JP2664917B2 - 血圧モニタ装置 - Google Patents
血圧モニタ装置Info
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- JP2664917B2 JP2664917B2 JP63040247A JP4024788A JP2664917B2 JP 2664917 B2 JP2664917 B2 JP 2664917B2 JP 63040247 A JP63040247 A JP 63040247A JP 4024788 A JP4024788 A JP 4024788A JP 2664917 B2 JP2664917 B2 JP 2664917B2
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Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は血圧測定時に呼吸の影響を受け難くする血圧
モニタ装置に関するものである。
モニタ装置に関するものである。
従来技術 たとえば上腕部などの生体の一部にカフを巻回し且つ
そのカフ内の圧力を徐々に上昇或いは下降させる過程で
発生する心拍に同期した脈動に基づいて実際の血圧値を
測定するとともに、手首近傍に位置する橈骨動脈など
の、比較的生体表面に近接する動脈を適度な圧力で押圧
することなどにより動脈波を検出し、それらの実際の血
圧値と実際の動脈波の大きさとの間の対応関係を予め決
定して、その対応関係から、動脈波に基づいて血圧値を
連続的に推定し且つモニタする形式の血圧モニタ方法が
考えられている。
そのカフ内の圧力を徐々に上昇或いは下降させる過程で
発生する心拍に同期した脈動に基づいて実際の血圧値を
測定するとともに、手首近傍に位置する橈骨動脈など
の、比較的生体表面に近接する動脈を適度な圧力で押圧
することなどにより動脈波を検出し、それらの実際の血
圧値と実際の動脈波の大きさとの間の対応関係を予め決
定して、その対応関係から、動脈波に基づいて血圧値を
連続的に推定し且つモニタする形式の血圧モニタ方法が
考えられている。
発明が解決すべき問題点 ところで、上記のような従来の方法においては、予め
求められた関係から実際の動脈波に基づいて決定された
血圧値の精度が充分に得られない場合があった。
求められた関係から実際の動脈波に基づいて決定された
血圧値の精度が充分に得られない場合があった。
問題点を解決するための手段 本発明は以上の事情を背景として種々研究を重ねた結
果、動脈波の大きさは生体の呼吸に同期して変化するこ
とを見出した。本発明にかかる知見に基づいて為された
ものである。
果、動脈波の大きさは生体の呼吸に同期して変化するこ
とを見出した。本発明にかかる知見に基づいて為された
ものである。
すなわち、本発明の要旨とするところは、生体の動脈
から発生する動脈波を求めるとともに、動脈波と血圧値
との予め求められた関係から、生体の動脈波の最高値お
よび最低値に基づいて生体の血圧値を決定する形式の血
圧モニタ装置であって、(a)前記生体の呼吸周期と同
等若しくはそれよりも長い時間内において前記動脈波を
複数求める動脈波検出手段と、(b)その動脈波検出手
段により求められた複数の動脈波の最高値の平均値およ
び最低値の平均値をそれぞれ算出する平均値算出手段
と、(c)そのカフを用いて前記生体の血圧値を測定す
る血圧測定手段と、(d)その血圧測定手段により測定
された血圧値と、前記平均値算出手段により算出された
複数の動脈波の最高値の平均値および最低値の平均値と
に基づいて、前記関係を決定する関係決定手段とを、含
むことにある。
から発生する動脈波を求めるとともに、動脈波と血圧値
との予め求められた関係から、生体の動脈波の最高値お
よび最低値に基づいて生体の血圧値を決定する形式の血
圧モニタ装置であって、(a)前記生体の呼吸周期と同
等若しくはそれよりも長い時間内において前記動脈波を
複数求める動脈波検出手段と、(b)その動脈波検出手
段により求められた複数の動脈波の最高値の平均値およ
び最低値の平均値をそれぞれ算出する平均値算出手段
と、(c)そのカフを用いて前記生体の血圧値を測定す
る血圧測定手段と、(d)その血圧測定手段により測定
された血圧値と、前記平均値算出手段により算出された
複数の動脈波の最高値の平均値および最低値の平均値と
に基づいて、前記関係を決定する関係決定手段とを、含
むことにある。
作用および発明の効果 このようにすれば、生体の呼吸周期と同等若しくはそ
れよりも長い時間内において求められた複数の動脈波の
最高値の平均値および最低値の平均値が平均値算出手段
においてそれぞれ算出されるとともに、血圧測定手段に
おいてカフを用いて生体の実際の血圧値が測定されて、
関係決定手段において、そのカフを用いて測定された血
圧値と前記複数の動脈波の最高値の平均値および最低値
の平均値とに基づいて予め求められた関係が決定された
後に、その決定された関係から動脈波に基づいて生体の
血圧値が決定される。したがって、本発明によれば、関
係決定手段において決定される関係が生体の呼吸による
影響を受け難いので、動脈波と血圧値との間の関係が呼
吸の影響によってずれることが解消されて、従来の装置
と比較して血圧測定の精度が大幅に向上するという効果
が得られるのである。
れよりも長い時間内において求められた複数の動脈波の
最高値の平均値および最低値の平均値が平均値算出手段
においてそれぞれ算出されるとともに、血圧測定手段に
おいてカフを用いて生体の実際の血圧値が測定されて、
関係決定手段において、そのカフを用いて測定された血
圧値と前記複数の動脈波の最高値の平均値および最低値
の平均値とに基づいて予め求められた関係が決定された
後に、その決定された関係から動脈波に基づいて生体の
血圧値が決定される。したがって、本発明によれば、関
係決定手段において決定される関係が生体の呼吸による
影響を受け難いので、動脈波と血圧値との間の関係が呼
吸の影響によってずれることが解消されて、従来の装置
と比較して血圧測定の精度が大幅に向上するという効果
が得られるのである。
実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
る。
第1図は、本実施例の血圧モニタ装置の構成を説明す
る図であり、図において、生体の上腕部などに巻回され
てそれを圧迫するゴム袋状のカフ10には、内部にマイク
ロフォン12が設けられている。また、カフ10には、圧力
センサ14,切換弁16,および電動ポンプ18が配管19を介し
てそれぞれ接続されている。マイクロフォン12は、生体
の上腕部から発生する脈音(コロトコフ音)を検出し、
脈音を表す脈音信号SOをバンドパスフィルタ20に供給す
る。バンドパスフィルタ20はたとえば30〜80Hz程度の周
波数成分を有する信号を通過させるものであって、通過
した脈音信号SOをA/D変換器22を介してCPU24に供給す
る。圧力センサ14は、カフ10内の圧力(カフ圧P)を検
出してそのカフ圧Pを表すカフ圧信号SPをCPU24へ出力
する。切換弁16は、カフ10と電動ポンプ18との間を圧力
供給状態,徐速排気状態,急速排気状態の3つの状態に
切り換えてカフ圧Pを調節するものである。すなわち、
圧力供給状態においては切換弁16の徐速排気口および急
速排気口が閉じられて電動ポンプ18からカフ10に対して
圧力が供給され、カフ圧Pか予め定められた目標カフ圧
に到達すると徐速排気状態に切り換えられて予め定めら
れた血圧測定に適当な所定の速度にてカフ10内が絞りを
備えた徐速排気口から排気され、そのカフ10の徐速降圧
期間において血圧値が決定されると同時に急速排気状態
に切り換えられて急速排気口からカフ10内が急速に排気
されるのである。
る図であり、図において、生体の上腕部などに巻回され
てそれを圧迫するゴム袋状のカフ10には、内部にマイク
ロフォン12が設けられている。また、カフ10には、圧力
センサ14,切換弁16,および電動ポンプ18が配管19を介し
てそれぞれ接続されている。マイクロフォン12は、生体
の上腕部から発生する脈音(コロトコフ音)を検出し、
脈音を表す脈音信号SOをバンドパスフィルタ20に供給す
る。バンドパスフィルタ20はたとえば30〜80Hz程度の周
波数成分を有する信号を通過させるものであって、通過
した脈音信号SOをA/D変換器22を介してCPU24に供給す
る。圧力センサ14は、カフ10内の圧力(カフ圧P)を検
出してそのカフ圧Pを表すカフ圧信号SPをCPU24へ出力
する。切換弁16は、カフ10と電動ポンプ18との間を圧力
供給状態,徐速排気状態,急速排気状態の3つの状態に
切り換えてカフ圧Pを調節するものである。すなわち、
圧力供給状態においては切換弁16の徐速排気口および急
速排気口が閉じられて電動ポンプ18からカフ10に対して
圧力が供給され、カフ圧Pか予め定められた目標カフ圧
に到達すると徐速排気状態に切り換えられて予め定めら
れた血圧測定に適当な所定の速度にてカフ10内が絞りを
備えた徐速排気口から排気され、そのカフ10の徐速降圧
期間において血圧値が決定されると同時に急速排気状態
に切り換えられて急速排気口からカフ10内が急速に排気
されるのである。
CPU24は、データバスラインを介してROM26,RAM28,I/O
ポート27とそれぞれ連結されており、ROM26に予め記憶
されたプログラムに従ってRAM28の一時記憶機能を利用
しつつ信号処理を実行し、電動ポンプ18に接続された駆
動回路31に対してON/OFF信号を供給して駆動回路31から
の電動ポンプ18に対する電力供給を制御することにより
電動ポンプ18の起動および停止を制御するとともに、切
換弁16に指令信号を出力して切換動作を実行させること
によりカフ圧Pを上述のように調節する。同時に、CPU2
4は、一連の血圧測定動作を実行し、脈音信号SOおよび
カフ圧信号SPに基づいて、コロトコフ音が発生および消
滅したときのカフ圧Pをそれぞれ実際の最高血圧値およ
び最低血圧値として決定するとともに、それら実際の血
圧値と後述する脈波センサ32により検出された動脈波の
大きさとの間の対応関係を求め、その対応関係から脈波
センサ32により検出される一連の脈波に基づいて血圧値
を連続的に決定する。そして、血圧表示器29は、CPU24
から供給された表示信号に従って、第2図に示すように
横軸21および縦軸23がそれぞれ時間および血圧(mmHg)
を表す二次元図表が設けられたブラウン管上に、上端A
および下端Bがそれぞれ最高血圧値および最低血圧値を
表すバーグラフ25を逐次連続的に表示するようになって
いる。
ポート27とそれぞれ連結されており、ROM26に予め記憶
されたプログラムに従ってRAM28の一時記憶機能を利用
しつつ信号処理を実行し、電動ポンプ18に接続された駆
動回路31に対してON/OFF信号を供給して駆動回路31から
の電動ポンプ18に対する電力供給を制御することにより
電動ポンプ18の起動および停止を制御するとともに、切
換弁16に指令信号を出力して切換動作を実行させること
によりカフ圧Pを上述のように調節する。同時に、CPU2
4は、一連の血圧測定動作を実行し、脈音信号SOおよび
カフ圧信号SPに基づいて、コロトコフ音が発生および消
滅したときのカフ圧Pをそれぞれ実際の最高血圧値およ
び最低血圧値として決定するとともに、それら実際の血
圧値と後述する脈波センサ32により検出された動脈波の
大きさとの間の対応関係を求め、その対応関係から脈波
センサ32により検出される一連の脈波に基づいて血圧値
を連続的に決定する。そして、血圧表示器29は、CPU24
から供給された表示信号に従って、第2図に示すように
横軸21および縦軸23がそれぞれ時間および血圧(mmHg)
を表す二次元図表が設けられたブラウン管上に、上端A
および下端Bがそれぞれ最高血圧値および最低血圧値を
表すバーグラフ25を逐次連続的に表示するようになって
いる。
また、CPU24には、脈波センサ32がA/D変換器34を介し
て接続されている。動脈の脈動を電気信号に変換するた
めの半導体歪センサ或いは圧電素子などから構成される
脈波センサ32は、第3図に示すように、その両端部に図
示しない一対のファスナを設けたバンド36に取り付けら
れており、動脈波を採取し易い場所である生体の手首近
傍の橈骨の上に配置されるとともにバンド36を生体の手
首に巻回して前記ファスナを互いに密着させることによ
り、橈骨上に位置する橈骨動脈に対して10〜100mmHg程
度の一定の圧力で局部的に押圧されるようになってい
る。すなわち、脈波センサ32は橈骨動脈から動脈波を検
出し、その動脈波を表す脈波信号SMをA/D変換器34を介
してCPU24に供給する。また、脈波信号SMが表す脈波
は、RAM28内に備えられたリングバッファ内において所
定数が順次記憶されるようになっており、CPU24におい
て、このリングバッファ内の所定数の脈波の大きさの平
均値と実際の血圧値との対応関係が求められるようにな
っている。なお、本実施例においては、RAM28内のリン
グバッファのバッファ数は8個とされているが、この数
は、呼吸周期と同等若しくはその整数倍(本実施例にお
いては2倍)の長さに略相当する期間内に脈波が発生す
る数である。また、脈波センサ32は、カフ10が巻回され
た側の腕に取り付けられるものである。また、CPU24に
はクロック信号源38から所定周波数のパルス信号CKが供
給されている。
て接続されている。動脈の脈動を電気信号に変換するた
めの半導体歪センサ或いは圧電素子などから構成される
脈波センサ32は、第3図に示すように、その両端部に図
示しない一対のファスナを設けたバンド36に取り付けら
れており、動脈波を採取し易い場所である生体の手首近
傍の橈骨の上に配置されるとともにバンド36を生体の手
首に巻回して前記ファスナを互いに密着させることによ
り、橈骨上に位置する橈骨動脈に対して10〜100mmHg程
度の一定の圧力で局部的に押圧されるようになってい
る。すなわち、脈波センサ32は橈骨動脈から動脈波を検
出し、その動脈波を表す脈波信号SMをA/D変換器34を介
してCPU24に供給する。また、脈波信号SMが表す脈波
は、RAM28内に備えられたリングバッファ内において所
定数が順次記憶されるようになっており、CPU24におい
て、このリングバッファ内の所定数の脈波の大きさの平
均値と実際の血圧値との対応関係が求められるようにな
っている。なお、本実施例においては、RAM28内のリン
グバッファのバッファ数は8個とされているが、この数
は、呼吸周期と同等若しくはその整数倍(本実施例にお
いては2倍)の長さに略相当する期間内に脈波が発生す
る数である。また、脈波センサ32は、カフ10が巻回され
た側の腕に取り付けられるものである。また、CPU24に
はクロック信号源38から所定周波数のパルス信号CKが供
給されている。
第7図は、本実施例の演算制御回路の制御機能の要部
を説明する機能ブロック線図である。動脈波と血圧との
関係を決定して生体の血圧をモニタするに際して動脈波
検出手段50は、生体の呼吸周期と同等若しくはそれより
も長い時間内において、脈波センサ32により動脈から発
生する脈波を検出する。平均演算手段52は、脈波センサ
32により検出された複数の脈波の各最高値の平均値Amax
および各最低値の平均値Aminを算出する。血圧測定手段
54は、生体の上腕部に巻回されたカフのカフ圧Pを予め
定められた目標カフ圧まで昇圧させてから徐々に降下さ
せる過程で検出されるコロトコフ音の発生および消滅に
基づいて最高血圧値Hおよび最低血圧値Lを決定する。
関係決定手段56は、血圧測定手段54によりカフを用いて
測定された最高血圧値Hおよび最低血圧値Lと、平均値
算出手段52において算出された複数の脈波の各最高値の
平均値Amaxおよび各最低値の平均値Aminとに基づいて、
脈波と血圧値との関係を決定する。
を説明する機能ブロック線図である。動脈波と血圧との
関係を決定して生体の血圧をモニタするに際して動脈波
検出手段50は、生体の呼吸周期と同等若しくはそれより
も長い時間内において、脈波センサ32により動脈から発
生する脈波を検出する。平均演算手段52は、脈波センサ
32により検出された複数の脈波の各最高値の平均値Amax
および各最低値の平均値Aminを算出する。血圧測定手段
54は、生体の上腕部に巻回されたカフのカフ圧Pを予め
定められた目標カフ圧まで昇圧させてから徐々に降下さ
せる過程で検出されるコロトコフ音の発生および消滅に
基づいて最高血圧値Hおよび最低血圧値Lを決定する。
関係決定手段56は、血圧測定手段54によりカフを用いて
測定された最高血圧値Hおよび最低血圧値Lと、平均値
算出手段52において算出された複数の脈波の各最高値の
平均値Amaxおよび各最低値の平均値Aminとに基づいて、
脈波と血圧値との関係を決定する。
以下、本実施例の作動を第4図のフローチャートに従
って説明する。
って説明する。
先ず、図示しない電源スイッチが投入されるとステッ
プS1が実行され、図示しない起動停止押釦が押圧操作さ
れたか否か、すなわちCPU24に起動停止信号が供給され
ているか否かが判断される。カフ10が生体の上腕部にな
どに巻回された後起動停止信号が出力されると、次にス
テップS2が実行されてタイマの計数内容Tが零にリセッ
トされ、その後再びクロック信号源38から供給されるパ
ルス信号CKの計数を開始する。続いてステップS3が実行
され、脈波センサ32により脈波が検出される毎に、RAM2
8内の前記リングバッファにその検出された脈波が記憶
されるとともに、続くステップS4において、脈波センサ
32により検出された脈波が、一般的に生体の呼吸周期よ
りも長くなるように予め設定された前記所定数すなわち
8拍に到達したか否かが判断される。すなわち、ステッ
プS4の判断は、脈波が連続して8拍検出されたリングバ
ッファ内に記憶されるまで否定されて、その都度ステッ
プS3が実行されるが、リングバッファ内に一連の8個の
脈波が順次記憶されると、ステップS4の判断が肯定され
て、リングバッファの記憶動作が停止されると同時に続
くステップS5が実行されるのである。ここで、前述のよ
うに、脈波が8拍発生する期間は呼吸周期の2倍に略相
当するのであるから、本実施例においては、ステップS3
が動脈波を複数求める動脈波検出手段50に対応する。
プS1が実行され、図示しない起動停止押釦が押圧操作さ
れたか否か、すなわちCPU24に起動停止信号が供給され
ているか否かが判断される。カフ10が生体の上腕部にな
どに巻回された後起動停止信号が出力されると、次にス
テップS2が実行されてタイマの計数内容Tが零にリセッ
トされ、その後再びクロック信号源38から供給されるパ
ルス信号CKの計数を開始する。続いてステップS3が実行
され、脈波センサ32により脈波が検出される毎に、RAM2
8内の前記リングバッファにその検出された脈波が記憶
されるとともに、続くステップS4において、脈波センサ
32により検出された脈波が、一般的に生体の呼吸周期よ
りも長くなるように予め設定された前記所定数すなわち
8拍に到達したか否かが判断される。すなわち、ステッ
プS4の判断は、脈波が連続して8拍検出されたリングバ
ッファ内に記憶されるまで否定されて、その都度ステッ
プS3が実行されるが、リングバッファ内に一連の8個の
脈波が順次記憶されると、ステップS4の判断が肯定され
て、リングバッファの記憶動作が停止されると同時に続
くステップS5が実行されるのである。ここで、前述のよ
うに、脈波が8拍発生する期間は呼吸周期の2倍に略相
当するのであるから、本実施例においては、ステップS3
が動脈波を複数求める動脈波検出手段50に対応する。
ステップS5においては、圧力供給状態となるように切
換弁16が切り換えられて電動ポンプ18からカフ10に対し
て圧力流体が供給される。これによりカフ圧Pが上昇
し、ステップS6においてそのカフ圧Pが予め定められた
目標カフ圧P1に到達した否かが判断される。この目標カ
フ圧P1は予想される生体の最高血圧値よりも高い圧力
で、たとえば180mmHg程度に設定されており、カフ圧P
が目標カフ圧P1に達すると、続いてステップS7が実行さ
れて、電動ポンプ18が停止させられるとともに切換弁16
が徐速排気状態に切り換えられて、カフ圧Pが徐々に降
下させられる。
換弁16が切り換えられて電動ポンプ18からカフ10に対し
て圧力流体が供給される。これによりカフ圧Pが上昇
し、ステップS6においてそのカフ圧Pが予め定められた
目標カフ圧P1に到達した否かが判断される。この目標カ
フ圧P1は予想される生体の最高血圧値よりも高い圧力
で、たとえば180mmHg程度に設定されており、カフ圧P
が目標カフ圧P1に達すると、続いてステップS7が実行さ
れて、電動ポンプ18が停止させられるとともに切換弁16
が徐速排気状態に切り換えられて、カフ圧Pが徐々に降
下させられる。
次に、ステップS8においては、本実施例の血圧測定手
段に対応する血圧測定ルーチンが実行されて、カフ10の
上記徐速降圧期間における脈音信号SOが表すコロトコフ
音の発生および消滅に基づいてカフ圧信号SPから実際の
最高血圧値H(mmHg)および最低血圧値L(mmHg)が決
定され且つそれら実際の血圧値HおよびLがRAM28に記
憶される。ステップS8が終了すると、ステップS9が実行
されて最高および最低血圧値がそれぞれ決定されたか否
かが判断され、最高および最低血圧値が共に決定される
と、直ちにステップS10が実行されることにより切換弁1
6が急速排気状態に切り換えられてカフ10内が急速に排
気されるが、その判断が否定されると、再びステップS8
が実行されて血圧測定が行われる。
段に対応する血圧測定ルーチンが実行されて、カフ10の
上記徐速降圧期間における脈音信号SOが表すコロトコフ
音の発生および消滅に基づいてカフ圧信号SPから実際の
最高血圧値H(mmHg)および最低血圧値L(mmHg)が決
定され且つそれら実際の血圧値HおよびLがRAM28に記
憶される。ステップS8が終了すると、ステップS9が実行
されて最高および最低血圧値がそれぞれ決定されたか否
かが判断され、最高および最低血圧値が共に決定される
と、直ちにステップS10が実行されることにより切換弁1
6が急速排気状態に切り換えられてカフ10内が急速に排
気されるが、その判断が否定されると、再びステップS8
が実行されて血圧測定が行われる。
続くステップS11においては、ステップS3において記
憶された8個の一連の脈波M1,M2,・・・・・M8の各最高
値の平均値Amaxおよび各最低値の平均値minが算出され
るとともに、その平均値Amaxおよびminに基づいてそれ
ぞれ最高血圧値SYSおよび最低血圧値DIAを求めるための
関係式: SYS=K・Amax+a ・・・(1) DIA=K・Amin+a ・・・(2) における定数Kおよびaが決定される。すなわち、ステ
ップS8にて決定された実際の血圧値HおよびLが最高血
圧値SYSおよび最低血圧値DIAに代入されることにより、
定数Kおよびaが算出されるのである。ここで、最高血
圧値と脈波の最高値,および最低血圧値と脈波の最低値
との間には比例関係が成立することが判っていることか
ら、定数Kおよびaは、血圧値をY軸とし且つ脈波の大
きさをX軸とした場合において、傾きおよびY軸の切片
をそれぞれ表している。なお、Y切片aが加えられるこ
とによって、脈波の大きさが零のときであっても血圧値
は必ずしも零とはならないことから、血圧値と脈波との
関係が正確なものとなる。したがって、本実施例におい
ては、ステップS11が平均値算出手段52および関係決定
手段56に対応する。
憶された8個の一連の脈波M1,M2,・・・・・M8の各最高
値の平均値Amaxおよび各最低値の平均値minが算出され
るとともに、その平均値Amaxおよびminに基づいてそれ
ぞれ最高血圧値SYSおよび最低血圧値DIAを求めるための
関係式: SYS=K・Amax+a ・・・(1) DIA=K・Amin+a ・・・(2) における定数Kおよびaが決定される。すなわち、ステ
ップS8にて決定された実際の血圧値HおよびLが最高血
圧値SYSおよび最低血圧値DIAに代入されることにより、
定数Kおよびaが算出されるのである。ここで、最高血
圧値と脈波の最高値,および最低血圧値と脈波の最低値
との間には比例関係が成立することが判っていることか
ら、定数Kおよびaは、血圧値をY軸とし且つ脈波の大
きさをX軸とした場合において、傾きおよびY軸の切片
をそれぞれ表している。なお、Y切片aが加えられるこ
とによって、脈波の大きさが零のときであっても血圧値
は必ずしも零とはならないことから、血圧値と脈波との
関係が正確なものとなる。したがって、本実施例におい
ては、ステップS11が平均値算出手段52および関係決定
手段56に対応する。
次に、ステップS12において、カフ10による生体の圧
迫終了時から脈波が検出されているか否かが判断され
て、検出されていると判断されると、続くステップS13
が実行されて、その圧迫終了直後の脈波M9が読み込まれ
るとともに脈波M9の最高値mmaxおよび最低値mminが決定
される。そして、ステップS14において、前記ステップS
11において既にKおよびaが決定されているので、これ
ら最高値mmaxおよび最低値mminを前式(1)および
(2)に代入することにより、最高血圧値SYSおよび最
低血圧値DIAが推定されるとともに、ステップS15におい
てそれら最高血圧値SYおよび最低血圧値DIAが血圧表示
器29によって表示される。
迫終了時から脈波が検出されているか否かが判断され
て、検出されていると判断されると、続くステップS13
が実行されて、その圧迫終了直後の脈波M9が読み込まれ
るとともに脈波M9の最高値mmaxおよび最低値mminが決定
される。そして、ステップS14において、前記ステップS
11において既にKおよびaが決定されているので、これ
ら最高値mmaxおよび最低値mminを前式(1)および
(2)に代入することにより、最高血圧値SYSおよび最
低血圧値DIAが推定されるとともに、ステップS15におい
てそれら最高血圧値SYおよび最低血圧値DIAが血圧表示
器29によって表示される。
ステップS16においては、起動停止押釦が再操作され
たか否かが判断される。再操作されたと判断された場合
には再びステップS1まで戻されるが、再操作されていな
いと判断された場合には、ステップS17が実行されてタ
イマの計数内容Tが予め定められた計数内容T0に達した
か否かが判断される。この計数内容T0は上記ステップS1
1において決定された対応関数を補正するために、改め
てKおよびaを決定し直す時間間隔に対応するもので、
たとえば5〜10分程度に設定される。したがって、計数
内容TがT0に到達した場合にはステップS2以下が再び実
行させることとなるが、この段階では計数内容Tは未だ
T0に到達しないので、ステップS12以下が実行されて、M
9に続く一連の脈波M10,M11・・・・が検出される毎に最
高血圧値SYSおよび最低血圧値DIAが推定されて連続的に
表示される。
たか否かが判断される。再操作されたと判断された場合
には再びステップS1まで戻されるが、再操作されていな
いと判断された場合には、ステップS17が実行されてタ
イマの計数内容Tが予め定められた計数内容T0に達した
か否かが判断される。この計数内容T0は上記ステップS1
1において決定された対応関数を補正するために、改め
てKおよびaを決定し直す時間間隔に対応するもので、
たとえば5〜10分程度に設定される。したがって、計数
内容TがT0に到達した場合にはステップS2以下が再び実
行させることとなるが、この段階では計数内容Tは未だ
T0に到達しないので、ステップS12以下が実行されて、M
9に続く一連の脈波M10,M11・・・・が検出される毎に最
高血圧値SYSおよび最低血圧値DIAが推定されて連続的に
表示される。
以上のようにステップS12以下の作動が繰り返される
過程で、ステップS17においてタイマの計数内容がTがT
0に到達したと判断されると、ステップS2以下が再び実
行されることにより、ステップS8において新たに決定さ
れた実際の最高血圧値Hおよび最低血圧値Lと、ステッ
プS5におけるカフ10による生体の圧迫開始直前までにス
テップS3において記憶された一連の脈波8個の最高値お
よび最低値のそれぞれの平均値AmaxおよびAminとに基づ
いて、ステップS11において対応関係式(1)および
(2)の定数Kおよびaが再び求められる。そして、そ
の新しい対応関係式(1)および(2)から、前記圧迫
終了後に検出された脈波の最高値および最低値に基づい
て連続的に血圧値が決定され且つ決定された血圧値が表
示されるのである。
過程で、ステップS17においてタイマの計数内容がTがT
0に到達したと判断されると、ステップS2以下が再び実
行されることにより、ステップS8において新たに決定さ
れた実際の最高血圧値Hおよび最低血圧値Lと、ステッ
プS5におけるカフ10による生体の圧迫開始直前までにス
テップS3において記憶された一連の脈波8個の最高値お
よび最低値のそれぞれの平均値AmaxおよびAminとに基づ
いて、ステップS11において対応関係式(1)および
(2)の定数Kおよびaが再び求められる。そして、そ
の新しい対応関係式(1)および(2)から、前記圧迫
終了後に検出された脈波の最高値および最低値に基づい
て連続的に血圧値が決定され且つ決定された血圧値が表
示されるのである。
以上のように、本実施例の血圧値モニタ装置を採用す
ることにより、生体の呼吸周期よりも長い時間、すなわ
ち呼吸周期の2周期分に略相当する時間内において求め
られた8個の脈波の最高値および最低値の各々の平均値
AmaxおよびAminが算出されるとともに、生体の実際の血
圧値HおよびLがカフを用いて測定され、その実際の血
圧値HおよびLと平均値AmaxおよびAminとに基づいて、
最高血圧値SYSおよび最低血圧値DIAと脈波の最高値およ
び最低値との対応関係が決定されて、その対応関係から
カフ10による圧迫終了後に検出された脈波に基づいて血
圧値SYSおよびDIAが決定される。したがって、本実施例
によれば、生体の呼吸周期よりも長い時間内に発生した
8個の脈波の最高値の平均値および最低値の平均値を用
いて、血圧値と脈波の最高値および最低値との対応関係
が決定されるので、その対応関係が生体の呼吸による影
響を受け難く、従来の方法と比較して血圧測定の精度が
大幅に向上するという効果が得られるのである。
ることにより、生体の呼吸周期よりも長い時間、すなわ
ち呼吸周期の2周期分に略相当する時間内において求め
られた8個の脈波の最高値および最低値の各々の平均値
AmaxおよびAminが算出されるとともに、生体の実際の血
圧値HおよびLがカフを用いて測定され、その実際の血
圧値HおよびLと平均値AmaxおよびAminとに基づいて、
最高血圧値SYSおよび最低血圧値DIAと脈波の最高値およ
び最低値との対応関係が決定されて、その対応関係から
カフ10による圧迫終了後に検出された脈波に基づいて血
圧値SYSおよびDIAが決定される。したがって、本実施例
によれば、生体の呼吸周期よりも長い時間内に発生した
8個の脈波の最高値の平均値および最低値の平均値を用
いて、血圧値と脈波の最高値および最低値との対応関係
が決定されるので、その対応関係が生体の呼吸による影
響を受け難く、従来の方法と比較して血圧測定の精度が
大幅に向上するという効果が得られるのである。
また、本実施例によれば、生体の一部を一定の時間間
隔毎に圧迫するだけで血圧値がモニタされるので、生体
の一部を比較的高い圧力で連続的に圧迫する方式と比較
して、長時間にわたって連続的に血圧測定を行う場合で
あっても不快感、鬱血などの生体に対して与えられる苦
痛が大幅に軽減されるという効果が得られる。また、本
実施例によれば、生体の最高血圧値と最低血圧値とが同
時に且つ動脈の一拍毎に連続測定し得るため、密度の高
い医学的情報を得ることができるという利点がある。な
お、本実施例においては、最高血圧値若しくは最低血圧
値のいずれか一方のみを連続測定するように構成するこ
とも勿論可能であり、或いはそれらの平均値である平均
血圧値やその他の血圧値を連続測定するように構成する
こともできる。
隔毎に圧迫するだけで血圧値がモニタされるので、生体
の一部を比較的高い圧力で連続的に圧迫する方式と比較
して、長時間にわたって連続的に血圧測定を行う場合で
あっても不快感、鬱血などの生体に対して与えられる苦
痛が大幅に軽減されるという効果が得られる。また、本
実施例によれば、生体の最高血圧値と最低血圧値とが同
時に且つ動脈の一拍毎に連続測定し得るため、密度の高
い医学的情報を得ることができるという利点がある。な
お、本実施例においては、最高血圧値若しくは最低血圧
値のいずれか一方のみを連続測定するように構成するこ
とも勿論可能であり、或いはそれらの平均値である平均
血圧値やその他の血圧値を連続測定するように構成する
こともできる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の
実施例において上述の実施例と共通する部分には同一の
符号を付して説明を省略する。
実施例において上述の実施例と共通する部分には同一の
符号を付して説明を省略する。
第5図に示すように、ステップS11において決定され
る上腕血圧値と脈波との間の対応関係がずれたと思われ
る状態、たとえば手首近傍の脈波検出部の体動或いは末
梢血流抵抗変化などが脈波から判断された場合には、そ
の関係を求め直すためのステップS18を設けても良い。
脈波検出部の体動が生じて脈波センサ32の押圧条件が変
化したり、また末梢血管の収縮あるいは拡張などにより
末梢血流抵抗が変化すると、上腕血圧値と橈骨動脈の脈
波に基づいて決定される血圧値との対応関係がずれるか
らである。上記ステップS18は、たとえば第4図のステ
ップS13とS14との間に設けられ、橈骨脈波の異常を判断
する。このステップS18では、たとえば、脈波検出部の
体動に関しては、橈骨脈波の振幅、基線(たとえば零ボ
ルト線)から橈骨脈波のピーク値までの大きさが単位時
間(たとえば5sec)内に50%以上変化したときに異常と
判定する。或いは、橈骨脈波の発生時期が正常時の発生
周期よりもたとえば30%以上ずれたときに異常と判定す
る。また、末梢血流抵抗の変化に関しては、第6図に示
すように、橈骨脈波に対してその切痕(ノッチ)の位置
を示す値(たとえば切痕から上ピーク値までの大きさA/
切痕から下ピーク値までの大きさB)が単位時間内に30
%以上変化したときに異常と判定する。或いは、橈骨脈
波の一部であって心臓拡張期に対応する部分(切痕以降
の立ち下がり部分C)の変化率(傾斜)が大きく変化し
たときに異常と判定する。
る上腕血圧値と脈波との間の対応関係がずれたと思われ
る状態、たとえば手首近傍の脈波検出部の体動或いは末
梢血流抵抗変化などが脈波から判断された場合には、そ
の関係を求め直すためのステップS18を設けても良い。
脈波検出部の体動が生じて脈波センサ32の押圧条件が変
化したり、また末梢血管の収縮あるいは拡張などにより
末梢血流抵抗が変化すると、上腕血圧値と橈骨動脈の脈
波に基づいて決定される血圧値との対応関係がずれるか
らである。上記ステップS18は、たとえば第4図のステ
ップS13とS14との間に設けられ、橈骨脈波の異常を判断
する。このステップS18では、たとえば、脈波検出部の
体動に関しては、橈骨脈波の振幅、基線(たとえば零ボ
ルト線)から橈骨脈波のピーク値までの大きさが単位時
間(たとえば5sec)内に50%以上変化したときに異常と
判定する。或いは、橈骨脈波の発生時期が正常時の発生
周期よりもたとえば30%以上ずれたときに異常と判定す
る。また、末梢血流抵抗の変化に関しては、第6図に示
すように、橈骨脈波に対してその切痕(ノッチ)の位置
を示す値(たとえば切痕から上ピーク値までの大きさA/
切痕から下ピーク値までの大きさB)が単位時間内に30
%以上変化したときに異常と判定する。或いは、橈骨脈
波の一部であって心臓拡張期に対応する部分(切痕以降
の立ち下がり部分C)の変化率(傾斜)が大きく変化し
たときに異常と判定する。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明した
が、本発明はその他の態様においても好適に実施され
る。
が、本発明はその他の態様においても好適に実施され
る。
前述の実施例において、脈波は生体の手首近傍の橈骨
脈波から採取されていたが、たとえば頚動脈或いは足背
動脈などの生体表面に比較的接近して位置するため脈波
が採取し易い他の動脈から脈波を検出しても良いのであ
る。
脈波から採取されていたが、たとえば頚動脈或いは足背
動脈などの生体表面に比較的接近して位置するため脈波
が採取し易い他の動脈から脈波を検出しても良いのであ
る。
また、前述の実施例において、平均値AmaxおよびAmin
を算出するために記憶される脈波の数は8個、すなわち
呼吸の2周期分の長さに略相当する時間内に発生する数
とされていたが、要するに、呼吸周期と同等の時間内に
得られる3〜4個の脈波、若しくはそれ以上の個数、好
適には呼吸周期の整数倍の時間内に発生する数の脈波が
記憶されるようになっていれば良いのである。
を算出するために記憶される脈波の数は8個、すなわち
呼吸の2周期分の長さに略相当する時間内に発生する数
とされていたが、要するに、呼吸周期と同等の時間内に
得られる3〜4個の脈波、若しくはそれ以上の個数、好
適には呼吸周期の整数倍の時間内に発生する数の脈波が
記憶されるようになっていれば良いのである。
また、前述の実施例において、カフ10および脈波セン
サ32はそれぞれ同じ腕に装着されていたが、これに対
し、それらカフ10および脈波センサ32を互いに異なる腕
に装着することもできる。すなわち、上述の実施例にお
いては、血圧測定時にカフ10によって上腕部が圧迫され
ている状態では、脈波センサ32によって検出される脈波
が小さく歪んでしまうため、血圧値と脈波の大きさとの
対応関係を決定するためのリングバッファによる脈波の
記憶は、カフ10による生体の圧迫の直前に停止されるよ
うになっていたが、これに対して本実施例においては、
カフ10と脈波センサ32とをそれぞれ異なる腕に装着する
ことにより、カフ10による圧迫に拘わらず前記対応関係
を決定するまで常に最新の脈波を所定数記憶し、それら
所定数の脈波の最高値および最低値の各々の平均値を用
いて血圧値と脈波の大きさとの対応関係を決定すること
ができるのである。
サ32はそれぞれ同じ腕に装着されていたが、これに対
し、それらカフ10および脈波センサ32を互いに異なる腕
に装着することもできる。すなわち、上述の実施例にお
いては、血圧測定時にカフ10によって上腕部が圧迫され
ている状態では、脈波センサ32によって検出される脈波
が小さく歪んでしまうため、血圧値と脈波の大きさとの
対応関係を決定するためのリングバッファによる脈波の
記憶は、カフ10による生体の圧迫の直前に停止されるよ
うになっていたが、これに対して本実施例においては、
カフ10と脈波センサ32とをそれぞれ異なる腕に装着する
ことにより、カフ10による圧迫に拘わらず前記対応関係
を決定するまで常に最新の脈波を所定数記憶し、それら
所定数の脈波の最高値および最低値の各々の平均値を用
いて血圧値と脈波の大きさとの対応関係を決定すること
ができるのである。
また、前述の実施例においては、脈波センサ32はバン
ド36によって手首近傍の橈骨動脈上に固定され且つその
橈骨動脈に対して一定の押圧力で押圧されているが、こ
れに対して、たとえば生体の手の指にカフを巻回し、そ
のカフ圧を所定圧まで上昇させるとともに、生体の脈拍
に同期してカフ内に発生する圧力振動波をカフに接続さ
れた圧力センサにより検出し且つその圧力振動波に対応
する脈波信号を圧力センサからCPU24に対して出力する
ようにしても良い。このとき、カフに対する圧力供給は
調圧弁により制御されており、脈波信号の大きさ、たと
えば振幅,信号電力などがCPU24にて算出され且つその
大きさが飽和したが否かが検出されて、飽和したときに
は調圧弁に指令信号が出力されてその時点のカフ圧が維
持されるようになっている。なお、脈波信号の大きさが
飽和するようにカフ圧を変化させるのではなく、カフ内
が予め定められた好適な圧力となるように制御しても差
支えないのである。
ド36によって手首近傍の橈骨動脈上に固定され且つその
橈骨動脈に対して一定の押圧力で押圧されているが、こ
れに対して、たとえば生体の手の指にカフを巻回し、そ
のカフ圧を所定圧まで上昇させるとともに、生体の脈拍
に同期してカフ内に発生する圧力振動波をカフに接続さ
れた圧力センサにより検出し且つその圧力振動波に対応
する脈波信号を圧力センサからCPU24に対して出力する
ようにしても良い。このとき、カフに対する圧力供給は
調圧弁により制御されており、脈波信号の大きさ、たと
えば振幅,信号電力などがCPU24にて算出され且つその
大きさが飽和したが否かが検出されて、飽和したときに
は調圧弁に指令信号が出力されてその時点のカフ圧が維
持されるようになっている。なお、脈波信号の大きさが
飽和するようにカフ圧を変化させるのではなく、カフ内
が予め定められた好適な圧力となるように制御しても差
支えないのである。
また、バンド36に替えて、脈波センサ32を収容する流
体容器、およびその流体容器内において生体表面に接触
するように脈波センサ32を固定して流体容器内を密閉す
るゴム製などのダイアフラムなどを設けて、それら流体
容器およびダイアフラムを生体表面の動脈直上部に固定
し、流体容器内に調圧弁などにより調圧された圧力流体
が供給されるとダイアフラムの作用により脈波センサ32
が動脈に対して好適な押圧力で押圧されることにより脈
波が検出されるようにすることもできる。また、脈波セ
ンサ32を流体容器の内部、流体容器上、或いは流体容器
外に設けるとともに、ダイアフラムにて流体容器の生体
への接触面を塞ぐことにより、流体容器内の流体および
ダイアフラムを介して、脈波に対応する圧力振動波が脈
波センサ32にて検出されるようにしても良い。
体容器、およびその流体容器内において生体表面に接触
するように脈波センサ32を固定して流体容器内を密閉す
るゴム製などのダイアフラムなどを設けて、それら流体
容器およびダイアフラムを生体表面の動脈直上部に固定
し、流体容器内に調圧弁などにより調圧された圧力流体
が供給されるとダイアフラムの作用により脈波センサ32
が動脈に対して好適な押圧力で押圧されることにより脈
波が検出されるようにすることもできる。また、脈波セ
ンサ32を流体容器の内部、流体容器上、或いは流体容器
外に設けるとともに、ダイアフラムにて流体容器の生体
への接触面を塞ぐことにより、流体容器内の流体および
ダイアフラムを介して、脈波に対応する圧力振動波が脈
波センサ32にて検出されるようにしても良い。
また、たとえば、指などの生体の一部において所定距
離離れた2位置に電極を固着するとともにその指に微弱
な電流を流すことによって2電極間に発生するインピダ
ンスから脈波に対応する振動波を検出するようにしても
良い。さらに、指などの比較的厚みの薄い部位の上下に
投光器および受光器を設けて、その部位に位置する動脈
を通過するように投射された光を受光器において受光
し、受光された光の波長の変化から動脈の脈動を検出す
ることもできる。
離離れた2位置に電極を固着するとともにその指に微弱
な電流を流すことによって2電極間に発生するインピダ
ンスから脈波に対応する振動波を検出するようにしても
良い。さらに、指などの比較的厚みの薄い部位の上下に
投光器および受光器を設けて、その部位に位置する動脈
を通過するように投射された光を受光器において受光
し、受光された光の波長の変化から動脈の脈動を検出す
ることもできる。
また、前述の実施例では、実際の血圧値と脈波の大き
さとが比例関係にあることを前提としてそれらの対応関
係が求められているが、血圧値が脈波の大きさの二次関
数で表される対応関係を求めたり、予めプログラムされ
た血圧値と脈波の大きさとの対応関数を表わす複数種類
のデータマップの中から、被測定者である生体の血圧値
および脈波の大きさに基づいて一つのデータマップを選
択することにより対応関係を求めたりするなど、その他
の方法で対応関係を求めるようにしても差支えない。
さとが比例関係にあることを前提としてそれらの対応関
係が求められているが、血圧値が脈波の大きさの二次関
数で表される対応関係を求めたり、予めプログラムされ
た血圧値と脈波の大きさとの対応関数を表わす複数種類
のデータマップの中から、被測定者である生体の血圧値
および脈波の大きさに基づいて一つのデータマップを選
択することにより対応関係を求めたりするなど、その他
の方法で対応関係を求めるようにしても差支えない。
また、前述の実施例においては、血圧値と脈波の大き
さとの対応関係において傾きKおよびY切片aが用いら
れていたが、傾きKのみを用いるようにしても、血圧測
定の精度は充分に得られるのである。この場合には、最
高血圧値SYSと脈波の最高値の平均値Amax、および最低
血圧値DIAの脈波の最低値の平均値Aminとの間の比較関
係はそれぞれ異なるものとして、傾きKを2種類求める
ようにしても良い。
さとの対応関係において傾きKおよびY切片aが用いら
れていたが、傾きKのみを用いるようにしても、血圧測
定の精度は充分に得られるのである。この場合には、最
高血圧値SYSと脈波の最高値の平均値Amax、および最低
血圧値DIAの脈波の最低値の平均値Aminとの間の比較関
係はそれぞれ異なるものとして、傾きKを2種類求める
ようにしても良い。
また、前述の実施例で、血圧測定工程においては、マ
イクロフォン12によって採取されたコロトコフ音の発生
・消滅に基づいてカフ10の降圧過程で血圧値が決定され
るK音方式が採用されていたが、生体の脈波の大きさの
変化に基づいて血圧値を決定するオシロメトリック方式
や、超音波によって動脈表壁の波動を検出し、その波動
の大きさの変化に従って血圧値を決定する超音波方式な
ど、その他の血圧測定方式を採用することもでき、さら
にカフ10の昇圧過程で血圧測定を行うことも可能であ
る。
イクロフォン12によって採取されたコロトコフ音の発生
・消滅に基づいてカフ10の降圧過程で血圧値が決定され
るK音方式が採用されていたが、生体の脈波の大きさの
変化に基づいて血圧値を決定するオシロメトリック方式
や、超音波によって動脈表壁の波動を検出し、その波動
の大きさの変化に従って血圧値を決定する超音波方式な
ど、その他の血圧測定方式を採用することもでき、さら
にカフ10の昇圧過程で血圧測定を行うことも可能であ
る。
また、前述のステップS13においては、1つの脈波に
関する最高値mmaxおよび最低値mminが決定されていた
が、呼吸周期と同等若しくはその整数倍の時間内に得ら
れる個数、たとえば8個の連続した脈波のmmaxおよびm
minを移動平均を取ることにより求めても良い。このよ
うにすれば、一層呼吸の影響が除去されて高精度の血圧
モニタが可能となる。
関する最高値mmaxおよび最低値mminが決定されていた
が、呼吸周期と同等若しくはその整数倍の時間内に得ら
れる個数、たとえば8個の連続した脈波のmmaxおよびm
minを移動平均を取ることにより求めても良い。このよ
うにすれば、一層呼吸の影響が除去されて高精度の血圧
モニタが可能となる。
さらに、前述の実施例では連続測定された最高および
最低血圧値がブラウン管上に表示されるようになってい
るが、同時にチャート等の記録紙にプリントして記録す
るようにしても良く、また、その他の種々の表示手段若
しくは記憶手段を採用し得る。
最低血圧値がブラウン管上に表示されるようになってい
るが、同時にチャート等の記録紙にプリントして記録す
るようにしても良く、また、その他の種々の表示手段若
しくは記憶手段を採用し得る。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であ
り、本発明はその精神を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
り、本発明はその精神を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
第1図は本発明の一実施例である血圧モニタ装置の構成
を説明する図である。第2図は第1図における血圧表示
器に表示される血圧のトレンドの一例を示す図である。
第3図は第1図の脈波センサが生体の手首に装着された
状態を示す図である。第4図は第2図の装置の作動を説
明するフローチャートである。第5図は本発明の他の実
施例を採用した装置の作動の要部を説明するフローチャ
ートである。第6図は脈波の切痕位置、或いは心臓拡張
期に対応する部分を説明する図である。第7図は第1図
の実施例の演算制御回路の制御機能の要部を説明する機
能ブロック線図である。 10:カフ
を説明する図である。第2図は第1図における血圧表示
器に表示される血圧のトレンドの一例を示す図である。
第3図は第1図の脈波センサが生体の手首に装着された
状態を示す図である。第4図は第2図の装置の作動を説
明するフローチャートである。第5図は本発明の他の実
施例を採用した装置の作動の要部を説明するフローチャ
ートである。第6図は脈波の切痕位置、或いは心臓拡張
期に対応する部分を説明する図である。第7図は第1図
の実施例の演算制御回路の制御機能の要部を説明する機
能ブロック線図である。 10:カフ
Claims (1)
- 【請求項1】生体の動脈から発生する動脈波を求めると
ともに、動脈波と血圧値との予め求められた関係から、
該生体の動脈波の最高値および最低値に基づいて該生体
の血圧値を決定する形式の血圧モニタ装置であって、 前記生体の呼吸周期と同等若しくはそれよりも長い時間
内において前記動脈波を複数求める動脈波検出手段と、 該動脈波検出手段により求められた複数の動脈波の最高
値の平均値および最低値の平均値をそれぞれ算出する平
均値算出手段と、 カフを用いて前記生体の血圧値を測定する血圧測定手段
と、 該血圧測定手段により測定された血圧値と、前記平均値
算出手段により算出された複数の動脈波の最高値の平均
値および最低値の平均値とに基づいて、前記関係を決定
する関係決定手段と、 を含むことを特徴とする血圧モニタ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63040247A JP2664917B2 (ja) | 1988-02-23 | 1988-02-23 | 血圧モニタ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63040247A JP2664917B2 (ja) | 1988-02-23 | 1988-02-23 | 血圧モニタ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01214338A JPH01214338A (ja) | 1989-08-28 |
JP2664917B2 true JP2664917B2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=12575372
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63040247A Expired - Fee Related JP2664917B2 (ja) | 1988-02-23 | 1988-02-23 | 血圧モニタ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2664917B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5860932A (en) | 1996-10-24 | 1999-01-19 | Colin Corporation | Blood pressure monitor |
JP2016055093A (ja) * | 2014-09-12 | 2016-04-21 | セイコーエプソン株式会社 | 血圧計測装置及び血圧計測方法 |
US20180125377A1 (en) * | 2015-05-28 | 2018-05-10 | Nec Corporation | Blood pressure measurement device, blood pressure measurement method, and recording medium |
-
1988
- 1988-02-23 JP JP63040247A patent/JP2664917B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01214338A (ja) | 1989-08-28 |
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