JP2667014B2 - 伸線装置 - Google Patents

伸線装置

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JP2667014B2
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忠盛 熊田
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日鐵溶接工業株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、線材をダイス引きして伸線する伸線装置に
関し、特に、これに限る意図ではないが、伸線機、およ
び、伸線材をペイルパックに収容するペイルパック充填
機、を含む伸線装置に関する。
〔従来の技術〕
例えば溶接ワイヤーとして使用される鋼線(例えば直
径0.8〜2.0mm)を製造する場合には、所要径までダイス
引きした伸線が、一旦大容量ボビンに巻き取られる(例
えば特開昭60−223664号公報)。大容量ボビンの伸線
は、ペイルパック充填機(例えば特開昭51−144363号公
報)で、小容量のペイルパックに充填され、伸線を充填
したペイルパックが出荷される。
〔発明が解決しようとする課題〕
伸線機でダイス引きした伸線を直接にペイルパック充
填すれば、大容量ボビンへの巻取りと、それからの巻き
戻しが省略となり、溶接ワイヤーの製造工程の簡略化お
よび大容量ボビン巻取設備の省略など、溶接ワイヤーの
製造効率の向上および製造コストの低減がもたらされ
る。
この場合、ペイルパックが小容量であるので、ペイル
パックの交換を単周期で行なわなければならず、ペイル
パックの交換のたびに伸線機を減速,停止,再起動を行
なうことになる。ペイルパック充填機の伸線引取速度と
伸線機の速度が合致しなければ、伸線に過大な張力が加
わり、あるいは伸線の張力が過少になり、ダイス引き線
径が乱れたり、あるいはペイルパック充填のコイル形状
等が乱れ、充填ワイヤの品質が低下したりする。このよ
うな問題は、伸線機と充填機の間にダンサーローラその
他の貯線手段を介挿して、充填機の引取速度が高い場合
にはダンサーローラから多くの伸線を供給し、低い場合
にはダンサーローラに貯線して、伸線の張力を略一定に
することにより改善しうる。
しかしながら、ダンサーローラの昇降範囲(貯線量)
にはおのずから限度があるので、伸線機と充填機の間の
許容速度差は比較的に小さい。したがって、装置の稼動
効率を高くするため伸線機および充填機の速度を高くし
ようとしても、両者の速度差(速度差×時間)が許容速
度差(ダンサーロールの貯線量)を越えるので、充填速
度(つまりは伸線速度)をあまり高く出来ないという問
題がある。その結果、伸線装置の稼動効率が低い。
本発明は、伸線装置の稼動効率を高くすることを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の伸線装置は、線材をダイス引き伸線加工する
伸線機(7);伸線機(7)の加工済伸線を収容する引
取装置(23);伸線機(7)と取引装置(23)との間に
あって、それらの間の線材の張力が増大すると上昇して
線材受量より多量の線材の送り出しを許し、線材の張力
が低下すると下降して線材受量より少量の線材を送り出
して線材の張力を所定範囲内とするダンサーローラ(1
8,20,22);該ダンサーローラ(18,20,22)の上下方向
の位置を検出する手段(S2);位置検出手段(S2)が検
出したダンサーローラ(18,20,22)の上下方向の位置に
対応して、それが高いときは引取装置(23)の引取速度
を減速し、低いときは増速し、又は、位置検出手段(S
2)が検出したダンサーローラ(18,20,22)の上下方向
の位置に対応して、それが高いときは伸線機(7)の伸
線速度を増速し、低いときに減速する、速度制御手段
(35);前記伸線機(7)に素材ワイヤを払い出すキャ
リア(1)と伸線機(7)との間の、伸線中にキャリア
(1)からの素材ワイヤの払い出しが停止すると上昇す
る伸線機上流側のダンサローラ(6);および、前記伸
線機上流側のダンサローラ(6)が、上限位置に到達す
るとき伸線機(7)および引取装置(23)の電気モータ
(M3,M1)の回転を止める手段(S4,35);を備える。
なお、理解を容易にするためにカッコ内には、図面に
示し後述する実施例の対応要素の記号を、参考までに付
記した。
〔作用〕
本発明によれば、ダンサーローラ(18,20,22)の上下
方向の位置を位置検出手段(S2)が検出し、速度制御手
段(35)が、ダンサーローラ(18,20,22)の位置に対応
してそれが高いときは引取装置(23)の引取速度を減速
し、低いときは増速し、又は、高いときは伸線機(7)
9伸線速度を増速し、低いときは減速するので、伸線速
度に対応して引取速度が、又は、引取速度に対して伸線
速度が、ダンサーローラ(18,20,22)の位置が高,低の
間になるように増,減速される。その結果、ダンサーロ
ーラ(18,20,22)が常に最適な張力を線材に与えるばか
りでなく、伸線速度と引取速度の一方が他方に対して追
従するので、それらを高くして稼働効率を高くするとき
でも、両速度の差が過大にならず、かつダンサーローラ
(18,20,22)が、伸線機(7)の出側の線材張力および
引取装置(23)の入側の線材張力を共に適正に維持する
ので、伸線機(7)におけるダイス引き径の変動が小さ
く、かつ引取装置(23)の線材引取収容形態が乱されな
い。
加えて、キャリア(1)から伸線機(7)への素材ワ
イヤの払い出しが停止し伸線機上流側のダンサローラ
(6)が上限位置に到達すると、伸線機(7)および引
取装置(23)の電気モータ(M3,M1)の回転が止まるの
で、素材ワイヤの払い出し停止時に、伸線機(7)が素
材ワイヤを破断することがなく、また、伸線機(7)と
引取装置(23)の間のワイヤ張力が過度に上昇する(ダ
ンサーローラ18,20,22が上昇してしまう)ことがない。
つまり、ダンサーローラ(18,20,22)が線材張力を適正
に維持する位置に留まる。その後素材ワイヤの払い出し
を再開するときすなわち伸線を再開するとき、伸線機
(7)の出側の線材張力および引取装置(23)の入側の
線材張力が共に適正であるので、素材ワイヤの払い出し
が中断したときも引取装置(23)の線材引取収容形態が
乱されない。
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下
の実施例の説明より明らかになろう。
〔実施例〕
第1図に本発明の一実施例の構成部の側面を示す。こ
の第1図は、溶接用ワイヤの伸線・パック充填システム
を示す。
メッキ線キャリア1にコイル巻きされているメッキ線
は、キャリア1から引き出されてダンサー4のローラ5
および6をめぐって伸線機7に至り、そこでダイス引き
されてダンサーローラ17〜22に送り出され、ペイルパッ
ク充填機23に引き込まれて、ペイルパック29にコイル状
形態で充填される。
キャリア1の交換(伸線補充)のときには、送線中の
キャリアのメッキ線の終端部に、新規補充されるキャリ
ア線の先端部が溶接され、キャリアが新規補充のものに
交換される。このときメッキ線が固定(ホールド)され
るので、ダンサー3の貯線量が少くなり、ダンサーロー
ラ6および錘4が上昇する。ローラ6および錘4を支持
するキャリッジが上限位置まで上昇するとスイッチS4が
該キャリッジにより開かれ、これにより伸線機7の電動
機M3および充填機23の電動機M1が停止する。また、キャ
リア1からダンサー3の間においてワイヤのもつれなど
のトラブルによりダンサー3へのメッキ線の移動が停止
したときにも、ローラ6および錘4を支持するキャリッ
ジが上昇する。
なお、上述のキャリア1の交換を終えてメッキ線2の
停止(ホールド)を解除した直後に、あるいは、メッキ
線のもつれなどを直してメッキ線2に移動を適正に戻し
た後に、ローラ6および錘4を支持するキャリッジは、
大略第1図に示す位置まで引き下げられる。
伸線機7のダイス引きキャプスタン電動機M3で駆動さ
れる。
ダンサーローラ18,20および22は、伸線機7とペイル
パック充填機23の引取キャプスタン24との間の伸線の張
力が増大すると上昇して伸線受量より多量の伸線の送り
出しを許し、伸線の張力が低下すると下降して伸線受量
より少量の伸線を送り出して、伸線の張力を所定範囲内
に抑制する。
ダンサーローラ18,20および22の回転軸は昇降ガイド2
6に結合されており、この昇降ガイド26が、ローラに加
わる上駆動力又は重力により、垂直ガイドレールに沿っ
て昇降する。垂直ガイドレールには、ポテンショメータ
S2が結合した摩擦ローラが当接しており、ポテンショメ
ータS2が、垂直ガイド26(ローラ18,20,22)の上下方向
の位置Pcを表わす電気信号(アナログ電圧)を発生す
る。
この実施例のペイルバック充填機23は、特開昭60−22
3664号公報に開示されたペイルパック充填機と同様な構
成である。充填中のペイルパック29の充填量が所定値に
なると充填機23が停止され、伸線が切断され、ペイルパ
ックが交換されてそれに伸線の切断端が係止され、そし
て充填機23が再機構される。
第2図に、第1図に示す機構に結合された電気回路の
構成概要を示す。
ダンサー3のリミットスイッチS4は、信号処理用のイ
ンターフェイス31で増幅および波形整形されて、マイク
ロプロセッサ35に与えられる。
伸線機7には、電動機M3の回転/停止および速度設定
を行なうモータドライバおよびこれらの指示を行なう操
作盤が備わっている。操作盤には伸線機7の主コントロ
ーラであるマイクロプロセッサが備わっており、これが
操作ボードの入力読取,中央操作盤30よりの指示の読
取,モータドライバへの電動機M3のスタート/ストップ
および速度指示、ならびに、報知表示制御を行なう。電
動機M3の回転軸(又はそれに連動する機構部材)には、
速度フィードバック用のタコメータFRE3が結合されてい
る。モータドライバは、速度指示値とタコメータFRE3の
検出速度とを参照して、後者が前者に合致するように、
電動機M3を、フィードバック速度制御する。
ポテンショメータS2は中央操作盤30の信号処理インタ
ーフェイス31に接続され、ポテンショメータS2が発生す
る位置信号は、インターフェイス31で増幅およびレベル
調製されてマイクロプロセッサ35のA/D変換入力ポート
に印加される。
ペイルパック充填機23には、電動機M1の回転/停止お
よび速度設定を行なうモータドライバおよびこれに指示
を行なう操作盤が備わっている。操作盤には充填機23の
主コントローラであるマイクロプロセッサが備わってお
り、これが操作ボードの入力読取,中央操作盤30よりの
指示の読取,モータドライバへの電動機M1のスタート/
ストップおよび速度指示,中央操作盤30への停止中(ペ
イルパック交換中)か否かの報知、ならびに、報知表示
制御を行なう。電動機M1の回転軸(又はそれに連動する
機構部材)には、速度フィードバック用のタコメータFR
E1が結合されている。モータドライバは、速度指示値と
タコメータFRE1の検出速度とを参照して、後者が前者に
合致するように、電動機M1を、フィードバック速度制御
する。
中央操作盤30は、伸線機7のスタート/ストップ,伸
線速度の設定および制御、ならびに、充填機23のスター
ト/ストップ,引込み速度の設定および制御を行なうも
のである。その主体がマイクロプロセッサ35であり、こ
れに、通常のパーソナルコンピュータに備わっている電
気回路と同程度の回路要素が接続されている。なお、イ
ンターフェイス32は、ホストコンピュータとの通信イン
ターフェイスであり、ポストコンピュータより指示があ
るときには、キーボード39の入力による指示に優先して
ポストコンピュータよりの指示を実行する。インターフ
ェイス31にも、伸線機7および充填機23のマイクロプロ
セッサと通信するための通信インターフェイスが含まれ
ている。
第3図に、マイクロプロセッサ35の制御動作を示す。
それ自身に電源が投入される(ステップ1:以下カッコ内
ではステップという語を省略して番号のみを表記する)
とマイクロプロセッサ(以下CPUと称す)35は、入,出
力ポートを待機時の信号レベルに設定し、内部レジス
タ,タイマー,カウンタ等をクリアする(2)。そして
キーボード39,ホストコンピュータ,スプール巻取機24
等からの入力を待つ。
この実施例では、伸線機7およびペイルパック充填機
23は、それらの操作盤の操作により、個別に運転(各機
の各種調整用の運転)しうると共に、中央操作盤30のキ
ーボード39の操作によっても個別に運転しうる。伸線機
7および充填機23のいっせい駆動/停止は、中央操作盤
39のみで行ない得る。
オペレータの各機の個別の運転(主に調整用の運転)
は、ステップ3−4−5のループで、操作ボード39の入
力に対応して行なわれる。
伸線からパック充填までの一連の工程を連続的に自動
で行なう場合、オペレータは、メッキ線キャリア1のメ
ッキ線1を引き出してダンサー3に配架しそして伸線機
7を通し更にダンサーローラ17〜22に張架して充填機23
に引込み、引取キャプステン24,矯正ローラ25および引
取キャプスタン27に張架して、線先端をペイルパック29
内に挿入する。そしてオペレータは、伸線機7のみを単
機駆動して、ダンサーローラ22がその上下移動範囲の略
中央位置Pcになると伸線機7を停止させて、キーボード
39に全機自動運転を入力してスタートを指示する。
CPU35は、「入力読取」(3)でこの全機スタートを
読取ると、あるいは充填機23のペイルパック交換終了を
読取ると、まずリミットスイッチS4の開閉をチェックし
て(3−4−6−7)、それが開(ダンサーローラ6が
上限位置に上っている:この時、スイッチS4の開で直接
に伸線機7および充填機23は電動機M3およびM1を停止し
ている)であると、伸線機7および充填機23に停止指示
を送信し(8)、ダンサー3異常をディスプレイ40に表
示して(9)、再度入力読取(3)に戻る。
リミットスイッチS4が閉であるとCPU35は、ステップ
7から10に進んで、ポテンショメータS2の位置信号をA/
D変換して読込み、位置Pdが、スタート時の適値領域内
であるか否かをチエックする(10)。適値領域を外れて
いるときには、貯線量不足(ダンサーローラ22の位置不
適)をディスプレイ40に表示して再度入力読取(3)に
戻る。
ダンサーローラ22の位置Pdが適値領域内であるときに
はCPU35は、伸線機7に、伸線指定速度に対応する回転
速度Vssおよびスタート指示信号を与え(12)、ペイル
パック充填機23に、伸線指定速度と等しい引込速度をも
たらす回転速度Vssおよびスタート指示信号を与える(1
3)。伸線機7および充填機23は、これらの指示を受け
ると、電動機M3およびM1の起動制御および指示速度への
定速制御を行なう。
CPU35は次に、ホストコンピュータ,キーボード39お
よびペイルパック充填機23から入力がなく、しかもリミ
ットスイッチS4が閉の間は、「充填機23の速度制御」
(15)を所定周期で繰返して実行する(15〜18を繰返し
て実行)。
第4図に、「充填機23の速度制御」(15)の内容を示
す。「充填機23の速度制御」(15)に進むとCPU35は、
ポテンショメータS2の位置信号をA/D変換して読込ん
で、ダンサーローラ22の位置Pdを示すデータを得る(15
1)。次に、速度レジスタのデータを参照して、 Vro=Vss−K・(Pd−Pc) …(1) を算出して(152)、この速度Vroを示すデータを充填機
23に送出しかつスタート指示を与える(153)。上記
(1)式において、Vssは、伸線速度と同一の引込み速
度をもたらす電動機M1の回転速度であり、Pcは、ダンサ
ーローラ22の、設定昇降範囲内の中央位置であり、Pdが
現在位置である。なお、PdおよびPc共に、設定昇降範囲
の下限位置を基点(原点)とし、それより上側にあると
きに+の値である。−(Pd−Pc)が正であるとダンサー
ローラ22は中央位置より下側にあり、負であると中央位
置により上側にある。Kは正の係数である。
上記(1)式で算出した速度Vroが充填機23に指示さ
れ、充填機23の電動機M1がこの速度Vroで回転すること
により、充填機23の伸線引込速度が、まず大略で伸線機
7の伸線速度と等しい速度に調整される。例えば、ダン
サーローラ22が中央位置Pcにあるときには、−K・(Pd
−Pc)=0であるので、充填機23の伸線引込速度が伸線
機7の伸線速度と等しい。
より詳細には、上記(1)式により、ダンサーローラ
22の垂直位置Pd対応の速度補正が加えられる。すなわ
ち、ダンサーローラ22が中央位置Pcより下がると、−K
・(Pd−Pc)が正となり、充填機23への指示速度Vroが
高くなって、ダンサーローラ22が中央位置Pcに向けて上
昇する。ダンサーローラ22が中央位置Pcより上がると、
−K・(Pd−Pc)が負となり、指示速度Vroが低くなっ
てダンサーローラ22が中央位置Pcに向けて下降する。
上述の「充填機23の速度制御」(15)の定周期の繰返
しの実行により、ダンサーローラ22が中央位置Pcより降
下するときには充填機23の伸線引込速度を上げ、中央位
置Pcより上昇するときはそれを下げるので、充填機23の
伸線引込速度(Vro対応)が、伸線機7の伸線速度と実
質上同一速度に調整され、しかもダンサーローラ17〜22
が伸線機7と充填機23の伸線速度と引込速度の誤差によ
る伸線の張力変動を抑制するので、該伸線には、大きな
張力変動が現われない。したがって、伸線速度を高く設
定しうる。充填機23の伸線引込速度の指定と速度制御、
ならびに、伸線機7の伸線速度の指定と速度制御、に誤
差があっても、この誤差が自動的に補正され、かつダン
サーローラ22が、張力調整のための貯線および払出に最
も有利な位置に置かれる。これも伸線機7の伸線速度を
更に設定することを可能にする。
ペイルパック充填機23がペイルパック交換のときには
これを示す信号をCPU35に与えると共に伸線の引込みを
停止する。この信号を受けるとCPU35は「入力読取」
(3)に進んでペイルパック交換を読取り、「入力対応
の処理」(5)に進んで、そこで伸線機7を停止する。
そして「入力読取」(3)で、ペイルパック交換が終了
する(ペイルパック充填機23をレディを送信してくる)
のを待ち、終了すると、ステップ7以下に進んで、リミ
ットスイッチS4が閉であると伸線機7を起動し(12)充
填機23に起動を指示する(13)。
第5図に、本発明のもう1つの実施例の変更部を示
す。このもう1つの実施例は、ダンサーローラ22の位置
Pdに対応して伸線機7の速度を調整するものであり、第
5図に示す「伸線機7の速度制御」(15V)は、第3図
および第4図に示す「充填機23の速度制御」(15)に代
えて実行されるものである。第5図を参照するとこのも
う1つの実施例では、「伸線機7の速度制御」(15V)
に進むとCPU35は、ポテンショメータS2の位置信号をA/D
変換して読込んで、ダンサーローラ22の位置Pdを示すデ
ータを得る(151V)。次に、速度レジスタのデータを参
照して、 Vso=Vss+K・(Pd−Pc) …(2) を算出して(152V)、この速度Vsoを示すデータを伸線
機7に送出しかつスタート指示を与える(153V)。充填
機23には、指定伸線速度と等しい引込速度をもつらす速
度データとスタートを送出する(154V)。
上記(2)式において、Vssは、指定された伸線速度
をもたらす電動機M3の回転速度であり、Pcは、ダンサー
ローラ22の、設定昇降範囲内の中央位置であり、Pdが現
在位置である。なお、PdおよびPc共に、設定昇降範囲の
下限位置を基点(原点)とし、それより上側にあるとき
に+の値である。(Pd−Pc)が正であるとダンサーロー
ラ22は中央位置より上側にあり、負であると中央位置よ
り下側にある。Kは正の係数である。
上記(2)式で算出した速度Vsoが伸線機7に指示さ
れ、電動機M3がこの速度Vsoで回転することにより、伸
線機7の伸線速度が、まず大略で充填機23の引込速度
(指定伸線速度)と等しい速度に調整される。例えば、
ダンサーローラ22が中央位置Pcにあるときには、K・
(Pd−Pc)=0であるので、伸線機7の伸線速度が充填
機23の引込速度と等しい。
より詳細には、上記(2)式により、ダンサーローラ
22の垂直位置Pd対応の速度補正が加えられる。すなわ
ち、ダンサーローラ22が中央位置Pcより下がると、K・
(Pd−Pc)が負となり、伸線機7への指示速度Vsoが低
くなって、ダンサーローラ22が中央位置Pcに向けて上昇
する。ダンサーローラ22が中央位置Pcより上がると、K
・(Pd−Pc)が正となり、指示速度Vsoが高くなってダ
ンサーローラ22が中央位置Pcに向けて下降する。
上述の「伸線機7の速度制御」(15V)の定周期の繰
返しの実行により、ダンサーローラ22が中央位置Pcより
降下するときには伸線機7の伸線速度を下げ、中央位置
Pcより上昇するときはそれを上げるので、伸線機7の伸
線速度が、充填機23の伸線引込速度と実質上同一速度に
調整され、しかもダンサーローラ17〜22が伸線機7と充
填機23の伸線速度と引込速度の誤差による伸線の張力変
動を抑制するので、該伸線には、大きな張力変動が現わ
れない。
したがってこの実施例でも、伸線速度を高く設定しう
る。充填機23の伸線引込速度の指定と速度制御、ならび
に、伸線機7の伸線速度の指定と速度制御、に誤差があ
っても、この誤差が自動的に修正され、かつダンサーロ
ーラ22が、張力調整のための貯線および払出に最も有利
な位置に置かれる。これも伸線機7の伸線速度を更に高
く設定することを可能にする。
ダンサーローラ22の貯線容量には限度があるので、貯
線量が限度に達すると伸線を停止しなければならない
が、上述の「充填機23の速度制御」(15)又は「伸線機
7の速度制御」(15V)により、貯線量が多いときに
は、充填機23の引込速度が高く又は伸線機7の伸線速度
が低くされ、貯線量が少いときには、充填機23の引込速
度が低く又は伸線機7の伸線速度が高くされる。その結
果、ダンサーローラ22の貯線量が常時適値に維持される
ので、伸線機7の伸線速度を、可能な限り高速に設定し
て、高い時間効率で伸線およびスプール巻取をしうる。
メッキ線キャリア1のメッキ線が残り少くなると、オ
ペレータは該メッキ線の終端部を固定具にホールドして
終端に、新たなメッキ線キャリアのメッキ線の先端を溶
接して、キャリアを交換する。このときダンサー3にメ
ッキ線が移動しなくなるので、ダンサー3のダンサーロ
ール6および錘4が上昇するが、上述のキャリア交換に
支障がないときには、リミットスイッチS4が開になるま
でにキャリア交換が終了しかつ固定具のホールドが解除
される。したがってキャリア交換時に伸線機7が停止す
ることはない。仮に、メッキ線のもつれや、キャリア交
換時の支障により、ダンサーロール6および錘4がリミ
ット位置まで上昇すると、スイッチS4が開いて、これに
より直接に伸線機7の電動機M3の通電が遮断されると共
に、CPU35が、スイッチS4の開に応答して(18)、伸線
機7および充填機23に「停止」を指示し(21)、ディス
プレイ40にメッキ線供給異常を表示する(22)。
キーボード39又はホストコンピュータより、停止指示
が入力されるとCPU35は、「入力読取」(3)に戻っ
て、入力対応の処理(この場合は自動運転停止)を行な
う(5)。
〔発明の効果〕
以上の通り本発明によれば、ダンサーローラ(18,20,
22)の上下方向の位置を位置検出手段(S2)が検出し、
速度制御手段(35)が、ダンサーローラ(18,20,22)の
位置に対応してそれが高いときは引取装置(23)の引取
速度を減速し、低いときは増速し、又は、高いときは伸
線機(7)の伸線速度を増速し、低いときは減速するの
で、伸線速度に対応して引取速度が、又は、引取速度に
対して伸線速度が、ダンサーローラ(18,20,22)の位置
が高,低の間になるように増,減速される。その結果、
ダンサーローラ(18,20,22)が常に最適な張力を線材に
与えるばかりでなく、伸線速度と引取速度の一方が他方
に対して追従するので、それらを高くして稼働効率を高
くするときでも、両速度の差が過大にならず、かつダン
サーローラ(18,20,22)が、無線機(7)の出側の線材
張力および引取装置(23)の入側の線材張力を共に適正
に維持するので、伸線機(7)におけるダイス引き径の
変動が小さく、かつ引取装置(23)の線材引取収容形態
が乱されない。
加えて、キャリア(1)から伸線機(7)への素材ワ
イヤの払い出しが停止し伸線機上流側のダンサローラ
(6)が上限位置に到達すると、伸線機(7)および引
取装置(23)の電気モータ(M3,M1)の回転が止まるの
で、素材ワイヤの払い出し停止時に、伸線機(7)が素
材ワイヤを破断することがなく、また、伸線機(7)と
引取装置(23)の間のワイヤ張力が過度に上昇する(ダ
ンサーローラ18,20,22が上昇してしまう)ことがない。
つまり、ダンサーローラ(18,20,22)が線材張力を適正
に維持する位置に留まる。その後素材ワイヤの払い出し
を再開するときすなわち伸線を再開するとき、伸線機
(7)の出側の線材張力および引取装置(23)の入側の
線材張力が共に適正であるので、素材ワイヤの払い出し
が中断したときも引取装置(23)の線材引取収容形態が
乱されない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の機構部の構成を示す側面
図である。 第2図は、第1図に示す機構部に結合された電気系統の
システム構成を示すブロック図である。 第3図は、第2図に示すマイクロプロセッサ35の制御動
作を示すフローチャートである。 第4図は、第3図に示す「充填機23の速度制御」(15)
の内容を示すフローチャートである。 第5図は、本発明のもう1つの実施例の変更部のみを示
すフローチャートである。 1:メッキ線キャリア、2:メッキ線、3:ダンサー 4:錘、5,6:ダンサーローラ 7:伸線機(伸線機)、17〜22:ダンサーローラ(線材貯
留手段) 23:ペィルパック充填機(引取装置)、M1,M2:電動機 24,27:キャプスタン、25:矯正ローラ、29:ペイルパック 26:昇降ガイド、S2:ポテンショメータ(検出する手段) S4:リミットスイッチ、35:マイクロプロセッサ(速度制
御手段)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】線材をダイス引き伸線加工する伸線機; 該伸線機の加工済伸線を収容する引取装置; 前記伸線機と取引装置との間にあって、それらの間の線
    材の張力が増大すると上昇して線材受量より多量の線材
    の送り出しを許し、線材の張力が低下すると下降して線
    材受量より少量の線材を送り出して線材の張力を所定範
    囲内とするダンサーローラ; 該ダンサーローラの上下方向の位置を検出する手段; 該位置検出手段が検出したダンサーローラの上下方向の
    位置に対応して、それが高いときは前記引取装置の引取
    速度を減速し、低いときは増速する速度制御手段; 前記伸線機に素材ワイヤを払い出すキャリアと伸線機と
    の間の、伸線中にキャリアからの素材ワイヤの払い出し
    が停止すると上昇する伸線機上流側のダンサローラ;お
    よび、 前記伸線機上流側のダンサローラが、上限位置に到達す
    るとき伸線機および引取装置の電気モータの回転を止め
    る手段; を備える伸線装置。
  2. 【請求項2】線材をダイス引き伸線加工する伸線機; 該伸線機の加工済伸線を収容する引取装置; 前記伸線機と取引装置との間にあって、それらの間の線
    材の張力が増大すると上昇して線材受量より多量の線材
    の送り出しを許し、線材の張力が低下すると下降して線
    材受量より少量の線材を送り出して線材の張力を所定範
    囲内とするダンサーローラ; 該ダンサーローラの上下方向の位置を検出する手段; 該位置検出手段が検出したダンサーローラの上下方向の
    位置に対応して、それが高いときは前記伸線機の伸線速
    度を増速し、低いときは減速する速度制御手段; 前記伸線機に素材ワイヤを払い出すキャリアと伸線機と
    の間の、伸線中にキャリアからの素材ワイヤの払い出し
    が停止すると上昇する伸線機上流側のダンサローラ;お
    よび、 前記伸線機上流側のダンサローラが、上限位置に到達す
    るとき伸線機および引取装置の電気モータの回転を止め
    る手段; を備える伸線装置。
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JPS54161569A (en) * 1978-06-12 1979-12-21 Teijin Seiki Co Ltd Wire extender

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