JP2663960C - - Google Patents
Info
- Publication number
- JP2663960C JP2663960C JP2663960C JP 2663960 C JP2663960 C JP 2663960C JP 2663960 C JP2663960 C JP 2663960C
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- exhaust gas
- adsorbent
- temperature
- concentration
- dry desulfurization
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 239000003463 adsorbent Substances 0.000 claims description 27
- 238000006477 desulfuration reaction Methods 0.000 claims description 11
- 230000003009 desulfurizing Effects 0.000 claims description 11
- WCUXLLCKKVVCTQ-UHFFFAOYSA-M potassium chloride Chemical compound [Cl-].[K+] WCUXLLCKKVVCTQ-UHFFFAOYSA-M 0.000 claims description 8
- 229910017840 NH 3 Inorganic materials 0.000 claims description 7
- 239000007787 solid Substances 0.000 claims description 6
- 150000001875 compounds Chemical class 0.000 claims description 5
- 239000000126 substance Substances 0.000 claims description 5
- VEXZGXHMUGYJMC-UHFFFAOYSA-N HCl Chemical compound Cl VEXZGXHMUGYJMC-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 4
- 229910000041 hydrogen chloride Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 238000011017 operating method Methods 0.000 claims 1
- 230000003647 oxidation Effects 0.000 description 3
- 238000007254 oxidation reaction Methods 0.000 description 3
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 2
- 239000011148 porous material Substances 0.000 description 2
- FAPWRFPIFSIZLT-UHFFFAOYSA-M sodium chloride Chemical compound [Na+].[Cl-] FAPWRFPIFSIZLT-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 2
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 2
- 239000002250 absorbent Substances 0.000 description 1
- 230000002745 absorbent Effects 0.000 description 1
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 1
- 238000000227 grinding Methods 0.000 description 1
- 238000005245 sintering Methods 0.000 description 1
- 239000011780 sodium chloride Substances 0.000 description 1
- 230000002269 spontaneous Effects 0.000 description 1
- 230000004580 weight loss Effects 0.000 description 1
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は乾式脱硫装置の運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭素質吸着剤を用いる乾式脱硫装置は一般に処理すべき排ガス温
度が低い程脱硫性能が向上することが知られている。従って、装置を小型化する
為には排ガス温度をできるだけ下げる必要がある。一方、排ガス中のO2濃度が
高い(10%以上)と、SO2濃度が高くなった場合に、これがガス吸着剤に吸着
される際に発生する吸着反応熱によって吸着剤の温度が上昇するが、その度合は O2濃度が低い場合(10%未満)に比べ、急速に高くなることが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】炭素質吸着剤を使用する乾式脱硫装置を安全か
つ経済的に運転する方法を提供する。 【0004】 【課題を解決するための手段】100ppm以上のSO2ガス及び10%以上の
O2を含み、かつSO2,SO3,HSO3,H2SO4等と反応して130℃以下で
固体の化合物を生成するNH3,HCl,Na2O,KCl,K2O等の1又は複数の
物質を含む排ガスに対し、炭素質吸着剤を使用する移動層式乾式脱硫装置を前記
数1及びY=−20T+2800で示す範囲内で使用するようにした。 【0005】 【実施例】本発明の適用される排ガスの条件は以下の如くである。 イ)排ガス中に100ppm以上のSO2ガスを含む。 ロ)排ガス中に10%以上のO2を含む。 ハ)排ガス中にSO2,SO3,HSO3,H2SO4と反応し、130℃以下で固
体の化合物を生成する物質(例えばNH3,HCl,NaCl,Na2O,KCl,K2
Oの1又は複数)を含んでいる。なおNH3は故意に添加したNH3又は排ガス中
に自然に含まれるNH3を含むものとする。 【0006】さて、既にしられているように、排ガス温度が低くなると、吸着剤
へのSO2及びその他の成分の吸着速度が増す。すなわち、SO2等は吸着剤層に
おけるガス上流側の極く薄い範囲内で吸着され、その薄い範囲内での吸収剤1g
当りのSO2等の吸着量が極度に高くなる(図1の実線参照)。このSO2等の吸
着量が極度に高くなる現象は、ガス中のSO2濃度と排ガス温度により、図2の
如く変化することがテストの結果判明した。即ち図2の例で示すと、SO2の濃
度が300ppm,200ppm,100ppmの場合、何れの場合も排ガス温度が低く
なると吸収されるSO2量が急上昇している。 【0007】ところがSO2等の吸着量が極度に増加すると、炭素質吸着剤がも
つ細孔は、その細孔内部で生成した固体化合物(NH4,HSO4,(NH4)2SO4
,Na2SO4,K2SO4,NH4Cl等)の体積膨張(体積増加)によって破壊され
、 吸着剤表面から粉化し、吸着剤の減量が極度に増加する(図3参照)。そこで、
この吸着剤の粉化、減量の問題を解決すべく実験を重ねた結果、排ガス中のSO
2濃度と温度の関係が前記数1で表わされる範囲であれば、この極度の吸着剤の
減量を防ぎ得ることが判明した。 【0008】一方、排ガス中にO2が10%以上ある状態でSO2濃度が高くなる
と、吸着反応熱によりO2が10%以下の場合より約10℃も吸着剤温度が上昇
することがテストの結果判明した(図4参照)。O2濃度が高い状態で吸着剤温
度が上昇すると、吸着剤の炭素分の自然酸化速度が上昇し、ついには吸着剤中に
ホットスポット(Hot spot)が発生する恐れがあり、着火の危険性が生じる。テ
ストの結果、吸着剤の急速自然酸化発生点とSO2濃度の関係がY=−20T+
2800の範囲内であれば、ホットスポットを防ぐことができることが判明した
。 【0009】以上の結果から排ガス中のSO2ガス濃度が100ppm以上でか
つO2濃度が10%以上ある場合には、前記数1及びY=−20T+2800の
共通範囲内、即ち図5の斜線で示した範囲内に於て、炭素質吸着剤を使用した乾
式脱硫装置を運転すれば、吸着剤の極度の消耗を防ぎ、かつホットスポット(Hot
spot)の発生を防止することができる。本発明は上記範囲内で乾式脱硫装置を適
用することに加え、上記範囲内に排ガス温度を制御することも含むものである。
例えば、排ガスの冷却装置を前段に設けるか又は排ガス源の運転状態を調整する
ことで可能である。以上は排ガスとして焼結排ガス、ゴミ焼排ガス又は電気炉排
ガスの処理等に適用することができる。 【0010】 【効果】100ppm以上のSO2ガス及び10%以上のO2を含み、かつSO2
,SO3,HSO3,H2SO4等と反応して130℃以下で固体の化合物を生成す
るNH3,HCl,Na2O,KCl,K2O等の物質を含む排ガスに対し、炭素質吸
着剤を使用する移動層式乾式脱硫装置を前記数1及びY=−20T+2800で
示す範囲内で使用するようにしたことにより、吸着剤の消耗が少なく、しかも吸
着剤温度の上昇によるホットスポットの発生を防止することができ、安全かつ経
済的に乾式脱硫装置を運転することができる。
度が低い程脱硫性能が向上することが知られている。従って、装置を小型化する
為には排ガス温度をできるだけ下げる必要がある。一方、排ガス中のO2濃度が
高い(10%以上)と、SO2濃度が高くなった場合に、これがガス吸着剤に吸着
される際に発生する吸着反応熱によって吸着剤の温度が上昇するが、その度合は O2濃度が低い場合(10%未満)に比べ、急速に高くなることが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】炭素質吸着剤を使用する乾式脱硫装置を安全か
つ経済的に運転する方法を提供する。 【0004】 【課題を解決するための手段】100ppm以上のSO2ガス及び10%以上の
O2を含み、かつSO2,SO3,HSO3,H2SO4等と反応して130℃以下で
固体の化合物を生成するNH3,HCl,Na2O,KCl,K2O等の1又は複数の
物質を含む排ガスに対し、炭素質吸着剤を使用する移動層式乾式脱硫装置を前記
数1及びY=−20T+2800で示す範囲内で使用するようにした。 【0005】 【実施例】本発明の適用される排ガスの条件は以下の如くである。 イ)排ガス中に100ppm以上のSO2ガスを含む。 ロ)排ガス中に10%以上のO2を含む。 ハ)排ガス中にSO2,SO3,HSO3,H2SO4と反応し、130℃以下で固
体の化合物を生成する物質(例えばNH3,HCl,NaCl,Na2O,KCl,K2
Oの1又は複数)を含んでいる。なおNH3は故意に添加したNH3又は排ガス中
に自然に含まれるNH3を含むものとする。 【0006】さて、既にしられているように、排ガス温度が低くなると、吸着剤
へのSO2及びその他の成分の吸着速度が増す。すなわち、SO2等は吸着剤層に
おけるガス上流側の極く薄い範囲内で吸着され、その薄い範囲内での吸収剤1g
当りのSO2等の吸着量が極度に高くなる(図1の実線参照)。このSO2等の吸
着量が極度に高くなる現象は、ガス中のSO2濃度と排ガス温度により、図2の
如く変化することがテストの結果判明した。即ち図2の例で示すと、SO2の濃
度が300ppm,200ppm,100ppmの場合、何れの場合も排ガス温度が低く
なると吸収されるSO2量が急上昇している。 【0007】ところがSO2等の吸着量が極度に増加すると、炭素質吸着剤がも
つ細孔は、その細孔内部で生成した固体化合物(NH4,HSO4,(NH4)2SO4
,Na2SO4,K2SO4,NH4Cl等)の体積膨張(体積増加)によって破壊され
、 吸着剤表面から粉化し、吸着剤の減量が極度に増加する(図3参照)。そこで、
この吸着剤の粉化、減量の問題を解決すべく実験を重ねた結果、排ガス中のSO
2濃度と温度の関係が前記数1で表わされる範囲であれば、この極度の吸着剤の
減量を防ぎ得ることが判明した。 【0008】一方、排ガス中にO2が10%以上ある状態でSO2濃度が高くなる
と、吸着反応熱によりO2が10%以下の場合より約10℃も吸着剤温度が上昇
することがテストの結果判明した(図4参照)。O2濃度が高い状態で吸着剤温
度が上昇すると、吸着剤の炭素分の自然酸化速度が上昇し、ついには吸着剤中に
ホットスポット(Hot spot)が発生する恐れがあり、着火の危険性が生じる。テ
ストの結果、吸着剤の急速自然酸化発生点とSO2濃度の関係がY=−20T+
2800の範囲内であれば、ホットスポットを防ぐことができることが判明した
。 【0009】以上の結果から排ガス中のSO2ガス濃度が100ppm以上でか
つO2濃度が10%以上ある場合には、前記数1及びY=−20T+2800の
共通範囲内、即ち図5の斜線で示した範囲内に於て、炭素質吸着剤を使用した乾
式脱硫装置を運転すれば、吸着剤の極度の消耗を防ぎ、かつホットスポット(Hot
spot)の発生を防止することができる。本発明は上記範囲内で乾式脱硫装置を適
用することに加え、上記範囲内に排ガス温度を制御することも含むものである。
例えば、排ガスの冷却装置を前段に設けるか又は排ガス源の運転状態を調整する
ことで可能である。以上は排ガスとして焼結排ガス、ゴミ焼排ガス又は電気炉排
ガスの処理等に適用することができる。 【0010】 【効果】100ppm以上のSO2ガス及び10%以上のO2を含み、かつSO2
,SO3,HSO3,H2SO4等と反応して130℃以下で固体の化合物を生成す
るNH3,HCl,Na2O,KCl,K2O等の物質を含む排ガスに対し、炭素質吸
着剤を使用する移動層式乾式脱硫装置を前記数1及びY=−20T+2800で
示す範囲内で使用するようにしたことにより、吸着剤の消耗が少なく、しかも吸
着剤温度の上昇によるホットスポットの発生を防止することができ、安全かつ経
済的に乾式脱硫装置を運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】排ガス上流側吸着剤の単位重量当りの吸着されるSO2量と温度の関係
を示すグラフ。 【図2】排ガス上流側吸着剤の単位重量当りの吸着されるSO2量と温度の関係
を示すグラフ。 【図3】排ガス温度と吸着剤酸化率の関係を示すグラフ。 【図4】排ガス温度と吸着剤層内温度上昇の関係を示すグラフ。 【図5】排ガス温度と排ガス中のSO2濃度の関係を示すグラフにおいて本発明
方法を実施する範囲を示す図。
を示すグラフ。 【図2】排ガス上流側吸着剤の単位重量当りの吸着されるSO2量と温度の関係
を示すグラフ。 【図3】排ガス温度と吸着剤酸化率の関係を示すグラフ。 【図4】排ガス温度と吸着剤層内温度上昇の関係を示すグラフ。 【図5】排ガス温度と排ガス中のSO2濃度の関係を示すグラフにおいて本発明
方法を実施する範囲を示す図。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 100ppm以上のSO2ガス及び10%以上のO2を含み、かつ
SO2,SO3,HSO3,H2SO4等と反応して130℃以下で固体の化合物を
生成する物質を含む排ガスに対し、炭素質吸着剤を使用する移動層式乾式脱硫装
置を次の数1及びY=−20T+2800で示す範囲内で使用することを特徴と
する乾式脱硫装置の運転方法。 【数1】ここでY:SO2濃度(ppm dry bases) T:排ガス温度(℃) 【請求項2】 130℃以下で固体の化合物を生成する物質がNH3,HCl,N
aCl,Na2O,KCl,K2O等の1つ又は複数を含んでいる請求項1の乾式脱硫
装置の運転方法。 【請求項3】 前記数1とY=−20T+2800で示す範囲内に排ガス温度を
制御する請求項1又は請求項2の乾式脱硫装置の運転方法。
Family
ID=
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2731699B1 (en) | Use of bromide-containing inorganic salt and activated carbon for reducing mercury emissions from combustion gas streams | |
BR0308835A (pt) | Corpos de mulita e métodos para formar corpos de mulita | |
US20080289498A1 (en) | Process for the production of carbonaceous adsorption agents doped with elementary sulfur and a process for waste gas cleaning using such adsorption agents | |
JP5313504B2 (ja) | 窒素酸化物吸蔵還元触媒のマイクロ波アシスト脱硫 | |
JP2003192407A (ja) | 原料中の水銀を低減させるセメント製造方法 | |
JPS5926332B2 (ja) | 安定化レニウム触媒 | |
JP2663960C (ja) | ||
JP2663960B2 (ja) | 乾式脱硫装置の運転方法 | |
JP2911112B2 (ja) | 有機シリコン含有排ガスの燃焼脱臭方法 | |
EP1587604A1 (en) | Process for decomposing fluorine compounds | |
JPS63171623A (ja) | 窒素酸化物除去方法 | |
JPH05253435A (ja) | 一酸化窒素吸着剤及びその製造方法 | |
JP2002066255A (ja) | 排気ガスの処理材、処理エレメント、処理装置及び処理方法 | |
JPH09154928A (ja) | 脱臭剤の製造方法 | |
JP2011067767A (ja) | 低濃度メタンの除去方法及び低濃度メタンの除去装置 | |
JP2654545B2 (ja) | ごみ焼却炉からの排ガス中の水銀除去方法 | |
JP2008188569A (ja) | 排ガス処理方法、および装置 | |
SU797760A1 (ru) | Способ получени адсорбента | |
CN113750953A (zh) | 热解烟气中SO2、H2S和Hg0协同脱除吸附剂及其制备方法 | |
GB2155452A (en) | Active adsorption media for oxygen and water vapour | |
Liu et al. | The Ultra-high Hg0 Adsorption Capacity Modified by Selenium | |
JPS6120329B2 (ja) | ||
JPH04104815A (ja) | 空気中の有害物質の除去方法 | |
JP2003154234A (ja) | 燃焼廃ガスからのダイオキシン類を吸着、分解するための多孔質含水酸化物およびそれを用いて除去または低減する方法 | |
JP2002045690A (ja) | 排気ガスの処理材、処理エレメント、処理装置及び処理方法 |