JP2670589B2 - 有機廃棄物の発酵処理装置 - Google Patents

有機廃棄物の発酵処理装置

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JP2670589B2 JP6491490A JP6491490A JP2670589B2 JP 2670589 B2 JP2670589 B2 JP 2670589B2 JP 6491490 A JP6491490 A JP 6491490A JP 6491490 A JP6491490 A JP 6491490A JP 2670589 B2 JP2670589 B2 JP 2670589B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、廃鶏などの動物性廃棄物や漢方薬やビール
や酒の搾り糟などの植物性廃棄物を発酵処理する有機廃
棄物の発酵処理装置に関するものである。
[従来の技術] 一般に、廃鶏を発酵処理する場合には、発酵菌を添加
した廃棄物を発酵撹拌した後、乾燥して飼料や肥料を得
るが、それに使用される装置は、第11図のように廃棄物
を撹拌発酵する発酵槽101と撹拌発酵した混合物を乾燥
する乾燥槽102の2バッチで構成された。
しかし、これでは装置が大型化し、また発酵槽101か
ら乾燥槽102への発酵処理物の移し替え作業を要するた
め発酵処理効率が上がらなかった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、発酵槽と乾燥槽を一体化させ、発酵処理物
を移動させることなくワンバッチで発酵から乾燥までの
一連の処理を可能にした有機廃棄物の発酵処理装置を提
供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため提案される本発明の有機廃棄
物の発酵処理装置は、断面U字状の処理槽内で水平回転
軸にて支持され、前記処理槽の底面に沿って回動するよ
うに配設されたパドル型の撹拌羽根を設けるとともに、
前記処理槽の外周には、発酵および乾燥用の加熱手段を
設けた有機廃棄物の発酵処理装置において、前記処理槽
の上方には、廃棄物の投入孔を上部に形成し、かつ下部
には廃棄物の落下孔を形成した粗砕機を備え、この粗砕
機の内部には、少なくとも一対の歯車状のクラッシュロ
ーラを対向配置させて、その各々のクラッシュローラを
上方から下方へ回転することによって、前記投入孔から
落下投入された廃棄物を、双方のローラの隙間に挟み込
んで粗砕させるとともに、この粗粉機の下部には、前記
処理槽の天板に敷設されたラックレールと噛合する回動
可能なピニオンを備えて、前記処理槽の天板に敷設され
たラックレール上を自在に移動できるようにしている。
[作用] 請求項1に記載有機廃棄物の発酵処理装置では、少な
くとも一対の歯車状のクラッシュローラ構成された粗砕
機を備えているため、例えば、廃鶏などの有機廃棄物
も、一対の歯車状のクラッシュローラにより骨等が適度
に砕きながら、のしいかのように引き伸ばすので、粗砕
後は発酵菌が侵入しやすくなり、後の発酵工程を速やか
に進行させる効果を奏する。
また、この粗粉機は、その下部にピニオンを設けて、
処理槽の天板に敷設されたラックレールに回動可能に噛
合させて移動可能になっている。このため、処理槽を稼
働させている最中も、粗砕機を処理槽の上方から他へ移
動させて洗浄することができる。
[実施例] 以下に、本発明の一実施例を図とともに説明する。
第1図、図2は外観図である。
これらの図に見るように、発酵処理処理装置は、処理
槽1と機械室2を一体化して構成されている。
ここに、処理槽1は金属板製であって底部が断面U状
に形成されており、処理槽1の底部には撹拌羽根3が配
設され、この撹拌羽根3の上方にはムロ化空間4が形成
され、外周にはパネル状のヒーター11が配設されてい
る。
一方、機械室2にはモータ(不図示)、ブロワー(不
図示)が配設され、機械室の外壁には制御盤6が取り付
けられている。
撹拌羽根3はパドルであって、第4図のように角材製
の横羽根31と一対の縦羽根32とで構成されている。撹拌
羽根3は水平回転軸5に2枚取着されており、水平回転
軸5の回動により処理槽1の底面に沿って回転するよう
になっており、撹拌羽根3の横羽根31は水平回転軸5と
平行になるように配設されている。
処理槽1の底面と撹拌羽根3の横羽根31との間には、
第3図および第4図のように発酵菌死滅防止用の隙間S
(10〜15mm)が確保され、この隙間Sにより発酵菌が撹
拌羽根3の横羽根31によって処理槽の底面に押し付けら
れることがなくなるとともに、処理槽内での材料の移動
をスムーズにする。
水平回転軸5は上記モーターに連結されて正転・反転
するようになっている。
ムロ化空間4は、第4図に示したように、発酵時に生
じる二酸化炭素が滞留させ、廃棄物と水分調整剤と発酵
菌との混合物を二酸化炭素に接触させるためのものであ
る。
処理槽1と機械室2の間の仕切壁7には、上記ブロワ
ーに接続される空気吹出口71がムロ化空間4よりも上方
に形成され、水平回転軸5よりも下方には温度コントロ
ールセンサー72が処理槽1内に向けて突出している。処
理槽1の外壁8には排気口81がムロ化空間4よりも上方
に形成されている。82は覗き窓である。
また処理槽1の天板12には、第4図に示したように、
上蓋13で閉蓋される処理物投入口14が形成され、処理槽
1の底面15には、後述する下蓋16で閉塞される排出口17
が開設されている。
下蓋16は、第5図に示したように、下蓋本体の下方
に、周囲に立ち上がり壁を形成したトラフ板を支持脚片
を連結させて構成されている。
すなわち、下蓋本体16aは、排出口17より幾分小さめ
の形状に形成され、底面15に合わせた曲率の内板16cの
外側に、処理槽1の底面15に形成した排出口17よりも幾
分大きめに形成され、底面15に合わせた曲率の外板16d
を重合一体化させて形成され、この下蓋本体16aの下方
には、外板16dよりも十分な大きさを有し、周囲に立ち
上がり壁16fを形成したトラフ板16bを、支持脚片16eで
連結させている。
このような構造によれば、下蓋16で処理槽1の底面15
の排出口17を閉塞した状態では、内板16cの周囲と排出
口17との間に形成された隙間は、溝イを形成するため、
発酵処理中に処理槽1の底部に溜る油や水分は、同図の
矢印で示すように溝イから底面15と下蓋16との密着面を
通ってトラフ16bに落下達して油抜きや水抜きができ
る。
このため、水抜きをしない場合に比べ、後の乾燥工程
において、水分を除去する際の省エネルギを図ることが
できるばかりでなく、処理槽内に熱伝導の阻害となる油
膜ができ難く、有機廃棄物の発酵をスムーズに進行でき
る。
また、発酵菌が分解しにくい油を処理中に抜くことが
できるので、有機廃棄物の発酵をスムーズに進行でき
る。
本発明の発酵処理装置は、処理槽1の上方に粗砕機9
を備えている。
この粗砕機9は第6図に示すように、歯車状のクラッ
シュローラ91、92を上下2段にして箱体95内に収容し、
粗砕用モータ(不図示)にて回転駆動するように構成さ
れ、上段には粗目のクラッシュローラ91が、下段に細目
のクラッシュローラ92が配設されている。箱体95の上部
および下部には廃棄物の投入孔96および落下孔97が形成
されている。
一対のクラッシュローラ91、92は、その各々が、互い
に対向配置され、上方から下方へ回転するように回転自
在に設けられており、箱体95の上部に設けられた投入孔
96から廃棄物が落下されて来たときには、これらのロー
ラ91,92で挟み込み、のしいかのように引き伸ばして粗
砕するようにしてある。
尚、一対のクラッシュローラ92、92も、一対のクラッ
シュローラ91、91と同様の動作を行うようになってい
る。
したがって、廃鶏などの処理物は、上部に形成して投
入孔96から投入されると、上、下段のクラッシュローラ
91、91及びクラッシュローラ92、92によって挟まれ、骨
がつぶされ、のしいかのようになって、下方の落下孔97
から排出され、処理槽1に投入される。
また粗砕機9の下方両側にはピニオン93が取り付けら
れ、このピニオン93は処理槽1の天板に敷設されたラッ
クレール94と歯合している。
また、ラックレール94は、第5図に図示するように、
処理槽1の天板から突設するように設けられており、こ
れにより粗砕機9は処理槽1上を自在に移動できるの
で、処理槽1が稼働中でも粗砕機9は洗浄が可能とな
る。
以上のようにして構成される処理装置は、制御盤6の
操作スイッチをオンにすれば、温度コントロールセンサ
ー72およびタイマー(不図示)にてヒーター11、上記ブ
ロワーおよび撹拌羽根3を自動制御して、発酵処理工程
を全自動で行えるようになっている。なお、粗砕機は、
別の制御で行なっても良い。
次に、有機廃棄物の発酵処理装置の動作を発酵処理工
程に従って説明する。
発酵処理工程は、第8図のように有機廃棄物を粗砕処
理して水分調整剤および発酵菌ともに処理槽1に投入す
る粗砕・投入工程と、有機廃棄物と水分調整剤と発酵菌
とを混合撹拌しながら発酵最適温度まで加熱して混合物
を得る撹拌・加熱工程と、混合撹拌および加熱を停止し
て混合物Aを二酸化炭素に接触させた状態で一定時間放
置するムロ化工程と、発酵菌が対数増殖期に入ってから
発酵最適温度を維持しつつ混合物を撹拌させながら発酵
させる発酵工程と、発酵後に乾燥して発酵処理物を得る
乾燥工程とからなる。
まず、粗砕・投入工程においては、ヌカおよびフスマ
等の水分調整剤を15Kg(1羽につき0.3Kg)処理槽1に
投入したのち、粗砕機9を処理槽1の投入口14の上方に
位置させて、廃鶏を50羽(1.7Kg/羽)粗砕機9で粗砕処
理しつつ投入口14から処理槽1内に落下させ、続いて発
酵菌0.37Kg(廃鶏1000Kgにつき2Kg)も処理槽1に投入
し、その後投入口14に蓋13をする。廃鶏は粉砕されるこ
とにより、羽根が剥がれ、羽根、肉、骨は砕かれるとと
もに多くの傷が入る。処理槽1内では、撹拌羽根および
ヒーターにより混合物Aを撹拌しながら、混合物Aの実
体温度が発酵最適温度42゜前後になるまで加熱する。
撹拌羽根3は、停止を挟んで正転・逆転する。正転・
逆転時間は各15分、停止時間は1分、回転数は1r.p.mと
する。
ムロ化工程では、処理槽1の撹拌羽根3およびヒータ
ー11の作動を停止した後、二酸化炭素を混合物Aに接触
させた状態で放置してムロ化させる。これにより発酵菌
に二酸化炭素を充分に供給することができ、また発酵菌
の外界に急激な変化を生じさせず、発酵菌にとって良好
な遅滞期の環境を作り出すことができ、発酵菌の対数増
殖期において円滑な増殖が得られ、発酵効率が高くな
る。なお、放置時間が長いと、嫌気性菌が増え好気性菌
が死ぬので、放置時間は約2時間とする。この工程で
は、混合物の温度を37℃〜40℃に保ち、また余熱および
発酵熱で保温が可能であるのでヒーター11は停止させて
おく。
発酵工程では、混合物Aの実体温度を45℃に維持す
る。そのためにヒーター11をオン・オフ制御し、混合物
Aの実体温度が45℃以上になると上記ブロワーを稼働さ
せて冷却する。撹拌羽根3は停止を挟んで正転・逆転す
る。正転・逆転時間は各15分、停止時間は1分、回転数
は1r.p.mとする。また、上記ブロワーにて空気吹出口71
から処理槽1内に酸素を供給し、排気口81から排出す
る。この時期には、処理槽1に振動手段で振動を与えて
発酵を促進するようにしてもよい。発酵時間は6時間と
する。これにより発酵菌が対数増殖期に入り、発酵・分
解が活発に進行する。
乾燥工程では、ヒーターとブロワーにて混合物Aの実
体温度を95゜前後にして高温乾燥し、混合物Aの水分が
10%になるまで乾燥する。撹拌羽根3は、停止を挟んで
正転・逆転する。正転・逆転時間は各5分、停止時間は
20秒。回転数を4r.p.mとする。乾燥開始後、混合物はし
ばらくは発酵するが徐々に乾燥状態に移行する。乾燥時
間は11〜12時間とする。この乾燥工程で同時に殺菌をす
る。また、撹拌羽根3は、混合物の水分が多い発酵工程
では、第7図(a)のように混合物は処理槽1の底部に
おいて撹拌羽根3は混合物を撹拌し、それと同時に角材
製の横羽根31にて、廃棄物の骨や羽根など硬質のものを
すりつぶしながら撹拌できる。また、撹拌羽根3はスク
レーパー機能を有し、混合物Aが半流動化しても撹拌が
可能である。
次に混合物Aの水分が少なくなる乾燥工程では、第7
図(b)(c)のように撹拌羽根3の横羽根31で混合物
Aを絡めて持ち上げ、その後廃棄物を自重で落下させて
水平回転軸5に当てて崩すようにする。撹拌羽根3の稼
働中は以上の動作が繰り返されるので乾燥効率を向上さ
せることができる。
また、隙間Sの存在により、撹拌羽根3の回動中にお
いてヒーター11の加熱により高温となった処理槽1に発
酵菌が押し付けられて死滅することがなくなり、また混
入した異物が処理槽1と撹拌羽根3の間に挟まりにくく
故障も予防できる。
なお発酵工程においては、上記モーターの発熱を利用
した熱風を処理槽1内に送って発酵を促進してもよい。
また加熱手段11はヒーターの他に処理槽1内に熱風を
送る構造のものであっても良い。
第9図は撹拌羽根を設けた処理槽の別例を示してい
る。
この例では、一方の撹拌羽根3の横羽根31aは水平回
転軸5に対して僅かに傾斜し、他方の撹拌羽根3の横羽
根31は水平回転軸5と平行となるように配設されてい
る。
したがって、傾斜横羽根31aと水平横羽根31とで混合
物Aを交互に撹拌することができ、撹拌効率を一層向上
させることができる。なお、その他の構成は、動作は前
述例と同じであるために同符号を付して説明を省略す
る。
第10図は、別の撹拌羽根を設けた例を示している。
この例では、撹拌羽根3の一対の縦羽根32は撹拌羽根
3の回転方向にずらせて(例えば15゜)、横羽根31を撹
拌羽根3の回転方向にねじれ配置している。
より詳しくは、第10図に図示されているように、パド
ル型の撹拌羽根3は、駆動モーター(図示せず)によっ
て、正転・反転可能とされ、一対のほぼ等長の縦羽根3
2、32と、板状の横羽根31とを有し、一対の縦羽根32、3
2は、一方の縦羽根32と他方の縦羽根32とが、水平回転
軸5の回転方向にねじれ角(例えば15゜)をなすよう
に、各々の一端部が水平回転軸5に取着され、横羽根31
を、処理槽1内に収容される混合物Aに接するように、
水平回転軸5の回転方向にねじれ角をなすように各々の
一端部が取着された一対の縦羽根32、32の各々の他端部
の間に接続して、横羽根31が、図示するように、水平回
転軸5に対して平行に且つねじれ配置された状態で、処
理槽1の底部曲面に沿って回動するようにしてある。
したがって、横羽根31は水平回転軸5に対して斜めに
位置した状態で回動することとなり、よって撹拌羽根3
を正転・反転させると、混合物は処理槽1内を横方向
(水平回転軸5の軸方向)に往復移動して撹拌効率を一
層向上させている。
より詳しくは、板状の横羽根31が、一対の縦羽根32、
32の他端部に水平回転軸5に対して平行に取り付けられ
ているので、横羽根31が、処理槽1の底部曲面に沿って
回動する。このため、処理槽1内の混合物Aを、横羽根
31と処理槽1の内周面とにより効率良くすりつぶすこと
ができる。
しかも、横羽根31が、水平回転軸5に対しねじれ配置
されているため、水平回転軸5の軸方向に対して傾斜し
て設けられることになる。このため、横羽根を水平回転
軸5の軸方向に対して、平行に設けた場合に比べ、横羽
根の長さ(面積)を長く(大きく)することができる。
したがって、水平回転軸5の軸方向に対して平行に横羽
根を設けた場合に比べ、処理槽1内の混合物Aを、横羽
根31と処理槽1の内周面とにより、より一層、効率良
く、すりつぶすことができる。
また、横羽根31が、上述したように、処理槽1の底部
曲面に沿って回動するので、発酵させる混合物Aを処理
槽1内の内周面からかき取るという効果に優れている。
したがって、横羽根31は、一度に、絡めて持ち上げた持
ち上げる有機廃棄物の量が多いので、横羽根31に絡めて
持ち上げられた有機廃棄物を水平回転軸5の上方からそ
の自重により水平回転軸5へ落下させて、砕くという効
率に優れている。
横羽根31が、水平回転軸5に対しねじれ配置されてい
るため、水平回転軸5の軸方向に対して傾斜して設けら
れることになる。このため、横羽根を水平回転軸5の軸
方向に対して、平行に設けた場合に比べ、横羽根の長さ
(面積)を長く(大きく)することができる。
したがって、水平回転軸5の軸方向に対して平行に横
羽根を設けた場合に比べ、一度に、絡めて持ち上げた持
ち上げる有機廃棄物の量が多く、横羽根31に絡めて持ち
上げられた有機廃棄物を水平回転軸5の上方からその自
重により水平回転軸5へ落下させて、砕くという効率が
更に優れている。
更に、横羽根31は、水平回転軸5に対してねじれ配置
されているので、横羽根31は、水平回転軸5の軸方向に
斜めに回動する。これにより横羽根31が、収容槽1内に
収容された有機廃棄物に当たると、有機廃棄物は、横羽
根31の傾斜に従って、水平回転軸5の軸方向に対し、斜
め方向に移動する。
したがって、水平回転軸5を正転・逆転させることに
より、収容槽1内に収容された有機廃棄物を往復移動さ
せることができる。
また、横羽根31に絡められて持ち上げられた有機廃棄
物が、水平回転軸5の上方からその自重により水平回転
軸5へ落下して砕かれる際に、落下する有機廃棄物は、
横羽根31の傾斜にしたがって、水平回転軸5の軸方向に
概ね斜め落下するため、収容槽1内に収容された有機廃
棄物を水平回転軸5の軸方向に対し概ね斜め方向に砕く
こともできる。
また、一方の撹拌羽根3の横羽根31aは第2実施例と
同様に水平回転軸5に対して僅かに傾斜させて撹拌効率
をさらに向上させている。なお、発酵処理物の排出時に
も撹拌羽根3を正転・逆転を継続することにより、短時
間で排出することができる。その他の構成は第1実施例
と同じであるために同符号を付して説明を省略し、その
他の動作も第1実施例と同じであるために説明を省略す
る。
このような有機廃棄物の発酵処理装置は、廃鶏の他
に、魚、牛、豚などの動物性廃棄物や、漢方薬、ビー
ル、酒の搾り糟など植物性廃棄物、蓄糞,有機汚泥類、
動物性廃棄物と植物性廃棄物の混合物の発酵処理にも使
用できる。
また、発酵処理装置の処理容量の変更は、設計変更で
対応でき、例えば500羽の廃鶏を一度に処理することも
可能である。
[効果] 本発明の有機廃棄物の発酵処理装置によれば、撹拌羽
根の回動制御を変えることによって処理物の乾燥も効率
良く行なうことができ、材料を移動させることなくワン
バッチで発酵、乾燥が可能となる。
また、有機廃棄物は一対の歯車状のクラッシュローラ
を備えた粗砕機で処理されるため、例えば、廃鶏などの
有機廃棄物も、一対の歯車状のクラッシュローラにより
骨等を粉々に砕け、のしいかのようになり、発酵菌を侵
入しやすくするので、丸ごと処理でき、後の発酵工程を
速やかに進行させる効果がある。
更に、粗砕機をピニオンとラックレールによって処理
槽上を自在に移動できるので、処理槽が発酵処理中であ
っても、粗砕機を洗浄することができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】 第1図(a),(b),(c)は本発明の発酵処理装置
の外観を示す正面図、側面図および背面図、第2図は発
酵処理装置の斜視図、第3図は発酵処理装置の縦断面
図、第4図は混合物が入った状態を示す縦断面図、第5
図はその処理槽の底面部分の縦断面図、第6図(a),
(b)は粗砕機の縦断面図および横断面図、第7図
(a),(b),(c)は撹拌羽根による混合撹拌の動
作を示す断面図、第8図は発酵処理工程のフローチャー
ト、第9図は発酵処理槽の別例を示す縦断面図、第10図
はラックレールを設けた発酵処理装置の縦断面図、第11
図は従来例の断面図である。 (符号の説明) 1……処理槽 11……加熱手段(ヒーター) 15……処理槽の底面 16……下蓋 16a……下蓋本体 16b……トラフ板 16c……内板 16d……外板 16e……立ち上がり壁 16f……支持脚片 17……底面の排出口 3……撹拌羽根 31、31a……横羽根 32……縦羽根 5……水平回転軸 S……隙間 9……粗砕機 91、92……歯車状のクラッシュローラ 93……ピニオン 94……ラックレール 96……廃棄物の投入孔 97……廃棄物の落下孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 潤 大阪府富田林市木戸山町579―1 リメ インズKハイツ202号 (56)参考文献 特開 平1−145388(JP,A) 特開 昭61−281091(JP,A) 特開 昭57−111293(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面U字状の処理槽内で水平回転軸にて支
    持され、前記処理槽の底面に沿って回動するように配設
    されたパドル型の撹拌羽根を設けるとともに、前記処理
    槽の外周には、発酵および乾燥用の加熱手段を設けた有
    機廃棄物の発酵処理装置において、 前記処理槽の上方には、廃棄物の投入孔を上部に形成
    し、かつ下部には廃棄物の落下孔を形成した粗砕機を備
    え、 この粗砕機の内部には、少なくとも一対の歯車状のクラ
    ッシュローラを対向配置させて、その各々のクラッシュ
    ローラを上方から下方へ回転することによって、前記投
    入孔から落下投入された廃棄物を、双方のローラの隙間
    に挟み込んで粗砕させるとともに、 この粗粉機の下部には、前記処理槽の天板に敷設された
    ラックレールと噛合する回動可能なピニオンを備えて、
    前記処理槽の天板に敷設されたラックレール上を自在に
    移動できるようにしていることを特徴とする有機廃棄物
    の発酵処理装置。
JP6491490A 1990-03-15 1990-03-15 有機廃棄物の発酵処理装置 Expired - Fee Related JP2670589B2 (ja)

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