JPH0680788A - 塩化ビニル系樹脂用着色剤、それを含む塗料、それらの製法 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂用着色剤、それを含む塗料、それらの製法

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JPH0680788A
JPH0680788A JP5131884A JP13188493A JPH0680788A JP H0680788 A JPH0680788 A JP H0680788A JP 5131884 A JP5131884 A JP 5131884A JP 13188493 A JP13188493 A JP 13188493A JP H0680788 A JPH0680788 A JP H0680788A
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chloride resin
resin
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Tamaki Nakai
環 中居
Susumu Tamura
將 田村
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、色斑を生じることのない塩化ビニ
ル系樹脂用着色剤およびそれを含む塗料を容易に提供す
ることを目的とする。 【構成】 塩化ビニル樹脂(a1 )と、該樹脂(a1 )
以外の軟化点が50℃〜120℃の合成樹脂又は常温固
形可塑剤(a2 )と、常温液状可塑剤(a3 )と、顔料
(a4 )とを含有してなる粉末状着色剤(A)。および
該着色剤(A)と、塗膜形成用の塩化ビニル系樹脂
(B)と、有機溶剤(C)とが混合された塗料。 【効果】 練肉や粉砕が容易で取り扱いやすく、溶解性
が優れた粉末状着色剤を混合するので、顔料分散の良好
な色斑のない塗料や合成樹脂成形品が容易に得られる。
塗膜は伸び強度が良好で、伸び白化が無い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製造時において混練や
粉砕が容易で、使用時において汚れがなくて取り扱いや
すく、しかも溶解性に優れ、かつこれを含む塩化ビニル
系樹脂塗料における塗膜の伸び強度の低下を招くことが
少なく、またこれを含む塩化ビニル系樹脂成形品におい
て強度低下の少ない粉末状着色剤に関すると共に、これ
を用いた塩化ビニル系樹脂塗料およびそれらの製法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂用着色剤には、形状的
に大別するとドライカラー、バッチタイプ、ペーストタ
イプ、パウダータイプがある。素顔料を金属石けんと混
合・粉砕して得られるドライカラーは、微粉末状である
ため飛散性が激しく、職場環境悪化の原因となり、また
自動計量性にも適しにくいため、コスト面以外のメリッ
トは少い。
【0003】バッチタイプの着色剤は、塩化ビニル樹脂
と常温液状可塑剤と顔料からなり、混練工程において混
練を容易にするために多量の常温液状可塑剤を含むた
め、粉末状に粉砕することができず、板状又はぺレット
状で供給されている。そのため、塗料製造時において
は、有機溶剤への溶解性が悪く、長時間混合して溶解さ
せる必要があったり、成形加工に用いる目的で塩化ビニ
ル系樹脂あるいはコンパウンドと混合する際には、ヘン
シェルミキサ−などの高速混合機での混合においても均
一性が劣るという課題があること、微量の着色剤の計量
・混合が難しいため、成形加工メ−カ−の工程合理化が
進まない問題がある。
【0004】ペーストタイプの着色剤は、常温液状可塑
剤で顔料を分散させたもので、高粘度液体であるため、
取扱い難く、着色剤が機械や作業者に付着して汚れを生
じやすく、作業者から嫌われている。
【0005】このため、上記3種の着色剤の欠点を補う
ものとしてパウダ−タイプの着色剤が開発されてきた。
パウダータイプの着色剤には、ポリエチレンワックスと
常温液状可塑剤と顔料等と共に混練した後粉砕してなる
粉末状の潤性タイプと、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル系樹脂、ポリスチレン樹脂等の脆く粉砕しやすい
樹脂と常温液状可塑剤と顔料等と、必要に応じて加える
塩化ビニル樹脂などを混練した後粉砕してなる粉末状樹
脂分散タイプがある。
【0006】潤性タイプの着色剤は、飛散性が少なく、
自動計量性もあり、解膠・分散性が比較的良好で使用範
囲が広く、着色剤の主流を占めてきた。しかし、塩化ビ
ニル系樹脂との混合に際して混合機の機壁汚染が激し
く、発色性が不安定で、かつ滑性を有するため多量使用
すると成形加工が困難となる等の課題をかかえていた。
近年開発された、樹脂分散タイプは、混合機の非汚染
性、発色安定性、低滑性等の前記課題は改善されてお
り、解膠・分散性も比較的良好である(特開平1−1444
36号公報)が、スチレン系樹脂を主成分としたもので
は、塗料に用いた場合に塗膜の伸び白化をきたし問題に
なっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記樹脂分散
タイプの着色剤は、常温液状の可塑剤のみを用いている
ため、着色剤の粉砕を容易にしようとして可塑剤の使用
割合を少なくすると、混練工程において混練機の負荷が
増大して混練加工が困難となり、逆に混練を容易にしよ
うとして常温液状可塑剤の使用割合を多くすると、後の
粉砕が困難となり、混練と粉砕がいずれも容易なものが
得られないという課題があった。
【0008】更に、近年フィルム・シ−ト分野では、厚
みの薄いものが求められるようになり、着色を十分にす
るために必然的に着色剤の添加量が多くなり、着色剤か
ら持ち込まれるベヒクルがフィルム・シ−トの物性に与
える問題が出てきた。特に硬質・半硬質塩化ビニル樹脂
フィルム・シ−トへの影響は大きい。樹脂分散タイプの
着色剤は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系樹
脂、ポリスチレン樹脂等の脆く粉砕しやすい樹脂を使用
しているため、これらがフィルム・シ−トの伸度低下を
もたらすこと、固さを増しシ−ト・フィルムを引き伸ば
した時白化現象を起こす問題があり、塗料に用いた場合
にも同様に塗膜の伸び低下、伸び白化の問題がある。
【0009】本発明は、着色剤の製造工程で混練と粉砕
がいずれも容易で、塩化ビニル系樹脂への分散に優れ、
塗膜や成形品の物性に影響がほとんど無い、取り扱いや
すい粉末(パウダー)状着色剤およびその製法を提供す
ることを主眼とするものである。
【0010】
【課題を解決する手段】本発明者等は、この様な状況に
鑑みて鋭意研究した結果、塩化ビニル樹脂と、軟化点が
50℃〜120℃の合成樹脂又は常温固形可塑剤と、常
温液状可塑剤と顔料とを混合した粉末状着色剤は、その
製造工程で混練と粉砕がいずれも容易で、着色剤の付着
による汚れもほとんどなくて取扱いやすく、塩化ビニル
系樹脂への分散性や溶剤への溶解性にも優れ、しかも成
形品や塗膜の伸び白化をきたさないことを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、その第1の発明とし
て、塩化ビニル樹脂(a1 )と、軟化点が50℃〜12
0℃の合成樹脂又は常温固形可塑剤(a2 )と、常温液
状可塑剤(a3 )と、顔料(a4 )とを混合してなる、
粉末状着色剤(A)を提供するものである。
【0012】また本発明の第2の発明は、その様な粉末
状着色剤(A)と塩化ビニル系樹脂(B)と、有機溶剤
(C)とを混合してなる塩化ビニル系樹脂塗料を提供す
るものである。
【0013】塩化ビニル樹脂(a1 )としては、塩化ビ
ニルホモポリマ−または塩化ビニルを1成分として共重
合してなる樹脂、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
樹脂、塩化ビニル−エチレン共重合樹脂、塩化ビニル−
(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂等が挙げられ、
目的に適したものを使用することができ、なかでも平均
重合度P=1000以下の低重合度のものが好ましい。
【0014】本発明では、必要ならば上記塩化ビニル樹
脂(a1 )の一部を他の熱可塑性樹脂で置き換えて用い
ることができ、他の熱可塑性樹脂としては(メタ)アク
リル酸アルキルエステル系樹脂が特に好ましい。(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル系樹脂としては、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−
エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル系単量体の1種又は2
種以上を主成分とし、更に必要によりスチレン、(メ
タ)アクリル酸等の他の単量体を加えて重合してなる樹
脂が上げられ、なかでもガラス転移点(Tg)が0℃〜
110℃のものが好ましい。
【0015】本発明で使用する軟化点が50℃〜120
℃の合成樹脂(a2 )はいずれも使用可能であるが、具
体的には、アセトフェノン−ホルムアルデヒド樹脂やシ
クロヘキサノン−ホルムアルデヒド樹脂等のケトン樹
脂、サッカロ−スベンゾエ−ト等の糖ベンゾエ−ト、キ
シレン−ホルムアルデヒド樹脂、マレイン酸樹脂、ビス
フェノ−ルAグリシジルエ−テル型エポキシ樹脂等のエ
ポキシ樹脂、フェノ−ル−ホルムアルデヒド樹脂、尿素
−ホルムアルデヒド樹脂、グアナミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂、クマロン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリテルペン樹脂、シリコ−ン樹脂、フッ素樹脂が
上げられるが、芳香環を分子中に少なくとも2個有する
合成樹脂が好ましく、なかでもアセトフェノン−ホルム
アルデヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、糖
ベンゾエ−トが好ましい。
【0016】本発明で用いる常温固形可塑剤(a2 )と
しては、塩化ビニル樹脂用常温固形可塑剤がいずれも使
用でき、なかでもその融点又は軟化点が40〜110℃
のものが好ましい。その例としては、ジシクロヘキシル
フタレート(軟化点63℃)、ポリサイザー S−20
02(大日本インキ化学工業(株)製フタル酸系ポリエス
ル可塑剤、軟化点90℃)、ポリサイザー S−201
0(同上社製アジピン酸系ポリエステル可塑剤、軟化点
60℃)等のエステル系可塑剤が挙げられ、特に広い範
囲で添加量を変えることができ、しかも粘着性が少な
く、固まりにくい粉末状着色剤が得られる点でポリエス
テル系可塑剤が好ましい。
【0017】合成樹脂又は常温固形可塑剤(a2 )の使
用量は、塩化ビニル樹脂及び塩化ビニル樹脂を一部置き
換えた樹脂の合計重量部(a1 )との比率(a1 )/
(a2)は通常90/10〜10/90、好ましくは7
0/30〜40/60である。塩化ビニル樹脂(a1 )
の比率が大きくなると着色剤製造工程において混練及び
粉砕がしにくくなる。合成樹脂及び常温可塑剤(a2 )
の比率が大きくなると混練及び粉砕は容易になるが、得
られた粉末着色剤が固まり易くなる。
【0018】本発明で用いる常温液状可塑剤(a3 )と
しては塩化ビニル樹脂用常温液状可塑剤がいずれも使用
でき、例えばフタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DO
P)などのフタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸ジ−
2−エチルヘキシル(DOA)などの直鎖二塩基酸エス
テル系可塑剤、エポキシ化大油などのエポキシ系可塑
剤、液状アジピン酸ポリエステルなどのポリエステル系
可塑剤などが挙げられる。
【0019】上記常温液状可塑剤(a3 )の使用量は、
使用顔料の吸油量、使用部数によって異なるが、通常塩
化ビニル樹脂(a1 )および必要に応じて併用される他
の樹脂からなる樹脂成分100重量部に対して、通常1
0〜150重量部の範囲である。常温液状可塑剤の使用
量が少ないと着色剤製造工程において混練が困難にな
り、過剰であると粉砕が困難になる。
【0020】本発明で用いる顔料(a4 )としては、合
成樹脂塗料用、合成樹脂着色用等の顔料がいずれも使用
でき、例えばアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン
系、スレン系等の有機顔料、酸化チタン、カーボンブラ
ック、酸化鉄、黄鉛等の無機顔料および炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム等の体質顔料等が挙げられる。
【0021】上記顔料(a4 )の使用量は、顔料の種類
や着色剤の使用目的等により大きく異なり、特に限定さ
れないが、通常は前記塩化ビニル樹脂(a1 )と合成樹
脂又は常温固形可塑剤(a2 )および必要に応じて併用
される他の樹脂からなる樹脂成分と、常温液状可塑剤
(a3 )の合計100重量部に対して20〜300重量
部、又は着色剤中の含有率が20〜80重量%の範囲で
ある。
【0022】本発明で得られる着色剤には、必要ならば
更にワックス、安定剤等を添加することもできる。ワッ
クスとしては、炭化水素系、脂肪酸系、パラフィン系、
エステル系等のワックスがいずれも使用できるが、その
使用量としては着色剤中の含有率が15重量%以下とな
る範囲が通常であり、低滑性とするには5重量%以下と
することが好ましい。また安定剤としては、各種金属石
けん、有機錫化合物、塩基性鉛化合物等の公知の安定剤
がいずれも使用できる。
【0023】本発明の製法で着色剤を得るには、例えば
所定量の樹脂成分、顔料、可塑剤、安定剤等を混合機で
混合攪拌した後、ニーダー、ロールミル等の混合機で混
練して得られるが、通常の場合混練して得られたものを
粉砕機で粉砕すればよい。
【0024】本発明の着色剤は、公知慣用の塩化ビニル
樹脂成形品のいずれにも使用できるが、好適な用途は着
色剤の添加量が多く着色剤の組成物の影響が出易い薄い
シ−トやフィルムである。またこの着色剤は、塩化ビニ
ル樹脂以外にもアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂その他
の種々の熱可塑性樹脂の着色にも適用可能である。
【0025】また更に、本発明の着色剤は熱可塑性成形
品の着色のみならず、有機溶剤に溶解して使用する塩化
ビニル系樹脂塗料に使用した場合に特に効果的である。
【0026】塩化ビニル系樹脂塗料を得るには、上記の
粉末着色剤(A)と、塩化ビニル系樹脂(B)と有機溶
剤(C)とを、分散撹拌機などの混合機で混合すること
により、容易に得ることができる。塩化ビニル系樹脂
(B)としては、塩化ビニル樹脂と常温液状の可塑剤と
安定剤とを混合した混合物である。塩化ビニル樹脂とし
ては、塩化ビニルホモポリマ−又は塩化ビニルを1成分
として共重合してなる樹脂、必要に応じて混合する樹脂
や充填剤や変性剤などから成っている。
【0027】必要に応じて混合する樹脂や充填剤や変性
剤の例としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、脂環族
系ブロックイソシアネ−ト、チタネート系カップリング
剤、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等がある。
【0028】有機溶剤(C)としては、本発明で得られ
た粉末着色剤(A)を溶解できるもので、メチルエチル
ケトン、イソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケ
トン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類やテ
トラハイドロフランなどの一種又は二種以上の混合溶剤
である。特に塩化ビニルホモポリマ−を使用した着色剤
を使用する場合は、テトラハイドロフランを使用する必
要がある。
【0029】更に着色剤(A)の溶解性を損なわない範
囲で、溶解性の劣る又は無い有機溶剤を混合して使用す
ることもできる。
【0030】本発明の塗料は、公知慣用の塩化ビニル系
樹脂塗料の用途のいずれにも使用できるが、好適な用途
は塗膜の伸び白化が問題視されるキャスティングフィル
ム用の塩化ビニル樹脂オルガノゾル又は塗料である。
【0031】本発明で得られる着色剤(A)は、塩化ビ
ニル系樹脂塗料のみでなく、アクリル系塗料、ポリウレ
タン系塗料の製法にも使用できる。又、加熱可塑化して
成形加工する塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレ
タン樹脂の着色にも適用できる。とりわけ塩化ビニル系
樹脂の着色に好適に使用できる。
【0032】
【実施例】以下に実施例および比較例を示して本発明を
具体的に説明する。尚、例中の部数はいずれも重量部で
ある。
【0033】実施例1〜6および比較例1〜3 各成分を表1〜表3に示す配合組成でヘンシェルミキサ
ーで混合した。混合物を120℃のニーダーで20分間
混練した後、140℃の加熱三本ロールを通してシート
状に加工し、冷却後、10Lヘンシェルミキサ−に1K
g投入し、10分間混合粉砕した後、0.5mmのスク
リ−を有する篩機で篩分け、スクリ−を通過した着色剤
の収率を求め粉砕性の評価とした。
【0034】次いで、得られた着色剤を用い、下記配合
組成で小型撹拌機(100回転/分)で3分混合した
後、脱泡後、透明なPETフィルムに塗布厚み10ミル
のコ−タ−で塗布し、室温で乾燥後、200℃で2分間
乾燥してフィルムを得た。このフィルムを透かして観察
して着色剤の未溶解による色斑点の有無を調べた。結果
を表2及び表3に示す。尚、比較例1では混練機が過負
荷となり混練できなかった。また、比較例2では混練は
容易であったが、粉砕ができなかったため、溶解性試験
には、得られたシート状物をおおよそ5mm角に切断し
て用いた。
【0035】配合組成 塩化ビニルホモポリマ−(P=1000) 100部 DOP 30部 バリウム−亜鉛系安定剤 2部 着色剤 30部 テトラハイドロフラン 700部 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 合 計 862部
【0036】尚、表1中のアセトフェノン−ホルムアル
デヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂は、いず
れも芳香環を分子中に5〜6個(平均5.5個)含んも
のを用い、サッカロ−ズベンゾエ−トは、ショ糖骨格を
一つ有し、かつそのメチロ−ル基又は水酸基の6〜8
(平均6.8個)が安息香酸でエステル化されたものを
用いた。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】実施例7〜10及び比較例4〜6 各成分を表4〜表6に示す配合組成でヘンシェルミキサ
ーで混合した。混合物を120℃のニーダーで20分間
混練した後、140℃の加熱三本ロールを通してシート
状に加工し、冷却後、10Lヘンシェルミキサーに1K
g投入し、10分間混合粉砕した後、0.5mmのスク
リーンを有する篩機で篩分け、スクリ−を通過した着色
剤の収率を求め粉砕性の評価とした。
【0041】次いで、得られた着色剤を用いて、下記配
合組成物をジュ−スミキサ−で30秒混合した後、16
0℃の加熱二本ロ−ルに投入し、3分間混練した後、厚
さ0.1mmのシ−トにして取り出した。放冷後このフ
ィルムを幅1cmの短冊状に切り、引き伸ばしてフィル
ムが白化するかどうかを肉眼で観察した。結果を表5お
よび表6に示す。
【0042】比較例4では混練機が過負荷となり混練で
きなかった。また、比較例5では混練は容易であった
が、粉砕ができなかったため、得られたシート状物を細
かく切断して着色剤として用いた。
【0043】配合組成 塩化ビニル樹脂(P=700) 100部 DOP 30部 バリウム−亜鉛系安定剤 2部 着色剤 30部 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 合 計 162部
【0044】尚、表4中のアセトフェノン−ホルムアル
デヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂は、いず
れも芳香環を分子中に5〜6個(平均5.5個)含んだ
ものを用い、サッカロ−ズベンゾエ−トは、ショ糖骨格
を一つ有し、かつそのメチロ−ル基又は水酸基の6〜8
個(平均5.5個)が安息香酸でエステル化されたもの
を用いた。
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】
【発明の効果】本発明の製法によれば、着色剤製造工程
で混練や粉砕が容易で、使用に際しては取り扱い易い粉
末状着色剤が得られ、この粉末状着色剤と塩化ビニル系
樹脂と有機溶剤とを混合することにより、容易に塩化ビ
ニル系樹脂塗料を製造することができ、得られた塗膜は
伸び白化の無いものが得られる。
【0049】またこの粉末状着色剤を用いて各種熱可塑
性樹脂を着色して成形した場合、着色剤の添加量が多く
ても物性の低下がほとんどない成形品が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09C 3/10 PBX 6904−4J C09D 127/06 PFE 9166−4J 161/18 PHD 8215−4J D06P 3/00 K 7306−4H // C08L 27:06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル樹脂(a1 )と、該樹脂(a
    1 )以外の軟化点が50℃〜120℃の合成樹脂又は常
    温固形可塑剤(a2 )と、常温液状可塑剤(a3 )と、
    顔料(a4 )とを含有し、粉末状をなすことを特徴とす
    る塩化ビニル系樹脂用着色剤(A)。
  2. 【請求項2】 塩化ビニル樹脂(a1 )以外の軟化点が
    50℃〜120℃の合成樹脂又は常温固形可塑剤(a2
    )が、アセトフェノン−ホルムルデヒド樹脂、キシレ
    ン−ホルムアルデヒド樹脂、糖ベンゾエ−トおよび常温
    固形可塑剤からなる群から選ばれる1種以上の化合物で
    ある請求項1記載の着色剤。
  3. 【請求項3】 常温固形可塑剤がエステル系可塑剤又は
    フタル酸系ポリエステル可塑剤である請求項1又は2記
    載の着色剤。
  4. 【請求項4】 塩化ビニル樹脂(a1 )に対して軟化点
    が50℃〜120℃の合成樹脂又は常温固形可塑剤(a
    2 )を、重量比(a1 )/(a2 )が10/90〜90
    /10で含有する請求項1〜3のいずれか1つに記載の
    着色剤。
  5. 【請求項5】 常温液状可塑剤(a3 )を、塩化ビニル
    樹脂(a1 )100重量部に対して10〜150重量部
    の割合で含有する請求項1〜4又のいずれか1つに記載
    の着色剤。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つに記載の塩
    化ビニル系樹脂用着色剤(A)と、塩化ビニル系樹脂
    (B)と、有機溶剤(C)とを含有することを特徴とす
    る塩化ビニル系樹脂塗料。
  7. 【請求項7】 塩化ビニル系樹脂(B)が、塩化ビニル
    系樹脂、常温液状の可塑剤および安定剤とよりなる請求
    項6記載の塗料。
  8. 【請求項8】 塩化ビニル樹脂(a1 )と、該樹脂(a
    1 )以外の軟化点が50℃〜120℃の合成樹脂又は常
    温固形可塑剤(a2 )と、常温液状可塑剤(a3 )と、
    顔料(a4 )とを混合し、次いで粉末状に粉砕すること
    を特徴とする塩化ビニル系樹脂用着色剤(A)の製法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の塩化ビニル系樹脂用着色
    剤(A)と、塩化ビニル系樹脂(B)と、有機溶剤
    (C)とを混合することを特徴とする塩化ビニル系樹脂
    塗料の製法。
JP5131884A 1992-06-17 1993-06-02 塩化ビニル系樹脂用着色剤、それを含む塗料、それらの製法 Pending JPH0680788A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005014729A1 (de) * 2003-07-28 2005-02-17 Basf Coatings Ag Feste pigmentpräparationen und ihre dispersionen in organischen lösemitteln, verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung
WO2022210779A1 (ja) * 2021-03-29 2022-10-06 日本ゼオン株式会社 塩化ビニル樹脂組成物およびその製造方法、塩化ビニル樹脂成形体、並びに積層体

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WO2022210779A1 (ja) * 2021-03-29 2022-10-06 日本ゼオン株式会社 塩化ビニル樹脂組成物およびその製造方法、塩化ビニル樹脂成形体、並びに積層体

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