JPH01255675A

JPH01255675A - 黒色化亜鉛合金めっき鋼板の製造方法

Info

Publication number: JPH01255675A
Application number: JP8371188A
Authority: JP
Inventors: Yoshitaka Nakagawa; 中川　善隆; Takenori Deguchi; 出口　武典
Original assignee: Nisshin Steel Co Ltd
Current assignee: Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Priority date: 1988-04-05
Filing date: 1988-04-05
Publication date: 1989-10-12
Also published as: JPH0570713B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、事務用品、電気製品または自動１ｔｔｓ品な
どの分野で使用するのに好適な黒色化亜鉛合金めつき鋼
板の＊ａ方法に関する。

（従来技術）事務用品や電気製品の外板、自ａ１＄Ｌ内ｉ部品などに
は黒色が重厚感を与えるので、従来より黒色のものが多
く使用されている。しかし、亜鉛または亜鉛合金めっき
鋼板は、外観が銀白色や灰白色であるため、ｆ！重厚感
欠け、裸のままではこのような用途への使用に適さない
、このため、従来亜鉛または亜鉛合金めっき鋼板にカー
ポンブラックなどの顔料を添加したツヤ消し黒色塗料を
塗装したものが使用されている。

しかし、塗装鋼板は、高価で、電気抵抗溶接性に問題が
あるため、めっき層目体を黒色化することが試みられて
いる。

従来、めっき層目体を黒色化する方法としては、銀イオ
ンを含むクロメート処理液で亜鉛めっき鋼板を処理する
方法（特開昭５２−４５５４４号）、硫酸の金属塩とア
ンモニウム塩との水溶液中でＺｎ−Ｎｉ合金などの亜鉛
合金めっき鋼板を陽極処理する方法（特開昭５８−１５
１４９１号）などが知られている。

（発明が解決しようとする問題点）しかしながら、前者の方法は、高価な銀を使用するため
、塗装鋼板より却って高価になってしまう。また、後者
の方法も、陽極処理によらなければならないため、電解
費がかかり、しかも、緑色を帯びた黒色しか得られない
ものであった。このため、安価に黒色化できる方法の開
発が要望されていた。

本発明は、かかる要望を充たす黒色化亜鉛合金めっき鋼
板の製造方法を提供するものである。

（問題点を解決するための手段）本発明者らは、陽極処理によることなく色調をさらに黒
色化できる方法を種々検討した結果、リン酸の混酸水溶
液に過酸化水素を添加して酸化力を強化すれば、陽極処
理によらなくても黒色化できることを見出だした。

本発明は、かかる知見に基づいてなされたもので、１〜
２０％のリン酸および０．５〜１０％の過酸化水素を溶
解した酸性水溶液に、最上層にＮｉを５％以上含有する
Ｚｎ−Ｎｉ合金めっき鋼板を浸漬して、めっき層表面に
黒色化皮膜を形成する方法およびこの溶液中に有機′Ｉ
Ｎ金属イオン溶出抑制剤を添加した溶液中で同様に処理
する方法により安価に黒色化処理できるようにした。

本発明の黒色化の原理は、リン酸で溶解しためっき層の
Ｎｉを過酸化水素で酸化して、それを塗装前処理に使用
されているリン酸塩処理と同様の方法でリン酸塩皮膜中
に固定するのである。

黒色化処理は、水溶液のｐｌ＋が高いと、めっき層のエ
ツチング作用、リン酸塩の析出が遅くなるので、ｐＨを
３以下にして行う。このｐＨは、リン酸量により調整す
る。また、リン酸量が多い場合には硫酸の添加により調
整する。

リン酸塩の析出は、リン酸濃度が１％未満であると、十
分なる皮膜にならず、２０％を越えると、めっき層が過
剰に溶解され、めっき層の耐食性が低下してしまう。

硫酸塩は、酸化性であるが、この酸化力では、Ｎｉを十
分酸化して、緑色のない黒色皮膜にすることができない
。しかし、この代わりにリン酸と過酸化水素を用いると
、酸化力が大きくなるため、完全に黒色化し、また、形
成された皮膜も強固になり、密着性、耐食性も向上する
。過酸化水素は、添加量が０．５％未満であると、水溶
液の酸化力が不足するため、十分黒色化せず、１０％を
越えると、水溶液の取り扱いが難しくなる。

水溶液のｐＨが低い場合、めっき層が過剰に溶解されて
、めっき付着量が少い場合、耐食性が問題になるが、か
かる場合には、有機系金属イオン溶出抑制剤（インヒビ
ター）を添加すると、めっき層の過剰溶解を防止できる
。また、この抑制剤を添加すると、形成された黒色化皮
膜が溶解して薄くなるのも防止できる。

この抑制剤としては、ポリオキンフルキレングリコール
またはその誘導体、炭素数が１〜８のアルコール、グリ
フール、グリセリンまたはそれらの誘導体が有効である
。また、その添加量は、０．１％未満では抑制効果が十
分でなく、１０％を越えると、めっき／Ｎ　１．１：過
剰１着され、俣様が発生するので、０．１〜１０％にす
る。

旧含有亜鉛合金めっき鋼板の黒色化は、Ｎｉ量が少なく
なると、黒色化が困難になるが、本発明の場合は、処理
液の酸化力が大きいため、浸漬処理法にも拘わらずＮｉ
量が５％のものまで十分黒色化できる。−膜内には、Ｎ
ｉ量１０〜１５％、めっき付着量１０〜４０　ｇ／ｍ２
のものが適している。

（実施例）Ｎｉ含有量の異なる種々のＺｎ　　Ｎｉ合金めっき鋼板
（めっき付着量２（１ｆ１７ｍ２）を第１表に示すよう
な組成のリン酸および過酸化水素を含む水溶液、または
これに硫酸、有機系金属イオン溶出抑制剤を添加した水
溶液に浸漬して黒色化皮膜を形成した。

その後この皮膜の黒色化程度を色差計によるＬ値（値が
小さい程黒色）により測定するとともに、その密着性、
耐食性をも調査した。

なお、皮膜Ｖ理性は、密着的げを行った後、曲げ部分を
テーピング剥離する方法により調査し、次の基準で評価
した。

○　剥離が全く認められない Δ　剥離面積が１０％以下であるＸ　剥離面積が１０％以上であるまた、耐食性は、同一条件でクロメート処理後、塩水噴
霧試験をＪＩＳ　Ｚ　２３７１により　　時間行って調
査した。

○　白錆が全く認められない Δ　白錆発生面積が１０％以下である ×　白錆発生面積が１０％以上であるこれらの結果を第１表に示す。

（発明の効果）以上のように、本発明は、浸漬処理により黒色化皮膜を
形成するのであるから、従来法より安価で、しかも、陽
極処理と同様に短時間に形成できる。また、形成された
皮膜は、従来法より黒色である。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）１〜２０％のリン酸および０．５〜１０％の過酸
化水素を溶解したｐＨ３以下の酸性水溶液に、最上層に
Ｎｉを５％以上含有するＺｎ−Ｎｉ合金めっき鋼板を浸
漬して、めっき層表面に黒色化皮膜を形成することを特
徴とする黒色化亜鉛合金めっき鋼板の製造方法。
（２）請求項１の水溶液に有機系金属イオン溶出抑制剤
を０．１〜１０％添加した水溶液中に最上層にＮｉを５
％以上含有するＺｎ−Ｎｉ合金めっき鋼板を浸漬して、
めっき層表面に黒色化皮膜を形成することを特徴とする
黒色化亜鉛合金めっき鋼板の製造方法。
（３）金属イオン溶出抑制剤として、ポリオキシアルキ
レングリコールあるいは炭素数が１〜８のアルコール、
グリコール、グリセリンまたはこれらの誘導体を使用す
ることを特徴とする黒色化亜鉛合金めっき鋼板の製造方
法。