JP2000287945A - 血圧計 - Google Patents
血圧計Info
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Abstract
い収縮期血圧決定法をもつ血圧計を提供することを目的
とする。 【解決手段】 被験者の動脈を圧迫する圧迫用カフ11
と、圧迫用カフ11の内側に設けられ被測定部位に密着
してカフ圧力の変化に伴う動脈拍動による動脈壁の振動
を検出する測定用カフ12と、測定用カフ12の圧力を
測定する圧力センサ16と、測定用カフ12により捉え
られた振動信号から振動のピークを検出し、検出された
複数のピークの情報を用いて収縮期血圧を決定する血圧
決定手段を有することを特徴とする血圧計。
Description
伴う動脈拍動による動脈壁の振動の変化に基づいて血圧
を測定する血圧計において、特に、収縮期血圧の決定法
に特徴を有するものである。
する装置として、腕帯即ちカフによって被験者の腕や手
首を巻き、予め定められた圧力値(収縮期血圧を確実に
越える圧力値)までカフを加圧することにより動脈を閉
塞して血流を遮断した後、徐々にカフ圧の減圧を行い、
遮断された血流が再び流れ始めた時に発生する音(いわ
ゆるコロトコフ音)が聞こえた時のカフ圧を収縮期血圧
とするものがある。しかしながら、この方法ではコロト
コフ音を検出するためにマイクロホンを使用する必要が
あり、マイクロホンが周囲の雑音や被験者の体動による
カフ擦過音を拾いやすく、誤検出しやすい欠点を有して
いた。
て、圧迫用カフの内部の圧力を連続的に測定することに
よって動脈の脈圧運動を検出し、この脈圧運動の振幅か
ら収縮期血圧を測定するオシロメトリック法が知られて
いる。しかしながら、オシロメトリック法では閉塞され
た動脈の開通の瞬間を捉えることができないため、例え
ば特公昭61−40416号公報に開示されたような、
得られた振幅のうちの最大値を検出し、この最大値の1
/2の振幅値の時のカフ圧を収縮期血圧とするといった
統計的な手法が用いられている。
体末梢部のような動脈が表在する箇所の皮膚に、血流に
よる赤外光の吸収、反射による減衰を利用した送受光素
子センサ、または、超音波により血流の発生による血管
壁の振動を捕らえる超音波センサを装着し、これらセン
サの検出値により阻血された血流の開通時点を捉え、そ
の時のカフ圧を収縮期血圧とする方法が知られている。
たオシロメトリック法のような統計的な手法には、個人
間の格差や測定条件等のばらつきにより、誤差の生じる
場合があり得る。
血流の開通時点を捉える方法は、適用部位が表在する血
管に限られるため、上腕など、生体の深部に血管が走行
している際には、十分な性能が得られない。また、セン
サ素子を表層の血管に正確に密着させる必要があるた
め、カフの装着の仕方を誤ると正確な測定が行えず、正
確な収縮期血圧の測定ができない場合があった。
など生体の深部に血管が走行している部位にも適用で
き、個人や測定条件によるばらつきの少ない収縮期血圧
決定法をもつ血圧計を提供することを目的とする。
めに本発明は以下の構成を備える。
と、該圧迫用カフの内側に設けられ被測定部位に密着し
てカフ圧力の変化に伴う動脈拍動による動脈壁の振動を
検出する振動検出手段と、該振動検出手段により検出さ
れた振動信号から前記振動のピークを検出するピーク検
出手段と、該ピーク検出手段により検出された複数のピ
ークの情報を用いて収縮期血圧を決定する血圧決定手段
を有することを特徴とする血圧計。
フに覆われるように設けられ圧脈波を測定する測定用カ
フであることを特徴とする上記(1)に記載の血圧計。
の略中央に設けられてなることを特徴とする上記(2)
に記載の血圧計。
ク検出手段により検出されたピークの発生までの時間を
測定する時間測定部と、該時間測定部で測定された時間
と所定の時間を比較する比較部とを有し、該比較部の出
力により前記複数のピークの情報を取捨選択することを
特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の血
圧計。
出手段で検出された複数のピークの波高値および/また
は振幅値および/または位相差を比較した値に基づいて
収縮期血圧を決定することを特徴とする上記(1)乃至
(4)のいずれかに記載の血圧計。
圧計の要旨をさらに明確にするため、図面を利用して実
施の形態を説明する。
は、本実施の形態の電子血圧計の概略構成例を示した図
である。
成を有するカフ帯、20は、カフ帯10の圧力を制御し
ながら、カフ内圧の振動から血圧値を認識する計測部で
ある。カフ帯10の詳細な構成は以下に説明するので、
ここでは計測部20の構成例を説明する。
部24の制御に従って、例えば減圧時のみの計測をする
血圧計では、昇圧部21で収縮期血圧値を越える圧力ま
での急速な昇圧を行い、昇圧を停止した後に、減圧部2
2で例えば2〜3mmHg/秒の一定速度の減圧を行
う。23は、本例の圧力センサ(カフ帯内に有り、図示
せず)からの電気信号を受けて、デジタルの圧力値を制
御部24に出力する圧力計測部である。尚、圧力計測部
23は、ローパスフィルタやピークホールド等の回路を
含んで、振動波形の振幅値を出力するものであってもよ
い。
グラムや固定パラメータを格納するROMと、一時記憶
の作業用RAMとから成る制御部である。制御部24
は、圧力測定部23からの出力値を現在のカフ圧に対応
してRAMに記憶し、その変化のパターンから血圧値を
認識して、表示部25に表示する。操作部26は、リセ
ットやスタート等の操作ボタンを含む。
は、本実施の形態のカフ帯10の構成例を示す図であ
る。
用カフであり、被測定部位に十分な阻血圧力を加えるに
十分な大きさを必要とする(以下、圧迫用大カフとも言
う)。12は、圧迫用カフ11の略中央部に設けられる
圧脈波振動検出のための測定用カフであり、脈波振動の
拡散による波高の減少を少なくするために、出来るだけ
小さいものとする(以下、測定用小カフとも言う)。測
定用カフ12が設けられた圧迫用カフ11の中央部は、
血管の圧閉が行われる最も圧閉力の大きい箇所である。
流体抵抗14および小袋15は、測定用カフ12に加わ
る振動ノイズを低減もしくは遮断するためのメカニカル
フィルタとして作用する。流体抵抗14は、本例では2
6ゲージの注射針を使用しており、できるだけ測定用カ
フ12に近い位置とするのが好ましい。小袋15は、メ
カニカルフィルタのコンプライアンスとして作用する空
気室である。16は、測定用カフ12の内圧を検出する
圧力センサであり、測定用カフ12と圧力センサ16の
間は、剛性の大きい管で接続されていることが望まし
い。あるいは、測定用カフ12内にセンサを配置するこ
とも可能である。
31に巻いた時の、図1のA方向から見た縦断面図(上
腕の延びる方向への断面)である。図3では、圧迫用カ
フ11は加圧されて、血管32はC地点で阻血され、上
流側32aから下流側32bへの血流が抑えられてい
る。43は、圧迫用カフ11の圧力が効率良く阻血の圧
力となるように、外側を覆って固定するための収縮性の
ない硬質板からなるバッキング(素材はプラスチックな
ど)である。バッキング43は、上腕とバッキング43
との間のデットボリュームを減らすために、カフ帯10
の長手方向と略直角に切れ目を入れることが望ましい。
が阻血されている際に、C地点の下流側では阻血により
動脈の拍動による振動は伝わらないが、C地点の上流側
では動脈の拍動による振動が測定用カフ12に伝わり、
この振動は圧力センサ16によって検出される。
から徐々に減圧されると、C地点の血管が開通され、血
流が末梢側に流れ始める。図4aは、血流が流れ始めた
時点における圧力センサ16の検出した振動波形を示す
ものである。図4aにおける最初のピークAおよび2回
目のピークBは、測定用カフ12が捉えた心臓の拍動に
伴ってカフ部を通過する血流の変化(波)に起因するピ
ークである。本発明のような、圧迫用カフの内側に振動
検出手段を設けた血圧計においては、心臓の拍動に伴っ
て血流の波がカフ部を通過することに起因するピークが
二つ現れる現象が認められる。第3のピークCは、末梢
に伝わった圧力脈波の反射によるピークである。本発明
においては第3のピークCは利用しないため、フィルタ
リング処理などにより検出しないよう処理しても良い。
Dは拍動の立ち上がりの開始点である。
aの振動波形を微分した波形である。
を決定する部分のブロックダイアグラムである。図5に
おいて、圧力センサ16から出力された信号は、フィル
タ、アンプなどによって増幅およびノイズ弁別処理さ
れ、A/D変換部によりA/D変換された後、デジタル
信号として微分部に出力される。微分部は、デジタル信
号を微分し、ゼロクロス検出部へ出力する。ゼロクロス
検出部は、微分部の出力値がゼロとなる点を検出し、立
ち上がり開始点検出部に出力する。立ち上がり開始点検
出部は、微分部より得られた信号から、図4に示す立ち
上がり開始点Dを検出する。また、ゼロクロス検出部
は、値がゼロとなる点(ゼロクロス点)を検出すると、
その都度、時間測定部へ信号を送る。時間測定部は立ち
上がり開始点Dからゼロクロス点までの時間を測定し、
比較部へ信号を送る。比較部は予め記憶された所定時間
と、時間測定部で測定した時間を比較し、測定された時
間と所定時間の関係が例えば許容範囲内であった場合は
第1ピーク検出部へ信号を送り、第1ピーク検出部はそ
れを受けて図4に示す第1のピークAを検出する。ここ
で、比較部は、比較結果が所定時間範囲から外れるもの
であった場合は検出を行わず、次の脈波を検出すること
となる。第1のピークAが検出された後に、正から負に
なるゼロクロス点が検出されると、比較部は第1のピー
クAからこのゼロクロス点までの時間と、予め記憶され
た第2の所定時間(範囲)とを比較し、測定された時間
が所定の時間範囲内であった場合は第2ピーク検出部へ
信号を送り、第2ピーク検出部はそれを受けて図4に示
す第2のピークBを検出する。ここで、比較部は、比較
結果が所定時間範囲から外れるものであった場合は検出
を行わず、次の脈波を検出することとなる。
と、2つのピークの波高を比較する波高値比較部と、波
高値比較部のデータを元に収縮期血圧を決定する血圧決
定部により収縮期血圧が決定される。
で説明したものである。まず、ステップS1で微分部で
算出した微分値が閾値以上となるかを調べ、閾値以上で
あった場合、ステップS2でその点を立ち上がり開始点
としてデータを格納する。ステップS3では、立ち上が
り開始点を検出した後に微分値が0となる点を調べ、確
認されたらステップS4でこの点が立ち上がり開始点か
ら所定時間範囲内に現れたものであるか確認する。所定
時間範囲内のものであった場合、このピークは図4aに
おける第1のピークAであるとしてステップS5で格納
し、第1ピークAの脈波の波高を原波形から計算する。
ステップS6では第1ピークAを検出した後に微分値が
正から負になるゼロクロス点を調べ、確認されたらステ
ップS7でこの点が第1のピークA発生から所定時間範
囲内に現れたものであるか確認する。所定時間範囲内の
ものであった場合、ステップS8でこの点を第2ピーク
Bとして格納し、このときの脈波の波高を原波形から計
算する。なお、第1ピークAを検出した後、規定時間の
間にピークが検出されない場合には、ステップS7によ
り第2ピークBを持たないとして、次の脈拍の振動波形
の検出に移る。第1、2の両ピークが検出された場合に
は、ステップS9にて2つのピークの波高値を比較し、
その比が閾値以上の値であった際に、この時のカフ圧を
最高血圧(収縮期血圧)として保存する。閾値以下であ
った際には、まだカフの圧力が最高血圧以上であると判
断し、引き続き次の脈拍の波形について同様の処理をお
こなう。
間が所定時間範囲外に現れたピークであると判断された
場合は、次の心拍の検出へ移行する。
用カフ12を収縮期血圧以上に加圧した後、徐々に減圧
した際の、計測用カフ12の圧力の変化を示している。
同図(b)は、同図(a)の圧力変化の交流成分を取り
出すために、時定数0.1secのフィルタを通した後の波形
である。図7(c)は、同図(b)におけるA点付近の
波形を横軸(時間軸)方向に拡大したものである。
形の立ち上がり部分に2つのピークが見られる。1つ目
のピークは圧迫用カフ11を介して伝わった図4におけ
るピークAであり、2つ目のピークは図4におけるピー
クBである。ここで、ピークAの立ち上がり開始点から
の高さをan(n=1,2,3,・・・)、ピークBの高さをb
nとすると、ピークAの高さanはA点の前後で変化が
少ないことが観察される。一方、ピークBの高さb
nは、A点を境に、ピークAより高さが大きくなってお
り、減圧されるにつれ、振幅が大きくなっていることが
わかる。これは、A点において阻血の状態から血流開通
状態へ移行したことの現れであり、この時のカフ圧を収
縮期血圧とすることができる。従って、ピークAの高さ
に対するピークBの高さの比bn/anに閾値を設定
し、閾値を超えた時点を検出することによって、収縮期
血圧を検出することが可能である。
2内の圧力変化の交流成分を用いて動脈壁の振動を検出
したが、振動を捉える方法としては、阻血部位の腕周の
変化を歪みゲージによって捉える方法や、阻血部位の容
積変化をインピーダンス法により捉える方法等を用いる
こともできる。
態においては動脈を阻血するまで加圧した後に徐々に減
圧しながら測定用カフ12の圧力を測定したが、本第2
の実施形態は、加圧時に測定用カフ12の圧力を測定す
ることによって収縮期血圧を算出するものである。図8
(a)は、カフ11、12を徐々に加圧した際の、測定
用カフ12の圧力の変化を示している。同図(b)は、
同図(a)の圧力変化の交流成分を取り出すために、時
定数0.1secのフィルタを通した後の波形である。図8
(c)は、同図(b)におけるA’点付近の波形を横軸
(時間軸)方向に拡大したものである。
形の立ち上がり部分に2つのピークが見られる。1つ目
のピークは図4におけるピークAであり、2つ目のピー
クは図4におけるピークBである。ここで、ピークAの
立ち上がり開始点からの高さをa'n(n=1,2,3・・
・)、ピークBの高さをb'nとすると、ピークAの高さ
a'nはA’点の前後で変化が少ないことが観察され
る。一方、ピークBの高さb'nは、A’点を境に、急
激に小さくなっており、加圧されるにつれ、振幅が小さ
くなっていることがわかる。これは、A’点において動
脈が閉塞され、阻血状態となったことの現れであり、こ
の時のカフ圧を収縮期血圧とすることができる。従っ
て、ピークAの高さに対するピークBの高さの比b'n
/a'nに閾値を設定し、閾値を下回った時点を検出す
ることによって、収縮期血圧を検出することが可能であ
る。
波高値の基準とする点を立ち上がり開始点として、ピー
クまでの高さとして算出したが、本発明の趣旨に反しな
い限り、波高の算出法は任意である。また、ピークの検
出法に関しても任意である。また、本実施の形態では、
第1ピークの波高と第2ピークの波高の比を用いたが、
その他の比較方法(例えば、位相差を用いるなど)を用
いることも可能である。
臓の収縮に伴う血流の波のカフ部通過に起因する複数の
ピークを利用することによって、原理的に明確かつ正確
で、患者の負担の少ない収縮期血圧決定法をもつ血圧計
を提供できる。
ある。
図である。
に巻いた状態を示す縦断面図である。
すものである。
ブロックダイアグラムである。
のフローチャートである。
を示す図である。
化を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 被験者の動脈を圧迫する圧迫用カフと、
該圧迫用カフの内側に設けられ被測定部位に密着してカ
フ圧力の変化に伴う動脈拍動による動脈壁の振動を検出
する振動検出手段と、該振動検出手段により検出された
振動信号から前記振動のピークを検出するピーク検出手
段と、該ピーク検出手段により検出された複数のピーク
の情報を用いて収縮期血圧を決定する血圧決定手段を有
することを特徴とする血圧計。 - 【請求項2】 前記振動検出手段が、前記圧迫用カフに
覆われるように設けられ圧脈波を測定する測定用カフで
あることを特徴とする請求項1に記載の血圧計。 - 【請求項3】 前記測定用カフは、前記圧迫用カフの略
中央に設けられてなることを特徴とする請求項2に記載
の血圧計。 - 【請求項4】 前記振動の立ち上がりから前記ピーク検
出手段により検出されたピークの発生までの時間を測定
する時間測定部と、該時間測定部で測定された時間と所
定の時間を比較する比較部とを有し、該比較部の出力に
より前記複数のピークの情報を取捨選択することを特徴
とする請求項1乃至3のいずれかに記載の血圧計。 - 【請求項5】 前記血圧決定手段は、前記ピーク検出手
段で検出された複数のピークの波高値および/または振
幅値および/または位相差を比較した値に基づいて収縮
期血圧を決定することを特徴とする請求項1乃至4のい
ずれかに記載の血圧計。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
JP09571399A JP4437196B2 (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | 血圧計 |
AT99940668T ATE470392T1 (de) | 1998-09-04 | 1999-09-06 | Hemodynamometer und seine manschette |
DE69942490T DE69942490D1 (de) | 1998-09-04 | 1999-09-06 | Hemodynamometer und seine manschette |
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1999
- 1999-04-02 JP JP09571399A patent/JP4437196B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US8348851B2 (en) | 2007-10-25 | 2013-01-08 | Terumo Kabushiki Kaisha | Blood pressure measurement device and control method of the same |
JP2012029967A (ja) * | 2010-08-02 | 2012-02-16 | Seiko Epson Corp | 血圧検出装置及び血圧検出方法 |
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