JP2667009B2 - 原子炉炉心下部プレナム構造物の振動軽減構造 - Google Patents

原子炉炉心下部プレナム構造物の振動軽減構造

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JP2667009B2 JP1183577A JP18357789A JP2667009B2 JP 2667009 B2 JP2667009 B2 JP 2667009B2 JP 1183577 A JP1183577 A JP 1183577A JP 18357789 A JP18357789 A JP 18357789A JP 2667009 B2 JP2667009 B2 JP 2667009B2
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、インターナルポンプを設置した原子炉圧力
容器において、この内部を循環する炉水によって引起こ
される炉心下部プレナム構造物の振動を防止する原子炉
炉心下部プレナム構造物の振動軽減構造に関する。
(従来の技術) 原子炉圧力容器の下部、すなわち冷却材のダウンカマ
部には原子炉の炉心部を覆うシュラウドが設けられる。
そして、このシュラウドや炉心部の構造物は、シュラウ
ドサポートレグとシュラウドサポートリングとからなる
炉心支持構造物で支持される。
第10図と第11図は、それぞれ原子炉圧力容器下部の部
分縦断面図と部分横断面図である。原子炉圧力容器3の
底部には、周方向に角柱状のシュラウドサポートレグ1
が複数個接合される。各シュラウドサポートレグ1の上
には、これに跨がるように薄肉円筒状のシュラウドサポ
ートリング2が垂設され、このシュラウドサポートリン
グ2上にシュラウド(図示せず)が支持される。そして
隣合う2つのシュラウドサポートレグ1とシュラウドサ
ポートリング2により、ダウンカマ部から炉心下部に至
る炉水の流路4a、4b,4cが形成される。
原子炉圧力容器3の側壁とシュラウドの間のダウンカ
マ部には、原子炉内再循環ポンプとして複数個のインタ
ーナルポンプ5が垂設される。インターナルポンプ5
は、原子炉圧力容器3の底部にあるボス3aを垂直方向に
貫通して設けられる。インターナルポンプ5の上端には
ポンプインペラ6が取付けられ、このポンプインペラ6
の周りをディフューザ7で覆っている。ディフューザ7
は、その外側を原子炉圧力容器3の内壁とシュラウドサ
ポートリング2で固定される。
第12図と第13図は、それぞれ炉心下部プレナム8の縦
断面図と横断面図である。第13図は第12図のXIII−XIII
線断面図である。第11図および第12図と同様の箇所に
は、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
原子炉圧力容器3の中央部には、シュラウドサポート
リング2に取囲まれるようにして複数個の制御棒駆動機
構ハウジング9と中性子束モニタハウジング10からなる
炉心下部プレナム構造物が林立状態に設けられる。制御
棒駆動機構ハウジング9は、原子炉圧力容器3の底部お
よび制御棒駆動機構ハウジングスタブチューブ11を貫通
して延びてこのスタブチューブ11の上端に接合され、制
御棒駆動機構ハウジング9の上端にはこれより大きな外
径を有する制御棒案内管12が取付けられる。
また中性子束モニタハウジング10は、上端が中性子束
モニタ案内管13と下端が中性子束モニタハウジングスタ
ブチューブ14とそれぞれ接合する。そして、各中性子束
モニタハウジング10と中性子束モニタ案内管13の接合部
には、水平に渡された中性子束モニタスタビライザ15が
さらに接合して、各中性子束モニタハウジング10の姿勢
を安定に保つ。
ところで、最外周にある制御棒案内管12の下端エレベ
ーションは、シュラウドサポートリング2の下端エレベ
ーションとほぼ同じ高さにある(特公昭62−38677号公
報参照)。この配置関係を第14図に模式的に示す。第14
図は第11図のXIV−XIV線矢視図である。第10図および第
11図と同様の箇所には、同一の符号を付して説明を省略
する。
しかし、最外周以外にある制御棒案内管12の下端エレ
ベーションは、炉心下部プレナムの中央に進むにつれ
て、最外周にある制御棒案内管12のそれより低くなる。
これは、原子炉圧力容器3底部の鏡板16が凸面状をして
いるのに、各制御棒駆動機構ハウジング10と制御棒駆動
機構ハウジングスタブチューブ14の長さが同じだからで
ある。一方、中性子束モニタ案内管13の下端位置は制御
棒案内管12と違って全て同じであるが、その高さはシュ
ラウドサポートリング2の下端エレベーションよりも高
い。
シュラウドサポートレグ1およびインターナルポンプ
5は、それぞれ周方向に等間隔で配置され、シュラウド
サポートレグ1の個数はインターナルポンプ5の個数の
2倍ある。すなわち、1個のインターナルポンプ5の両
側には、2個のシュラウドサポートレグ1が、そのイン
ターナルポンプ5からそれぞれ等位置に配置される。
ポンプインペラ6はインターナルポンプ5の稼働によ
って回転する。そして炉水(冷却材)をダウンカマ部か
らディフューザ7を通して原子炉炉心の下部に案内し、
原子炉圧力容器3内で強制的に再循環させている。この
際第11図に矢印で示すように、冷却材の吐出し流は、炉
水流路4a、4b,4cを通ってシュラウドサポートリング2
内に案内される。
第15図と第16図は、それぞれ炉水流路4a,4cと、炉水
流路4bを通って炉心下部プレナム8内に導かれる冷却材
の流れを矢印で模式的に示した図である。炉水流路4a,4
cを通る冷却材の流れは両羽のある矢印で、炉水流路4b
を通る冷却材の流れは片羽の矢印で示す。また第11図と
対応する箇所には同一の符号を付す。
第11図、第15図および第16図から分かるように、イン
ターナルポンプ5から吐出された後直ちに炉心下部プレ
ナム8に入る冷却水、すなわち炉水流路4a,4cを通る冷
却水は、大部分が原子炉圧力容器3の底部鏡板16に沿っ
て炉心下部プレナム8に流入する。したがって、この冷
却材は炉心下部プレナム8内で上述の炉心下部プレナム
構造物に衝突するとしても、その衝突先は大部分が原子
炉圧力容器の底部に固定された制御棒駆動機構ハウジン
グスタブチューブ11と中性子束モニタハウジングスタブ
チューブ14である。したがって、制御棒駆動機構ハウジ
ング9と中性子束モニタハウジング10に衝突してこれら
に振動を発生させる可能性は少ない。
他方、炉水流路4bを通る冷却水は、インターナルポン
プ5から吐出された後原子炉圧力容器3の底部を周方向
に流れ、隣のインターナルポンプ5から同じように流れ
てきた冷却材とこれら2つのインターナルポンプ5の中
間領域で衝突し、互いに進路を原子炉圧力容器3の中心
方向に変えて、炉心下部プレナム8内に至る。ところが
この冷却水は、衝突によって流路の断面方向における流
量が均一化されるため、炉水流路4b内の全高さにおいて
ほぼ等しい流量で通過する。このため、最外周付近にあ
る制御棒駆動機構ハウジング9と中性子束モニタハウジ
ング10に衝突して、これらに振動を発生させる可能性が
ある。
また、炉水流路4bを通る冷却材は、前述の衝突の際流
れが乱れ、第17図に示すような流れとなって炉心部下部
プレナム8に案内されることもある。第10図と同様の箇
所には同一の符号を付す。
第17図から分かるように冷却水の流れが乱れた場合
は、一部が上昇流となって外径の大きな制御棒案内管12
に衝突する。したがってこの場合には、制御棒案内管12
にも振動応力を発生させる。
ところで、炉水流路4bを通る冷却材が炉心下部プレナ
ム構造物を振動させる際の起動力はランダム特性を有し
ており、炉心下部プレナム構造物は一次振動モードで振
動する。制御棒案内管12と中性子束モニタハウジング10
の各部位と振動モードおよび応力分布の関係を、それぞ
れ第18図(A),(B),(C)と第19図(A),
(B),(C)に示す。これらの図においては、炉水流
路4bを通る冷却材の衝突による影響を最も強く受ける、
炉水流路4bに対向する位置にある最外周付近の制御棒案
内管12と中性子束モニタハウジング10を対象にする。第
12図と同様の箇所には同一の符号を付す。符号17は炉心
支持板である。
第18図(B)と第19図(B)から分かるように、制御
棒案内管12は中央部に、中性子束モニタハウジング10は
中性子束モニタ15と中性子束モニタハウジングスタブチ
ューブ14の中間部に、より強い起振力が作用するほど振
動は大きくなる。一方応力分布は、第18図(C)と第19
図(C)から分かるように、制御棒駆動機構ハウジング
9と制御棒駆動機構ハウジングスタブチューブ11の溶接
取付部18、および中性子束モニタハウジング10と中性子
束モニタハウジングスタブチューブ14の溶接取付部19に
加わる応力が最も大きい。これらの部位にはさらに応力
集中が発生する。
したがって、これらの溶接取付部18と19における制御
棒駆動機構ハウジング9と中性子束モニタハウジング10
は損傷や亀裂を生じやすくなるが、もしこのような亀裂
が生ずると、この亀裂から炉水が駆動機構ハウジング9
や中性子束モニタハウジング10内に入り込んで、原子炉
圧力容器3内から漏洩するおそれがある。
(発明が解決しようとする課題) このように、インターナルポンプを設置した原子炉圧
力容器における炉心下部プレナム構造物は、隣合うイン
ターナルポンプの中間点に位置する炉水流路を通る冷却
材の流れの乱によって振動を受け、取付部に亀裂が生じ
て冷却材漏洩のおそれがあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、炉水流路
を通る冷却材の流れの乱れによる炉心下部プレナム構造
物の振動を軽減する原子炉炉心下部プレナム構造物の振
動軽減構造を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は上記課題を解決するために、原子炉圧力容器
内の底部の側壁部に周方向に間隔をおいて複数個垂設さ
れるインターナルポンプと、原子炉圧力容器内の底部の
中央に林立する炉心下部プレナム構造物とをシュラウド
サポートリングで区切り、シュラウドサポートリングを
複数本のシュラウドサポートレグで支持し、上記シュラ
ウドサポートレグは原子炉圧力容器内底部の前記隣合う
インペラポンプ間の中央領域に垂設されたことを特徴と
する原子炉炉心下部プレナム構造物の振動軽減構造を提
供する。
また本発明は、原子炉圧力容器内の底部の側壁側に周
方向に間隔をおいて複数個垂設されるインターナルポン
プの内側に周方向に間隔をおいて垂設される複数本のシ
ュラウドサポートレグと、これらシュラウドサポートレ
グ上に跨がって設置され、炉水流路を形成するシュラウ
ドサポートリングで取囲まれる、複数本の制御棒駆動機
構ハウジングスタブチューブ上に接合した制御棒駆動機
構ハウジングと中性子束モニタハウジングスタブチュー
ブ上に接合した中性子束モニタハウジングからなる炉心
下部プレナム構造物において、前記隣合うインターナル
ポンプの中間点に形成される炉水流路に対向する制御棒
駆動機構ハウジングスタブチューブと中性子束モニタハ
ウジングスタブチューブの長さを、それ以外の箇所にあ
る制御棒駆動機構ハウジングスタブチューブと中性子束
モニタハウジングスタブチューブの長さよりも長くする
ことを特徴とする原子炉炉心下部プレナム構造物の振動
軽減構造も提供する。
(作用) 本発明によれば、シュラウドレグを隣合うインターナ
ルポンプの中間点に設置し、炉水流路が隣合うインター
ナルポンプの中間点に形成されないようにする。このた
め、隣合うインターナルポンプから吐出された冷却材が
互いに衝突して流れが乱れても、その流れはシュラウド
レグに衝突して澱みを形成し、この間に大部分が原子炉
圧力容器底部の鏡板に沿った流れとなってシュラウドレ
グを迂回して炉心下部プレナムに案内されるため、炉心
下部プレナム構造物に大きな振動を与えることはない。
また本発明によれば、隣合うインターナルポンプの中
間点に位置する炉水流路に対向する制御棒駆動機構ハウ
ジングスタブチューブと中性子束モニタハウジングスタ
ブチューブの長さを、それ以外の箇所にある制御棒駆動
機構ハウジングスダブチューブと中性子束モニタハウジ
ングスタブチューブの長さよりも長くする。したがっ
て、制御棒駆動機構ハウジングスタブチューブの上端に
ある制御棒駆動機構ハウジングとの取付部と、中性子束
モニタハウジングスタブチューブの上端にある中性子束
モニタハウジングとの取付部における冷却材衝突時の応
力は小さくてすみ、炉心下部プレナム構造物の振動を軽
減することができる。
(実施例) 以下第1図ないし第9図を参照して本発明の実施例を
説明する。
第1図は本発明の第1実施例を説明する原子炉圧力容
器の部分横断面図であり、第2図は第1図のII−II線矢
視図である。本発明の原子炉炉心下部プレナム構造物の
振動軽減構造に係る原子炉圧力容器底部の基本的構成は
第11図に示したものと実質的に異ならないため、第11図
と同様の箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施例においては、シュラウドサポートレグ20を隣
合うインターナルポンプ5の中間点に設置し、炉水流路
21a,21bが隣合うインターナルポンプ5の中間点に形成
されないようにする。
冷却材の流れはこれに伴い、第1図の矢印で示すよう
になる。すなわち、各インターナルポンプ5の中間域に
おいては、それぞれのインターナルポンプ5から吐出さ
れた冷却材が衝突して流れが乱れ進路を90゜変えるが、
その変更された進路の行く手にはシュラウドサポートレ
グ20があってそれ以上進むことができないため、冷却材
の澱みが発生する。そしてこの間に、第16図に示したよ
うな炉水流路の全高さに広がる流れは、第15図に示した
ような原子炉圧力容器下部の鏡板に沿った流れに変換さ
れる。したがって、本実施例によれば、冷却材同士の衝
突による乱れた流れが、制御棒駆動機構ハウジング9や
中性子モニタハウジング10に衝突して大きな振動を与え
ることはない。
なお本実施例においては、シュラウドサポートレグの
本数および炉水流路の数が第11図に示したものと比べ半
減しているが、炉水流路を各インターナルポンプの中間
域に設けないことによる冷却材の圧力損失、炉水流路の
開口全面積は従来のものと同じとする。
第3図は本発明の第2実施例を説明する原子炉圧力容
器の部分横断面図である、第4図は第3図のIV−IV線矢
視図である。第3図、第4図とも、第1図、第2図と同
様の箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施例においても、シュラウドサポートレグ22を隣
合うインターナルポンプ5の中間点に設置し、炉水流路
23a,23bが隣合うインターナルポンプ5の中間点に形成
されないようにするが、シュラウドサポートレグ22の本
数は、第1実施例の3倍にする。
冷却材の流れはこれに伴い、第3図の矢印で示すよう
になるが、冷却材の澱みが発生して流れの乱れが沈静化
され、冷却材同士の衝突による乱れた流れが炉心下部プ
レナム構造物に勢いよく衝突することはないのは第1実
施例と同じである。また、炉水流路の開口全面積も第1
実施例と同じである。
次に第5図ないし第9図を参照して本発明の第3実施
例を説明する。
第5図と第6図は、それぞれ炉心下部プレナム8の縦
断面図と横断面図である。第6図は第5図のVI−VI線断
面図である。本実施例に係る炉心下部プレナムの基本的
構成は第12図および第13図に示したものと実質的に異な
らないので、第12図および第13図と同様の箇所には、同
一の符号を付すことにより説明を省略する。
前述のように炉水流路4bを通る冷却水は、流路内の全
高さにおいてほぼ等しい流量で通過するが、本実施例に
おいては、炉水流路4bに対向する外周側位置、例えば最
外周およびその一列内側にある制御棒駆動機構ハウジン
グスタブチューブ24と中性子束モニタハウジングスタブ
チューブ25の軸方向の長さを、それ以外の箇所にある制
御棒駆動機構ハウジングスタブチューブ11と中性子束モ
ニタハウジングスタブチューブ14の長さよりも長くす
る。したがって、従来冷却材の衝突時に発生する応力が
極めて大きくなる点にあった制御棒駆動機構ハウジング
9と制御棒駆動機構ハウジングスタブチューブ24の溶接
取付部26、および中性子束モニタハウジング10と中性子
束モニタハウジングスタブチューブ25の溶接取付部27の
位置がずれ、冷却材の衝突時に発生する応力は小さくな
る。
本実施例の溶接取付部26と27の振動モードと応力分布
を第7図(A),(B),(C)と第8図(A),
(B),(C)に示す。第18図(A)および第19図
(A)と同様の箇所には同一の符号を付す。
これらの図をみると、振動モードは従来の第18図
(B)および第19図(B)に示したもの類似している
が、応力分布は従来の第18図(C)および第19図(C)
に示したものとは異なる。すなわち、応力は取付位置が
下方になるにつれて拡大していくが、本実施例において
は取付位置26と27を上方にシフトさせたため、応力の拡
大が抑えられる。
因みに第9図は、第12図に示した従来の構造の炉心下
部プレナム構造物(以下「従来例」という)と実施例の
それとで、冷却材が衝突したときに生じる応力を比較し
て示したものである。従来例における各制御棒駆動機構
ハウジングスタブチューブと中性子束モニタハウジング
スタブチューブの長さはすべて同じである。
この図によれば、本実施例のように、制御棒駆動機構
ハウジングスタブチューブと中性子束モニタハウジング
スタブチューブの各スタブチューブ上端の高さを上方に
シフトさせ、制御棒駆動機構ハウジングスタブチューブ
と制御棒駆動機構ハウジングの溶接取付部および中性子
束モニタハウジングスタブチューブと中性子束モニタハ
ウジングの溶接取付部の高さを、炉水流路上端の高さ
(すなわちシュラウドレグ開口部上端の高さ)の2/3を
超える位置に設定したときは、制御棒駆動機構ハウジン
グの溶接取付部および中性子束モニタハウジングの溶接
取付部における冷却材衝突時の応力が、それぞれ従来例
の1/3および1/2になる。この値は、このような炉心下部
プレナム構造物の振動の問題が生じないジェットポンプ
で冷却材を再循環させる方式の場合の値にほぼ匹敵す
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明に係る原子炉炉心下部プ
レナム構造物の振動軽減構造によれば、シュラウドサポ
ートレグを隣合うインターナルポンプ間の中央領域に設
置し、隣合うインターナルポンプの中央領域(中間点)
に炉心下部プレナムに通じる炉水流路が形成されないよ
うにしたため、各インターナルポンプから吐出された冷
却材が中央領域で互いに衝突して流れが生じても、その
流れはシュラウドサポートレグで遮られて澱みを形成
し、この間に大部分が原子炉圧力容器底部の鏡板に沿っ
た流れとなってシュラウドサポートレグを迂回して炉心
下部プレナムにスムーズに案内されるため、炉心下部プ
レナム構造物に大きな振動を与えることはなく、その構
造物取付溶接部の損傷を有効的に防止することができ
る。
また本発明によれば、隣合うインターナルポンプの中
間点に位置する炉水流路に対向する制御棒駆動機構ハウ
ジングスタブチューブと中性子束モニタハウジングスタ
ブチューブの長さを、それ以外の箇所にある制御棒駆動
機構ハウジングスタブチューブと中性子束モニタハウジ
ングスタブチューブの長さよりも長くする。したがっ
て、応力分布の上から制御棒駆動機構ハウジングスタブ
チューブの上端にある制御棒駆動機構ハウジングとの取
付部と、中性子束モニタハウジングスタブチューブの上
端にある中性子束モニタハウジングとの取付部における
冷却材衝突時の応力は小さくてすみ、炉心下部プレナム
構造物の振動を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図と第3図はそれぞれ本発明の実施例に係る原子炉
圧力容器の部分横断面図、第2図と第4図はそれぞれ第
1図のII−II線矢視図と第3図のIV−IV線矢視図、第5
図は本発明の実施例に係る炉心下部プレナムの縦断面
図、第6図は第5図のVI−VI線断面図、第7図(A),
(B),(C)と第8図(A),(B),(C)はそれ
ぞれ本発明の実施例に係る制御棒駆動機構ハウジングと
中性子束モニタハウジングの各部位と振動モードおよび
応力分布の関係を示す図、第9図は本発明の実施例に係
る炉心下部プレナム構造物の取付部の衝突応力を従来例
のそれと比較して示した図、第10図は原子炉圧力容器底
部の部分縦断面図、第11図は従来の原子炉圧力容器の部
分横断面図、第12図は従来の炉心下部プレナムの縦断面
図、第13図は第12図のXIII−XIII線断面図、第14図は第
11図のXIV−XIV線矢視図、第15図と第16図はそれぞれ炉
水流路別の冷却材の流れを示す図、第17図は冷却材の流
れが乱れたときの動きを示す図、第18図(A),
(B),(C)と第19図(A),(B),(C)はそれ
ぞれ従来の制御棒駆動機構ハウジングと中性子束モニタ
ハウジングの各部位と振動モードおよび応力分布の関係
を示す図である。 20……シュラウドサポートレグ、21a,22b……炉水流
路、24……制御棒駆動機構ハウジングスタブチューブ、
25……中性子束モニタハウジングスタブチューブ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉圧力容器内の底部の側壁側に周方向
    に間隔をおいて複数個垂設されるインターナルポンプ
    と、原子炉圧力容器内の底部の中央部に林立する炉心下
    部プレナム構造物とをシュラウドサポートリングで区切
    り、このシュラウドサポートリングを複数本のシュラウ
    ドサポートレグで支持し、上記シュラウドサポートレグ
    は原子炉圧力容器内の底部の前記隣合うインターナルポ
    ンプ間の中央領域に垂設されたことを特徴とする原子炉
    炉心下部プレナム構造物の振動軽減構造。
  2. 【請求項2】原子炉圧力容器内の底部の側壁側に周方向
    に間隔をおいて複数個垂設されるインターナルポンプの
    内側に周方向に間隔をおいて垂設される複数本のシュラ
    ウドサポートレグと、これらシュラウドサポートレグ上
    に跨がって設置され、炉水流路を形成するシュラウドサ
    ポートリングで取囲まれる、複数本の制御棒駆動機構ハ
    ウジングスタブチューブ上に接合した制御棒駆動機構ハ
    ウジングと中性子束モニタハウジングスタブチューブ上
    に接合した中性子束モニタハウジングからなる炉心下部
    プレナム構造物において、少なくとも前記隣合うインタ
    ーナルポンプの中間点に形成される炉水流路に対向する
    制御棒駆動機構ハウジングスタブチューブと中性子束モ
    ニタハウジングスタブチューブの長さを、それ以外の箇
    所にある制御棒駆動機構ハウジングスタブチューブと中
    性子束モニタハウジングスタブチューブの長さよりも長
    くすることを特徴とする原子炉炉心下部プレナム構造物
    の振動軽減構造。
  3. 【請求項3】前記隣合うインターナルポンプの中間点に
    形成される炉水流路に対向する制御棒駆動機構ハウジン
    グスタブチューブと中性子束モニタハウジングスタブチ
    ューブの上端の高さを、前記炉水流路上端の高さの2/3
    以上とすることを特徴とする請求項2記載の原子炉炉心
    下部プレナム構造物の振動軽減構造。
JP1183577A 1989-07-18 1989-07-18 原子炉炉心下部プレナム構造物の振動軽減構造 Expired - Lifetime JP2667009B2 (ja)

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