JP2663263B2 - 可変速プーリ - Google Patents

可変速プーリ

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JP2663263B2 JP61187856A JP18785686A JP2663263B2 JP 2663263 B2 JP2663263 B2 JP 2663263B2 JP 61187856 A JP61187856 A JP 61187856A JP 18785686 A JP18785686 A JP 18785686A JP 2663263 B2 JP2663263 B2 JP 2663263B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ベルト無段変速機に適用される可変速プ
ーリに関し、特に二つの円板車を円滑に摺動させるため
の摺動機構の改良を施した可変速プーリに関する。 〔従来技術〕 第4図(A)は従来の無給油式の可変速プーリの断面
図である。 第4図(A)に於いて、1は回転軸、2はOリング、
3はキーである。5はプーリの抜け止めネジで回転軸1
のネジ軸4に螺合する。10は可変速プーリで、スリーブ
11にキー12を介して圧入された固定円板車13からなる固
定円板車又は固定車14と、摺動面16aを持つシリンダ16
と摺動円板車17とが一体となった摺動円板車又は摺動車
18と、キー20とで基本的には構成される。摺動円板車18
はさらにシリンダ16の外周に軸受25を介して支承環26が
取付けられ、介在リング27を経て図示しない公知の操作
器7の動作に応じて、同図の矢印で示す様に上下に摺動
する。 この種の可変速プーリの給油方式は、スリーブ11に設
けた油留11d内に潤滑油30を密閉封入しておき、続いて
油留11dはキー溝11bを介して摺動面11a,16aに潤滑油を
供給するものである。一方、摺動円板車18のシリンダ16
は、スリーブ11の長さより短かく、しかもそのスリーブ
11を貫通した構造を採用している。 〔従来技術の問題点〕 合成ゴムで成形した変速ベルト(図示せず)自体の接
触面に僅かな水平度の乱れが存在していると、この種プ
ーリの摺動機構では第4図(B)および(C)に示す通
り、摺動円板車18は大きな揺動を高速で繰り返えすこと
になる。特に変速ベルトと変速プーリとの接触半径が大
きいとき、すなわちプーリの外縁付近でベルトとプーリ
が接触しているときには、シリンダ16に加わる力も大き
くこの振動の振幅は著しく大きくなる。この様な状況下
では、オイルシール19およびシールリング21のみでは充
分なシール性が期待できず、潤滑油30の漏出が発生しや
すい。特に低速域で回転中の変速ベルトに伝達馬力を増
大すると大きな張力が加わるので、第4図(B),
(C)に示す摺動円板車18の揺動が生じやすく、この様
な高負荷運転の状態が続くと、短期間に潤滑油の漏出を
招くことがある。 〔発明が解決しようとする課題〕 第一の発明の解決課題は、プーリの摺動機構に多少の
円板車の異常振動或いは劣化等によるシリンダの揺動が
生じたとしても、潤滑油を所定の封止領域の空間内に封
入して、該封止領域外への油の飛散流出を可能な限り抑
制し、長期間の安定潤滑を維持するプーリ摺動機構を実
現することである。 また第二の発明の解決課題は、同じく多少のシリンダ
揺動がて発生しても上述に加え、変速動作中にスリーブ
およびシリンダ間のプーリ摺動機構並びにキーおよびキ
ー溝機構には常時潤滑油の給油状態を保証する潤滑機構
をもつ摺動部を実現することで大馬力の伝達容量で、長
期間連続責務に耐える高耐久性、高信頼性の可変速プー
リを提供することである。 〔問題点を解決するための技術的手段〕 第一の発明では、キーを介して互に摺動自在に配置さ
れたスリーブおよびシリンダに連結された二つの円板車
の間の相対距離を任意に調節する可変速プーリにおい
て、上記スリーブと、上記シリンダと、封止体とで封止
され上記シリンダの摺動に伴って体積が伸縮する第一の
空間に潤滑油と介在流体とを封入すると共に、上記介在
流体は、上記第一の空間の内外に導出入されて上記シリ
ンダを円滑摺動させてなる可変速プーリである。 第二の発明では、キーを介して互に摺動自在に配置さ
れたスリーブおよびシリンダに連結された二つの円板車
の間の相対距離を任意に調節する可変速プーリにおい
て、上記スリーブと、上記シリンダと、封止体とで封止
され上記シリンダの摺動に伴って体積が伸縮する第一の
空間の内に潤滑油と介在流体とを封入すると共に、上記
介在流体は、上記スリーブおよびシリンダ間に介在する
キー溝で形成する第二の空間、或いは上記スリーブまた
は/および上記シリンダの摺動面に施した潤滑溝で形成
する第三の空間を経由して上記第一の空間の内外に導出
入されて上記シリンダを円滑摺動させてなる可変速プー
リである。 〔作 用〕 第一の発明の構成では、円板車の摺動に伴ってスリー
ブとシリンダとで封止される第一の空間に油と介在体と
を封入できるので、シリンダ摺動に伴う体積変化に対し
ても介在流体が出入するので、潤滑油の飛散を抑制しな
がら円滑な円板車の摺動を確保でき、特に第一の空間を
スリーブとシリンダとの封止領域の相対位置関係がシリ
ンダ摺動の前後で、体積が可変速に維持できれば、容積
を拡大し油量の増大が図れる。 更に第三の発明の構成では、介在流体のみの導出入に
よる潤滑油の飛散を抑制するだけでなく、第一の空間に
封入されている潤滑油を変速制御中には常時プーリ摺動
機構の摺動面およびキー機構に必ず給油できるので、可
変速プーリの摺動機構、特にスリーブに対するシリンダ
に多少の揺動、異常振動などが生じても確実に円滑な摺
動動作が長期に沿って保証され、耐久性が増す。 〔実施例〕 〔第1の実施例〕 第1図(A),(B),(C)および(D)は、本発
明の一実施例可変速プーリの断面図であり、第1図
(A)は固定車と摺動車間の最大接近時の断面図を、同
図(B)は同じく最大離隔時の回転中の断面図を、同図
(C)は同図(A)のC−C′線での横断面図を、更に
同図(D)はD−D′線での縦断面図をそれぞれ示す。
第4図(A),(B),および(C)に付した参照符号
と同一番号は、同一部品を示すので、ここでは説明を省
く。 第1図に於いては駆動側の可変速プーリ10を例に説明
し、特に第4図の従来例と異なる構成をのべることにす
る。第4図の従来例と異なる点は、シリンダ16がスリー
ブ11の先端より長くなるように延長部16fを施し、さら
に封止体16eが付加されスリーブ11の先端のキー20の着
脱操作部分が封止され封止領域の第一の空間を形成して
いること、スリーブ11の外壁とシリンダ16の内壁に設け
たキー溝11b,16bも三つ施され、各溝で形成したキー溝
空間すなわち第二の空間15が第一の空間40までに達して
いること、さらに潤滑油30が摺動面11a,16aの全域に散
布するためにシリンダ16の内壁にはキー溝16bとも連通
したラセン溝16cおよびリング溝16dが施され潤滑溝の第
三の空間を形成していること、また第4図のシール・リ
ング21がなくなったこと等が主な相違点として挙げられ
る。しかも、この例では、三つのキー20は、起動時の衝
撃を吸収し、摺動方向を中心とし接線方向に弾性のある
密着バネキーが使用される。この実施例の円筒状キー20
は上下端部が開口され、内部空間は第1図(A)に示す
通り、潤滑油30の油留空間31を形成している。またこの
キー20の上下開口32,33と筒状空間31はプーリの回動中
に潤滑油30が遠心力によってキー溝全体に分散するため
の油通路31となる。また同図中の様に連通路として働く
油通路31の上方に介在流体が、下方に油が封入されてい
ることから、明白な通り、シリンダ16の摺動に伴って体
積が変化する封止領域の空間40は、この油通路31を経
て、更に連通路36a,36b,36cを経由して封止領域外の空
間と連通し、油通路31での油および介在流体の導出入に
より、空間40の体積変動と変速摺動とが円滑に維持され
る。 また、一対のキー溝11b,16bで形成される三つの筒状
のキー溝空間15はいずれも封止領域の空間40と第1連通
路15aを介して連通し、油および介在流体が出入する。
各キー20はそれぞれこのキー溝空間15の開放端15bの側
から装填され、その後キー20の脱落防止用の係止体41が
スリーブ11に固定される。なおキー20をシリンダ16の側
に固定するときは、係止体41はシリンダ16に付設する。
この様な構造では、封止体16eを取外し続いて係止体41
のネジ42を取外せば、キー20だけでなく、シリンダ16と
一体の摺動円板車17を、スリーブ11の先端方向に抜き取
ることが出来る。このことは従来のプーリと比較する
と、キー20,軸受25,オイルシール19等の交換保守だけで
なく、ベルト(図示せず)の交換にも利用でき、保守,
組立,分解等の作業性が著しく向上することを意味す
る。 一方、封止体16eとスリーブ11の先端部には僅かな封
止領域の空間40が存在するが、この伸縮空間40はシリン
ダ16の摺動に伴って体積が変動する。第1図(A)は最
小体積の状態を、同図(B)は最大体積の状態を示す。
また伸縮空間40は筒状のキー溝16bおよび開放端15bとで
第1通路15aとして連通しており、潤滑油30の行き来が
自由となっている。更に、スリーブ11にはキー溝空間15
ないし伸縮空間40と介在流体の一例として外気とを連通
するための第4連通路36a,36b,36cとが施されている。
なおプーリ全体を逆付けする場合には、分岐路36bの代
りに連通路36aをそのまま延長して、キー溝空間15又は
油通路31を油留空間に利用しても良く、また後述第2図
のよう構成しても良い。ここで中央の連通路36aは直接
連通路36aに、また分岐連通路36bは間接連通路として働
く。 第1図(A)はプーリ10が停止中の状態を示すが、第
1図(B)ではプーリ10が回動中の状態を示し、このと
き潤滑油30はキー溝11b,16bの全域に遠心力により拡散
し、続いてラセン溝16c、リング溝16dに沿って油は侵入
し分散する。従って回転中のシリンダ16の摺動に伴い摺
動面11a,16aの全体に給油される。プーリの回動停止後
は、封止体16eの封止領域の底部40に留まるか、第1図
(A)のようにキー溝又はキー内にも収容される。 なお、第1図(B)では第1図(A)の実施例と動作
は同一であるが、ここでは敢えてキー構造が相異する実
施例を開示してある。相異点の第一はスリーブ11側のキ
ー溝11bが空間40まで達してなく係止体41が無いこと、
第二にキー20に油通路31が無く無垢材が使用されてある
ことである。この場合伸縮する第一の空間40とキー溝の
第二の空間15とは連通しても、大きな断面積の油通路31
が形成されず連通路としての機能が制約されるが、潤滑
溝16c,16dからなる第三の空間が油通路31ないし介在流
体の連通路として働き、第一の空間と連通している。従
って動作上は第1図(A)と全く同一の動作を行い、摺
動機構への潤滑はこの場合も保証できる。またこの第三
の空間の動作は第1図(A)の場合も第二の空間と並行
して働く。 第1図(C)はキー20のキー溝空間の油通路31に油30
が収容される様子を示す。 しかも本実施例では、変速動作中に連通路36a,36b,36
cを経て介在流体の出入れが同時に進行しているため、
油30は封止領域の油留空間40と、キー20の油通路31とな
る第二の空間を経由するか、或いは潤滑溝16c,16dの第
三の空間を経由するか、更に双方の空間を同時に経由し
て、連通路36の間を介在流体が自由に流出入し、油30の
流動性が運転中および停止中に抑制されることは無い。
さらに予じめ油留空間40内の油量は、設置当初に余分の
油量が連通路36から放出されてしまうので、回転中の残
りの油量が放出することはない。 〔第2の実施例〕 第2図は本発明の他の実施例可変速プーリを示す。こ
の実施例では、シリンダ16と一体に形成された封止体16
eに、封止領域の油留空間40と、封止領域外の空間とを
着脱自在の連通手段39に施した第2連通路36dによって
連通したものである。この場合、油留空間40は、介在流
体と油30とが包含され、この介在流体としての空気が導
出入する。従ってシリンダ16の摺動に伴って変動する体
積変化をこの介在流体の変動にて行っており、これによ
って円滑な摺動動作を保証している。また、回転中、油
30は摺動面に分散するので、第2連通路36dは、回転軸
芯と同軸に配置されるのが望ましい。 また実施例ではキー20はバネ・キーではなく中空円筒
のパイプ・キーの例を示し、これを摺動動作に伴う油通
路31としている。一方、この例では潤滑油30を封止する
空間40を、特殊形状の封止体16eとシリンダ16を一体に
構成し、スリーブ11およびシリンダ16で封止した例を示
す。なお、この場合封止体16eはシリンダ16と協働する
例を示すが、これに限るものでは無く、封止体を摺動不
能に固着して、シリンダ16との間にシール部材、軸受な
どに配置することにより、シリンダ16のみを変速可能に
摺動させても良い。また、油30と介在流体とを封入する
空間40は、スリーブ11とシリンダ16を含む部材で囲まれ
る領域ならば、いかなる形状でも良いことは当業者に自
明であり、この実施例では封止体16eはシリンダ16の一
部材となる例を示したが、スリーブ11側でも良く、基本
的にはスリーブ11とシリンダ16と連結した部材に囲まれ
て体積が摺動に伴って変化する封止領域の空間であれ
ば、如何なる形状または如何なる体積容量でもよい。ま
た、スリーブ11の先端開口部40aを大きく形成し、第2
連通路36dの長さを調整して、油量を増大したり、プー
リ10を逆取付にも対応できる。 スリーブ11側の摺動面11aには、摺動方向にリニヤ溝1
1eの潤滑溝が第三の空間11eとして形成した例を示し、
ラセン溝16cを介してキー溝空間の第二の空間15と連通
しており、油および介在流体の導出入の機能を果す。 なお、潤滑溝はスリーブ11およびシリンダ16の摺動面
上で直接第4連通路36a,36b,36cと直結しても良く、ま
たリニヤ溝11eはキー溝空間15の断面形状を例えば楕円
形状に形成する事により確保できることは当業者にも自
明である。 〔第3の実施例〕 第3図(A),(B)は、本発明のそれぞれ他の実施
例を示しており、この例では、潤滑油30を収納するため
の封止領域の空間40をシリンダ16の先端部16fに配置し
たものである。この場合も、油留空間40とキー溝16bと
は油が連通できる構造をもつ。なお、この油留空間40を
封止体16eの形状を変えることによって油量を増す対策
が可能である。またこの例でも油留空間40は伸縮する
が、介在流体として外部空間との連通は第3図(A)で
はスリーブ側に第4連通路36a,36b,36cおよび溝16cを、
また第3図(B)ではシリンダ3側に第2連通路36dを
設置した例を示す。回動中は遠心力が働くため油面より
連通手段39の先端ノズルが突出していれば、油30が漏出
することはない。油30は所定の粘性を有するものが選ば
れるので、プーリの回動中は摺動面に給油され、停止す
ると再び静かに油留空間40に収容される。 〔他の実施例〕 上述の実施例では、三つの円筒状キーを持つ場合を例
示したが、キーおよびキー溝の構造は例示のものに限ら
れず、例えば単一キーでも良く、またキーの断面が長方
形等の角形キーを適用した場合にも適用できることは言
うまでもない。また本発明ではシリンダの摺動動作に伴
いスリーブとシリンダとの間の封止領域の体積が変化す
るが、第1図(A)に示した連通路36としての潤滑溝11
eを第1図実施例の円筒状キーの外部に摺動方向に沿っ
て挿入する型式のものを採用しても良い。 また変速操作器7については、手動方式だけでなく電
動機または油圧機器を用いる方式が既に公知であるが、
ここでは斯かる制御方式が本発明の要旨では無いので、
ここでの説明を省略するが、如何なる方式であっても、
本発明の技術思想を適用できることは明白である。さら
に本発明の各実施例等の技術思想を相互に組み替えて他
の実施形態を変更したり、従来の周知技術を組合せても
良いが、本発明は、上述して来た各種の実施例の技術思
想のみに制約されず、本出願の特許請求の範囲から当業
者が容易に創作することができる範囲内において、各種
の変更、改造ないし修正が可能であり、本発明の権利範
囲に包含することは自明である。 〔発明の効果〕 第一の発明によれば、円板車が一体に夫々施されたス
リーブ,シリンダと、これ等の一方と更に一体連結する
封止体とで封止される封止領域の体積がプーリの円板車
の摺動動作に伴って、変化するので、この場合にも空気
などの介在流体が封止領域内から同領域外の間を積極的
に導出入するため、従来のように運転中の加熱などによ
り粘性が低下したり油内圧力が異常上昇等により潤滑油
が飛散流出することは皆無となる。 しかも従来のプーリのようにオイルシール部材が少い
ため摺動部の摩耗によるガタ付きが生じてもシール特性
の優れた部材を集中して配置でき、油の流出、漏出は皆
無となり、結果的に極めて耐久性、信頼性の向上した無
給油プーリが実現する。このことは従来の定期給油をよ
ぎなくされる場合に比し、長時間の連続責務にもまた大
馬力伝達用にも充分な耐性を持つに至ったため、従来の
ように小容量の手動変速制御の分野に限られることな
く、大容量の自動制御分野において採用できることにな
り、工業的価値はきわめて大きい。 更に第二の発明によれば、スリーブおよびシリンダで
形成した封止領域の第一空間が、キー溝または潤滑油の
第二または第三の空間と連通しているので、油の移動,
流動が自由に行われ、スリーブおよびシリンダ間の摺動
機構と、キーおよびキー溝からなるキー機構とに常時安
定した変速摺動動作が可能になる利点がある。特に封止
領域の空間がキー溝ないし潤滑溝を経由して、封止領域
外の空間に連通させているこの発明の構成では、これ等
の溝を経由して油および介在流体が導出入するので、摺
動面およびキー構造への給油は確実に保証できる効果が
ある。 このことは、潤滑油の飛散流出を極力抑制し、しかも
運転中に摺動機構等への安定供給を果たすことは、摺動
機構の劣化等によるシリンダの揺動,ガタ付きが少々発
生しても給油が保証されることを意味する。従ってこの
発明の可変速プーリを使いると、例えば、従来最大20馬
力程度までの動力伝達しか出来なかったこの産業分野を
新たに約100馬力以上の大馬力、大伝達容量の変速機に
向上させ新たな適用工業分野に拡大できることを意味し
ているので高信頼性かつ安定した長寿命の可変速プーリ
を実現できる利点があり、工業上の価値は極めて大き
い。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例可変速プーリを示し、図
(A)は停止状態の断面図を、図(B)は回動中の動作
断面図を、図(C)はC−C線の断面図を、さらに図
(D)はD−D線での断面図をそれぞれ示し、 第2図は本発明の他の実施例可変速プーリで、図(A)
は縦断面図を、また図(B)は横断面図を示す。 第3図は本発明の更に他の実施例可変速プーリの断面図
を示し、図(A)は停止状態の断面図を、図(B)は回
動中の断面図をそれぞれ示す。 さらに第4図は従来の可変速プーリを示し、図(A)は
断面図を、図(B)および(C)は動作説明図をそれぞ
れ示す。 図中、10……可変速プーリ、11……スリーブ、11a……
摺動面、11b……キー溝、11e……潤滑溝(リニヤ溝)ま
たは第三の空間、14……固定円板車、15……キー溝空間
または第二の空間、15a……第1連通路、15b……開放
端、16……シリンダ、16a……摺動面、16b……キー溝、
16c……潤滑溝(ラセン溝)または第三の空間、16d……
潤滑溝(リング溝)または第三の空間、16e……封止
体、18……摺動円板車、20……キー、30……潤滑油、31
……油通路、36……連通路、36a……連通路または第3
連通路、36a,36b,36c……第4連通路、36d……第2連通
路、39……連通手段、40……封止領域の空間または第一
の空間、40g……連通路または第四の空間、41……係止

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.キーを介して互に摺動自在に配置されたスリーブお
    よびシリンダに連結された二つの円板車の間の相対距離
    を任意に調節する可変速プーリにおいて、上記スリーブ
    と、上記シリンダと、封止体とで封止され上記シリンダ
    の摺動に伴って体積が伸縮する第一の空間に潤滑油と介
    在流体とを封入すると共に、上記介在流体は、上記第一
    の空間の内外に導出入されて上記シリンダを円滑摺動さ
    せてなる可変速プーリ。 2.上記第一の空間は、上記スリーブ、上記シリンダま
    た封止体のいずれかに設けられた連通路を経て上記介在
    流体は導出入されることにより上記第一の空間の内外と
    を連通してなる特許請求の範囲第1項記載の可変速プー
    リ。 3.上記第一の空間は、上記スリーブおよび上記シリン
    ダの間に介在するキーを配置する第二の空間と連通され
    てなる特許請求の範囲第2項記載の可変速プーリ。 4.上記第一の空間は、上記スリーブおよび上記シリン
    ダの境界面とに連通してなる特許請求の範囲第2項記載
    の可変速プーリ。 5.上記第一の空間は、上記スリーブまたは上記シリン
    ダの摺動面に潤滑溝として形成した第三の空間と連通し
    てなる特許請求の範囲第4項記載の可変速プーリ。 6.上記介在流体は、上記第一の空間と上記第一の空間
    外を連通する空気で構成してなる特許請求の範囲第1項
    記載の可変速プーリ。 7.上記介在流体は、上記スリーブの回転軸芯と同軸位
    置に、上記連通路を形成する着脱可能な連通手段で導出
    入してなる特許請求の範囲第6項記載の可変速プーリ。 8.上記封止体は、上記スリーブまたは上記シリンダの
    いずれか一方の側に着脱可能でかつ一体に固着されてな
    る特許請求の範囲第1項記載の可変速プーリ。 9.上記封止体は、上記スリーブおよびシリンダの間に
    介在する上記第二の空間の一端を開放端にし、上記キー
    を該開放端側から着脱するため上記シリンダに付記され
    てなる特許請求の範囲第8項記載の可変速プーリ。 10.上記キーは、上記スリーブの開放端側より装着す
    ると共に脱落防止用の係止片にて係止されてなる特許請
    求の範囲第9項記載の可変速プーリ。 11.キーを介して互に摺動自在に配置されたスリーブ
    およびシリンダに連結された二つの円板車の間の相対距
    離を任意に調節する可変速プーリにおいて、上記スリー
    ブと、上記シリンダと、封止体とで封止され上記シリン
    ダの摺動に伴って体積が伸縮する第一の空間に潤滑油と
    介在流体とを封入すると共に、上記介在流体は、上記ス
    リーブおよびシリンダ間に介在するキー溝で形成する第
    二の空間、或いは上記スリーブまたは/および上記シリ
    ンダの摺動面に施した潤滑溝を形成する第三の空間を経
    由して上記第一の空間の内外に導出入されて上記シリン
    ダを円滑摺動させてなる可変速プーリ。 12.上記スリーブは、上記介在流体を、上記第一の空
    間外に導出入するための連通路を形成されてなる特許請
    求の範囲第11項記載の可変速プーリ。 13.上記スリーブは上記連通路を該スリーブの回転軸
    芯と同軸に施され、上記連通路を経て上記第1の空間の
    封止領域外の領域と連通してなる特許請求の範囲第12項
    記載の可変速プーリ。 14.上記スリーブに施した同軸の連通路は、上記第一
    の空間と直接連通する第一の直接連通路と、上記第二の
    空間と連通する第二の間接連通路とを有してなる特許請
    求の範囲第13項記載の可変速プーリ。 15.上記第二の空間は、上記キーおよび上記キー溝で
    構成され、更に上記連通路を上記第一の空間に連通する
    ために上記キーまたはキー溝に油通路を形成されてなる
    特許請求の範囲第12項または第13項記載の可変速プー
    リ。 16.上記第二の空間の上記油通路は、上記スリーブま
    たはシリンダのいずれか一方の上記キー溝と上記キーと
    の間隙を介して上記第一の空間と連通されてなる特許請
    求の範囲第15項記載の可変速プーリ。 17.上記第二の空間内の上記キーは、上記シリンダの
    摺動方向に沿った油通路を有すると共に、上記スリーブ
    および上記シリンダの摺動面の接線方向に弾性を有して
    なる特許請求の範囲第15項記載の可変速プーリ。 18.上記第一の空間は、上記スリーブまたは上記シリ
    ンダに上記封止体を一体固着して協働させることにより
    封止領域を実質形成させてなる特許請求の範囲第11項記
    載の可変速プーリ。 19.上記第一の空間は、上記円板車を連結された上記
    スリーブまたはシリンダに上記封止体を一体固着して協
    働させて封止領域を形成させてなる特許請求の範囲第18
    項記載の可変速プーリ。 20.上記第三の空間の潤滑溝は、一端が上記第一の空
    間にまた他端が上記第二の空間の上記キー溝にそれぞれ
    連通されてなる特許請求の範囲第19項記載の可変速プー
    リ。
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