JP2664495B2 - 被汚染又は使用済プロセススルホランの精製又は再生方法 - Google Patents

被汚染又は使用済プロセススルホランの精製又は再生方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、被汚染プロテススルホラン又は使用済スル
ホランの再生及び/又は精製方法に関する。「スルホラ
ン」とはテトラヒドロチオフェン−1,1ジオキシドの通
称であり、例えばベンゼン、トルエン及びキシレンのよ
うな芳香族炭化水素をこれらの炭化水素とパラフィン、
オレフィン及びナフテンの如き非芳香族炭化水素との混
合物から抽出する工業用溶媒として、精油及び石油化学
工業において広く一般的に使用されている。
本明細書の全体を通じて、「再生及び/又は精製」と
いう用語は、スルホランを再度使用可能とするために、
スルホランから微粒子及び溶解した不純物の両者を除去
することを意味している。
〔従来の技術〕
芳香族化合物を抽出する通常の実施においては、溶媒
であるスルホランの在庫は非常に速い割合で循環使用さ
れ、各々のサイクルにおいてスルホランは加熱及び冷却
される。その結果スルホランは劣化し、酸性物質を生ず
る。これらの酸性物質の蓄積が許されるとするならば、
酸の存在が設備の腐食及び侵食という結果をもたらしう
るから、これらを除去することが望ましい。また溶媒に
多量の不純物が蓄積した場合には、その沸点が上昇し、
通常は使用不能となってしまう。その結果、かかる非汚
染又は使用済スルホランは一般に、系から流去されて廃
棄される。従って何れにしても、上記のような不純物を
除去すること、換言すれば使用済スルホランを再生する
ことは有益である。
スルホランの劣化は酸性物質を生成することから、酸
価及びpHに基づいて溶媒の汚染レベルを測定することが
従来から行われている。スルホランの酸価は溶媒のサン
プル1gを中和するのに要する水酸化カリウムのアルコー
ル溶液のミリグラム数に基づいて決定されるものであ
り、ポテンショメーター又は非水溶媒滴定に適した酸−
塩基視覚インジケータを用いて滴定法により測定され
る。スルホランのpHは、スルホランを等量の蒸留水で希
釈した後に測定される。サンプルのpHは強酸性又は適度
な弱酸性物質のみの存在を示すものであり、一方酸価は
酸性の総計を示すものであることは注意すべきである。
色が付けばスルホランの透過度が減少するから、無色で
ある蒸留水又は新しいスルホランを対照として用いて、
これを分光光学的に測定することもできる。
スルホランの劣化による酸性物質を中和するするため
にモノエタノールアミン(MEA)を使用することは公知
であるが、形成されるMEAの塩は完全に安定ではなく、
使用温度において分解しうる。水酸化ナトリウムで中和
すれば安定な塩が形成されるが、これは溶媒の安定性に
対して悪影響がある。かくして、溶媒を全部廃棄するの
でなければ、使用済スルホランを再生することは極めて
重要な事項となる。
公知技術によれば、使用済スルホランの再生は以下の
方法の何れかによって行うことが可能である。即ち減圧
蒸留または水蒸気蒸留、逆抽出及び吸着である。減圧蒸
留による再生は高沸点の物質を除去するだけであり、ま
た比較的高額の資本投下を伴うものである。水蒸気蒸留
による再生は比較的それほど資本集約的ではないが、や
はり高沸点の物質しか除去できないという限定を有して
いる。これに対し、逆抽出による再生はより厳密な方法
であり、軽量及び重量の劣化物質を両方とも除去するこ
とができる。しかしながら、これは最も費用のかかる再
生方法である。アルカリ性活性アルミナ上への吸着によ
る再生は、高度に汚染された溶媒の場合には満足なもの
であるが、通常の操作の場合に見られる如く酸性物質の
含有量が低い場合には、再生された溶媒はアルカリ性と
なり、前よりも不安定となる。
〔発明の解決しようとする課題〕
本発明の基本的な課題は、これまでの実施慣行下では
通常は廃棄される、被汚染プロセススルホラン(「希薄
溶媒(lean solvent)」としても知られている)及び使
用済スルホランの両者の何れをも清浄にするための方法
を開発することである。その目的は明白である。つまり
芳香族炭化水素を含有する混合物から芳香族化合物を抽
出すべくスルホランを再度使用できるようにスルホラン
を処理することである。この「清浄化」は、懸濁してい
る微粒子成分及び溶解したイオン性、極性の不純物の両
者を除去することを考慮している。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の課題を解決することに向けて、本発明者らは
被汚染又は使用済スルホランを除染し再生するという目
的の下にこれを処理すべく、イオン交換系について実験
を行ってきた。被汚染又は使用済スルホランが陰イオン
交換樹脂のカラムを通された場合、溶媒中に存在する実
質的にすべての酸性不純物が除去されうることが見出さ
れた。しかしながら、陽イオン交換樹脂を陰イオン交換
樹脂と組み合わせて使用することにより、スルホランの
精製及び再生という面においてずっと良好な結果が得ら
れる。例えば陽イオン交換樹脂のカラムの次に陰イオン
交換樹脂のカラムを置くという二つのカラム罫を使用す
ることにより、処理したスルホランの酸価は大幅に減少
し、一方溶媒のpHもこれに対応して大きくなり、最終的
にはこれらのパラメータは両方とも、新しいスルホラン
の酸価及びpH値と実質的に等しくなることが見出され
た。
本発明者らは、陽イオン及び陰イオン交換樹脂の性質
が、被汚染又は使用済スルホランの精製に重要な役割を
果たしていることを突き止めた。しかして、スルホン酸
基を有する強い陽イオン交換樹脂に弱い遊離塩基の陰イ
オン交換樹脂が続くという順序が、スルホランの再生に
は最良の結果をもたらすということが見出されたのであ
る。より好ましくは、使用される樹脂はマクロ細孔構造
を有するべきである。経済性を良くするためには、陰イ
オン交換樹脂に対する陽イオン交換樹脂の比は1以下と
しうるが、これは必要な陽イオン交換樹脂の量は陰イオ
ン交換樹脂の必要量よりも少なくでき、なおかつ完全に
信頼の置ける作用がもたらされるからである。
本発明の方法から導き出される利点の中で本発明者が
関心のある二つの重要な利点は、スルホランの色及びそ
の熱安定性である。被汚染又は使用済スルホランの特徴
である色は、二カラム系におけるスルホランの処理の
後、実質的に除去されることが見出された。二番目に、
かかる系において精製されたスルホランの熱安定性は、
新しいスルホランの熱安定性に比肩しうるものであり、
またより良好でさえある。
使用される樹脂の単位容積即ち嵩当たりで精製される
スルホランの量は、負荷、即ちスルホラン中の不純物レ
ベルに依存している。イオン性汚染物質のレベルが低い
ほど、各サイクルにおいて樹脂の単位容積/嵩によって
精製されるスルホランの量は多くなる。強酸性及び弱酸
性の何れの不純物も、本発明で提案する連続配置された
陽イオン−陰イオン交換樹脂の一対を用いてスルホラン
から除去できる。さらに、適当なフィルターを用いて最
初に微粒子成分を除去すれば、スルホランの安定性はよ
り一層改善される。
サイクルが一旦終了してスルホランが精製されるか、
或いは陽イオン−陰イオン交換樹脂が使い尽くされた場
合、これらの樹脂は所望の濃度の酸性及びアルカリ性溶
液でもって適宜再生することができ、その後これらの再
生された樹脂を再びスルホランの精製に用いることがで
きる。
かくして本発明は、被汚染スルホランを精製するため
の方法であって、該スルホランを最初は陽イオン交換樹
脂と、次いで陰イオン交換樹脂と、少なくとも一方を20
℃から80℃において接触させ、前記樹脂における陽イオ
ン対陰イオンの比が1:4から5:1であることからなる方法
を提供するものである。被汚染スルホランと陽イオン−
陰イオン交換樹脂との接触は、好ましくは一対のカラム
中において行われる。
好ましくは、被汚染又は使用済スルホランは、前記一
対のカラム中においてイオン交換樹脂と接触するに先立
ち、最初に1から25ミクロンの範囲の大きさのミクロン
フィルターを介して通過させられる。
時間的な空間的速度、即ちカラム中の樹脂の単位容積
当りの使用済スルホランの流量は、一時間当たり1から
20であるのが好ましい。
好ましい特徴によれば、本発明の溶媒精製方法におい
て使用されるイオン交換樹脂は、スチレンとジビニルベ
ンゼンのコポリマーにおけるような、三次元重合体網状
構造を有している。イオン交換樹脂の組み合わせは、ス
ルホン酸基を有する強い陽イオン交換樹脂と、弱い遊離
塩基の陰イオン交換樹脂とであるのが最も好ましい。使
用される陽イオン交換樹脂はどのような形態をもとるこ
とができるが、しかしH+型が好ましい。陽イオン交換樹
脂の交換能力は、樹脂の乾燥重量1g当たり0.1から5.0ミ
リ当量の範囲であるのが好ましい。
陰イオン交換樹脂は第四アンモニウム、第二アミン又
は第三アミンの官能基を所有することができる。これら
の中でも、樹脂の乾燥重量1g当たり0.5から4.5ミリ当量
の交換能力を有する遊離塩基第三アギン樹脂が最も有利
であることが見出された。
本発明の方法は、例えば芳香族と非芳香族炭化水素と
の混合物から芳香族炭化水素を抽出するにつれてスルホ
ランを溶媒として使用することに由来する、劣化成分で
激しく汚染された使用済スルホランを処理することが可
能である。典型的な例は、スルホランが芳香族化合物抽
出プラントの溶媒回収ユニットから取り出される、普通
ならば廃棄される残油製品を構成している場合である。
本発明の方法が処理する使用済スルホランは、不純物
を溶解及び/又は懸濁した形態において含むものであり
うる。懸濁した不純物は0.01%から2%の範囲において
存在してよく、寸法の範囲は1から50ミクロンであり、
また10%から95%は鉄からなるであろう。強酸及び弱酸
の両者、並びに非イオン性物質などを含む溶解している
不純物は、溶媒1g当たり水酸化カリウム0から0.8mgに
相当する範囲で存在して構わない。強酸性物質の例には
スルホン酸があり、また弱酸性物質の例にはカルボン酸
がある。極性の非イオン性物質の例は、アルデヒド及び
ケトンである。
使用済及び/又は被汚染スルホランを本発明の方法に
従って処理する場合、樹脂カラムから流出する溶出溶媒
は非常に低い酸価を有している。しかしながら、処理が
実行されて汚染された溶媒がますます多量にカラムを介
して通されると、カラム内の樹脂に吸着される不純物の
量は絶え間無く増加していき、結果的に、カラムから流
出する処理済溶媒の酸価も段々と増大することになる。
この酸価が技術用語で「漏出点」と呼ばれる所定の値を
越えた場合には、これが合図となってその処理は打ち切
られ、樹脂の再生が行われる。
再生を行う目的の下に樹脂は水で逆洗され、次いで酸
及びアルカリ溶液で再生される。陽イオン交換樹脂の再
生のためには0.5から8Nの範囲の濃度の何らかの鉱酸を
使用することができ、また1から8Nの濃度範囲にある水
酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア水の如き
アルカリ水溶液を、陰イオン交換樹脂の再生に用いるこ
とができる。陽イオン及び陰イオン交換樹脂のそれぞれ
を再生するために5Nの塩酸及び5Nの水酸化ナトリウムを
用いた場合に、最適な作用が得られる。カラムの頂部か
ら底部へ、又は底部から頂部へと、何れを通常の流れと
し、また逆洗再生として使用することもできる。しかし
ながら、底部から頂部への逆洗再生、そして頂部から底
部への通常の流れが、よりよい結果をもたらす。
再生の後、再生された樹脂は水で洗浄されて酸及びア
ルカリが除かれ、そして再度使用される。樹脂の再生は
また、樹脂を再生剤の水溶液と接触させることによって
バッチ式で行うこともできる。この方法はまた、絶えず
劣化を受ける酸性成分を除去して使用中にそれらが蓄積
されることを回避するように、芳香族化合物抽出プラン
トの現場においても使用することができる。
本発明の新規性及び重要性は、溶媒スルホランに溶解
した汚染物質及び微粒子の両方を除去するための、単一
の段階からなる方法が初めて提供されたという事実にあ
る。この汚染物質は本質的に異なる高温及び低温の沸点
を有し性質が大きく異なるものばかりでなく、酸性、塩
基性及び/又は非イオン性の特性のものでもありうる。
さらにまた、本発明の方法は、芳香族化合物抽出プラン
トのスルホラン回収ユニットにおいて溶媒が酸性となる
のを抑制するために従来採用されてきた中和段階の必要
性を排除するものである。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例についてより詳細に説明する
が、これらは本発明を限定するものではない。なお以下
の実施例中で使用された陰イオン交換樹脂はローム・ア
ンド・ハース社製の商品名Amberlite21であり、陽イオ
ン交換樹脂はローム・アンド・ハース社製の商品名Ambe
rlite15である。
実施例1 希薄溶媒すなわち被汚染スルホランのサンプル(酸価
KOH0.13mg/サンプル1g、スルホラン/水の1:1混合物のp
H6.0)を、連続的に組み合わせた個別のビュレット内に
準備した陰イオン交換樹脂及び陽イオン交換樹脂のカラ
ムを介して通過させた。陰イオン交換樹脂のカラムを通
って溶出した溶媒はpH及び酸価がそれぞれ11.0及び0.04
5であり、陽イオン交換樹脂のカラムのみを通って溶出
した溶媒はpH2.8で酸価0.15であった。陽イオン交換樹
脂のカラムの次に陰イオン交換樹脂のカラムを通って溶
出した溶媒は、pH及び酸価がそれぞれ7.0及び0.020を示
し、先に陰イオン交換樹脂のカラムを通って陽イオン交
換樹脂のカラムを溶出した溶媒は、pHが3.0で酸価が0.1
4であった。
実施例2 溶媒回収プラントの減圧蒸留ユニットの底部から、酸
価0.18(溶媒1g当たりのKOHのmg数)の使用済スルホラ
ン溶媒のサンプルを採取し、内径1cmで連続的に配置さ
れた二つのガラス製カラムであって、最初の方に陽イオ
ン交換樹脂を含み、他方に等容積の陰イオン交換樹脂を
含んでいるものを介して重力下に通過させた。最初のガ
ラムからの溶出液は、手操作によって次のカラムへと供
給した。最初は、最低でサンプル1g当たりKOH0.01mgの
酸価の精製溶媒が得られた。この酸価は、より多くの溶
媒が通過されるに従って段々と増大した。サンプル1g当
たりKOH0.06mgの酸価において、樹脂対精製溶媒の比1:4
0が得られた。この精製された溶媒は、酸価の平均値が
0.030であった。この溶媒の透過率は、樹脂を通過した
後に20%から80%へと増大した。
酸価0.145(mgKOH/g)を有する希薄溶媒のサンプルを
芳香族化合物抽出プラントから採取し、再生された陽イ
オン及び陰イオン交換樹脂を含む前述の如き二つのカラ
ムを介して、重量場の下に1ml/分の速度で流した。新し
い溶媒の酸価が0.035から0.048の範囲にあるのと比べて
みると、陰イオン交換樹脂のカラムを通って溶出した溶
媒の酸価は0.01程度であった。0.06という酸価におい
て、750mlの溶媒(比重1.26)を19.9gの陰イオン交換樹
脂で精製でき、樹脂に体する精製された溶媒の全量の比
(w/w)は1:47であった。再生された溶媒は、新しい溶
媒と同様の安定プロフィールを、有していた。
実施例3 酸価0.12で透過率3%の被汚染プロセス溶媒のサンプ
ルを、イオン交換樹脂を含みフリーボード・パッキング
を備えた二つのカラム(内径20mm、高さ60mm)を通し
て、1ml/分から40ml/分の範囲のいろいろの流量でもっ
て、ポンプを用いて連続的に流した。陰イオン交換樹脂
の容積は、陽イオン交換樹脂の容積の二倍であった。酸
価0.06において、陰イオン交換樹脂に対する精製された
溶媒の比1:90が得られた。溶出した溶媒は、最初は60%
の透過率を有しており、これが徐々に低下して、漏出点
においては10%を越えた程度の値を有していた。
再生し、逆洗した後に、酸価0.134で透過率5%の別
の被汚染プロセス溶媒のサンプルを精製するために、8m
l/分という一定の流量において同じイオン交換樹脂を再
度使用した。樹脂に対する精製された溶媒の比(w/w)
は1:85であり、酸価0.06に相当する漏出点において透過
率のほぼ二倍の増大が見られた。漏出点以下における精
製溶媒の酸価の平均値は、サンプル1g当たりKOH0.03mg
程度であった。
実施例4 酸価0.14で透過率10%の被汚染プロセス溶媒のサンプ
ルを、最初のものが60gの陽イオン交換樹脂を含み次の
ものが75gの陰イオン交換樹脂を含む、連続する二つの
カラムを介してこの溶媒を7.8ml/分の一定の流量で通過
させることによって連続的に精製した。酸性及び透過度
のプロフィールは、実施例3において示したのと同様で
あった。溶出した溶媒の酸価が0.05という値に達したと
き、被汚染溶媒6.7リットルを精製することができた。
漏出点においては、精製された溶媒の透過度は、供給さ
れる被汚染溶媒の透過度の二倍の値を有していた。
〔発明の効果〕
本発明の利点は幾つかある。しかしながらそれらの中
で主たるものは、出発材料、即ち被汚染スルホランの選
択に関する本方法の多様性である。かくして実際上、ど
のような汚染されたスルホランも本発明の方法によって
精製することができる。このスルホランの範疇には、減
圧蒸留ユニットの底部から廃棄された使用済スルホラ
ン、微粒子及び/又は溶解した不純物の両者を含むスル
ホラン、及び強酸物質及び弱酸物質の両者によって汚染
されたスルホランなどが含まれる。本発明の方法によっ
て処理された被汚染溶媒の色はかなり透明となるもので
あり、また処理されたスルホランは、品質的に新しいス
ルホランと比肩しうるか、或いはそれよりも優れている
ことが見出された。
本発明の別の重要な利点は、この方法が連続的に、又
はバッチ式に作業できるという能力にある。この方法を
芳香族化合物通出ユニットに適用すれば、かかるユニッ
トにおける酸性物質の蓄積が防止され、かくして設備や
容器の腐食の可能性は全体として最小限となり、或いは
除去されるものである。従って本発明の方法をかかるユ
ニットについて長期間にわたって使用することは、各サ
イクルの寿命を増大し、これに対応して樹脂の再生頻度
を減少させるについて有用である。
最後に、本発明の方法で使用する樹脂は、再生剤水溶
液でもって再生することができ、再使用の期間とはやは
り劣化のないことに鑑みれば、本発明の方法は経済的に
見て魅力的なものである。

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被汚染又は使用済スルホランを精製又は再
    生するための方法であって、該スルホランを最初に陽イ
    オン交換樹脂と、次いで陰イオン交換樹脂と、少なくと
    も一方を20℃から80℃において接触させ、前記樹脂にお
    ける陽イオン対陰イオンの比が1:4から5:1であることか
    らなる方法。
  2. 【請求項2】前記スルホランと陽イオン−陰イオン交換
    樹脂との接触が一対のカラム中において行われる、請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記陽イオン及び陰イオン交換樹脂と接触
    する前に、前記スルホラン1から25ミクロンの範囲の大
    きさのミクロフィルターを通される、請求項1又は2記
    載の方法。
  4. 【請求項4】前記スルホランは前記樹脂の単位容積に対
    する一時間当たりの空間速度1から20でもって前記樹脂
    を介して通過される、請求項1から3の何れか一つに記
    載の方法。
  5. 【請求項5】前記イオン交換樹脂は三次元重合体網状構
    造を有している、請求項1から4の何れか一つに記載の
    方法。
  6. 【請求項6】前記陽イオン交換樹脂は強い陽イオン交換
    樹脂であり、陰イオン交換樹脂は弱い陰イオン交換樹脂
    である、請求項1から5の何れか一つに記載の方法。
  7. 【請求項7】前記陽イオン交換樹脂はH+型である、請求
    項1から6の何れか一つに記載の方法。
  8. 【請求項8】前記陽イオン交換樹脂は、樹脂の乾燥重量
    1g当たり0.1から5.0ミリ当量の交換能力を有する、請求
    項7記載の方法。
  9. 【請求項9】前記陰イオン交換樹脂は、第四アンモニウ
    ム、第二アミン又は第三アミンの官能基を所有する、請
    求項1から8の何れか一つに記載の方法。
  10. 【請求項10】前記陰イオン交換樹脂は、樹脂の乾燥重
    量1g当たり0.5から4.5ミリ当量の交換能力を有する第三
    アミン樹脂である、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】前記スルホランは芳香族化合物抽出プラ
    ントの溶媒回収ユニットからの廃棄される残油製品であ
    る、請求項1から10の何れか一つに記載の方法。
  12. 【請求項12】前記スルホランは1から50ミクロンの寸
    法範囲の懸濁した微粒子不純物を0.01%から2%の範囲
    で含有する、請求項1から11の何れか一つに記載の方
    法。
  13. 【請求項13】前記懸濁した微粒子不純物は10%から95
    %の鉄からなる、請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】前記スルホランは溶解した酸性の不純物
    を溶媒1g当たり水酸化カリウム0から0.8mgの範囲で含
    む、請求項1から13の何れか一つに記載の方法。
  15. 【請求項15】前記溶解した酸性の不純物は、スルホン
    酸の如き強酸性物質、カルボン酸の如き弱酸性物質、及
    びアルデヒド及びケトンの如き極性の非イオン性物質を
    含む、請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】実施例の何れかにおいて本明細書に実質
    的に記載された、被汚染又は使用済スルホランの精製又
    は再生方法。
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