JP2662794B2 - ボールペン用水性インキ組成物 - Google Patents

ボールペン用水性インキ組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はボールペン用水性インキ組成物に関するもの
である。更に詳しくは、筆跡の滲み、或いは製品を正立
状態(チップ部を上向き)で放置した場合のインキドロ
ップバックによる筆記不能現象(インキ呑み込み)等を
発生させることなく、良好な潤滑性を与え、ボールの回
転によるボール受座の摩耗を少なくし、適正なインキ流
出性を保持すると共に滑らかな筆感を与えるボールペン
用水性インキ組成物に関するものである。
従来の技術 従来のボールペン用水性インキは、グリコール系有機
溶剤、水溶性樹脂、防腐剤、防錆剤、界面活性剤等を含
む水溶性染料を溶解或いは顔料を分散させたものであ
る。
これら水性インキは、油性インキに比較し、潤滑性が
極端に低いため、ボールペンに適用した場合、ボールの
回転が円滑に行われず、高速筆記に於いて線飛びスキッ
プ現象(ボールの回転が円滑に行われないため、インキ
の供給が途切れ、結果として筆記線が不連続となる現
象)が発生したり、ボール受座の摩耗により方向性、或
いは筆記不能を発生させる等の欠点を有していた。
前記の欠点を解消させる目的で、不飽和脂肪酸の添加
或いは水溶性シリコーン樹脂の使用等が提案されてい
る。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、前記従来の提案では充分な潤滑性が得
られず、ボール受座の摩耗による筆記不能現象が発生し
たり、充分な潤滑性が得られても、インキの表面張力を
著しく低下させて、筆跡の滲みやインキ呑み込みが発生
する等の実用上の問題があった。
本発明は、前記した従来の不具合を一挙に解消し、表
面張力を極端に低下させることなく充分な潤滑性が得ら
れ、円滑なボール回転によりボール受座の摩耗を少なく
し、筆記性能を顕著に向上させると共に快適な筆記感を
与えるボールペン用水性インキを提供しようとするもの
である。
問題点を解決するための手段 本発明のボールペン用水性インキ組成物は、着色剤、
水を含有したなる水性インキ組成物に下記一般式で表わ
されるポリテトラメチレンエーテルグリコール、及び、
ジチオリン酸塩又はポリオキシエチレンリン酸エステル
を配合することを特徴とする。
一般式 HOCH2CH2CH2CH2OnH 但し、nは10〜40の数を表す。
前記ポリテトラメチレンエーテルグリコールの有効配
合量はインキ全量に対し、0.05乃至30重量%であり、配
合量が0.05重量%未満では潤滑効果が乏しく30重量%を
越えるとインキの粘度を高め、インキ誘導部でのインキ
流動性が低下し、高速筆記におけるインキ追従性が阻害
される。
0.05乃至30重量%の範囲で使用されるが0.1乃至20重
量%の範囲で添加するのがより好ましい。
前記ポリテトラメチレンエーテルグリコールに加えて
従来公知の潤滑剤のうち、ジチオリン酸塩又はポリオキ
シエチレンリン酸エステル系界面活性剤等を併用するこ
とにより一層筆記性能を向上させることができる。
次に本発明に使用する各成分について詳細に説明す
る。着色剤としては水性媒体に溶解する染料又は分散す
る顔料であり、染料としては例えば、エオシン(C.I.45
380),アシッドフロキシン(C.I.45410)、エリスロシ
ン(C.I.45430)、タートラジン(C.I.19140)、アシッ
ドバイオレット6B(C.I.42640)、プリリアントブルーF
CF(C.I.42090)等の酸性染料、バオレットBB(C.I.279
05)、ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24400)、ブラ
ックG(C.I.35255)等の直接染料、或いはローダミン
B(C.I.45170)、ローダミン6GDN(C.I.45160)、メチ
ルバイオレット(C.I.42535)、ビクトリアブルーBOH
(C.I.42595)等の塩基性染料が挙げられ、顔料として
カーボンブラック、アゾ系、アンスラキノン系、縮合ポ
リアゾ系、チオインジゴ系、金属錯塩系、フタロシアニ
ン系等の有機顔料が挙げられる。これら着色剤はインキ
全量に対し1乃至20重量%、好ましくは2乃至15重量%
の範囲で使用される。
又、ペン先でインキ乾燥抑制剤及び前記染料の溶解助
剤として、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、チオジエチレングリコー
ル、グリセリン、トリエタノールアミン等の水溶性有機
溶剤を用いたり、インキの流動性の改善或いは前記顔料
の分散安定化のために各種界面活性剤を滲み防止や前記
顔料の保護コロイドとして、ポリビニールピロリドン、
ポリビニールアルコール、水溶性アクリル樹脂、アラビ
アゴム等の水溶性樹脂、及びフェノール、安息香酸ナト
リウム等の防腐剤、ベンゾトリアゾール等の防錆剤を使
用してもよい。
作用 本発明の水性インキ組成物が何故潤滑性に優れ、筆記
性能を向上させるか、詳細な作用機構は明らかではない
が、本発明に使用のポリテトラメチレンエーテルグリコ
ールの構造中のエーテル結合部が金属表面に吸着作用を
示し、ボールとボール受座の間に薄い被膜を形成するこ
とにより潤滑性を付与するものと推察され、又、ジチオ
リン酸塩或いはポリオキシエチレンリン酸エステルを前
記ポリテトラメチレンエーテルグリコールと併用するこ
とによって、良好な潤滑性を有すると共に、筆跡の滲み
やインキ呑み込みを発生させることがない。
次に本発明の水性インキ組成物の具体例について説明
する。以下の配合中の「部」の表示は重量部を表す。
実施例1 アシッドフロキシン(C.I.45410) 1.5部 エオシンGH(C.I.45380) 4.0部 サンセットイエローFCH(C.I.15985) 0.5部 ポリエチレングリコール(平均分子量200) 10.0部 プロピレングリコール 5.0部 グリセリン 3.0部 PTMG2000 10.0部 黄色デキストリン 3.0部 非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエス
テル) 0.5部 デハイドロ酢酸ナトリウム 1.0部 ジメチルジチオリン酸ナトリウム 0.5部水 61.0部 前記成分を混合し約70℃に加温しつつ撹拌溶解し赤イ
ンキを得た。
実施例2 ビクトリアブルーレーキ(青色顔料 C.I.44045)7.0部 グリセリン 10.0部 エチレングリコール 10.0部 ポリビニルピロリドン(BASF社、コリドンK−17) 3.0部 非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノオレエート) 2.0部 PTMG1000 10.0部 プライサーフA219B(第一工業製薬(株)製、ポリオキ
シエチレンリン酸エステル系界面活性剤) 0.5部 フェノール 0.5部水 57.0部 水21部中に前記界面活性剤全量を溶解した媒体中に顔
料を添加、混練して均質な分散体を調製する。別に残量
の水に残余の成分を溶解してビヒクルを調製し、このビ
ヒクル中に前記分散体を撹拌しながら添加し、撹拌を続
けて均質な青インキを得た。
実施例インキの効果を確認する為に、次の様な比較イ
ンキを作成した。
比較例1 実施例3のインキ成分中のPTMG2000、10.0部及びジメ
チルジチオリン酸ナトリウム0.5部を同量の水に置き換
え、同様な方法で赤インキを得た。
比較例2 実施例3のインキ成分中のPTMG2000、10.0部及びジメ
チルジチオリン酸ナトリウム0.5部をシリコンX−22−3
51(信越化学社製ポリエーテル変性シリコーン樹脂)0.
5部及び水10.0部に置き換え同様な方法により赤インキ
を得た。
発明の効果 以上の処方により得られた実施例1、2及び比較例
1、2のイキをステンレススチール製チップを備えたボ
ールペンにそれぞれ充填したものを試料として、筆記性
能、正立状態での放置によるインキ呑み込み不良の有無
等について試験を行い、その結果を表1にまとめた。
表1 (注1)筆記速度4m/分、筆記荷重100g、筆記角度70度
に調整された自転丸書き式筆記試験機で試料ボールペン
の筆記を行い、100m毎のボールペンの重量測定値からイ
ンキ消費量を算出し、その値が40mg/100m以下になった
点を終点として筆記距離を求めた。
(注2)ローランドDG社製XYプロッターDXY980を用い
て、20cm/秒の筆記速度で長さ35.7cmの直線を280本筆記
し、高速筆記におけるインキ追従性(線飛びスキップの
有無)及び筆記線の状態(滲み、濃淡の有無)を調べ
た。
(注3)試料インキ毎に50本のボールペンを組立て、正
常に筆記できることを確認した後、キャップを嵌めて正
立状態(チップを上向き)で20日間放置した後、筆記試
験を行い、インキドロップバックによる筆記不良(呑み
込み不良)の本数を調べた。
前記表1で明らかなように、本発明のポリテトラメチ
レンエーテルグリコール、及び、ジチオリン酸塩或いは
ポリオキシエチレンリン酸エステルを配合したインキ
は、筆跡の滲みや呑み込み不良等を発生させることな
く、水性ボールペンの筆記距離を大幅に延長させること
ができ、また高速筆記における線飛びスキップ現象を防
止している。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】必須成分として、着色剤、水、下記一般式
    で表わされるポリテトラメチレンエーテルグリコール、
    及び、ジチオリン酸塩又はポリオキシエチレンリン酸エ
    ステルを含有してなるボールペン用水性インキ組成物。 一般式 HOCH2CH2CH2CH2OnH 但し、nは10〜40の数を表す。
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JPS55106273A (en) * 1979-02-07 1980-08-14 Pilot Ink Co Ltd Aqueous ink composition for ball-point pen
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