JP2675503B2 - 射出成形用樹脂型及び型装置 - Google Patents

射出成形用樹脂型及び型装置

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JP2675503B2
JP2675503B2 JP6221493A JP6221493A JP2675503B2 JP 2675503 B2 JP2675503 B2 JP 2675503B2 JP 6221493 A JP6221493 A JP 6221493A JP 6221493 A JP6221493 A JP 6221493A JP 2675503 B2 JP2675503 B2 JP 2675503B2
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resin
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義邦 丸山
泰浩 菅原
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株式会社フィアロコーポレーション
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂成形品の製造
に用いる射出成形用樹脂型及びこの樹脂型を有する型装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、合成樹脂の射出成形に用いる射出
成形型は、金属製のもの、いわゆる金型が用いられる。
この金型の製作は、例えば最終製品の各種形状やサイズ
のマスターモデルを図面に基づいて製作し、そのマスタ
ーモデルを基準として倣い加工や亜鉛合金及びアルミ合
金を鋳造して製作する工程が一般的である。しかし、こ
のような倣い加工鋳造型は複雑な工程を要し種々の困難
さを伴い、その製作は多くの手間が掛かり、コストがか
さむ問題があった。
【0003】このような金型の持つ問題点を解消するた
め、最近、この型を合成樹脂にて製作する試みが成され
ている。この合成樹脂型は、例えばアルミニウム粉等の
金属粉を多量に合成樹脂に混合させてなるメタルレジン
複合剤を用い、これに硬化剤や脱泡剤を加えて所定の型
に注入・脱泡・硬化させ、型として形成するものであ
る。この樹脂型は、流動性が良く細部にも注入可能であ
って、しかも硬化収縮も小さく耐熱性(200℃程度)
もあり、さらには樹脂製であるため機械加工性や研磨性
も良好であるという優れた特徴を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
樹脂型を実際の射出成形に適用するには次のような解決
すべき問題点がある。 樹脂型は金型に比較し強度が弱いため、射出成形型と
して使用する場合、種々の補強をする必要がある。従来
のものでも、キャビティを形成する上型と下型の形状部
分のみ樹脂とし、その周囲やバックアップは強固な金属
で補強する工夫がなされていた。このため型部分以外の
箇所の製作が面倒であり、それ程安価にできなかった。 射出成形時に型部分には高い型締め圧力と射出圧力が
付加されるので、樹脂型箇所で割れが生じ易く、せいぜ
い数回から数十回程度の成形回数しか耐えられなかっ
た。従って、今までの樹脂型は単に少数の型打ちを目的
とした試作的な製品用射出成形型としての需要がほとん
どで、到底従前の金型に代わる程のものとはいえなかっ
た。
【0005】本発明は、このような従来の樹脂型の問題
点を解消し、充分実用に供する程度の回数の型打ちが可
能で、しかも樹脂型のもつ優れた特性を損なわず、加え
て金型に比較し格段にコストの安い、射出成形用樹脂型
及びこれを使用した型装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは次の通りである。 (1)金属微粉を含有した液状樹脂を基準となるマスタ
ーモデル形状に注型、脱泡させ、硬化させて複製した樹
脂型本体を、射出成形用の金属ベース上に複数本の型止
めボルトのみにより取り付けたことを特徴とする射出成
形用樹脂型。 (2)上記(1)記載の樹脂型にて型合せ時に所定のキ
ャビティを形成する固定側型部と可動側型部とを構成す
ると共に、可動側型部の金属ベースの周囲複数箇所に、
射出成形の型締め時及び溶融樹脂注入時において上下の
型に作用する過剰な圧力を受ける緩衝手段を設けたこと
を特徴とする射出成形用樹脂型装置。 (3)緩衝手段は、可動側型部の金属ベースに設けた複
数本のリターンピンからなり、該リターンピンの基部は
可動側型部に設けたエジェクターピンの基盤上に位置し
ている上記(2)記載の射出成形用樹脂型装置。
【0007】
【作用】周囲を複雑な補強部材等で補強せずに、単に金
属ベース上に樹脂型を載置・固定しただけなので、金属
ベース部と樹脂型部が個々に製作ができ構造が簡単であ
り、日数の大幅な短縮が計れコストが安価となる。ま
た、本発明の型装置では、射出成形時にかかる大きな圧
力を別個に設けた緩衝手段にて受けるため、樹脂製の型
部には必要な圧力以外の余計な圧力は付加されず、型部
に割れなどが入りにくく、繰り返し使用回数が多くな
る。
【0008】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1に示すように、射出成形型は割り型状とした固
定側型部(以下、単に上型とする)1と可動側型部(以
下、単に下型とする)2とからなり、これらの組み合わ
せにより所定の形状のキャビティ3が形成され、これに
溶融した樹脂を注入することによりキャビティ3に応じ
た形状の成品が射出成形される。上型1は固定側ベース
4、下型2は可動側ベース5にそれぞれ保持固定されて
おり、下型側には成形後の成形品を押し出すためのエジ
ェクターピン6が複数本配置され、両ベース間には型合
わせ時のガイドとなるガイドピン7が設置されている。
また、上型1には図示していないが、キャビティ3内へ
溶融樹脂を注入充填するための射出部(注入孔)が設け
られている。
【0009】本発明においては、図1の射出成形型の点
付与部分を樹脂製型とした点に大きな特色がある。図2
でこの型部のうち構造の複雑な下型部分を例にして説明
する。図示するように、この可動側型装置の下型2の部
分を、アルミニウム等の金属微粉を多量に含有したメタ
ル樹脂を硬化させて、これに必要な機械加工を施して所
要の型に成形して構成する。この樹脂型2の部分を金属
製のベース5上に複数本の型止めボルト8により固定す
る。樹脂型といっても金属粉を多量に含有しているため
十分な硬さと強さを有し、ボルトにより強固にベースに
固着することができる。なお、止めボルトと共に或いは
ボルトを使用せずに、接着剤を用いてベース上に固定す
ることも可能である。
【0010】図2における金属ベース5には、その周囲
に4本のガイドピン7が植設され、該ガイドピンに近接
して同じく4本のリターンピン9が設置されている。該
リターンピン9は図1に示す如く、射出成形作業の上型
1及び下型2による型締め時に、丁度その上端が上型1
の固定側ベース4の面に当接するようになっており、型
締め操作に必要な圧力以上の圧力が型部に付加されて割
れるのを防止している。このためリターンピン9の長さ
により型部にかかる圧力を調整することが可能である。
【0011】図面に示すリターンピン9は、その基部を
エジェクターピン6の基部と同様に、上下のエジェクタ
ープレート10a.10b間に位置させ、圧力を該エジ
ェクタープレート10bで受けるようにしている。本発
明では、このように下型内に設けたリターンピンに限る
ことなく、下型及び上型間にて型締め時にかかる余分な
圧力を受ける緩衝手段であれば、他の適宜の構造或いは
形式のものであってもよいことは勿論である。
【0012】また、実際の射出成形では注入充填する溶
融樹脂は高温(200℃以上)であるため、図示する型
装置では示していないが、樹脂製の型部内をジャケット
構造にして冷却水を循環せしめる水冷方式を採用するこ
とが好ましい。特に、型装置をより大型のものとする場
合には、この水冷構造は必須となる。
【0013】このような構造の本発明の型装置を用いて
射出成形を行う場合、まず、上型1及び下型2の各ベー
スを射出成形機の所定位置にセットするが、射出成形品
の外観商品性が問題になる時には予め上型及び/又は下
型のキャビティ相当面を研磨材を使って鏡面に研磨して
おくことが必要である。型部のセット後下型側ベース5
のガイドピン7を上型側ベース4のブッシュ11に挿入
して位置合わせをしてから、下型2を上昇させて型を合
せ型締め作業を行う。この時リターンピン9の先端が上
型のベース面に当たり、型締め時から溶融樹脂の注入、
さらには樹脂の硬化までの間、型部にかかる余分な圧力
を受ける。次いで、形成されたキャビティ3内に注入孔
を通して溶融樹脂を注入充填する。キャビティ3内の樹
脂が硬化した後、下型2を下降させて型開きを行い、エ
ジェクタープレート10aを上昇させてエジェクターピ
ン6を上にあげ、成形品を突き出して取り出す。
【0014】(実施例1) 樹脂型:Al粉を75重量%含有したエポキシ樹脂に硬
化剤を混合して注型、硬化させ、外周加工、必要なピン
・ゲート・エジェクター穴加工を施して形成。上型側を
研磨してミガキ面とした。 製品:図面に示す形状で、115(長さ)×75(幅)
×35(高さ)mm、厚さ2mmの寸法 射出成形条件:型締め圧力 56t、射出圧力 630
kg/cm2 、注入ノズル温度 230℃
【0015】上記の仕様、条件にて射出成形を行ったと
ころ、同一の型を使用して1000個の型打ちをしても
全く型部に割れ等の問題は生ぜず、得られた成形品も品
質もまた表面外観も良好であった。また、同材質の樹脂
を用いてさらに大型の樹脂型を作製し、型内部を冷却構
造として別の製品を射出成形したところ、5000回の
成形回数を経ても型部にはほとんど細かい手入れのみで
足り、支障なく成形作業を継続できたことが確認されて
いる。
【0016】
【発明の効果】本発明の射出成形型及び型装置により得
られる効果は次の通りである。 複雑な補強部分の少ない最も単純な構造の樹脂型が形
成でき、しかも機械加工や研磨加工が容易であるため、
実用性および経済性が非常に高い。加えて、金型に比較
し製作日数を大幅に短縮することが可能となった。 金属ベース部と樹脂型部との分離が容易であるため、
補修や研磨等の作業が簡単に行える。 実際の型打ちに使用した場合、従来の樹脂型とは比較
にならないほどの型打ち回数が可能となり、従来の試作
品程度の型ではなく、十分、多品種少量生産ベースに合
致する射出成形型装置を得ることができる。 圧力緩衝手段を設けることにより、型部に必要以上の
圧力がかからないので、型部の大幅な寿命延長を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の型装置の一実施例を示す断面図。
【図2】本発明の樹脂型の下型部分の具体例を示す斜視
図。
【符号の説明】
1 上型 2 下型 3 キャビティ 4 固定側ベース 5 可動側ベース 6 エジェクターピン 7 ガイドピン 8 型止めボルト 9 リターンピン 10 エジェクタープレート

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属微粉を含有した液状樹脂を基準とな
    るマスターモデル形状に注型、脱泡させ、硬化させて複
    製した樹脂型本体を、射出成形用の金属ベース上に複数
    本の型止めボルトのみにより取り付けたことを特徴とす
    る射出成形用樹脂型。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の樹脂型にて型合せ時に所
    定のキャビティを形成する固定側型部と可動側型部とを
    構成すると共に、可動側型部の金属ベースの周囲複数箇
    所に、射出成形の型締め時及び溶融樹脂注入時において
    上下の型に作用する過剰な圧力を受ける緩衝手段を設け
    たことを特徴とする射出成形用樹脂型装置。
  3. 【請求項3】 緩衝手段は、可動側型部の金属ベースに
    設けた複数本のリターンピンからなり、該リターンピン
    の基部は可動側型部に設けたエジェクターピンの基盤上
    に位置している請求項2記載の射出成形用樹脂型装置。
JP6221493A 1993-03-22 1993-03-22 射出成形用樹脂型及び型装置 Expired - Lifetime JP2675503B2 (ja)

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