JP2662011B2 - 早期に緑青が形成する屋根板材 - Google Patents

早期に緑青が形成する屋根板材

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JP2662011B2
JP2662011B2 JP1024581A JP2458189A JP2662011B2 JP 2662011 B2 JP2662011 B2 JP 2662011B2 JP 1024581 A JP1024581 A JP 1024581A JP 2458189 A JP2458189 A JP 2458189A JP 2662011 B2 JP2662011 B2 JP 2662011B2
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copper
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晃 松田
竹夫 中村
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は建築材料、特に屋根板材に関し、早期に緑青
が形成するものである。
〔従来の技術〕 神社,仏閣,住宅等の建築物の屋根やエクステリヤあ
るいは美術装飾品の多くは銅または銅合金を用いて形成
され、もしくは表面に銅メッキが施されている。これは
銅が耐候性に優れていて腐食されにくく、長期間の使用
に耐えることもあるが、殊に銅は表面に緑青が生じてこ
れが銅製品に重厚で落ち着いた感じを与えるので、この
点が建築物の屋根材や美術品として銅が好まれている理
由である。
ところで緑青は銅製品を大気中に曝しておくことによ
って自然に発生するが、その成長速度は極めて遅く所望
の被膜が形成されるまでには数年もしくはそれ以上の長
時間を要するのが一般的である。
このため従来は銅製品に硫酸,硝酸あるいは塩酸等の
無機酸を滌ぎかけてその表面を一時的に侵食した後、炭
酸ナトリウムその他でこれを処理することによって緑青
を人工的に発生させる方法が試みられた。しかしながら
この方法で生成した緑青被膜は極めて薄く、かつ色ムラ
が生じるうえ生産性が低く、しかも大規模な廃水設備を
要する等の欠点があった。
そこでこのような欠点を除去する方策として緑青に代
えて塩基性炭酸銅,硫化銅または酸化銅の銅化合物を顔
料とした塗料を銅製品の表面に塗布する方法も試みられ
た。ところがこの方法は上記の表面処理方法に比べれば
生産性は格段に高いが、反面これらの塗膜は耐候性が非
常に低く、例えばこれを銅葺き屋根などに使用すると一
年も経過しないうちに塗装が剥がれてしまい、外観が著
しく醜くなる欠点があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はこれに鑑み種々検討の結果、CuまたはCu合金
の表面に発生する緑青の成長速度を加速して短期的に緑
青が自然に発生する早期に緑青が形成する屋根板材を開
発したものである。
即ち本発明は、CuまたはCu合金板からなる屋根板材に
おいて、該屋根板材の表面にCuメッキを施したことを特
徴とするものである。
そしてCuメッキとして表面粗度の大きいいわゆるヤケ
メッキを施すのは効果があり、またCuメッキの厚さを0.
001〜1μmとするのは有効である。
〔作用〕
このようにCuまたはCu合金板材の表面にCuメッキを施
すのは、該表面を粗化するためであり、かつ圧延された
銅板の表面と異なりメッキ層表面にはピンホール等の欠
陥が多くなるからである。即ち表面が粗化されかつ欠陥
が多くなると、降雨時や多湿時にこのような板材表面で
水分が結露した際に、この水分は圧延された銅板表面よ
りも上記の粗化されかつ欠陥が多い表面に方に長期間存
在することになる。従ってこのような板材は腐食環境に
長く曝されるため、緑青の発生期間が大幅に短縮される
ことになる。
さらにいわゆるヤケメッキを施すと、表面の粗化,ピ
ンホールおよび結晶の欠陥増等により一段と表面での保
水力が増して緑青の発生が加速される。
なおいわゆるヤケメッキとは例えばCuSO4浴でのCl-
オンの過少時や過大時もしくは電流密度の過大時に生ず
る光沢が少なくレベリングの悪いメッキ、または銅箔に
施して該銅箔と合成樹脂との接着力を強める粗化処理等
をいう。
またCuメッキの厚さとして0.001〜1μmと規定した
のは、0.001μm未満では表面粗化の効果がなく、1μ
mを超えるとメッキコストの増大、緑青の外観ムラおよ
び剥離等の問題が生ずるため好ましくないからである。
〔実施例〕
次に本発明の実施例を説明するが、本発明はこれに限
定されるものではない。
以下に示すように本発明銅板No.1〜No.3並びに比較銅
板No.4およびNo.5を作製した。
<本発明銅板No.1> 板厚0.45mmのリン脱酸銅板に、次に示すメッキ浴中で
3A/dm2の電流密度にて0.5μmの厚さにCuメッキを施し
た。
CuSO4・5H2O 200g/ H2SO4 50g/ Cl-イオン 50mg/ 温度 30℃ <本発明銅板No.2> 板厚0.45mmのリン脱酸銅板に、次に示すメッキ浴中で
8A/dm2の電流密度にて0.5μmの厚さにCuメッキを施し
た。
CuSO4・5H2O 200g/ H2SO4 50g/ Cl-イオン 250mg/ 温度 30℃ <本発明銅板No.3> 板厚0.45mmのリン脱酸銅板に、次に示すメッキ浴中で
3A/dm2の電流密度にて0.001μmの厚さにCuメッキを施
した。
CuSO4・5H2O 200g/ H2SO4 50g/ Cl-イオン 50mg/ 温度 30℃ <比較銅板No.4> 板厚0.45mmのリン脱酸銅板に、次に示すメッキ浴中で
3A/dm2の電流密度にて0.0008μmの厚さにCuメッキを施
した。
CuSO4・5H2O 200g/ H2SO4 50g/ Cl-イオン 50mg/ 温度 30℃ <比較銅板No.5> 板厚0.45mmのリン脱酸銅板に、次に示すメッキ浴中で
3A/dm2の電流密度にて平均1.2μmの厚さにCuメッキを
施した。
CuSO4・5H2O 200g/ H2SO4 50g/ Cl-イオン 50mg/ 温度 30℃ 上記それぞれの銅板の内本発明銅板No.2のメッキいわ
ゆるヤケメッキとなっていた。また比較銅板No.5の表面
にはメッキ厚分布の不均一なことから模様が生じてい
た。
以上の銅板No.1〜No.5を、メッキ処理も施さない厚さ
0.45mmのリン脱酸銅板(比較銅板No.6)と共に海岸地帯
および山岳地帯に曝露して緑青の発生状況を調査し、こ
れらの結果を第1表に示した。
第1表から明らかなように本発明銅板No.1〜No.3はい
ずれも比較銅板No.4〜No.6よりも早期にかつ全面に均質
な緑青が発生した。
〔発明の効果〕
このように本発明によれば、屋根板材の全面に早期に
かつ均質に緑青を発生させることができる等工業上極め
て顕著な効果を奏するものである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CuまたはCu合金板からなる屋根板材におい
    て、該屋根板材の表面にCuメッキを施したことを特徴と
    する早期に緑青が形成する屋根板材。
  2. 【請求項2】Cuメッキとして表面粗度の大きいいわゆる
    ヤケメッキを施す請求項(1)記載の早期に緑青が形成
    する屋根板材。
  3. 【請求項3】Cuメッキの厚さが0.001〜1μmである請
    求項(1)または(2)記載の早期に緑青が形成する屋
    根板材。
JP1024581A 1989-02-02 1989-02-02 早期に緑青が形成する屋根板材 Expired - Lifetime JP2662011B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6357500A (ja) * 1986-08-27 1988-03-12 日立建機株式会社 多関節ア−ム機械

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