JP2672109B2 - 有機性廃水の好気性処理方法及び装置 - Google Patents

有機性廃水の好気性処理方法及び装置

Info

Publication number
JP2672109B2
JP2672109B2 JP8926788A JP8926788A JP2672109B2 JP 2672109 B2 JP2672109 B2 JP 2672109B2 JP 8926788 A JP8926788 A JP 8926788A JP 8926788 A JP8926788 A JP 8926788A JP 2672109 B2 JP2672109 B2 JP 2672109B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
sludge
aeration
concentration
sludge bed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP8926788A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01262996A (ja
Inventor
英之 浅野
春樹 明賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Organo Corp filed Critical Organo Corp
Priority to JP8926788A priority Critical patent/JP2672109B2/ja
Publication of JPH01262996A publication Critical patent/JPH01262996A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2672109B2 publication Critical patent/JP2672109B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、有機物(BODまたはCOD)を含む廃水を好気
性条件下で生物学的に酸化分解する方法及び当該方法の
実施に好適な処理装置に関する。
<従来の技術> BODまたはCOD等の有機物を含む廃水を処理する方法と
して、当該有機物を好気性菌の働きによって酸化分解す
ることが従来から広く行われており、その代表的なもの
に活性汚泥法がある。前記好気性菌は、好気性条件下に
おいて廃水中の有機物を酸化分解してエネルギーを獲得
(呼吸)し、このエネルギーを利用して新しい菌体を合
成する。
好気性菌による酸化分解反応は、一般に処理装置内に
存在する好気性菌の濃度(通常、汚泥濃度で代表され
る、以下汚泥濃度ということもある)が高い程速い。従
って、工業的規模で好気性処理を行うにあたっては、出
来るだけ前記好気性菌の濃度を高く保持することが装置
の小型化等の点で望ましいことは言うまでもなく、従来
からこの点が好気性処理法における大きな課題となって
いる。
好気性処理装置内に存在する好気性菌の濃度、すなわ
ち汚泥濃度を高めるために、例えば槽内に好気性菌が生
育出来る微生物担体(砂、石、活性炭、ハニカムチュー
ブ等)を入れて槽内の汚泥濃度(微生物保有量)を高め
るようにした、いわゆる固定床式(生物膜式)接触酸化
装置と称されるものも実用に供されている。しかしなが
ら、当該装置においても槽内汚泥濃度はせいぜい浮遊式
の活性汚泥処理装置(汚泥濃度は通常2,000〜4,000mg/
)のそれの1.5〜2倍程度であり、しかも微生物担体
間の隙間があまり小さいと汚泥等による閉塞の問題を招
くので、定期的な洗浄を必要とするという、メンテナン
ス上の配慮を要するものである。
一方、近年特にメタン発酵あるいは生物学的脱窒のよ
うないわゆる嫌気性処理の分野において、槽内の汚泥濃
度を従来より飛躍的に高く保持することが出来、従っ
て、装置全体を従来より大幅に小さく出来る処理装置、
仮に高濃度汚泥床式(あるいはスラッジブランケット
式)と称することが出来るものが開発されている。当該
高濃度汚泥床式の嫌気性発酵装置あるいは脱窒装置は、
槽の内部にメタン発酵菌または脱窒菌が高濃度に凝集し
た粒状物(通称グラニュールと呼ばれる汚泥粒)からな
る汚泥床(以下グラニュール汚泥床という)を形成させ
てなるものであり、このグラニュール汚泥床に対して廃
水を上昇流で通過させて有機物の嫌気性分解または窒素
除去を行うものである。
ところが、最近になって有機性廃水の好気性処理にお
いても、特殊な操作を行うことによって好気性菌が高濃
度に凝集したグラニュール汚泥粒を形成させることが可
能であることが明らかになり、これに関する報文も既に
発表されている。
上記好気性菌が高濃度に凝集したグラニュール汚泥粒
の形成は、以下のような操作によって行われる。
すなわち、いわゆる活性汚泥を種汚泥として槽に入
れ、当該槽の下から、予め曝気等の手段によって溶存酸
素を付加した有機性廃水を上昇流で適量通水しながら所
定時間馴養させることにより、比較的簡単にグラニュー
ル汚泥粒を形成させることが出来る。形成されたグラニ
ュール汚泥粒は、運転条件によっても異なるが通常1〜
5mm程度の球状となる。このようなグラニュール汚泥粒
形成のメカニズムについては明らかでないが、当該汚泥
粒の成形及び形成されたグラニュール汚泥粒の維持を図
るためには、従来の好気性処理装置の如く槽内に直接空
気等の酸素含有ガスを吹き込むようなことは避けなけれ
ばならず、前述の如く廃水を予め曝気する等して廃水中
に溶存酸素を存在せしめ、しかる後に廃水を槽内に導入
して汚泥床と接触させ、当該溶存酸素を利用して廃水中
の有機物の酸化分解を行わせるようにすることが肝要で
ある。
なお、形成されたグラニュール汚泥粒は、その比重が
比較的大きいので、廃水を槽の下部から例えば上昇LV6
〜8m/H程度の流速で流入してもグラニュール汚泥粒の流
出は起こらない。
このようなグラニュール汚泥床を持った好気性処理装
置(以下、高濃度汚泥床式酸化槽または装置という)に
おいては、槽内の汚泥濃度が従来の活性汚泥処理装置の
それの4〜10倍の15,000〜25,000mg/にまで達する。
以下に、従来の高濃度汚泥床式酸化装置のフロー概要
の一例を第4図に基づいて説明する。
第4図において、1は槽内にグラニュール汚泥床2を
有する高濃度汚泥床式酸化槽、3は当該酸化槽1に流入
させる原廃水を予め曝気して溶存酸素を付加させるため
の酸素溶解槽を示している。
第4図に示したフローの装置によって有機物を含む廃
水を処理するには、先ず原廃水を原水供給ライン4を介
して酸素溶解槽3に導くとともに、当該槽3内の下部に
付設した散気装置5を介して空気導入ライン6より空気
を吹き込み、原廃水を曝気して原廃水中に溶存酸素を存
在せしめる。次いで、溶存酸素を付加した原廃水を原水
流入ライン7を介して高濃度汚泥床式酸化槽1の下部か
ら槽内に供給し、槽内に形成されたグラニュール汚泥床
2内を上昇流で通過させる。この間に原廃水中の有機物
はグラニュール汚泥粒を形成している好気性菌の働きに
より、廃水中の溶存酸素を利用して酸化分解され、一方
分解によって得られるエネルギーを用いて好気性菌の増
殖及び新たなグラニュール汚泥粒の形成がなされる。有
機物の分解がなされた廃水は、処理水流出ライン8を介
して処理水として取り出す。なお、第4図において、9
は余剰汚泥の引き抜きラインを示しており、当該管9を
介して高濃度汚泥床式酸化槽1内の汚泥を余剰汚泥とし
て定期的に引き抜き、当該槽1内の汚泥濃度をほぼ一定
に保ちながら処理を行う。
上述のような高濃度汚泥床式酸化槽1においては、前
述の如く槽内に比較的大きな比重を有するグラニュール
汚泥粒が形成されるので、廃水を上昇流で流入させても
当該酸化槽1内から汚泥がオーバーフローすることはほ
とんどなく、従って高濃度汚泥床式酸化槽1の後段に従
来の活性汚泥処理装置の如く沈殿槽を設ける必要はな
く、従って汚泥返送の必要もない。
<発明が解決しようとする問題点> 上述の如く、高濃度泥床式酸化槽を用いた有機性廃水
の処理方法(以下高濃度汚泥床式酸化法という)におい
ては、酸化槽内の汚泥濃度を従来の好気性処理における
それよりも飛躍的に大きくすることが出来る。しかしな
がら、この方法には以下に述べるような致命的な欠点が
あり、そのために有機物の高負荷処理を行うことが出来
ない。
すなわち、高濃度汚泥床式酸化法においては、前述の
説明で明らかな如くグラニュール汚泥床を直接曝気する
ことが出来ず、有機物の酸化分解に必要な酸素は、グラ
ニュール汚泥床内に流入させる廃水内に存在している溶
存酸素からしか得られない。従って、有機物の酸化分解
反応は流入廃水中に存在する溶存酸素量で制限され、溶
存酸素量に見合った量の、極く少量の有機物しか除去す
ることが出来ない。この点に当該処理方法の最大の欠点
がある。というのは、水中の溶存酸素濃度は、例えば水
を空気と接触させた場合に約8〜9mg/で、また純酸素
と接触させた場合でもその約5倍で飽和に達するから、
廃水とグラニュール汚泥とを1回接触(one−pass処
理)させただけでは、理論的にはこれらの溶存酸素量に
見合ったBOD量、すなわち約8〜9mgのBOD(空気で曝気
した場合)あるいは約40〜45mgのBOD(純酸素で曝気し
た場合)しか除去することが出来ない訳である。
よって、廃水中の有機物濃度が極めて低い場合を除い
て、one−pass処理のみでは十分な処理がなされない。
そのため、高濃度汚泥床式酸化法を実際の廃水処理に
適用する場合には、例えば、第4図に示したような酸素
溶解槽3と、高濃度汚泥床式酸化槽1との組み合わせか
らなるユニットを複数ユニット直列に接続し、前段のユ
ニットの処理水を更に次段のユニットで処理するような
構成としたり、あるいは第4図に示したようなフローの
装置において、高濃度汚泥床式酸化槽1の処理水の大部
分を酸素溶解槽3に循環し、前記酸化槽1に供給する被
処理水中の有機物濃度を低下させながら処理を行うよう
にしなければ十分な処理が行えない。このような構成と
することはいずれも装置規模の大型化あるいは設備費の
増大を意味し、結果的には従来の他の好気性処理装置と
あまり変わらないものとなってしまう。
本発明は上述のような問題点に鑑みてなされたもの
で、その最大の目的は、工業的実施規模の廃水処理に高
濃度汚泥床式酸化法を適用するに際して、形成されるグ
ラニュール汚泥粒を有効に活用することによって廃水中
の有機物の高負荷処理を可能とし、装置全体を従来より
小型化し得る有機性廃水の好気性処理方法を提供すると
ころにあり、更に本発明の他の目的は当該処理方法を実
施するのに好適な装置を提供するところにある。
<問題点を解決するための手段> 本願第1発明は、有機物を含む廃水を生物学的に処理
するっ方法であって、好気性菌が高濃度に凝集した粒状
物(グラニュール汚泥粒)の形成する汚泥床に廃水を上
昇流にて、かつ当該汚泥床を曝気することなく通過させ
ることによって、有機物の酸化分解を行いながら前記粒
状物の形成を促進させる造粒工程と、当該工程で形成さ
れた粒状物からなる汚泥を用いて、曝気下に有機物の酸
化分解を行う曝気工程とを含んでなることを特徴とする
有機性廃水の好気性処理方法であり、また本願第2発明
は、前記造粒工程と前記曝気工程とを同一の槽で行える
ようにするとともにこのような槽を少なくとも2系列設
け、一方の槽で前記造粒工程を行っている時には他方の
槽で曝気工程を行えるように構成したことを特徴とする
有機性廃水の好気性処理方法であり、また本願第3発明
は、第1発明の好気性処理方法を実施するための装置で
あって、前記造粒工程と前記曝気工程とをそれぞれ専用
の槽で行い、造粒工程用の槽(高濃度汚泥床式酸化槽)
で形成されたグラニュール汚泥を、曝気工程用の槽(曝
気槽)に送給出来るようにするとともに、曝気槽で細粒
化された汚泥を前記高濃度汚泥床式酸化槽へ返送出来る
ように構成したことを特徴とする装置である。
<作用> 本発明は従来の高濃度汚泥床式酸化法を利用するもの
であって、いわするグラニュール汚泥粒を形成させるこ
とに変わりはないが、従来のものと異なり、当該グラニ
ュール汚泥粒の形成を促進させる工程とは別に、形成さ
れたグラニュール汚泥粒からなる汚泥を用いて曝気下に
有機物の酸化分解を行う工程を設けたことを特徴とする
ものであり、前記グラニュール汚泥粒の造粒工程におい
てはあくまでグラニュール汚泥粒の形成を主目的とし、
有機物の酸化分解は主として別に設けた曝気工程で行う
ようにしたものである。
すなわち、造粒工程で形成されたグラニュール汚泥粒
からなる汚泥を別の槽に移送し、当該槽においてグラニ
ュール汚泥と廃水との混合液を曝気することによって有
機物の酸化分解を行わせるようにするかあるいは同一の
槽において造粒工程と曝気工程とを交互に行うとともに
このような槽を少なくとも2槽設け、一方の槽で造粒工
程を行っている時には他方の槽で曝気工程を行うように
することによって廃水を連続的に処理する等の方法によ
り、曝気工程における槽内汚泥濃度を従来より著しく高
濃度に保持することが出来、また酸化分解に必要な酸素
も曝気によって十分に供給することが出来て有機物の高
負荷処理が可能となるのである。
以下に、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
第1図は本発明を実施するのに好適な処理装置であっ
てグラニュール汚泥粒の造粒工程と当該工程で形成され
たグラニュール汚泥粒を用いての曝気工程とをそれぞれ
専用の槽で行うように構成した装置の実施態様の一例を
示すフローの説明図である。
第1図において、1は槽内にグラニュール汚泥粒から
なるグラニュール汚泥床2を有する高濃度汚泥床式酸化
槽を示しており、当該高濃度汚泥床式酸化槽1の下部に
原水流入ライン7を、また当該槽1の上部に、処理水流
出ライン8を付設する点は前述した従来の高濃度汚泥床
式酸化槽と同様である。本発明においては、当該高濃度
汚泥床式酸化槽1の後段に曝気槽10を付設するととも
に、前記処理水流出ライン8を当該曝気槽10に連通し、
更に高濃度汚泥床式酸化槽1の下方部に、当該槽1で形
成させたグラニュール汚泥粒からなる汚泥を後段の曝気
槽10へ送給するための汚泥送給ライン11を付設する。前
記曝気槽10は、例えば空気導入ライン12と連通した散気
装置13を槽内に有するもので、構造的には従来の活性汚
泥処理に用いられている曝気槽と同様なものでよい。ま
た、14は前記曝気槽10から送られる汚泥混合液を、汚泥
と処理水とに分離するための沈殿槽であり、15は当該沈
殿槽14で分離した処理水を排出するための処理水排出ラ
インを示している。沈殿槽14の下部には、当該沈殿槽14
で分離した汚泥を前段の高濃度汚泥床式酸化槽1へ返送
するための汚泥返送ライン16を付設し、更に汚泥返送ラ
イン16から分岐して汚泥引き抜きライン17を付設する。
なお、3は原廃水に溶存酸素を付加するための手段の
一例としての酸素溶解槽を、5は空気導入ライン6と連
通する散気装置を示しており、これらは従来と同様であ
るが、原廃水中に始めから溶存酸素が存在する場合には
当該酸素溶解槽3を省略してもよい。また、4は当該酸
素溶解槽3に原廃水を供給するための原水供給ラインで
ある。
上述のような構成とした好気性処理装置を用いて有機
性廃水を処理するには以下のようにして行う。
原水供給ライン4を介して送られる原廃水を一旦酸素
溶解槽3に貯留するとともに、空気導入ライン6を介し
て散気装置5から当該槽3内に空気を供給して原廃水の
曝気を行い、廃水水中にほぼ飽和濃度の溶存酸素を存在
せしめる。なお、空気の代わりに、空気導入ライン6か
ら酸素富化空気あるいは純酸素を供給してもよいことは
言うまでもないことである。溶存酸素を付加した原廃水
を、原水流入ライン7を介して高濃度汚泥床式酸化槽1
の下部から当該槽1内に流入させる。高濃度汚泥床式酸
化槽1内に流入した原廃水は、グラニュール汚泥床2内
を上昇流で通過し、この際原廃水中に存在する溶存酸素
量に見合った量の、一部の有機物が酸化分解されるとと
もに、新たな好気性菌の増殖及びグラニュール汚泥粒の
形成促進がなされる。
グラニュール汚泥床2内を通過して有機物の一部を除
去された処理水(一次処理水)を、処理水流出ライン8
を介して後段の曝気槽10に導き、この時同時に高濃度汚
泥床式酸化槽1内で形成されたグラニュール汚泥粒から
なる汚泥の一部を、汚泥返送ライン11を介して同じく曝
気槽10に送給する。このように高濃度汚泥床式酸化槽1
内で形成させたグラニュール汚泥粒からなる、汚泥濃度
が極めて高い汚泥(前述の如く、その汚泥濃度は15,000
〜25,000mg/)を曝気槽10に送給するので、当該曝気
槽10内の汚泥濃度を従来の活性汚泥処理装置の曝気槽に
おけるそれに比べて飛躍的に高く保持することが出来
る。因に、従来の活性汚泥処理装置において、沈殿槽か
ら曝気槽に送給する汚泥(いわゆる返送汚泥)の濃度
は、一般に4,000〜7.000mg/であり、本発明において
曝気槽10に送給する汚泥のそれの約1/2〜1/6でしかな
い。曝気槽10では、このような高い槽内汚泥濃度のもと
に、空気導入ライン12を介して散気装置13から空気を供
給することによって、高濃度汚泥床式酸化槽1の一次処
理水中に残留する有機物の酸化分解を行う。曝気槽10に
おいては、上述の如く従来の活性汚泥処理装置の曝気槽
に比べて槽内汚泥濃度を著しく高くすることが出来、よ
って有機物の高負荷処理が可能となる。従って、曝気槽
10の容量は比較的小さくてよく、処理装置全体の小型化
が図れる。
曝気槽10で残留有機物の酸化分解を行った後、曝気槽
10内の汚泥混合液を後段の沈殿槽14に導いて処理水(二
次処理水)と汚泥とに分離する。なお、高濃度汚泥床式
酸化槽1で形成されたグラニュール汚泥粒は比較的崩壊
しにくいものであり、上記曝気槽10での曝気によってあ
る程度細粒化されるが完全には崩壊しない。従って、曝
気槽10から沈殿槽14へ送給する汚泥の沈降性は、従来の
活性汚泥処理におけるそれに比べて著しく良好であり、
その分沈殿槽14を小型化することが出来る。有機物の酸
化分解がほぼ完全になされた二次処理水は、処理水排出
ライン15を介して係外に排出させ、一方沈殿汚泥はその
一部を汚泥返送ライン16を介して前記高濃度汚泥床式酸
化槽1へ返送し、他部は汚泥引き抜きライン17を介して
余剰汚泥として引き抜く。なお沈殿槽14からの返送汚泥
を上述の如く高濃度汚泥床式酸化槽1に返送することが
肝要であり、このような構成とすることにより、曝気槽
10内における曝気によってある程度細粒化された汚泥を
高濃度汚泥床式酸化槽1内で再び大粒化させることが出
来、系内の汚泥濃度を常に高濃度に保つことが出来る。
また、曝気槽10内におけるグラニュール汚泥粒の細粒化
の程度が比較的小さい場合には、返送汚泥の一部を高濃
度汚泥床式酸化槽1に返送するとともに返送汚泥の他部
を曝気槽10に直接返送するようにしてもよく、第1図に
おいて点線で示した汚泥返送ライン16Aは、そのための
ラインを示している。
上述の説明では、原廃水のすべてを高濃度汚泥床式酸
化槽1に流入させ、しかる後に曝気槽10に導くようにし
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、原廃水
の一部を上述の場合と同様に高濃度汚泥床式酸化槽1を
介して曝気槽10に導き、原廃水の他部は高濃度汚泥床式
酸化槽1を介することなく、直接曝気槽10に導入するよ
うにしてもよい。第1図において原水供給ライン4から
分岐して曝気槽10に至る点線で示した原水供給ライン4A
は、そのためのラインを示している。
第2図は、本願の他の実施態様を示すフローの説明図
であり、第1図における曝気槽10と沈殿槽14とを一体に
した構造の、気・液・固の分離部一体型の曝気槽10Aを
使用し、沈殿槽14を省略した形のもので、それ以外は第
1図に示したものとほぼ同じである。当該曝気槽10A
は、例えば第2図に示した如く、槽の下方部を曝気部18
とし、その上方に当該曝気部18の断面積より広い断面積
を有する分離部19を一体に設けるとともに当該分離部19
の内部に、例えば内筒20を設けた構造のもので、第1図
に示した装置に比べて装置全体をよりコンパクトに出来
るものである。
当該好気性処理装置は、曝気槽10Aの上方部に一体に
設けた分離部19で処理水、空気、汚泥の分離を行い、ま
た高濃度汚泥床式酸化槽1への汚泥の返送は、曝気槽10
Aの下方部に設けた汚泥返送ライン16を介して曝気槽10A
から直接行う。曝気部と分離部とを一体にした曝気槽の
構造はいかなるものでもよく、上述の実施態様に限定さ
れるものではない。
なお、その他の部分は第1図に示した装置と同様であ
り、またその操作も同様であるので詳しい説明は省略す
る。
第3図は、本願の他の実施態様の一例を示すフローの
説明図である。第3図に示したものはグラニュール汚泥
床を有する高濃度汚泥床式酸化槽1に曝気手段、例えば
散気装置21を設けるとともにこのような高濃度床式酸化
槽1を少なくとも2系列(図では、1A、2Bの2系列)設
け、一方の酸素槽で、造粒工程を行っている時には他方
の酸化槽で曝気工程を行えるような構成とし、かつ同一
の槽で前記造粒工程と前記曝気工程とを繰り返して行う
ことを特徴とするものである。
第3図に示した高濃度汚泥床式酸化槽1は、槽内に空
気導入ライン22と連通する散気装置21を有する点を除い
ては、基本的に従来の高濃度汚泥床式酸化槽の構造と同
じでよい。しかし、後述の如く高濃度汚泥床式酸化槽1
に原廃水を流入しながら曝気を行う工程を要するので、
その際に当該酸化槽1内から廃水と汚泥との混合液が流
出する。従って、高濃度汚泥床式酸化槽1の後段に、当
該混合液を処理水と汚泥とに分離する手段を設ける必要
があり、一般的にはそのために沈殿槽を設置すればよい
が、第3図には処理水と汚泥との分離手段を高濃度汚泥
床式酸化槽に一体に設けた構造の、複合型の高濃度汚泥
床式酸化槽1を示してある。当該複合型の高濃度汚泥床
式酸化槽1は、槽の上方部に気・液・固の分離部23を有
するとともに当該分離部23の内部に、例えば内筒24を有
する構造のもので、構造的には第2図に示した分離部一
体型の曝気槽10Aと同様なものである。
第3図に示したフローにおいては、前述の如く高濃度
汚泥床式酸化槽1を2系列設け、そのどちらにも原廃水
を供給出来るようにする必要があるので、第3図に示し
た如く原水流入ライン7を分岐してそれぞれ7A及び7Bと
なし、原水流入ライン7Aを高濃度汚泥床式酸化槽1Aに、
また原水流入ライン7Bを高濃度汚泥床式酸化槽1Bに連通
する。なお、第3図において、25Aは高濃度汚泥床式酸
化槽1Aから処理水流出ライン8Aを介して流出する処理水
を、もう一方の高濃度汚泥床式酸化槽1Bに送給するため
の処理水供給ラインを、また25Bはの逆に高濃度汚泥床
式酸化槽1Bから処理水流出ライン8Bを介して流出する処
理水を、高濃度汚泥床式酸化槽1Aに送給するための処理
水送給ラインをそれぞれ示しており、更に26、27、28は
それぞれ代表的な弁を示している。
その他の部分に関しては、第4図に示した従来の装置
と同じであり、同一の部分には、同一の符号を付してあ
るので詳しい説明は省略する。
上述のようなフローとした第3図に示した装置を用い
て有機性廃水を処理するには、以下のようにして行う。
すなわち、高濃度汚泥床式酸化槽1Aで造粒工程を行
い、もう一方の高濃度汚泥床式酸化槽1Bで曝気工程を行
う場合には、弁26A、28A及び27Bを開とするとともに弁2
7A及び弁26B、28Bを閉とし、酸素溶解槽3で溶存酸素を
付加した原廃水を原水流入ライン7A及び弁26Aを介して
高濃度汚泥床式酸化槽1Aに流入させる。原廃水は、当該
酸化槽1A内に予め形成させておいたグラニュール汚泥床
2A内を上昇流で通過し、この際原廃水中に存在する溶存
酸素量に見合った量の、一部の有機物が酸化分解される
とともに新たな好気性菌の増殖及びグラニュール汚泥粒
の形成促進がなされる。なお、この時には高濃度汚泥床
式酸化槽1Aの曝気は行わない。
グラニュール汚泥床2A内を通過して有機物の一部が酸
化分解された一次処理水を、その上方部に位置する分離
部23Aを介して処理水流出ライン8Aより高濃度汚泥床式
酸化槽1A外へ流出させる。次いで、当該一次処理水を処
理水送給ライン25A及び弁28Aを介してもう一方の高濃度
汚泥床式酸化槽1Bに送給する。高濃度汚泥床式酸化槽1B
においては、前記一次処理水の流入と同時に空気導入ラ
イン22Bを介して散気装置21Bから空気を導入し、予め当
該酸化槽1B内に形成させておいたグラニュール汚泥床2B
を構成している、好気性菌が高濃度に凝集したグラニュ
ール汚泥粒の存在下に曝気を行って、一次処理水中に残
留している有機物の酸化分解を行う。当該高濃度汚泥床
式酸化槽1Bにおいては、このように好気性菌が高濃度に
凝集してなるグラニュール汚泥粒の存在下に曝気処理を
行うので、槽内汚泥濃度が例えば10,000〜20,000〜mg/
というような極めて高濃度の条件下において有機物の
酸化分解を行うことが出来、従って有機物の高負荷処理
が可能となる。
高濃度汚泥床式酸化槽1B内の混合液を、当該酸化槽1B
の上方部に設けた分離部23Bにおいて、有機物の酸化分
解がほぼ完全になされた二次処理水と汚泥として分離
し、二次処理水は処理水流出ライン8B及び弁27Bを介し
て系外に排出させる。
このような処理を継続すると、曝気工程を行っている
高濃度汚泥床式酸化槽1B内のグラニュール汚泥粒が徐々
に細粒化されるので、当該酸化槽1B内のグラニュール汚
泥粒の細粒化があまり進行しないうちに原廃水の流路を
切り換え、今度は高濃度汚泥床式酸化槽1Bから高濃度汚
泥床式酸化槽1Aへと原廃水を流入させて高濃度汚泥床式
酸化槽1Bで造粒工程を、高濃度汚泥床式酸化槽1Aで曝気
工程を行うようにする。
すなわち、弁26A、28A及び弁27Bを閉にするとともに
弁26B、弁28B及び27Aを開とし、かつ高濃度汚泥床式酸
化槽1Bの曝気を停止して今度は原廃水を原水流入ライン
7B及び弁26を介して高濃度汚泥床式酸化槽1B内に上昇流
で流入させる。当該酸化槽1Bにおいては、前記曝気工程
である程度細粒化されたグラニュール汚泥粒と原廃水と
の接触により原廃水中に存在する溶存酸素量に見合った
量の、一部の有機物を酸化分解出来、それと同時に細粒
化された汚泥を再び大粒化させることが出来る。
高濃度汚泥床式酸化槽1B内を上昇した廃水を、その上
方部に設けた分離部23Bにおいて固液分離し、有機物の
一部が酸化分解された一次処理水は、処理水流出ライン
8Bを介して高濃度汚泥床式酸化槽1B外に流出させる。当
該一次処理水を、更に処理水送給ライン25B及び弁28Bに
介してもう一方の高濃度汚泥床式酸化槽1Aに送給する。
当該酸化槽1Aにおいては、前述の高濃度汚泥床式酸化槽
1Bにおける曝気工程と全く同様に一次処理水の流入と同
時に空気導入ライン22Aを介して散気装置21Aから空気を
導入し、前記造粒工程で予め当該酸化槽1A内に形成させ
ておいたグラニュール汚泥粒の存在下に曝気を行って、
一次処理水中に残留する有機物の酸化分解を行う。
次いで高濃度汚泥床式酸化槽1A内の混合液を、当該酸
化槽1Aの分離部23Aにおいて、有機物の酸化分解がほぼ
完全になされた二次処理水と汚泥とに分離し、二次処理
水は処理水流出ライン8A及び弁27Aを介して系外に排出
させる。
このような処理を一定時間継続して、曝気工程を行っ
ている高濃度汚泥床式酸化槽1A内の汚泥がある程度細粒
化されたら、再び原廃水の流路を高濃度汚泥床式酸化槽
1B側に切り換えるとともに高濃度汚泥床式酸化槽1Aの曝
気を停止し、当該酸化槽1Aで細粒化された汚泥の造粒工
程を再び行うとともに、今まで造粒工程を行っていた高
濃度床式酸化槽1Bで曝気工程を行うようにし、以後この
ような操作を繰り返すことによって原廃水の処理を継続
する。また、余剰汚泥の引き抜きは汚泥引き抜きライン
9Aまたは9Bを介して適宜行うようにする。なお、一度形
成されたグラニュール汚泥粒は前述の如く曝気を行って
も比較的崩壊しにくいが、上記曝気工程をあまり長くし
てグラニュール汚泥粒を細粒化させ過ぎると、次の造粒
工程において大粒化させるのに長時間を要するようにな
って好ましくなく、曝気工程の時間としては例えば12〜
24時間が適当である。すなわち、高濃度汚泥床式酸化槽
1を2系列設ける場合には、12〜24時間毎に原廃水の流
路を切り換えようにするとよい。
以上の如く、第3図に示したフローは同一の槽内でグ
ラニュール汚泥粒の造粒工程と形成されたグラニュール
汚泥粒を用いての曝気工程とを交互に行えるように構成
したものであり、曝気工程においては造粒工程で形成さ
れるグラニュール汚泥粒を用いて、高濃度汚泥条件のも
とに有機物の高負荷処理が行え、従って従来の高濃度汚
泥床式酸化装置あるいは活性汚泥処理装置に比べて装置
全体を小型化することが出来るのである。
上述の実施態様においては、どちらかの高濃度汚泥床
式酸化槽1に原廃水の全量を流入させるようにして連続
処理を行ったが、原廃水を分流して両酸化槽1A、1Bに原
廃水を同時供給するようにしてもよい。その場合、原廃
水の一部を一方の高濃度汚泥床式酸化槽に供給して造粒
工程を行い、原廃水の他部を他方の高濃度汚泥床式酸化
槽に供給して曝気工程を行うようにし、かつ上述の場合
と同様に造粒工程と曝気工程とを交互に行うようにすれ
ばよい。なお、造粒工程を行っている高濃度汚泥床式酸
化槽の処理水(一次処理水)は、当該処理水中の有機物
濃度が十分に低い場合はそのまま処理水流出ラインを介
して系外に排出させてもよいが、有機物濃度が高くてそ
のまま系外に排出させることが出来ない場合には、上述
の場合と同様に当該処理水を更に曝気工程を行っている
もう一方の高濃度汚泥床式酸化槽に送給して処理すれば
よい。
また、上述の実施態様では、高濃度汚泥床式酸化槽自
体を固液分離部一体型のものとしたが、前述の如く高濃
度汚泥床式酸化槽とは独立して固液分離手段(一般的に
は沈殿槽)を別に設けてもよい。この場合、各高濃度汚
泥床式酸化槽の後段にそれぞれ沈殿槽を設ける必要はな
く、例えば上述の場合の如く高濃度汚泥床式酸化槽を2
系列設ける場合には、沈殿槽は一槽でよい。なお、この
ように沈殿槽を別に設ける場合には、当該沈殿槽で沈殿
させた汚泥を、高濃度汚泥床式酸化槽へ返送することが
必要となるのは言うまでもないことである。
<効果> 以上説明した如く、本発明は好気性菌が高濃度に凝集
したグラニュール汚泥粒を形成させながら有機物の酸化
分解を行う、従来の高濃度汚泥床式酸化法と同様な造粒
工程と、前記工程で形成されたグラニュール汚泥粒から
なる汚泥の一部または全部を用いて、曝気下に有機物の
酸化分解を行う曝気工程とを組み合わせることによっ
て、有機性廃水の効率的な処理を行うようにしたもので
ある。
すなわち、本発明によれば前記曝気工程において、い
わゆる高濃度汚泥床式酸化法の最大の特長である、好気
性菌が高濃度に凝集したグラニュール汚泥粒を用いて曝
気下に有機物の酸化分解を行うので、当該曝気工程にお
ける槽内汚泥濃度を従来の活性汚泥法のそれに比べて著
しく高く保持することが出来、有機物の高負荷処理が可
能となって装置全体の小型化が図れる。
また、槽内汚泥濃度を極めて高く保持することが出来
るにもかかわらず有機物の酸化分解に必要な酸素の供給
方法に問題があるために有機物の高負荷処理を行うこと
が出来ず、装置の小型化がそれ程なされなかった従来の
高濃度汚泥床式酸化装置の欠点を解消することも出来
る。
しかも、本発明においては従来の固体床式接触酸化装
置におけるような充填材層の閉塞などの問題もなく、安
定した処理水を得ることが出来るのでその有用性は極め
て大なるものがある。
<実施例> 以下に本発明の効果をより明確にするために実施例を
説明する。
実施例−1 容量1の酸素溶解槽と、容量の高濃度汚泥床式酸
化槽と、分離部一体型の曝気槽(分離部を除いた曝気槽
容量2)とを備えた第2図に示したような好気性処理
装置を用いて、BOD濃度200mg/の原廃水を、それぞれ
処理量を変えて処理した結果を第1表に示す。なお、原
廃水の供給方法は、その全量を高濃度汚泥床式酸化槽に
流入させ、しかる後に当該酸化槽の処理水(一次処理
水)を曝気槽に送給する方法とした。
比較例として、容量1の酸素溶解槽と、容量2の
高濃度汚泥床式酸化槽とを組み合わせた、第4図に示し
たような従来の高濃度汚泥床式酸化装置を1ユニットと
し、これを10ユニット直列に接続してなる槽容量計30
(高濃度汚泥床式酸化槽容量20)の多段型高濃度汚泥
床式酸化装置を用いて、実施例と同じ原廃水を各ユニッ
トに直列に通水して処理した結果を同じく第1表に示
す。
但し、水温はすべて20℃にコントロールし、また各酸
素溶解槽においては、曝気後の原廃水中に8mg/以上の
溶存酸素が存在するように空気による曝気を行い、曝気
槽においては常に溶存酸素が2mg/以上存在するように
同じく空気による曝気を行った。
なお、第1表において、実施例−1のMLSS濃度は曝気
槽におけるMLSS濃度を、また比較例のMLSS濃度は、処理
系内の各濃度汚泥床式酸化槽のMLSS濃度を平均して、そ
れぞれ示してある。
また、BOD容積負荷の計算にあたっては、実施例−1
の場合は曝気槽容量を基準に、比較例の場合は、各濃度
汚泥床式酸化槽の合計容量を基準にして計算してある。
実施例−2 容量1の酸素溶解槽と、分離部一体型の高濃度汚泥
床式酸化槽(分離部を除いた槽容量2)2槽とを備え
た、第3図に示したような好気性処理装置を用いて、実
施例−1の場合と同じ原廃水を、それぞれ処理量を変え
て処理した結果を前記第1表に示す。なお、原廃水の供
給方法は、グラニュール汚泥粒の造粒工程を行う一方の
高濃度汚泥床式酸化槽にその全量を流入させ、当該酸化
槽の処理水(一次処理水)を他方の、曝気工程を行う高
濃度汚泥床式酸化槽に送給する方法とし、また原廃水の
供給流路を24時間毎に切り換えて、すなわち、同一槽内
において曝気工程と造粒工程とを24時間毎に交互に行っ
て連続的に原廃水を処理した。
なお、第1表において、実施例−2のMLSS濃度は各高
濃度汚泥床式酸化槽のMLSS濃度を平均して示してある。
また、この場合のBOD容積負荷は、廃水中の有機物の大
部分を酸化分解する曝気工程を行うための槽容量、すな
わち高濃度汚泥床式酸化槽1槽当たりの容量を基準にし
て計算してある。
第1表に示した如く、本発明によれば実施例−1にお
ける曝気槽において、あるいは実施例−2における高濃
度汚泥床式酸化槽での曝気工程において、有機物の高負
荷処理を行うことが出来、その結果実施例−1において
は酸素溶解槽(1)、高濃度汚泥床式酸化槽(1)
及び曝気槽(約2)、合わせて約4の槽容量で、ま
た実施例−2においては、酸素溶解槽1と、複合型の
高濃度汚泥床式酸化槽(約2)との合わせて約3の
層容量で、いずれの処理量においても良好なBOD除去が
なされており、かつ処理量20/日以上の高負荷処理も
可能であることが伺える。
これに対し、比較例(全槽容量30、高濃度汚泥床式
酸化層容量計20)においては、いずれの処理量の場合
にも十分なBOD除去が行われていない。
従って、本発明により処理装置全体を従来より小型化
することが出来ることは、上記実施例及び比較例から明
白である。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図はいずれも本発明の実施態様の一例
を示すフローの説明図であり、第4図は従来装置のフロ
ーを示す説明図である。 1……高濃度汚泥床式酸化槽 2……グラニュール汚泥床 3……酸素溶解槽、4……原水供給ライン 5、13、21……散気装置 6、12、22……空気導入ライン 7……原水流入ライン、8……処理水流出ライン 9、17……汚泥引き抜きライン 10……曝気槽、11……汚泥送給ライン 14……沈殿槽、15……処理水排出ライン 16……汚泥返送ライン、18……曝気部 19、23……分離部、20、24……内筒 25……処理水送給ライン 26、27、28……弁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機物を含む廃水を生物学的に処理する方
    法であって、好気性菌が高濃度に凝集した粒状物の形成
    する汚泥床に廃水を上昇流にて、かつ当該汚泥床を曝気
    することなく通過させることによって、有機物の酸化分
    解を行いながら前記粒状物の形成を促進させる造粒工程
    と、当該工程で形成された粒状物からなる汚泥を用い
    て、曝気下に有機物の酸化分解を行う曝気工程とを含ん
    でなることを特徴とする有機性廃水の好気性処理方法。
  2. 【請求項2】好気性菌が高濃度に凝集した粒状物の形成
    する汚泥床を有する高濃度汚泥床式酸化槽を少なくとも
    2系列設けるとともに、それぞれの槽に曝気手段を設
    け、同一槽内で前記粒状物の造粒工程と曝気工程とを行
    えるようにするとともに、一方の槽で造粒工程を行って
    いる時には他方の槽で曝気工程を行えるようにしたこと
    を特徴とする有機性廃水の好気性処理方法。
  3. 【請求項3】好気性菌が高濃度に凝集した粒状物の形成
    する汚泥床に廃水を上昇流にて、かつ当該汚泥床を曝気
    することなく通過させる高濃度汚泥床式酸化槽と、好気
    性菌が高濃度に凝集した粒状物からなる汚泥の存在のも
    とで曝気下に有機物の酸化分解を行う曝気槽とからな
    り、前記高濃度汚泥床式酸化槽で形成された粒状物から
    なる汚泥を、前記曝気槽へ送給するための汚泥送給ライ
    ンを有するとともに、曝気槽で細粒化された汚泥を高濃
    度汚泥床式酸化槽へ返送するための汚泥返送ラインを有
    することを特徴とする有機性廃水の好気性処理装置。
JP8926788A 1988-04-13 1988-04-13 有機性廃水の好気性処理方法及び装置 Expired - Lifetime JP2672109B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8926788A JP2672109B2 (ja) 1988-04-13 1988-04-13 有機性廃水の好気性処理方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8926788A JP2672109B2 (ja) 1988-04-13 1988-04-13 有機性廃水の好気性処理方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01262996A JPH01262996A (ja) 1989-10-19
JP2672109B2 true JP2672109B2 (ja) 1997-11-05

Family

ID=13965977

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8926788A Expired - Lifetime JP2672109B2 (ja) 1988-04-13 1988-04-13 有機性廃水の好気性処理方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2672109B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05261385A (ja) * 1992-01-22 1993-10-12 Sankyo Co Ltd 有機性廃水の好気的生物処理による造粒方法及び有機性廃水の好気的生物処理方法
JP4899253B2 (ja) * 2001-05-21 2012-03-21 栗田工業株式会社 排水の好気性処理方法
JP2007136364A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Sumitomo Heavy Ind Ltd 粒状微生物汚泥生成方法及び粒状微生物汚泥生成装置
JP2007136367A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Sumitomo Heavy Ind Ltd 生物学的排水処理装置及び生物学的排水処理方法
JP4571065B2 (ja) * 2005-11-18 2010-10-27 住友重機械工業株式会社 粒状微生物汚泥生成方法及び粒状微生物汚泥生成装置
JP2007253106A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Sumitomo Heavy Ind Ltd 粒状汚泥生成方法
JP2007275845A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd 粒状微生物汚泥生成装置及び粒状微生物汚泥生成方法
JP2008049283A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Japan Organo Co Ltd 水処理装置
JP2008284427A (ja) * 2007-05-15 2008-11-27 Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd 排水処理装置及び排水処理方法
JP4925208B2 (ja) * 2007-09-12 2012-04-25 学校法人早稲田大学 好気性グラニュールの形成方法、水処理方法及び水処理装置
CN112939210A (zh) * 2021-02-06 2021-06-11 重庆大学 一种利用碳捕获与好氧颗粒污泥的一体化污水处理装置及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01262996A (ja) 1989-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4415454A (en) Nitrification treatment of wastewater
US4479876A (en) Process and apparatus for the biological purification of wastewater
US4080287A (en) Activated carbon treatment of oxygenated wastewater
US5120442A (en) Process for the simultaneous chemical and biological elimination of solid and liquid organic waste
JP3183406B2 (ja) 水の浄化用の方法とリアクター
JP3376561B2 (ja) 窒素化合物を含む廃水の精製システムおよび精製方法
US3773659A (en) System for processing wastes
US4487697A (en) Biological waste-water-treatment method
US6146531A (en) Process and apparatus for biologically treating water
SI9520119A (en) Wastewater treatment method and plant
JP3729332B2 (ja) アップフロー嫌気反応器を含む廃水処理装置、及び、それを利用した廃水処理方法
JP2672109B2 (ja) 有機性廃水の好気性処理方法及び装置
EP0002115B1 (en) Closed loop waste treatment and water recycling toilet system and method of operation
JP3841394B2 (ja) 高濃度有機性排水の処理方法及び装置
WO1997033836A1 (fr) Procede et appareil pour traiter l'eau
JP2002113491A (ja) 生物学的脱窒装置
JPH1110193A (ja) 担体併用硝化脱窒反応方法及びその装置
JP2000024687A (ja) 廃硝酸の処理方法
EP1293484A1 (en) Process and an apparatus for biological treatment of aqueous organic wastes
JP2540150B2 (ja) 生物学的脱窒装置
JP2000070989A (ja) 廃水の窒素除去方法および装置
JPS61287498A (ja) 有機性汚水の生物学的処理方法
JP2947684B2 (ja) 窒素除去装置
JP2673488B2 (ja) 有機性廃水の処理方法及びその装置
JPS62225294A (ja) 生物学的脱窒装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080711

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080711

Year of fee payment: 11