JP2672470B2 - 鋳造用金型用被覆物 - Google Patents

鋳造用金型用被覆物

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JP2672470B2
JP2672470B2 JP30115094A JP30115094A JP2672470B2 JP 2672470 B2 JP2672470 B2 JP 2672470B2 JP 30115094 A JP30115094 A JP 30115094A JP 30115094 A JP30115094 A JP 30115094A JP 2672470 B2 JP2672470 B2 JP 2672470B2
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順弘 杉谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非常に優れた耐摩耗
性、耐熱性、剥離安定性、耐久性および、金型使用時に
良好な鋳造品の離型性を示す鋳造用金型用被覆物に関す
る。
【0002】
【従来技術】近年、無機系成分を主とする接着剤が研究
されている。例えば、特公昭50-33491号公報には、微粒
状高純度の酸化ジルコニウムとコロイド珪酸並びにそれ
らの合計重量の 2〜10重量% のアルミン酸ナトリウムか
らなる混合物を 1000 ℃以上で焼成して微粉砕して得ら
れることを特徴とする高耐熱性接着剤組成物の製造方法
が開示されている。この方法で製造される接着剤はキュ
アリング温度が低く、250 〜350 ℃で充分であると報告
されている。
【0003】本発明者は、この無機系接着剤組成物を用
いることによって耐熱性繊維、例えばチタン酸カリウム
(K2Ti6O13)繊維、ポリチタノカルボキシシラン繊維、炭
素繊維を金型の内面に貼り付けまたは塗布することによ
って、金型の寿命を著しく向上させることに成功した(
特願昭63-313755 、同63-323609)。また上記接着剤組成
物を用いた耐熱性シートも提供した( 特願平 1-13308参
照) 。
【0004】
【発明の構成】しかし本発明者は、上記の接着剤組成物
がキュアリング後の安定性に問題があり、硬化塗膜が比
較的に剥離し安いことを知った。そこでこの安定性を向
上させる研究を重ねたところ、イットリアを加えること
によって、特公昭50-33491号公報に記載の接着剤よりも
優れた安定性を示し且つ乾燥後に、著しく優れた耐摩
耗、剥離安定性、耐熱衝撃性を持つ接着膜 (または塗
膜) が得られることを見出した。 本発明は、20重量%
以上の酸化ジルコニウム、 1〜10重量% のアルミン酸ナ
トリウムおよび、酸化ジルコニウムを基準として2〜15
重量% 、殊に 4〜10重量% のイットリアを含有しそして
残量がシリカである粉末混合物と、水を少量添加した珪
酸ナトリウムとより成ることを特徴とする、水分散性の
耐熱性組成物を見出し、更にこれを耐熱性繊維材料と併
用することによって、製造された鋳造用金型用被覆物が
優れた耐摩耗性、耐熱性、剥離安定性、耐久性および、
金型使用時に良好な鋳造品の離型性を示すことを見出し
た。
【0005】本発明で用いる耐熱性組成物は、20重量%
以上、特に25〜70重量% の酸化ジルコニウム、 1〜10重
量% 、殊に 2〜5 重量% のアルミン酸ナトリウムおよ
び、酸化ジルコニウムを基準として2〜15重量% 、殊に
4〜10重量% のイットリアを含有しそして残量がシリカ
である粉末混合物に、少量の水を添加した40〜50重量部
(上記粉末混合物 100重量部を基準とする) の珪酸ナト
リウムを添加して得られる組成物である。イットリア
が、酸化ジルコニウムを基準として2重量% より少ない
場合には、充分な安定化効果が得られず、酸化ジルコニ
ウムを基準として15重量% より多い場合には追加的効果
が期待できないので、イットリアが高価であることから
見て過度に用いるのは不経済である。酸化ジルコニウム
が20重量% より少ない場合には、接着力および、セラミ
ック層と基体 (例えば、ベースメタル) との間の傾斜機
能が不十分なものとなる。この組成物は、場合によって
は更に、キュアリング時およびキュアリング後に不利な
影響を及ぼさない耐熱性の顔料、例えば無機系顔料、例
えば酸化鉄類、二酸化チタン等を含有することができ
る。この組成物はキュアリング後に 1300 ℃の耐熱性を
示す。
【0006】本発明で用いる組成物は、急激な水分の蒸
発によって塗膜に凹凸が生じるので、これを避ける為に
空気乾燥または90℃程までの温度で20分〜3 時間乾燥さ
せる。キュアリングは、200 〜350 ℃程で20分〜3 時間
行うのが有利である。更に高温では残留水分による塗膜
表面への悪影響があり、更に低温では充分なキュアリン
グができない。
【0007】本発明で用いる組成物は、該組成物を基体
に塗布し、接着剤組成物として用いる場合には接合相手
の基体と合わせた後に、室温から90℃で水分を除去しそ
して200〜350 ℃でキュアリング反応させる。
【0008】この組成物に最高20重量% までの水分含有
量まで水を添加した水性分散物中に耐熱性短繊維、例え
ばチタン酸カリウム(K2Ti6O13)繊維、ポリチタノカルボ
キシシラン繊維、炭素繊維およびウィスカより成る群か
ら選択された少なくとも一種類を分散させて、金型内面
に塗布し、後記の如くキュアリングすることによって得
られる鋳造用金型用被覆物は、非常に優れた耐摩耗性、
耐熱性、剥離安定性、耐久性および、金型使用時に良好
な鋳造品の離型性を示す。この場合に用いられる耐熱性
繊維は、水に分散し得る短繊維、例えば 5〜200 μm の
長さおよび0.05〜5 μm の直径を有しているのが分散性
の点から特に有利である。
【0009】金型内面に塗布後の被覆物は、室温から9
0℃で水分を除去しそして200〜350℃でキュアリ
ング反応させ硬化させる。従って本発明は、20重量重
量%以上の酸化ジルコニウム、1〜10重量%のアルミ
ン酸ナトリウムおよび、酸化ジルコニウムを基準として
2〜15重量%のイットリアを含有しそして残量がシリ
カである粉末混合物と、水を少量添加した珪酸ナトリウ
ムとより成る水分散性の耐熱性組成物に最高20重量%
までの水分含有量まで水を添加した水性分散物中にチタ
ン酸カリウム(KTi13)繊維、ポリチタノカ
ルボキシシラン繊維、炭素繊維、セラミックファイバー
およびその他のウィスカより成る群から選択された少な
くとも一種類の耐熱性短繊維を分散させた分散物が金型
の内面に上記と同じ耐熱性組成物を塗布し、室温から9
0℃で水分を除去しそして200〜350℃でキュラリ
ング反応させた鋳造用金型用被覆物に関する。
【0010】本発明で使用される金型のベースメタル
は、銅、銅合金、鋼鉄、アルミニウム、アルミニウム合
金、マグネシウム、マグネシウム合金等の使用可能なあ
らゆる金属であることができる。特に、銅、銅合金、ア
ルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネ
シウム合金等の非鉄金属の如く、融点が低く且つ加工の
容易な金属をも本発明の組成物にて金型として使用でき
るようにしたことは驚くべきことである。
【0011】本発明で使用できる耐熱性短繊維の内、チ
タン酸カリウム繊維は、無機材質研究所研究報告書第34
号、" チタン酸カリウム繊維の合成に関する研究" 、科
学技術庁、1982年、第 1〜37頁に説明されている。この
繊維の役割は、金型の耐熱性、耐摩耗性および離型性を
改善することである。この繊維は5〜2 00μm 、殊に10
〜50μm の長さおよび0.05〜5 μm 、殊に 0.1〜1 μm
の直径を有している微細な繊維がよい。チタン酸カリウ
ム繊維の本発明の耐熱性組成物の水性分散物への添加量
は、 2〜30重量%%であるのが有利である。
【0012】本発明のその他の対象には、20重量%以
上の酸化ジルコニウム、1〜10重量%のアルミン酸ナ
トリウムおよび、酸化ジルコニウムを基準として2〜1
5重量%のイットリアを含有しそして残量がシリカであ
る粉末混合物と、水を少量添加した珪酸ナトリウムとよ
り成る水分散性の耐熱性組成物に最高20重量%までの
水分含有量まで水を添加した水性分散物中にチタン酸カ
リウム(KTi13)繊維、ポリチタノカルボキ
シシラン繊維、炭素繊維、セラミックファイバーおよび
その他のウィスカより成る群から選択された少なくとも
一種類の耐熱性短繊維を分散させた分散物が耐熱性布状
物に塗布された後に、室温から90℃で水分が除去され
た50〜400μm、殊に200〜250μmの乾燥塗
膜厚を持つシートを、上記と同じ耐熱性組成物で金型の
内面に合わせた後に、室温から90℃で水分を除去しそ
して200〜350℃でキュアリング反応させて貼り付
けられた鋳造用金型用被覆物でもある。
【0013】本発明で用いる耐熱性布状物は、本発明の
被覆組成物の水性分散物を良好に塗布できるものであれ
ばよく。この布状物には、炭素繊維、チラノ繊維、アル
ミナ繊維、シリコンカーバイト繊維より成る不織布、織
物または編物があり、その厚さには特に制限はないが、
使用分野で精密さが要求される場合、比較的に薄い 100
〜1000μm 程度であるのが好ましい。
【0014】更に本発明は、20重量%以上の酸化ジル
コニウム、1〜10重量%のアルミン酸ナトリウムおよ
び、酸化ジルコニウムを基準として2〜15重量%のイ
ットリアを含有しそして残量がシリカである粉末混合物
と、水を少量添加した珪酸ナトリウムとより成る水分散
性の耐熱性組成物を耐熱性布状物に含浸させ、上記の耐
熱性布状物に被覆剤組成物を場合によっては最高20重
量%まで水を加えて含浸させ、金型表面に同じ耐熱性組
成物で貼り付け、室温から90℃で水分を除去しそして
200〜350℃でキュアリング反応させることを特徴
とする、鋳造用金型の被覆法並びにそうして製造された
鋳造用金型用被覆物にも関する。
【0015】本発明で用いる組成物を鋳造用金型に適用
する場合の実施態様を以下に示す:最初に、最高20重量%
の水分含有量まで水を添加した本発明で用いる組成物
に、該組成物を基準として 2〜15重量% の量のチタン酸
カリウム短繊維を分散させ、この分散液を金型の被被覆
面に塗布し、室温から90℃までの温度で 1時間以上乾燥
させ、、次いで 200〜350 ℃の温度でキュアリングす
る。被覆された金型内面は、金型の湯口、上がり、押し
湯および金型本体のそれである。
【0016】このようにして製造されるチタン酸カリウ
ム繊維含有被覆を持つ金型は、鋳造に必要とされる耐熱
性を充分に有している他に、耐摩耗性に優れ且つ鋳造後
に成形体を金型から取り出す際の離型性も卓越してい
る。更に、軟塗型をせずに10,000ショットの成形を実施
しても、成形体の表面状態に異常が生じず、充分に使用
に耐える優れた耐久性を持つものである。
【0017】また本発明で用いる組成物を場合によって
は少量の水の添加後に上記の耐熱性布状物に50〜400 μ
m の乾燥塗膜厚で塗布された耐熱性シートを金型被用被
覆物に用いることも可能である。
【0018】更に本発明は、上記の耐熱性短繊維の少な
くとも一種類と共に上記組成物を含有する水性分散物
を、剥離可能な通水性の基体、例えば金網等に注ぎか
け、室温から90℃で水分を除去しそして剥離することに
よって得られる耐熱性繊維含有シートも本発明の目的に
使用できる。このシートは使用する時に、硬化させる。
【0019】これらのシートの厚さには特に臨界はない
が、用途次第で適宜に決めることができる。例えば鋳造
用金型の内面に張りつける場合には、50〜1000μm の程
度であるのが有利である。しかし寸法安定性を要求され
ない用途の場合には、勿論、更に厚くともよい。
【0020】本発明で用いる組成物をシートの製造に用
いる有利な二つの実施態様を以下に説明する:最初に、
最高20重量% までの水分含有量まで水を添加した本発明
の組成物の分散液中に該組成物を基準として 5〜15重量
% の量のチタン酸カリウム短繊維および 5〜15重量% の
他のセラミック繊維、例えばアルミナ繊維を分散させ、
この分散物を吸引濾過器の濾紙の上に適量注ぎ込み、吸
引濾過によって水分の大部分を除き、室温から90℃まで
の温度で 1〜3 時間程度乾燥する。
【0021】1 回の注ぎ込みによって得られる乾燥シー
トの厚さは 500μm 程度までである。更に厚いシートを
製造する為には、上記の注ぎ込み及び水分の除去作業を
繰り返してから、キュアリング反応させる。
【0022】二つ目の実施態様は、チタン酸カリウム短
繊維および他のセラミック繊維、例えばアルミナ繊維を
水中に分散させ、この分散物を吸引濾過器の濾紙の上に
適量注ぎ込み、吸引濾過によって水分の大部分を除きシ
ート状とし、その上に本発明の水性分散組成物を適量噴
霧し、室温で多少乾燥した後に同じ水性分散物を再噴霧
し、室温から90℃までの温度で 1〜3 時間程度乾燥す
る。これらのシートは、使用時に、例えば貼り付け時に
200〜350 ℃で 1〜3 時間程度キュアリングする。
【0023】得られるシートは、1300℃程度までの耐熱
性が要求される場所、部材に適宜貼り付けることができ
る。
【0024】
【実施例】本発明を以下に実施例を用いて更に詳細に説
明する:組成物の製造例 実施例 1 60重量部の酸化ジルコニウム、40重量部のシリカ、 5重
量部のアルミン酸ナトリウムおよび4.8 重量部 (酸化ジ
ルコニウムを基準として 8重量% に相当する)のイット
リアより成る粉末混合物50g に、5 mlの水を加えた23
g の珪酸ナトリウムを添加し、混練して粘稠なペースト
状物とする。
【0025】実施例 2 50重量部の酸化ジルコニウム、55重量部のシリカ、 5重
量部のアルミン酸ナトリウムおよび2 重量部( 酸化ジル
コニウムを基準として 4重量% に相当する) のイットリ
アより成る粉末混合物50g に、5 mlの水を加えた20g
の珪酸ナトリウムを添加し、混練して粘稠なペースト状
物とする。
【0026】実施例 3 40重量部の酸化ジルコニウム、65重量部のシリカ、 5重
量部のアルミン酸ナトリウムおよび2 重量部( 酸化ジル
コニウムを基準として 5重量% に相当する) のイットリ
アより成る粉末混合物50g に、4 mlの水を加えた24g
の珪酸ナトリウムを添加し、混練して粘稠なペースト状
物とする。
【0027】実施例 4 30重量部の酸化ジルコニウム、65重量部のシリカ、 5重
量部のアルミン酸ナトリウムおよび1.5 重量部( 酸化ジ
ルコニウムを基準として 5重量% に相当する)のイット
リアより成る粉末混合物50g に、4 mlの水を加えた22
g の珪酸ナトリウムを添加し、混練して粘稠なペースト
状物とする。組成物の使用例 実施例 5 実施例 1に記載のペースト状物50g に水 5mlを加えた
水性分散液に平均長さ20 μm 平均直径 0.9μm のチタ
ン酸カリウム繊維 10 g を分散させる。この分散物を、
厚さ 500μm 炭素繊維織物にウエット塗膜厚さで 300μ
m の厚さに塗布する( 乾燥塗膜厚; 約 215μm)。これを
90℃で 1時間乾燥し、次いで250 ℃のキュアリング温度
で 2時間キュアリングする。
【0028】次に、実施例 1の組成物 50 g を用いて、
上記のキュアリングした炭素繊維織物を自動車エンジン
のケーシング用銅合金鋳型の内面、湯口内面等に貼り付
ける。これを、同様に90℃で 1時間乾燥し、次いで250
℃のキュアリング温度で 2時間キュアリングする。
【0029】こうして製造された上記の鋳型を、350 〜
400 ℃に冷却しながら自動車エンジンのケーシングの鋳
造に用いたところ、10,000ショット行っても、未だ表面
に変化がなかっく、成形体の表面状態も良好であった。
離型は非常に容易である。
【0030】実施例 6 実施例 2に記載のペースト状物50g を用いて厚さ 500μ
m 炭素繊維織物を自動車エンジンのケーシング用銅合金
鋳型の内面、湯口内面等に貼り付ける。これを、90℃で
1時間乾燥し、次いで250 ℃のキュアリング温度で 2時
間キュアリングする。
【0031】こうして製造された上記の鋳型を、350 〜
400 ℃に冷却しながら自動車エンジンのケーシングの鋳
造に用いたところ、10,000ショット行っても、未だ表面
に変化がなかっく、成形体の表面状態も良好であった。
離型は非常に容易である。
【0032】実施例 7 実施例 2に記載の組成物50g に水 4mlを加えた水性分
散液に平均長さ 20 μm 平均直径 0.9μm のチタン酸カ
リウム繊維 6 gおよびアルミナ繊維 4g を分散させる。
【0033】この分散物を、鋼鉄製金型内面に塗布し、
90℃で1 時間乾燥しそして250 ℃で2時間キュラリング
する。乾燥塗膜厚; 約 230μm の塗膜が得られる。こう
して製造された上記の鋳型を、自動車エンジンのケーシ
ングの鋳造に用いたところ、10,000ショット行っても、
未だ表面に変化がなかっく、成形体の表面状態も良好で
あった。離型は非常に容易である。シートの製造 実施例 8 実施例 3の分散物50g に水 5mlを加えた水性分散液に
平均長さ 20 μm 平均直径 0.9μm のチタン酸カリウム
繊維 6 gおよびアルミナ繊維4 g を更に分散させる。内
径 100mmのヌッチエに濾紙を敷き、その上に実施例 1の
分散物を噴霧しそして吸引濾過によって大部分の水分を
除く。湿潤時厚さ約 1mmのシートが得られる。これを濾
紙と一緒に取り出し、未使用の濾紙の上に置き室温で 1
時間空気乾燥する。得られるシートは約0.6mm の厚さを
有している。
【0034】実施例 9 実施例 1の分散物50g を厚さ550 μm のポリチタノカル
ボキシシラン繊維織物にウエット塗膜厚さ300 μm で噴
霧塗装し、90℃で 1時間乾燥する。乾燥塗膜厚265μm
の被覆層を持つシートが得られる。
【0035】このシートは300 ℃でキュアリングする
と、1300℃の温度まで耐える。実施例10 実施例 4の分散物50g に 5mlの水を添加した分散液に
平均長さ 20 μm 平均直径 0.9μm のチタン酸カリウム
繊維 6 gとアルミナ繊維 4g を添加し混合する。この混
合物を、非常に細かいメッシュの金網に注ぎかけ、90℃
で 1時間乾燥する。その後にこの塗膜を金網から剥離し
て、シートを得る。シートの使用例 実施例11 実施例 8に従って製造されたシートを、実施例 4に記載
の分散物50g にて、自動車エンジンのケーシング用銅合
金金型 (この金型は特願昭63-306824 号に詳細に記載さ
れているが、その構成は、鋳型の内面にNi メッキ層、
中間層としてのCo/Mo/Cr- 合金被覆層及び外側層として
の Al2O3/ZrO3- 多孔質セラミック被覆層の順で三つの
層を持つ銅製金型であり、ここではセラミック層の替わ
りに上記シートを貼り付ける) の内面、湯口内面等に貼
り付ける。90℃で 1時間乾燥した後に、250 ℃の温度で
乾燥室においてキュアリングさせる。
【0036】こうして製造された上記の金型を、350 〜
400 ℃に冷却しながら自動車エンジンのケーシングの鋳
造に用いたところ、10,000ショット行っても、未だ表面
に変化がなかっく、成形体の表面状態も良好であった。
離型は非常に容易である。
【0037】
【発明の効果】本発明の金型被覆物は、優れた耐摩耗
性、耐熱性、剥離安定性、耐久性および、金型使用時に
良好な鋳造品の離型性を示す。従って、本発明の耐熱性
組成物の産業への貢献は顕著なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 1/02 JAC C09J 1/02 JAC

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 20重量%以上の酸化ジルコニウム、1
    〜10重量%のアルミン酸ナトリウムおよび、酸化ジル
    コニウムを基準として2〜15重量%のイットリアを含
    有しそして残量がシリカである粉末混合物と、水を少量
    添加した珪酸ナトリウムとより成る水分散性の耐熱性組
    成物に最高20重量%までの水分含有量まで水を添加し
    た水性分散物中にチタン酸カリウム(KTi
    13)繊維、ポリチタノカルボキシシラン繊維、炭
    素繊維、セラミックファイバーおよびその他のウィスカ
    より成る群から選択された少なくとも一種類の耐熱性短
    繊維を分散させた分散物を金型の内面に塗布し、室温か
    ら90℃で水分を除去しそして200〜350℃でキュ
    ラリング反応させた鋳造用金型用被覆物。
  2. 【請求項2】 20重量% 以上の酸化ジルコニウム、 1〜
    10重量% のアルミン酸ナトリウムおよび、酸化ジルコニ
    ウムを基準として2〜15重量% のイットリアを含有しそ
    して残量がシリカである粉末混合物と、水を少量添加し
    た珪酸ナトリウムとより成る水分散性の耐熱性組成物に
    最高20重量% までの水分含有量まで水を添加した水性分
    散物中にチタン酸カリウム(K2Ti6O13)繊維、ポリチタノ
    カルボキシシラン繊維、炭素繊維、セラミックファイバ
    ーおよびその他のウィスカより成る群から選択された少
    なくとも一種類の耐熱性短繊維を分散させた分散物が耐
    熱性布状物に塗布された後に、室温から90℃で水分が除
    去された50〜400 μm の乾燥塗膜厚を持つシートを、上
    記と同じ耐熱性組成物で金型の内面に合わせた後に、室
    温から90℃で水分を除去しそして200 〜350 ℃でキュア
    リング反応させて貼り付けられた鋳造用金型用被覆物。
  3. 【請求項3】 20重量%以上の酸化ジルコニウム、1
    〜10重量%のアルミン酸ナトリウムおよび、酸化ジル
    コニウムを基準として2〜15重量%のイットリアを含
    有すしそして残量がシリカである粉末混合物と、水を少
    量添加した珪酸ナトリウムとより成る水分散性の耐熱性
    組成物を耐熱性布状物に含浸させ、金型表面に同じ耐熱
    性組成物で貼り付け、室温から90℃で水分を除去しそ
    して200〜350℃でキュアリング反応させることを
    特徴とする、鋳造用金型の被覆法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の方法で製造された鋳造
    用金型用被覆物。
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