JP2671404B2 - 消臭剤 - Google Patents
消臭剤Info
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- JP2671404B2 JP2671404B2 JP63174950A JP17495088A JP2671404B2 JP 2671404 B2 JP2671404 B2 JP 2671404B2 JP 63174950 A JP63174950 A JP 63174950A JP 17495088 A JP17495088 A JP 17495088A JP 2671404 B2 JP2671404 B2 JP 2671404B2
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- Japan
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- aqueous solution
- bonded
- solution
- metal complex
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、消臭剤に関する。更に詳しくは、フタロシ
アニン金属錯体系の消臭剤に関する。
アニン金属錯体系の消臭剤に関する。
〔従来の技術〕および〔発明が解決しようとする課題〕 フタロシアニン金属錯体は、メルカプト化合物を酸化
分解し、無臭化させる作用を有している。この錯体は、
これを均一な溶液に調製した上で活用を図ることができ
るが、この場合には劣化速度が著しく大きくなるという
欠点を有している。そこで、この錯体を適当な支持体に
固定化することにより、機能の安定化および長寿命化を
図っているが、この場合には初期特性が低下するのを認
めない訳にはいかない。
分解し、無臭化させる作用を有している。この錯体は、
これを均一な溶液に調製した上で活用を図ることができ
るが、この場合には劣化速度が著しく大きくなるという
欠点を有している。そこで、この錯体を適当な支持体に
固定化することにより、機能の安定化および長寿命化を
図っているが、この場合には初期特性が低下するのを認
めない訳にはいかない。
本発明の目的は、フタロシアニン金属錯体の長寿命化
および初期特性低下の防止を同時に達成せしめる消臭剤
を提供することにある。
および初期特性低下の防止を同時に達成せしめる消臭剤
を提供することにある。
かかる目的を達成せしめる本発明の消臭剤は、フタロ
シアニン金属錯体をエステル結合させたビニルアルコー
ル基含有重合体の弱アルカリ水溶液よりなる。
シアニン金属錯体をエステル結合させたビニルアルコー
ル基含有重合体の弱アルカリ水溶液よりなる。
フタロシアニン金属錯体をエステル結合させるビニル
アルコール基含有重合体としては、ポリ酢酸ビニルの部
分けん化物または完全けん化物たるポリビニルアルコー
ル、更にはそれから導かれ、ビニルアルコール基を一部
残存せしめて市販されているブチラール化度約30以下の
ポリビニルブチラールなど水溶性のものが用いられる。
アルコール基含有重合体としては、ポリ酢酸ビニルの部
分けん化物または完全けん化物たるポリビニルアルコー
ル、更にはそれから導かれ、ビニルアルコール基を一部
残存せしめて市販されているブチラール化度約30以下の
ポリビニルブチラールなど水溶性のものが用いられる。
また、フタロシアニン金属錯体としては、テトラ−ま
たはオクタ−カルボキシフタロシアニンの3価鉄、コバ
ルト、ニッケル、銅などの錯体が一般に用いられる。
たはオクタ−カルボキシフタロシアニンの3価鉄、コバ
ルト、ニッケル、銅などの錯体が一般に用いられる。
これらの遊離カルボン酸型のテトラカルボキシフタロ
シアニン金属錯体と重合体中のビニルアルコール基との
縮合反応によるエステル化は、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミドなどによって代表される一般的な脱水触媒の存
在下で行われる。
シアニン金属錯体と重合体中のビニルアルコール基との
縮合反応によるエステル化は、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミドなどによって代表される一般的な脱水触媒の存
在下で行われる。
エステル化反応はまた、遊離カルボン酸型のテトラカ
ルボキシフタロシアニン金属錯体をベンゼン溶媒中など
で塩化チオニルと反応させ、カルボキシル基を酸クロラ
イド基に変換させた後、脱塩化水素化反応させても行う
ことができる。
ルボキシフタロシアニン金属錯体をベンゼン溶媒中など
で塩化チオニルと反応させ、カルボキシル基を酸クロラ
イド基に変換させた後、脱塩化水素化反応させても行う
ことができる。
このようにして得られるフタロシアニン金属錯体結合
ビニルアルコール基含有重合体は、必要に応じてアスコ
ルビン酸などを添加することにより予め8前後のpHに調
整した炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの水
溶液中に約5〜20重量%の濃度で溶解させ、溶解後そこ
に炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、アスコルビ
ン酸などを添加することにより、pHを約8.2〜8.5程度に
調整する。なお、溶解させる際には、溶解速度を大きく
するため、約70℃迄加熱してもよい。
ビニルアルコール基含有重合体は、必要に応じてアスコ
ルビン酸などを添加することにより予め8前後のpHに調
整した炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの水
溶液中に約5〜20重量%の濃度で溶解させ、溶解後そこ
に炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、アスコルビ
ン酸などを添加することにより、pHを約8.2〜8.5程度に
調整する。なお、溶解させる際には、溶解速度を大きく
するため、約70℃迄加熱してもよい。
フタロシアニン金属錯体をエステル結合させたビニル
アルコール基含有重合体を弱アルカリ水溶液に溶解させ
た本発明の消臭剤は、初期特性の低下が防止されかつ長
寿命化されるという特徴を有している。
アルコール基含有重合体を弱アルカリ水溶液に溶解させ
た本発明の消臭剤は、初期特性の低下が防止されかつ長
寿命化されるという特徴を有している。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1 フタロシアニンコバルト錯体結合ポリビニルアルコール
の合成および水溶液の調製 市販ポリビニルアルコール(平均重合度500)47.5gを
脱水ジメチルホルムアミド250mlに溶解させた溶液に、
フタロシアニンコバルト(II)錯体の5重量%ジメチル
ホルムアミド溶液50mlを加え、更にジシクロヘキシルカ
ルボジイミド6.1gを脱水縮合剤として添加し、氷浴中で
8時間撹拌した。
の合成および水溶液の調製 市販ポリビニルアルコール(平均重合度500)47.5gを
脱水ジメチルホルムアミド250mlに溶解させた溶液に、
フタロシアニンコバルト(II)錯体の5重量%ジメチル
ホルムアミド溶液50mlを加え、更にジシクロヘキシルカ
ルボジイミド6.1gを脱水縮合剤として添加し、氷浴中で
8時間撹拌した。
この反応混合物をエタノール中に滴下し、更にアルコ
ール洗浄をくり返すことにより、未反応物や反応溶媒を
除去し、生成物を室温下で真空乾燥した。
ール洗浄をくり返すことにより、未反応物や反応溶媒を
除去し、生成物を室温下で真空乾燥した。
得られたフタロシアニンコバルト錯体結合ポリビニル
アルコール5.0gを、アスコルビン酸を添加することによ
り予め8前後のpHに調整した炭酸水素ナトリウム水溶液
45ml中に溶解させ、溶解後そこにアスコルビン酸を添加
することにより、pHを8.2に調整した。
アルコール5.0gを、アスコルビン酸を添加することによ
り予め8前後のpHに調整した炭酸水素ナトリウム水溶液
45ml中に溶解させ、溶解後そこにアスコルビン酸を添加
することにより、pHを8.2に調整した。
初期特性評価試験 上記錯体結合ポリビニルアルコールの炭酸水素ナトリ
ウム水溶液を容量50mlのナスフラスコに入れ、ダイヤフ
ラムポンプを使用して、容量5のテドラ−バッグ中の
メチルメルカプタン含有空気(濃度20ppm)を水溶液中
にバッブリングしながら循環させた。その結果、循環空
気は約60分間で無臭化した。
ウム水溶液を容量50mlのナスフラスコに入れ、ダイヤフ
ラムポンプを使用して、容量5のテドラ−バッグ中の
メチルメルカプタン含有空気(濃度20ppm)を水溶液中
にバッブリングしながら循環させた。その結果、循環空
気は約60分間で無臭化した。
一方、錯体結合ポリビニルアルコール粉末を25℃、65
〜70%RH雰囲気中に7日間放置したものをナスフラスコ
中に入れ、粉末をスターラーで撹拌しながら用いたもの
については、循環空気の無臭化に約5日間を要した。
〜70%RH雰囲気中に7日間放置したものをナスフラスコ
中に入れ、粉末をスターラーで撹拌しながら用いたもの
については、循環空気の無臭化に約5日間を要した。
機能劣化試験 上記錯体結合ポリビニルアルコールの炭酸水素カリウ
ム水溶液(アスコルビン酸を添加することによりpHを8.
3に調整)について、水溶液調製後一定日数経過したも
のについて、初期特性評価試験を適用した。200日間経
過水溶液でも、調製直後の水溶液との間に、消臭能力に
殆んど差は認められなかった。
ム水溶液(アスコルビン酸を添加することによりpHを8.
3に調整)について、水溶液調製後一定日数経過したも
のについて、初期特性評価試験を適用した。200日間経
過水溶液でも、調製直後の水溶液との間に、消臭能力に
殆んど差は認められなかった。
一方、錯体結合ポリビニルアルコール5.0gを水酸化カ
リウム水溶液45ml中に溶解させ、そこに0.1N塩酸を添加
することによりpHを8.2に調整した水溶液を用いた場合
には、調製直後乃至約3週間では、若干炭酸水素カリウ
ム水溶液を用いたものよりも消臭能力が上廻っていた
が、それ以降は機能劣化が進み、150日間経過時にはそ
の機能が殆んど失われていた。
リウム水溶液45ml中に溶解させ、そこに0.1N塩酸を添加
することによりpHを8.2に調整した水溶液を用いた場合
には、調製直後乃至約3週間では、若干炭酸水素カリウ
ム水溶液を用いたものよりも消臭能力が上廻っていた
が、それ以降は機能劣化が進み、150日間経過時にはそ
の機能が殆んど失われていた。
実施例2 実施例1において、メチルメルカプタン含有空気の代
りに、エチルメルカプタン含有空気(濃度15ppm)が用
いられた。
りに、エチルメルカプタン含有空気(濃度15ppm)が用
いられた。
初期特性評価試験では、水溶液中にバッブリングさせ
た循環空気は、約50〜60分間で無臭化され、一方錯体結
合ポリビニルアルコール粉末を用いたものでは、無臭化
に約3.5〜4日間を要した。
た循環空気は、約50〜60分間で無臭化され、一方錯体結
合ポリビニルアルコール粉末を用いたものでは、無臭化
に約3.5〜4日間を要した。
また、機能劣化試験では、メチルカプタン含有空気の
場合とほぼ同様の結果が得られた。
場合とほぼ同様の結果が得られた。
実施例3 フタロシアニンコバルト錯体結合ポリビニルブチラール
の合成および水溶液の調製 ポリビニルブチラール(ブチラール化度約15)47.5g
を脱水ジメチルホルムアミド250mlに溶解させた溶液
に、フタロシアニンコバルト(II)錯体の5重量%ジメ
チルホルムアミド溶液50mlを加え、以下実施例1と同様
に処理し、フタロシアニンコバルト錯体結合ポリビニル
ブチラールの合成および水溶液の調製を行った。
の合成および水溶液の調製 ポリビニルブチラール(ブチラール化度約15)47.5g
を脱水ジメチルホルムアミド250mlに溶解させた溶液
に、フタロシアニンコバルト(II)錯体の5重量%ジメ
チルホルムアミド溶液50mlを加え、以下実施例1と同様
に処理し、フタロシアニンコバルト錯体結合ポリビニル
ブチラールの合成および水溶液の調製を行った。
この水溶液を用いて、メチルメルカプタン含有空気ま
たはエチルメルカプタン含有空気について、初期特性評
価試験ならびに機能劣化試験を行った結果、実施例1お
よび2とほぼ同等の結果が得られた。
たはエチルメルカプタン含有空気について、初期特性評
価試験ならびに機能劣化試験を行った結果、実施例1お
よび2とほぼ同等の結果が得られた。
Claims (1)
- 【請求項1】フタロシアニン金属錯体をエステル結合さ
せたビニルアルコール基含有重合体の弱アルカリ水溶液
よりなる消臭剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63174950A JP2671404B2 (ja) | 1988-07-15 | 1988-07-15 | 消臭剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63174950A JP2671404B2 (ja) | 1988-07-15 | 1988-07-15 | 消臭剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0226558A JPH0226558A (ja) | 1990-01-29 |
JP2671404B2 true JP2671404B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=15987568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63174950A Expired - Fee Related JP2671404B2 (ja) | 1988-07-15 | 1988-07-15 | 消臭剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2671404B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5663355A (en) * | 1979-10-31 | 1981-05-29 | Nippon Carbide Kogyo Kk | Deodorant |
JPS62104807A (ja) * | 1986-09-17 | 1987-05-15 | Hiroyoshi Shirai | 高分子金属錯体 |
JPS63174659A (ja) * | 1987-01-16 | 1988-07-19 | 日本カーバイド工業株式会社 | 消臭剤 |
JPS63209658A (ja) * | 1987-02-27 | 1988-08-31 | エヌオーケー株式会社 | フタロシアニン錯体系消臭材 |
-
1988
- 1988-07-15 JP JP63174950A patent/JP2671404B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5663355A (en) * | 1979-10-31 | 1981-05-29 | Nippon Carbide Kogyo Kk | Deodorant |
JPS62104807A (ja) * | 1986-09-17 | 1987-05-15 | Hiroyoshi Shirai | 高分子金属錯体 |
JPS63174659A (ja) * | 1987-01-16 | 1988-07-19 | 日本カーバイド工業株式会社 | 消臭剤 |
JPS63209658A (ja) * | 1987-02-27 | 1988-08-31 | エヌオーケー株式会社 | フタロシアニン錯体系消臭材 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0226558A (ja) | 1990-01-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |