JP2662203B2 - 圧延ロール及び該圧延ロールを備えた線材圧延装置 - Google Patents

圧延ロール及び該圧延ロールを備えた線材圧延装置

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Sanwa Diamond Industrial Co Ltd
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Sanwa Diamond Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、線材に圧延処理を施す
圧延用リングがロールシャフトに外嵌された圧延ロール
及び該圧延ロールを備えた線材圧延装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に線材を圧延する場合は、線材を噛
込む圧延用リングと該線材との摩擦及び線材の塑性変形
等によって熱が発生し、圧延用リングの表面温度が操業
開始から時間の経過とともに上昇する。更に操業を続け
ると上述した発熱と圧延ロールからの放熱とがバランス
して、圧延用リングの表面温度が一定になる。
【0003】ところで、上下の圧延ロールの圧延用リン
グ間の間隔は、圧延用リングが温度の上昇と共に熱膨張
するため、該温度の上昇につれて圧延用リング間の間隔
が経時的に小さくなる。そして、上述した発熱と放熱と
がバランスして圧延用リングの表面温度が一定となった
時点で該間隔も一定となる。従って、従来においては、
線材の厚さを一定にするためには、操業開始時から圧延
用リングの表面温度が一定となって圧延用リング間の間
隔が一定になるまで、その都度操業を中止して該間隔を
調整する必要があった。
【0004】そこで、このような圧延用リング間の間隔
調整を不要にするために、ロールシャフトの内部に予熱
ヒータをロールシャフトの軸線に沿って内蔵した線材圧
延装置が提案されている。かかる線材圧延装置において
は、上述した発熱と放熱とがバランスして圧延用リング
間の間隔が一定になる温度までロールシャフトに内蔵さ
れた予熱ヒータによって該圧延用リングを予熱し、予熱
後に操業を開始することにより、上述した圧延用リング
間の間隔調整を不要にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
線材圧延装置においては、予熱ヒータをロールシャフト
の内部に内蔵することは工作上難しく、しかも予熱ヒー
タの熱はロールシャフトを介して圧延用リングに間接的
に伝達されるため予熱ヒータの加熱に対する応答性が悪
くなって圧延用リングの表面が上述した間隔が一定にな
る温度に達するまでに長時間を要する。
【0006】また、ロールシャフトは、通常、その材質
特性が圧延用リングより熱伝導率が小さくかつ熱膨張率
が大きいため、予熱ヒータによってロールシャフトが加
熱されると、ロールシャフトと圧延用リングとの間に締
まりが発生して該圧延用リングの周方向に引張り力が作
用し、該引張り力によって圧延用リングが破損するおそ
れがある。
【0007】本発明はかかる不都合を解消するためにな
されたものであり、圧延用リング間の間隔の調整を不要
にすることができるのは勿論のこと、予熱ヒータを簡単
に取り付けることができると共に該予熱ヒータの加熱に
対する応答性を良好にして操業開始時から圧延用リング
間の間隔が一定になるまでの時間の短縮を図ることがで
き、しかも予熱ヒータの加熱によって圧延用リングが破
損することがない圧延ロール及び該圧延ロールを備えた
線材圧延装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項1に係る圧延ロールは、線材に圧延処理を
施す圧延用リングがロールシャフトに外嵌された圧延ロ
ールにおいて、前記圧延用リングの軸線方向の両端面に
それぞれ該圧延用リングを予熱する予熱ヒータを周方向
に沿って設けたことを特徴とする。
【0009】請求項2に係る圧延ロールは、前記予熱ヒ
ータによって予熱された前記圧延用リングの温度を検知
する温度検知手段と、該温度検知手段によって検知され
た温度が予め設定された設定温度を超えた時に前記圧延
用リングを該設定温度まで冷却する冷却手段とを備えた
ことを特徴とする。請求項3に係る圧延ロールは、前記
冷却手段を冷却管で構成して前記圧延用リングの端面に
周方向に沿って設けたことを特徴とする。
【0010】請求項4に係る圧延ロールは、前記圧延用
リングの軸線方向の両端側で前記ロールシャフトに外嵌
され、該圧延用リングの端面に対向する端面に環状溝が
形成された筒体を備え、該環状溝に前記予熱ヒータ、前
記温度検知手段及び前記冷却管を収納すると共に、前記
圧延用リングの端面に当接する前記筒体の端面にOリン
グを設けたことを特徴とする。
【0011】請求項5に係る線材圧延装置は、線材に圧
延処理を施す圧延用リングがロールシャフトに外嵌され
た圧延ロールを備えた線材圧延装置において、前記圧延
用リングの軸線方向の両端面にそれぞれ該圧延用リング
を予熱する予熱ヒータを周方向に沿って設けたことを特
徴とする。請求項6に係る線材圧延装置は、前記予熱ヒ
ータによって予熱された前記圧延用リングの温度を検知
する温度検知手段と、該温度検知手段によって検知され
た温度が予め設定された設定温度を超えた時に前記圧延
用リングを該設定温度まで冷却する冷却手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0012】請求項7に係る線材圧延装置は、前記冷却
手段を冷却管で構成して前記圧延用リングの端面に周方
向に沿って設けたことを特徴とする。請求項8に係る線
材圧延装置は、前記圧延用リングの軸線方向の両端側で
前記ロールシャフトに外嵌され、該圧延用リングの端面
に対向する端面に環状溝が形成された筒体を備え、該環
状溝に前記予熱ヒータ、前記温度検知手段及び前記冷却
管を収納すると共に、前記圧延用リングの端面に当接す
る前記筒体の端面にOリングを設けたことを特徴とす
る。
【0013】
【作用】請求項1又は5の発明では、圧延用リングの軸
線方向の両端面にそれぞれ予熱ヒータを設けることによ
り、圧延ロールの外側から該予熱ヒータを取り付けるこ
とを可能にすると共に、ロールシャフトに熱が直接伝達
されないようにして該ロールシャフトの熱膨張量を軽減
する。また、予熱ヒータを圧延用リングの両端面にそれ
ぞれ周方向に沿って設けることにより、予熱ヒータの加
熱に対する応答性を良好にする。
【0014】請求項2又は6の発明では、請求項1又は
5の発明に加えて、予熱ヒータによって予熱された圧延
用リングの温度を温度検知手段によって検知して、該検
知温度が予め設定された設定温度を超えた時に冷却手段
によって圧延用リングを該設定温度まで冷却することに
より、圧延用リングの温度を一定に維持することを可能
にする。
【0015】請求項3又は7の発明では、請求項2又は
6の発明に加えて、冷却手段を冷却管で構成して圧延用
リングの端面に周方向に沿って設けることにより、冷却
手段の冷却に対する応答性を良好にする。請求項4又は
8の発明では、請求項3又は7の発明に加えて、筒体の
環状溝に予熱ヒータ、温度検知手段及び冷却管を収納
し、かつ、筒体の圧延用リングの端面に当接する端面に
Oリングを設けることにより、該筒体をロールシャフト
の圧延用リングの軸線方向の両端側に外嵌するだけで、
予熱ヒータ、温度検知手段及び冷却管の取り付けを可能
にする。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図4を参照
して説明する。図1は本発明の一実施例である圧延ロー
ルを備えた線材圧延装置の全体概略図、図2は圧延ロー
ルを説明するための説明的断面図、図3は図2の−
線断面図、図4は本実施例の圧延ロールを備えた線材圧
延装置で圧延された線材の厚みのばらつきを示すグラフ
である。
【0017】まず、図1を参照して線材圧延装置の全体
構成を説明すると、図1において符号1はロールスタン
ド2に設けられた上下一対の軸受ハウジングであり、こ
の軸受ハウジング1には、圧延ロール3の両端部がボー
ルベアリング4やローラベアリング5等を介して回動可
能に軸支されている。圧延ロール3の一端部(左端部)
にはスリップリング6がボルト7によって固定されてい
る。一方、圧延ロール3の他端部は軸受ハウジング1か
ら突出しており、その突出端部には図示しない駆動モー
タが連結される。かかる駆動モータの駆動により、圧延
ロール3が回転駆動される。尚、図1において符号8は
圧下操作ハンドル9の操作によりロール隙間を調整する
ための圧下ねじスクリュー、符号8aはオイルシールで
ある。
【0018】次に、本実施例の圧延ロール3について図
2及び図3を参照して説明する。圧延ロール3は、図2
に示すように、ロールシャフト10と、該ロールシャフ
ト10に外嵌された圧延リング11と、該圧延リング1
1の軸線方向の両端側でロールシャフト10に外嵌され
た予熱ヒータ収納リング(筒体)12a,12bとを備
える。
【0019】ロールシャフト10は、例えばクロムモリ
ブデン鋼等からなり、図2に示すように、軸線方向に中
央部に大径部13が形成されている。大径部13の軸線
方向の左右端側にはそれぞれ中径部14a,14bが形
成されている。中径部14a,14bの各外端側は段階
的に小径になるように形成されており、かかる部分が上
述した軸受ハウジング1に回動可能に軸支されている。
【0020】圧延用リング11は、例えば焼結WC−C
O合金等からなり、ロールシャフト10の大径部13に
焼ばめ等によって外嵌されている。上下の圧延ロール3
の圧延用リング11で線材を噛み込むことにより該線材
に圧延処理を施すようになっている。予熱ヒータ収納リ
ング12a,12bは圧延用リング11を間に挟んで互
いに対称に配置されている点を除いてその他の構成が同
一であるので、ここでは予熱ヒータ収納リング12aの
みを説明する。
【0021】予熱ヒータ収納リング12aは、圧入等に
よって中径部14aに外嵌されており、例えばセラミッ
ク材等で圧延用リング11と略同径の有底円筒状に形成
された本体部15を備える。本体部15は軸線方向の長
さがロールシャフト10の中径部14aと略同一になっ
ており、先端面(右端面)にOリング15aが装着され
ている。該Oリング15aを介して本体部15の先端面
が圧延用リング11の端面に当接している。また、本体
部15の底部には中径部14aの外径と略同一孔径の貫
通孔16が同心に形成されている。本体部15の内部に
は耐熱性及び断熱性等に優れた樹脂材等が充填されて充
填部17とされており、充填部17はその内径が貫通孔
16の孔径と同一の環状に形成されて該貫通孔16の内
周面と面一とされている。
【0022】図2及び図3に示すように、充填部17の
圧延用リング11の端面を臨む端面のうちで内周面に近
い側の端面には環状溝18が形成されており、該環状溝
18の外側の端面には環状溝18より小幅の環状溝19
が形成されている。そして環状溝18には冷却管20が
該環状溝18に沿って収納されて圧延用リング11の端
面に臨んでおり、一方、環状溝19にはパイプヒータ
(予熱ヒータ)21が該環状溝19に沿って収納されて
銅或いはアルミニウム等の熱伝導性に優れた伝熱板21
aを介して圧延用リング11の端面に当接している。
【0023】詳述すると、冷却管20は可撓性を有して
軸方向の中央部が環状溝18の形状に対応して丸められ
て該環状溝18に収納されている。また、冷却管20の
両端部は、ロールシャフト10の大径部13と中径部1
4aとの境目位置から径方向内方に向かって形成された
挿通孔22に挿入された後、ロールシャフト10の左端
面から軸線に沿って形成されて該挿通孔22に連通する
挿通孔23及び該挿通孔23に連通してスリップリング
6に同心に形成された挿通孔24を経て外部に導出さ
れ、導出端部が図示しない冷媒供給装置に連結されてい
る。
【0024】一方、パイプヒータ21も同様に可撓性を
有して一端部が環状溝19の形状に対応して丸められて
該環状溝19に収納されている。また、パイプヒータ2
1の他端部は配線部分とされて上述した挿通孔22に挿
入された後、挿通孔23及び挿通孔24を経てスリップ
リング6に接続されている。外部電源25からスリップ
リング6に給電することにより、パイプヒータ21が発
熱して該熱が伝熱板21aを介して圧延用リング11に
伝達される。
【0025】また、充填部17の圧延用リング11の端
面を臨む端面には圧延用リング11の温度を検知する温
度センサ26が設けられており、該温度センサ26の配
線部分は挿通孔22に挿入された後、挿通孔23及び挿
通孔24を経て外部に導出され、導出端部が図示しない
制御装置に連結されている。制御装置は、温度センサ2
6によって検知された圧延用リング11の温度が予め設
定された設定温度を超えた時に冷媒供給装置を制御して
冷却管20に冷媒を供給し、該供給により圧延用リング
11の温度を設定温度まで下げて該圧延用リング11の
温度を設定温度に維持するようにされている。圧延用リ
ング11の温度制御は、冷却管20に供給される冷媒の
温度或いは量を調整して行う。
【0026】尚、予熱ヒータ収納リング12b側のロー
ルシャフト10にも挿通孔23に連通する挿通孔22が
形成されており、予熱ヒータ収納リング12a側と同様
に予熱ヒータ収納リング12bの冷却管20、パイプヒ
ータ21及び温度センサ26が挿通されている。かかる
構成の圧延ロールにおいては、上下の圧延ロール3の圧
延用リング11の表面温度が一定になって圧延用リング
11間の間隔が一定になるまで、予熱ヒータ収納リング
12a,12bの各パイプヒータ21で圧延用リング1
1の両端面を予熱し、該予熱後に操業を開始することに
より、圧延処理された線材の厚さを一定にする。そし
て、操業開始後に、線材と圧延用リング11との摩擦等
により圧延用リング11の温度が予め設定された設定温
度を超えると、温度センサ26がこれを検知して制御装
置によって冷媒供給装置から冷却管20に冷媒が供給さ
れ、該冷媒が供給された冷却管20によって圧延用リン
グ11が設定温度まで冷却される。これにより、圧延用
リング11の表面温度ひいては圧延用リング11間の間
隔が一定に維持され、精度の高い線材の圧延処理を連続
して行うことができる。
【0027】また、圧延用リング11を予熱するパイプ
ヒータ21を圧延用リング11の軸線方向の両端面に設
けているので、該パイプヒータ21を圧延ロール3の外
側から取り付けることができ、従来のようにロールシャ
フト10に予熱ヒータを内蔵する場合に比べて、工作上
の手間や取り付けの手間を大幅に軽減することができ、
しかも、パイプヒータ21を圧延用リング11の両端面
に設けることにより、ロールシャフト10の材質特性が
圧延用リング11より熱伝導率が小さくかつ熱膨張率が
大きい場合であっても、ロールシャフト10に熱が直接
伝達されないようにして該ロールシャフト11の熱膨張
量を軽減することができるので、従来のようにロールシ
ャフト10の熱膨張によって圧延用リング11が破損す
るのを良好に防止することができる。
【0028】さらに、パイプヒータ21及び冷却管20
を圧延用リング11の両端面にそれぞれ周方向に沿って
設けているので、パイプヒータ21の加熱及び冷却管2
0の冷却に対する応答性を良好にすることができ、圧延
用リング11の温度制御を迅速かつ正確に行うことがで
きる。さらに、パイプヒータ21、冷却管20及び温度
センサ26が収納されると共に、圧延用リング11との
当接面にOリング15aが設けられた予熱ヒータ収納リ
ング12a,12bをロールシャフト10の圧延用リン
グ11の軸線方向の両端側に外嵌するだけで、パイプヒ
ータ21、冷却管20及び温度センサ26の取り付けを
簡単に行うことができる。
【0029】尚、図4は、本実施例の圧延ロールを備え
た線材圧延装置を用いて、線径2mmのピアノ線を設定
厚みを1.09mmとして圧延処理した場合の、圧延処
理された線材の実際の厚みと、該線材の温度と、圧延用
リング11の表面温度との関係を示したグラフである。
尚、線材の送り速度は40m/minとした。図から明
らかなように線材の温度及び圧延用リング11の表面温
度は一定に維持され、圧延処理された線材の実際の厚み
のばらつきも時間の経過に関係なく常に±0.003〜
0.005mm程度であり、精度の高い圧延処理が可能
になった。
【0030】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、請求項
1又は5の発明では、圧延用リングの表面温度が一定に
なって圧延用リング間の間隔が一定になるまで予熱ヒー
タによって圧延用リングの両端面を予熱し、該予熱後に
操業を開始しているので、従来のように、操業開始時か
ら圧延用リング間の間隔が一定になるまでその都度操業
を中止して圧延用リング間の間隔を調整する作業を不要
にすることができるという効果が得られる。
【0031】また、予熱ヒータを圧延ロールの外側から
取り付けることができるので、従来のようにロールシャ
フトに予熱ヒータを内蔵する場合に比べて、工作上の手
間や取り付けの手間等を大幅に軽減することができ、し
かも、ロールシャフトの材質特性が圧延用リングより熱
伝導率が小さくかつ熱膨張率が大きい場合であっても、
ロールシャフトに熱が直接伝達されないようにして該ロ
ールシャフトの熱膨張量を軽減することができるので、
従来のようにロールシャフトの熱膨張によって圧延用リ
ングが破損するのを良好に防止することができるという
効果が得られる。
【0032】さらに、予熱ヒータを圧延用リングの両端
面に周方向に沿って設けているので、予熱ヒータの加熱
に対する応答性を良好にすることができ、操業開始時か
ら圧延用リング間の間隔が一定になるまでの時間の短縮
を図ることができるという効果が得られる。請求項2又
は6の発明では、請求項1又は5の発明に加えて、操業
開始後においても、圧延用リングの表面温度ひいては圧
延用リング間の間隔を一定に維持することができるの
で、精度の高い線材の圧延処理を連続して行うことがで
きるという効果が得られる。
【0033】請求項3又は7の発明では、請求項2又は
6の発明に加えて、冷却管を圧延用リングの両端面にそ
れぞれ周方向に沿って設けているので、冷却管の冷却に
対する応答性を良好にすることができ、圧延用リングの
温度制御を迅速かつ正確に行うことができるという効果
が得られる。請求項4又は8の発明では、請求項3又は
7の発明に加えて、予熱ヒータ、冷却管及び温度検知手
段が収納されると共に、圧延用リングとの当接面にOリ
ングが設けられた筒体をロールシャフトの圧延用リング
の軸線方向の両端側に外嵌するだけで、予熱ヒータ、冷
却管及び温度検知手段の取り付けを簡単に行うことがで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である圧延ロールを備えた線
材圧延装置の全体概略図である。
【図2】圧延ロールを説明するための説明的断面図であ
る。
【図3】図2の−線断面図である。
【図4】本実施例の圧延ロールで圧延された線材の厚み
のばらつきを示すグラフである。
【符号の説明】
3…圧延ロール 10…ロールシャフト 11…圧延用リング 12a,12b…予熱ヒータ収納リング 15a…Oリング 18,19…環状溝 20…冷却管 21…パイプヒータ(予熱ヒータ) 26…温度センサ(温度検知手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中澤 良雄 大阪府大阪市都島区中野町5−14−3− 1211 (56)参考文献 特開 平6−320205(JP,A) 特開 昭61−10110(JP,A) 特開 昭63−188408(JP,A) 特開 昭63−188409(JP,A) 特開 平2−280909(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線材に圧延処理を施す圧延用リングがロ
    ールシャフトに外嵌された圧延ロールにおいて、前記圧
    延用リングの軸線方向の両端面にそれぞれ該圧延用リン
    グを予熱する予熱ヒータを周方向に沿って設けたことを
    特徴とする圧延ロール。
  2. 【請求項2】 前記予熱ヒータによって予熱された前記
    圧延用リングの温度を検知する温度検知手段と、該温度
    検知手段によって検知された温度が予め設定された設定
    温度を超えた時に前記圧延用リングを該設定温度まで冷
    却する冷却手段とを備えたことを特徴とする請求項1記
    載の圧延ロール。
  3. 【請求項3】 前記冷却手段を冷却管で構成して前記圧
    延用リングの端面に周方向に沿って設けたことを特徴と
    する請求項2記載の圧延ロール。
  4. 【請求項4】 前記圧延用リングの軸線方向の両端側で
    前記ロールシャフトに外嵌され、該圧延用リングの端面
    に対向する端面に環状溝が形成された筒体を備え、該環
    状溝に前記予熱ヒータ、前記温度検知手段及び前記冷却
    管を収納すると共に、前記圧延用リングの端面に当接す
    る前記筒体の端面にOリングを設けたことを特徴とする
    請求項3記載の圧延ロール。
  5. 【請求項5】 線材に圧延処理を施す圧延用リングがロ
    ールシャフトに外嵌された圧延ロールを備えた線材圧延
    装置において、前記圧延用リングの軸線方向の両端面に
    それぞれ該圧延用リングを予熱する予熱ヒータを周方向
    に沿って設けたことを特徴とする線材圧延装置。
  6. 【請求項6】 前記予熱ヒータによって予熱された前記
    圧延用リングの温度を検知する温度検知手段と、該温度
    検知手段によって検知された温度が予め設定された設定
    温度を超えた時に前記圧延用リングを該設定温度まで冷
    却する冷却手段とを備えたことを特徴とする請求項5記
    載の線材圧延装置。
  7. 【請求項7】 前記冷却手段を冷却管で構成して前記圧
    延用リングの端面に周方向に沿って設けたことを特徴と
    する請求項6記載の線材圧延装置。
  8. 【請求項8】 前記圧延用リングの軸線方向の両端側で
    前記ロールシャフトに外嵌され、該圧延用リングの端面
    に対向する端面に環状溝が形成された筒体を備え、該環
    状溝に前記予熱ヒータ、前記温度検知手段及び前記冷却
    管を収納すると共に、前記圧延用リングの端面に当接す
    る前記筒体の端面にOリングを設けたことを特徴とする
    請求項7記載の線材圧延装置。
JP10438695A 1995-04-27 1995-04-27 圧延ロール及び該圧延ロールを備えた線材圧延装置 Expired - Fee Related JP2662203B2 (ja)

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