JP2675683B2 - 測定装置 - Google Patents
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- JP2675683B2 JP2675683B2 JP3036603A JP3660391A JP2675683B2 JP 2675683 B2 JP2675683 B2 JP 2675683B2 JP 3036603 A JP3036603 A JP 3036603A JP 3660391 A JP3660391 A JP 3660391A JP 2675683 B2 JP2675683 B2 JP 2675683B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超音波、電磁波その
他の波動を用いた測定装置に関するものである。
他の波動を用いた測定装置に関するものである。
【0002】特に、妨害エコーが検査結果に及ぼす悪影
響を低減できる超音波非破壊検査装置などの測定装置に
関するものである。
響を低減できる超音波非破壊検査装置などの測定装置に
関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来のこの種の測定装置と妨害エコーの
発生原因について、図38及び図39を参照しながら説
明する。
発生原因について、図38及び図39を参照しながら説
明する。
【0004】図38及び図39は、特開昭62−112
057号公報に示された従来の超音波を用いた測定装置
における超音探触子の配置と超音波パルスの伝搬状況を
示す説明図、及び従来の測定装置におけるAスコープ波
形と欠陥検出用時間ゲートを示す波形図である。
057号公報に示された従来の超音波を用いた測定装置
における超音探触子の配置と超音波パルスの伝搬状況を
示す説明図、及び従来の測定装置におけるAスコープ波
形と欠陥検出用時間ゲートを示す波形図である。
【0005】図38において、従来の測定装置は、斜角
形の超音波探触子(1A)及び(1B)が、丸棒状の試験体(2)
の円周上に沿って配されて構成されている。
形の超音波探触子(1A)及び(1B)が、丸棒状の試験体(2)
の円周上に沿って配されて構成されている。
【0006】図中、(3)は試験体(2)の表層部にある欠
陥である。また、実線(4A)及び点線(4B)は、それぞれ、
超音波探触子(1A)及び(1B)から放射された超音波パルス
の伝搬経路を示す。
陥である。また、実線(4A)及び点線(4B)は、それぞれ、
超音波探触子(1A)及び(1B)から放射された超音波パルス
の伝搬経路を示す。
【0007】図39(a)及び(b)は、超音波探触子(1A)
のみから単独で超音波パルスを試験体(2)に送信したと
き、それぞれ、超音波探触子(1A)及び(1B)が受信するエ
コーのAスコープ波形を示す。
のみから単独で超音波パルスを試験体(2)に送信したと
き、それぞれ、超音波探触子(1A)及び(1B)が受信するエ
コーのAスコープ波形を示す。
【0008】図39(c)及び(d)は、超音波探触子(1B)
のみから単独で超音波パルスを試験体(2)に送信したと
き、それぞれ、超音波探触子(1B)及び(1A)が受信するエ
コーのAスコープ波形を示す。
のみから単独で超音波パルスを試験体(2)に送信したと
き、それぞれ、超音波探触子(1B)及び(1A)が受信するエ
コーのAスコープ波形を示す。
【0009】なお、図39(a)〜(d)において、エコー
の波形はその包絡線を示してある。
の波形はその包絡線を示してある。
【0010】図39(e)は、超音波探触子(1A)及び(1B)
により受信されたエコーに関して設定される欠陥検出用
時間ゲートを示す。
により受信されたエコーに関して設定される欠陥検出用
時間ゲートを示す。
【0011】つぎに、上述した従来の測定装置の動作及
び妨害エコーの発生原因について説明する。
び妨害エコーの発生原因について説明する。
【0012】まず、超音波探触子(1A)のみから単独で超
音波パルスを試験体(2)に送信した場合について考えて
みる。
音波パルスを試験体(2)に送信した場合について考えて
みる。
【0013】超音波探触子(1A)から試験体(2)内に入射
した超音波パルスは、図中、実線(4A)で示すように、試
験体(2)の外壁で反射し、試験体(2)を一周した後、同
じ超音波探触子(1A)へ戻ってくる。
した超音波パルスは、図中、実線(4A)で示すように、試
験体(2)の外壁で反射し、試験体(2)を一周した後、同
じ超音波探触子(1A)へ戻ってくる。
【0014】このとき、超音波探触子(1A)で受信される
エコーのAスコープ波形は図39(a) に示すようにな
る。
エコーのAスコープ波形は図39(a) に示すようにな
る。
【0015】図39(a)において、超音波探触子(1A)を
駆動した送信電気パルスTの後に、まず、超音波パルス
が試験体(2)の表面に入射した時点で試験体(2)の表面
から反射されて戻ってきた表面エコーSが観測される。
駆動した送信電気パルスTの後に、まず、超音波パルス
が試験体(2)の表面に入射した時点で試験体(2)の表面
から反射されて戻ってきた表面エコーSが観測される。
【0016】次に、超音波パルスが試験体(2)を一周し
た後、受信されるエコーR1が観測される。
た後、受信されるエコーR1が観測される。
【0017】さらに、その後、超音波パルスが試験体
(2)を4分の3周した時点で、欠陥(3)で反射されて、
さらに4分の3周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受
信される欠陥エコーF3が観測される。
(2)を4分の3周した時点で、欠陥(3)で反射されて、
さらに4分の3周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受
信される欠陥エコーF3が観測される。
【0018】超音波探触子(1B)が受信するエコーのAス
コープ波形は図39(b)に示すようになる。
コープ波形は図39(b)に示すようになる。
【0019】まず、超音波探触子(1A)から試験体(2)内
に入射した超音波パルスが、試験体(2)を2分の1周し
た時点で、超音波探触子(1B)で受信されるエコーRB2
4が観測される。
に入射した超音波パルスが、試験体(2)を2分の1周し
た時点で、超音波探触子(1B)で受信されるエコーRB2
4が観測される。
【0020】次に、超音波パルスが、試験体(2)を4分
の3周した時点で、欠陥(3)で反射されて、さらに4分
の1周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受信される欠
陥エコーF2が観測される。
の3周した時点で、欠陥(3)で反射されて、さらに4分
の1周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受信される欠
陥エコーF2が観測される。
【0021】さらに、その後、超音波パルスが試験体
(2)を4分の6周した時点で、受信されるエコーRB6
4が観測される。
(2)を4分の6周した時点で、受信されるエコーRB6
4が観測される。
【0022】次に、超音波探触子(1B)のみから単独で超
音波パルスを試験体(2)に送信した場合について考えて
みる。
音波パルスを試験体(2)に送信した場合について考えて
みる。
【0023】超音波探触子(1B)自身が受信するエコーの
Aスコープ波形は図39(c)に示すようになる。
Aスコープ波形は図39(c)に示すようになる。
【0024】図39(c)において、超音波探触子(1B)を
駆動した送信電気パルスTの後に、まず、超音波パルス
が試験体(2)の表面に入射した時点で試験体(2)の表面
から反射されて戻ってきた表面エコーSが観測される。
駆動した送信電気パルスTの後に、まず、超音波パルス
が試験体(2)の表面に入射した時点で試験体(2)の表面
から反射されて戻ってきた表面エコーSが観測される。
【0025】次に、超音波パルスが試験体(2)を4分の
1周した時点で、欠陥(3)で反射されて、さらに4分の
1周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受信される欠陥
エコーF1が観測される。
1周した時点で、欠陥(3)で反射されて、さらに4分の
1周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受信される欠陥
エコーF1が観測される。
【0026】さらに、その後、超音波パルスが試験体
(2)を一周した後、受信されるエコーR1が観測され
る。
(2)を一周した後、受信されるエコーR1が観測され
る。
【0027】さらに、その後、超音波パルスが試験体
(2)を4分の1周した時点で、欠陥(3)で反射されて、
さらに4分の5周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受
信される欠陥エコーF3が観測される。
(2)を4分の1周した時点で、欠陥(3)で反射されて、
さらに4分の5周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受
信される欠陥エコーF3が観測される。
【0028】超音波探触子(1A)が受信するエコーのAス
コープ波形は図39(d)に示すようになる。
コープ波形は図39(d)に示すようになる。
【0029】まず、超音波探触子(1B)から試験体(2)内
に入射した超音波パルスが、試験体(2)を2分の1周し
た時点で、超音波探触子(1A)で受信されるエコーRB2
4が観測される。
に入射した超音波パルスが、試験体(2)を2分の1周し
た時点で、超音波探触子(1A)で受信されるエコーRB2
4が観測される。
【0030】次に、超音波パルスが、試験体(2)を4分
の1周した時点で、欠陥(3)で反射されて、さらに4分
の3周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受信される欠
陥エコーF2が観測される。
の1周した時点で、欠陥(3)で反射されて、さらに4分
の3周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受信される欠
陥エコーF2が観測される。
【0031】さらに、その後、超音波パルスが試験体
(2)を4分の6周した時点で、受信されるエコーRB6
4が観測される。
(2)を4分の6周した時点で、受信されるエコーRB6
4が観測される。
【0032】次に、2つの超音波探触子(1A)及び(1B)か
ら試験体(2)に超音波パルスを送信した場合について考
えてみる。
ら試験体(2)に超音波パルスを送信した場合について考
えてみる。
【0033】この場合、超音波探触子(1A)が受信するエ
コーのAスコープ波形は、図39(a)及び(d)に示す波
形を交流波形レベルで加算した結果となる。
コーのAスコープ波形は、図39(a)及び(d)に示す波
形を交流波形レベルで加算した結果となる。
【0034】同様に、超音波探触子(1B)が受信するエコ
ーのAスコープ波形は、図39(c)及び(b)に示す波形
を交流波形レベルで加算した結果となる。
ーのAスコープ波形は、図39(c)及び(b)に示す波形
を交流波形レベルで加算した結果となる。
【0035】従来の測定装置においては、これらの加算
結果が各超音波探触子(1A)及び(1B)から受信される。
結果が各超音波探触子(1A)及び(1B)から受信される。
【0036】さて、上述した従来の測定装置において
は、超音波探触子(1A)で受信したエコーに対して設定さ
れた図39(e)に示す欠陥検出用時間ゲート内に、図3
9(d)に示すように、エコーRB24が混入している。
は、超音波探触子(1A)で受信したエコーに対して設定さ
れた図39(e)に示す欠陥検出用時間ゲート内に、図3
9(d)に示すように、エコーRB24が混入している。
【0037】このエコーは欠陥からのエコーではない
が、欠陥検出用時間ゲート内に入っているので、欠陥か
らのエコーとして誤認してしまう問題がある。
が、欠陥検出用時間ゲート内に入っているので、欠陥か
らのエコーとして誤認してしまう問題がある。
【0038】つまり、エコーRB24は検査の邪魔にな
る妨害エコーである。
る妨害エコーである。
【0039】一方、超音波探触子(1B)で受信したエコー
に対して同様に設定された図39(e)に示す欠陥検出用
時間ゲート内には、図39(c)に示すように、欠陥エコ
ーF1が現れる。
に対して同様に設定された図39(e)に示す欠陥検出用
時間ゲート内には、図39(c)に示すように、欠陥エコ
ーF1が現れる。
【0040】しかし、図39(b)に示すように、エコー
RB24が欠陥エコーF1に重畳してくる問題がある。
RB24が欠陥エコーF1に重畳してくる問題がある。
【0041】したがって、このエコーRB24も妨害エ
コーである。
コーである。
【0042】すなわち、従来の測定装置においては、R
B24やRB64などの妨害エコーにより検査の信頼性
が得られない問題点があった。
B24やRB64などの妨害エコーにより検査の信頼性
が得られない問題点があった。
【0043】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
測定装置では、1つの超音波探触子から送信された超音
波パルスが、他の超音波探触子に妨害エコーとして受信
されてしまい、このため、妨害エコーのレベルが大きい
場合には検査が不可能となってしまったり、妨害エコー
のレベルが例え小さくても高精度な検査ができないとい
う問題点があった。
測定装置では、1つの超音波探触子から送信された超音
波パルスが、他の超音波探触子に妨害エコーとして受信
されてしまい、このため、妨害エコーのレベルが大きい
場合には検査が不可能となってしまったり、妨害エコー
のレベルが例え小さくても高精度な検査ができないとい
う問題点があった。
【0044】この発明は、上述した問題点を解決するた
めになされたもので、妨害エコーが検査結果に及ぼす悪
影響を取り除くことができる測定装置を得ることを目的
とする。
めになされたもので、妨害エコーが検査結果に及ぼす悪
影響を取り除くことができる測定装置を得ることを目的
とする。
【0045】さらに、同時に、信号対雑音比の向上が図
れる測定装置を得ることを目的とする。
れる測定装置を得ることを目的とする。
【0046】
【課題を解決するための手段】この発明に係る測定装置
は、次に掲げる手段を備えたものである。
は、次に掲げる手段を備えたものである。
【0047】〔1〕複数個の出力端子を有し、第1から
第Nまでの系列からなり、各系列の自己相関関数を加算
したときは各自己相関関数のサイドローブが互いに打ち
消し合わされ、相異なる上記系列同士の相互相関関数の
予め定められた組合せを加算したときは互いに打ち消し
合わされる系列群を発生するとともに、上記第1から第
Nまでの系列に基づいてそれぞれ生成される第1から第
Nまでの送信信号を発生し、上記第1から第Nまでの送
信信号を上記各出力端子から予め定められた順序で発生
する送信信号発生手段。
第Nまでの系列からなり、各系列の自己相関関数を加算
したときは各自己相関関数のサイドローブが互いに打ち
消し合わされ、相異なる上記系列同士の相互相関関数の
予め定められた組合せを加算したときは互いに打ち消し
合わされる系列群を発生するとともに、上記第1から第
Nまでの系列に基づいてそれぞれ生成される第1から第
Nまでの送信信号を発生し、上記第1から第Nまでの送
信信号を上記各出力端子から予め定められた順序で発生
する送信信号発生手段。
【0048】〔2〕上記複数個の出力端子に対してそれ
ぞれ設けられ、上記出力端子からの上記送信信号により
励振されて波動を対象物に送信する複数個の送信手段。
ぞれ設けられ、上記出力端子からの上記送信信号により
励振されて波動を対象物に送信する複数個の送信手段。
【0049】〔3〕上記対象物からのエコーを受信する
複数個の受信手段。
複数個の受信手段。
【0050】〔4〕上記複数個の受信手段のそれぞれに
対して設けられ、上記第1から第Nまでの系列にそれぞ
れ基づいて生成される第1から第Nまでの参照信号を用
いて、それぞれ、上記第1から第Nまでの送信信号に対
応する第1から第Nまでの上記エコーを相関処理する複
数個の相関手段。
対して設けられ、上記第1から第Nまでの系列にそれぞ
れ基づいて生成される第1から第Nまでの参照信号を用
いて、それぞれ、上記第1から第Nまでの送信信号に対
応する第1から第Nまでの上記エコーを相関処理する複
数個の相関手段。
【0051】〔5〕これらの複数個の相関手段に対して
それぞれ設けられ、上記第1から第Nまでのエコーに対
応する上記相関手段の出力信号に予め定められた演算を
施す信号処理手段。
それぞれ設けられ、上記第1から第Nまでのエコーに対
応する上記相関手段の出力信号に予め定められた演算を
施す信号処理手段。
【0052】
【作用】この発明においては、複数個の出力端子を有す
る送信信号発生手段によって、第1から第Nまでの系列
からなり、各系列の自己相関関数を加算したときは各自
己相関関数のサイドローブが互いに打ち消し合わされ、
相異なる上記系列同士の相互相関関数の予め定められた
組合せを加算したときは互いに打ち消し合わされる系列
群が発生されるとともに、上記第1から第Nまでの系列
に基づいてそれぞれ生成される第1から第Nまでの送信
信号が発生され、上記第1から第Nまでの送信信号が上
記各出力端子から予め定められた順序で発生される。
る送信信号発生手段によって、第1から第Nまでの系列
からなり、各系列の自己相関関数を加算したときは各自
己相関関数のサイドローブが互いに打ち消し合わされ、
相異なる上記系列同士の相互相関関数の予め定められた
組合せを加算したときは互いに打ち消し合わされる系列
群が発生されるとともに、上記第1から第Nまでの系列
に基づいてそれぞれ生成される第1から第Nまでの送信
信号が発生され、上記第1から第Nまでの送信信号が上
記各出力端子から予め定められた順序で発生される。
【0053】また、上記複数個の出力端子に対してそれ
ぞれ設けられた複数個の送信手段によって、上記出力端
子からの上記送信信号により励振されて波動が対象物に
送信される。
ぞれ設けられた複数個の送信手段によって、上記出力端
子からの上記送信信号により励振されて波動が対象物に
送信される。
【0054】さらに、複数個の受信手段によって、上記
対象物からのエコーが受信される。
対象物からのエコーが受信される。
【0055】さらにまた、上記複数個の受信手段のそれ
ぞれに対して設けられた複数個の相関手段によって、上
記第1から第Nまでの系列にそれぞれ基づいて生成され
る第1から第Nまでの参照信号が用いられて、それぞ
れ、上記第1から第Nまでの送信信号に対応する第1か
ら第Nまでの上記エコーが相関処理される。
ぞれに対して設けられた複数個の相関手段によって、上
記第1から第Nまでの系列にそれぞれ基づいて生成され
る第1から第Nまでの参照信号が用いられて、それぞ
れ、上記第1から第Nまでの送信信号に対応する第1か
ら第Nまでの上記エコーが相関処理される。
【0056】そして、上記複数個の相関手段に対してそ
れぞれ設けられた信号処理手段によって、上記第1から
第Nまでのエコーに対応する上記相関手段の出力信号に
予め定められた演算が施される。
れぞれ設けられた信号処理手段によって、上記第1から
第Nまでのエコーに対応する上記相関手段の出力信号に
予め定められた演算が施される。
【0057】
【実施例】これから、この発明の5つの実施例について
順次説明する。
順次説明する。
【0058】この発明の第1実施例の構成について図1
を参照しながら説明する。図1は、この発明の第1実施
例を示すブロック図であり、超音波探触子(1A)及び(1B)
は、図38で示した従来の測定装置のものと全く同一で
ある。
を参照しながら説明する。図1は、この発明の第1実施
例を示すブロック図であり、超音波探触子(1A)及び(1B)
は、図38で示した従来の測定装置のものと全く同一で
ある。
【0059】図1において、この発明の第1実施例は、
上述した従来の測定装置のものと全く同一のものと、2
チャンネルの出力端子(5A)及び(5B)を有する送信信号発
生器(5)と、この送信信号発生器(5)のチャンネル1の
出力端子(5A)及び超音波探触子(1A)に接続された相関器
(6A)と、相関器(6A)に接続されたメモリ機能を含む加算
器(8A)と、送信信号発生器(5)に入力側が接続されかつ
相関器(6A)に出力側が接続された参照信号発生器(9A)
と、送信信号発生器(5)のチャンネル2の出力端子(5B)
及び超音波探触子(1B)に接続された相関器(6B)と、相関
器(6B)に接続されたメモリ機能を含む加算器(8B)と、送
信信号発生器(5)に入力側が接続されかつ相関器(6B)に
出力側が接続された参照信号発生器(9B)と、加算器(8A)
及び(8B)に接続された表示器(7)とから構成されてい
る。
上述した従来の測定装置のものと全く同一のものと、2
チャンネルの出力端子(5A)及び(5B)を有する送信信号発
生器(5)と、この送信信号発生器(5)のチャンネル1の
出力端子(5A)及び超音波探触子(1A)に接続された相関器
(6A)と、相関器(6A)に接続されたメモリ機能を含む加算
器(8A)と、送信信号発生器(5)に入力側が接続されかつ
相関器(6A)に出力側が接続された参照信号発生器(9A)
と、送信信号発生器(5)のチャンネル2の出力端子(5B)
及び超音波探触子(1B)に接続された相関器(6B)と、相関
器(6B)に接続されたメモリ機能を含む加算器(8B)と、送
信信号発生器(5)に入力側が接続されかつ相関器(6B)に
出力側が接続された参照信号発生器(9B)と、加算器(8A)
及び(8B)に接続された表示器(7)とから構成されてい
る。
【0060】なお、超音波探触子(1A)及び(1B)は、それ
ぞれ、送信信号発生器(5)のチャンネル1の出力端子(5
A)及びチャンネル2の出力端子(5B)にも接続されてい
る。
ぞれ、送信信号発生器(5)のチャンネル1の出力端子(5
A)及びチャンネル2の出力端子(5B)にも接続されてい
る。
【0061】また、超音波探触子(1A)及び(1B)は、従来
と同様に、試験体(2)の円周上に沿って配してある。
と同様に、試験体(2)の円周上に沿って配してある。
【0062】つぎに、上述した第1実施例の動作につい
て、図2から図13までを参照しながら説明する。
て、図2から図13までを参照しながら説明する。
【0063】図2はこの発明の第1実施例における第1
の単位信号を示す波形図、図3、図4、図5及び図6は
この発明の第1実施例における第1、第2、第3及び第
4の送信信号を示す波形図、図7及び図8はこの発明の
第1実施例における前記4つの送信信号の繰り返しを示
す波形図、図9はこの発明の第1実施例における第2の
単位信号を示す波形図、図10、図11、図12及び図
13はこの発明の第1実施例における第1、第2、第3
及び第4の参照信号を示す波形図である。
の単位信号を示す波形図、図3、図4、図5及び図6は
この発明の第1実施例における第1、第2、第3及び第
4の送信信号を示す波形図、図7及び図8はこの発明の
第1実施例における前記4つの送信信号の繰り返しを示
す波形図、図9はこの発明の第1実施例における第2の
単位信号を示す波形図、図10、図11、図12及び図
13はこの発明の第1実施例における第1、第2、第3
及び第4の参照信号を示す波形図である。
【0064】送信信号発生器(5)は、第1の単位信号を
発生する。この第1の単位信号をgs(t)で表す。た
だし、tは時間である。また、送信信号発生器(5)は、
第1の系列{a}、第2の系列{b}、第3の系列
{c}及び第4の系列{d}を発生する。
発生する。この第1の単位信号をgs(t)で表す。た
だし、tは時間である。また、送信信号発生器(5)は、
第1の系列{a}、第2の系列{b}、第3の系列
{c}及び第4の系列{d}を発生する。
【0065】さらに、送信信号発生器(5)は、第1の系
列{a}及び第1の単位信号gS(t)により規定され
る第1の送信信号、第2の系列{b}及び第1の単位信
号gs(t)により規定される第2の送信信号、第3の
系列{c}及び第1の単位信号gS(t)により規定さ
れる第3の送信信号、並びに、第4の系列{d}及び第
1の単位信号gS(t)により規定される第4の送信信
号を発生する。
列{a}及び第1の単位信号gS(t)により規定され
る第1の送信信号、第2の系列{b}及び第1の単位信
号gs(t)により規定される第2の送信信号、第3の
系列{c}及び第1の単位信号gS(t)により規定さ
れる第3の送信信号、並びに、第4の系列{d}及び第
1の単位信号gS(t)により規定される第4の送信信
号を発生する。
【0066】これら第1、第2、第3及び第4の送信信
号をそれぞれ、sa(t)、sb(t)、sc(t)及び
sd(t)で表す。
号をそれぞれ、sa(t)、sb(t)、sc(t)及び
sd(t)で表す。
【0067】第1の単位信号gs(t)は、図2に示す
ように、矩形波形を有する信号である。図中、δs は固
定時間である。
ように、矩形波形を有する信号である。図中、δs は固
定時間である。
【0068】第1の送信信号sa(t)は、図3に示す
ように、第1の系列{a}として長さnが4である、 {a}={a1,a2,a3,a4}={+,+,+,−} を採用し、この系列と図2に示した第1の単位信号gs
(t) とから、次に述べる手順にしたがって発生した
信号である。
ように、第1の系列{a}として長さnが4である、 {a}={a1,a2,a3,a4}={+,+,+,−} を採用し、この系列と図2に示した第1の単位信号gs
(t) とから、次に述べる手順にしたがって発生した
信号である。
【0069】すなわち、第1の系列{a}の符号+には
第1の単位信号gs(t)を割り当て、符号−には第1
の単位信号gs(t)に−1を掛けて得られる信号−gs
(t)を割り当てて、第1の系列{a}の符号の現れる
順序にしたがって、±gs(t)が時間軸上に配列され
ている。
第1の単位信号gs(t)を割り当て、符号−には第1
の単位信号gs(t)に−1を掛けて得られる信号−gs
(t)を割り当てて、第1の系列{a}の符号の現れる
順序にしたがって、±gs(t)が時間軸上に配列され
ている。
【0070】第1の系列{a}の符号(±)と、信号±
gs(t)との間の関係をわかりやすくするため、図3
中、第1の系列{a}の符号(±)を合わせて記入して
ある。
gs(t)との間の関係をわかりやすくするため、図3
中、第1の系列{a}の符号(±)を合わせて記入して
ある。
【0071】なお、図3中、δは固定時間である。
【0072】固定時間δが固定時間δsに等しい場合に
は、第1の送信信号は、振幅を符号化された波形を有す
る信号に等しい。
は、第1の送信信号は、振幅を符号化された波形を有す
る信号に等しい。
【0073】第2の送信信号sb(t)は、図4に示す
ように、第2の系列{b}として、長さnが4である、 {b}={b1,b2,b3,b4}={+,+,−,+} を採用し、この系列と図2に示した第1の単位信号gs
(t)とから、第1の送信信号の発生手順と同様の手順
にしたがって発生した信号である。
ように、第2の系列{b}として、長さnが4である、 {b}={b1,b2,b3,b4}={+,+,−,+} を採用し、この系列と図2に示した第1の単位信号gs
(t)とから、第1の送信信号の発生手順と同様の手順
にしたがって発生した信号である。
【0074】第3の送信信号sc(t)は、図5に示す
ように、第3の系列{c}として、長さnが4である、 {c}={c1,c2,c3,c4}={−,−,−,+} を採用し、この系列と図2に示した第1の単位信号gs
(t)とから、第1の送信信号の発生手順と同様の手順
にしたがって発生した信号である。
ように、第3の系列{c}として、長さnが4である、 {c}={c1,c2,c3,c4}={−,−,−,+} を採用し、この系列と図2に示した第1の単位信号gs
(t)とから、第1の送信信号の発生手順と同様の手順
にしたがって発生した信号である。
【0075】第4の送信信号sd(t)は、図6に示す
ように、第4の系列{d}として、長さnが4である、 {d}={d1,d2,d3,d4}={+,+,−,+} を採用し、この系列と図2に示した第1の単位信号gs
(t)とから、第1の送信信号の発生手順と同様の手順
にしたがって発生した信号である。
ように、第4の系列{d}として、長さnが4である、 {d}={d1,d2,d3,d4}={+,+,−,+} を採用し、この系列と図2に示した第1の単位信号gs
(t)とから、第1の送信信号の発生手順と同様の手順
にしたがって発生した信号である。
【0076】図4、図5及び図6において、それぞれ、
第2の系列{b}、第3の系列{c}及び第4の系列
{d}の符号(±)と、信号±gs(t)との間の関係
をわかりやすくするため、それぞれの系列の符号を合わ
せて記入してある。
第2の系列{b}、第3の系列{c}及び第4の系列
{d}の符号(±)と、信号±gs(t)との間の関係
をわかりやすくするため、それぞれの系列の符号を合わ
せて記入してある。
【0077】なお、第3の系列{c}は、第1の系列
{a}において、符号+と符号−を反転させて得られる
系列に等しい。
{a}において、符号+と符号−を反転させて得られる
系列に等しい。
【0078】また、第4の系列{d}は、第2の系列
{b}に等しい。
{b}に等しい。
【0079】送信信号発生器(5)は、上記第1から第4
の4つの送信信号を、図7に示すように、第1、第2、
第3、第4、第1、・・・の順番にしたがって、ある一
定の送信繰り返し周期Trで順次繰り返して発生し、出
力端子(5A)から超音波探触子(1A)に伝達する。
の4つの送信信号を、図7に示すように、第1、第2、
第3、第4、第1、・・・の順番にしたがって、ある一
定の送信繰り返し周期Trで順次繰り返して発生し、出
力端子(5A)から超音波探触子(1A)に伝達する。
【0080】また、送信信号発生器(5)は、上記第1か
ら第4の4つの送信信号を、図8に示すように、第2、
第3、第4、第1、第2、・・・の順番にしたがって、
ある一定の送信繰り返し周期Trで順次繰り返して発生
し、出力端子(5B)から超音波探触子(1B)に伝達する。
ら第4の4つの送信信号を、図8に示すように、第2、
第3、第4、第1、第2、・・・の順番にしたがって、
ある一定の送信繰り返し周期Trで順次繰り返して発生
し、出力端子(5B)から超音波探触子(1B)に伝達する。
【0081】超音波探触子(1A)及び(1B)は、上記4つの
送信信号により、それぞれ上述した順番にしたがって順
次駆動されて、超音波パルスを試験体(2)内へ送信す
る。
送信信号により、それぞれ上述した順番にしたがって順
次駆動されて、超音波パルスを試験体(2)内へ送信す
る。
【0082】そして、超音波探触子(1A)及び(1B)は、試
験体(2)内の欠陥(3)などの反射体により反射されたエ
コーを受信する。
験体(2)内の欠陥(3)などの反射体により反射されたエ
コーを受信する。
【0083】超音波探触子(1A)及び(1B)により受信され
たエコーは、それぞれ、相関器(6A)及び(6B)に伝達され
る。
たエコーは、それぞれ、相関器(6A)及び(6B)に伝達され
る。
【0084】一方、参照信号発生器(9A)及び(9B)は、そ
れぞれ、超音波探触子(1A)及び(1B)により受信されたエ
コーの相関処理に用いられる第1、第2、第3及び第4
の参照信号を発生する。
れぞれ、超音波探触子(1A)及び(1B)により受信されたエ
コーの相関処理に用いられる第1、第2、第3及び第4
の参照信号を発生する。
【0085】これら第1、第2、第3及び第4の参照信
号を、それぞれ、ua(t)、ub(t)、uc(t)及
びud(t)で表す。
号を、それぞれ、ua(t)、ub(t)、uc(t)及
びud(t)で表す。
【0086】参照信号発生器(9A)は、上記4つの参照信
号を、第1、第2、第3、第4、第1、・・・の順番に
したがって相関器(6A)に伝達する。
号を、第1、第2、第3、第4、第1、・・・の順番に
したがって相関器(6A)に伝達する。
【0087】一方、参照信号発生器(9B)は、上記4つの
参照信号を、第2、第3、第4、第1、第2、・・・の
順番にしたがって相関器(6B)に伝達する。
参照信号を、第2、第3、第4、第1、第2、・・・の
順番にしたがって相関器(6B)に伝達する。
【0088】ここで、第1〜第4の参照信号は、第1〜
第4の系列と第2の単位信号により規定される信号であ
る。
第4の系列と第2の単位信号により規定される信号であ
る。
【0089】上記第2の単位信号は、図9に示すよう
に、矩形波形を有する信号である。図中、δu は固定時
間である。第2の単位信号をgu(t)で表す。
に、矩形波形を有する信号である。図中、δu は固定時
間である。第2の単位信号をgu(t)で表す。
【0090】第1の参照信号ua(t)は、図10に示
すように、第1の系列{a}と第2の単位信号g
u(t)とから、第1の送信信号の発生手順と同様の手
順にしたがって発生した信号である。
すように、第1の系列{a}と第2の単位信号g
u(t)とから、第1の送信信号の発生手順と同様の手
順にしたがって発生した信号である。
【0091】すなわち、第1の系列{a}の符号+には
第2の単位信号gu(t)を割り当て、符号−には第2
の単位信号gu(t)に−1を掛けて得られる信号−gu
(t)を割り当てて、第1の系列{a}の符号の現れる
順序にしたがって、±gu(t)が時間軸上に配列され
ている。
第2の単位信号gu(t)を割り当て、符号−には第2
の単位信号gu(t)に−1を掛けて得られる信号−gu
(t)を割り当てて、第1の系列{a}の符号の現れる
順序にしたがって、±gu(t)が時間軸上に配列され
ている。
【0092】第1の系列{a}の符号(±)と、信号±
gu(t)との間の関係をわかりやすくするため、図
中、第1の系列{a}の符号を合わせて記入してある。
gu(t)との間の関係をわかりやすくするため、図
中、第1の系列{a}の符号を合わせて記入してある。
【0093】また、図中、固定時間δが固定時間δuに
等しい場合には、第1の参照信号は、振幅を符号化され
た波形を有する信号に等しい。
等しい場合には、第1の参照信号は、振幅を符号化され
た波形を有する信号に等しい。
【0094】また、固定時間δuが固定時間δsに等しい
場合には、第1の参照信号は、第1の送信信号に等し
い。
場合には、第1の参照信号は、第1の送信信号に等し
い。
【0095】第2の参照信号ub(t)は、図11に示
すように、第2の系列{b}と第2の単位信号g
u(t)とから、第1の参照信号の発生手順と同様の手
順にしたがって発生した信号である。
すように、第2の系列{b}と第2の単位信号g
u(t)とから、第1の参照信号の発生手順と同様の手
順にしたがって発生した信号である。
【0096】第3の参照信号uc(t)は、図12に示
すように、第3の系列{c}と第2の単位信号g
u(t)とから、第1の参照信号の発生手順と同様の手
順にしたがって発生した信号である。
すように、第3の系列{c}と第2の単位信号g
u(t)とから、第1の参照信号の発生手順と同様の手
順にしたがって発生した信号である。
【0097】第4の参照信号ud(t)は、図13に示
すように、第4の系列{d}と第2の単位信号g
u(t)とから、第1の参照信号の発生手順と同様の手
順にしたがって発生した信号である。
すように、第4の系列{d}と第2の単位信号g
u(t)とから、第1の参照信号の発生手順と同様の手
順にしたがって発生した信号である。
【0098】図11、図12及び図13において、それ
ぞれ、第2の系列{b}、第3の系列{c}及び第4の
系列{d}の符号(±)と、信号±gu(t)との間の
関係をわかりやすくするため、これらの系列の符号を合
わせて記入してある。
ぞれ、第2の系列{b}、第3の系列{c}及び第4の
系列{d}の符号(±)と、信号±gu(t)との間の
関係をわかりやすくするため、これらの系列の符号を合
わせて記入してある。
【0099】相関器(6A)では、第1の送信信号s
a(t)を発生した送信繰り返し周期で受信されたエコ
ーと第1の参照信号ua(t)との間で相関演算を実行
する。
a(t)を発生した送信繰り返し周期で受信されたエコ
ーと第1の参照信号ua(t)との間で相関演算を実行
する。
【0100】同様に、相関器(6A)では、第2の送信信号
sb(t)を発生した送信繰り返し周期で受信されたエ
コーと第2の参照信号ub(t)との間で、第3の送信
信号sc(t)を発生した送信繰り返し周期で受信され
たエコーと第3の参照信号uc(t)との間で、第4の
送信信号sd(t)を発生した送信繰り返し周期で受信
されたエコーと第4の参照信号ud(t)との間で、そ
れぞれ、相関演算を実行する。
sb(t)を発生した送信繰り返し周期で受信されたエ
コーと第2の参照信号ub(t)との間で、第3の送信
信号sc(t)を発生した送信繰り返し周期で受信され
たエコーと第3の参照信号uc(t)との間で、第4の
送信信号sd(t)を発生した送信繰り返し周期で受信
されたエコーと第4の参照信号ud(t)との間で、そ
れぞれ、相関演算を実行する。
【0101】超音波探触子(1A)で受信されたエコーの前
記4つの相関演算結果は、加算器(8A)に伝達され、記憶
される。
記4つの相関演算結果は、加算器(8A)に伝達され、記憶
される。
【0102】加算器(8A)では、前記4つの相関演算結果
を加算する。
を加算する。
【0103】この加算結果を、超音波探触子(1A)で受信
されたエコーの合成圧縮パルスと呼ぶことにする。
されたエコーの合成圧縮パルスと呼ぶことにする。
【0104】この合成圧縮パルスは、加算器(8A)から表
示器(7)に伝達され、従来と同様に表示される。
示器(7)に伝達され、従来と同様に表示される。
【0105】一方、相関器(6B)では、第2の送信信号s
b(t)を発生した送信繰り返し周期で受信されたエコ
ーと第2の参照信号ub(t)との間で相関演算を実行
する。
b(t)を発生した送信繰り返し周期で受信されたエコ
ーと第2の参照信号ub(t)との間で相関演算を実行
する。
【0106】同様に、相関器(6B)では、第3の送信信号
sc(t)を発生した送信繰り返し周期で受信されたエ
コーと第3の参照信号uc(t)との間で、第4の送信
信号sd(t)を発生した送信繰り返し周期で受信され
たエコーと第4の参照信号ud(t)との間で、第1の
送信信号sa(t)を発生した送信繰り返し周期で受信
されたエコーと第1の参照信号ua(t)との間で、そ
れぞれ、相関演算を実行する。
sc(t)を発生した送信繰り返し周期で受信されたエ
コーと第3の参照信号uc(t)との間で、第4の送信
信号sd(t)を発生した送信繰り返し周期で受信され
たエコーと第4の参照信号ud(t)との間で、第1の
送信信号sa(t)を発生した送信繰り返し周期で受信
されたエコーと第1の参照信号ua(t)との間で、そ
れぞれ、相関演算を実行する。
【0107】超音波探触子(1B)で受信されたエコーの前
記4つの相関演算結果は、加算器(8B)に伝達され、記憶
される。
記4つの相関演算結果は、加算器(8B)に伝達され、記憶
される。
【0108】加算器(8B)では、前記4つの相関演算結果
を加算する。
を加算する。
【0109】この加算結果を、超音波探触子(1B)で受信
されたエコーの合成圧縮パルスと呼ぶことにする。
されたエコーの合成圧縮パルスと呼ぶことにする。
【0110】この合成圧縮パルスは、加算器(8B)から表
示器(7)に伝達され、従来と同様に表示される。
示器(7)に伝達され、従来と同様に表示される。
【0111】次に、上述したこの発明の第1実施例の動
作原理および効果を説明する。
作原理および効果を説明する。
【0112】説明に際しては、次の順番で説明する。ま
ず、超音波探触子(1A)のみから超音波を送信し、超音波
探触子(1A)によりエコーを受信した場合について説明す
る。次に、超音波探触子(1B)のみから超音波を送信し、
超音波探触子(1B)によりエコーを受信した場合について
説明する。次に、超音波探触子(1A)のみから超音波を送
信し、超音波探触子(1B)によりエコーを受信した場合に
ついて説明する。次に、超音波探触子(1B)のみから超音
波を送信し、超音波探触子(1A)によりエコーを受信した
場合について説明する。最後に、超音波探触子(1A)及び
(1B)の両方から超音波を送信し、超音波探触子(1A)及び
(1B)によりエコーを受信した場合について説明する。
ず、超音波探触子(1A)のみから超音波を送信し、超音波
探触子(1A)によりエコーを受信した場合について説明す
る。次に、超音波探触子(1B)のみから超音波を送信し、
超音波探触子(1B)によりエコーを受信した場合について
説明する。次に、超音波探触子(1A)のみから超音波を送
信し、超音波探触子(1B)によりエコーを受信した場合に
ついて説明する。次に、超音波探触子(1B)のみから超音
波を送信し、超音波探触子(1A)によりエコーを受信した
場合について説明する。最後に、超音波探触子(1A)及び
(1B)の両方から超音波を送信し、超音波探触子(1A)及び
(1B)によりエコーを受信した場合について説明する。
【0113】まず、超音波探触子(1A)のみから超音波を
送信し、超音波探触子(1A)によりエコーを受信した場合
について、図14〜図18を参照しながら考えてみる。
送信し、超音波探触子(1A)によりエコーを受信した場合
について、図14〜図18を参照しながら考えてみる。
【0114】図14〜図17は超音波探触子(1A)で受信
されたエコーの圧縮パルスを示す波形図、図18は超音
波探触子(1A)で受信されたエコーの合成圧縮パルスを示
す波形図である。
されたエコーの圧縮パルスを示す波形図、図18は超音
波探触子(1A)で受信されたエコーの合成圧縮パルスを示
す波形図である。
【0115】図3で示した第1の送信信号sa(t)
は、次の式で表される。
は、次の式で表される。
【0116】 sa(t)=Σaigs[t−(i−1)δ] (和はiについて1〜nまでとる。) ・・・式(1)
【0117】ここで、ai(i=1,2,・・・,n)
の符号±は±1(複合同順)と同一と見なして掛算して
いる(以下同様)。
の符号±は±1(複合同順)と同一と見なして掛算して
いる(以下同様)。
【0118】第1の送信信号sa(t)により超音波探
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信したエコーをrAAa(t)で表す
と、rAAa(t)は次の式で表わされる。
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信したエコーをrAAa(t)で表す
と、rAAa(t)は次の式で表わされる。
【0119】 rAAa(t)=C0×∫sa(t1)hAA(t−t0−t1)dt1 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・式(2)
【0120】ここで、C0は定数を表す。
【0121】また、hAA(t)は、送信信号発生器(5)
のチャンネル1の出力端子(5A)から、超音波探触子(1
A)、試験体(2)の反射体、再び超音波探触子(1A)を経由
して、相関器(6A)の入力端に至るまでの信号伝搬経路に
おける周波数応答特性の逆フーリエ変換を表す。すなわ
ち、前記信号伝搬経路のインパルス応答を表す。
のチャンネル1の出力端子(5A)から、超音波探触子(1
A)、試験体(2)の反射体、再び超音波探触子(1A)を経由
して、相関器(6A)の入力端に至るまでの信号伝搬経路に
おける周波数応答特性の逆フーリエ変換を表す。すなわ
ち、前記信号伝搬経路のインパルス応答を表す。
【0122】また、t0は、第1の送信信号sa(t)に
より超音波探触子(1A)を駆動した時間からエコーrAAa
(t)が受信されるまでの時間である。
より超音波探触子(1A)を駆動した時間からエコーrAAa
(t)が受信されるまでの時間である。
【0123】C0=1としても説明上、一般性を失わな
いので、以下C0=1として説明する。
いので、以下C0=1として説明する。
【0124】第1の送信信号sa(t)により超音波探
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において受信され
たエコーは、相関器(6A)において、第1の参照信号ua
(t)を用いて相関処理される。
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において受信され
たエコーは、相関器(6A)において、第1の参照信号ua
(t)を用いて相関処理される。
【0125】図10に示した第1の参照信号ua(t)
は、次の式で表される。
は、次の式で表される。
【0126】 ua(t)=Σaigu[t−(i−1)δ] (和はiについて1〜nまでとる。) ・・・式(3)
【0127】したがって、相関器(6A)による相関演算結
果(以下、圧縮パルスCAAaa(t)と呼ぶ。)は、次の
式で表わされる。
果(以下、圧縮パルスCAAaa(t)と呼ぶ。)は、次の
式で表わされる。
【0128】 C AAaa (t)=∫ua(t2−t)rAAa(t2)dt2 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・式(4)
【0129】ところで、前記圧縮パルスCAAaa(t)
は、第1の系列{a}の自己相関関数を、ρaa(i)、
(i=0、±1、±2、・・・、±(n−1))で表わ
し、さらに、 AAA(t)=∫∫gs(t1)gu(t2)hAA(t+t2−t1)dt1dt2 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・式(5) とおけば、式(1)〜式(5)から次式に等しい。
は、第1の系列{a}の自己相関関数を、ρaa(i)、
(i=0、±1、±2、・・・、±(n−1))で表わ
し、さらに、 AAA(t)=∫∫gs(t1)gu(t2)hAA(t+t2−t1)dt1dt2 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・式(5) とおけば、式(1)〜式(5)から次式に等しい。
【0130】 CAAaa(t)=ρaa(0)AAA(t−t0)+ Σρaa(i)[AAA(t−t0−iδ)+AAA(t−t0+iδ)] (和はiについて1〜(n−1)までとる) ・・・式(6)
【0131】同様に、図4に示した第2の送信信号sb
(t)は、式(1)の右辺において、第1の系列の要素ai
を、第2の系列の要素biで置き変えた式で表せる。
(t)は、式(1)の右辺において、第1の系列の要素ai
を、第2の系列の要素biで置き変えた式で表せる。
【0132】ただし、時間原点は、第2の送信信号sb
(t)により超音波探触子(1A)を駆動した時間に取り直
している(以下、第3及び第4の送信信号についても同
様である。)。
(t)により超音波探触子(1A)を駆動した時間に取り直
している(以下、第3及び第4の送信信号についても同
様である。)。
【0133】第2の送信信号sb(t)により超音波探
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信したエコーをrAAb(t)で表す
と、rAAb(t)は、式(2)の右辺において、第1の送信
信号sa(t)を、第2の送信信号sb(t)で置き換え
た式で表せる。
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信したエコーをrAAb(t)で表す
と、rAAb(t)は、式(2)の右辺において、第1の送信
信号sa(t)を、第2の送信信号sb(t)で置き換え
た式で表せる。
【0134】第2の送信信号sb(t)により超音波探
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において受信され
たエコーは、相関器(6A)において、第2の参照信号ub
(t)を用いて相関処理される。
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において受信され
たエコーは、相関器(6A)において、第2の参照信号ub
(t)を用いて相関処理される。
【0135】図11に示した第2の参照信号ub(t)
は、式(3)の右辺において、第1の系列の要素aiを、第
2の系列の要素biで置き変えた式で表せる。
は、式(3)の右辺において、第1の系列の要素aiを、第
2の系列の要素biで置き変えた式で表せる。
【0136】したがって、相関器(6A)による相関演算結
果(以下、圧縮パルスCAAbb(t)と呼ぶ。)は、式
(4)の右辺において、第1の参照信号ua(t)を第2の
参照信号ub(t)で置き換えるとともに、エコーrAAa
(t)を、エコーrAAb(t)で置き換えた式で表せ
る。
果(以下、圧縮パルスCAAbb(t)と呼ぶ。)は、式
(4)の右辺において、第1の参照信号ua(t)を第2の
参照信号ub(t)で置き換えるとともに、エコーrAAa
(t)を、エコーrAAb(t)で置き換えた式で表せ
る。
【0137】したがって、第2の系列{b}の自己相関
関数を、ρbb(i)、(i=0、±1、±2、・・・、
±(n−1))で表せば、前記圧縮パルスCAAbb(t)
は、式(6)の右辺において、第1の系列{a}の自己相
関関数ρaa(i)を、第2の系列{b}の自己相関関数
ρbb(i)で置き換えた式で表せる。
関数を、ρbb(i)、(i=0、±1、±2、・・・、
±(n−1))で表せば、前記圧縮パルスCAAbb(t)
は、式(6)の右辺において、第1の系列{a}の自己相
関関数ρaa(i)を、第2の系列{b}の自己相関関数
ρbb(i)で置き換えた式で表せる。
【0138】以下、同様に、第3及び第4の送信信号の
場合について考えてみる。
場合について考えてみる。
【0139】第3の送信信号sc(t)により超音波探
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信したエコーrAAc(t)で表す。
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信したエコーrAAc(t)で表す。
【0140】第3の送信信号sc(t)により超音波探
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において受信され
たエコーは、相関器(6A)において、第3の送信信号uc
(t)を用いて相関処理される。
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において受信され
たエコーは、相関器(6A)において、第3の送信信号uc
(t)を用いて相関処理される。
【0141】相関器(6A)におけるこの相関演算結果を、
以下、圧縮パルスCAAcc(t)と呼ぶ。この圧縮パルス
CAAcc(t)は、第3の系列{c}の自己相関関数を、
ρcc(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±(n−
1))で表すと、式(6)の右辺において、第1の系列
{a}の自己相関関数ρaa(i)を、第3の系列{c}
の自己相関関数ρcc(i)で置き換えた式で表せる。
以下、圧縮パルスCAAcc(t)と呼ぶ。この圧縮パルス
CAAcc(t)は、第3の系列{c}の自己相関関数を、
ρcc(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±(n−
1))で表すと、式(6)の右辺において、第1の系列
{a}の自己相関関数ρaa(i)を、第3の系列{c}
の自己相関関数ρcc(i)で置き換えた式で表せる。
【0142】第4の送信信号sd(t)により超音波探
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信したエコーrAAd(t)で表す。
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信したエコーrAAd(t)で表す。
【0143】第4の送信信号sd(t)により超音波探
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において受信され
たエコーは、相関器(6A)において、第4の参照信号ud
(t)を用いて相関処理される。
触子(1A)を駆動した送信繰り返し周期において受信され
たエコーは、相関器(6A)において、第4の参照信号ud
(t)を用いて相関処理される。
【0144】相関器(6A)におけるこの相関演算結果を、
以下、圧縮パルスCAAdd(t)と呼ぶ。この圧縮パルス
CAAdd(t)は、第4の系列{d}の自己相関関数を、
ρdd(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±(n−
1))で表せば、式(6)の右辺において、第1の系列
{a}の自己相関関数ρaa(i)を、第4の系列{d}
の自己相関関数ρdd(i)で置き換えた式で表せる。
以下、圧縮パルスCAAdd(t)と呼ぶ。この圧縮パルス
CAAdd(t)は、第4の系列{d}の自己相関関数を、
ρdd(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±(n−
1))で表せば、式(6)の右辺において、第1の系列
{a}の自己相関関数ρaa(i)を、第4の系列{d}
の自己相関関数ρdd(i)で置き換えた式で表せる。
【0145】したがって、超音波探触子(1A)で受信され
たエコーの前記4つの圧縮パルス(CAAaa(t)、C
AAbb(t)、CAAcc(t)及びCAAdd(t)の加算結果
である合成圧縮パルスを、CAA(t)で表せば、C
AA(t)は次式に等しい。
たエコーの前記4つの圧縮パルス(CAAaa(t)、C
AAbb(t)、CAAcc(t)及びCAAdd(t)の加算結果
である合成圧縮パルスを、CAA(t)で表せば、C
AA(t)は次式に等しい。
【0146】 CAA(t)=CAAaa(t)+CAAbb(t)+CAAcc(t)+CAAdd(t) =[ρaa(0)+ρbb(0)+ρcc(0)+ρdd(0)]AAA(t−t0) +Σ[ρaa(i)+ρbb(i)+ρcc(i)+ρdd(i)]× [AAA(t−t0−iδ)+AAA(t−t0+iδ)] (和はiについて1〜(n−1)までとる) ・・・・式(7)
【0147】図14は、式(6)から計算により求めた圧
縮パルスCAAaa(t)を示す。
縮パルスCAAaa(t)を示す。
【0148】図15、図16及び図17は、それぞれ、
同様の計算に求めた圧縮パルスCAAbb(t)、C
AAcc(t)及びCAAdd(t)である。
同様の計算に求めた圧縮パルスCAAbb(t)、C
AAcc(t)及びCAAdd(t)である。
【0149】これらの計算において、第1〜第4の送信
信号として、図3〜図6に示したものを用い、第1〜第
4の参照信号として、図10〜図13に示したものを用
いた。
信号として、図3〜図6に示したものを用い、第1〜第
4の参照信号として、図10〜図13に示したものを用
いた。
【0150】また、hAA(t)はデルタ関数とした。ま
た、δs=δu=δ/2とした。
た、δs=δu=δ/2とした。
【0151】また、第1〜第4の系列の自己相関関数に
おいて、ρaa(0)=4、ρaa(1)=1、ρaa(2)
=0、ρaa(3)=−1、ρbb(0)=4、ρbb(1)
=−1、ρbb(2)=0、ρbb(3)=1、ρcc(0)
=4、ρcc(1)=1、ρcc(2)=0、ρcc(3)=
−1、ρdd(0)=4、ρdd(1)=−1、ρdd(2)
=0、ρdd(3)=1であることを用いた。
おいて、ρaa(0)=4、ρaa(1)=1、ρaa(2)
=0、ρaa(3)=−1、ρbb(0)=4、ρbb(1)
=−1、ρbb(2)=0、ρbb(3)=1、ρcc(0)
=4、ρcc(1)=1、ρcc(2)=0、ρcc(3)=
−1、ρdd(0)=4、ρdd(1)=−1、ρdd(2)
=0、ρdd(3)=1であることを用いた。
【0152】図14〜図17において、4つの圧縮パル
スとも、信号のエネルギーの大半は、t=t0近傍に集
中しているが、t≠t0における振幅(レンジサイドロ
ーブレベル)が高い。
スとも、信号のエネルギーの大半は、t=t0近傍に集
中しているが、t≠t0における振幅(レンジサイドロ
ーブレベル)が高い。
【0153】しかし、図18に示すように、前記4つの
圧縮パルスを加算して得られた合成圧縮パルスC
AA(t)では、主ローブは強めあい、レンジサイドロー
ブは相殺されて、主ローブのみ残り、レンジサイドロー
ブレベルは零になっている。
圧縮パルスを加算して得られた合成圧縮パルスC
AA(t)では、主ローブは強めあい、レンジサイドロー
ブは相殺されて、主ローブのみ残り、レンジサイドロー
ブレベルは零になっている。
【0154】このレンジサイドローブの相殺効果は、δ
s=δu=δ/2の関係が成り立たない場合でも生じる。
つまり、この相殺効果は、δs及びδuがともに零以上の
任意の値の場合についても生じる。無論、δs≠δuであ
ってもよい。
s=δu=δ/2の関係が成り立たない場合でも生じる。
つまり、この相殺効果は、δs及びδuがともに零以上の
任意の値の場合についても生じる。無論、δs≠δuであ
ってもよい。
【0155】なお、δsあるいはδuが零の場合は、gs
(t)あるいはgu(t)がデルタ関数の場合に相当す
る。
(t)あるいはgu(t)がデルタ関数の場合に相当す
る。
【0156】すなわち、この発明の第1実施例において
は、超音波探触子(1A)のみから超音波を送信し、超音波
探触子(1A)によりエコーを受信した場合、t=t0近傍
にのみ大きな振幅(主ローブ)を有し、t≠t0におけ
る振幅(レンジサイドローブレベル)が零の合成圧縮パ
ルスが得られる作用、効果があることがわかった。
は、超音波探触子(1A)のみから超音波を送信し、超音波
探触子(1A)によりエコーを受信した場合、t=t0近傍
にのみ大きな振幅(主ローブ)を有し、t≠t0におけ
る振幅(レンジサイドローブレベル)が零の合成圧縮パ
ルスが得られる作用、効果があることがわかった。
【0157】また、パルス圧縮の手法を用いたこの発明
に関わる第1実施例では、この発明と関連する特願平1
−203909号からわかるように、従来装置に比べ、
信号対雑音比を改善できる効果が期待できる。
に関わる第1実施例では、この発明と関連する特願平1
−203909号からわかるように、従来装置に比べ、
信号対雑音比を改善できる効果が期待できる。
【0158】なお、上記第1実施例で用いた第1及び第
2の系列において、ρaa(0)=ρbb(0)、ρ
aa(i)=−ρbb(i)、(i=±1、±2…、±(n
−1))が成り立つ。つまり、第1及び第2の系列は相
補系列である。言い換えれば、第1及び第2の系列は相
補関係にある。
2の系列において、ρaa(0)=ρbb(0)、ρ
aa(i)=−ρbb(i)、(i=±1、±2…、±(n
−1))が成り立つ。つまり、第1及び第2の系列は相
補系列である。言い換えれば、第1及び第2の系列は相
補関係にある。
【0159】また、第3及び第4の系列においても、ρ
cc(0)=ρdd(0)、ρcc(i)=−ρdd(i)、
(i=±1、±2…、±(n−1))が成り立つ。つま
り、第3及び第4の系列は相補関係にある。
cc(0)=ρdd(0)、ρcc(i)=−ρdd(i)、
(i=±1、±2…、±(n−1))が成り立つ。つま
り、第3及び第4の系列は相補関係にある。
【0160】さらに、第1及び第3の系列において、ρ
aa(i)=ρcc(i)、(i=0、±1、・・・、±
(n−1))が成り立つ。つまり、第1の系列の自己相
関関数と第3の系列の自己相関関数は等しい。これは、
前述したように、第3の系列{c}が、第1の系列にお
いて、符号+と符号−を反転させて得られる系列に等し
いことによる。
aa(i)=ρcc(i)、(i=0、±1、・・・、±
(n−1))が成り立つ。つまり、第1の系列の自己相
関関数と第3の系列の自己相関関数は等しい。これは、
前述したように、第3の系列{c}が、第1の系列にお
いて、符号+と符号−を反転させて得られる系列に等し
いことによる。
【0161】また、第2及び第4の系列において、 ρbb(i)=ρdd(i)、(i=0、±1、・・・、±(n−1)) が成り立つ。つまり、第2の系列の自己相関関数と第4
の系列の自己相関関数とは等しい。これは、前述したよ
うに、第4の系列{d}が、第2の系列{b}に等しい
ことによる。
の系列の自己相関関数とは等しい。これは、前述したよ
うに、第4の系列{d}が、第2の系列{b}に等しい
ことによる。
【0162】以上より、次に示す関係、 ρaa(0)+ρbb(0)+ρcc(0)+ρdd(0)=4ρaa(0)、 ρaa(i)+ρbb(i)+ρcc(i)+ρdd(i)=0、 (i=±1、±2、…、±(n−1)) ・・・・式(8) が成り立つ。
【0163】式(8)に示した関係が成り立つ場合には、
式(7)の右辺におけるAAA(t)がいかなる波形であっ
ても、すなわち、AAA(t)を規定する式(5)の右辺に
おける第1の単位信号gs(t)、第2の単位信号g
u(t)及びインパルス応答hAA(t)が、いかなる波
形であっても、式(7)の右辺において、第2項は相殺さ
れて零となる。
式(7)の右辺におけるAAA(t)がいかなる波形であっ
ても、すなわち、AAA(t)を規定する式(5)の右辺に
おける第1の単位信号gs(t)、第2の単位信号g
u(t)及びインパルス応答hAA(t)が、いかなる波
形であっても、式(7)の右辺において、第2項は相殺さ
れて零となる。
【0164】したがって、 CAA(t)=4ρaa(0)AAA(t−t0) ・・・・式(9) が成立する。
【0165】したがって、レンジサイドローブレベルが
零の合成圧縮パルスが得られる作用、効果がある。
零の合成圧縮パルスが得られる作用、効果がある。
【0166】次に、超音波探触子(1B)のみから超音波を
送信し、超音波探触子(1B)によりエコーを受信した場合
について、図19〜図23を参照しながら考えてみる。
送信し、超音波探触子(1B)によりエコーを受信した場合
について、図19〜図23を参照しながら考えてみる。
【0167】図19〜図22は超音波探触子(1B)で受信
されたエコーの圧縮パルスを示す波形図、図23は超音
波探触子(1B)で受信されたエコーの合成圧縮パルスを示
す波形図である。
されたエコーの圧縮パルスを示す波形図、図23は超音
波探触子(1B)で受信されたエコーの合成圧縮パルスを示
す波形図である。
【0168】第2の送信信号sb(t)で超音波探触子
(1B)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波探触
子(1B)により受信したエコーをrBBb(t)で表す。r
BBb(t)は、次の式で表わされる。
(1B)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波探触
子(1B)により受信したエコーをrBBb(t)で表す。r
BBb(t)は、次の式で表わされる。
【0169】 rBBb(t)=C1×∫sb(t1)hBB(t−t0−t1)dt1 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・・式(10)
【0170】ここで、C1は定数を表す。
【0171】また、hBB(t)は、送信信号発生器(5)
のチャンネル2の出力端子(5B)から、超音波探触子(1
B)、試験体(2)の反射体、再び超音波探触子(1B)を経由
して、相関器(6B)の入力端に至るまでの信号伝搬経路に
おける周波数応答特性の逆フーリエ変換を表す。すなわ
ち、前記信号伝搬経路のインパルス応答を表す。
のチャンネル2の出力端子(5B)から、超音波探触子(1
B)、試験体(2)の反射体、再び超音波探触子(1B)を経由
して、相関器(6B)の入力端に至るまでの信号伝搬経路に
おける周波数応答特性の逆フーリエ変換を表す。すなわ
ち、前記信号伝搬経路のインパルス応答を表す。
【0172】また、t0は、第2の送信信号sb(t)で
超音波探触子(1B)を駆動した時間からエコーr
BBb(t)が受信されるまでの時間である。
超音波探触子(1B)を駆動した時間からエコーr
BBb(t)が受信されるまでの時間である。
【0173】C1=1としても説明上、一般性を失わな
いので、以下C1=1として説明する。
いので、以下C1=1として説明する。
【0174】第2の送信信号sb(t)で超音波探触子
(1B)を駆動した送信繰り返し周期において受信されたエ
コーは、相関器(6B)において、第2の参照信号u
b(t)を用いて相関処理される。
(1B)を駆動した送信繰り返し周期において受信されたエ
コーは、相関器(6B)において、第2の参照信号u
b(t)を用いて相関処理される。
【0175】したがって、相関器(6B)の相関演算結果
(以下、圧縮パルスCBBbb(t)と呼ぶ。)は次の式で
表わされる。
(以下、圧縮パルスCBBbb(t)と呼ぶ。)は次の式で
表わされる。
【0176】 CBBbb(t)=∫ub(t2−t)rBBb(t2)dt2 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・・式(11)
【0177】したがって、この圧縮パルスCBBbb(t)
は、 ABB(t)=∫∫gs(t1)gu(t2)hBB(t+t2−t1)dt1dt2 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・・式(12) とおけば、式(10)〜式(12)から次式に等しい。
は、 ABB(t)=∫∫gs(t1)gu(t2)hBB(t+t2−t1)dt1dt2 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・・式(12) とおけば、式(10)〜式(12)から次式に等しい。
【0178】 CBBbb(t)=ρbb(0)ABB(t−t0)+ Σρbb(i)[ABB(t−t0−iδ)+ABB(t−t0+iδ)] (和はiについて1〜(n−1)までとる) ・・・・式(13)
【0179】以下、同様に、第3の送信信号s
c(t)、第4の送信信号sd(t)、第1の送信信号s
a(t)により、それぞれ、超音波探触子(1B)を駆動し
た送信繰り返し周期において、相関器(6B)の相関演算結
果について同様に求めてみる。
c(t)、第4の送信信号sd(t)、第1の送信信号s
a(t)により、それぞれ、超音波探触子(1B)を駆動し
た送信繰り返し周期において、相関器(6B)の相関演算結
果について同様に求めてみる。
【0180】ただし、時間原点は、それぞれの送信信号
により超音波探触子(1B)を駆動した時間に取り直す。
により超音波探触子(1B)を駆動した時間に取り直す。
【0181】第3の送信信号sc(t)により超音波探
触子(1B)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1B)により受信したエコーをrBBc(t)で表
す。
触子(1B)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1B)により受信したエコーをrBBc(t)で表
す。
【0182】このエコーrBBc(t)は、相関器(6B)に
おいて、第3の参照信号uc(t)を用いて相関処理さ
れる。
おいて、第3の参照信号uc(t)を用いて相関処理さ
れる。
【0183】相関器(6B)におけるこの相関演算結果を、
以下、圧縮パルスCBBcc(t)と呼ぶ。この圧縮パルス
CBBcc(t)は、式(13)の右辺において、第2の系列
{b}の自己相関関数をρbb(i)を、第3の系列
{c}の自己相関関数ρcc(i)で置き換えた式で表せ
る。
以下、圧縮パルスCBBcc(t)と呼ぶ。この圧縮パルス
CBBcc(t)は、式(13)の右辺において、第2の系列
{b}の自己相関関数をρbb(i)を、第3の系列
{c}の自己相関関数ρcc(i)で置き換えた式で表せ
る。
【0184】第4の送信信号sd(t)により超音波探
触子(1B)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1B)により受信したエコーをrBBd(t)で表
す。
触子(1B)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1B)により受信したエコーをrBBd(t)で表
す。
【0185】このエコーrBBd(t)は、相関器(6B)に
おいて、第4の参照信号ud(t)を用いて相関処理さ
れる。
おいて、第4の参照信号ud(t)を用いて相関処理さ
れる。
【0186】相関器(6B)におけるこの相関演算結果を、
以下、圧縮パルスCBBdd(t)と呼ぶ。この圧縮パルス
CBBdd(t)は、式(13)の右辺において、第2の系列
{b}の自己相関関数ρbb(i)を、第4の系列{d}
の自己相関関数ρdd(i)で置き換えた式で表せる。
以下、圧縮パルスCBBdd(t)と呼ぶ。この圧縮パルス
CBBdd(t)は、式(13)の右辺において、第2の系列
{b}の自己相関関数ρbb(i)を、第4の系列{d}
の自己相関関数ρdd(i)で置き換えた式で表せる。
【0187】第1の送信信号sa(t)により超音波探
触子(1B)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1B)により受信したエコーをrBBa(t)で表
す。
触子(1B)を駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1B)により受信したエコーをrBBa(t)で表
す。
【0188】このエコーrBBa(t)は、相関器(6B)に
おいて、第1の参照信号ua(t)を用いて相関処理さ
れる。
おいて、第1の参照信号ua(t)を用いて相関処理さ
れる。
【0189】相関器(6B)におけるこの相関演算結果を、
以下、圧縮パルスCBBaa(t)と呼ぶ。この圧縮パルス
CBBaa(t)は、式(13)の右辺において、第2の系列
{b}の自己相関関数ρbb(i)を、第1の系列{a}
の自己相関関数ρaa(i)で置き換えた式で表せる。
以下、圧縮パルスCBBaa(t)と呼ぶ。この圧縮パルス
CBBaa(t)は、式(13)の右辺において、第2の系列
{b}の自己相関関数ρbb(i)を、第1の系列{a}
の自己相関関数ρaa(i)で置き換えた式で表せる。
【0190】したがって、超音波探触子(1B)で受信され
たエコーの前記4つの圧縮パルス(CBBbb(t)、C
BBcc(t)、CBBdd(t)及びCBBaa(t)の加算結果
である合成圧縮パルスを、CBB(t)で表せば、C
BB(t)は次式に等しい。
たエコーの前記4つの圧縮パルス(CBBbb(t)、C
BBcc(t)、CBBdd(t)及びCBBaa(t)の加算結果
である合成圧縮パルスを、CBB(t)で表せば、C
BB(t)は次式に等しい。
【0191】 CBB(t)=CBBbb(t)+CBBcc(t)+CBBdd(t)+CBBaa(t) =[ρbb(0)+ρcc(0)+ρdd(0)+ρaa(0)]ABB(t−t0) +Σ[ρbb(i)+ρcc(i)+ρdd(i)+ρaa(i)]× [ABB(t−t0−iδ)+ABB(t−t0+iδ)] (和はiについて1〜(n−1)までとる) ・・・・式(14)
【0192】図19は、式(13)から計算により求めた圧
縮パルスCBBbb(t)を示す。
縮パルスCBBbb(t)を示す。
【0193】図20、図21及び図22は、それぞれ、
同様の計算により求めた圧縮パルスCBBcc(t)、C
BBdd(t)及びCBBaa(t)である。
同様の計算により求めた圧縮パルスCBBcc(t)、C
BBdd(t)及びCBBaa(t)である。
【0194】これらの計算において、第1〜第4の送信
信号は、それぞれ、図3〜図6に示したものを用い、第
1〜第4の参照信号は、それぞれ、図10〜図13に示
したものを用いた。
信号は、それぞれ、図3〜図6に示したものを用い、第
1〜第4の参照信号は、それぞれ、図10〜図13に示
したものを用いた。
【0195】また、hBB(t)はデルタ関数とした。ま
た、δs=δu=δ/2とした。
た、δs=δu=δ/2とした。
【0196】図19〜図22において、4つの圧縮パル
スとも、信号のエネルギーの大半は、t=t0近傍に集
中しているが、t≠t0における振幅(レンジサイドロ
ーブレベル)が高い。
スとも、信号のエネルギーの大半は、t=t0近傍に集
中しているが、t≠t0における振幅(レンジサイドロ
ーブレベル)が高い。
【0197】しかし、図23に示すように、前記4つの
圧縮パルスを加算して得られた合成圧縮パルスC
BB(t)では、主ローブは強めあい、レンジサイドロー
ブは相殺されて、主ローブのみ残り、レンジサイドロー
ブレベルは零になっている。
圧縮パルスを加算して得られた合成圧縮パルスC
BB(t)では、主ローブは強めあい、レンジサイドロー
ブは相殺されて、主ローブのみ残り、レンジサイドロー
ブレベルは零になっている。
【0198】なお、このレンジサイドローブの相殺効果
は、図18の場合と同様に、δs=δu=δ/2の関係が
成り立たない場合でも生じる。つまり、この相殺効果
は、δs及びδuがともに零以上の任意の値の場合につい
ても生じる。
は、図18の場合と同様に、δs=δu=δ/2の関係が
成り立たない場合でも生じる。つまり、この相殺効果
は、δs及びδuがともに零以上の任意の値の場合につい
ても生じる。
【0199】すなわち、この発明の第1実施例において
は、超音波探触子(1B)のみから超音波を送信し、超音波
探触子(1B)によりエコーを受信した場合、t=t0近傍
にのみ大きな振幅(主ローブ)を有し、t≠t0におけ
る振幅(レンジサイドローブレベル)が零の合成圧縮パ
ルスが得られる作用、効果があることがわかった。
は、超音波探触子(1B)のみから超音波を送信し、超音波
探触子(1B)によりエコーを受信した場合、t=t0近傍
にのみ大きな振幅(主ローブ)を有し、t≠t0におけ
る振幅(レンジサイドローブレベル)が零の合成圧縮パ
ルスが得られる作用、効果があることがわかった。
【0200】また、上述のように、パルス圧縮の手法を
用いたこの発明に関わる第1実施例では、超音波探触子
(1B)により受信され相関処理された結果においても、こ
の発明と関連する特願平1−203909号からわかる
ように、従来装置に比べ、信号対雑音比を改善できる効
果が期待できる。
用いたこの発明に関わる第1実施例では、超音波探触子
(1B)により受信され相関処理された結果においても、こ
の発明と関連する特願平1−203909号からわかる
ように、従来装置に比べ、信号対雑音比を改善できる効
果が期待できる。
【0201】なお、上記第1実施例で用いた第1〜第4
の系列において、式(8)が成り立つ。
の系列において、式(8)が成り立つ。
【0202】したがって、式(14)の右辺におけるA
BB(t)がいかなる波形であっても、すなわち、A
BB(t)を規定する式(12)の右辺における第1の単位信
号gs(t)、第2の単位信号gu(t)及びインパルス
応答hBB(t)が、いかなる波形であっても、式(14)の
右辺において、第2項は相殺されて零となる。
BB(t)がいかなる波形であっても、すなわち、A
BB(t)を規定する式(12)の右辺における第1の単位信
号gs(t)、第2の単位信号gu(t)及びインパルス
応答hBB(t)が、いかなる波形であっても、式(14)の
右辺において、第2項は相殺されて零となる。
【0203】したがって、 CBB(t)=4ρaa(0)ABB(t−t0) ・・・・式(15) が成立する。
【0204】したがって、レンジサイドローブレベルが
零の合成圧縮パルスが得られる作用、効果がある。
零の合成圧縮パルスが得られる作用、効果がある。
【0205】次に、超音波探触子(1A)のみから超音波を
送信し、超音波探触子(1B)によりエコーを受信した場合
について、図24〜図28を参照しながら考えてみる。
送信し、超音波探触子(1B)によりエコーを受信した場合
について、図24〜図28を参照しながら考えてみる。
【0206】これらのエコーは、検査の邪魔となる妨害
エコーである。
エコーである。
【0207】図24〜図27は超音波探触子(1B)で受信
されたエコーの圧縮パルスを示す波形図、図28は超音
波探触子(1B)で受信されたエコーの合成圧縮パルスを示
す波形図である。
されたエコーの圧縮パルスを示す波形図、図28は超音
波探触子(1B)で受信されたエコーの合成圧縮パルスを示
す波形図である。
【0208】超音波探触子(1A)を第1の送信信号s
a(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1B)により受信したエコーをrABa(t)で表
す。このエコーrABa(t)は、次の式で表わされる。
a(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1B)により受信したエコーをrABa(t)で表
す。このエコーrABa(t)は、次の式で表わされる。
【0209】 rABa(t)=C2×∫sa(t1)hAB(t−t0−t1)dt1 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・・式(16)
【0210】ここで、C2 は定数を表す。
【0211】また、hAB(t)は、送信信号発生器(5)
のチャンネル1の出力端子(5A)から、超音波探触子(1
A)、試験体(2)の反射体、超音波探触子(1B)を経由し
て、相関器(6B)の入力端に至るまでの信号伝搬経路にお
ける周波数応答特性の逆フーリエ変換を表す。すなわ
ち、前記信号伝搬経路のインパルス応答を表す。
のチャンネル1の出力端子(5A)から、超音波探触子(1
A)、試験体(2)の反射体、超音波探触子(1B)を経由し
て、相関器(6B)の入力端に至るまでの信号伝搬経路にお
ける周波数応答特性の逆フーリエ変換を表す。すなわ
ち、前記信号伝搬経路のインパルス応答を表す。
【0212】また、t0は、第1の送信信号sa(t)を
発生した時間からエコーrABa(t)が受信されるまで
の時間である。
発生した時間からエコーrABa(t)が受信されるまで
の時間である。
【0213】C2=1としても説明上、一般性を失わな
いので、以下C2=1として説明する。
いので、以下C2=1として説明する。
【0214】前記エコーrABa(t)が受信される送信
繰り返し周期は、超音波探触子(1B)を第2の送信信号s
b(t)で駆動した送信繰り返し周期に相当する。した
がって、このエコーrABa(t)は、相関器(6B)におい
て、第2の参照信号ub(t)を用いて相関処理され
る。
繰り返し周期は、超音波探触子(1B)を第2の送信信号s
b(t)で駆動した送信繰り返し周期に相当する。した
がって、このエコーrABa(t)は、相関器(6B)におい
て、第2の参照信号ub(t)を用いて相関処理され
る。
【0215】したがって、このエコーrABa(t)に関
する相関器(6B)の相関演算結果(以下、圧縮パルスC
ABab(t)と呼ぶ。)は、次の式で表わされる。
する相関器(6B)の相関演算結果(以下、圧縮パルスC
ABab(t)と呼ぶ。)は、次の式で表わされる。
【0216】 CABab(t)=∫ub(t2−t)rABa(t2)dt2 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・・式(17)
【0217】ところで、この圧縮パルスCABab(t)
は、第1の系列{a}と第2の系列の相互相関関数を、
ρab(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±(n−
1))で表わし、さらに、 AAB(t)=∫∫gs(t1)gu(t2)hAB(t+t2−t1)dt1dt2 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・・式(18) とおけば、式(16)〜式(18)から次式に等しい。
は、第1の系列{a}と第2の系列の相互相関関数を、
ρab(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±(n−
1))で表わし、さらに、 AAB(t)=∫∫gs(t1)gu(t2)hAB(t+t2−t1)dt1dt2 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・・式(18) とおけば、式(16)〜式(18)から次式に等しい。
【0218】 CABab(t)=Σρab(i)[AAB(t−t0+iδ)] (和はiについて−(n−1)〜(n−1)までとる)・・・式(19)
【0219】同様に、超音波探触子(1A)を第2の送信
信号sb(t)で駆動した送信繰り返し周期において、
超音波探触子(1B)により受信されたエコーをr
ABb(t)で表すと、このエコーr ABb (t)は、式(16)
の右辺において、第1の送信信号sa(t)を第2の送
信信号sb(t)で置き換えた式で表わされる。
信号sb(t)で駆動した送信繰り返し周期において、
超音波探触子(1B)により受信されたエコーをr
ABb(t)で表すと、このエコーr ABb (t)は、式(16)
の右辺において、第1の送信信号sa(t)を第2の送
信信号sb(t)で置き換えた式で表わされる。
【0220】ただし、時間原点は、第2の送信信号sb
(t)により超音波探触子(1A)を駆動した時間に取り直
している(以下、第3及び第4の送信信号についても同
様である。)。
(t)により超音波探触子(1A)を駆動した時間に取り直
している(以下、第3及び第4の送信信号についても同
様である。)。
【0221】一方、前記エコーrABb(t)が受信され
る送信繰り返し周期は、超音波探触子(1B)を第3の送信
信号sc(t)で駆動する送信繰り返し周期に相当す
る。
る送信繰り返し周期は、超音波探触子(1B)を第3の送信
信号sc(t)で駆動する送信繰り返し周期に相当す
る。
【0222】したがって、前記エコーrABb(t)は、
相関器(6B)において、第3の参照信号uc(t)を用い
て相関処理される。
相関器(6B)において、第3の参照信号uc(t)を用い
て相関処理される。
【0223】したがって、前記エコーrABb(t)に関
する相関器(6B)の相関演算結果(以下、圧縮パルスC
ABbc(t)と呼ぶ。)は、式(17)の右辺において、エコ
ーrABa(t)をエコーrABb(t)で置き換えるととも
に、第2の参照信号ub(t)を第3の参照信号u
c(t)で置き換えた式で表わされる。
する相関器(6B)の相関演算結果(以下、圧縮パルスC
ABbc(t)と呼ぶ。)は、式(17)の右辺において、エコ
ーrABa(t)をエコーrABb(t)で置き換えるととも
に、第2の参照信号ub(t)を第3の参照信号u
c(t)で置き換えた式で表わされる。
【0224】したがって、この圧縮パルスCABbc(t)
は、第2の系列{b}と第3の系列{c}の相互相関関
数を、ρbc(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1))で表わすと式(19)の右辺において、ρ
ab(i)をρbc(i)で置き換え式で表せる。
は、第2の系列{b}と第3の系列{c}の相互相関関
数を、ρbc(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1))で表わすと式(19)の右辺において、ρ
ab(i)をρbc(i)で置き換え式で表せる。
【0225】以下、同様にして、超音波探触子(1A)を第
3の送信信号sc(t)、及び第4の送信信号sd(t)
で駆動した送信繰り返し周期において、それぞれ、超音
波探触子(1B)により受信されたエコーについて、相関器
(6B)の相関演算結果を求めてみる。
3の送信信号sc(t)、及び第4の送信信号sd(t)
で駆動した送信繰り返し周期において、それぞれ、超音
波探触子(1B)により受信されたエコーについて、相関器
(6B)の相関演算結果を求めてみる。
【0226】超音波探触子(1A)を第3の送信信号s
c(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1B)により受信されたエコーをrABc(t)で表
す。
c(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1B)により受信されたエコーをrABc(t)で表
す。
【0227】このエコーrABc(t)が受信される送信
繰り返し周期は、超音波探触子(1B)を第4の送信信号s
d(t)で駆動した送信繰り返し周期に相当する。した
がって、前記エコーrABc(t)は、相関器(6B)におい
て、第4の参照信号ud(t)を用いて相関処理され
る。
繰り返し周期は、超音波探触子(1B)を第4の送信信号s
d(t)で駆動した送信繰り返し周期に相当する。した
がって、前記エコーrABc(t)は、相関器(6B)におい
て、第4の参照信号ud(t)を用いて相関処理され
る。
【0228】したがって、前記エコーrABc(t)に関
する相関器(6B)の相関演算結果を、以下、圧縮パルスC
ABcd(t)と呼べば、この圧縮パルスCABcd(t)は、
第3の系列{c}と第4の系列{d}の相互相関関数
を、ρcd(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1))で表わすと、式(19)の右辺において、ρab
(i)をρcd(i)で置き換えた式で表せる。
する相関器(6B)の相関演算結果を、以下、圧縮パルスC
ABcd(t)と呼べば、この圧縮パルスCABcd(t)は、
第3の系列{c}と第4の系列{d}の相互相関関数
を、ρcd(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1))で表わすと、式(19)の右辺において、ρab
(i)をρcd(i)で置き換えた式で表せる。
【0229】超音波探触子(1A)を第4の送信信号s
d(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1B)により受信されたエコーrABd(t)で表
す。
d(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1B)により受信されたエコーrABd(t)で表
す。
【0230】このエコーrABd(t)が受信される送信
繰り返し周期は、超音波探触子(1B)を第1の送信信号s
a(t)で駆動した送信繰り返し周期に相当する。した
がって、前記エコーrABd(t)は、相関器(6B)におい
て、第1の参照信号ua(t)を用いて相関処理され
る。
繰り返し周期は、超音波探触子(1B)を第1の送信信号s
a(t)で駆動した送信繰り返し周期に相当する。した
がって、前記エコーrABd(t)は、相関器(6B)におい
て、第1の参照信号ua(t)を用いて相関処理され
る。
【0231】したがって、前記エコーrABd(t)に関
する相関器(6B)の相関演算結果を、以下、圧縮パルスC
ABda(t)と呼べば、この圧縮パルスCABda(t)は、
第4の系列{d}と第1の系列{a}の相互相関関数
を、ρda(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1)で表わすと、式(19)の右辺において、ρ
ab(i)をρda(i)で置き換えた式で表せる。
する相関器(6B)の相関演算結果を、以下、圧縮パルスC
ABda(t)と呼べば、この圧縮パルスCABda(t)は、
第4の系列{d}と第1の系列{a}の相互相関関数
を、ρda(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1)で表わすと、式(19)の右辺において、ρ
ab(i)をρda(i)で置き換えた式で表せる。
【0232】したがって、超音波探触子(1B)で受信され
た前記4つのエコーに関する前記4つの圧縮パルス(C
ABab(t)、CABbc(t)、CABcd(t)及びC
ABda(t)の加算結果である合成圧縮パルスをC
AB(t)で表せば、CAB(t)は、次式に等しい。
た前記4つのエコーに関する前記4つの圧縮パルス(C
ABab(t)、CABbc(t)、CABcd(t)及びC
ABda(t)の加算結果である合成圧縮パルスをC
AB(t)で表せば、CAB(t)は、次式に等しい。
【0233】 CAB(t)=CABab(t)+CABbc(t)+CABcd(t)+CABda(t) =Σ[ρab(i)+ρbc(i)+ρcd(i)+ρda(i)]× AAB[t−t0+iδ] (和はiについて−(n−1)〜(n−1)までとる) ・・・・式(20)
【0234】図24は、式(19)から求めた圧縮パルスC
ABab(t)である。
ABab(t)である。
【0235】図25、図26及び図27は、それぞれ、
同様の計算により求めた圧縮パルスCABbc(t)、C
ABcd(t)、及びCABda(t)である。
同様の計算により求めた圧縮パルスCABbc(t)、C
ABcd(t)、及びCABda(t)である。
【0236】これらの計算において、第1〜第4の送信
信号として、図3〜図6に示したものを用い、第1〜第
4の参照信号として、図10〜図13に示したものを用
いた。
信号として、図3〜図6に示したものを用い、第1〜第
4の参照信号として、図10〜図13に示したものを用
いた。
【0237】また、hAB(t)はデルタ関数とした。
【0238】また、δs=δu=δ/2とした。
【0239】また、第1の系列と第2の系列の相互相関
関数、第2の系列と第3の系列の相互相関関数、第3の
系列と第4の系列の相互相関関数、及び第4の系列と第
1の系列の相互相関関数において、次の関係を用いた。
関数、第2の系列と第3の系列の相互相関関数、第3の
系列と第4の系列の相互相関関数、及び第4の系列と第
1の系列の相互相関関数において、次の関係を用いた。
【0240】ρab(−3)=1、ρab(−2)=0、ρ
ab(−1)=1、ρab(0)=0、ρab(1)=3、ρ
ab(2)=0、ρab(3)=−1 ρbc(−3)=1、ρbc(−2)=0、ρbc(−1)=
−3、ρbc(0)=0、ρbc(1)=−1、ρbc(2)
=0、ρbc(3)=−1 ρcd(−3)=−1、ρcd(−2)=0、ρcd(−1)
=−1、ρcd(0)=0、ρcd(1)=−3、ρ
cd(2)=0、ρcd(3)=1 ρda(−3)=−1、ρda(−2)=0、ρda(−1)
=3、ρda(0)=0、ρda(1)=1、ρda(2)=
0、ρda(3)=1
ab(−1)=1、ρab(0)=0、ρab(1)=3、ρ
ab(2)=0、ρab(3)=−1 ρbc(−3)=1、ρbc(−2)=0、ρbc(−1)=
−3、ρbc(0)=0、ρbc(1)=−1、ρbc(2)
=0、ρbc(3)=−1 ρcd(−3)=−1、ρcd(−2)=0、ρcd(−1)
=−1、ρcd(0)=0、ρcd(1)=−3、ρ
cd(2)=0、ρcd(3)=1 ρda(−3)=−1、ρda(−2)=0、ρda(−1)
=3、ρda(0)=0、ρda(1)=1、ρda(2)=
0、ρda(3)=1
【0241】図24〜図27において、圧縮パルスC
ABab(t)、CABbc(t)、CABcd(t)及びC
ABda(t)では、信号の振幅は零にはなっていない。す
なわち、超音波探触子(1A)から送信され、超音波探触子
(1B)で受信された妨害エコーの影響が残っている。
ABab(t)、CABbc(t)、CABcd(t)及びC
ABda(t)では、信号の振幅は零にはなっていない。す
なわち、超音波探触子(1A)から送信され、超音波探触子
(1B)で受信された妨害エコーの影響が残っている。
【0242】しかし、最終結果として、表示器(7)に表
示されるのは、これら4つのエコーに関する相関演算結
果の加算結果であるCAB(t)である。
示されるのは、これら4つのエコーに関する相関演算結
果の加算結果であるCAB(t)である。
【0243】図28において、前記加算結果であるCAB
(t)では、前記4つの圧縮パルスCABab(t)、C
ABbc(t)、CABcd(t)及びCABda(t)において残
っていた振幅は相殺されて、信号振幅が完全に零になっ
ている。
(t)では、前記4つの圧縮パルスCABab(t)、C
ABbc(t)、CABcd(t)及びCABda(t)において残
っていた振幅は相殺されて、信号振幅が完全に零になっ
ている。
【0244】なお、この相殺効果は、δs=δu=δ/2
の関係が成り立たない場合でも生じる。つまり、この相
殺効果は、δs及びδuがともに零以上の任意の値の場合
についても生じる。無論、δs≠δuであってもよい。
の関係が成り立たない場合でも生じる。つまり、この相
殺効果は、δs及びδuがともに零以上の任意の値の場合
についても生じる。無論、δs≠δuであってもよい。
【0245】すなわち、この発明の第1実施例において
は、超音波探触子(1A)から送信され、超音波探触子(1B)
で受信された妨害エコーの影響は、検査結果に全く影響
を及ぼさない作用、効果があることがわかった。
は、超音波探触子(1A)から送信され、超音波探触子(1B)
で受信された妨害エコーの影響は、検査結果に全く影響
を及ぼさない作用、効果があることがわかった。
【0246】なお、上記第1実施例で用いた第1から第
4の系列において、ρbc(i)=−ρba(i)、(i=
0、±1、…、±(n−1))が成り立つ。これは、前
記したように、第3の系列{c}が、第1の系列{a}
において、符号+と符号−を反転させて得られる系列に
等しいことによる。ところで、ρba(i)については後
で説明するが、第2の系列{b}と第1の系列{a}の
相互相関関数である。
4の系列において、ρbc(i)=−ρba(i)、(i=
0、±1、…、±(n−1))が成り立つ。これは、前
記したように、第3の系列{c}が、第1の系列{a}
において、符号+と符号−を反転させて得られる系列に
等しいことによる。ところで、ρba(i)については後
で説明するが、第2の系列{b}と第1の系列{a}の
相互相関関数である。
【0247】また、ρcd(i)=−ρab(i)、(i=
0、±1、…、±(n−1))が成り立つ。これは、前
記したように、第3の系列{c}が、第1の系列{a}
において、符号+と符号−を反転させて得られる系列に
等しいこと、及び第4の系列{d}が、第2の系列
{b}に等しいことによる。
0、±1、…、±(n−1))が成り立つ。これは、前
記したように、第3の系列{c}が、第1の系列{a}
において、符号+と符号−を反転させて得られる系列に
等しいこと、及び第4の系列{d}が、第2の系列
{b}に等しいことによる。
【0248】また、ρda(i)=ρba(i)、(i=
0、±1、・・・、±(n−1))が成り立つ。これ
は、前記したように、第4の系列{d}が、第2の系列
{b}に等しいことによる。
0、±1、・・・、±(n−1))が成り立つ。これ
は、前記したように、第4の系列{d}が、第2の系列
{b}に等しいことによる。
【0249】したがって、iの値に依存せず常に、次の
示す関係、 ρab(i)+ρbc(i)+ρcd(i)+ρda(i)=0 ・・・式(21) が成り立つ。
示す関係、 ρab(i)+ρbc(i)+ρcd(i)+ρda(i)=0 ・・・式(21) が成り立つ。
【0250】式(21)に示す関係が成り立つ場合には、式
(20)の右辺におけるAAB(t)がいかなる波形であって
も、すなわち、AAB(t)を規定する式(18)の右辺にお
ける第1の単位信号gs(t)、第2の単位信号g
u(t)及びインパルス応答hAB(t)が、いかなる波
形であっても、次式が成り立つ。
(20)の右辺におけるAAB(t)がいかなる波形であって
も、すなわち、AAB(t)を規定する式(18)の右辺にお
ける第1の単位信号gs(t)、第2の単位信号g
u(t)及びインパルス応答hAB(t)が、いかなる波
形であっても、次式が成り立つ。
【0251】 CAB(t)=0 ・・・式(22)
【0252】したがって、妨害エコーの影響は完全に相
殺されて、妨害エコーは、検査結果に全く影響を及ぼさ
ない作用、効果がある。
殺されて、妨害エコーは、検査結果に全く影響を及ぼさ
ない作用、効果がある。
【0253】次に、超音波探触子(1B)のみから超音波を
送信し、超音波探触子(1A)によりエコーを受信した場合
について、図29〜図33を参照しながら考えてみる。
送信し、超音波探触子(1A)によりエコーを受信した場合
について、図29〜図33を参照しながら考えてみる。
【0254】これらのエコーも、全て妨害エコーであ
り、検査の邪魔になるものである。
り、検査の邪魔になるものである。
【0255】図29〜図32は超音波探触子(1A)で受信
されたエコーの圧縮パルスを示す波形図、図33は超音
波探触子(1A)で受信されたエコーの合成圧縮パルスを示
す波形図である。
されたエコーの圧縮パルスを示す波形図、図33は超音
波探触子(1A)で受信されたエコーの合成圧縮パルスを示
す波形図である。
【0256】超音波探触子(1B)を第2の送信信号s
b(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信したエコーをrBAb(t)で表
す。このエコーrBAb(t)は、次の式で表わされる。
b(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信したエコーをrBAb(t)で表
す。このエコーrBAb(t)は、次の式で表わされる。
【0257】 rBAb(t)=C3×∫sb(t1)hBA(t−t0−t1)dt1 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・・式(23)
【0258】ここで、C3は定数を表す。
【0259】また、hBA(t)は、送信信号発生器(5)
のチャンネル2の出力端子(5B)から、超音波探触子(1
B)、試験体(2)の反射体、超音波探触子(1A)を経由し
て、相関器(6A)の入力端に至るまでの信号伝搬経路にお
ける周波数応答特性の逆フーリエ変換を表す。すなわ
ち、前記信号伝搬経路のインパルス応答を表す。
のチャンネル2の出力端子(5B)から、超音波探触子(1
B)、試験体(2)の反射体、超音波探触子(1A)を経由し
て、相関器(6A)の入力端に至るまでの信号伝搬経路にお
ける周波数応答特性の逆フーリエ変換を表す。すなわ
ち、前記信号伝搬経路のインパルス応答を表す。
【0260】また、t0は、第2の送信信号sb(t)を
発生した時間からエコーrBAb(t)が受信されるまで
の時間である。
発生した時間からエコーrBAb(t)が受信されるまで
の時間である。
【0261】C3=1としても説明上、一般性を失わな
いので、以下C3=1として説明する。
いので、以下C3=1として説明する。
【0262】前記エコーrBAb(t)が受信される送信
繰り返し周期は、超音波探触子(1A)を第1の送信信号s
a(t)で駆動した送信繰り返し周期に相当する。した
がって、このエコーrBAb(t)は、相関器(6A)におい
て、第1の参照信号ua(t)を用いて相関処理され
る。
繰り返し周期は、超音波探触子(1A)を第1の送信信号s
a(t)で駆動した送信繰り返し周期に相当する。した
がって、このエコーrBAb(t)は、相関器(6A)におい
て、第1の参照信号ua(t)を用いて相関処理され
る。
【0263】したがって、このエコーrBAb(t)に関
する相関器(6A)の相関演算結果(以下、圧縮パルスC
BAba(t)と呼ぶ。)は、次の式で表わされる。
する相関器(6A)の相関演算結果(以下、圧縮パルスC
BAba(t)と呼ぶ。)は、次の式で表わされる。
【0264】 CBAba(t)=∫ua(t2−t)rBAb(t2)dt2 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・・式(24)
【0265】ところで、この圧縮パルスCBAba(t)
は、第2の系列{b}と第1の系列{a}の相互相関関
数を、ρba(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1))で表わし、さらに、 ABA(t)=∫∫gs(t1)gu(t2)hBA(t+t2−t1)dt1dt2 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・・式(25) とおけば、式(23)〜式(25)から次式に等しい。
は、第2の系列{b}と第1の系列{a}の相互相関関
数を、ρba(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1))で表わし、さらに、 ABA(t)=∫∫gs(t1)gu(t2)hBA(t+t2−t1)dt1dt2 [積分範囲:−∞〜∞] ・・・・式(25) とおけば、式(23)〜式(25)から次式に等しい。
【0266】 CBAba(t)=Σρba(i)[ABA(t−t0+iδ)] (和はiについて−(n−1)〜(n−1)までとる)・・・式(26)
【0267】以下、同様に、超音波探触子(1B)を第
3、第4及び第1の送信信号で駆動した送信繰り返し周
期において、超音波探触子(1A)により受信されたエコー
について考えてみる。
3、第4及び第1の送信信号で駆動した送信繰り返し周
期において、超音波探触子(1A)により受信されたエコー
について考えてみる。
【0268】ただし、時間原点は、それぞれの送信信号
により超音波探触子(1B)を駆動した時間に取り直す。
により超音波探触子(1B)を駆動した時間に取り直す。
【0269】超音波探触子(1B)を第3の送信信号s
c(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信されたエコーをrBAc(t)で表
す。
c(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信されたエコーをrBAc(t)で表
す。
【0270】このエコーrBAc(t)が受信される送信
繰り返し周期は、超音波探触子(1A)を第2の送信信号s
b(t)で駆動する送信繰り返し周期に相当する。した
がって、このエコーrBAc(t)は、相関器(6A)におい
て、第2の参照信号ub(t)を用いて相関処理され
る。
繰り返し周期は、超音波探触子(1A)を第2の送信信号s
b(t)で駆動する送信繰り返し周期に相当する。した
がって、このエコーrBAc(t)は、相関器(6A)におい
て、第2の参照信号ub(t)を用いて相関処理され
る。
【0271】したがって、前記エコーrBAc(t)に関
する相関器(6A)の相関演算結果を、以下、圧縮パルスC
BAcb(t)と呼べば、この圧縮パルスCBAcb(t)
は、第3の系列{c}と第2の系列{b}の相互相関関
数を、ρcb(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1))で表わすと、式(26)の右辺において、ρba
(i)をρcb(i)で置き換え式で表せる。
する相関器(6A)の相関演算結果を、以下、圧縮パルスC
BAcb(t)と呼べば、この圧縮パルスCBAcb(t)
は、第3の系列{c}と第2の系列{b}の相互相関関
数を、ρcb(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1))で表わすと、式(26)の右辺において、ρba
(i)をρcb(i)で置き換え式で表せる。
【0272】超音波探触子(1B)を第4の送信信号s
d(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信されたエコーをrBAd(t)で表
す。
d(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信されたエコーをrBAd(t)で表
す。
【0273】このエコーrBAd(t)が受信される送信
繰り返し周期は、超音波探触子(1A)を第3の送信信号s
c(t)で駆動した送信繰り返し周期に相当する。した
がって、このエコーrBAd(t)は、相関器(6A)におい
て、第3の参照信号uc(t)を用いて相関処理され
る。
繰り返し周期は、超音波探触子(1A)を第3の送信信号s
c(t)で駆動した送信繰り返し周期に相当する。した
がって、このエコーrBAd(t)は、相関器(6A)におい
て、第3の参照信号uc(t)を用いて相関処理され
る。
【0274】したがって、前記エコーrBAd(t)に関
する相関器(6A)の相関演算結果を、以下、圧縮パルスC
BAdc(t)と呼べば、この圧縮パルスCBAdc(t)は、
第4の系列{d}と第3の系列{c}の相互相関関数
を、ρdc(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1))で表わすと、式(26)の右辺において、ρba
(i)をρdc(i)で置き換えた式で表せる。
する相関器(6A)の相関演算結果を、以下、圧縮パルスC
BAdc(t)と呼べば、この圧縮パルスCBAdc(t)は、
第4の系列{d}と第3の系列{c}の相互相関関数
を、ρdc(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1))で表わすと、式(26)の右辺において、ρba
(i)をρdc(i)で置き換えた式で表せる。
【0275】超音波探触子(1B)を第1の送信信号s
a(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信されたエコーrBAa(t)で表
す。
a(t)で駆動した送信繰り返し周期において、超音波
探触子(1A)により受信されたエコーrBAa(t)で表
す。
【0276】このエコーrBAa(t)が受信される送信
繰り返し周期は、超音波探触子(1A)を第4の送信信号s
d(t)で駆動した送信繰り返し周期に相当する。した
がって、このエコーrBAa(t)は、相関器(6A)におい
て、第4の参照信号ud(t)を用いて相関処理され
る。
繰り返し周期は、超音波探触子(1A)を第4の送信信号s
d(t)で駆動した送信繰り返し周期に相当する。した
がって、このエコーrBAa(t)は、相関器(6A)におい
て、第4の参照信号ud(t)を用いて相関処理され
る。
【0277】したがって、前記エコーrBAa(t)に関
する相関器(6A)の相関演算結果を、以下、圧縮パルスC
BAad(t)と呼べば、この圧縮パルスCBAad(t)は、
第1の系列{a}と第4の系列{d}の相互相関関数
を、ρad(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1))で表わすと、式(26)の右辺において、ρba
(i) をρad(i)で置き換えた式で表せる。
する相関器(6A)の相関演算結果を、以下、圧縮パルスC
BAad(t)と呼べば、この圧縮パルスCBAad(t)は、
第1の系列{a}と第4の系列{d}の相互相関関数
を、ρad(i)、(i=0、±1、±2、・・・、±
(n−1))で表わすと、式(26)の右辺において、ρba
(i) をρad(i)で置き換えた式で表せる。
【0278】したがって、超音波探触子(1A)で受信され
た前記4つのエコーに関する前記4つの圧縮パルス(C
BAba(t)、CBAcb(t)、CBAdc(t)及びC
BAad(t))の加算結果である合成圧縮パルスを、CBA
(t)で表せば、CBA(t)は、次式に等しい。
た前記4つのエコーに関する前記4つの圧縮パルス(C
BAba(t)、CBAcb(t)、CBAdc(t)及びC
BAad(t))の加算結果である合成圧縮パルスを、CBA
(t)で表せば、CBA(t)は、次式に等しい。
【0279】 CBA(t)=CBAba(t)+CBAcb(t)+CBAdc(t)+CBAad(t) =Σ[ρba(i)+ρcb(i)+ρdc(i)+ρad(i)]× ABA[t−t0+iδ] (和はiについて−(n−1)〜(n−1)までとる) ・・・・式(27)
【0280】図29は、式(26)から計算により求めた圧
縮パルスC BAba (t)である。
縮パルスC BAba (t)である。
【0281】図30、図31及び図32は、それぞれ、
同様の計算により求めた圧縮パルスCBAcb(t) 、CBAdc
(t) 及びCBAad(t) である。
同様の計算により求めた圧縮パルスCBAcb(t) 、CBAdc
(t) 及びCBAad(t) である。
【0282】これらの計算において、第1〜第4の送信
信号として、図3〜図6に示したものを用い、第1〜第
4の参照信号として、図10〜図13に示したものを用
いた。
信号として、図3〜図6に示したものを用い、第1〜第
4の参照信号として、図10〜図13に示したものを用
いた。
【0283】また、hBA(t)はデルタ関数とした。
【0284】また、ρba(i)=ρab(−i)、ρcb(i)=
ρbc(−i)、 ρdc(i)=ρcd(−i)、ρad(i)=ρ
da(−i)であることを用いた。
ρbc(−i)、 ρdc(i)=ρcd(−i)、ρad(i)=ρ
da(−i)であることを用いた。
【0285】また、δS=δu=δ/2とした。
【0286】図29〜図32において、圧縮パルスC
BAba (t) 、CBAcb(t) 、CBAdc(t)及びCBAad(t)で
は、信号の振幅は零にはなっていない。すなわち、超音
波探触子(1B)から送信され、超音波探触子(1A)で受信さ
れた妨害エコーの影響が残っている。
BAba (t) 、CBAcb(t) 、CBAdc(t)及びCBAad(t)で
は、信号の振幅は零にはなっていない。すなわち、超音
波探触子(1B)から送信され、超音波探触子(1A)で受信さ
れた妨害エコーの影響が残っている。
【0287】しかし、最終結果として、表示器(7)に表
示されるのは、これら4つの妨害エコーに関する相関演
算結果の加算結果であるCBA(t)である。
示されるのは、これら4つの妨害エコーに関する相関演
算結果の加算結果であるCBA(t)である。
【0288】図33において、この加算結果であるCBA
(t)では、前記4つの圧縮パルスCBAba(t)、C
BAcb(t)、CBAdc(t)及びCBAad(t)において残っていた
振幅は相殺されて、信号振幅が完全に零になっている。
(t)では、前記4つの圧縮パルスCBAba(t)、C
BAcb(t)、CBAdc(t)及びCBAad(t)において残っていた
振幅は相殺されて、信号振幅が完全に零になっている。
【0289】なお、この相殺結果は、δS=δu=δ/2
の関係が成り立たない場合でも生じる。つまり、この相
殺結果は、δS及びδuがともに零以上の任意の値の場合
についても生じる。無論、δS≠δuであってもよい。
の関係が成り立たない場合でも生じる。つまり、この相
殺結果は、δS及びδuがともに零以上の任意の値の場合
についても生じる。無論、δS≠δuであってもよい。
【0290】すなわち、この発明の第1実施例において
は、超音波探触子(1B)から送信され、超音波探触子(1A)
で受信された妨害エコーの影響も、検査結果に全く影響
を及ぼさない作用、効果があることがわかった。
は、超音波探触子(1B)から送信され、超音波探触子(1A)
で受信された妨害エコーの影響も、検査結果に全く影響
を及ぼさない作用、効果があることがわかった。
【0291】なお、上記第1実施例で用いた第1から第
4の系列において、第3の系列{c}が、第1の系列
{a}において、符号+と符号ーを反転させて得られる
系列に等しいこと、また、第4の系列{d}が、第2の
系列{b}に等しいことから、iの値に依存せず常に、
次に示す関係が成り立つ。
4の系列において、第3の系列{c}が、第1の系列
{a}において、符号+と符号ーを反転させて得られる
系列に等しいこと、また、第4の系列{d}が、第2の
系列{b}に等しいことから、iの値に依存せず常に、
次に示す関係が成り立つ。
【0292】 ρba(i)+ρcb(i)+ρdc(i)+ρad(i)=0 …式(28)
【0293】式(28)に示す関係が成り立つ場合には、式
(27)の右辺におけるABA(t)がいかなる波形であって
も、すなわち、ABA(t)を規定する式(25)の右辺におけ
る第1の単位信号gS(t)、第2の単位信号gU(t)及びイ
ンパルス応答hBA(t)が、いかなる波形であっても、次
に示す関係が成り立つ。
(27)の右辺におけるABA(t)がいかなる波形であって
も、すなわち、ABA(t)を規定する式(25)の右辺におけ
る第1の単位信号gS(t)、第2の単位信号gU(t)及びイ
ンパルス応答hBA(t)が、いかなる波形であっても、次
に示す関係が成り立つ。
【0294】 CBA(t)=0 …式(29)
【0295】したがって、妨害エコーの影響は完全に相
殺されて、妨害エコーは、検査結果に全く影響を及ぼさ
ない作用、効果がある。
殺されて、妨害エコーは、検査結果に全く影響を及ぼさ
ない作用、効果がある。
【0296】さて、最後に、超音波探触子(1A)及び(1B)
の両方から超音波を送信し、超音波探触子(1A)及び(1B)
によりエコーを受信した場合について、図34及び図3
5を参照しながら考えてみる。
の両方から超音波を送信し、超音波探触子(1A)及び(1B)
によりエコーを受信した場合について、図34及び図3
5を参照しながら考えてみる。
【0297】図34(a)及び(b)は超音波探触子(1A)を
第1の送信信号で駆動した送信繰り返し周期において、
それぞれ、超音波探触子(1A)及び(1B)で受信されるエコ
ーを示す波形図、図34(c)及び(d)は超音波探触子(1
B)を第2の送信信号で駆動した送信繰り返し周期におい
て、それぞれ、超音波探触子(1B)及び(1A)で受信される
エコーを示す波形図、図34(e)は、欠陥検出用時間ゲ
ートを示す波形図である。
第1の送信信号で駆動した送信繰り返し周期において、
それぞれ、超音波探触子(1A)及び(1B)で受信されるエコ
ーを示す波形図、図34(c)及び(d)は超音波探触子(1
B)を第2の送信信号で駆動した送信繰り返し周期におい
て、それぞれ、超音波探触子(1B)及び(1A)で受信される
エコーを示す波形図、図34(e)は、欠陥検出用時間ゲ
ートを示す波形図である。
【0298】なお、図7及び図8に示したように、超音
波探触子(1A)を第1の送信信号で駆動する送信繰り返し
周期は、超音波探触子(1B)を第2の送信信号で駆動する
送信繰り返し周期に相当する。
波探触子(1A)を第1の送信信号で駆動する送信繰り返し
周期は、超音波探触子(1B)を第2の送信信号で駆動する
送信繰り返し周期に相当する。
【0299】図35(a)及び(b)は、超音波探触子(1A)
を4つの送信信号で、第1、第2、第3、第4、第1、
…の順番で順次駆動したとき、それぞれ、超音波探触子
(1A)及び(1B)で受信されたエコーの合成圧縮パルスを示
す波形図、図35(c)及び(d)は、超音波探触子(1B)を
4つの送信信号で、第2、第3、第4、第1、第2、…
の順番で順次駆動したとき、それぞれ、超音波探触子(1
B)及び(1A)で受信されたエコーの合成圧縮パルスを示す
波形図、図35(e)は、欠陥検出用時間ゲートを示す波
形図である。
を4つの送信信号で、第1、第2、第3、第4、第1、
…の順番で順次駆動したとき、それぞれ、超音波探触子
(1A)及び(1B)で受信されたエコーの合成圧縮パルスを示
す波形図、図35(c)及び(d)は、超音波探触子(1B)を
4つの送信信号で、第2、第3、第4、第1、第2、…
の順番で順次駆動したとき、それぞれ、超音波探触子(1
B)及び(1A)で受信されたエコーの合成圧縮パルスを示す
波形図、図35(e)は、欠陥検出用時間ゲートを示す波
形図である。
【0300】まず、超音波探触子(1A)を第1の送信信号
で駆動した送信繰り返し周期について考えてみる。この
送信繰り返し周期において、超音波探触子(1B)は第2の
送信信号で駆動されている。
で駆動した送信繰り返し周期について考えてみる。この
送信繰り返し周期において、超音波探触子(1B)は第2の
送信信号で駆動されている。
【0301】超音波探触子(1A)を第1の送信信号S
a(t)で駆動したとき、試験体(2)に入射した超音波
パルスは、図1中実線(4A)で示すように、試験体(2)の
外壁で反射し、試験体(2)を一周した後、超音波探触子
(1A)に戻ってくる。
a(t)で駆動したとき、試験体(2)に入射した超音波
パルスは、図1中実線(4A)で示すように、試験体(2)の
外壁で反射し、試験体(2)を一周した後、超音波探触子
(1A)に戻ってくる。
【0302】このとき、超音波探触子(1A)で受信される
エコーは、図34(a)に示すようになる。
エコーは、図34(a)に示すようになる。
【0303】図34(a)において、第1の送信信号Sa
(t)が受信回路側(相関器(6A)側)に漏れ込んだパル
スTaの後に、まず、超音波パルスが試験体(2)の表面
に入射した時点で試験体(2)の表面から反射されて戻っ
てきた表面エコーSaが観測される。
(t)が受信回路側(相関器(6A)側)に漏れ込んだパル
スTaの後に、まず、超音波パルスが試験体(2)の表面
に入射した時点で試験体(2)の表面から反射されて戻っ
てきた表面エコーSaが観測される。
【0304】次に、超音波パルスが試験体(2)を一周し
た後、受信されるエコーR1aが観測される。
た後、受信されるエコーR1aが観測される。
【0305】さらに、その後、超音波パルスが試験体
(2)を4分の3周した時点で、欠陥(3)で反射されて、
さらに4分の3周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受
信される欠陥エコーF3aが観測される。
(2)を4分の3周した時点で、欠陥(3)で反射されて、
さらに4分の3周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受
信される欠陥エコーF3aが観測される。
【0306】超音波探触子(1B)が受信するエコーは図3
4(b)に示すようになる。
4(b)に示すようになる。
【0307】まず、超音波探触子(1A)から試験体(2)内
に入射した超音波パルスが、試験体(2)を2分の1周し
た時点で、超音波探触子(1B)で受信されるエコーRB2
4aが観測される。
に入射した超音波パルスが、試験体(2)を2分の1周し
た時点で、超音波探触子(1B)で受信されるエコーRB2
4aが観測される。
【0308】次に、超音波パルスが、試験体(2)を4分
の3周した時点で、欠陥(3)で反射されて、さらに4分
の1周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受信される欠
陥エコーF2aが観測される。
の3周した時点で、欠陥(3)で反射されて、さらに4分
の1周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受信される欠
陥エコーF2aが観測される。
【0309】さらに、その後、超音波パルスが試験体
(2)を4分の6周した時点で、受信されるエコーRB6
4 a が観測される。
(2)を4分の6周した時点で、受信されるエコーRB6
4 a が観測される。
【0310】超音波探触子(1B)がを第2の送信信号Sb
(t)で駆動されたとき、超音波探触子(1B)が受信する
エコーは図34(c)に示すようになる。
(t)で駆動されたとき、超音波探触子(1B)が受信する
エコーは図34(c)に示すようになる。
【0311】図34(c)において、第2の送信信号Sb
(t)が受信回路側に漏れ込んだパルスTbの後に、ま
ず、超音波パルスが試験体(2)の表面に入射した時点で
試験体(2)の表面から反射されて戻ってきた表面エコー
Sbが観測される。
(t)が受信回路側に漏れ込んだパルスTbの後に、ま
ず、超音波パルスが試験体(2)の表面に入射した時点で
試験体(2)の表面から反射されて戻ってきた表面エコー
Sbが観測される。
【0312】次に、超音波パルスが試験体(2)を4分の
1周した時点で、欠陥(3)で反射されて、さらに4分の
1周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受信される欠陥
エコーF1bが観測される。
1周した時点で、欠陥(3)で反射されて、さらに4分の
1周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受信される欠陥
エコーF1bが観測される。
【0313】さらに、その後、超音波パルスが試験体
(2)を一周した後、受信されるエコーR1bが観測され
る。
(2)を一周した後、受信されるエコーR1bが観測され
る。
【0314】さらに、その後、超音波パルスが試験体
(2)を4分の1周した時点で、欠陥(3)で反射されて、
さらに4分の5周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受
信される欠陥エコーF3bが観測される。
(2)を4分の1周した時点で、欠陥(3)で反射されて、
さらに4分の5周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受
信される欠陥エコーF3bが観測される。
【0315】超音波探触子(1A)が受信するエコーは図3
4(d)に示すようになる。
4(d)に示すようになる。
【0316】まず、超音波探触子(1B)から試験体(2)内
に入射した超音波パルスが、試験体(2)を2分の1周し
た時点で、超音波探触子(1A)で受信されるエコーRB2
4bが観測される。
に入射した超音波パルスが、試験体(2)を2分の1周し
た時点で、超音波探触子(1A)で受信されるエコーRB2
4bが観測される。
【0317】次に、超音波パルスが、試験体(2)を4分
の1周した時点で、欠陥(3)で反射されて、さらに4分
の3周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受信される欠
陥エコーF2bが観測される。
の1周した時点で、欠陥(3)で反射されて、さらに4分
の3周だけ逆戻りの伝搬経路を通った後、受信される欠
陥エコーF2bが観測される。
【0318】さらに、その後、超音波パルスが試験体
(2)を4分の6周した時点で、受信されるエコーRB6
4 b が観測される。
(2)を4分の6周した時点で、受信されるエコーRB6
4 b が観測される。
【0319】超音波探触子(1A)が第1の送信信号S
a(t)で駆動されている送信繰り返し周期において、
超音波探触子(1B)は第2の送信信号Sb(t)で駆動さ
れている。
a(t)で駆動されている送信繰り返し周期において、
超音波探触子(1B)は第2の送信信号Sb(t)で駆動さ
れている。
【0320】したがって、超音波探触子(1A)が受信する
エコーは、図34(a)及び(d)に示すエコー波形を交流
波形レベルで加算した結果となる。
エコーは、図34(a)及び(d)に示すエコー波形を交流
波形レベルで加算した結果となる。
【0321】同様に、超音波探触子(1B)が受信するエコ
ーは、図34(c)及び(b)に示すエコー波形を交流波形
レベルで加算した結果となる。
ーは、図34(c)及び(b)に示すエコー波形を交流波形
レベルで加算した結果となる。
【0322】この発明の第1実施例における装置におい
ても、従来の測定装置の場合と同様に、これらのエコー
の交流波形レベルでの加算結果が各超音波探触子(1A)及
び(1B)から受信される。
ても、従来の測定装置の場合と同様に、これらのエコー
の交流波形レベルでの加算結果が各超音波探触子(1A)及
び(1B)から受信される。
【0323】一方、欠陥検出用時間ゲートは、図34
(e)に示すように設定される。したがって、エコーRB
24a及びRB24bが欠陥検出用時間ゲート内に混入す
る。このため、これらのエコーは、妨害エコーとなる。
(e)に示すように設定される。したがって、エコーRB
24a及びRB24bが欠陥検出用時間ゲート内に混入す
る。このため、これらのエコーは、妨害エコーとなる。
【0324】また、エコーRB64a及びRB64bも、
無い方が望ましいエコーであり、これらのエコーも妨害
エコーである。
無い方が望ましいエコーであり、これらのエコーも妨害
エコーである。
【0325】超音波探触子(1A)が第2、第3及び第4の
送信信号で駆動された送信繰り返し周期において、超音
波探触子(1B)は、それぞれ、第3、第4及び第1の送信
信号で駆動されている。
送信信号で駆動された送信繰り返し周期において、超音
波探触子(1B)は、それぞれ、第3、第4及び第1の送信
信号で駆動されている。
【0326】したがって、これら3つの送信繰り返し周
期においても、図34に示したものと同様の妨害エコー
が生じる。
期においても、図34に示したものと同様の妨害エコー
が生じる。
【0327】しかし、この発明の第1実施例において
は、エコーをそのまま表示するのではなく、エコーを相
関処理し、その後、4つの圧縮パルスを加算して得られ
た合成圧縮パルスを表示するようにしている。
は、エコーをそのまま表示するのではなく、エコーを相
関処理し、その後、4つの圧縮パルスを加算して得られ
た合成圧縮パルスを表示するようにしている。
【0328】前述したように、この発明の第1実施例に
おいては、超音波探触子(1A)から超音波を送信し、超音
波探触子(1A)で受信したエコーの合成圧縮パルスC
AA(t)は、レンジサイドロープの無い鋭いピークをも
つパルスとなる。
おいては、超音波探触子(1A)から超音波を送信し、超音
波探触子(1A)で受信したエコーの合成圧縮パルスC
AA(t)は、レンジサイドロープの無い鋭いピークをも
つパルスとなる。
【0329】同様に、超音波探触子(1B)から超音波を送
信し、超音波探触子(1B)で受信したエコーの合成圧縮パ
ルスCBB(t)も、レンジサイドロープの無い鋭いピー
クをもつパルスとなる。
信し、超音波探触子(1B)で受信したエコーの合成圧縮パ
ルスCBB(t)も、レンジサイドロープの無い鋭いピー
クをもつパルスとなる。
【0330】一方、超音波探触子(1A)から超音波を送信
し、超音波探触子(1B)で受信したエコーの合成圧縮パル
スCAB(t)は、完全に零となる。
し、超音波探触子(1B)で受信したエコーの合成圧縮パル
スCAB(t)は、完全に零となる。
【0331】同様に、超音波探触子(1B)から超音波を送
信し、超音波探触子(1A)で受信したエコーの合成圧縮パ
ルスCBA(t)は、完全に零となる。
信し、超音波探触子(1A)で受信したエコーの合成圧縮パ
ルスCBA(t)は、完全に零となる。
【0332】したがって、超音波探触子(1A)を第1〜第
4の4つの送信信号Sa(t)〜Sd(t)で順次駆動し
たとき、超音波探触子(1A)により、4つの表面エコーS
a 〜Sd 、4つのエコーR1a〜R1d、及び4つの欠陥
エコーF3a〜F3dが、順次、受信されるが、これらの
3種類のエコーは、それぞれ、相関器(6A)で相関処理を
施されることにより圧縮された後、加算器(8A)で加算さ
れて、それぞれ、レンジサイドロープの無い鋭いピーク
をもつ3種類の合成圧縮パルス(以下、S、R1及びF
3で表す)となる。
4の4つの送信信号Sa(t)〜Sd(t)で順次駆動し
たとき、超音波探触子(1A)により、4つの表面エコーS
a 〜Sd 、4つのエコーR1a〜R1d、及び4つの欠陥
エコーF3a〜F3dが、順次、受信されるが、これらの
3種類のエコーは、それぞれ、相関器(6A)で相関処理を
施されることにより圧縮された後、加算器(8A)で加算さ
れて、それぞれ、レンジサイドロープの無い鋭いピーク
をもつ3種類の合成圧縮パルス(以下、S、R1及びF
3で表す)となる。
【0333】したがって、これらの合成圧縮パルスS、
R1及びF3は、図35(a)に示すようになる。
R1及びF3は、図35(a)に示すようになる。
【0334】同様に、超音波探触子(1B)を第2〜第1の
4つの送信信号Sb(t)〜Sa(t)で順次駆動したと
き、超音波探触子(1B)により、4つの表面エコーSb〜
Sa、4つの欠陥エコーF1b〜F1a、4つのエコーR
1b〜R1a、及び4つの欠陥エコーF3b〜F3aが、順
次、受信される。
4つの送信信号Sb(t)〜Sa(t)で順次駆動したと
き、超音波探触子(1B)により、4つの表面エコーSb〜
Sa、4つの欠陥エコーF1b〜F1a、4つのエコーR
1b〜R1a、及び4つの欠陥エコーF3b〜F3aが、順
次、受信される。
【0335】しかし、これらの4種類のエコーは、相関
器(6B)で相関処理を施されることにより圧縮された後、
加算器(8B)で加算されて、レンジサイドロープの無い鋭
いピークをもつ4種類の合成圧縮パルス(以下、S、F
1、R1及びF3で表す)となる。
器(6B)で相関処理を施されることにより圧縮された後、
加算器(8B)で加算されて、レンジサイドロープの無い鋭
いピークをもつ4種類の合成圧縮パルス(以下、S、F
1、R1及びF3で表す)となる。
【0336】したがって、これらの合成圧縮パルスS、
F1、R1及びF3は、図35(c)に示すようになる。
F1、R1及びF3は、図35(c)に示すようになる。
【0337】一方、超音波探触子(1A)を第1〜第4の4
つの送信信号Sa(t)〜Sd(t)で順次駆動したと
き、超音波探触子(1B)により、4つのエコーRB24a
〜RB24d 、4つの欠陥エコーF2a〜F2d、及び4
つのエコーRB64a〜RB64dが、順次、受信され
る。
つの送信信号Sa(t)〜Sd(t)で順次駆動したと
き、超音波探触子(1B)により、4つのエコーRB24a
〜RB24d 、4つの欠陥エコーF2a〜F2d、及び4
つのエコーRB64a〜RB64dが、順次、受信され
る。
【0338】しかし、これらの3種類のエコーは、相関
器(6B)で相関処理を施されることにより圧縮された後、
加算器(8B)で加算されて、それぞれ、加算後には完全に
相殺されレベルが零となる。
器(6B)で相関処理を施されることにより圧縮された後、
加算器(8B)で加算されて、それぞれ、加算後には完全に
相殺されレベルが零となる。
【0339】したがって、これらの合成圧縮パルスは、
図35(b)に示すようになる。
図35(b)に示すようになる。
【0340】同様に、超音波探触子(1B)を第2〜第1の
4つの送信信号Sb(t)〜Sa(t)で順次駆動したと
き、超音波探触子(1A)により、4つのエコーRB24b
〜RB24a、4つの欠陥エコーF2b〜F2a、及び4
つのエコーRB64b〜RB64aが、順次、受信され
る。
4つの送信信号Sb(t)〜Sa(t)で順次駆動したと
き、超音波探触子(1A)により、4つのエコーRB24b
〜RB24a、4つの欠陥エコーF2b〜F2a、及び4
つのエコーRB64b〜RB64aが、順次、受信され
る。
【0341】しかし、これらの3種類のエコーは、相関
器(6A)で相関処理を施されることにより圧縮された後、
加算器(8A)で加算されて、それぞれ、加算後には完全に
相殺されレベルが零となる。
器(6A)で相関処理を施されることにより圧縮された後、
加算器(8A)で加算されて、それぞれ、加算後には完全に
相殺されレベルが零となる。
【0342】したがって、これらの合成圧縮パルスは、
図35(d)に示すようになる。
図35(d)に示すようになる。
【0343】超音波探触子(1A)により受信され、相関処
理及び加算処理を施されて表示器(7)に表示される信号
は、図35(a)及び(d)に示す合成圧縮パルスの加算結
果である。
理及び加算処理を施されて表示器(7)に表示される信号
は、図35(a)及び(d)に示す合成圧縮パルスの加算結
果である。
【0344】図35(d)に示す合成圧縮パルスは零であ
るから、最終的に図35(a)に示す合成圧縮パルスが表
示器(7)に表示されることになる。
るから、最終的に図35(a)に示す合成圧縮パルスが表
示器(7)に表示されることになる。
【0345】同様に、超音波探触子(1B)により受信さ
れ、相関処理及び加算処理を施されて表示器(7)に表示
される信号は、図35(c)及び(b)に示す合成圧縮パル
スの加算結果である。
れ、相関処理及び加算処理を施されて表示器(7)に表示
される信号は、図35(c)及び(b)に示す合成圧縮パル
スの加算結果である。
【0346】図35(b)に示す合成圧縮パルスは零であ
るから、最終的に図35(c)に示す合成圧縮パルスが表
示器(7)に表示されることになる。
るから、最終的に図35(c)に示す合成圧縮パルスが表
示器(7)に表示されることになる。
【0347】したがって、図35(e)に示す欠陥検出用
ゲート内には、欠陥エコーF1に関する合成圧縮パルス
のみ入り、妨害エコーの影響を完全に除去できた検査が
可能となる。
ゲート内には、欠陥エコーF1に関する合成圧縮パルス
のみ入り、妨害エコーの影響を完全に除去できた検査が
可能となる。
【0348】つづいて、この発明の第2実施例について
説明する。
説明する。
【0349】第2実施例では、第1から第4の系列とし
て、第1実施例のものを次のように変えて用いる。すな
わち、第1の系列{a}及び第2の系列{b}として、
上記第1実施例と同じものを用いる。しかし、第3の系
列{c}として、第1の系列{a}と同じものを用い、
第4の系列{d}として、第2の系列{b}において、
符号+と符号ーを反転させて得られる系列を用いる。
て、第1実施例のものを次のように変えて用いる。すな
わち、第1の系列{a}及び第2の系列{b}として、
上記第1実施例と同じものを用いる。しかし、第3の系
列{c}として、第1の系列{a}と同じものを用い、
第4の系列{d}として、第2の系列{b}において、
符号+と符号ーを反転させて得られる系列を用いる。
【0350】すなわち、 {a}={a1,a2,a3,a4}={+,+,+,−} {b}={b1,b2,b3,b4}={+,+,−,+} {c}={c1,c2,c3,c4}={a}={+,+,
+,−} {d}={d1,d2,d3,d4}={−,−,+,−}
+,−} {d}={d1,d2,d3,d4}={−,−,+,−}
【0351】第1から第4の送信信号は、それぞれ、第
1の単位信号と前記第1から第4の系列とから、第1実
施例の場合と同様の手順にしたがって発生させた信号を
用いる。
1の単位信号と前記第1から第4の系列とから、第1実
施例の場合と同様の手順にしたがって発生させた信号を
用いる。
【0352】また、第1から第4の参照信号には、それ
ぞれ、第2の単位信号と前記第1から第4の系列とか
ら、第1実施例の場合と同様の手順にしたがって発生さ
せた信号を用いる。
ぞれ、第2の単位信号と前記第1から第4の系列とか
ら、第1実施例の場合と同様の手順にしたがって発生さ
せた信号を用いる。
【0353】次に、上述したこの発明の第2実施例の動
作原理および効果を説明する。
作原理および効果を説明する。
【0354】この発明の第2実施例において、第1の系
列{a}及び第2の系列{b}が相補関係にあること、
かつ、第3の系列{c}が第1の系列{a}と等しいこ
と、かつ、第4の系列{d}が、第2の系列{b}にお
いて、符号+と符号ーを反転させて得られる系列に等し
いことから、第1から第4の系列において、次の関係が
成り立つ。
列{a}及び第2の系列{b}が相補関係にあること、
かつ、第3の系列{c}が第1の系列{a}と等しいこ
と、かつ、第4の系列{d}が、第2の系列{b}にお
いて、符号+と符号ーを反転させて得られる系列に等し
いことから、第1から第4の系列において、次の関係が
成り立つ。
【0355】ρaa(0)=ρbb(0)=ρcc(0)=ρ
dd(0)、ρaa(i)=−ρbb(i)=ρcc(i)=−
ρdd(i)、(i=±1、±2、…、±(n−1))
dd(0)、ρaa(i)=−ρbb(i)=ρcc(i)=−
ρdd(i)、(i=±1、±2、…、±(n−1))
【0356】したがって、式(8)に示した関係が成り立
つので、式(9)及び式(15)に示した関係が成立する。し
たがって、超音波探触子(1A)から超音波を送信し超音波
探触子(1A)によりエコーを受信した場合、及び、超音波
探触子(1B)から超音波を送信し超音波探触子(1B)により
エコーを受信した場合には、レンジサイドローブレベル
が零の合成圧縮パルスが得られる作用、効果がある。
つので、式(9)及び式(15)に示した関係が成立する。し
たがって、超音波探触子(1A)から超音波を送信し超音波
探触子(1A)によりエコーを受信した場合、及び、超音波
探触子(1B)から超音波を送信し超音波探触子(1B)により
エコーを受信した場合には、レンジサイドローブレベル
が零の合成圧縮パルスが得られる作用、効果がある。
【0357】一方、次の関係が成り立つ。ρbc(i)=
ρba(i)、(i=0、±1、…、±(n−1))ρcd
(i)=−ρab(i)、(i=0、±1、…、±(n−
1))ρda(i)=−ρba(i)、(i=0、±1、
…、±(n−1))
ρba(i)、(i=0、±1、…、±(n−1))ρcd
(i)=−ρab(i)、(i=0、±1、…、±(n−
1))ρda(i)=−ρba(i)、(i=0、±1、
…、±(n−1))
【0358】また、一般に、ρab(i)=ρba(−i)
が成り立つから、iの値に依存せず常に、式(21)及び式
(28)に示した関係が成り立つので、式(22)及び式(29)に
示した関係が成立する。
が成り立つから、iの値に依存せず常に、式(21)及び式
(28)に示した関係が成り立つので、式(22)及び式(29)に
示した関係が成立する。
【0359】したがって、超音波探触子(1A)から超音波
を送信し超音波探触子(1B)によりエコーを受信した場
合、及び、超音波探触子(1B)から超音波を送信し超音波
探触子(1A)によりエコーを受信した場合には、これらの
合成圧縮パルスは零となり、妨害エコーが検査結果に及
ぼす悪影響を完全に排除できる作用、効果がある。
を送信し超音波探触子(1B)によりエコーを受信した場
合、及び、超音波探触子(1B)から超音波を送信し超音波
探触子(1A)によりエコーを受信した場合には、これらの
合成圧縮パルスは零となり、妨害エコーが検査結果に及
ぼす悪影響を完全に排除できる作用、効果がある。
【0360】以上にように、この発明の第2実施例にお
いても、上記第1実施例と同様の作用、効果がある。
いても、上記第1実施例と同様の作用、効果がある。
【0361】つづいて、この発明の第3実施例について
説明する。第1実施例及び第2実施例では、2つの超音
波探触子(1A)及び(1B)を、試験体(2)の円周上に沿って
配した場合について説明した。この発明は、これに限ら
ず、3つ以上の超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…を用
いる場合にも適用できる。
説明する。第1実施例及び第2実施例では、2つの超音
波探触子(1A)及び(1B)を、試験体(2)の円周上に沿って
配した場合について説明した。この発明は、これに限ら
ず、3つ以上の超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…を用
いる場合にも適用できる。
【0362】3つ以上の超音波探触子(1A)、(1B)、(1
C)、…を用いた場合についての第3実施例の構成を、図
36を参照しながら説明する。
C)、…を用いた場合についての第3実施例の構成を、図
36を参照しながら説明する。
【0363】図36は、この発明の第3実施例を示すブ
ロック図であり、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…
は、図38で示した上記従来の測定装置のものと全く同
一である。
ロック図であり、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…
は、図38で示した上記従来の測定装置のものと全く同
一である。
【0364】図36において、この発明の第3実施例
は、上述した従来装置のものと全く同一のものと、複数
個の出力端子(5A)、(5B)、(5C)、…を有する送信信号発
生器(5)と、この送信信号発生器(5)の出力端子(5A)、
(5B)、(5C)、…及び超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…
にそれぞれ接続された複数個の相関器(6A)、(6B)、(6
C)、…と、相関器(6A)、(6B)、(6C)、…にそれぞれ接続
されメモリ機能を含む複数個の加算器(8A)、(8B)、(8
C)、…と、送信信号発生器(5)に入力側が接続されかつ
相関器(6A)、(6B)、(6C)、…にそれぞれ出力側が接続さ
れた複数個の参照信号発生器(9A)、(9B)、(9C)、…と、
加算器(8A)、(8B)、(8C)、…にそれぞれ接続された表示
器(7)とから構成されている。
は、上述した従来装置のものと全く同一のものと、複数
個の出力端子(5A)、(5B)、(5C)、…を有する送信信号発
生器(5)と、この送信信号発生器(5)の出力端子(5A)、
(5B)、(5C)、…及び超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…
にそれぞれ接続された複数個の相関器(6A)、(6B)、(6
C)、…と、相関器(6A)、(6B)、(6C)、…にそれぞれ接続
されメモリ機能を含む複数個の加算器(8A)、(8B)、(8
C)、…と、送信信号発生器(5)に入力側が接続されかつ
相関器(6A)、(6B)、(6C)、…にそれぞれ出力側が接続さ
れた複数個の参照信号発生器(9A)、(9B)、(9C)、…と、
加算器(8A)、(8B)、(8C)、…にそれぞれ接続された表示
器(7)とから構成されている。
【0365】なお、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…
は、それぞれ、送信信号発生器(5)の出力端子(5A)、(5
B)、(5C)、…にも接続されている。
は、それぞれ、送信信号発生器(5)の出力端子(5A)、(5
B)、(5C)、…にも接続されている。
【0366】また、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…
は、試験体(2)の円周上に沿って配してある。
は、試験体(2)の円周上に沿って配してある。
【0367】つぎに、上述した第3実施例の動作を、図
37を参照しながら説明する。
37を参照しながら説明する。
【0368】図37は、この発明の第3実施例における
4つの送信信号の繰り返しを示す波形図である。
4つの送信信号の繰り返しを示す波形図である。
【0369】送信信号発生器(5)は、第1実施例と同一
の第1〜第4の送信信号Sa(t)〜Sd(t)を発生す
る。
の第1〜第4の送信信号Sa(t)〜Sd(t)を発生す
る。
【0370】送信信号発生器(5)は、上記第1から第4
の4つの送信信号を、図37に示すように、出力端子(5
A)からは第1、第2、第3、第4、第1、…の順番にし
たがって、出力端子(5B)からは第2、第3、第4、第
1、第2、…の順番にしたがって、出力端子(5C)からは
第3、第4、第1、第2、第3、…の順番にしたがっ
て、出力端子(5D)からは第4、第1、第2、第3、第
4、…の順番にしたがって、出力端子(5E)からは第1、
第2、第3、第4、第1、…の順番にしたがって、(以
下、同様)ある一定の送信繰り返し周期Trで順次繰り
返して発生し、出力端子(5A)、(5B)、(5C)、…から、そ
れぞれ、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…に伝達す
る。
の4つの送信信号を、図37に示すように、出力端子(5
A)からは第1、第2、第3、第4、第1、…の順番にし
たがって、出力端子(5B)からは第2、第3、第4、第
1、第2、…の順番にしたがって、出力端子(5C)からは
第3、第4、第1、第2、第3、…の順番にしたがっ
て、出力端子(5D)からは第4、第1、第2、第3、第
4、…の順番にしたがって、出力端子(5E)からは第1、
第2、第3、第4、第1、…の順番にしたがって、(以
下、同様)ある一定の送信繰り返し周期Trで順次繰り
返して発生し、出力端子(5A)、(5B)、(5C)、…から、そ
れぞれ、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…に伝達す
る。
【0371】超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…は、上
記4つの送信信号により、それぞれ上述した順番にした
がって順次駆動されて、超音波パルスを試験体(2)へ送
信する。
記4つの送信信号により、それぞれ上述した順番にした
がって順次駆動されて、超音波パルスを試験体(2)へ送
信する。
【0372】そして、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、
…は、試験体(2)内の欠陥(3)などの反射体により反射
されたエコーを受信する。
…は、試験体(2)内の欠陥(3)などの反射体により反射
されたエコーを受信する。
【0373】超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…により
受信されたエコーは、それぞれ、相関器(6A)、(6B)、(6
C)、…に伝達される。
受信されたエコーは、それぞれ、相関器(6A)、(6B)、(6
C)、…に伝達される。
【0374】一方、参照信号発生器(9A)、(9B)、(9C)、
…は、それぞれ、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…に
より受信されたエコーの相関処理に用いられる第1、第
2、第3及び第4の参照信号を発生する。
…は、それぞれ、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…に
より受信されたエコーの相関処理に用いられる第1、第
2、第3及び第4の参照信号を発生する。
【0375】これら第1〜第4の参照信号ua(t)〜
ud(t)は、上記第1実施例と同一である。
ud(t)は、上記第1実施例と同一である。
【0376】参照信号発生器(9A)、(9B)、(9C)、…は、
上記4つの参照信号を、参照信号発生器(9A)では、第
1、第2、第3、第4、第1、…の順番にしたがって、
参照信号発生器(9B)では、第2、第3、第4、第1、第
2、…の順番にしたがって、参照信号発生器(9C)では、
第3、第4、第1、第2、第3、…の順番にしたがっ
て、参照信号発生器(9D)では、第4、第1、第2、第
3、第4、…の順番にしたがって、参照信号発生器(9E)
では、第1、第2、第3、第4、第1、…の順番にした
がって、(以下、同様)発生し、それぞれ、相関器(6
A)、(6B)、(6C)、…に伝達する。
上記4つの参照信号を、参照信号発生器(9A)では、第
1、第2、第3、第4、第1、…の順番にしたがって、
参照信号発生器(9B)では、第2、第3、第4、第1、第
2、…の順番にしたがって、参照信号発生器(9C)では、
第3、第4、第1、第2、第3、…の順番にしたがっ
て、参照信号発生器(9D)では、第4、第1、第2、第
3、第4、…の順番にしたがって、参照信号発生器(9E)
では、第1、第2、第3、第4、第1、…の順番にした
がって、(以下、同様)発生し、それぞれ、相関器(6
A)、(6B)、(6C)、…に伝達する。
【0377】相関器(6A)、(6B)、(6C)、…では、iを1
〜4として、それぞれ、第i番目の送信信号を発生した
送信繰り返し周期で受信されたエコーと第i番目の参照
信号との間で相関演算を実行する。
〜4として、それぞれ、第i番目の送信信号を発生した
送信繰り返し周期で受信されたエコーと第i番目の参照
信号との間で相関演算を実行する。
【0378】超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…でそれ
ぞれ受信されたエコーの前記4つの相関演算結果は、そ
れぞれ加算器(8A)、(8B)、(8C)、…に伝達され、記憶さ
れる。
ぞれ受信されたエコーの前記4つの相関演算結果は、そ
れぞれ加算器(8A)、(8B)、(8C)、…に伝達され、記憶さ
れる。
【0379】加算器(8A)、(8B)、(8C)、…では、前記4
つの相関演算結果を加算する。
つの相関演算結果を加算する。
【0380】この加算結果を、それぞれ、超音波探触子
(1A)、(1B)、(1C)、…で受信されたエコーの合成圧縮パ
ルスと呼ぶことにする。
(1A)、(1B)、(1C)、…で受信されたエコーの合成圧縮パ
ルスと呼ぶことにする。
【0381】これらの合成圧縮パルスは、それぞれ、加
算器(8A)、(8B)、(8C)、…から表示器(7)に伝達され、
従来と同様に表示される。
算器(8A)、(8B)、(8C)、…から表示器(7)に伝達され、
従来と同様に表示される。
【0382】次に、上述したこの発明の第3実施例の動
作原理および効果を説明する。
作原理および効果を説明する。
【0383】第1実施例と同様に考えていけば、超音波
探触子(1A)、(1B)、(1C)、…から、それぞれ単独で超音
波を送受信した場合には、第1の系列{a}と第2の系
列{b}とが相補関係にあること、及び、第3の系列
{c}が第1の系列{a}において符号+と符号−とを
反転させて得られる系列に等しいこと、及び、第4の系
列{d}が第2の系列に等しいことから、次式が成立す
る。CAA(t)=4ρaa(0)AAA(t−t0)、CBB
(t)=4ρaa(0)ABB(t−t0)、CCC(t)=
4ρaa(0)ACC(t−t0)、(以下、同様)
探触子(1A)、(1B)、(1C)、…から、それぞれ単独で超音
波を送受信した場合には、第1の系列{a}と第2の系
列{b}とが相補関係にあること、及び、第3の系列
{c}が第1の系列{a}において符号+と符号−とを
反転させて得られる系列に等しいこと、及び、第4の系
列{d}が第2の系列に等しいことから、次式が成立す
る。CAA(t)=4ρaa(0)AAA(t−t0)、CBB
(t)=4ρaa(0)ABB(t−t0)、CCC(t)=
4ρaa(0)ACC(t−t0)、(以下、同様)
【0384】ここで、CAA(t)、CBB(t)、C
CC(t)、…は、それぞれ、超音波探触子(1A)、(1B)、
(1C)、…で受信されたエコーの合成圧縮パルスである。
また、AAA(t)、ABB(t)、ACC(t)、…は、そ
れぞれ、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…について、
式(5)と同様に定まる関数である。
CC(t)、…は、それぞれ、超音波探触子(1A)、(1B)、
(1C)、…で受信されたエコーの合成圧縮パルスである。
また、AAA(t)、ABB(t)、ACC(t)、…は、そ
れぞれ、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、…について、
式(5)と同様に定まる関数である。
【0385】したがって、超音波探触子(1A)、(1B)、(1
C)、…から、それぞれ、単独で超音波を送受信した場合
には、レンジサイドローブレベルが零の合成圧縮パルス
が得られる作用、効果がある。
C)、…から、それぞれ、単独で超音波を送受信した場合
には、レンジサイドローブレベルが零の合成圧縮パルス
が得られる作用、効果がある。
【0386】また、第1実施例と同様に考えていけば、
1つの超音波探触子から超音波を送信し、その隣の超音
波探触子で超音波を受信した場合、上記送信用超音波探
触子を一般に1Lとし、上記受信用の超音波探触子を一
般に1Mとすれば、次式が成立する。CLM(t)=0こ
こで、CLM(t)は、超音波探触子(1L)から送信し超音
波探触子(1M)で受信した4つのエコーをそれぞれ相関処
理して得られた4つの圧縮パルスの加算結果である。
1つの超音波探触子から超音波を送信し、その隣の超音
波探触子で超音波を受信した場合、上記送信用超音波探
触子を一般に1Lとし、上記受信用の超音波探触子を一
般に1Mとすれば、次式が成立する。CLM(t)=0こ
こで、CLM(t)は、超音波探触子(1L)から送信し超音
波探触子(1M)で受信した4つのエコーをそれぞれ相関処
理して得られた4つの圧縮パルスの加算結果である。
【0387】したがって、妨害エコーの影響は完全に相
殺されて、妨害エコーは、検査結果に全く影響を及ぼさ
ない作用、効果がある。
殺されて、妨害エコーは、検査結果に全く影響を及ぼさ
ない作用、効果がある。
【0388】すなわち、1つの超音波探触子から送信さ
れその両隣の超音波探触子で受信されたエコーは、相関
処理、及び加算処理を通した後では零になるので、欠陥
検出用ゲート内に入る妨害エコーを排除した検査が可能
となる。
れその両隣の超音波探触子で受信されたエコーは、相関
処理、及び加算処理を通した後では零になるので、欠陥
検出用ゲート内に入る妨害エコーを排除した検査が可能
となる。
【0389】なお、第2実施例の4つの送信信号及び4
つの参照信号を、第3実施例に適用しても同様の作用、
効果が得られる。
つの参照信号を、第3実施例に適用しても同様の作用、
効果が得られる。
【0390】以上説明した各実施例においては、相補系
列を基本とした4つの系列を用いた場合について説明し
た。しかし、この発明はこれに限らず、特願平1−20
3909号)に示されている複数補系列を基本とした4
つあるいは4つ以外の個数の系列を用いてもよい。以
下、複数補系列を用いた実施例を説明する。
列を基本とした4つの系列を用いた場合について説明し
た。しかし、この発明はこれに限らず、特願平1−20
3909号)に示されている複数補系列を基本とした4
つあるいは4つ以外の個数の系列を用いてもよい。以
下、複数補系列を用いた実施例を説明する。
【0391】つづいて、この発明の第4実施例について
説明する。第4実施例においては、第1から第4の系列
として、上述した第3実施例におけるものに代えて、長
さnが8の次のものを用いる。
説明する。第4実施例においては、第1から第4の系列
として、上述した第3実施例におけるものに代えて、長
さnが8の次のものを用いる。
【0392】 {a}={+、−、+、+、+、+、−、+} {b}={+、+、+、−、−、−、+、−} {c}={+、+、−、+、+、−、+、+} {d}={+、−、+、+、+、−、−、−}
【0393】これら4つの系列から、どのような組合わ
せで2つの系列を選び出しても、それらは相補系列には
ならない。
せで2つの系列を選び出しても、それらは相補系列には
ならない。
【0394】しかし、これら4つの系列は、複数補系列
である。したがって、式(30)に示した関係が成立する。
である。したがって、式(30)に示した関係が成立する。
【0395】一方、上記第1から第4の系列において
は、式(31)に示した関係が成立することが計算により確
かめられる。
は、式(31)に示した関係が成立することが計算により確
かめられる。
【0396】すなわち、第4実施例においても、第3実
施例の場合と同様の作用、効果がある。
施例の場合と同様の作用、効果がある。
【0397】なお、4つの系列からなる複数補系列とし
て、第4実施例と同様の作用、効果を奏するものには、
例えば、 {a}={+、−、−、−、+、+、+、−} {b}={+、+、+、−、+、+、−、+} {c}={+、+、+、−、+、−、−、−} {d}={+、−、+、+、−、+、+、+} や、 {a}={−、+、−} {b}={+、−、−} {c}={+、+、−} {d}={−、−、−} などがある。また、これら以外にも多数存在する。
て、第4実施例と同様の作用、効果を奏するものには、
例えば、 {a}={+、−、−、−、+、+、+、−} {b}={+、+、+、−、+、+、−、+} {c}={+、+、+、−、+、−、−、−} {d}={+、−、+、+、−、+、+、+} や、 {a}={−、+、−} {b}={+、−、−} {c}={+、+、−} {d}={−、−、−} などがある。また、これら以外にも多数存在する。
【0398】なお、上記第4実施例で示した4つの系列
からなる複数補系列を、第1実施例及び第2実施例に適
用すれば、これらの実施例と同様の作用、効果がある。
からなる複数補系列を、第1実施例及び第2実施例に適
用すれば、これらの実施例と同様の作用、効果がある。
【0399】つづいて、この発明の第5実施例について
説明する。この第5実施例では、第3実施例における4
つの系列の代りに、4M個の系列を用いる。Mを整数と
する。長さ2Mの複数補系列を、{a1}、{a2}、
{a3}、・・・{a2M}で表す。以下、簡単のため、
ある系列{a}において、符号+と符号−を反転して得
られる系列を{−a}で表すことにする。
説明する。この第5実施例では、第3実施例における4
つの系列の代りに、4M個の系列を用いる。Mを整数と
する。長さ2Mの複数補系列を、{a1}、{a2}、
{a3}、・・・{a2M}で表す。以下、簡単のため、
ある系列{a}において、符号+と符号−を反転して得
られる系列を{−a}で表すことにする。
【0400】第5実施例では、送信信号発生器(5)によ
り、次の第1から第4Mの系列を発生する。
り、次の第1から第4Mの系列を発生する。
【0401】第1の系列{a1}、第2の系列{a2}、
第3の系列{a3}、第4の系列{a4}、・・・、第
(2M−1)の系列{a2M-1}、第2Mの系列
{a2M}、第(2M+1)の系列{−a1}、第(2M
+2)の系列{a2}、第(2M+3)の系列{−
a3}、第(2M+4)の系列{a4}、・・・、第(4
M−1)の系列{−a 2M-1 }、第4Mの系列{a2M}。
第3の系列{a3}、第4の系列{a4}、・・・、第
(2M−1)の系列{a2M-1}、第2Mの系列
{a2M}、第(2M+1)の系列{−a1}、第(2M
+2)の系列{a2}、第(2M+3)の系列{−
a3}、第(2M+4)の系列{a4}、・・・、第(4
M−1)の系列{−a 2M-1 }、第4Mの系列{a2M}。
【0402】送信信号発生器(5)では、上述した第1実
施例の場合と同様の手順にしたがって、前記第1から第
4Mの系列にそれぞれ基づいて生成した第1から第4M
の送信信号を、出力端子(5A)からは、第1、第2、・・
・、第4M、第1、・・・の順番にしたがって、出力端
子(5B)からは、第2、第3、・・・、第4M、第1、第
2、・・・の順番にしたがって、出力端子(5C)からは、
第3、第4、・・・、第4M、第1、第2、第3、・・
・の順番にしたがって、出力端子(5D)からは、第4、第
5、・・・、第4M、第1、第2、第3、第4、・・・
の順番にしたがって、出力端子(5E)からは、第5、第
6、・・・、第4M、第1、第2、第3、第4、第5、
・・・の順番にしたがって、(以下、同様)ある一定の
送信繰り返し周期で順次繰り返して発生し、それぞれ、
超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、・・・に伝達する。
施例の場合と同様の手順にしたがって、前記第1から第
4Mの系列にそれぞれ基づいて生成した第1から第4M
の送信信号を、出力端子(5A)からは、第1、第2、・・
・、第4M、第1、・・・の順番にしたがって、出力端
子(5B)からは、第2、第3、・・・、第4M、第1、第
2、・・・の順番にしたがって、出力端子(5C)からは、
第3、第4、・・・、第4M、第1、第2、第3、・・
・の順番にしたがって、出力端子(5D)からは、第4、第
5、・・・、第4M、第1、第2、第3、第4、・・・
の順番にしたがって、出力端子(5E)からは、第5、第
6、・・・、第4M、第1、第2、第3、第4、第5、
・・・の順番にしたがって、(以下、同様)ある一定の
送信繰り返し周期で順次繰り返して発生し、それぞれ、
超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、・・・に伝達する。
【0403】一方、参照信号発生器(9A)、(9B)、(9C)、
・・・は、それぞれ、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、
・・・により受信されたエコーの相関処理に用いられる
第1から第4Mの参照信号を発生する。これらの第1か
ら第4Mの参照信号は、上述した第1実施例の場合と同
様の手順にしたがって、前記第1から第4Mの系列にそ
れぞれ基づいて生成しものである。
・・・は、それぞれ、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、
・・・により受信されたエコーの相関処理に用いられる
第1から第4Mの参照信号を発生する。これらの第1か
ら第4Mの参照信号は、上述した第1実施例の場合と同
様の手順にしたがって、前記第1から第4Mの系列にそ
れぞれ基づいて生成しものである。
【0404】参照信号発生器(9A)、(9B)、(9C)、・・・
は、上記4M個の参照信号を、参照信号発生器(9A)で
は、第1、第2、・・・、第4M、第1、・・・の順番
にしたがって、参照信号発生器(9B)では、第2、第3、
・・・、第4M、第1、第2、・・・の順番にしたがっ
て、参照信号発生器(9C)では、第3、第4、・・・、第
4M、第1、第2、第3・・・の順番にしたがって、参
照信号発生器(9D)では、第4、第5、・・・、第4M、
第1、第2、第3、第4、・・・の順番にしたがって、
参照信号発生器(9E)では、第5、第6、・・・、第4
M、第1、第2、第3、第4、第5、・・・の順番にし
たがって、(以下、同様)発生し、それぞれ、相関器(6
A)、(6B)、(6C)、・・・に伝達する。
は、上記4M個の参照信号を、参照信号発生器(9A)で
は、第1、第2、・・・、第4M、第1、・・・の順番
にしたがって、参照信号発生器(9B)では、第2、第3、
・・・、第4M、第1、第2、・・・の順番にしたがっ
て、参照信号発生器(9C)では、第3、第4、・・・、第
4M、第1、第2、第3・・・の順番にしたがって、参
照信号発生器(9D)では、第4、第5、・・・、第4M、
第1、第2、第3、第4、・・・の順番にしたがって、
参照信号発生器(9E)では、第5、第6、・・・、第4
M、第1、第2、第3、第4、第5、・・・の順番にし
たがって、(以下、同様)発生し、それぞれ、相関器(6
A)、(6B)、(6C)、・・・に伝達する。
【0405】相関器(6A)、(6B)、(6C)、・・・では、i
を1〜4Mとして、第i番目の送信信号を発生した送信
繰り返し周期で受信されたエコーと第i番目の参照信号
との間で相関演算を行って第i番目の圧縮パルスを求
め、それぞれ、加算器(8A)、(8B)、(8C)、・・・に伝達
する。
を1〜4Mとして、第i番目の送信信号を発生した送信
繰り返し周期で受信されたエコーと第i番目の参照信号
との間で相関演算を行って第i番目の圧縮パルスを求
め、それぞれ、加算器(8A)、(8B)、(8C)、・・・に伝達
する。
【0406】加算器(8A)、(8B)、(8C)、・・・では、そ
れぞれ、相関器(6A)、(6B)、(6C)、・・・から伝達され
てきた4M個の圧縮パルスを加算して合成圧縮パルスを
求め、表示器(7)に伝達する。
れぞれ、相関器(6A)、(6B)、(6C)、・・・から伝達され
てきた4M個の圧縮パルスを加算して合成圧縮パルスを
求め、表示器(7)に伝達する。
【0407】次に、上述した第5実施例の作用、効果に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0408】第1から第2Mの系列は複数補系列であ
り、かつ、第(2M+1)から第4Mの系列も複数補系
列となることが簡単な計算により確かめられるから、第
1から第4Mの系列の自己相関関数を加算すると、レン
ジサイドローブが相殺されて零となる。
り、かつ、第(2M+1)から第4Mの系列も複数補系
列となることが簡単な計算により確かめられるから、第
1から第4Mの系列の自己相関関数を加算すると、レン
ジサイドローブが相殺されて零となる。
【0409】これを考慮して、第1実施例と同様の検討
を行えば、第5実施例においても、超音波探触子(1A)、
(1B)、(1C)、・・・から、それぞれ、単独で超音波を送
受信した場合には、レンジサイドローブレベルが零の合
成圧縮パルスが得られる作用、効果があることがわか
る。
を行えば、第5実施例においても、超音波探触子(1A)、
(1B)、(1C)、・・・から、それぞれ、単独で超音波を送
受信した場合には、レンジサイドローブレベルが零の合
成圧縮パルスが得られる作用、効果があることがわか
る。
【0410】一方、前記第1から第4Mの系列におい
て、第i番目の系列と第(i+1)番目の系列の相互相
関関数を計算し、これらをiについて1から4Mまで加
算した結果(以下、合成相互相関関数と呼ぶ)を計算し
てみると、合成相互相関関数は完全に零となることが確
かめられる。
て、第i番目の系列と第(i+1)番目の系列の相互相
関関数を計算し、これらをiについて1から4Mまで加
算した結果(以下、合成相互相関関数と呼ぶ)を計算し
てみると、合成相互相関関数は完全に零となることが確
かめられる。
【0411】但、ここで、i及びjを整数として、系列
の番号を表す数値に関する加算(i+j)は、4Mを法
として行っている。例えば、4M+5は、4Mを法とす
ると5に等しい。系列の番号に関してこの数え方は、前
記第1から第4Mの系列を順次繰り返して配列し、この
ようにして生成した無限長の周期系列において、第i番
目からjだけ後に現れる系列の番号を数えていることに
等しい。以下、系列の番号を表す数値に関する加算は同
様に4Mを法として行うものとする。
の番号を表す数値に関する加算(i+j)は、4Mを法
として行っている。例えば、4M+5は、4Mを法とす
ると5に等しい。系列の番号に関してこの数え方は、前
記第1から第4Mの系列を順次繰り返して配列し、この
ようにして生成した無限長の周期系列において、第i番
目からjだけ後に現れる系列の番号を数えていることに
等しい。以下、系列の番号を表す数値に関する加算は同
様に4Mを法として行うものとする。
【0412】同様に、pを奇数として、第i番目の系列
と第(i+p)番目の系列の相互相関関数を計算し、こ
れらをiについて1から4Mまで加算した合成相互相関
関数も完全に零となる。
と第(i+p)番目の系列の相互相関関数を計算し、こ
れらをiについて1から4Mまで加算した合成相互相関
関数も完全に零となる。
【0413】これらのことを考慮して、第1実施例と同
様の検討を行えば、第5実施例においても、1つの超音
波探触子(1L)から超音波を送信し、そのp個隣の超音波
探触子(1M)で超音波を受信した場合、CLM(t)=0、
となることがわかる。ここで、CLM(t)は、超音波探
触子(1L)から送信し、超音波探触子(1M)で受信した4M
個のエコーをそれぞれ相関処理して得られた4M個の圧
縮パルスの加算結果である。また、pは奇数であり、と
くに、pが1の場合は、超音波探触子(1M)は、超音波探
触子(1L)の両隣である。したがって、第3実施例と同様
に妨害エコーの影響を排除した検査が可能である。
様の検討を行えば、第5実施例においても、1つの超音
波探触子(1L)から超音波を送信し、そのp個隣の超音波
探触子(1M)で超音波を受信した場合、CLM(t)=0、
となることがわかる。ここで、CLM(t)は、超音波探
触子(1L)から送信し、超音波探触子(1M)で受信した4M
個のエコーをそれぞれ相関処理して得られた4M個の圧
縮パルスの加算結果である。また、pは奇数であり、と
くに、pが1の場合は、超音波探触子(1M)は、超音波探
触子(1L)の両隣である。したがって、第3実施例と同様
に妨害エコーの影響を排除した検査が可能である。
【0414】なお、これらの作用、効果は、第1実施例
と第2実施例との間の関係の場合と同様に、第1から第
4Mの系列として、第1の系列{a1}、第2の系列
{a2}、第3の系列{a3}、第4の系列{a4}、・
・・、第(2M−1)の系列{a2M-1}、第2Mの系列
{a2M}、第(2M+1)の系列{a1}、第(2M+
2)の系列{−a2}、第(2M+3)の系列{a3}、
第(2M+4)の系列{−a4}、・・・、第(4M−
1)の系列{a2M-1}、第4Mの系列{−a2M}を用い
ても同様である。
と第2実施例との間の関係の場合と同様に、第1から第
4Mの系列として、第1の系列{a1}、第2の系列
{a2}、第3の系列{a3}、第4の系列{a4}、・
・・、第(2M−1)の系列{a2M-1}、第2Mの系列
{a2M}、第(2M+1)の系列{a1}、第(2M+
2)の系列{−a2}、第(2M+3)の系列{a3}、
第(2M+4)の系列{−a4}、・・・、第(4M−
1)の系列{a2M-1}、第4Mの系列{−a2M}を用い
ても同様である。
【0415】ところで、上述した各実施例では、第1及
び第2の単位信号が矩形波形で、インパルス応答がデル
タ関数の場合について説明したが、第1及び第2の単位
信号の波形、及び、インパルス応答の波形は、矩形に近
い波形や、正弦波形や、滑らかな曲線部を有する波形
や、振幅や零クロス点の間隔が一定でない振動波形など
を含む任意の波形でも良い。これらの場合についても、
上述した各実施例の場合と同様の作用、効果がある。
び第2の単位信号が矩形波形で、インパルス応答がデル
タ関数の場合について説明したが、第1及び第2の単位
信号の波形、及び、インパルス応答の波形は、矩形に近
い波形や、正弦波形や、滑らかな曲線部を有する波形
や、振幅や零クロス点の間隔が一定でない振動波形など
を含む任意の波形でも良い。これらの場合についても、
上述した各実施例の場合と同様の作用、効果がある。
【0416】さらに、参照信号として、エコーの波形と
同一、又は、これに類似の波形を有する信号を用いれ
ば、この発明と関連する特願平1−45316号及び特
願平1−86383号からわかるように、エコーの信号
処理は、エコーを整合フィルタ又は近似的整合フィルタ
に通す信号処理を行うことに相当するので、S/N比を
より改善できる効果が、上述した作用、効果に奏上する
ことが期待できる。これらの参照信号は、試験体の表面
エコーや底面エコーの測定から求めてもよいし、検査対
象としている試験体とは別の試験体を用いた測定結果か
ら求めてもよいし、信号伝搬経路の周波数応答特性に基
づいて算出しても構わない。
同一、又は、これに類似の波形を有する信号を用いれ
ば、この発明と関連する特願平1−45316号及び特
願平1−86383号からわかるように、エコーの信号
処理は、エコーを整合フィルタ又は近似的整合フィルタ
に通す信号処理を行うことに相当するので、S/N比を
より改善できる効果が、上述した作用、効果に奏上する
ことが期待できる。これらの参照信号は、試験体の表面
エコーや底面エコーの測定から求めてもよいし、検査対
象としている試験体とは別の試験体を用いた測定結果か
ら求めてもよいし、信号伝搬経路の周波数応答特性に基
づいて算出しても構わない。
【0417】さらに、上述した各実施例では、試験体
(2)が丸棒で、その外周に沿って超音波探触子(1A)、(1
B)、(1C)、・・・を配した場合について説明したが、試
験体(2)の形状がどんな任意の形をしていても、その形
状に沿って配列した超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、・
・・の間で、1つの超音波探触子(1L)から送信され、他
の超音波探触子(1M)で受信されたエコーの相関処理結果
の加算結果は零になるので、上述した各実施例と同様の
作用、効果がある。また、超音波探触子(1A)、(1B)、(1
C)、・・・は斜角探触子でなく、垂直探触子であっても
同様である。
(2)が丸棒で、その外周に沿って超音波探触子(1A)、(1
B)、(1C)、・・・を配した場合について説明したが、試
験体(2)の形状がどんな任意の形をしていても、その形
状に沿って配列した超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、・
・・の間で、1つの超音波探触子(1L)から送信され、他
の超音波探触子(1M)で受信されたエコーの相関処理結果
の加算結果は零になるので、上述した各実施例と同様の
作用、効果がある。また、超音波探触子(1A)、(1B)、(1
C)、・・・は斜角探触子でなく、垂直探触子であっても
同様である。
【0418】この発明の各実施例は、上述したように、
レンジサイドローブの無い合成圧縮パルスが得られ、ま
た、1つの超音波探触子(1L)から送信され他の超音波探
触子(1M)により受信された妨害エコーの影響を排除でき
るという効果を奏する。
レンジサイドローブの無い合成圧縮パルスが得られ、ま
た、1つの超音波探触子(1L)から送信され他の超音波探
触子(1M)により受信された妨害エコーの影響を排除でき
るという効果を奏する。
【0419】ところで、上記説明では、超音波探傷装置
に利用する場合について述べたが、その他の例えば超音
波診断装置などにも利用できることはいうまでもない。
に利用する場合について述べたが、その他の例えば超音
波診断装置などにも利用できることはいうまでもない。
【0420】また、上記説明では、超音波探触子(1A)、
(1B)、(1C)、・・・を試験体(2)に接触させている場合
について述べたが、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、・
・・は接触させなくてもよい。この場合、超音波探触子
(1A)、(1B)、(1C)、・・・と試験体(2)との間の超音波
の送受信は、水などのカップリング媒体を介して行えば
よい。
(1B)、(1C)、・・・を試験体(2)に接触させている場合
について述べたが、超音波探触子(1A)、(1B)、(1C)、・
・・は接触させなくてもよい。この場合、超音波探触子
(1A)、(1B)、(1C)、・・・と試験体(2)との間の超音波
の送受信は、水などのカップリング媒体を介して行えば
よい。
【0421】さらに、上記説明では、波動として、超音
波を用いる場合について述べたが、超音波以外の波動、
例えば、電磁波を用いるシステムの送受信回路系に適用
しても構わない。
波を用いる場合について述べたが、超音波以外の波動、
例えば、電磁波を用いるシステムの送受信回路系に適用
しても構わない。
【0422】
【発明の効果】この発明は、以上説明した通り、複数個
の出力端子を有し、第1から第Nまでの系列からなり、
各系列の自己相関関数を加算したときは各自己相関関数
のサイドローブが互いに打ち消し合わされ、相異なる上
記系列同士の相互相関関数の予め定められた組合せを加
算したときは互いに打ち消し合わされる系列群を発生す
るとともに、上記第1から第Nまでの系列に基づいてそ
れぞれ生成される第1から第Nまでの送信信号を発生
し、上記第1から第Nまでの送信信号を上記各出力端子
から予め定められた順序で発生する送信信号発生手段
と、上記複数個の出力端子に対してそれぞれ設けられ、
上記出力端子からの上記送信信号により励振されて波動
を対象物に送信する複数個の送信手段と、上記対象物か
らのエコーを受信する複数個の受信手段と、これらの複
数個の受信手段のそれぞれに対して設けられ、上記第1
から第Nまでの系列にそれぞれ基づいて生成される第1
から第Nまでの参照信号を用いて、それぞれ、上記第1
から第Nまでの送信信号に対応する第1から第Nまでの
上記エコーを相関処理する複数個の相関手段と、これら
の複数個の相関手段に対してそれぞれ設けられ、上記第
1から第Nまでのエコーに対応する上記相関手段の出力
信号に予め定められた演算を施す信号処理手段とを備え
たので、サイドローブレベルが零の合成圧縮パルスを得
られるとともに、妨害エコーが検査結果に及ぼす影響を
排除できる効果を奏する。
の出力端子を有し、第1から第Nまでの系列からなり、
各系列の自己相関関数を加算したときは各自己相関関数
のサイドローブが互いに打ち消し合わされ、相異なる上
記系列同士の相互相関関数の予め定められた組合せを加
算したときは互いに打ち消し合わされる系列群を発生す
るとともに、上記第1から第Nまでの系列に基づいてそ
れぞれ生成される第1から第Nまでの送信信号を発生
し、上記第1から第Nまでの送信信号を上記各出力端子
から予め定められた順序で発生する送信信号発生手段
と、上記複数個の出力端子に対してそれぞれ設けられ、
上記出力端子からの上記送信信号により励振されて波動
を対象物に送信する複数個の送信手段と、上記対象物か
らのエコーを受信する複数個の受信手段と、これらの複
数個の受信手段のそれぞれに対して設けられ、上記第1
から第Nまでの系列にそれぞれ基づいて生成される第1
から第Nまでの参照信号を用いて、それぞれ、上記第1
から第Nまでの送信信号に対応する第1から第Nまでの
上記エコーを相関処理する複数個の相関手段と、これら
の複数個の相関手段に対してそれぞれ設けられ、上記第
1から第Nまでのエコーに対応する上記相関手段の出力
信号に予め定められた演算を施す信号処理手段とを備え
たので、サイドローブレベルが零の合成圧縮パルスを得
られるとともに、妨害エコーが検査結果に及ぼす影響を
排除できる効果を奏する。
【図1】この発明の第1実施例を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】この発明の第1実施例の第1の単位信号を示す
波形図である。
波形図である。
【図3】この発明の第1実施例の第1の送信信号を示す
波形図である。
波形図である。
【図4】この発明の第1実施例の第2の送信信号を示す
波形図である。
波形図である。
【図5】この発明の第1実施例の第3の送信信号を示す
波形図である。
波形図である。
【図6】この発明の第1実施例の第4の送信信号を示す
波形図である。
波形図である。
【図7】この発明の第1実施例の4つの送信信号の繰り
返しを示す波形図である。
返しを示す波形図である。
【図8】この発明の第1実施例の4つの送信信号の繰り
返しを示す波形図である。
返しを示す波形図である。
【図9】この発明の第1実施例の第2の単位信号を示す
波形図である。
波形図である。
【図10】この発明の第1実施例の第1の参照信号を示
す波形図である。
す波形図である。
【図11】この発明の第1実施例の第2の参照信号を示
す波形図である。
す波形図である。
【図12】この発明の第1実施例の第3の参照信号を示
す波形図である。
す波形図である。
【図13】この発明の第1実施例の第4の参照信号を示
す波形図である。
す波形図である。
【図14】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図15】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図16】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図17】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図18】この発明の第1実施例のエコーの合成圧縮パ
ルスを示す波形図である。
ルスを示す波形図である。
【図19】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図20】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図21】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図22】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図23】この発明の第1実施例のエコーの合成圧縮パ
ルスを示す波形図である。
ルスを示す波形図である。
【図24】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図25】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図26】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図27】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図28】この発明の第1実施例のエコーの合成圧縮パ
ルスを示す波形図である。
ルスを示す波形図である。
【図29】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図30】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図31】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図32】この発明の第1実施例のエコーの圧縮パルス
を示す波形図である。
を示す波形図である。
【図33】この発明の第1実施例のエコーの合成圧縮パ
ルスを示す波形図である。
ルスを示す波形図である。
【図34】この発明の第1実施例の作用、効果を説明す
るための波形図である。
るための波形図である。
【図35】この発明の第1実施例の作用、効果を説明す
るための波形図である。
るための波形図である。
【図36】この発明の第3実施例を示すブロック図であ
る。
る。
【図37】この発明の第3実施例の4つの送信信号の繰
り返しを示す波形図である。
り返しを示す波形図である。
【図38】従来の測定装置の構成を示す説明図である。
【図39】従来の測定装置の動作を示す波形図である。
(1A)〜(1H) 超音波探触子 (2) 試験体 (3) 欠陥 (5) 送信信号発生器 (5A)〜(5H) 出力端子 (6A)〜(6H) 相関器 (7) 表示器 (8A)〜(8H) 加算器 (9A)〜(9H) 参照信号発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 光裕 鎌倉市上町屋325番地 三菱電機株式会 社鎌倉製作所内 (56)参考文献 特公 平7−85077(JP,B2) 特公 平7−85076(JP,B2) 特公 平7−81994(JP,B2) 特許2641786(JP,B2) 特許2641785(JP,B2)
Claims (4)
- 【請求項1】 複数個の出力端子を有し、第1から第N
までの系列からなり、各系列の自己相関関数を加算した
ときは各自己相関関数のサイドローブが互いに打ち消し
合わされ、相異なる上記系列同士の相互相関関数の予め
定められた組合せを加算したときは互いに打ち消し合わ
される系列群を発生するとともに、上記第1から第Nま
での系列に基づいてそれぞれ生成される第1から第Nま
での送信信号を発生し、上記第1から第Nまでの送信信
号を上記各出力端子から予め定められた順序で発生する
送信信号発生手段、 上記複数個の出力端子に対してそれぞれ設けられ、上記
出力端子からの上記送信信号により励振されて波動を対
象物に送信する複数個の送信手段、 上記対象物からのエコーを受信する複数個の受信手段、 これらの複数個の受信手段のそれぞれに対して設けら
れ、上記第1から第Nまでの系列にそれぞれ基づいて生
成される第1から第Nまでの参照信号を用いて、それぞ
れ、上記第1から第Nまでの送信信号に対応する第1か
ら第Nまでの上記エコーを相関処理する複数個の相関手
段、 及び これらの複数個の相関手段に対してそれぞれ設けられ、
上記第1から第Nまでのエコーに対応する上記相関手段
の出力信号に予め定められた演算を施す信号処理手段を
備えたことを特徴とする測定装置。 - 【請求項2】 上記第1から第Nまでの系列を相補系列
に基づいて生成したことを特徴とする請求項1記載の測
定装置。 - 【請求項3】 上記第1から第Nまでの系列を複数補系
列に基づいて生成したことを特徴とする請求項1記載の
測定装置。 - 【請求項4】 上記信号処理手段は、上記第1から第N
までのエコーにそれぞれ対応する上記相関手段の出力信
号を加算することを特徴とする請求項1、2又は3記載
の測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3036603A JP2675683B2 (ja) | 1991-02-07 | 1991-02-07 | 測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3036603A JP2675683B2 (ja) | 1991-02-07 | 1991-02-07 | 測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04289453A JPH04289453A (ja) | 1992-10-14 |
JP2675683B2 true JP2675683B2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=12474375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3036603A Expired - Fee Related JP2675683B2 (ja) | 1991-02-07 | 1991-02-07 | 測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2675683B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014147941A1 (ja) | 2013-03-21 | 2014-09-25 | パナソニック株式会社 | レーダ装置 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3130223B2 (ja) | 1994-11-18 | 2001-01-31 | 三菱電機株式会社 | 検出方法及び検出装置 |
JP3664826B2 (ja) * | 1996-11-08 | 2005-06-29 | 三菱電機株式会社 | 超音波探傷装置 |
JP5861059B2 (ja) * | 2010-09-01 | 2016-02-16 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | レーダ装置 |
-
1991
- 1991-02-07 JP JP3036603A patent/JP2675683B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014147941A1 (ja) | 2013-03-21 | 2014-09-25 | パナソニック株式会社 | レーダ装置 |
US9442182B2 (en) | 2013-03-21 | 2016-09-13 | Panasonic Corporation | Radar device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04289453A (ja) | 1992-10-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |