JP2672018B2 - ウィスカーの表面改質方法 - Google Patents

ウィスカーの表面改質方法

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JP2672018B2 JP1176351A JP17635189A JP2672018B2 JP 2672018 B2 JP2672018 B2 JP 2672018B2 JP 1176351 A JP1176351 A JP 1176351A JP 17635189 A JP17635189 A JP 17635189A JP 2672018 B2 JP2672018 B2 JP 2672018B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ウィスカーの表面改質方法に関し、さらに
詳しく言うと、均一で強固な表面改質が可能であるとと
もに、マトリックス中に高い体積含有率で含有させるこ
とのできるウィスカーを容易に得ることのできるウィス
カーの表面改質方法に関する。
[従来技術および発明が解決しようとする課題] 針状結晶であるウィスカーは、その機械的特性が理論
値に近い値を示すことから、繊維強化複合材料の一般の
強化材、たとえばカーボンファイバー、アラミド繊維等
の繊維よりも一層優れた強化材として注目されている。
しかしながら、ウィスカーは、その結晶完全性のため
に、マトリックスに対する濡れ性や接着性に問題があ
る。
そこで、通常、ウィスカーには表面改質が必要とされ
る。
ウィスカーの表面改質の方法としては、たとえば酸化
などの表面処理や異種物質のコーティングが行なわれ、
それぞれマトリックスに応じて使い分けられている。
たとえばマトリックスが合成樹脂のときには、気相酸
化法や液相酸化法などの表面処理が一般的に行なわれて
いる。
しかしながら、ウィスカーは結晶が完全であるため
に、表面に官能基を形成するのが非常に困難であり、充
分な表面処理の効果を奏することができない。
また、ウィスカーの表面に化学蒸着、物理蒸着などに
よって、アルミニウム、ニッケルなどの金属被膜あるい
は炭化ケイ素などのセラミックス被膜のコーティング等
が行なわれることもあるが、コーティング材が剥離し易
いため、満足すべき結果は得られていない。
一方、ウィスカーを含有する強化材については、複合
材料中のウィスカーの体積含有率が高いほど、複合材料
としての効果が大きいことが知られている。
しかしながら、たとえば従来の方法により表面改質を
行なったグラファイトウィスカーにおいては、一般に体
積含有率が20%を超えると、マトリックスの流動性の低
下を招いたり、均一分散性が低下したりするので、成形
を行なうことができないと言う問題がある。そして、こ
の問題は特に混練法において顕著である。
本発明は前記の事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、均一で強固な表面改質が可能である
とともに、マトリックス中に高い体積含有率で含有させ
ることのできるウィスカーを容易に得ることのできるウ
ィスカーの表面改質方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記課題を解決するために、本発明者が鋭意検討を重
ねた結果、ウィスカーと特定の粒子とを撹乱混合し、ウ
ィスカーの表面に特定の粒子を固着させると、驚くべき
ことに、均一で強固な表面改質が可能であるとともに、
マトリックス中に高い体積含有率で含有させることので
きるウィスカーが得られることを見い出して、本発明に
到達した。
請求項1記載の発明の構成は、ウィスカーと、セラミ
ックス粒子、プラスチック粒子および金属粒子よりなる
群から選択される少なくとも一種の粒子とを高衝撃力に
より撹乱混合して、前記粒子を前記ウィスカーの表面に
固着させることを特徴とするウィスカーの表面改質方法
であり、 請求項2記載の発明の構成は、前記粒子が、前記ウィ
スカーを含有する複合材料のマトリックスを形成する材
料と同種の材料、もしくは前記マトリックスを形成する
材料に対して親和性を有する材料からなる請求項1に記
載のウィスカーの表面改質方法であり、 請求項3記載の発明の構成は、前記ウィスカーが気相
成長炭素繊維である請求項1または2に記載のウィスカ
ーの表面改質方法である。
以下、本発明の方法について詳述する。
本発明の方法においては、ウィスカーと、セラミック
ス粒子、プラスチック粒子および金属粒子よりなる群か
ら選択される少なくとも一種の粒子とを高衝撃力により
撹乱混合する。
本発明の方法により使用することのできるウィスカー
としては、たとえばカーボンウィスカー、グラファイト
ウィスカー等の炭素質ウィスカー;アルミナウィスカ
ー、炭化ケイ素ウィスカー等のセラミックスウィスカ
ー;Crウィスカー、Siウィスカー等の金属ウィスカーな
どを挙げることができる。ここで「ウィスカー」なる語
は広義に解釈され、必ずしも単結晶でない、いわゆるウ
ィスカー状繊維をも包含する広い概念である。前記ウィ
スカー状繊維としては、例えば下記の方法で得られたそ
のままの微小繊維を挙げることができる。
有機金属化合物と炭化水素と水素を含むキャリアガ
スとからなる混合ガスを800〜1,300℃に加熱することに
より、浮遊状態で得られる気相成長炭素繊維。
上記混合ガスにケイ素化合物を共存させて得られる
炭素とケイ素とからなる気相成長の微小繊維。
鉄等の微粒子をセラミックス等の基板に担持させ、
800〜1,300℃で水素と炭化水素との混合ガスと前記微粒
子とを接触させて得られるいわゆる基板法による気相成
長炭素繊維。
なお、これらは必ずしも厳密には単結晶ウィスカーで
はないが、その製造方法や結晶性に由来するところのウ
ィスカーと同様な問題点を持っている。したがって、こ
れら繊維をウィスカーとみなして本発明の方法を適用す
ることができる。
そして、本発明の方法においては、特に気相成長炭素
繊維であるウィスカーを特に好適に用いることができ
る。
また、本発明の方法においては、前記ウィスカーが、
たとえば窒素、アルゴン等の不活性雰囲気中で前記ウィ
スカーを熱処理して得られるグラファイトウィスカーで
あってもよい。
前記ウィスカーの直径およびアスペクト比について
も、特に制限はないが、通常は、直径が0.1μm以上、
アスペクト比が300以下であることが好ましい。
直径が0.1μm未満であったり、アスペクト比が300を
超えたりすると、ウィスカーと、前記セラミックス粒
子、プラスチック粒子および金属粒子よりなる群から選
択される少なくとも一種の粒子とを撹乱混合するとき
に、前記ウィスカーの折損を招き易くなることがあり、
前記ウィスカーの有する強化材としての所期の機能が充
分に発揮されないことがある。
使用に供される前記セラミックス粒子の材料として
は、たとえば酸化珪素(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、
ムライト(3Al2O3・2SiO2)、酸化チタン(TiO2)、チ
タン酸アルミニウム(Al2O3・TiO2)、ベリリア(Be
O)、アパタイト(3CaO・P2O5)、マグネシウム・アル
ミニウムスピネル(MgO・Al2O3)、酸化亜鉛(ZnO)、
ジルコニア(ZrO2)、炭化珪素(SiC)、炭化タングス
テン(WC)、炭化チタン(TiC)、炭化ホウ素(B4C)、
カーボン(C)、グラファイト、窒化珪素(Si3N4)、
窒化アルミニウム(AlN)、サイアロン(Si3N4・Al
2O3)、窒化ホウ素(BN)、窒化チタン(TiN)、窒化リ
チウム(Li3N4)、2ケイ化モリブデン(MoSi2)、ラン
タンボライド(LaB6)、チタンボライド(TiB2)、ジル
コニウムボライド(ZrB2)、硫化カドミウム(CdS)、
硫化亜鉛(ZnS)、硫化鉛(PbS)等を挙げることができ
るが、これらに限定されるものではなく、これら以外の
セラミックスを使用することも可能である。
前記セラミックス粒子の粒径は、通常、0.02〜0.5μ
mである。粒径は現在のところ0.02μmが下限であろ
う。一方、0.5μmを超えると、表面改質の効果が少な
かったり、前記ウィスカーの折損を招くことがある。
なお、セラミックス粒子の形状については特に制限が
ない。
使用に供されるプラスチック粒子の材料としては、マ
トリックスに使用される合成樹脂と同じ合成樹脂、もし
くはマトリックスに使用される合成樹脂と親和性を有す
る合成樹脂を好適に使用することができる。
マトリックスに使用される合成樹脂としては、熱可塑
性樹脂及び熱硬化性樹脂が挙げられる。
前記熱可塑性樹脂としては、たとえばポリオレフィン
樹脂、塩化ビニル樹脂およびその共重合樹脂、塩化ビニ
リデン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレンおよびそ
の共重合樹脂等の一般用樹脂;ポリアミド系樹脂、ポリ
アセタール、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリエス
テル樹脂、ポリフェニレンオキサイドおよびノリル樹
脂、ポリスルフォン等のエンジニアリングプラスチック
などが挙げられる。
次いで、前記合成樹脂について、さらに具体的に説明
する。
すなわち、前記ポリオレフィン樹脂として、たとえ
ば、超高密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中、
低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポ
リエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジ
オタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピ
レン等のポリプロピレン、ポリブテン、4−メチルペン
テン−1樹脂などが挙げられる。また、本発明において
は、エチレンプロピレン共重合体、エチレン酢酸ビニル
共重合体、エチレン塩化ビニル共重合体、プロピレンを
も使用することができる。
前記塩化ビニルの共重合樹脂としては、たとえば、塩
化ビニル酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル塩化ビニリデン共
重合樹脂、塩化ビニルアクリロニトリル共重合樹脂など
が挙げられる。
前記酢酸ビニル系樹脂としては、たとえば、酢酸ビニ
ル樹脂、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチ
ラールなどが挙げられる。
前記ポリスチレンの共重合樹脂としては、たとえば、
ABS樹脂、SAN樹脂、ACS樹脂などが挙げられる。
前記ポリアミド系樹脂としては、たとえばナイロン
6、ナイロン8、ナイロン11、ナイロン66、ナイロン61
0などが挙げられる。
前記ポリアセタールは、単一重合体(デルリン)であ
っても、共重合体(ジュラコン)であってもよい。
前記ポリカーボネートとしては、たとえば、ビスフェ
ノールAとホスゲンとから得られるポリカーボネート、
ビスフェノールAとジフェニルカーボネートとから得ら
れるポリカーボネートなどが挙げられる。
前記熱可塑性ポリエステル樹脂としては、たとえば、
ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタ
レートなどが挙げられる。
前記熱可塑性樹脂は、成形可能な分子量を有していれ
ば、前記各種の熱可塑性樹脂を適宜に選択して使用する
ことが可能であり、本発明の方法においては前記各種の
熱可塑性樹脂を単独で用いても良いし、また、2種以上
を混合してポリマーブレンドとして用いても良い。
前記熱硬化性樹脂としては、たとえば、フェノール樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート
樹脂などが挙げられる。
前記プラスチック粒子の粒径は、通常、0.1〜数μm
である。
なお、プラスチック粒子の形状については特に制限は
ない。
使用に供される前記金属粒子は、マトリックス金属と
同一の材質もしくはそれに親和性を有する材質のもので
ある。
マトリックスとして使用に供される金属としては、ア
ルミニウム、銅、ニッケル、チタン、マグネシウム、鉄
などが挙げられる。
前記金属粒子の粒径は、通常、0.02〜0.5μmであ
る。粒径は現在のところ0.02μmが下限であろう。一
方、0.5μmを超えると、表面改質の効果が少なかった
り、前記ウィスカーの折損を招くことがある。
なお、前記金属粒子の形状については特に制限はな
い。
本発明の方法においては、前記セラミックス粒子、前
記プラスチック粒子および前記金属粒子よりなる群から
選択される少なくとも一種の粒子を、前記ウィスカーの
表面に固着させることが必要である。
ここで、撹乱混合とは、具体的には、たとえば第1図
に示すように、気流の通路である自己循環回路1、衝撃
羽根2を有する容器3を備える撹乱混合装置に、前記ウ
ィスカーおよび前記粒子を入れて、高速回転、高速衝撃
を与えつつこれらを混合すればよい。この撹乱混合によ
り、前記ウィスカーと前記粒子とに、高圧縮力、高衝撃
力が加えられて、前記ウィスカーの表面に前記粒子が固
着して、これにより前記ウィスカーの表面改質が達成さ
れる。また、たとえば高速振動、高速衝撃を与えつつ前
記ウィスカーおよび前記粒子を混合することによっても
撹乱混合することが可能である。
前記ウィスカーに対する前記粒子の使用割合は、(粒
子)/(ウィスカー+粒子)の比で、通常、5〜30重量
%、好ましくは10〜15重量%である。
前記ウィスカーに対する前記粒子の使用割合は、ウィ
スカーの表面に固着させようとする粒子の質、所望の改
質度合等により異なるが、一般的に言うと、(粒子)/
(ウィスカー+粒子)の比が5重量%未満であると、固
着量が充分ではなくなることがあり、30重量%を超える
と、固着効率が低下することがある。
撹乱混合の際の回転数は、前記ウィスカーの種類、改
質の度合、前記ウィスカーに対する前記粒子の大きさや
使用割合、前記ウィスカーと前記粒子との組み合わせ、
容器の規模等により相違するので、一様に規定すること
はできない。
また、本発明の方法においては、前記粒子が、前記ウ
ィスカーを含有する複合材料のマトリックスを形成する
材料と同種の材料、もしくは前記マトリックスを形成す
る材料に対して親和性を有する材料からなるものである
ことが好ましい。なお、第1図に示す容器が、前記ウィ
スカーを含有する複合材料のマトリックスを形成する材
料と同種の材料、もしくは前記マトリックスを形成する
材料に対して親和性を有する材料からなる内壁面を備え
るものであれば、本発明と同様の効果が奏される。
本発明の方法により表面改質を行なったウィスカー
は、従来、体積含有率20%が限界であったものが、予想
を超えて、体積含有率40%程度の高い割合でマトリック
ス中に含有させることが可能になる。
その理由は定かではないが、前記粒子とウィスカーと
の撹乱混合により、嵩密度が増大することによるものと
推定される。
いずれにしても、本発明の方法により表面改質を行な
ったウィスカーは、たとえば繊維強化プラスチック(FR
P)、繊維強化セラミックス(FRC)や繊維強化金属(FR
M)製造の際の強化材に好適に利用することができる。
なお、本発明の方法により表面の改質を行なった前記
ウィスカーを、強化材に使用するにあたり、たとえばコ
ロナ放電処理、酸処理、金属メッキ処理、シランカップ
リング処理等の表面処理を組み合わせることも可能であ
る。
[実施例] 次に本発明の実施例および比較例を示し、本発明につ
いてさらに具体的に説明する。
(実施例1) 気相成長炭素繊維を、アルゴンガス雰囲気中、温度2,
800℃で30分間処理する ことにより、黒鉛化グラファイトウィスカーを得た。
次いで、この黒鉛化グラファイトウィスカーと、ニッ
ケル粒子[粒径0.02μm、真空冶金(株)製]とを、
(黒鉛化グラファイトウィスカー):(ニッケル粒子)
との重量比が10:1になるように混合し、これを第1図に
示した構成の回転容器内に入れ、回転数7,200(回転/
分)で容器を回転させて、2分間、処理を行なった後、
回転容器から黒鉛化グラファイトウィスカーを取り出し
た。
その後、エポキシ樹脂(チバガイギー社製、「LY−55
6」)100重量部と硬化剤(チバガイギー社製、「HY−91
7J」)90重量部と促進剤(チバガイギー社製、「DY−06
2」)とからなる樹脂をマトリックスとし、このマトリ
ックス中で前記の処理を行なった黒鉛化グラファイトウ
ィスカーの占める体積割合が25%になるように、黒鉛化
グラファイトウィスカーを加えて、温度100℃にて1時
間、さらに温度150℃にて2時間の条件で硬化させるこ
とにより、複合材を得た。
この複合材について、圧縮試験を行なって、得られた
複合材の圧縮応力および圧縮弾性率を測定した。
結果を第1表に示す。
なお、圧縮試験はJIS K−7208に従って行なった。
(比較例1) 前記実施例1において、黒鉛化グラファイトウィスカ
ーとニッケル粒子との混合物について、第1図に示した
回転容器による処理を行なわなかったほかは、前記実施
例1と同様にして複合材を作成し、この複合材につき、
圧縮試験を行なって、得られた複合材の圧縮応力および
圧縮弾性率を測定した。
結果を第1表に示す。
(比較例2) 前記実施例1において、ニッケル粒子を用いないとと
もに、黒鉛化グラファイトウィスカーについて、第1図
に示した回転容器による処理を行なわなかったほかは、
前記実施例1と同様にして複合材を作成し、この複合材
につき、圧縮試験を行なって、得られた複合材の圧縮応
力および圧縮弾性率を測定した。
結果を第1表に示す。
(実施例2) 気相成長カーボンウィスカーと、アルミニウム粒子
[粒径0.1μm、真空冶金(株)製]とを、(気相成長
カーボンウィスカー):(アルミニウム粒子)との重量
比が8:1になるように混合し、これを第1図に示した構
成の回転容器内に入れ、回転数7,200(回転/分)で容
器を回転させて、5分間、処理を行なった後、回転容器
から気相成長カーボンウィスカーを取り出した。
以後、この気相成長カーボンウィスカーを用いて、前
記実施例1と同様にして実施した。
結果を第1表に示す。
(比較例3) 前記実施例2において、気相成長炭素繊維とアルミニ
ウム粒子との混合物について、第1図に示した回転容器
による処理を行なわなかったほかは、前記実施例2と同
様にして複合材を作成し、この複合材につき、圧縮試験
を行なって、得られた複合材の圧縮応力および圧縮弾性
率を測定した。結果を第1表に示す。
(比較例4) 前記実施例2において、アルミニウム粒子を用いない
とともに、第1図に示した回転容器による処理を行なわ
なかったほかは、前記実施例2と同様にして複合材を作
成し、この複合材につき、圧縮試験を行なって、得られ
た複合材の圧縮応力および圧縮弾性率を測定した。
結果を第1表に示す。
(実施例3) 前記実施例1において、ニッケル粒子[粒径0.02μ
m、真空冶金(株)製]に代えて、酸化ケイ素粒子[粒
径0.04μm、日本アエロジル(株)製]を用いたほか
は、前記実施例1と同様にして実施した。
結果を第1表に示す。
(実施例4) 前記実施例1において、ニッケル粒子[粒径0.02μ
m、真空冶金(株)製]に代えて、酸化チタン粒子(粒
径0.04μm)を用いるとともに、(黒鉛化グラファイト
ウィスカー):(ニッケル粒子)との重量比が10:1にな
るように混合するのに代えて、(黒鉛化グラファイトウ
ィスカー):(酸化チタン粒子)との重量比が15:1にな
るように混合したほかは、前記実施例1と同様にして実
施した。
結果を第1表に示す。
(比較例5) 前記実施例4において、回転容器による処理を行なわ
なかったほかは、前記実施例4と同様にして複合材を作
成し、この複合材につき、圧縮試験を行なって、得られ
た複合材の圧縮応力および圧縮弾性率を測定した。
結果を第1表に示す。
(評価) 第1表から明らかなように、実施例1、実施例3およ
び実施例4の複合材は比較例1、比較例2および比較例
5のいずれの複合材に比較しても、圧縮応力および圧縮
弾性率が向上していることを確認した。また、実施例2
の複合材は比較例3および比較例4の複合材に比較し
て、圧縮応力および圧縮弾性率が向上していることを確
認した。
[発明の効果] 本発明によれば、 (1) ウィスカーの表面に特定の粒子を固着させるこ
とにより、ウィスカーにおけるマトリックスとの濡れ性
を大巾に向上させ得るとともに、 (2) 操作が容易であり、しかもマトリックス中に高
い体積含有率で含有させることのできるウィスカーに改
質することができる、 という利点を有する工業的に有利なウィスカーの表面改
質方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法において好適に使用することので
きる撹乱装置の構成の一例を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 俊彬 東京都渋谷区恵比寿3丁目43番2号 日 機装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−69500(JP,A) 特開 平1−183577(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウィスカーと、セラミックス粒子、プラス
    チック粒子および金属粒子よりなる群から選択される少
    なくとも一種の粒子とを高衝撃力により撹乱混合して、
    前記粒子を前記ウィスカーの表面に固着させることを特
    徴とするウィスカーの表面改質方法。
  2. 【請求項2】前記粒子が、前記ウィスカーを含有する複
    合材料のマトリックスを形成する材料と同種の材料、も
    しくは前記マトリックスを形成する材料に対して親和性
    を有する材料からなる請求項1に記載のウィスカーの表
    面改質方法。
  3. 【請求項3】前記ウィスカーが気相成長炭素繊維である
    請求項1または2に記載のウィスカーの表面改質方法。
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