覆組成物用原液の粘度の上昇を抑えることが出来る。
本発明において、原液は、水媒体中に、シリカ粒子とリン酸アンモニウムとが均一に分散していれば良いが、シリカをできるだけ高分散させるために、下記の工程によって得られたものが好適に使用される。
本発明において、被覆組成物用原液の製造途中で増粘・ゲル化などを起こすことなくより安定的に製造するために、45℃以下、特に20〜40℃の温度範囲に制御することが好ましい。
本発明の被覆組成物用原液を使用して調製される防錆塗料に含まれるリン酸アンモニウムは、金属表面から溶出する金属イオンを捕捉し、難溶性のリン酸塩として金属表面に析出させることにより、水、酸素等の腐食因子となりうる物質を通しにくい緻密な皮膜を形成させることができ、特に、亜鉛系被覆鋼等に有効である。本発明の防錆塗料は、皮膜形成目的で有機バインダーを混合する。
本発明の防錆剤は、本発明の効果を著しく低下させない範囲で、公知の任意の添加剤を配合することができる。代表的な添加剤を例示すれば、界面活性剤、pH調整剤、消泡剤、防カビ剤等を挙げることができる。
被覆組成物用原液300gを500ml容器に採取し、30℃の恒温槽に10分間つけた後、B型粘度計(トキメック製、BL)を用いて60rpmの条件で被覆組成物用原液の粘度を測定した。なお、粘度の経時変化は、得られた被覆組成物用原液を25℃で30日間経時させた粘度を上記と同様の方法で測定し、粘度変化を調べた。
被覆組成物用原液300gを500ml容器に採取し、pHメーター(堀場製作所製、F−22)を用いて、被覆組成物用原液のpHを測定した。
被覆組成物用原液のシリカ濃度が10重量%となるように、該原液をイオン交換水で希釈した後、光散乱回折式の粒度分布測定装置(ベックマンコールター製、コールターLS−230)を用いて、体積基準算術平均径を測定し、この値を平均二次粒子径として採用した。
被覆組成物用原液と水溶性ポリウレタン樹脂(第一工業製薬製、スーパーフレックス110)をシリカ100重量部に対して水溶性ポリウレタン樹脂が200重量部となるように混合し、シリカ濃度5重量%、樹脂固形分濃度10重量%の防錆塗料とした。
実施例1
比表面積が300m2/gのヒュームドシリカ(トクヤマ製、レオロシールQS−30)をイオン交換水に徐々に添加しながら、液温度を30℃に維持して、ウルトラミキサー(みづほ工業製、ウルトラミキサーLR−2)で分散することにより、シリカ濃度12重量%のシリカスラリーを得た。このシリカスラリーとリン酸三アンモニウム水溶液をシリカ100重量部に対してリン酸三アンモニウムが0.1重量部となるように混合・分散し、予備混合液を得た。尚、予備混合中の液温度は30℃を維持した。この予備混合液を高圧ホモジナイザー(ナノマイザー製、ナノマイザー、LA−31)を用いて処理圧力80MPaの条件で微粒化処理することにより原液を得た。物性および評価結果を表1に示す。
リン酸アンモニウムとしてリン酸水素二アンモニウムを用いた以外は、実施例1と同様にして原液を得た。物性および評価結果を表1に示す。
リン酸三アンモニウムの添加量を0.05重量部とした以外は、実施例1と同様にして原液を得た。物性および評価結果を表1に示す。
市販のケイ酸ナトリウムとイオン交換水を反応槽中にケイ酸ナトリウムの濃度が5重量%となるように投入した。反応槽の温度を40℃として、22重量%硫酸を用いて中和反応(中和率50%まで)を行った後、反応液の温度を95℃とした。この反応液に中和率が100%になるまで上記硫酸を加えた。生成したシリカにろ過、洗浄操作を繰り返し、シリカケーク(シリカ含有量15重量%)を得た。次いで、この湿式シリカケークにイオン交換水を徐々に添加しながら、液温度を30℃に維持して、ウルトラミキサー(みづほ工業製、ウルトラミキサーLR−2)で分散することにより、シリカ濃度12重量%のシリカスラリーを得た。このシリカスラリーとリン酸三アンモニウム水溶液をシリカ100重量部に対してリン酸三アンモニウムが0.1重量部となるように混合・分散し、予備混合液を得た。尚、予備混合中の液温度は30℃を維持した。この予備混合液を高圧ホモジナイザー(ナノマイザー製、ナノマイザー、LA−31)を用いて処理圧力80MPaの条件で微粒化処理することにより原液を得た。物性および評価結果を表1に示す。
リン酸アンモニウムとしてリン酸二水素アンモニウムを用いた以外は、実施例4と同様にして原液を得た。物性および評価結果を表1に示す。
リン酸アンモニウムとしてリン酸水素二アンモニウムを用いた以外は、実施例4と同様にして原液を得た。物性および評価結果を表1に示す。
リン酸三アンモニウムを添加しないこと以外は実施例1と同様にして原液を得た。物性および評価結果を表1に示す。
高圧ホモジナイザーで微粒化しないこと以外は実施例1と同様にして原液を得た。物性および評価結果を表1に示す。
Claims (3)
- 平均一次粒子径が30nm以下のシリカ粒子を、平均二次粒子径が200nm以下となるように水媒体に分散させたシリカ分散液よりなり、該シリカ分散液は、シリカ濃度が10〜30重量%であり、且つ、前記シリカ粒子100重量部に対して0.01〜1重量部のリン酸アンモニウムを含有することを特徴とする被覆組成物用原液。
- 前記原液のpHが5〜8であることを特徴とする請求項1記載の被覆組成物用原液。
- 請求項1〜2記載の被覆組成物用原液を一成分として使用してなることを特徴とする防錆塗料。
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