JP2674997B2 - クロツク信号供給装置 - Google Patents

クロツク信号供給装置

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JP2674997B2
JP2674997B2 JP62063762A JP6376287A JP2674997B2 JP 2674997 B2 JP2674997 B2 JP 2674997B2 JP 62063762 A JP62063762 A JP 62063762A JP 6376287 A JP6376287 A JP 6376287A JP 2674997 B2 JP2674997 B2 JP 2674997B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はクロツク信号供給装置に係り、特に高速に演
算を処理する大型計算機のクロツク給電系に用いて好適
なクロツク信号供給装置に関する。 〔従来の技術〕 従来、大型計算機のクロツク信号の位相調整方法とし
ては、オシロスコープ等によつて入手により各分配先に
おけるクロツク信号の波形を観測しその位相を規定値に
合わせる方法が一般的であつた。 また、オシロスコープを使わないやり方として特開昭
61−39619号に、クロツク給電用の回路でリングオシレ
ータを構成し、その発振周波数からクロツク給電用回路
の信号遅延時間を検出してそれを規定値に合わせる方法
が開示されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 クロツク信号の位相調整をオシロスコープ等を使つて
入手で行なう場合には、調整に相当の手間がかかること
なり、調整箇所をあまり多くすることができない。従つ
て数十カ所〜数百カ所以下の集中化した分配先において
位相調整を行い、その先にある末端の分配先までは無調
整で送らざるを得ない。この無調整で送る部分の信号伝
播時間のばらつきがクロツクスキユー低減の限界となつ
てしまう。また、入手で行なつている調整方法をそのま
ま自動化しようとした場合、プローブを各調整箇所に対
応する波形観測点に順次接触させていく必要があり、機
械的な接触の位置合わせ機構が必要となる。従つて、こ
の方法によつても、調整箇所をあまり多くすると接触点
が過密になつてプローブの位置合わせの高精度化が要求
され、また迅速さも要求されることになつて実現が困難
になる。プローブ用の信号線を各波形観測点毎に別々に
設けておけば、機械的な位置合わせは必要無くなるが、
そのかわり各波形観測点に接続されたプローブ用の信号
線の信号伝播時間を全て揃えておくことが必要になる。
ところが、各波形観測点に接続された信号線の信号伝播
時間を揃えるためには、クロツク信号の位相を調整する
のと殆ど同じ作業が必要であり、その過程で結局入手を
要することになる。 また、特開昭61−39619号に開示された方法の場合に
も各分配先から入力点へ帰還するためのケーブルの信号
伝播時間は全て揃えておく必要が有り、結局上述と同様
の問題点を有している。 特に大型計算機は演算処理の高速化に伴い、マシンサ
イクルは今後も短くなり続ける。従つてクロツクスキユ
ーを低減する為に位相調整個所を増やす必要があるが、
その際上能の問題点は解決すべき重要な課題となる。 本発明は、この問題点を解決し、クロツク信号の位相
調整を自動化することを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的は、クロツク信号の分配先にクロツク信号の
位相を調整する手段を各々設け、かつクロツク信号の位
相を調整するために用いる参照信号を各位相調整手段に
供給するための信号経路を、クロツク信号を供給する信
号経路とは別個に設けることにより達成することができ
る。 〔作用〕 クロツク信号の各分配先にクロツク信号の位相を調整
するための参照信号が第2の信号経路により供給される
ため、各分配先においてクロツク信号の位相のずれを検
出することができ、更にそのずれを修正して各分配先相
互間における第1の信号経路により供給されるクロツク
信号の位相を調整することが可能となる。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。第1
図は、本発明の第1の実施例の構成を示している。第1
図中、104はクロツク発振器、A,B及びCはクロツク信号
の各分配先に設けられたクロツク信号の位相を調整する
ための位相調整手段、107はクロツク発振器104からのク
ロツク信号を各位相調整手段に供給するための第1の信
号経路、103及び103′は位相調整のための参照信号を形
成するための参照信号形成手段であり、本実施例におい
ては、クロツク発振器104で発生したクロツク信号を第
2の信号経路106に送るための駆動用回路となつてい
る。106は参照信号を各位相調整手段に供給するための
第2の信号経路であり、参照信号を左から右へ送るとき
は103が駆動回路、103′が整合終端回路として動作し、
参照信号を右から左へ送る場合にはこの逆に機能する。
105は参照信号をどちら向きに送るかを制御するための
信号を出力するための回路である。 又、A,B及びCの各位相調整手段において、102は駆動
用回路103または103′から第2の信号経路106を介して
送られてきた参照信号と各位相調整手段の可変遅延回路
101を通つたクロツク信号との位相差を検出し、その結
果を可変遅延回路101にフイードバツクするための位相
差検出回路である。位相差検出回路102は、参照信号が
双方向性の信号経路106上を左から右へ送られていると
きのクロツク信号と参照信号の位相差と、参照信号が右
から左へ送られているときのそれらの位相差とが、絶対
値が等しく符号が逆となるように可変遅延回路101の信
号伝播時間を制御する。 なお、A2,B2及びC2点から各位相差検出回路102まで
の間の信号伝播時間は充分に短くなるように配置してい
る。 また、A1点から位相差検出回路102までの信号伝播時
間はA1点からクロツク信号を使う回路(ラツチ回路等)
までの信号伝播時間に等しい。というのは、仮りにクロ
ツク信号の分配先が1個のLSIであつた場合、LSI内のゲ
ート回路等の遅延時間のチツプ内ばらつきはチツプ間ば
らつきに比べてかなり小さくなるので、A1点から先のゲ
ート数や負荷条件および配線長等が同じになるように設
計すれば、その部分の信号伝播時間はほぼ等しくできる
からである。他の位相調整手段であるB及びCにおいて
も同様である。 次にこの第1図に示す回路の動作を説明する。ここ
で、説明の便宜上、クロツク発振器104で発生したクロ
ツク信号が、位相調整手段A内の可変遅延回路101とA1
点を通つて位相差検出回路102に達するまでの信号伝播
時間をTaと表わすこととする。同様に位相調整手段Bお
よびC内の可変遅延回路101とB1点,C1点を通つて位相
差検出回路102に達するまでの信号伝播時間をそれぞれT
b,Tcと表わすことにする。また、クロツク発振器104で
発生したクロツク信号が、駆動回路103を通つてA2点に
達するまでの信号伝播時間をT1、駆動回路103′を通つ
てC2点に達するまでの信号伝播時間をT2と表わすことに
する。また、双方向性の信号経路106として受動性の信
号線を使う限り、A2点からB2点までの信号伝播時間とB2
点からA2点までの信号伝播時間は等しくなる。一般に単
なる金属導体や抵抗素子,容量素子,インダクタンス素
子等の受動素子のみで構成された信号経路は、この条件
を満足する。そして、この信号伝播時間をTabと表わす
ことにする。同様に、B2点からC2点までの信号伝播時間
とC2点からB2点までの信号伝播時間は等しくなるが、そ
の時間をTbcと表わすことにする。すると、参照信号が
左から右へ送られている時に位相調整手段A内の位相差
検出回路102に検出される位相差は、{Ta−T1}とな
る。また、参照信号が右から左へ送られている時に検出
される位相差は、{Ta−(T2+Tbc+Tab)}となる。と
ころで、この2つの位相差の絶対値が等しく符号が逆と
なるようにTaを制御するから {Ta−T1}=−{Ta−(T2+Tbc+Tab)} 従つて、 となる。ところで、位相調整手段B内の位相差検出回路
102に検出される位相差は、参照信号が左から右へ送ら
れている時および逆方向に送られている時のそれぞれに
ついて{Tb−(T1+Tab)},{Tb−(T2+Tbc)}とな
る。位相調整手段Bにおいてもこの2つの位相差の絶対
値が等しく符号が逆となるようにTbを制御するから {Tb−(T1+Tab)}=−{Tb−(T2+Tbc)} 従つて、 となり、(1)式と(2)式から明らかなようにTaとTb
とが一致する。Tcについても結果は同様である。従つ
て、複数の分配先に同じ位相でクロツク信号が供給でき
ることになる。次に、第1図の実施例に用いた各構成要
素について、その具体的な実現方法の例を示す。 第2図〜第5図は、それぞれ第1図に示した可変遅延
回路101の一例を示したものである。第2図は、ダイオ
ードの接合容量が印加電圧によつて変化することを利用
し、左側のゲート回路に付く負荷容量を制御端子203に
加える制御電圧によつて変化させ、遅延時間を制御する
回路である。また第3図は、制御電圧を変えることによ
つて差動回路に流れる電流を制御し、クランプ用ダイオ
ードの接合容量等を放電する電流を加減して遅延時間を
制御する回路である。この回路は、入力端子301に差動
の信号を入力するか、もしくは入力端子301の一方に中
間的なレベルの電圧を加えて使用する。また、この回路
は立ち下がり時の遅延時間は制御できるが立ち上がり時
の遅延時間は殆ど制御できないため、出力を差動で使わ
ない時にはパルス幅が変わることになる。これを避ける
ためには第3図の回路を2段接続して使えばよい。第4
図および第5図の回路はデイジタル制御型の可変遅延回
路であり、信号が上側の経路を通るか下側の経路を通る
かによつて遅延時間が変わるようになつている。これら
の回路は、第2図や第3図に示したアナログ制御型の回
路のように連続的な制御をすることはできないが、遅延
時間の可変量を大きくすることが容易である。特に第4
図の回路は、遅延時間の変化量を大きくしてもパルスの
形状が殆ど変わらないという利点がある。なお、デイジ
タル制御型の回路のみで本発明に使う可変遅延回路を構
成するには、遅延時間の変化量の違う幾つかの回路を多
段接続して使うことになる。また、必要に応じてデイジ
タル制御型の回路とアナログ制御型の回路を混在して使
うことも可能である。 なお、第4図,第5図に示したようなデイジタル制御
型の可変遅延回路を使用した場合、遅延時間を切り替え
るときに、いわゆるのハザードが発生する恐れがある。
これを防止するためには、遅延時間を切り替えるタイミ
ングをこの回路の入力信号等に同期させることにより、
切り替えても出力信号が変化しないタイミングで切り替
えれば良い。また、位相調整が一度完了した後は、制御
系の動作を止めて遅延時間が切り替わらないようにする
のも一法である。もちろん、その2つの併用することも
可能である。 次に、第1図に示した位相差検出回路102の構成方法
の一例を第6図に示す。第6図の回路の入力端子601,60
2には、一方に位相を調整したいクロツク信号を入力
し、もう一方には参照信号を入力する。また、制御端子
604には参照信号が送られている方向によつて、ハイレ
ベルもしくはローレベルの何れかの信号を入力する。ま
た、出力端子603は第1図の可変遅延回路101の制御端子
に接続する。第1および第2の積分回路は、入力がロー
レベルであれば出力電圧が徐々に減少し、ハイレベルで
あれば徐々に増加する回路である。この積分回路の時定
数は、クロツク信号の周期に比べて充分大きくなるよう
に設定する。また後述のように、第1および第2の積分
回路は、なるべく同じ特性になるように設計するのが望
ましい。また、第6図内の可変遅延回路は、第1図の可
変遅延回路101とは別に設けたものであるが、構成は同
じでかまわない。また、この可変遅延回路と第1図の可
変遅延回路101も、後述のようになるべく同じ特性にな
るように設計するのが望ましい。なお、固定遅延回路は
一方にある可変遅延回路の信号伝播時間とバランスを取
るためのものであり、場合によつては不要である。この
回路は、単にゲート回路を何段か接続すれば実現でき
る。次に第6図の回路を第1図の位相調整手段Aの中で
使う場合を考える。 入力端子601にはA1点からのクロツク信号を接続し、
入力端子602にはA2点からの参照信号を接続する。ま
た、参照信号が第1図の左から右へ送られている時には
制御端子604にはローレベルの電圧が加わり、右から左
へ送られている時にはハイレベルの電圧が加わるように
する。第6図内の可変遅延回路および第1図の可変遅延
回路101には、制御電圧が上昇すると遅延時間が小さく
なるタイプのものを使うものとする。また、説明の便宜
上、第6図内のゲート回路611〜616による遅延時間をそ
れぞれT11〜T16、固定遅延回路による遅延時間をTo、可
変遅延回路による遅延時間をTxと表わすことにする。こ
こで今、参照用信号が左から右へ送られ、制御端子604
にはローレベルの電圧が加わつている場合を考える。す
ると、ゲート回路612と613の出力は常にローレベルとな
つて殺され、入力端子601に入つたクロツク信号は、ゲ
ート回路611,615および固定遅延回路を通つてゲート回
路617の入力端に達する。この時、第1図のクロツク発
振器104を出てから第6図のゲート回路617に至るまでの
信号伝播時間は{Ta+T11+T15+To}となる。一方、入
力端子602に入つた参照信号はゲート回路614,616および
可変遅延回路を通つてゲート回路618に達する。その時
の、クロツク発振器104を出てからゲート回路618に至る
までの信号伝播時間は{T1+T14+T16+Tx}となる。こ
こで、ゲート回路617および618が構成する回路は、位相
比較回路として動作する。即ち、ゲート回路617に加わ
る信号の位相がゲート回路618に加わる信号の位相より
早い場合、第7図(a)に示すようにゲート回路618の
出力の平均値はローレベルに近い値となる。この出力を
バツフア用のインバータ回路619を通して第1の積分回
路に入力すると、第1の積分回路の出力は次第に上昇
し、可変遅延回路の遅延時間Txが小さくなつてゲート回
路618に加わる信号の位相が進む。また、それと同時に
ゲート回路618の出力がゲート回路621,622を通して第2
の積分回路に加わる。そして、第2の積分回路の出力電
圧は次第に減少し、第1図の可変遅延回路101の遅延時
間が大きくなつてTaが増加し、ゲート回路617に加わる
信号の位相が遅れる。従つて、ゲート回路617と618に加
わる信号の位相は互いに近づく。逆に617に加わる信号
の位相が遅い場合には、第7図(b)に示すようにゲー
ト回路618の出力の平均値はハイレベルに近い値とな
る。すると、上記と逆のことが起こり、ゲート回路618
に加わる信号の位相は遅れ、ゲート回路617に加わる信
号の位相は進む。従つて、この時にもゲート回路617と6
18に加わる信号の位相は互いに近づくことになる。 以上の過程を経て、定常状態においてはゲート回路61
7と618に加わる信号の位相はほぼ等しくなり {Ta+T11+T15+To}={T1+T14+T16+Tx} ∴Ta−T1=(T14+T16+Tx)−(T11+T15+To) …(3) となる。次に、参照信号が右から左へ送られ、第6図の
回路の制御端子がハイレベルになつた場合を考える。今
度はゲート回路611と614の出力が殺され、入力端子602
に入つた信号がゲート回路617に伝わり、入力端子601に
入つた信号はゲート回路618に伝わることになる。この
時、第1図のクロツク発振器104を出てからゲート回路6
17および618に至るまでの信号伝播時間は、それぞれ{T
2+Tbc+Tab+T12+T15+To}、および、{Ta+T13+T
16+Tx}となる。もし、この2つの信号伝播時間が一致
していなかつた場合、前述と同様の過程を経てTaおよび
Txが変化し、定常状態においてはこの2つの値は一致し
て、 {T2+Tbc+Tab+T12+T15+To} ={Ta+T13+T16+Tx} ∴Ta−(T2+Tbc+Tab) =(T12+T15+To)−(T13+T16+Tx) …(4) となる。但し、前述の場合はゲート回路620が殺されて
ゲート回路621がゲート回路618の出力を通していたのに
対し、今度はゲート回路621が殺されてゲート回路620が
ゲート回路617の出力を通している。従つて、前述の場
合にはTxが増加する時にはTaが減少していたのに対し
て、今度の場合はTxが増加する時にはTaも増加すること
になる。ここでもし、第1と第2の積分回路の特性がほ
ぼ一致し、第6図の可変遅延回路と第1図の可変遅延回
路101の特性がほぼ一致していれば、Txの増減の量とTa
の増減の量もほぼ一致することになり、(3)式の関係
を殆ど崩さずに(4)式の関係が成り立つことになる。
従つて、参照信号が左から送られる場合と右から送られ
る場合が数回繰り返された後は、(3)式と(4)式の
両方が成立し、 {Ta−T1}+{Ta−(T2+Tbc+Tab)} =(T14+T13)+(T12+T11) …(5) となる。ここでゲート回路611,612,613,614は1個の集
積回路内に近接して配置できるので、T11≒T12,T13≒T
14となるようにできる。従つて(5)式は {Ta−T1}≒−{Ta−(T2+Tbc+Tab)} …(6) となる。即ち、参照信号が左から右へ送られている時の
位相差と右から左へ送られている時の位相差の絶対値が
等しく符号が逆となるように制御できる。なお、第1お
よび第2の積分回路や2つの可変遅延回路の特性は必ず
しも一致していなくてもよいが、その場合には(3)式
と(4)式がともに成立するようになるまでに時間がか
かることになる。また、第6図の回路の動作原理から明
らかなように、入力端子601と602を入れ替えたり、制御
端子に加える信号のハイレベルとローレベルを入れ替え
てもかまわない。また、可変遅延回路に、制御電圧が上
昇すると遅延時間が大きくなるタイプのものを使うこと
もできる。その場合にはゲート回路619の入力にはゲー
ト回路617の出力を接続し、ゲート回路620と621の制御
用入力を入れ替えることになる。また、第1および第2
の積分回路と各可変遅延回路との間にゲート回路と積分
回路をもう1組ずつ追加すれば、第7図(a)618の出
力や(b)の17の出力に示したようなリツプルを消して
動作をより安定化することができる。また、デイジタル
制御型の可変遅延回路を使う場合には、デイジタル出力
の積分回路を使うか、又はAD変換器を設けることになる
のは言うまでもない。なお、初期状態においてTaと1/2
(T1+T2+Tab+Tbc)との間にクツク信号の半周期分以上
の差があつた場合には、定常状態ではクロツク信号の周
期の整数倍の差をもつて合わされることになる。クロツ
ク発振器104の発振周期が安定している時にはこれでも
問題は無いが、発振周期が変動した時にはスキユーが生
じることになる。これを避けるためには、最初はクロツ
ク発振器104の発振周期を長くして(もしくは分周し
て)供給し、定常状態になるのを待つた後、所望の周期
で動作させればよい。 次に、第1図内の駆動用回路103,103′の一例を第8
図に示す。第8図において、抵抗833の抵抗値は第1図
の双方向性信号経路106の特性インピーダンスに合わ
せ、トランジスタ832はその半分の抵抗値の負荷を駆動
できる大きさにしておく。この回路は、制御端子803に
ハイレベルの電圧が加わつている場合には、ゲート回路
830の出力がローレベルとなり、またトランジスタ831が
導通状態となる。従つて、トランジスタ832は常にカツ
トオフとなり、出力端子802側からのこの回路を見ると
整合終端回路と等価になる。ところが、制御端子803に
ローレベルの電圧が加わつている場合には、トランジス
タ831は遮断状態となり入力端子801に加わる信号の反転
信号がトランジスタ832のベース電極に加わる。従つ
て、この回路は駆動回路として動作する。従つて、駆動
用回路103,103′として第8図の回路を使用し、一方の
駆動用回路の制御端子803にローレベルの電圧が加わつ
ている時には他方の駆動用回路の制御端子803にはハイ
レベルの電圧が加わるようにすれば所望の駆動回路およ
び整合終端回路の機能を実現することができる。なお、
トランジスタ832のベースエミツタ間の電圧降下がある
ため、ゲート回路830の出力レベルは位相差検出回路102
の入力レベルよりシフトさせておく必要がある。 なお、第1図においてクロツク発振器104は、従来の
計算機に使われているクロツク発振器と同じ構成のもの
でかまわない。また、制御用信号発生器105は、低周波
の発振器を独立に設けてもよいが、クロツク発振器104
の出力を適当に分周して使つてもかまわない。また、参
照信号の左回りと右回りを切り替える制御信号のスキユ
ーの影響が生じないようにするためには、制御用の信号
をもう一本設けて切り替え中か否かの指標にすればよ
い。その場合、切り替え中には第6図内の積分回路は積
分動作を停止させる(アナログの積分回路の場合には、
ゲート回路619,622の出力を高抵抗状態にする)ことに
なる。また、クロツク信号のダイナミツクスキユーを低
減するためにはクロツク信号を差動で送ることが有効で
あるが、その場合にも本発明の適用は可能である。その
時には双方向性の信号経路106は2本1組にして設ける
ことになるが、その2本の信号経路の信号伝播時間の差
が、信号の立ち上り時間や立ち下がり時間よりも大きく
ならないように注意する。また、双方向性の信号経路10
6が長く途中で信号が鈍る恐れのある場合には、第9図
に示すような中継回路を設けてもよい。第9図内の制御
端子付きのゲート回路940,941は、第8図の回路のよう
に制御信号によつて駆動回路もしくは整合終端回路とし
て動作する回路である。ゲート回路940,941を1個の集
積回路の中に近接して作ればその特性を合わせることが
できるので、信号がこの回路を左から右へ通る時と右か
ら左へ通る時の伝播時間をほぼ一致させることができ
る。以上、第1の実施例について、その構成要素の具体
的な回路の一例を説明した。 第10図は本実施例を2段階に渡つて適用した例を示し
たものである。この図においては、クロツク発振器1004
で発生したクロツク信号は、位相調整手段A,B,Cに分配
された後、更にその中で各分配先にある位相調整手段A
A,AB,AC、又はBA,BB,BC、又はCA,CB,CCに分配される。
そして、A,B,Cの各位相調整手段の中に構成した本発明
によつて、位相調整手段AAとABとAC、又はBAとBBとBC、
又はCAとCBとCCのある各分配先は、それぞれの中で位相
調整が行われる。更に、外側に構成した本発明によつ
て、位相調整手段ACとBCとCCの間でも位相調整が行われ
る。従つて、AA〜CCの全ての位相調整手段の間で位相調
整が行われる結果、各分配先におけるクロツク信号の位
相が調整されることになる。但し、ここで外側の制御用
信号発生器1005の出力の周期が、A,B,Cの各位相調整手
段内の制御用信号発生器1005の出力の周期と一致しない
ように注意する必要がある。分配先の数が非常に多い場
合には、双方向性の信号経路1006のコネクタ渡りが多く
なつたり線長が長くなつたりして信号が鈍る恐れがある
が、その場合に本実施例を適用すれば特に有効である。
なお、第10図は図面を見やすくするために外側の位相差
検出回路1002を位相調整手段ACの外に描いたが、この回
路もACの中に入れた方が望ましい。また、第10図の考え
方を更に拡張して、3段階以上の構成にすることも可能
である。なお、第10図及び次の第11図においては位相調
整手段B及びCの回路構成を省略して記載した。 第11図は、他の実施例を示したものである。2相以上
のクロツク信号を送る場合、普通は相数に比例して位相
調整するべき個所が増えるが、第11図の構成を使えば1
相分の位相調整機構で多相のクロツク信号の位相を同時
に調整することができる。第11図には、4相のクロツク
信号を送る場合の例を示す。この図において、クロツク
発振器1104は目的とするクロツク信号の周波数の4倍の
周波数の信号を発振する回路であり、その信号が各分配
先に送られる。各分配先に設けられた位相調整手段A,B
及びCでは、この信号がカウンタ回路によつて分周さ
れ、デコーダ回路を介して4相分の信号となり、ラツチ
回路に加えられる。ラツチ回路では、可変遅延回路1101
の出力に周期してφ0〜φ3のクロツク信号が取り出され
る。従つて、φ0とφ1,φ1とφ2,φ2とφ3、および、
φ3とφ0のクロツク信号の位相差は、全てクロツク発振
器1104の出力信号の周期と等しくなり、φ0〜φ3のうち
の1本についてのみ位相調整すれば、他の相についても
必然的に調整されることになる。なお、位相調整をする
ときに使う参照信号は、クロツク発振器1104の出力を分
周器1107によつて4分周すれば得られる。クロツク相数
が4相以外の場合についても同様であるのは言うまでも
ない。また、制御用信号発生器1105からの信号線につい
ては第11図の図面上では省略した。 次に本発明の第2の実施例を説明する。第12図にその
構成を示す。第12図中、1205はクロツク発振器、A、B
及びCはクロツク信号の各分配先に設けられたクロツク
信号の位相を調整するための位相調整手段、1206はクロ
ツク発振器1205からのクロツク信号を各位相調整手段に
供給するための第1の信号経路、1203′は位相調整のた
めの参照信号を形成するための参照信号形成手段であ
り、本実施例においてはクロツク発振器1205で発生した
クロツク信号を分周するための分周器となつている。12
07は参照信号形成手段である分周器1203′により形成さ
れた参照信号をクロツク信号の各分配先に設けられた各
位相調整手段に供給するための第2の信号経路である。 クロツク信号の各分配先に設けられた位相調整手段A,
B及びCはクロツク信号の遅延時間を制御するための可
変遅延回路1201と、この可変遅延回路1201を通つた信号
を所望のクロツク信号波形に整形するための波形整形回
路1204と、この得られたクロツク信号を分周するための
分周器1203及びこの分周器1203の出力と第2の信号経路
1207を介して伝送されてきた参照信号との位相を比較す
るための位相比較回路1202とにより構成されている。こ
の位相比較回路1202の比較結果を可変遅延回路1201にフ
イードバツクすることにより分周器1203の出力信号と第
2の信号経路1207を介して伝送されてきた信号との位相
が一致するように可変遅延回路1201の信号遅延時間を調
整するようになつている。 なお、各分配先に対して第2の信号経路1207の信号伝
播時間は全て一致するように調整されており、各分配先
に供給されるクロツク信号の位相をこの参照信号の位相
に合わせることにより各分配先におけるクロツク信号の
位相は全て一致することになる。 次にこの第12図に示す回路の動作を説明する。クロツ
ク発振器1205で発生したクロツク信号は第1の信号経路
1206により各分配先に設けられた位相調整手段A,B及び
Cに供給される。このクロツク信号の波形は矩形波であ
つても正弦波であつてもかまわない。また、第1の信号
経路1206については、各分配先までの信号伝播時間を合
わせる必要は無い。従つて必要に応じてこの信号経路12
06の任意の位置に増幅器を入れたり、導波管を使つた
り、光信号に変換したりして周期の短い信号についても
伝送できるようにすることもできる。 第2図の信号経路1207はクロツク発振器1205の出力を
参照信号形成手段である分周器1203′で分周した信号を
伝送して、各分配先における位相調整のための基準とす
るためのものである。従つて、第2の信号経路1207を通
る信号の周期は第1の信号経路1206を通る信号の周期よ
り長く、信号振幅の減衰等は起こりにくい。その代わ
り、分周器1203′から各分配先における位相調整手段内
の位相比較回路1202までの信号伝播時間は全て揃えてお
く必要がある。 さて、各位相調整手段A,B及びCにおいて、第1の信
号経路1206を伝播してきたクロツク信号は可変遅延回路
1201に入力し、後述する所定の位相量だけその位相を調
整される。この可変遅延回路1201の出力は、所望のクロ
ツク信号波形に整形するために波形整形回路1204に入力
され、整形されて出力信号となる。この出力信号の一部
は分周器1203に入力され、分周された信号は、第2の信
号経路1207により各位相調整手段A,B及びCに供給され
る参照信号の位相と比較するために、位相比較回路1202
に入力される。位相比較回路ではこの信号と参照信号の
位相を比較し、両者の位相を一致させるために必要な位
相量だけクロツク信号の位相を遅延させるための信号を
可変遅延回路1201にフイードバツクする。各分配先に対
して第2の信号経路1207の信号伝播時間は全て一致する
ように調整されているため、各分配先に供給されるクロ
ツク信号の位相は全て一致することになる。 次に第12図に示す各位相調整手段の構成について説明
する。 第12図中可変遅延回路1201は、第1の実施例で説明し
た第2図若しくは第3図の構成により実現することがで
きるのでここではその説明を省略する。 第13図は位相比較回路の一例を示したものである。第
12図の可変遅延回路1201として、例えば制御電圧が上昇
すると遅延時間が短くなるタイプのものを使用した時に
は、第12図の第2の信号経路1207を介して伝送されて来
る参照信号は第13図のゲート回路1310に加え、分周器12
03の出力はゲート回路1311に加える。また、積分回路の
時定数は、ゲート回路1310や1311に加える信号の周期よ
り充分長くなるように設定する。ここで、ゲート回路13
10および1311の入力と出力の関係を第14図(a),
(b)に示す。ただし、第14図(a),(b)の出力波
形には、ゲート回路1301,1311の遅延時間は無視して示
してある。ゲート回路1311に加わる信号の位相がゲート
回路1310に加わる信号の位相より遅い場合、第14図
(a)に示すようにゲート回路1311の出力の平均値はロ
ーレベルい近い値となる。この出力をバツフア用のイン
バータ回路1313を通して積分回路に入力すると、インバ
ータ回路1313の出力の平均値はハイレベルに近い値とな
り、積分回路の出力電圧は次第に上昇し、可変遅延回路
1201の遅延時間は短くなる。従つて、ゲート回路1311に
加わる信号の位相は進むことになる。逆にゲート回路13
11に加わる信号の位相がゲート回路1310に加わる信号の
位相より早い場合には、第14図(b)に示すようにゲー
ト回路1311の出力の平均値はハイレベルとローレベルの
平均値に近い値となつて、積分回路の出力電圧は次第に
減少し、ゲート回路1311に加わる信号の位相は遅れるこ
とになる。従つて、定常状態においてはゲート回路1310
および1311に加わる信号の位相はほぼ一致することにな
る。なお、ゲート回路1312は、ゲート回路1310と1311の
負荷条件を合わせるためのものである。また、ゲート回
路1310〜1313を1個の集積回路内に近接して配置すれば
ゲート回路1310と1311の遅延時間の差を小さくし、位相
調整の精度をより高くすることができる。 なお、第12図においてクロツク発振器1205は、従来の
計算機に使われているクロツク発振器と同じ構成のもの
でかまわない。また、分周器の構成方法についてはSSI
のカタログ等に種々の回路が記載されているので省略す
る。また、波形整形回路1204としては、単に矩形波にす
るだけで充分な場合には増幅器とクランプ回路等を接続
した回路でもよいが、パルス幅についても精度よく整形
したい場合には、2分の1の分周器を用いればデユーテ
イーがほぼ50%の波形が得られる。また、カウンタ回路
等を用いればその他のデユーテイーに設定することも可
能である。以上、第12図の実施例について、具体的な回
路の一例を説明した。 第15図〜第18図は、それぞれ各位相調整手段の他の実
施例について示したものであり、第12図の各分配先に設
けられた位相調整手段を第15図〜第18図のうちのいずれ
かに置き換えても、本発明を実施することができる。第
15図または第18図に示したようにラツチ回路を設けれ
ば、各位相調整手段に設けられた分周器の遅延時間のば
らつきを吸収することができるため、クロツク信号の位
相調整の精度をより高くすることができる。また、多相
のクロツク信号を伝送したい場合や、デユーテイーが50
%以外のクロツク信号を得たい場合には、第17図に示し
たようにカウンタ回路等を用いれば良い。第17図は、例
えばデユーテイーが25%で相数が4相のクロツク信号を
伝送する場合の一実施例を示したものである。この中
の、可変遅延回路,カウンタ回路,テコーダ回路、およ
び、ラツチ回路の出力波形の一例を第19図に示す。可変
遅延回路の出力からデコーダ回路の出力までの間は、ゲ
ート段数も多く、また、どの経路を通つても常に同じゲ
ート段数であるとは限らない。従つて、デコーダ回路の
各出力信号の位相差は、常に一定であるとは限らない。
ところが、ラツチ回路を設けることにより、各相の位相
差およびパルス幅を全て可変遅延回路の出力信号の周期
もしくはその整数倍に揃えることができる。従つて、第
17図に示したようにその内の1相についてのみ位相調整
をすれば、他の相についても自動的に位相が調整される
ことになる。また、参照信号の周期をクロツク信号の周
期により長くしたい場合には、第18図に示したように比
較用の信号とクロツク信号とを分離すればよい。一般
に、集積回路の外部は内部に比べて信号配線が長く高速
のパルスは伝送しにくいため、集積回路の内部では短い
周期のクロツク信号が使用できても同じ周期の参照信号
を高い精度で伝送できない場合が有り得る。その場合に
第18図のような構成が有効である。 また、第20図は第1の実施例と第12図の回路を組み合
わせた場合の実施例である。この構成では、参照信号は
双方向性の信号経路によつて2方向から伝送され、各分
配先までの信号伝播時間は自動的に調節されるようにな
つている。 また、本発明の第15図〜第18図のような構成と第1の
実施例とを組み合わせることも可能である。その場合、
第15図〜第18図のうちのいずれかについて位相比較回路
を位相差検出回路に置き換え、その回路を第20図の各位
相調整手段A,B及びCに適用すれば良い。 ところで、信号経路内をパルス信号が通る時には、電
圧が瞬時にローレベルからハイレベル(あるいはその
逆)に切り替わる訳ではなく、第27図(a)に示すよう
にある一定の立ち上がり時間(あるいは立ち下がり時
間)の間に徐々に変化することになる。この立ち上がり
時間や立ち下がり時間がクロツク信号のパルス幅に比べ
て短い時にはあまり問題にはならないが、クロツク信号
を高速化するためにパルス幅を短くすると第27図(b)
に示すように電圧が充分に立ち上がる前に立ち下がりが
始まることになり、結果として信号振幅が小さくなる。
従つてノイズマージンが減少し、パルス幅の変化や場合
によつてはパルス自体の消滅が起きる。特に、信号経路
が長い場合には、負荷の増大や表皮効果が顕著になり上
記のような現象が起きやすくなる。これを防ぐために
は、信号経路の途中に設けるバツフア回路の段数を増や
して頻繁にパルスを整形し、立ち上がり時間や立ち下が
り時間が長くならないようにすればよいが、すると今度
はバツフア回路の信号遅延時間のばらつきが積み重な
り、これによるパルス幅の変化や位相のばらつきが大き
くなる。 上述してきた第2の実施例に依れば、信号経路上での
位相の変化を考慮する必要が無い場合、任意の位置にバ
ツフア回路を追加してパルスを整形することができる。
また、信号経路の途中を正弦波にすれば、アナログ的な
増幅器等を使用し、信号が消滅しにくくすることもでき
る。従つて、クロツク信号の周期だけを伝送する場合に
は、位相やパルス幅を同時に伝送する場合に比べて遥か
に短い周期まで伝送することが可能である。一方、パル
ス幅の短い信号が振幅の減衰によつて伝送できないよう
な信号経路でも、パルス幅の長い信号については、かな
り安定した位相で伝送することができる。 従つて、第1の信号経路を使つて伝送したそのような
信号をクロツク信号として使える形状に整形し、それを
分周した信号と第2の信号経路を使つた伝送した参照信
号の位相が一致するように第1の信号経路の伝播時間を
調整すれば、高速のクロツク信号を位相精度良く供給す
ることができる。 以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は
以下に示す回路と複数段に組み合わせて用いてもその効
果を発揮する。 第21図はその回路の構成を示す。この図において2103
はクロツク信号の送信側であるソース回路であり、クロ
ツク信号は信号経路2101を伝播してクロツク信号受信側
であるシンク回路2104c、2104b、2104aをこの順番で供
給される。信号経路2101を伝播するクロツク信号と相補
的な信号がやはりソース回路2103から信号経路2102を伝
播してシンク回路2104a,2104b,2104cにこの順番で供給
される。信号経路2101と2102の長さは、シンク回路2104
aと2104b間でほぼ等しく、また2104bと2104c間でもほぼ
等しくなつている。そして信号経路2101と2102はそれぞ
れ最後に経由するシンク回路と接続された後に終端抵抗
2105に接続されている。 シンク回路2104a,2104b,2104cは差動回路であり、例
えば第22図のようなものである。入力点2241bに比べ224
1aの電位が高ければ出力点2242aにhigh、2242bにlow出
力が得られ、入力点2241bにくらべ2241aの電位が低けれ
ば出力点2242aにlow2242bにhigh出力が得られる。第21
図において、信号経路2101はこの差動回路の入力点2241
aに、信号経路2102は入力点2241bに接続される。 以下第21図の回路の動作を第23図を使つて説明する。
第23図(a)において実線はシンク回路2104aにおける
波形を、一点鎖線はシンク回路2104bにおける波形を、
破線はシンク回路2104cにおける波形をそれぞれ示す。
シンク回路2104aにクロツク信号が到達する時刻がシン
ク回路2104bに到達する時刻よりtだけ遅いとすると、
前述の通りシンク回路2104a,2104bの間の信号経路の配
線長は略等しいので、シンク回路2104aに相補の信号が
到達する時刻はシンク回路2104bに到達する時刻より約
tだけ早い。このためクロツク信号の立上り時間と相補
の信号の立下り時間が等しければシンク回路2104aの入
力点でクロツク信号と相補の信号が同一レベルになる点
(第23図(a)のA)とシンク回路2104bの入力点でク
ロツク信号と相補の信号が同一レベルになる点(第23図
(a)のB)は略同時刻となる。同様にしてシンク回路
2104cの入力点でクロツク信号と相補の信号が同一レベ
ルになる点(第23図(a)のC)もA,Bと略同時刻とな
り、従つてすべてのシンク回路においてクロツク信号が
遷移している期間と相補の信号が遷移している時間が重
なり合つていればシンク回路はすべて略同時に切替る。
ここで任意の2つのシンク回路について第23図(b)に
1つのシンク回路入力点での波形を実線で、他のシンク
回路入力点での波形を破線で示すと、これらの入力点の
間のクロツク信号の遅延時間t1と相補の信号の遅延時間
t2の差|t1−t2|として許容される値は、その2つのシ
ンク回路が切替る時間差Δtとして許容される値の2倍
以下であればよく、当該シンク回路間のクロツク信号と
相補の信号の配線長の差はこれを満たす範囲であればよ
い。以上の説明からわかるようにクロツク信号の供給順
序をシンク回路2104a,2104b,2104cの順として、相補の
信号の供給順序を2104c,2104b,2104aの順とすることに
より、ソース回路を複数設けることなく、またソース回
路からシンク回路まで個別に等長の配線を設けることな
しに各シンク回路の切替時刻を略同時とすることが可能
である。特にソース回路2103からシンク回路2104cまで
のクロツク信号の配線長さソース回路2103からシンク回
路2104aまでの相補の信号の配線長については必ずしも
等しくする必要がない。この結果このような回路を用い
れば、ソース回路数減少による占有面積の低減,消費電
力の低減,配線量減少による実装面積の低減,クロスト
ークノイズの低減の効果がある。また遅延時間を同一に
すべき配線の本数が少なくてよく、長さが短かくてよい
ので長さ当り配線遅延にばらつきがあつたとしてもシン
ク回路の切替り時刻のばらつきを小さくでき、またレイ
アウト設計も容易である。 またクロツク信号と相補の信号は第24図に示すように
その一部を近接して配置すれば外部からクロツク信号に
ノイズが誘起された場合相補の信号にも略同一の波形の
ノイズが誘起されるためにその影響を低減させることが
できる。 またクロツク信号の立上り時間と相補の信号の立下り
時間が異なる場合、たとえばクロツク信号の立上り時間
が相補の信号の立下り時間より短い場合には第25図に示
すようにクロツク信号に容量2501を付加し立上りを鈍化
させてもよい。この場合逆極性の切替りの際、すなわち
クロツク信号がhighからlowへ、相補の信号がlowからhi
ghへ切替る場合のシンク回路2104a,2104b,2104cの切替
りの同時性が保証されなくなる場合があるがクロツク信
号ではパルスの前縁のみまたは後縁のみの切替り時刻が
同時であることが必要とされるため問題はない。 またソース回路として第26図に示すようなプツシユプ
ル回路を使用することにより立上り時間と立下り時間を
等しくすることもできる。 以上述べたような回路を、本発明と複数段に組み合せ
れば配線量が減少し、占有面積の少ないかつ、正確にク
ロツク信号を供給することができるクロツク信号供給系
を実現することができる。これらの回路はクロツク信号
を分配する系であればどこに用いても良い。即ち、クロ
ツク発振器から複数のモジユールにクロツク信号を分配
する場合や、各モジユールにおいてモジユール上に形成
されたICチツプにクロツク信号を分配する場合そして各
ICチツプにおいてICチツプ上に形成された複数の回路に
クロツク信号を分配する場合等に用いることができる。 第28図に、先に示した本発明の第2の実施例(第12図
の回路)と上述の回路を2段に組み合わせた例を示す。
A,B,Cの各分配先には第12図の回路によりクロツク信号
を分配し、その各分配先内において更に複数の分配先A
A,AB,AC等に上述の回路によりクロツク信号を分配する
ものである。この第28図のような構成を用いれば、比較
的に少ない配線で数多くの分配先にクロツク信号を供給
することができる。 〔発明の効果〕 本発明によれば、クロツク信号を複数の分配先に位相
精度良く供給することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の第1の実施例を示す構成図、第2図か
ら第6図,第8図及び第9図は第1の実施例の構成要素
を示す図、第7図は第6図の回路の動作を説明するため
の動作波形を示す図、第10図及び第11図はそれぞれ他の
実施例を示す図、第12図は本発明の第2の実施例を示す
構成図、第13図及び第15図から第18図は第2の実施例の
構成要素を示す図、第14図は第13図の回路の動作を説明
するための動作波形を示す図、第19図は第17図の回路の
動作を説明するための動作波形を示す図、第20図は本発
明に係る第1の実施例と第2の実施例を組み合わせて用
いた場合の構成を示す図、第21図から第26図は本発明と
組み合わせて使用可能な差動回路を説明するための図、
第27図は第2の実施例の複次的効果を説明するための
図、第28図は本発明の他の実施例を示す回路図である。 104,1004,1104,1205,2005…クロツク発振器、107,120
6、2006…第1の信号経路、106,1207,2007…第2の信号
経路、103,103′,1003,1003′,1103,1103′,1203′,200
8,2008′…参照信号形成手段、A,B,C…位相調整手段。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.クロック信号を発振するクロック発振器と、 上記クロック信号を受けてその位相を調整し、調整した
    クロック信号を出力する少なくとも2つ以上の位相調整
    手段と、 上記クロック発振器が発振した上記クロック信号を上記
    各位相調整手段に供給するための第1の信号経路と、 上記各位相調整手段で用いられ、かつ、上記クロック信
    号の位相を調整するための参照信号を、上記クロック発
    振器からのクロック信号を受けて形成する参照信号形成
    手段と、 この参照信号形成手段で形成された上記参照信号を上記
    各位相調整手段に供給するための第2の信号経路とを有
    し、 ここで、上記第2の信号経路は上記各位相調整手段を順
    に経由し、上記参照信号形成手段は、上記各位相調整手
    段に第1の順に伝搬する第1の参照信号と、この第1の
    順と逆の第2の順で上記各位相調整手段に伝搬する第2
    の参照信号を形成することを特徴とするクロック信号供
    給装置。 2.特許請求の範囲第1項記載のクロック信号供給装置
    において、前記第2の信号経路は双方向性の信号経路で
    あることを特徴とするクロック信号供給装置。 3.特許請求の範囲第1項若しくは第2項記載のクロッ
    ク信号供給装置において、前記各位相調整手段は前記第
    1の参照信号と前記クロック信号との位相差である第1
    位相差と、前記第2の参照信号と前記クロック信号との
    位相差である第2の位相差を検出することを特徴とする
    クロック信号供給装置。 4.特許請求の範囲第3項記載のクロック信号供給装置
    において、前記各位相調整手段は前記第1の位相差と前
    記第2の位相差の絶対値が等しく符号が逆となるように
    前記クロック信号の位相を調整することを特徴とするク
    ロック信号供給装置。 5.クロック信号を発振するクロック発振器と、 上記クロック信号を受けてその位相を調整し、調整した
    クロック信号を出力する位相調整手段と、 上記クロック発振器が発振した上記クロック信号を上記
    各位相調整手段に供給するための第1の信号経路と、 上記各位相調整手段で用いられ、かつ、上記クロック信
    号の位相を調整するための参照信号を、上記クロック発
    振器からのクロック信号を受けて形成する参照信号形成
    手段と、 この参照信号形成手段で形成された上記参照信号を上記
    各位相調整手段に供給するための第2の信号経路とを有
    し、 ここで、上記参照信号形成手段は前記クロック信号より
    周期が長い参照信号を形成することを特徴とするクロッ
    ク信号供給装置。 6.特許請求の範囲第5項記載のクロック信号供給装置
    において、前記参照信号の周期は前記クロック信号の周
    期の2倍以上の整数倍であることを特徴とするクロック
    信号供給装置。 7.特許請求の範囲第5項若しくは第6項記載のクロッ
    ク信号供給装置において、前記各位相調整手段は前記ク
    ロック信号の位相と前記参照信号の位相とを比較し、こ
    の比較結果を帰還することにより、前記クロック信号の
    位相を調整することを特徴とするクロック信号供給装
    置。 8.特許請求の範囲第7項記載のクロック信号供給装置
    において、前記位相調整手段は前記クロック信号を分周
    し、この分周した前記クロック信号と前記参照信号とを
    比較することを特徴とするクロック信号供給装置。
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JPS5659331A (en) * 1979-10-19 1981-05-22 Nec Corp Logical device

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JPS63231516A (ja) 1988-09-27

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