JP2667343B2 - ラテラル超格子素子 - Google Patents

ラテラル超格子素子

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JP2667343B2 JP22715592A JP22715592A JP2667343B2 JP 2667343 B2 JP2667343 B2 JP 2667343B2 JP 22715592 A JP22715592 A JP 22715592A JP 22715592 A JP22715592 A JP 22715592A JP 2667343 B2 JP2667343 B2 JP 2667343B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、量子井戸構造を有する
半導体素子に係り、特に、膜厚方向と、ラテラル方向と
にキャリア閉じ込め構造を有するラテラル超格子素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】キャリアの運動が低次元の空間に制限さ
れた伝導構造では、キャリアの散乱が抑制されて実効的
な移動度が大幅に増加し、これをレ−ザ−ダイオ−ドに
応用すれば発振しきい値の低下、スペクトルの急俊化に
よる特性の向上が期待できること等が指摘されている。
このため、今日まで種々の方法により、1次元の運動の
自由度をもつ量子細線を形成する試みがなされてきた。
代表的な作成方法としては電子線、X線、荷電粒子線を
利用した微細加工技術を用いるもの、2次元のキャリア
系の上部に電極を形成して面内方向のポテンシャル変調
を加えることにより1次元のキャリア系を実現させる方
法等が提案されている。ここで電極に印加する電圧によ
って低次元のキャリアを実現する方法は、微細加工によ
る方法に比べて表面の加工損傷の影響がない、電圧によ
り同一素子上でキャリア閉じ込めの次元を変えることが
できるといった特徴があり、低次元キャリアを応用した
デバイスを開発する上で有利な点を備えている。
【0003】バルク内の自由キャリアに、1次元的な閉
じ込めポテンシャルを加えて、2次元の運動の自由度を
有するキャリアを形成するには、バンドギャップの異な
る半導体薄膜を積層することによって実現できる。量子
化によるキャリアエネルギー準位間の差を顕著にするに
は、キャリアを閉じ込めた半導体層の厚さをド=ブロイ
波長程度以下にする必要がある。この程度の寸法精度が
要求される薄膜構造は、ほぼ原子層レベルでの成長膜厚
の制御が可能な、有機金属化学気相成長法(MOCVD)や、
分子線成長法(MBE)等の手法によって作製することが出
来る。
【0004】この2次元の自由度を有するキャリアに、
電圧を印加することにより、閉じ込めの次元を1つ加え
て1次元の運動の自由度を有するキャリアを形成する構
造の中で代表的なものとしては、 アプライドフィジックスレタ−ス52号13巻(198
8年) 1071−1073頁 に記載されている素子が知られている。この素子の構造
を図2に示す。この素子は、基板21上に、2次元の自
由度を有するキャリア構造を不純物の変調ドープ構造層
20により作製した後に、この構造の上に高濃度に不純
物をドープしたキャップ層25と、ショットキー電極2
6を設けて、シャットキー電極26をグレーティング状
に微細に加工したものである。変調ドープ構造層20
は、n型ドープ層24と、スペーサ層23と、チャネル
層22とによって構成している。また、基板21の裏面
には、オーミック電極27を設けている。この素子は、
ショットキー電極26とオーミック電極27との間に電
圧を印加することにより、チャネル層22内にポテンシ
ャルの変調をつけてキャリアに対して面内方向に拘束を
加えるものである。ショットキー電極に電圧が印加され
ると、チャネル層22におけるポテンシャルが変動す
る。しかし、不純物を高濃度にドープしたキャップ層2
5の直下の領域は、キャップ層25中のキャリアにより
変動が押さえられ、ショットキー電極26の直下の領域
に比べて変動が少なくなる。したがって、変調ドーピン
グによる2次元電子ガスを、キャップ層25の上部に設
けたグレーティング状のショットキー電極26によっ
て、面内方向の閉じ込めを実現することができる。この
構造は、キャリアを閉じ込める領域を、加工によって規
定する構造ではないので、加工損傷の影響を受けにく
く、キャリアの量子的な閉じ込め効果を顕著に見ること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図2に
示した構造の素子は電圧によって面内方向の閉じ込めを
のためのポテンシャル変調を発生するうえで必ずしも効
率的でない。なぜなら、この構造においては、ショット
キー電極26直下のキャップ層25が完全に空乏化する
まで、チャネル層22においては面内方向のポテンシャ
ル変調は得られず、電圧の絶対値を増加して、空乏層が
キャップ層を突き抜けてからはじめてチャネル層22に
おいて面内方向のポテンシャル変調が発生する。従っ
て、0Vからチャネル層のポテンシャル変調が表れるま
での電圧は、電極下のキャップ層25内から駆逐したキ
ャリアと、バランスしているためにチャネル層のポテン
シャル変調の増加には寄与できない。
【0006】本発明は、電極に印加された電圧が効率的
にポテンシャル変調に寄与する構造を有するラテラル超
格子素子を提供するものである。
【0007】
【課題を解決する手段】上記目的を達成するために、本
発明の第1の態様によれば、導電性を有する基板と、前
記基板上に形成された厚さ方向に量子井戸構造を有する
量子井戸構造層と、前記量子井戸構造層のキャリアをラ
テラル方向に閉じ込めるための電圧印加層とを有するラ
テラル超格子素子であって、前記電圧印加層は、前記量
子井戸構造層上に順に設けられた、不純物をドープされ
た半導体層と、複数本の細線状のショットキー電極とを
有し、前記ショットキー電極下の前記半導体層につい
て、前記半導体層の単位体積当たりのキャリア数に半導
体層の層厚を掛けた値は、前記ショットキー電極間の前
記半導体層について、前記半導体層の単位体積当たりの
キャリア数に半導体層の層厚を掛けた値より、小さいこ
とを特徴とするラテラル超格子素子が提供される。
【0008】また、上記目的を達成するために、本発明
の第2の態様によれば、導電性を有する基板と、前記基
板上に、厚さ方向に量子井戸構造を有する量子井戸構造
層と、前記量子井戸構造層のキャリアをラテラル方向に
閉じ込めるための電圧印加層とを有するラテラル超格子
素子であって、前記電圧印加層は、不純物をドープされ
た半導体層と、複数本の細線状のショットキー電極とを
有し、前記ショットキー電極は、前記量子井戸構造層上
に設けられ、前記半導体層は、前記量子井戸構造層上の
前記ショットキー電極間にのみ設けられていることを特
徴とするラテラル超格子素子が提供される。
【0009】また、本発明の第3の態様によれば、導電
性を有する基板と、前記基板上に、厚さ方向に量子井戸
構造を有する量子井戸構造層と、前記量子井戸構造層の
キャリアをラテラル方向に閉じ込めるための電圧印加層
とを有するラテラル超格子素子であって、前記電圧印加
層は、前記量子井戸構造層に異なる電圧を印加するため
の、複数本の細線状の第1のショットキー電極と、複数
本の細線状の第2のショットキー電極とを有し、前記第
1のショットキー電極と第2のショットキー電極は、交
互に配置されていることを特徴とするラテラル超格子素
子が提供される。
【0010】
【作用】本発明の第1の態様のラテラル超格子におい
て、基板上に形成された量子井戸構造層は、厚さ方向に
量子井戸構造を有し、面内方向に2次元の自由度を有す
るキャリアを実現する。ショットキー電極と、導電性を
有する基板との間に、電圧が印加されると、ショットキ
ー電極直下の半導体層(以下キャップ層と称す)が、空
乏化され、量子井戸構造層のポテンシャルが変動する。
ショットキー電極間の半導体層は、不純物を高濃度にド
ープされているので、ショットキー電極間のキャップ層
直下の量子井戸層のポテンシャルの変動を押さえる。こ
れにより、量子井戸構造層には、ポテンシャルの高い部
分と低い部分とが形成され、キャリアをラテラル方向に
閉じ込める。
【0011】この場合、本発明の第1の態様では、不純
物をドープされたキャップ層に含まれるキャリア数は、
ショットキー電極間の領域より、ショットキー電極下の
領域の方が少ない。したがって、ショットキー電極の電
圧のうち、ショットキー電極下のキャップ層の空乏化に
費やされる電圧は従来より小さく、電圧は効率的にポテ
ンシャル変調に寄与する。
【0012】また、本発明の第2の態様のラテラル超格
子素子は、キャップ層が、ショットキー電極間にのみ設
けられているので、ショットキー電極の電圧は、キャッ
プ層の空乏化に費やされず、そのまま量子井戸構造層の
ポテンシャル変調に寄与する。したがって、面内方向の
ポテンシャルの変動の幅は従来の構造に比べて大きくな
り、より理想的な1次元キャリア系が形成できる。
【0013】また、本発明の第3の態様のラテラル超格
子素子は、交互に配置された第1のショットキー電極と
第2のショットキー電極とで、異なる電圧を量子井戸構
造層に印加する。したがって、第3の態様では、従来の
ようにキャップ層を用いないので、キャップ層の不純物
濃度に印加電圧の変位が制限されず、任意の電圧を印加
することができる。これにより、効率良くポテンシャル
変調を形成することができる。
【0014】
【実施例】本発明の一実施例を図面を用いて説明する。
【0015】まず、本発明の第1の実施例として、単一
量子井戸構造を有するラテテル超格子素子を図5に示
す。図5のように、本実施例のラテラル超格子素子は、
厚さ400μmのn−GaAsで構成した基板51上
に、厚さ方向に量子井戸構造を有する量子井戸構造層5
0を備えている。また、量子井戸構造層50上には、量
子井戸構造層50のキャリアをラテラル方向に閉じ込め
るために、厚さ300オングストローム(以下、オング
ストロームをAで示す)のNi膜をグレーティング状に
加工したショットキー電極56と、厚さ200Aのn+
−GaAs膜(不純物濃度1×1018cm~3)で構成し
たキャップ層55とが配置されている。基板51の裏面
には、Au−Ge合金膜で構成されたオーミック電極5
7が配置されている。
【0016】ショットキー電極56は、量子井戸構造層
50上に、周期1000A、1本の電極幅500Aに形
成されている。キャップ層55は、量子井戸構造層50
上のショットキー電極56の各電極間にのみ配置されて
いる。量子井戸構造層50は、基板51側から順に、厚
さ500Aのi−AlGaAs膜で形成した障壁層5
2、厚さ50Aのi−GaAs膜で形成した井戸層5
3、厚さ300Aのi−AlGaAs膜で形成した障壁
層54を積層して構成されている。
【0017】つぎに第1の実施例のラテラル超格子の作
製プロセスを図9を用いて説明する。まず、図9(a)
のように、n型のGaAs膜を基板51として用意し、
基板上に、分子線エピタキシ法(MBE法)により、図
9(b)のように、障壁層52として不純物を添加しな
いAlGaAs膜、井戸層53としてGaAs膜、障壁
層54としてAlGaAs膜を積層して単一量子井戸を
形成する。基板裏面には、オーミック電極57としてA
u−Ge合金膜を蒸着法により形成する。
【0018】また、AlGaAs膜上にn型のGaAs
膜を積層して、キャップ層とする。n型のGaAs膜の
全面に、フォトレジスト(PMMA:ポリメチルメタク
リレート)塗布して、電子線による直接描画により、グ
レーティング状のパターンを形成する(図9(c))。
このフォトレジストをマスクとしてアルカリ系のエッチ
ャントにより、図9(d)のようにキャップ層55のn
型GaAs層をエッチングする。そして、ショットキー
電極56となるNi膜を蒸着し、リフトオフ法により、
Ni膜をグレーティング状にパターンニングして素子を
完成させる。
【0019】つぎに、比較例として、図3および図6
(a)のラテラル超格子素子について説明する。比較例
のラテラル超格子素子は、従来のようにキャップ層15
5を、量子井戸構造層50の全面に備えている。基板5
1、量子井戸構造層50、オーミック電極57は、第1
の実施例のラテラル超格子と同様の構成であるので、説
明を省略する。量子井戸構造層50上には、量子井戸構
造層50のキャリアをラテラル方向に閉じ込めるため
に、厚さ200Aのn+−GaAs膜(不純物濃度1×
1018cm~3)で構成したキャップ層155と、厚さ3
00AのNi膜をグレーティング状に加工したショット
キー電極156とが順に積層されている。
【0020】ここで図3を例にとってキャップ層155
の効果を考察して見る。図4は電極に印加する電圧に対
する単一量子井戸におけるポテンシャル変調の大きさ
を、キャップ層の不純物濃度をパラメータとしてシミュ
レーションにより求めたものである。5x1017cm~3
以下の不純物濃度では-2Vの印加電圧でもほとんどポ
テンシャル変調は生じない。不純物濃度を1x1018
m~3以上の不純物濃度とすると-2.0Vの電圧のとき約
25mVの変調が得られることが分かる。このとき変調
の大きさの変化は印加電圧に対して線形でなく0Vから
-1.0Vまでは変調の変化は比較的小さく-1.0Vより
絶対値が大きくなると傾きはやや大きくなる。このよう
に、不純物濃度の高いキャップ層を設けることにより、
電圧印加時にキャップ層直下のポテンシャル変調が押さ
えられ、効果的にポテンシャル変調をつけることができ
る。
【0021】つぎに、図6を用いて第1の実施例のラテ
ラル超格子素子の動作を、比較例のラテラル超格子素子
の動作と比較して説明する。図6(a)、図6(b)に
示すように、比較例のラテラル超格子素子のキャップ層
155は、障壁層54上の全面に形成されている。ショ
ットキー電極156は、キャップ層155上に形成され
ている。これに対し、第1の実施例のラテラル超格子素
子のキャップ層56は、障壁層54上のショットキー電
極56間にのみ形成されている。これらショットキー電
極156および56に、それぞれ−2Vを印加したとき
の、井戸層53におけるポテンシャルの変調を図6
(c)および(d)に示す。図中には、電極156およ
び56と、キャップ層55の位置を示した。比較例のラ
テラル超格子素子では、ポテンシャルの変調の大きさが
約40mVであるのに対し、第1の実施例によるラテラ
ル超格子素子では、約70mVのポテンシャル振幅が得
られている。この大きなポテンシャル振幅により、井戸
層53のキャリアは、面内方向に効果的に閉じ込めら
れ、自由度が1次元に制限される。
【0022】このように、第1の実施例のラテラル超格
子素子において、大きなポテンシャル振幅が得られるの
は、第1にショットキー電極56間に配置した不純物濃
度の高いキャップ層55によりキャップ層55直下のポ
テンシャルの変動が抑制される、第2にショットキー電
極の下から高濃度の不純物層が除かれたことにより、電
極56直下のポテンシャルの変調が強調されるという2
つの作用によるものである。
【0023】図6(e)に、量子井戸層53におけるポ
テンシャル変調の印加電圧依存性である。第1の実施例
のラテラル超格子素子では、ショットキー電極56に印
加される電圧の絶対値が小さい範囲においても、大きな
ポテンシャル変調が得られている。また、第1の実施例
によるラテラル超格子素子において、正の電圧印加時に
もポテンシャル変調が表れているのは、電極56と障壁
層54との間に生ずるショットキー電位によるものであ
る。比較例のラテラル超格子素子において、ショットキ
ー電極156への負の印加電圧の絶対値が小さい領域で
は、ポテンシャル変調の増加率は小さく、絶対値が大き
くなるとポテンシャル変調の増加率が大きくなる。ショ
ットキー電極156への印加電圧が小さくキャップ層が
空乏化していない領域では、キャップ層における面内方
向の抵抗が低く、印加電圧の絶対値が大きい領域では、
電極直下のキャップ層を空乏化するためポテンシャルの
変化率が大きくなる。図6(e)では示していないが、
従来型構造では印加電圧の絶対値を負の方向に増加する
と、ポテンシャル変調の増加率が増大するが、その絶対
値は、第1の実施例のラテラル超格子素子の構造におけ
るポテンシャル変調の大きさを越えることはない。
【0024】このように、本発明の第1の実施例によれ
ば、ショットキー電極56直下にキャップ層55が配置
されていないので、印加した電圧を効率よく量子井戸部
のポテンシャル変調に寄与させることができる。したが
って、ショットキー電極56に低電圧を印加した場合に
も、量子井戸構造層50に大きなポテンシャル振幅を形
成することができる。これにより、低印加電圧で、井戸
層53のキャリアを効果的にラテラル方向に閉じ込める
ことが可能になり、低印加電圧で量子井戸幅の狭いラテ
ラル超格子が実現できる。
【0025】また、図5に示した第1の実施例のラテラ
ル超格子素子ではショットキー電極56とキャップ層5
5との間から、障壁層54が露出される。障壁層54
は、Alの組成の大きなAlxGa1-xAs層で構成され
ているため、酸化が進行しやすい。したがって、図5の
ような第1の実施例のラテラル超格子素子の構造におい
て、障壁層54の酸化によって素子の特性が経時的に変
化するのを防止するために、素子全体をパッケージング
したり、保護膜を設けて、障壁層54を保護する構造を
形成することができる。
【0026】例えば、第1の実施例のラテラル超格子素
子のショットキー電極56およびキャップ層55の下層
に保護膜59を設けた素子の構造を図7(a)に示す。
保護膜59としては、膜厚100AのSiO2膜を用い
た。SiO2膜は、高い抵抗を有するので、キャップ層
55およびショットキー電極56の下層に設けても、量
子井戸構造層50に異なる電位を印加することができ
る。図7(a)のラテラル超格子素子を製造する場合に
は、図9において、障壁層54を成膜した後に、SiO
2膜をCVD法で形成し、その後、ショットキー電極5
6およびキャップ層55を形成する。この構造におい
て、保護膜の材質としては、高抵抗膜であればSiO2
膜に限られず、種々のものを用いることができる。例え
ばAl23膜やSi34膜等を用いることができる。
【0027】また、例えば、第1の実施例のラテラル超
格子素子に保護膜を設けた別の素子の構造を図7(b)
に示す。この構造は、製造プロセスにおいて、キャップ
層55を形成後に、保護膜58として厚さ100AのS
iO2膜を形成する。つぎに、ショットキー電極56が
障壁層54と接する部分のみSiO2膜をフォトリソグ
ラフィーで取り除く。その後、上述の製造プロセスと同
様、ショットキー電極56を形成する。これにより、キ
ャップ層55とショットキー電極56との間の障壁層5
4上には、保護膜58が配置されるので、障壁層54が
露出されることがなく、ラテラル超格子素子の経時劣化
を防止することができる。
【0028】つぎに本発明の第2の実施例のラテラル超
格子を図13を用いて説明する。
【0029】第2の実施例のラテラル超格子は、ショッ
トキー電極直下のキャップ層が、ショットキー電極間の
キャップ層より薄く形成されていることを特徴とする素
子である。図13のように、第2の実施例のラテラル超
格子素子は、厚さ400μmのn−GaAsで構成した
基板71上に、厚さ方向に量子井戸構造を有する量子井
戸構造層70を備えている。また、量子井戸構造層70
上には、量子井戸構造層70のキャリアをラテラル方向
に閉じ込めるために、キャップ層75a、75bと、厚
さ300AのNi膜をグレーティング状に加工したショ
ットキー電極76とが配置されている。基板71の裏面
には、Au−Ge合金膜で構成されたオーミック電極7
7が配置されている。
【0030】キャップ層75は、厚さ150Aの低不純
物濃度のn+−GaAs膜(不純物濃度1×1017cm~
3)からなる低濃度キャップ層75aと、厚さ200A
の高不純物濃度のn+−GaAs膜(不純物濃度1×1
18cm~3)からなる高濃度キャップ層75bで構成さ
れている。低濃度キャップ層75aは、量子井戸構造層
70の全面に構成されている。この低濃度キャップ層7
5aの上に、グレーティング状のショットキー電極76
を形成し、ショットキー電極76の間にのみ高濃度キャ
ップ層75bが配置されている。したがって、ショット
キー電極76間では、キャップ層75は、低濃度キャッ
プ層75aと高濃度キャップ層75bの2層から構成さ
れるため膜厚が厚い。ショットキー電極75直下では、
キャップ層は低濃度キャップ層75aのみから構成され
るため膜厚が薄い。ショットキー電極76は、周期10
00A、1本の電極幅500Aに形成されている。
【0031】量子井戸構造層70は、基板71側から順
に、厚さ500Aのi−AlxGa1 -xAs膜(0≦x≦
1)で形成した障壁層72、厚さ50Aのi−Aly
1-yAs膜(0≦y≦1,y≦x)で形成した井戸層
73、厚さ300Aのi−AlxGa1-xAs膜(0≦x
≦1)で形成した障壁層74を積層して構成されてい
る。
【0032】つぎに第2の実施例のラテラル超格子素子
の製造方法について説明する。第2の実施例のラテラル
超格子素子の製造方法は、図9に示した第1のラテラル
超格子素子の製造方法と、ほぼ同様であるが、図7
(b)において、キャップ層75となるn+−GaAs
膜を、不純物濃度の低いn+−GaAs膜と、不純物濃
度の高いn+−GaAs膜の2層に分けて形成する。そ
して、図9(d)において、キャップ層75をエッチン
グする場合に、n+−GaAs膜の不純物濃度によって
エッチング速度のことなるエッチャントを用いて、上層
の不純物濃度の高いn+−GaAs膜のみをエッチング
する。他の工程は、第1の実施例と同様であるので説明
を省略する。
【0033】つぎに第2の実施例のラテラル超格子の動
作を説明する。ショットキー電極76とオーミック電極
77との間に電圧を印加すると、ショットキー電極76
直下の低濃度キャップ層75aが空乏化され、電極56
直下の量子井戸構造層70がポテンシャルの変調され
る。このとき、ショットキー電極76の直下のキャップ
層75は、ショットキー電極76間に比較して、膜厚が
薄く、かつ、不純物濃度が低く形成されているので、空
乏化するのに必要な電圧は、図3に示した比較例より小
さい。また、ショットキー電極76間には、不純物濃度
が高い高濃度キャップ層75bが配置されているので、
高濃度キャップ層75b直下のポテンシャルの変動が抑
制される。従って、電極76直下のポテンシャルの変調
が強調され、低印加電圧で、従来より効果的に変調を形
成することができる。
【0034】また、第2の実施例のラテラル超格子素子
では、キャップ層75の低濃度キャップ層75が、障壁
層74の全面を覆っているので、障壁層74が酸化する
恐れがない。これにより、AlxGa1-xAsを障壁層に
用いた場合でも表面にAlの組成が大きな層が露出する
ことなく、素子の特性の変化を防止することができる。
さらに、第2の実施例のラテラル超格子素子の製造プロ
セスは、エッチング速度が不純物濃度に依存するエッチ
ャントを用いることにより、エッチングの回数を増やす
ことなく、第1の実施例と同様に製造することができ
る。したがって、製造効率を低下させることなく、経時
劣化を防ぎ、かつ、ポテンシャル変調効率に向上させた
ラテラル超格子素子を実現することができる。
【0035】つぎに、本発明の第3の実施例のラテラル
超格子素子を図1を用いて説明する。
【0036】第3の実施例のラテラル超格子素子は、第
1の実施例のラテラル超格子素子と同様に、厚さ400
μmのn−GaAsで構成した基板11上に、厚さ方向
に量子井戸構造を有する量子井戸構造層10を備えてい
る。また、量子井戸構造層10上には、量子井戸構造層
10のキャリアをラテラル方向に閉じ込めるために、厚
さ300AのNi膜をグレーティング状に加工したショ
ットキー電極16と、厚さ200Aのn+−GaAs膜
(不純物濃度1×1018cm~3)で構成したキャップ層
15とが配置されている。基板11の裏面には、Au−
Ge合金膜で構成されたオーミック電極17が配置され
ている。ショットキー電極16は、量子井戸構造層10
上に、周期1000A、1本の電極幅500Aに形成さ
れている。キャップ層15は、量子井戸構造層10上の
ショットキー電極16の各電極間にのみ配置されてい
る。
【0037】第3に実施例において、量子井戸構造層1
0は、基板11側から順に、厚さ5000Aのi−Ga
As膜で形成したチャネル層12、厚さ100Aのi−
AlGaAs膜で形成したスペーサ層13、厚さ500
Aのn−AlGaAs膜で形成したn型ドープ層14を
積層した、変調ドープ構造により構成されている。
【0038】ショットキー電極16に電圧を印加した場
合、量子井戸構造層10にポテンシャル振幅が形成さ
れ、チャネル層12のキャリアをラテラル方向に閉じ込
める。ショットキー電極16とキャップ層15の作用
は、第1の実施例のラテラル超格子素子と同様であるの
で説明を省略する。
【0039】つぎに本発明の第4の実施例のラテラル超
格子素子を図12を用いて説明する。
【0040】第4の実施例のラテラル超格子素子は、図
12のように、厚さ400μmのn−GaAsで構成し
た基板121上に、厚さ方向に量子井戸構造を有する量
子井戸構造層120を備えている。また、量子井戸構造
層120上には、量子井戸構造層120のキャリアをラ
テラル方向に閉じ込めるために、厚さ300AのNi膜
をグレーティング状に加工した第1のショットキー電極
126と、同様に厚さ300AのNiをグレーティング
状に加工した第2のショットキー電極125とが配置さ
れている。第1のショットキー電極126は、量子井戸
構造層120上に、周期1000A、1本の電極幅50
0Aに形成されている。第2のショットキー電極125
は、量子井戸構造層120上の第1のショットキー電極
126の各電極間に、第1ショットキー電極126と交
互に配置されている。第1のショットキー電極126と
第2のショットキー電極125とは、電気的に非接触で
ある。基板121の裏面には、Au−Ge合金膜で構成
されたオーミック電極127が配置されている。
【0041】量子井戸構造層120は、基板121側か
ら順に、厚さ500Aのi−AlGaAs膜で形成した
障壁層122、厚さ50Aのi−GaAs膜で形成した
井戸層123、厚さ300Aのi−AlGaAs膜で形
成した障壁層124を積層して構成されている。
【0042】第4の実施例のラテラル超格子を動作させ
る場合には、第1のショットキー電極126と、第2の
ショットキー電極125とに、それぞれ異なる電位を与
え、量子井戸構造層120にポテンシャル変調を形成す
る。
【0043】本実施例においては、キャップ層を用いて
いないので、従来のようにキャップ層を空乏化させる必
要がなく、かつ、電位差がキャップ層の不純物濃度に左
右されることがないので、任意の振幅のポテンシャル変
調を形成することができる。
【0044】つぎに、上述の第1、第2、第3、第4の
実施例のラテラル超格子素子の光学特性を測定する方法
を図8を用いて説明する。図8には、第1の実施例のラ
テラル超格子素子を例として示している。まず、基板5
1上に量子井戸構造層50、基板51裏面にオーミック
電極57を図8(1)のように形成する。量子井戸構造
層50の中央部の領域にグレ−ティング状のキャップ層
55とショットキー電極56を図8(2)のように形成
する。電極56とキャップ層55が形成された領域以外
の部分を、図8(3)のように導電性の遮光膜81で覆
う。遮光膜81とショットキー電極56とは、電気的に
接触させて導通させる。ここで導電性遮光膜81として
は、金属あるいは金属酸化膜を用いる。最後に、導電性
の遮光膜81と、オーミック電極57に電圧を印加でき
るように、パッケージングしてボンディング等によって
ワイヤを接続する。
【0045】ここで、遮光膜81とオーミック電極57
との間に電圧を印加すると、量子井戸構造中にポテンシ
ャル変調が形成される。これにより、ラテラル方向にも
量子井戸が形成され、通常の伝導バンドと価電子バンド
とは異なる離散的な準位が形成される。ショットキー電
極56側から、図8(4)のように、素子に光を照射す
ると、ショットキー電極56の間から量子井戸構造層に
吸収される。電子は、量子井戸中に形成された準位に励
起され、再結合する際に発光する。量子井戸中に形成さ
れた準位によるバンドギャップは、通常のバンドギャッ
プより広く、発光される光の波長は短くなる。本実施例
のラテラル超格子素子は、低印加電圧でもポテンシャル
の振幅が大きいので、井戸幅が小さく、より離散的な準
位を形成している。したがって、本実施例のラテラル超
格子素子から発光される光の波長は、等しい大きさの電
圧を印加した場合の従来のラテラル超格子素子の発光光
より短い。したがって、上述の各実施例のラテラル超格
子を製造した後、発光光の波長を調べることにより、ポ
テンシャルが効率的に形成され、井戸幅の狭い量子井戸
が形成されているかどうかを確認することができる。
【0046】従来の、1次元のキャリア系については、
例えばフォトルミネッセンスといった試料からの発光に
よって、キャリア閉じ込めの状態を評価することが多い
が、図8(4)のような構造では、ショットキーゲート
56により1次元の伝導系になった場所だけが遮光膜で
覆われておらず、周辺の2次元キャリア系の影響を受け
ることなく光学的な特性を評価することができる。
【0047】本発明を用いた第5の実施例のスイッチン
グ素子を図10、図11を用いて説明する。本実施例の
スイッチング素子は、第1の実施例のラテラル超格子素
子と同様に、基板51上に量子井戸構造層50、基板5
1裏面にオーミック電極57を図10(a)のように有
している。量子井戸構造層50の上には、キャップ層5
5が配置され、キャップ層55の中央部の領域はグレ−
ティング状に加工され、キャップ層と交互にグレーティ
ング状にショットキー電極56が配置されている。ショ
ットキー電極56のグレーティングの線に沿った方向の
両端には、ショットキー電極56に非接触な位置に、キ
ャップ層と量子井戸構造層にSiが拡散されて、ソース
101とドレイン102が設けられている。
【0048】ショットキー電極56とオーミック電極5
7との間に、電圧を印加すると、量子井戸構造層50に
は、図11に示すように電流の流れる方向に沿って、第
1の実施例と同様に、従来より急峻なポテンシャルが形
成され、ラテラル方向に量子細線が形成される。従っ
て、ラテラル方向にキャリアの取り得るエネルギーは量
子化される。この状態で、ショットキー電極56の間の
キャップ層55に変調した光を照射すると、ソース10
2、ドレイン101間に流れる電流が制御される。ポテ
ンシャルが急峻であるので、ラテラル方向にキャリアを
閉じ込める量子井戸の大きさが小さくなり、キャリアが
井戸に閉じ込められて、離散的な準位を形成する。量子
化された準位の間隔が大きくなると、許容される散乱に
よる状態の変化が限定され、キャリアが散乱される確率
は減少する。電子の実質的な移動度が向上し、従来のラ
テラル超格子素子を利用したスイッチング素子より、ス
イッチング速度が速くなる。
【0049】また、急峻なポテンシャルが形成されてい
るため、ホールと電子とが空間的に分離される。したが
って、一個のフォトンが入射した場合、ソース102と
ドレイン101間に流れる電流が大きくなる。これによ
り高速で高感度な、光励起によるスイッチング素子を実
現できる。また、本実施例に用いたラテラル超格子で
は、低い印加する電圧で、基板面内方向にキャリアの量
子的閉じ込めポテンシャルを効率的に形成することがで
きる。これにより閉じ込めポテンシャルを小さな電圧で
形成できるため、本構造をスイッチング素子に応用する
ことにより高速で低消費電力のスイッチング素子を実現
することができる。
【0050】上述の第1の実施例で示した製造プロセス
において、フォトレジストを露光するために電子線によ
る直接描画法を用いたが、フォトマスクを通した紫外線
照射法を用いることをもちろん可能である。また、上述
では量子井戸構造層やキャップ層等の半導体層を成膜す
るのに、MBE法を用いたが、有機金属気相成長法を
(MOCVD法)を用いて成長させることもできる。
【0051】また、上述の各実施例において、ラテラル
超格子素子や、スイッチング素子を完成させた後、素子
の応用の用途に応じて、保護膜または遮光膜あるいは反
射防止膜等をさらに堆積させて使用する。
【0052】また、第2の実施例では、キャップ層75
の膜厚をショットキー電極下では薄く、ショットキー電
極間では厚く形成することにより、ショットキー電極下
の空乏化すべきキャリア数を減少させているが、これに
限らず、キャップ層の厚さは一定で、不純物濃度の小さ
いキャリア層をショットキー電極下に配置しても同様の
効果が得られる。
【0053】
【発明の効果】本発明のラテラル超格子素子では、低い
印加電圧によって、基板面内方向にキャリアの量子的閉
じ込めポテンシャルを効率的に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第3の実施例によるラテラル超格子素
子の断面図。
【図2】従来例によるラテラル超格子素子の断面図。
【図3】従来技術を単一量子井戸を適用したラテラル超
格子素子の断面図。
【図4】図3の構造におけるポテンシャル変調の、キャ
ップ層の不純物濃度への依存性を示すグラフ。
【図5】本発明の第1の実施例の単一量子井戸を用いた
ラテラル超格子素子の断面図。
【図6】(a)(b)図3に示した従来技術を用いた比
較例と、図5の本実施例の素子との構成を比較する断面
図。(c)(d)比較例と本実施例の基板面内方向のポ
テンシャル変調形成の効率を比較するグラフ。(e)比
較例と本実施例において、印加電圧に対するポテンシャ
ル変調を比較するグラフ。
【図7】(a)(b)本発明の第1の実施例ラテラル超
格子素子に保護膜を設けた素子の断面図。
【図8】第1、第2、第3の実施例の素子の光学特性を
測定するための測定方法示す説明図。
【図9】図5に示したラテラル超格子素子の作製プロセ
スを示す説明図。
【図10】(a)第1の実施例のラテラル超格子素子用
いたスイッチング素子の斜視図。(b)(a)図のb−
b断面図。
【図11】図10のスイッチング素子の量子井戸構造層
における基板面内方向のポテンシャル変調を示す説明
図。
【図12】本発明の第4の実施例のラテラル超格子素子
の断面図
【図13】本発明の第2の実施例のラテラル超格子素子
の断面図。
【符号の説明】
10、50、70、120…量子井戸構造層、11、2
1、51、71、101、121…基板、12、52、
72、122…障壁層、13、53、73、123…井
戸層、14、54、74、124…障壁層、15、2
5、55、75、155…キャップ層、16、26、5
6、76、156…ショットキー電極、17、57、7
7、127…オーミック電極、58、59…保護膜、1
01ドレイン、102…ソース、126…第1のショッ
トキー電極、125…第2のショットキー電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/812 29/88

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性を有する基板と、前記基板上に形成
    された厚さ方向に量子井戸構造を有する量子井戸構造層
    と、前記量子井戸構造層のキャリアをラテラル方向に閉
    じ込めるための電圧印加層とを有するラテラル超格子素
    子であって、 前記電圧印加層は、前記量子井戸構造層上に順に設けら
    れた、不純物をドープされた半導体層と、複数本の細線
    状のショットキー電極とを有し、 前記ショットキー電極下の前記半導体層について、前記
    半導体層の単位体積当たりのキャリア数に半導体層の層
    厚を掛けた値は、前記ショットキー電極間の前記半導体
    層について、前記半導体層の単位体積当たりのキャリア
    数に半導体層の層厚を掛けた値より、小さいことを特徴
    とするラテラル超格子素子。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記ショットキー電極
    下の前記半導体層の層厚は、前記ショットキー電極間の
    前記半導体層の層厚より、薄く形成されていることを特
    徴とするラテラル超格子素子。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記半導体層は、第1
    の半導体層と、前記第1の半導体層上に積層された第1
    の半導体層より不純物濃度の高い第2の半導体層とから
    構成され、 前記第2の半導体層は、前記ショットキー電極間にのみ
    配置されていることを特徴とするラテラル超格子素子。
  4. 【請求項4】導電性を有する基板と、前記基板上に、厚
    さ方向に量子井戸構造を有する量子井戸構造層と、前記
    量子井戸構造層のキャリアをラテラル方向に閉じ込める
    ための電圧印加層とを有するラテラル超格子素子であっ
    て、 前記電圧印加層は、不純物をドープされた半導体層と、
    複数本の細線状のショットキー電極とを有し、 前記ショットキー電極は、前記量子井戸構造層上に設け
    られ、 前記半導体層は、前記量子井戸構造層上の前記ショット
    キー電極間にのみ設けられていることを特徴とするラテ
    ラル超格子素子。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記ショットキー電極
    と前記半導体層との間隙の前記量子井戸構造層を被覆す
    るための保護層をさらに有することを特徴とするラテラ
    ル超格子素子。
  6. 【請求項6】請求項4において、前記量子井戸構造層と
    前記電圧印加層との間に、さらに、高抵抗層を有するこ
    とを特徴とするラテラル超格子。
  7. 【請求項7】導電性を有する基板と、前記基板上に、厚
    さ方向に量子井戸構造を有する量子井戸構造層と、前記
    量子井戸構造層のキャリアをラテラル方向に閉じ込める
    ための電圧印加層とを有するラテラル超格子素子であっ
    て、 前記電圧印加層は、前記量子井戸構造層に異なる2つの
    電圧を印加するための、複数本の細線状の第1のショッ
    トキー電極と、複数本の細線状の第2のショットキー電
    極とを有し、 前記第1のショットキー電極と第2のショットキー電極
    は、交互に配置されていることを特徴とするラテラル超
    格子素子。
  8. 【請求項8】請求項1、4または7において、前記量子
    井戸構造層は、量子井戸層と、前記量子井戸層を挟む、
    前記量子井戸層よりバンドギャップの大きな障壁層とを
    有することを特徴とするラテラル超格子素子。
  9. 【請求項9】請求項1、4または7において、前記量子
    井戸構造層は、ノンドープの半導体層と、不純物をドー
    プした半導体層とを積層した変調ドープ構造を有するこ
    とを特徴とするラテラル超格子素子。
  10. 【請求項10】半導体によって形成された、ソース領域
    と、ドレイン領域と、前記ソース領域とドレイン領域と
    の間に配置された、光強度に応じて、キャリアの伝導度
    が変化するチャネル領域とを有する光学的伝導度変調素
    子であって、 前記チャネル領域は、導電性の基板層と、前記基板層上
    に設けられた、厚さ方向に量子井戸構造を有する量子井
    戸構造層と、前記量子井戸構造層のキャリアをラテラル
    方向に閉じ込めるための電圧印加層とを有し、 前記電圧印加層は、前記量子井戸構造層上に順に設けら
    れた、不純物をドープされた半導体層と、複数本の細線
    状のショットキー電極とを有し、 前記ショットキー電極下の前記半導体層について、前記
    半導体層の単位体積当たりのキャリア数に半導体層の層
    厚を掛けた値は、前記ショットキー電極間の前記半導体
    層について、前記半導体層の単位体積当たりのキャリア
    数に半導体層の層厚を掛けた値より、小さいことを特徴
    とする光学的伝導度変調素子。
  11. 【請求項11】光源と、前記光源が発した光信号を伝送
    する光ファイバと、前記光ファイバの伝送した光信号を
    受光する受光素子とを有する光通信システムにおいて、 前記受光素子は、導電性の基板層と、前記基板層上に設
    けられた、厚さ方向に量子井戸構造を有する量子井戸構
    造層と、前記量子井戸構造層のキャリアをラテラル方向
    に閉じ込めるための電圧印加層とを有し、 前記電圧印加層は、前記量子井戸構造層上に順に設けら
    れた、不純物をドープされた半導体層と、複数本の細線
    状のショットキー電極とを有し、 前記ショットキー電極下の前記半導体層について、前記
    半導体層の単位体積当たりのキャリア数に半導体層の層
    厚を掛けた値は、前記ショットキー電極間の前記半導体
    層について、前記半導体層の単位体積当たりのキャリア
    数に半導体層の層厚を掛けた値より、小さいことを特徴
    とする光通信システム。
  12. 【請求項12】入力されたデータを処理するための複数
    個の電子回路部と、前記複数の電子回路部間で信号を送
    受信するための、電気信号を光信号に変換する発光素子
    と、前記光信号を伝送する光ファイバと、前記光ファイ
    バの伝送した光信号を受光する受光素子とを有する光コ
    ンピュータにおいて、 前記受光素子は、導電性の基板層と、前記基板層上に設
    けられた、厚さ方向に量子井戸構造を有する量子井戸構
    造層と、前記量子井戸構造層のキャリアをラテラル方向
    に閉じ込めるための電圧印加層とを有し、 前記電圧印加層は、前記量子井戸構造層上に順に設けら
    れた、不純物をドープされた半導体層と、複数本の細線
    状のショットキー電極とを有し、 前記ショットキー電極下の前記半導体層について、前記
    半導体層の単位体積当たりのキャリア数に半導体層の層
    厚を掛けた値は、前記ショットキー電極間の前記半導体
    層について、前記半導体層の単位体積当たりのキャリア
    数に半導体層の層厚を掛けた値より、小さいことを特徴
    とするラテラル超格子素子。
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