JP2667488B2 - 電磁式燃料噴射弁 - Google Patents

電磁式燃料噴射弁

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エンジンの燃料供給に使用される電磁式燃
料噴射弁に係り、更に詳細には、弁座の上流側で燃料に
旋回力を与える上流旋回方式の電磁式燃料噴射弁の構造
に関する。
〔従来の技術〕
自動車エンジンに使用される電磁式燃料噴射弁は、混
合気形成を良好にするため、燃料微粒化を図る種々の技
術が提案されている。燃料微粒化の代表的な手法として
は、ニードル弁の先端にチップを設けて噴射燃料を衝突
させたり、燃料に旋回力を与えて、液膜状に噴射させる
ことで、燃料微粒化を促進させるものがある。このう
ち、後者のものは、例えば、特開昭60−35169号公報,
特開昭61−232378号公報等に開示されるように弁座の下
流側にスワールオリフィスを設けて、燃料に旋回力を付
与しつつ噴射させる下流旋回方式のものがある。
更に最近では、下流旋回方式に代わるものとして、弁
座の直ぐ上流に燃料旋回力発生素子(スワラー)を配置
した上流旋回方式の電磁式燃料噴射弁が提案されてい
る。
第7図は、上流旋回方式の基本構造図で、10はノズル
体、11はノズル体に形成した弁座、12は弁座の直ぐ上流
に設けた環状の燃料旋回力発生素子で、燃料旋回力発生
素子12は、その内径部に弁体(ボール弁)14を導入し
て、この弁体の軸方向の移動をガイドし、外径部から弁
座に面する側の端面にかけて複数の燃料通路溝13が形成
される。燃料通路溝13の一面は、ノズル体10の内面によ
って覆われて通路を構成する。
ボール弁14は、ロッド15を介してプランジャ(図示せ
ず)と結合され、図示されない戻しばねで弁座11側に付
勢され、プランジャ及びボール弁14が電磁力で戻しばね
の力に抗して吸引されると燃料通路溝13は、燃料旋回力
素子の中心に対し偏心するよう配設されているため、燃
料通路溝13を通過した燃料は、ボール弁14の面に沿って
旋回しつつ、噴出口(オリフィス)10aを介して噴射弁
外部に噴射される。
大器に噴射される際の燃料の広がり角は、燃料旋回力
発生素子の中心軸(ボール弁中心)に対する燃料通路溝
13の偏心量1により決定され、偏心量1が大きいほどこ
の広がり角は大きくなる。
この広がり角は、適用されるエンジンシステムにより
異なり、多点燃料噴射(MPI)方式では、15゜〜25゜、
単点燃料噴射(SPI)方式では、55゜〜65゜が一般的で
ある。具体的な偏心量は、SPIシステムの場合には、偏
心量1を燃料通路溝13が燃料旋回力発生素子12の内周の
接線に近づく程度に偏心させ、これに対しMPI方式で
は、偏心量1は中心軸に近づく程度のものとしている。
なお、この上流旋回方式は、燃料微粒化に効果的であ
るものとして評価されている。
〔発明が解決しようとする課題〕 ところで、このような上流旋回方式を採用する場合、
性能向上化のためには、燃料噴霧特性(噴霧角,微粒
化)のほかに要求燃料噴射量の確保を図ることが欠かせ
ない要素となる。このうち、要求燃料噴射量を阻害する
要因として次のようなものがある。
第1は、繰り返し燃料噴射を行なう上で要求燃料量の
再現性に支障をきたすもので、次の点の配慮が充分でな
いため生じていた。
すなわち、本発明者らは、上流旋回式噴射弁の開発に
あたり、繰り返しの燃料噴射量にばらつきが生じている
原因究明を行ない、特に噴霧広がり角の小さいMPI方式
にその傾向が大きく、究明の結果、ボール弁14の外径D
と燃料旋回力発生素子12の内径dとの間に生じる軸流エ
ネルギーが旋回エネルギーに較べて大きいと、生じるこ
とがわかった。そしてこの軸流エネルギーと旋回エネル
ギーに影響を与えるのが、ボール弁14の外径Dと燃料旋
回力発生素子12の内径dとの間のクリアランスGで、ク
リアランスGが大きくなるほど、このクリアランスを流
れる軸流の成分が増し、ある限度を超えると、燃料旋回
力発生素子の通路溝で形成される旋回エネルギーよりも
軸流エネルギーが大きくなる。特に、MPI方式のように
燃料通路溝13の偏心量1を小さくして、旋回力を抑制し
たときにこの現象が顕著となる。そして、このような現
象が生じると、ボール弁14は、旋回運動時に旋回力によ
って与えられるセンタリング機能が損なわれて揺動し、
燃料旋回力発生素子12の内壁面に対し任意の当接運動を
繰り返すことになる。この場合、燃料通路溝13の出口を
塞ぐように当接する場合と、塞がないように当接する場
合とでは、旋回運動と軸流運動の損失割合が異なるた
め、ノズル10から噴射される燃料噴射量にばらつきが生
じ、その結果、燃料噴射量の再現性を低下させることに
なる。換言すれば、このような現象によりオリフイス10
aの流量係数を不安定なものとして燃料再現性が低下す
る。
第2は、燃料旋回力発生素子の形状精度からくる問題
で、この場合には精度が悪いと当初から要求燃料量を確
保しえない問題が生じる。
これを第5図により説明すると、第5図の(イ)は、
燃料旋回力発生素子に形成した燃料通路溝の偏心量1と
噴射量及び噴霧角,粒径の関係を、(ロ)は燃料通路溝
の溝深さと噴射量の関係を、(ハ)は燃料通路溝の溝幅
と噴射量の関係を示す。第5図(イ)(ロ)(ハ)に示
すように電磁式燃料噴射弁より噴射される燃料の噴射量
特性は、燃料旋回力発生素子の溝の偏心量1に大きく影
響され、溝幅,溝深さの影響度は小さい。この影響は、
電磁式燃料噴射弁の噴霧特性にも表れる。
従って、燃料旋回力発生素子の溝の偏心量1が均一で
あることが望まれる。この形状精度に応えるためには、
加工精度のよいものを使用する必要がある。ところで、
このような溝付きの燃料旋回力発生素子を形成する一般
的な手法として、切削加工によるものが考えられるが、
加工精度の点で問題があり、偏心量1の均一性を保つこ
とが困難で、しかも、施盤,フライス等の多工程となる
と共に、旋回力発生素子の角部に発生するバリの除去に
多大な時間を費やすことになる。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、そ
の主たる目的とするところは、上流旋回方式の電磁式燃
料噴射弁で課題とされる要求噴射燃料量の確保を図り、
加えてこの種電磁式燃料噴射弁の加工の容易性,コスト
の低減化を図ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記主たる目的を解決するために、本発明は第1の課
題解決手段として、噴射弁本体の内部に、コアを含む電
磁コイル,弁体付きのプランジャ,前記プランジャ及び
弁体を弁座側に付勢する戻しばね等を内装し、前記電磁
コイルの励磁,励磁解除及び戻しばねの力で前記プラン
ジャを往復動させて、前記弁体の弁開閉動作を行なう方
式の電磁式燃料噴射弁において、 前記弁座の直ぐ上流側に、環状形の燃料旋回力発生素
子で、その内径部が前記弁体の軸方向移動をガイドし、
外径部が燃料を弁座寄りの端面に導き、弁座寄りの端面
には前記内径部の中心に対し偏心した燃料通路溝が複数
配設される環状の燃料旋回力発生素子を配置し、且つこ
の燃料旋回力発生素子の内径φDと前記弁体の外径φd
との間には、D−d≦0.028mmなる関係が成立するよう
設定してなる。
また、第2の課題解決手段としては、第1の課題解決
手段同様の燃料旋回力発生素子を、焼結部材或いはステ
ンレス合金鋼を基礎とした冷間鍛造加工品により形成し
てなる。
〔作用〕
第1の課題解決手段によれば、上流旋回方式の電磁弁
における弁体の外径φDと燃料旋回力発生素子の内径φ
dとの関係を、D−d≦0.028mmとして弁体の外径と燃
料旋回力発生素子の内径とのクリアランスを小さくする
ことで(従来のクリアランスはD−dが0.040mm程度で
ある)、クリアランスに流れる燃料の軸流運動エネルギ
ーを従来に較べ約1/2と小さくできる。
そして実験の結果によれば、上記関係式を満足させる
ことで、燃料旋回力発生素子に形成した燃料通路溝(偏
心溝)によりつくられる旋回運動エネルギーが、常に軸
流運動エネルギーよりも大となる結果が得られた。
そしてこの旋回流は弁体の下面側にそって流れること
で弁体に対して良好なフローティング作用が働き、ひい
ては各燃料通路溝から流出して生じる各燃料旋回流のバ
ランスがとれて、これらの旋回流によって、弁体がセン
タリングされる。その結果、弁体のがた振れがなくな
り、開弁時には、常に弁体が適正な姿態を保つことで、
弁体が燃料通路溝を塞ぐことなく、弁体と弁座間の環状
クリアランスを適正な形で保つことで、燃料の計量オリ
フィスに対する流量係数の安定化を図り燃料噴射の繰り
返し再現性を保証し、要求燃料量を常に確保することが
できる。
また、第2の課題解決手段によれば、燃料旋回力発生
素子を、焼結部材或いはステンレス合金鋼を基礎とした
冷間鍛造品により形成するが、この場合、燃料旋回力発
生素子の加工上の留意点は、燃料通路溝の偏心量1だけ
に限られる。そして、この燃料通路溝は構造が簡単なた
め、主に冷間鍛造加工だけで容易に且つ高精度に加工成
形できる。また、主に冷間鍛造だけで加工でき切削を不
要とするので、切削作業により生じる有害なばり,かえ
りの発生を防止する。そして、このように燃料旋回力発
生素子の加工精度を向上させることで、これに形成され
る各燃料通路溝の偏心量1の均一性を保ち、燃料の噴霧
特性(噴霧角,粒径)を向上させる他に、燃料旋回力発
生素子に複数の燃料通路溝を形成した場合の各偏心量1
の均一性を保つことで、各燃料通路溝から流出する燃料
がバランスのとれた旋回力を発生させ、その結果、弁体
に対して良好なセンタリング機能を発揮させることがで
き、弁体の動作を安定に行なうようにして要求噴射量特
性の向上化を図りえる。
なお、下流旋回方式でも例えば特開昭61−232378号公
報に開示されるように燃料旋回力発生素子を焼結部品で
形成しているが、下流旋回方式の場合には、燃料旋回機
構部と燃料計量部とが一体構造となっており、オリフィ
スを有しているため、加工工数として冷間鍛造加工及び
切削加工が必要で、加工コストがかかる。また熱間鍛造
の場合には熱歪で燃料通路溝の偏心量1の精度を確保し
えない問題がある。
〔実施例〕
本発明の実施例を図面に基づき説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す縦断面図で、第2図
は本実施例に用いる燃料旋回力発生素子の斜視図であ
る。なお、これらの図面中、既述した第7図の符号と同
一のものは、同一或いは共通する要素を示す。
第1図において、1は噴射弁本体となるヨークで、ヨ
ーク1内にコア2,電磁コイル3等からなるコイル組立体
4が固定状態で内装される。5はプランジャで、一端に
リング6が、他端にロッド15が塑性流動を利用した結
合,溶接または緊迫結合等により一体結合される。さら
にロッド15は、先端にボール弁14が溶接にて一体結合さ
れる。また、プランジャ5は、噴射弁本体1中央に軸心
方向に沿って設けた燃料通路7に内装され、コア2と同
一方向となるように配置される。リング6はその一部が
コア2の一端内周に摺動可能に嵌装される。プリンジャ
5の一端内周とコア2内のねじ力調整棒8との間に戻じ
ばね9が介装される。
ヨーク1の下端には、ノズル体10が取付けられる。ノ
ズル体10は筒形を呈して、その内部に弁座11が形成さ
れ、弁座11の下流に燃料噴射口10aが配設され、一方、
弁座11の上流側に燃料旋回力発生素子12が固定配置され
る。
燃料旋回力発生素子12は、その本体がこま形の環状体
で構成され、環状体12の内径部(内周)にボール弁14が
軸方向に往復動可能に案内されるように導入される。ま
た、環状体12の外径部(外周)から弁座11側に向いた一
端面(弁座寄り端面)にかけて、複数の燃料通路溝13の
配設される。この燃料通路溝13は、第2図に示すよう
に、燃料旋回力発生素子12の中心軸に対して1分だけ偏
心しており、また通路溝13は、一面がノズル体10の内面
に覆われて通路を形成する。燃料通路溝13の出口は、ボ
ール弁14が弁座に接している状態の時にボール弁14の中
心より下面に対面するように位置付けられる。第3図及
び第4図は、燃料旋回力発生素子12の他の例を示すもの
で、第3図では、環状の燃料旋回力発生素子12の外径部
に4個の平坦面12aを形成し、この平坦面12aとノズル体
10の内周面とで形成される空間で燃料通路空間を形成
し、溝そのものは、弁座寄り端面のみに形成している。
第4図では、燃料旋回力発生素子12の外径部にL字形の
切欠き面12bを形成したもので、この切欠き面12bとノズ
ル体10の内周とで燃料通路空間を確保する。
16はボール弁14の移動量を規制するためのストッパ
で、ノズル体10の上部に配置される。
17はヨーク1にあけられた燃料供給孔である。
次に本実施例の動作を説明する。
コネクタ18を介して電磁コイル3を、決定されたデュ
ーティのオン,オフ信号により通電制御することで、電
磁コイル3が励磁及び励磁解除され、電磁コイル3が励
磁されると、コイル3,コア2,ヨーク1,プランジャ5で時
期回路が形成され、プランジャ5と共にボール弁14がコ
ア2側へ磁気吸引される。これにより、ボール弁14と弁
座11間に環状の流路(微小隙間)が確保され開弁状態と
なる。
そして、燃料は燃料配管20を通り、ヨーク外周の燃料
供給孔17からコイル組立体4外周とヨーク1内周との間
の燃料通路19,中央通路7を介して燃料旋回力発生素子1
2に形成した燃料通路溝13を通り、燃料旋回力発生素子
の内周側に流出する。この流出により燃料は、通路溝13
が偏心しているため、ボール弁の下面外周に沿って旋回
を伴いつつ流れ、弁座11を通って、オリフィス10aによ
り計量されつつ旋回力で決定される噴霧角に広がって噴
射される。
このような燃料噴射動作を行なう場合、リング6がプ
ランジャ5の移動をガイドし、燃料旋回力発生素子12の
内周がボール弁14の移動をガイドするものである。
そして、本実施例では、燃料旋回力発素子12の内径φ
Dとボール弁14の外径φdとの差を、D−d≦0.028mm
とすることで、つぎのような作用,効果が生じる。
すなわち、発明が解決すべき課題でも述べたように、
上記クリアランス(D−d)の部分には、燃料が旋回し
ないで流れる軸流成分が存在し、この軸流成分はクリア
ランスが大きいほど大きくなり、このクリアランスが大
きくなると、第6図にも示すように要求燃料噴射量の再
現性を悪化させる要因ともなる。
本実施例はクリアランス(D−d)をどのように設定
すれば燃料噴射再現性を良好に保てるか実験的に求め、
第6図はこの実験結果を示したものである。
この実験では、燃料噴射の再現性をΔqを持って表わ
し〔Δqは電磁弁を開き放しにして燃料を連続的に流し
て(このような連続流を静流と称する)燃料噴射を行な
った時の燃料噴射量を10回計測したときの最大流量計測
値と最小流量計測値の差で、ここで静流の絶対量を185c
c/minとしている〕、クリアランス(D−d)は、0.028
mm以下にて再現性Δqは2cc/min以下となり、連続的に
流れる噴射量(185cc/min)に対して2%以下の目標値
を満足させている。
すなわち、D−d≦0.028mmとすることで、軸流の流
れを少なくし、ほとんどの燃料を燃料旋回力発生素子の
通路溝13側に流すことで、軸流エネルギーを旋回エネル
ギーに対して常に小さくすることができるため、ボール
弁14が下面側から旋回流の均等なフローティング作用を
受けてセンタリングされ、その結果、燃料通路溝13を塞
ぐことなく、しかも回弁時に形成されるボール弁14と弁
座11間の環状隙間を安定した状態で保つことで、オリフ
ィスの流量係数を安定化させ、燃料噴射量再現性を向上
させることができる。
また本実施例では、燃料旋回力発生素子12を焼結部材
或いはステンレス合金鋼を基礎とした冷間鍛造品で形成
する。このうち、焼結部材としては、ニッケル−鉄合金
を基礎としたものが用いられる。
このような冷間鍛造品を用いた場合には、次のような
利点を有する。
すなわち、燃料旋回力発生素子12は、環状体で構成さ
れ、この外面に旋回力発生用の偏心溝13を形成した単純
な構造を呈するため、主に冷間鍛造によるプレス成形だ
けで製作することが可能であり、加工工数が少なく、し
かも加工上の留意点は、燃料通路溝の偏心量1だけで、
この溝をプレス加工で形成する場合には、切削加工に較
べ容易に且つ高い精度で行ない得る。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、第1の課題解決手段で
は、燃料旋回力発生素子の内径と弁体の外径との間に寸
法的な工夫を施すことで、上流旋回方式に用いる燃料旋
回力発生素子の旋回エネルギーを時流エネルギーよりも
常に安定して大きくでき、燃料噴射量の再現性を向上さ
せ、また第2の課題解決手段では、燃料旋回力発生素子
の燃料通路溝の偏心量精度を向上させることで、燃料噴
射量特性を高めることで、これらの課題解決手段により
要求燃料噴射量の確保を図ることができる。
さらに第2の課題解決手段では、燃料旋回力発生素子
の加工の容易、加工工数を少なくすることで加工コスト
の低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す縦断面図、第2図は上
記実施例に用いる燃料旋回力発生素子の斜視図、第3図
及び第4図は燃料旋回力発生素子の他の例を示す斜視
図、第5図は燃料旋回力発生素子の燃料通路溝の偏心
量,溝深さ及び溝幅と噴射量との関係を示す特性図、第
6図は燃料旋回力発生素子の内径Dと弁体の外径dとの
差に対する燃料量変動量の関係を示す再現性特性図、第
7図は本発明の適用対象となる上流旋回方式の原理図で
ある。1……噴射弁本体、2……コア、3……電磁コイ
ル、4……コイル組立体、5……プランジャ、9……戻
しばね、10……ノズル体、10a……オリフィス、11……
弁座、12……燃料旋回力発生素子、13……燃料通路溝
(偏心溝)、14……弁体(ボール弁)、15……ロッド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 栄一 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社日立製作所佐和工場内 (56)参考文献 特開 平2−125957(JP,A) 特開 昭55−104564(JP,A) 特開 昭60−222557(JP,A) 特開 昭59−70871(JP,A) 特開 昭61−232378(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】噴射弁本体の内部に、コアを含む電磁コイ
    ル,弁体付きのプランジャ,前記プランジャ及び弁体を
    弁座側に付勢する戻しばね等を内装し、前記電磁コイル
    の励磁,励磁解除及び戻しばねの力で前記プランジャを
    往復動させて、前記弁体の弁開閉動作を行なう方式の電
    磁式燃料噴射弁において、 前記弁座の直ぐ上流側に、環状形の燃料旋回力発生素子
    で、その内径部が前記弁体の軸方向移動をガイドし、外
    径部が燃料を弁座寄りの端面に導き、弁座寄りの端面に
    は前記内径部の中心に対し偏心した燃料通路溝が複数配
    設される環状の燃料旋回力発生素子を配置し、且つこの
    燃料旋回力発生素子の内径φDと前記弁体の外径φdと
    の間には、D−d≦0.028mmなる関係が成立するよう設
    定してなることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】噴射弁本体の内部に、コアを含む電磁コイ
    ル,弁体付きのプランジャ,前記プランジャ及び弁体を
    弁座側に付勢する戻しばね等を内装し、前記電磁コイル
    の励磁,励磁解除及び戻しばねの力で前記プランジャを
    往復動させて、前記弁体の弁開閉動作を行なう方式の電
    磁式燃料噴射弁において、 前記弁座の直ぐ上流側に、環状形の燃料旋回力発生素子
    で、その内径部が前記弁体の軸方向移動をガイドし、外
    径部が燃料を弁座寄りの端面に導き、弁座寄りの端面に
    は前記内径部の中心に対し偏心した燃料通路溝が複数配
    設される環状の燃料旋回力発生素子を配置し、且つこの
    燃料旋回力発生素子は、焼結部材或いはステンレス合金
    鋼を基礎とした冷間鍛造加工品により形成してなること
    を特徴とする電磁式燃料噴射弁。
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