JP2666925B2 - 自動被覆線切断・剥皮装置における被覆線の案内機構 - Google Patents

自動被覆線切断・剥皮装置における被覆線の案内機構

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JP2666925B2 JP61039435A JP3943586A JP2666925B2 JP 2666925 B2 JP2666925 B2 JP 2666925B2 JP 61039435 A JP61039435 A JP 61039435A JP 3943586 A JP3943586 A JP 3943586A JP 2666925 B2 JP2666925 B2 JP 2666925B2
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博治 小寺
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は各種電気機器に使用される被覆線の自動切
断・剥皮装置における被覆線の案内機構に関するもので
ある。 (従来の技術) 一般に、電子・電気製品に使用される配線用被覆電線
は次に示す加工を施し使用されている。 すなわち、第14図に示すように被覆電線71の長さL1、
太さD、被覆73の長さL2及び芯線72の剥皮長さL3,L4の
それぞれの指定寸法に合わせて加工される。 近年、電子・電気製品の需要増大多様化にともない前
述した被覆電線71の切断・剥皮作業を自動に行う装置が
提案されている。 その装置の一つとして、正逆回転する一対のローラを
設けた送り込み・引き出し機構と、同じく正逆回転する
一対のローラを設けた引き出し・送り戻し機構と、両機
構の間に設けられた切断・切り込み機構と、前記各機構
を制御する制御機構とから構成された装置がある。 この装置を用いて被覆電線71の切断及び剥皮を行うた
めには、前記送り込み・引き戻し機構と、引き出し・送
り込み機構とを各々正逆回転させることによって被覆電
線71を往復移動させ、前記切断・切り込み機構を用いて
切断したり、切り込みを入れて剥皮を行ったりするよに
なっている。 (発明が解決しようとする問題点) ところが、この自動電線切断・剥皮装置を用いる場
合、被覆電線71は前記送り込み・引き戻し機構と引き出
し・送り戻し機構との間を往復移動させる必要がある。
特に、切断された被覆電線71の後端側の剥皮を行う場合
には被覆電線を切断・切り込み機構よりも後方へ後退さ
せなければならず、前記送り込み・引き戻し機構に配置
された次の被覆電線71が切断された前の被覆電線71の後
退軌跡上に位置して前の被覆電線71の切断作業を邪魔す
ることがあった。従って、これを防止するために前記送
り込み・引き戻し機構のローラを一々逆回転させて次の
被覆電線71を後退させる必要があるため、一旦後退させ
た被覆電線71を再び元の位置に送る余分な時間がかか
り、作業能率が非常に悪かった。 この発明の目的は上記従来の問題点を解消して、被覆
線を切断後に後退移動する際、後続の案内管に保持され
ている被覆線に切断された被覆線が干渉するのを防止す
ることができるとともに、案内管側の被覆線を後退動作
する必要をなくして、作業能率を向上することができる
被覆線の自動切断・剥皮装置における被覆線の案内機構
を提供することにある。 (問題点を解決するための手段) 本発明は前記問題点を解決するため、被覆線をその長
手方向へ前進又は後退させるための被覆線移送機構と、
被覆線の端部に切り込みを形成可能な切断刃を備えた切
り込み機構と、被覆線を所定長さに切断可能な切断刃を
備えた切断機構と、前記被覆線移送機構、切り込み機
構、及び切断機構の各動作を制御する制御装置とにより
構成された自動被覆線切断・剥皮装置において、被覆線
を前記切断刃の作用位置に対応した所定の移送軌跡に沿
って案内する案内管を設けるとともに、該案内管を前記
移送軌跡上の被覆線移送位置と、この移送位置から側方
へ変位する不干渉位置との間で位置切り換えするための
位置切換手段を設け、さらに前記切断刃により分断され
た先行する被覆線の後端が前記切断刃の作用位置を越え
る位置まで後退動作される際に前記位置切換手段を動作
して前記案内管を前記不干渉位置に変位させ、先行する
被覆線と後続の被覆線との干渉を回避する動作制御手段
を設けたことを要旨としている。 (作用) 従って、本発明では、案内管を介して案内された被覆
線から切断機構により先行する被覆線が分断された後、
当該被覆線がその後端部に切り込みを形成するための切
断刃の作用位置を越えて後退移動される場合には、動作
制御手段により位置切換手段が動作させられる。する
と、この位置切換手段により前記案内管が所定の移送軌
跡上に位置する被覆線移送位置から側方の不干渉位置に
変位される。そのため、前記先行する被覆線の後端部に
対する切り込み形成時の後退移動が案内管に保持された
後続の被覆線に干渉することなく、円滑に行われる。
又、後続の被覆線を後退動作する必要がないので、それ
だけ作業能率を向上することができる。 (実施例) 以下、本発明を具体化した一実施例を第1〜13図に従
って説明する。 まず、本発明の装置によって切断・剥皮及び撚りかけ
された被覆電線を説明する。 第13図に示すように、この被覆電線1は芯線2と、そ
の外周に被覆形成された被覆3とから構成されており、
両端部の被覆3が各々一定長さだけ剥皮されている。
又、前記被覆電線1は全体の長さがL1に形成され、剥皮
部分の長さは先端側がL3、後端側がL4に形成されてお
り、先端側より後端側の剥皮部分が長く形成されてい
る。さらに、後端側の剥皮部分の露出芯線2a部分には撚
りがかけられている。 続いて、本発明の電線切断・剥皮・撚りかけ装置につ
いて説明する。 この装置は、主として、正逆回転により連続する被覆
電線1の送り込み・引き戻しを行う一対のローラ12,13
を備えた被覆線移送機構としての送り込み・引き戻し機
構11と、両ローラ12,13の前方に設けられて前記被覆電
線1を次の機構に案内する案内機構21と、該案内機構21
の前方に設けられて被覆電線1の切断と被覆3の切り込
みを行う切断・切り込み機構31と、該切断・切り込み機
構31の前方に設けられて前記被覆電線1の引き出し・送
り戻しを行う一対のローラ42,43を備えている。又、こ
の装置は前記ローラ42,43が軸線方向に相対移動可能に
形成された被覆電線の移送機構を兼用する引き出し・送
り戻し・撚りかけ機構41と、さらに、前記各機構11,21,
31,41の作動制御用コンピュータ52を備えた動作制御装
置51とを備えている。 以下、この装置を各機構に分けて説明する。 (送り込み・引き戻し機構11) 図示しないケース上には上下一対のローラ12,13(第
9,10図のみに図示)が正逆方向に回転可能に支持されて
おり、その回転によって被覆電線1を次に述べる案内機
構21に送り込んだり、引き戻したりするよになってい
る。又、前記ローラ12,13はパルスモータ12a,13a(第12
図のみに図示)によって正逆方向に回転可能となってお
り、該パルスモータ12a,13aは後述するコンピュータに
よりその作動状態が制御されるようになっている。 (案内機構21) 前記送り込み・引き戻し機構11の前方には第1図に示
すように機枠22が形成されており、その上面には案内部
材23がボルト24によって軸着されており、機枠22に対し
て水平方向へ傾動可能となっている。前記案内部材23は
長方体状をなし内部に貫通孔29を備えた本体23aと、該
貫孔29に連通する筒状の案内管23bとから構成されてい
る。該本体23aの下部には板状の規制部材28が取付固定
されている。 第6図に示すように、前記規制部材28には2個の楕円
状の透孔25a,25bが透設されており、この透孔25a,25b内
には機枠22に設けられた2個のソレノイド26,27の可動
鉄心26a,27aに取着された係止突部26b,27bが挿入されて
いる。又、前記透孔25a,25bは各々直径が異なってお
り、2個の可動鉄心26a,27aのうちどちらかが動くこと
によって前記案内部材23の水平方向への傾動角度が制御
されるようになっている。従って、前記案内部材23は被
覆電線1を送り込み・引き戻しするときには第8図に示
すように、被覆電線1が後述する固定切断刃37及び可動
切断刃38と接触しないように両者のほぼ中間部付近に位
置し、前記両切断刃37,38の作用位置、即ち、両切断刃3
7,38により切り込み作用又は切断作用がなされる位置と
対応した移送軌跡上の被覆電線移送位置となるようにな
っている。又、切断・切り込みのときには同じく第8図
の二点鎖線で示すように、被覆電線1が前記固定切断刃
37の刃部37aと接触するように傾動するようになってい
る。さらに、被覆電線1の送り戻し及び剥皮のときには
第11図に示すように、送り戻しされる被覆電線1が案内
管23bの先端から露出する被覆電線1に当たらないよう
に大きく傾動して後退位置となるようになっている。 なお、前記2個のソレノイド26,27は後述するコンピ
ュータによりその作動が制御されるようになっている。 (切断・切り込み機構31) 第1図に示すように、前記案内機構21の前方における
図示しないケースには開口部36を備えた取付プレート35
が水平に片持ち支持されており、その裏面には収容溝35
aが形成されている。前記収容溝35aには固定切断刃37が
収容固定されており、該切断刃37の先端部には横V字状
の刃部37aが形成されている。 又、前記固定切断刃37と対向する部分の収容溝35aに
は可動切断刃38が駆動装置39(第12図のみに図示)によ
り左右方向への往復運動可能に支持されており、その先
端部には横V字状をなす刃部38aが形成されている。 従って、前記可動切断刃38は後述するコンピュータの
指示により駆動装置39によって往復運動し、前記被覆電
線1を切断したり、その被覆3に切り込みを入れたりす
るようになっている。 (引き出し・送り戻し・撚りかけ機構41) 第2図に示すように、下部取付板4の上面の四隅には
4本の支持棒5a,5b,6a,6bが立設固定されており、その
上面には上部取付板7が支持固定されている。前記支持
棒5a,5b,6a,6bのうち前方の2本の支持棒5a,5bは前記取
付板4,7に回動不能に固定され、後方の2本の支持棒6a,
6bはベアリング8を介して回動可能に取り付けられてい
る。 第2図に示すように、前記下部取付板4の略中央部に
は平板状の軸受部材9が立設されており、その上面には
前記上部取付板7に固定されている。第1図に示すよう
に前記軸受部材9の右側には一対の下部及び上部ローラ
42,43が設けられており、該軸受部材9に対して下部ロ
ーラ42は回転可能にベアリングを介して軸42a着され、
上部ローラ43は回転可能かつ上下方向に移動可能に楕円
状の切欠溝9a内に係止ピン44を介して取り付けられてい
る。 又、第1,3図に示すように、前記下部及び上部ローラ4
2,43は、表面に被覆電線1と接触するローレット45を有
する本体46と、その左側の小径部46aに該本体46と相対
回転可能に装着された移動部材47と、前記本体46の内部
にスプライン嵌合された駆動軸48とから構成されてい
る。前記駆動軸48は第5図に示すように、パルスモータ
49a,49bの出力軸49cに連結されており、該パルスモータ
49a,49bの回転により前記本体46を正逆方向に回転させ
るようになっている。 前記移動部材47の側部にはラック50がねじ(図示しな
い)等により固定されており、第2,4図に示すように前
記後部支持棒6a,6bに設けられたピニオン10a,10bと噛み
合うようになっている。又、第4,5図に示すように、前
記支持棒6a,6bにはピニオン10a,10bより上方に位置する
ようにタイミングプーリ15a,15bが取り付けられてお
り、第2図に示すように上部取付板7には正逆回転可能
なパルスモータ16が設けられ、第4図に示すように同モ
ータ16の出力軸に取り付けられたタイミングプーリ16a
と、前記両プーリ15a,15bとにはタイミングベルト17が
掛装されている。 従って、前記パルスモータ16が回動すると、タイミン
グベルト17が第4図に矢印の方向に回転して各支持棒6
a,6bを回転させるとともに、その一部に設けられたピニ
オン10a,10bをも回転させる。そして、その回転によっ
てラック50及び移動部材47は本体46の軸線方向に移動
し、しかも前記上部ローラ43と下部ローラ42とが互いに
離間する方向に移動するようになっている。又、前記下
部及び上部ローラ42,43が前記パルスモータ49a,49bによ
り第5図に示す矢印の巻き取り方向に回転している状態
で、前記移動部材47が軸線方向へ移動されると、各ロー
ラ46,46間に挟持された被覆電線1が引き出されながら
それ自体がねじられるようになっている。 なお、前記各パルスモータ49a,49b,16は後述するコン
ピュータに接続されており、その指令に基づいて正逆回
転の制御が行われるようになっている。 さらに、前記切断・切り込み機構31と引き出し・送り
戻し・撚りかけ機構41との間には、被覆電線1を前記ロ
ーラ42,43に導くための移送管30が配置固定されてい
る。 (作動制御装置51) 第12図に示すように、前記各パルスモータ16,49a,49
b,12a,13a、ソレノイド26a,26b及び駆動装置39はそれぞ
れリード線を介してコンピュータ52に接続されており、
該コンピュータ52は同じくリード線により操作ボックス
53に接続されている。 前記操作ボックス53の表面には被覆電線1の切断長さ
L1を設定表示するためのデジットスイッチタイプの長さ
設定表示器54が設けられている。前記長さ設定表示器54
の右側には被覆電線1の切断本数を設定表示するための
同じくデジットスイッチタイプの本数設定表示器55が設
けられている。操作ボックス53のほぼ中央部には切断さ
れた被覆電線1の前後両端部における芯線2の露出(剥
皮)長さL3,L4を設定表示するための剥皮長さ設定表示
器56a,56bが設けられている。 操作ボックス53の下側にはスタートスイッチ57、スト
ップスイッチ58、送り込みスイッチ59及び送り戻しスイ
ッチ60が設けられている。又、実際に切断された被覆電
線1の本数を表示するための本数表示器62、該本数表示
器62の表示動作を行うためのスイッチ63、リセットスイ
ッチ64及び切断ミスが生じたときにカウント数の修正演
算動作をするためのスイッチ65が設けられている。 次に、以上のように構成された自動切断・剥皮・撚り
かけ装置を使用した被覆電線1の製造方法を第1,5,7〜1
2図に基づいて説明する。 まず、被覆電線1の切断・剥皮・撚りかけ作業に先立
って、図示しないドラムに巻回された被覆電線1を取り
出し、前記送り込みスイッチ59をオンして前記送り込み
・引き出し機構11の各ローラ12,13間に導入するととも
に前記案内機構21の本体23a及び案内管23b内に挿通し、
さらに、固定及び可動の切断刃37,38間に移動する。そ
して、被覆電線1の先端が切断刃37,38から若干突出し
た状態に移動されると、送り込みスイッチ59をオフして
ローラ12,13を停止させる。このとき、図示しないが前
記各ローラ12,13と案内機構21との間にはリミットスイ
ッチが設けられており、前記被覆電線1の移動長さの測
定を行い前記コンピュータ52にインプットしている。 この状態において、切断される被覆電線1の長さ設定
表示器54を操作して切断長さL1を設定表示し、本数設定
表示器55を操作して切断本数を設定し、さらに先端側及
び後端側の被覆長さ設定表示器56a,56bを操作して被覆
3の剥皮長さL3,L4をそれぞれ設定する。そして、この
状態でスタートスイッチ57をオンすると、次のようにし
て被覆電線1に自動的に切断・剥皮・撚りかけが行われ
る。 すなわち、第9図に示ように、前記ローラ12,13の回
転により前記被覆電線1が設定された位置に固定される
とともに、可動切断刃38が前記駆動装置39により左右方
向へ移動され前記被覆電線1の被覆3部分のみに切り込
みを入れる。このとき、前記案内機構21は可動切断刃38
の作動と連動して該案内管23bを傾動させ、第8図の二
点鎖線で示すように、被覆電線1の側面を固定切断刃37
の刃部37aと接触させるため、前記被覆電線1が曲がっ
た状態で切り込まれることを防止できる。そして、前記
ローラ12,13が逆回転され、電線1が長さL3だけ引き戻
されることによって、前記先端の被覆部分L3が剥皮され
る。 次いで、案内管23bを固定切断刃37と可動切断刃38と
のほぼ中間部に復帰させるとともに、前記ローラ12,13
を正回転させて被覆電線1を切断刃37,38から所定距
離、すなわち、切断長さL1だけ移動させ停止させる。こ
の状態で駆動装置39が作動されて両切断刃37,38により
前記被覆電線1を切断する。このときも、前記と同様に
案内機構21の傾動によって被覆電線1が固定切断刃38の
刃部38aに接触するようになっているため、曲がった状
態で切断されることはない。 切断された被覆電線1は下部及び上部ローラ42,43で
逆回転されることにより後端の剥皮長さL4だけ後退し、
この位置で可動切断刃38が移動して被覆3部分にのみ切
り込みを入れた状態で停止する。 又、このとき、切断された被覆電線1が後端の被覆長
さL4まで後退するため、被覆電線1の後退軌道上にある
案内部材23及び被覆電線1が邪魔になる。従って、前記
ソレノイド26が作動され前記案内管23bが大きく傾動し
て第7図に示すように前記軌道上から外れて正規の被覆
電線移送位置から後退位置となる。 その後、前記下部及び上部ローラ42,43が正方向に回
転して前記被覆電線1を送り込む。この正回転と同期し
て、前記両ローラ42,43はパルスモータ16の回転によっ
て移動部材47が軸線方向に、かつ、互いに離間する方向
に移動するため、第5図に示すように、両ローラ42,43
間に挟持された被覆電線1は送り出されながらその中心
軸線の周りで回転される。ところが、前記被覆電線1の
被覆部分(第10図に示すL4の部分)は両切断刃37,38に
圧接係止されているので、その部分は回転することがで
きず、従って、被覆長さL4部分にある芯線2がねじられ
ながら剥皮され、第11図に示すように、芯線2a部分に撚
りかけが行われる。 なお、この工程が終了したのち、案内部材23内に挿通
された次の被覆電線1が切断・切り込み機構31内に移送
される。この際、前記固定切断刃37に被覆電線1が当た
らないようにソレノイド26を消磁して案内部材23を前記
移送軌跡上の被覆電線移送位置、つまり両切断刃37,38
のほぼ中間位置に復帰する。 こうして、1本の被覆電線の切断・剥皮・撚りかけ作
業が終了する。 以上、本実施例によれば、正逆回転する2組の一対の
上部ローラ及び下部ローラ12,13,43,42を設け、その少
なくとも一組の下部及び上部ローラ42,43を互いに離間
する方向となる軸線方向に移動可能にするとともに、前
記各ローラ12,13,42,43の間には被覆電線1の切断及び
剥皮を行う切断・切り込み機構31を設け、前記被覆電線
1の被覆部分をねじることによって剥皮された芯線2に
撚りかけを行うようにしたため、被覆電線1の切断、剥
皮及び露出芯線の撚りかけを行うことができ、作業能率
を著しく向上させることができる。 又、前記送り込み・引き戻し機構11のローラ12,13と
切断・切り込み機構31との間に案内機構21を設けたた
め、次に剥皮される被覆電線1が切断された被覆電線1
の後退軌跡上に配置されて前記切断された被覆電線1の
後端側の剥皮作業の邪魔になることを防止することがで
きるばかりでなく、前記送り込み・引き戻し機構11のロ
ーラ12,13を一々逆回転させる必要がなくなるため、さ
らに作業能率を向上させることができる。 又、前記案内機構21を被覆電線1の引き出し・送り戻
し時には前記固定切断刃37と可動切断刃38とのほぼ中間
に位置するようにし、かつ、切断及び切り込み時には前
記固定切断刃37の刃部37aと接触する位置に傾動するよ
うにしたため、前記引き出し・送り戻し時に両切断刃3
7,38に被覆電線1が接触することを防止できるととも
に、切断・切り込み時に被覆電線1が曲がった状態で切
断されることも防止できる。 なお、本発明は前記実施例に限定させるものではな
く、例えば、次に示すように変更して具体化することも
可能である。 (1)本実施例においては、被覆電線1の一方のみ撚り
かけを行ったが、両方行っても良い。この場合には前記
送り込み・引き戻し機構11のローラ12,13が軸線方向に
移動するようにすれば良い。 (2)前記実施例においては固定切断刃37と可動切断刃
38とを使用したが、両方とも可動切断刃としても良い。
この場合には本実施例の第8図に二点鎖線で示す先端側
被覆部分を剥皮する際における固定切断刃37への小さな
傾動動作は必要ない。 (3)前記案内機構21は水平方向に傾動可能としたが、
垂直方向や斜め方向に傾動可能としても良く、さらに
は、平行移動するようにしても良い。 (発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、案内管を介し
て案内される被覆線から所定長さの被覆線を分断した
後、分断された先行する被覆線をその後端部に切り込み
形成するため後退移動させる際に、当該被覆線が前記案
内管に保持されている後続の被覆線に干渉することを防
止できるとともに、その際に案内管に保持されている後
続の被覆線を後退移動させる必要もないため、作業能率
を向上することができる。
【図面の簡単な説明】 第1〜13図は本発明の実施例を示し、第1図は本発明の
装置を示す要部斜視図、第2図は本発明の装置の上部及
び下部取付板を示す一部省略斜視図、第3図は撚りかけ
機能を兼用する引き出し・送り戻しローラを示す中央部
縦断面図、第4図は引き出し・送り戻し・撚りかけ機構
の平面図、第5図は第4図の正面図、第6図は案内部材
の傾動機構を示す略体平面図、第7図は案内部材の被覆
電線撚りかけ時における傾動状態を示す平面図、第8図
も同じく案内部材の被覆電線の切断・切り込み時におけ
る傾動状態を示す平面図、第9,10,11図は被覆電線の切
断・剥皮・撚りかけ工程を示す概略図であり、第9図は
被覆電線の先端側の剥皮作業を示す側面概略図、第10図
は被覆電線の後端側の剥皮作業を示す平面概略図、第11
図は被覆電線の後端側の剥皮及び撚りかけ状態を示す平
面概略図、第12図は作動制御装置を示す正面図、第13図
は本実施例の装置によって製造された被覆電線を示す正
面図、第14図は従来例を示し、被覆電線を示す正面図で
ある。 1……被覆線としての被覆電線、11……送り込み・引き
戻し機構、21……案内機構、23……案内部材、23b……
案内管、26,27……位置切換手段としての電磁ソレノイ
ド、28……規制部材、31……切断刃を備えた切断・切り
込み機構、41……引き出し・送り戻し・撚りかけ機構、
51……制御装置、52……制御コンピュータ。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.被覆線をその長手方向へ前進又は後退させるための
    被覆線移送機構と、被覆線の端部に切り込みを形成可能
    な切断刃を備えた切り込み機構と、被覆線を所定長さに
    切断可能な切断刃を備えた切断機構と、前記被覆線移送
    機構、切り込み機構、及び切断機構の各動作を制御する
    制御装置とにより構成された自動被覆線切断・剥皮装置
    において、 被覆線を前記切断刃の作用位置に対応した所定の移送軌
    跡に沿って案内する案内管を設けるとともに、該案内管
    を前記移送軌跡上の被覆線移送位置と、この移送位置か
    ら側方へ変位する不干渉位置との間で位置切り換えする
    ための位置切換手段を設け、さらに前記切断刃により分
    断された先行する被覆線の後端が前記切断刃の作用位置
    を越える位置まで後退動作される際に前記位置切換手段
    を動作して前記案内管を前記不干渉位置に変位させ、先
    行する被覆線と後続の被覆線との干渉を回避する動作制
    御手段を設けたことを特徴とする自動被覆線切断・剥皮
    装置における被覆線の案内機構。
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