JP2673742B2 - 平ベルト - Google Patents

平ベルト

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JP2673742B2
JP2673742B2 JP2274046A JP27404690A JP2673742B2 JP 2673742 B2 JP2673742 B2 JP 2673742B2 JP 2274046 A JP2274046 A JP 2274046A JP 27404690 A JP27404690 A JP 27404690A JP 2673742 B2 JP2673742 B2 JP 2673742B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この出願の発明は、ベルトコンベアやトルク伝達装置
に使用される平ベルトに関するものである。
〔従来の技術〕
平ベルトを利用した搬送装置として、従来からベルト
コンベアがあり、このものは、一対のプーリ間にループ
状の平ベルトを張設し、駆動側のプーリを回転させるこ
とにより前記平ベルトを回転駆動するものである。
この従来のものでは、プーリにクラウンを具備させ、
これによりプーリからのベルトの外れを防止している。
しかしながら、上記従来のものでは、プーリのベルト
からの外れは防止されるものの、ベルトが蛇行するとい
う問題があった。
そこで、上記問題を解決する一手段として、プーリの
両側面にフランジを設けると共に、平ベルトの幅を前記
フランジの内面相互間の長さに設定し、フランジにより
平ベルトの蛇行を阻止させることが考えられる。
ところが、実際に実験を行ってみると、平ベルトの蛇
行に伴って、これの端縁部分がフランジに乗り上げてし
まうこととなり、ベルトが正規な軌道から外れてしまう
ことが判明した。
また、平ベルトをトルク伝達装置として採用すること
も考えられるが、上記問題を解決できなければ、事実上
利用できない。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで、この出願の発明では、プーリ間に張設された
状態で回転駆動した場合において、正規な軌道から外れ
ない平ベルトを提供することを課題とする。
〔課題を解決する為の手段〕
この出願の請求項1記載の発明は、プーリ(2)
(2)間に張設され、駆動側のプーリ(2)の回転に伴
い回転駆動されるループ状の平ベルトにおいて、ベルト
主体(1)の幅をプーリ(2)の幅よりも大きく設定す
ると共に、前記ベルト主体(1)の両側縁部のみに高い
抗張性を有する芯体(3)を埋設してあり、ベルト主体
(1)は、芯体(3)対応部のみがプーリ(2)からは
み出すと共に、プーリ(2)におけるクラウン形成域の
両端部をベルト主体(1)における両側の芯体(3)対
応部で挟み込む態様でプーリ(2)(2)間に張設して
使用されるものとしている。
また、請求項2記載の発明は上記平ベルトにおいて、
芯体(3)を、線状体により構成してある。
〔作用〕
この出願の発明は次の作用を有する。
ベルト主体(1)は、高い抗張性を有する芯体(3)
対応部のみがプーリ(2)からはみ出すと共に、プーリ
(2)におけるクラウン形成域の両端部をベルト主体
(1)いおける両側の芯体(3)対応部で挟み込むよう
にしてプーリ(2)(2)間で張設して使用されるか
ら、プーリ回転時において平ベルトがプーリに対して横
方向に移動するような事態は発生しない。
〔実施例〕
以下、この出願の発明の構成を実施例として示した図
面に従って説明する。
第1実施例 この実施例のものは、この出願の発明の平ベルトをベ
ルトコンベアに採用したものであり、基本的には、第1
図に示すように、一対のプーリ(2)(2)相互間にル
ープ状の平ベルト(B)を張設して構成されている。
プーリ(2)は、第2図に示すように、その周面にク
ラウンを有するもので、更に、その両端部にはフランジ
(20)を具備させてある。そして、上記フランジ(20)
(20)相互間の直線部長さを29mm程度に設定している。
平ベルト(B)は、基本的には弾性を有するゴム材
(樹脂材でもよい)で構成されており、第3図に示すよ
うに、ベルト主体(1)内に、ケブラー繊維で構成した
芯線(30)(手段の欄の芯体(3)と対応する)を側縁
及びこれから2mm間隔で長手方向に3本埋設してある。
したがって、このものでは張力に対して、この平ベルト
(B)の両側縁及びその近傍部分の延びはほとんど無い
ものとなる。尚、この実施例のものでは、ベルト幅を28
mmに設定したループ状に形成してある。
前記平ベルト(B)をプーリ(2)(2)間に張設し
た状態では、第4図に示すように、全体としてはプーリ
(2)の周面に添設された状態となっており、又、両側
縁の芯線(30)はプーリ(2)のフランジ(20)の内面
に接した状態となっている。
上記状態において、このベルトコンベアの回転駆動状
態にすると、従来のものと同様に平ベルト(B)には蛇
行すべく力が作用するが、このものでは、平ベルト
(B)の両側縁及びその近傍部分の伸びが無いことか
ら、平ベルト(B)がフランジ(20)に乗り上げるよう
なことはない。即ち、平ベルト(B)はフランジ(20)
(20)により側方への動きが規制されることとなり、蛇
行及びプーリ(2)からの外れはないものとなる。
第2実施例 この実施例では、プーリ(2)は第5図に示すよう
に、クラウンを有するものであり、その幅を14mmに設定
してある。
平ベルト(B)は同図に示すように、その幅を28mmに
設定してあり、ベルト主体(1)内に、芯線(30)を側
縁及びこれら2mm間隔で長手方向に3本埋設してある。
したがって、このものについても上記第1実施のものと
同様に張力に対して、この平ベルト(B)の両側縁及び
その近傍部分の伸びはほとんど無いものとなる。
この実施例のものでは、平ベルト(B)をプーリ
(2)(2)に張設した状態では、第5図に示すよう
に、最内方側の芯線(30)がプーリ(2)の側面に倣っ
て挟持する態様となり、平ベルト(B)は、ベルト主体
(1)における前記芯線(30)(30)部分により走行軌
跡が規制されることとなる。
上記状態において、このベルトコンベアを回転駆動状
態にすると、平ベルト(B)には蛇行すべく力が作用す
るが、このものでは、上記したように平ベルト(B)の
プーリ(2)の側面と接する部分の伸びが無いことか
ら、平ベルト(B)が蛇行したり、又、プーリ(2)か
ら外れてしまうようなことはない。
第3実施例 この実施例のものでは、プーリ(2)は第6図に示す
ように、第1実施例のプーリの両側部近傍に溝部(21)
を形成したものであり、これに張設される平ベルト
(B)は、同図に示すように、フランジ(20)に接する
側縁部、及び溝部(21)を形成する内側構成壁(22)に
接する部分に芯線(30)を埋設してある。
このものでは、平ベルト(B)は走行軌跡は、フラン
ジ(20)(20)の内面及び、溝部(21)を構成する内側
構成壁(22)によって規制されることとなるから、上記
第1・第2実施例のものと比較して更に優れた効果を有
するものとなる。
尚、上記実施例では、この出願の平ベルトを通常のベ
ルトコンベアに採用したが、実願平1−106069号におい
て既に開示した自動販売機内の搬送装置にも採用でき
る。この場合、被搬送物である商品の搬送は円滑なもの
となる。
又、上記実施例では、この出願の平ベルト(B)をコ
ンベアベルトとして採用した、これに限定されることな
く、トルク伝達用ベルトとして利用することもできる。
更に上記実施例では、芯体(3)として線状のケブラ
ーが繊維を採用したが、これに限られず、抗張性の優れ
た金属線や他の材料で構成した線状体を採用してもよ
く、また、線状のものに限らず帯状等のものを採用する
ことも可能である。
他方、平ベルトにおける芯体(3)の幅方向の密度
を、中央部分は粗に、両縁部及びその近傍は密に、それ
ぞれ設定する構成を採用してもよく、また、芯体(3)
の幅方向の密度を、中央部分から両縁部にかけて粗から
密となるように設定してもよい。
そして、上記実施例では、一対のプーリ間に平ベルト
を張設するものとしたが、多数のプーリにベルトを張設
する、所謂多軸式のものにこの出願の発明の平ベルトを
採用してもよい。
〔発明の効果〕
この出願の発明は、上述の如くの構成を有するもので
あるから、次の効果を有する。
プーリ回転時において平ベルトがプーリに対して横方
向に移動するような事態は発生しないから、正規な軌道
から外れるようなことはない。
【図面の簡単な説明】
第1図はベルトコンベアの基本的構成図、第2図は第1
実施例のプーリの説明図、第3図はこの出願の発明の平
ベルトの平面図、第4図は前記平ベルトをプーリ間に張
設した状態を示す第1図のA−A断面図、第5図は第2
実施例のプーリと平ベルトの関係図、第6図は第3実施
例のプーリと平ベルトの関係図であり、図中、 (1)……ベルト主体、(2)……プーリ、(3)……
芯体 (20)……フランジ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プーリ(2)(2)間に張設され、駆動側
    のプーリ(2)の回転に伴い回転駆動されるループ状の
    平ベルトにおいて、ベルト主体(1)の幅をプーリ
    (2)の幅よりも大きく設定すると共に、前記ベルト主
    体(1)の両側縁部のみに高い抗張性を有する芯体
    (3)を埋設してあり、ベルト主体(1)は、芯体
    (3)対応部のみがプーリ(2)からはみ出すと共に、
    プーリ(2)におけるクラウン形成域の両端部をベルト
    主体(1)における両側の芯体(3)対応部で挾み込む
    態様でプーリ(2)(2)間に張設して使用されること
    を特徴とする平ベルト。
  2. 【請求項2】芯体(3)を、線状体により構成してある
    ことを特徴とする請求項1記載の平ベルト。
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