JP2663467C - - Google Patents

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JP2663467C
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、特に塩化ビニル系樹脂の着色に好適な着色剤に関する。 <従来の技術> 近年、塩化ビニル樹脂コンパウンド加工メーカーあるいは塩化ビニル樹脂成形
メーカーでは、生産の合理化が経営上の重要課題となっている。そのためには、
副資材ではあるが、最終塩化ビニル樹脂成形物の価値に極めて重要な役割をはた
す着色剤も、合理化に関して具備すべき性質が多岐にわたって要求されている。
その性質とは、(イ)省力化・自動化のための自動計量性、(ロ)色替え時間短
縮のための非飛散性、器壁の非汚染性、そして(ハ)加工の容易化と品質安定化
のための低滑性、解膠・分散性、発色安定性などである。 塩化ビニル系樹脂用着色剤には、形態的に種々のタイプがあるが、大別すると
、ドライカラー、板バッチタイプ、ペーストタイプ、パウダータイプがある。 <発明が解決しようとする問題点> ドライカラーは、微粉末状であるため、飛散性が激しく、職場環境悪化の原因
となり、また自動計量性にも適さないため、低コスト以外のメリットは少い。 板バッチタイプの着色剤は、可塑剤を多く含み、軟質塩化ビニル系樹脂加工分
野で多く使われているが、板状であるため、自動計量性に適さない。また、塩化
ビニル系樹脂あるいはコンパウンドと混合する際の均一性にも問題がある。 ペーストタイプの着色剤は、高粘度液体であるため、取扱い難く、ヘンシェル
ミキサー、バンバリーミキサー、リボンブレンダー等の混合機の器壁汚染も激し く、塩化ビニルペーストレジン用の着色剤に限定使用される場合が多い。 パウダータイプの着色剤には、ポリエチレンワックスをビヒクルとした粉末状
の潤性タイプと、スチレン−アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂をビヒクルとし
た粉末状樹脂分散タイプとがある。潤性タイプの着色剤は、飛散性が少なく、自
動計量性もあるため、使用範囲が広く、着色剤の主流を占めてきた。しかし、混
合機内の汚染が激しく、発色性が不安定で、かつ滑性を有するため多量使用する
と成形加工が困難となる等の問題点をかかえていた。また、近年開発された、樹
脂分散タイプの着色剤は非汚染性、発色安定性、低滑性等の問題点は改善されて
いる。しかし、流動軟化点が150℃以上の樹脂を主体ビヒクルとしているため、
解膠・分散性(塩化ビニル系樹脂、コンパウンドに添加し、加熱練肉したときの
ほぐれ易さ)に問題があり、着色剤が未ほぐれのまま成形物中に分散され、フィ
ッシュアイやピンホール等の原因となる。従って、市場の要求をすべて満足する
には至っていない。 例えば、特開昭56−55446号明細書に記載された着色剤もその様なものの一例
であるが、これは主体ビヒクル中に共重合成分としてスチレンを含むアクリル−
スチレン共重合体の高軟化点物を用いているためか、低温域での混練性が不良で
、未だ改良を要するものである。 <問題点を解決するための手段> 本発明者等は、この様な状況に鑑み鋭意検討した結果、特定の(メタ)アクリ
ル酸エステル系樹脂に必要に応じて塩化ビニル系樹脂を加えてなる樹脂成分をビ
ヒクルとして用い、これに顔料および可塑剤を加え、更に必要に応じてワックス
、安定剤等を添加してなる着色剤を用いると、上記の様な問題点がなく、塩化ビ
ニル系樹脂との相溶性が良好で、しかも透明性に優れる着色塩化ビニル系樹脂が
得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。 すなわち本発明は、流動軟化点(慣用語である「軟化点」の同義語、この明細
書全体を通じて同様とする)が90〜150℃の(メタ)アクリル酸エステル系樹脂2
0〜100重量%および塩化ビニル系樹脂0〜80重量%から成る樹脂成分(合計100
重量%)と、顔料および可塑剤とを混和して成ることを特徴とする塩化ビニル系
樹脂用着色剤を提供するものである。 本発明で用いる(メタ)アクリル酸エステル系樹脂としては、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)ア
クリル酸エステル系単量体の1種又は2種以上を主成分とし、更に必要により(
メタ)アクリル酸を加えて重合してなる樹脂であって、かつ流動軟化点が90〜15
0℃のものが挙げられ、なかでも流動軟化点が110〜130℃のものが好ましい。 尚、流動軟化点は以下の様にして測定される。 20mm×20mmのガラス板(厚さ1mm)の間に微量(0.001〜0.002g)の試料粉末を
挾み込んだサンプルを顕微鏡内に配し、下から光を当てながらサンプルを20℃/m
inの速度で昇温する。軟化点付近の温度に達したらピンセット等で500g/cm2程度
の力をサンプルに加え、着色剤が軟化、溶解してフィルム状となり、下からの光
がフィルム状着色剤により遮断された時の温度を測定し、流動軟化点とする。 本発明で必要に応じて用いる塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニルの単独重
合体、あるいは塩化ビニルを1成分として共重合してなる樹脂、例えば塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−エチレン共重合樹脂、塩化ビニル− 1000以下の低重合度のものが流動軟化点が低い点で好ましい。 本発明で樹脂成分として用いる(メタ)アクリル酸エステル系樹脂と塩化ビニ
ル系樹脂の使用割合は、その合計量100重量%に対して(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂が通常20〜100重量%、好ましくは50〜80重量%、および塩化ビニル
系樹脂が通常80〜0重量%、好ましくは50〜20重量%の範囲である。 本発明で用いる顔料としては、合成樹脂着色用の顔料がいずれも使用でき、例
えばアゾ系,フタロシアニン系,キナクリドン系,スレン系等の有機顔料、酸化
チタン,カーボンブラック,酸化鉄,黄鉛等の無機顔料および炭酸カルシウム,
硫酸バリウム等の体質顔料等が挙げられる。 本発明で用いる可塑剤としては、塩化ビニル系樹脂用の可塑剤がいずれも使用
でき、例えばフタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DOP)などのフタル酸エステル
系可塑剤、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル(DOA)などの直鎖二塩基酸エス
テル系可塑剤、エポキシ価ダイズ油などのエポキシ系可塑剤、アジピン酸ポリエ
ステ ルなどのポリエステル系可塑剤などが挙げられる。 上記樹脂成分と顔料と可塑剤の使用割合としては、これら3成分の合計量100
重量%に対して、通常樹脂成分10〜80重量%、顔料10〜80重量%、可塑剤3〜50
重量%の範囲である。なかでも有機顔料を用いる場合は樹脂成分30〜60重量%、
顔料30〜60重量%、可塑剤5〜20重量%の範囲が好ましく、無機顔料および/又
は体質顔料を用いる場合は樹脂成分15〜30重量%、顔料50〜80重量%、可塑剤5
〜20重量%の範囲が好ましい。 本発明の着色剤は、上記樹脂成分と顔料と可塑剤を必須成分とするが、必要な
らばその外にワックス、安定剤、その他の樹脂等を添加することもできる。 ワックスとしては、炭化水素系、脂肪酸系、パラフィン系、エステル系等のワ
ックスがいずれも使用できるが、その使用量としては着色剤中の含有率が15重量
%以下となる範囲が通常であり、低滑性とするには5重量%以下とすることが好
ましい。また安定剤としては、各種金属石けん、有機錫化合物、塩基性鉛化合物
等の公知の安定剤がいずれも使用できる。 本発明の着色剤は、例えば所定量の樹脂成分、顔料、可塑剤、ワックス、安定
剤等を混合機で混合撹拌した後、加圧ニーダー、加熱ロール等の混練機で混練し
て得られるが、通常の場合混練して得られた塊状物を粉砕機で粉砕し、分級して
、粒径の整った粉末状着色剤として用いる。 この様にして得た本発明の着色剤の流動軟化点は通常90〜120℃であるが、な
かでも100〜110℃のものが好ましい。 <実施例> 以下に実施例および比較例を示して本発明を具体的に説明する。尚、例中の部
数はいずれも重量部である。 実施例1 メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合樹脂 30部を混合した後、この樹脂混合物100部、ポリエステル系可塑剤〔ポリサイザ
ーW−360EL、大日本インキ化学工業(株)製〕20部、ポリエチレンワックス〔
ハイワックス405MP、三井石油化学工業(株)製〕5部、オクチル−錫系安定剤
〔グレ ックT−130FM、大日本インキ化学工業(株)製〕2部およびカーボンブラック8
0部をヘンシェルミキサーで混合した。この混合物を加圧ニーダーで混練した後
、120℃の加熱三本ロールで練肉した。得られた混練物は冷却後、粉砕、分級し
、30−120メッシュの粉末状着色剤(流動軟化点105℃)を得た。 次いで、得られた着色剤を用い、下記配合(イ)および(ロ)で、ヘンシュル
ミキサーで9分間加熱混合し、カラーコンパウンド(イ)および(ロ)を得た。 この時、配合(イ)のヘンシェルミキサーの汚れ具合から非汚染性を下記の基
準で評価した。 ◎:汚れなし ○:若干汚れあり △:汚れあり ×:著しい汚れあり 次に、得られたカラーコンパウンド(イ)を150℃の加熱二本ロールで2分間
練肉し、厚さ0.1mmのフィルムを作成した。このフィルムの裏より透過光を当て
、15倍の拡大鏡で観察し、解膠・分散性を下記の基準で評価した。 ◎:特に良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良 また、カラーコンパウンド(ロ)を用い、ブラベンダープラスチコーダー(ブ
ラベンダー社製)でトルク曲線を得、この時の最大トルクの大きさが着色剤を含
まないナチュラルコンパウンドの最大トルクを基準(100%とする)として何%
と なるか算出し、以下の基準で滑性を評画した。 ◎:90%以上 ○:80%以上90%未満 △:70%以上80%未満 ×:70%未満 それぞれの結果を第1表に示す。 比較例1 メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合樹脂の代わりにメタクリル酸メ
チル重合体(流動軟化点160℃)を用いた以外は実施例1と同様にして着色剤(
流動軟化点135℃)およびカラーコンパウンドを得、次いで同様にして非汚染性
、解膠・分散性および滑性を評価した。結果を第1表に示す。 比較例2 実施例1で用いた樹脂混合物の代わりに、スチレン−メタクリル酸メチル共重90℃以上)50部を混合してなる樹脂混合物を用いた以外は実施例1と同様にして
着色剤を得ようとしたが、120℃の加熱三本ロールでの練肉ができなかった。 次いでポリエステル系可塑剤20部の代わりにフタル酸ジ−2−エチルヘキシル
(DOP)30部を用いた以外は上記と同様にしたところ、加熱三本ロールでの練肉
が可能となり、着色剤(流動軟化点125℃)およびカラーコンパンウンドが得ら
れた。次いで実施例1と同様にして非汚染性、解膠・分散性および滑性を評価し
た。結果を第1表に示す。 比較例3 ポリエチレンワックス(A−ワックス、バズフ社製)60部、DOP60部およびカ
ーボンブラック80部をMSミキサーで混合した後、120℃の加熱三本ロールで練肉
し、冷却後、粉砕、分級して粉末状着色剤(流動軟化点80℃)を得た。 次いで実施例1と同様にしてカラーコンパウンドを得、更に同様にして非汚染
性、解膠・分散性および滑性を評価した。結果を第1表に示す。 実施例2 メタクリル酸メチル−メタクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂(流動軟 した後、この樹脂混合物100部、ポリエステル系可塑剤25部、ポリエチレンワッ
クス5部、オクチル−錫系安定剤2部およびペリレン系赤顔料(PV Fast RedB、
ヘキスト社)100部をヘンシェルミキサーで混合した。この混合物を用いた以外
は実施例1と同様にして着色剤(流動軟化点110℃)カラーコンパウンド(イ)
および(ロ)を得、次いで同様にして非汚染性、解膠・分散性および滑性を評価
した。 またカラーコンパウンド(イ)を3分間練肉した後、180℃でプレス成形して
厚さ1mmのシートを作成し、下記の基準で目視により透明性を評価した。 ◎:特に良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良 結果を第2表に示す。 比較例4 実施例2で用いた樹脂混合物の代わりにメタクリル酸メチル−アクリル酸ブチ 化点170℃)85部からなる混合樹脂を用いた以外は実施例2と同様にして着色剤
(流動軟化点140℃)およびカラーコンパウンドを得、次いで同様にして非汚染
性、解膠・分散性、滑性および透明性を評価した。結果を第2表に示す。 比較例5 ポリエチレンワックス(A−ワックス)50部、DOP50部、ペリレン系赤色顔料1
00部をMSミキサーで混合した後、120℃の加熱三本ロールで練肉し、冷却後、粉
砕、分級して粉末状着色剤(流動軟化点75℃)を得た。 次いで実施例2と同様
にしてカラーコンパウンドを得、更に同様にして非汚染性、解膠・分散性、滑性
および透明性を評価した。結果を第2表に示す。 <発明の効果> 本発明の塩化ビニル系樹脂用着色剤は、自動計量性、非飛散性、器壁の非汚染
性、低滑性、解膠・分散性、発色安定性等に優れ、塩化ビニル系樹脂との相溶性
が良好で物性を低下させることがなく、しかも透明性に優れる着色塩化ビニル樹
脂が得られるという効果を有する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.軟化点が90〜150℃の(メタ)アクリル酸エステル系樹脂20〜100重量%およ
    び塩化ビニル系樹脂0〜80重量%から成る樹脂成分(合計100重量%)と、 顔料および可塑剤 とを混和して成ることを特徴とする塩化ビニル系樹脂用着色剤。

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