JP2661957B2 - 光ディスク装置の光信号再生回路 - Google Patents

光ディスク装置の光信号再生回路

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JP2661957B2
JP2661957B2 JP11236188A JP11236188A JP2661957B2 JP 2661957 B2 JP2661957 B2 JP 2661957B2 JP 11236188 A JP11236188 A JP 11236188A JP 11236188 A JP11236188 A JP 11236188A JP 2661957 B2 JP2661957 B2 JP 2661957B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光ディスクに対して光ビームを照射するこ
とにより情報の記録及び再生を行う光ディスク装置に係
り、特に、光ディスクより反射された光ビームを検出し
て信号を再生する光信号再生回路に関するものである。
〔従来の技術〕
光ディスク装置における従来の光信号再生回路におい
ては、光ディスクより反射された光ビームを光検出器で
検出し、その出力電流を全て電流−電圧変換器に入力し
て、電圧信号に変換して出力している。
第9図は従来の光信号再生回路を示す回路図である。
第9図において、1は光検出器、2は電流−電圧変換
器、3は後段増幅器、OP1,OP2はそれぞれ演算増幅器、R
1,R2,R3,R4はそれぞれ抵抗、Dはダイオード、Vccはバ
イアス電圧、V0は出力電圧、である。
即ち、光ディスク(図示せず)より反射された光ビー
ム(図示せず)を第9図に示す光検出器1で検出し、そ
の出力電流を電流−電圧変換器2で電圧信号に変換し、
その後、抵抗R2を介して後段増幅器3に入力し増幅し
て、出力電圧V0として出力する。
尚、この種の回路として関連するものには、特開昭59
−186143号公報に記載のものなどが挙げられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
第10図(a)は一般的なサンプリングサーボ方式にお
ける光ディスクのフォーマットを説明するための説明
図、第10図(b)は第10図(a)のサーボフィールドを
具体的に示した説明図、である。
第10図において、xは光ディスクの円周方向を、yは
光ディスクの半径方向をそれぞれ表している。また、第
10図(b)において、31〜34はそれぞれウォブリングマ
ーク、35,36はそれぞれ埋込みクロック、であり、一点
鎖線は仮想トラックの中心線を表している。尚、1バイ
トは15チャネルビットである。
サンプリングサーボ方式における光ディスクでは、そ
の円周方向xに沿って、第10図(a)に示す様に、情報
を記録するためのデータフィールドと、トラッキング制
御及びフォーカス制御を行うためのサーボフィールドと
が交互に存在する。
サーボフィールドには、第10図(b)に示す様に、プ
リピットとして、トラッキング制御を行うためのウォブ
リングマーク31〜34や埋込みクロック35,36が予め設け
られていると共に、フォーカシング制御を行うためのユ
ニークディスタンス部が設けられている。
ここで、プリピットは、いかなる光ディスクにおいて
も、その部分の反射率(光ビームの反射率)が光ディス
クのミラー面の反射率よりも低くなるように形成される
ことが規格でもって決まっている。尚、ここで言う光デ
ィスクのミラー面とは、情報が何も書かれていない面の
ことであり、例えば、上記したユニークディスタンス部
などがそれに当たる。
また、光ディスクのデータフィールドに光ビームによ
り情報を書き込む際、その情報は記録ピットとして記録
されるが、その記録ピットは、光ディスクによって、そ
の部分の反射率がミラー面の反射率よりも低くなるよう
に形成される場合と、ミラー面の反射率よりも高くなる
ように形成される場合とがある。
さて、この様に、サンプリングサーボ方式における光
ディスクには、記録ピット部分の反射率がミラー面の反
射率よりも低くなるように形成される光ディスクと、記
録ピット部分の反射率がミラー面の反射率よりも高くな
るように形成される光ディスクと、が存在し、光ディス
ク装置においては、一方の光ディスクだけでなく、どち
らの光ディスクに対しても、情報の記録・再生を行い得
るようにすることが望ましい。
しかし、この様に、両方の光ディスクに対して情報の
記録・再生を行うような光ディスク装置において、第9
図に示した様な従来の光信号再生回路を用いた場合、次
の様な問題点があった。
第11図(a)は第9図における光検出器1の出力電流
の波形を、情報の書き込み時と読み出し時とで分けて示
した波形図、第11図(b)は同じく第9図における電流
−電圧変換器2の出力電圧の波形を、情報の書き込み時
と読み出し時とで分けて示した波形図、である。
第11図において、41は光ビームの戻り光によるピー
ク、42,45はプリピットによるピーク、43,44は記録ピッ
トによるピーク、である。尚、データフィールド期間と
は、光ビームが光ディスクのデータフィールドを照射し
ている期間を指し、サーボフィールド期間とは、サーボ
フィールドを照射している期間を指す。
先ず、第1の問題点について説明する。
書き込み時において、光ビーム(具体的には、レーザ
ビーム)が光ディスクのデータフィールドを照射して情
報を記録している時には、その光ビームのパラーは大き
いので、その光ビームの戻り光が光検出器1により検出
されると、電流−電圧変換器2の出力電圧には、第11図
(b)に示す様な大きなピーク41が現れる。一方、光ビ
ームが光ディスクのサーボフィールドを照射している時
には、電流−電圧変換器2の出力電圧には、プリピット
によるピーク42が現れる。
ここで、電流−電圧変換器2の出力電圧は、抵抗R2を
介して後段増幅器3に入力されるわけであるが、上記し
た如く光ビームの戻り光による大きなピーク41が現れる
と、それにより、後段増幅器3が飽和して、その出力電
圧V0にリンギングが発生してしまい、その後直ぐに、プ
リピットによるピーク42が現れると、そのリンギングに
よってプリピットによるピーク42が隠れてしまって、正
常なトラッキング制御が行えないという問題があった。
そこで、それを解決するために、第9図に示す従来例
では、後段増幅器3にリミッタとしてダイオードDを設
けて、電流−電圧変換器2の出力電圧のレベルを、第11
図(b)に示すリミッタレベルで制限して、後段増幅器
3に入力するようにしている。
一方、読み出し時において、光ビームが光ディスクの
データフィールドを照射して情報を再生している時に、
対象となる光ディスクが、記録ピット部分の反射率がミ
ラー面の反射率よりも低くなるように形成される光ディ
スクである場合、電流−電圧変換器2の出力電圧には、
記録ピットによるピークとして、第11図(b)に実線で
示した様なピーク43が現れる。
しかしながら、対象となる光ディスクが、記録ピット
部分の反射率がミラー面の反射率よりも高くなるように
形成される光ディスクである場合は、電流−電圧変換器
2の出力電圧には、記録ピットによるピークとして、第
11図(b)に破線で示した様なピーク44が現れることに
なり、この際、このピーク44のレベルが、上記した後段
増幅器3のダイオードDにより設定されるリミッタレベ
ルを越えてしまうと、そのピーク44のレベルが制限され
てしまって、ピーク検出ができなくなり、再生された情
報が正しく検出することができないという問題があっ
た。
以上が、第1の問題点である。
尚、前述した如く、サーボフィールドにおけるプリピ
ット部分の反射率は、規格により、いかなる光ディスク
においても、ミラー面の反射率より低くなるよう形成さ
れるので、読み出し時において、光ビームが光ディスク
のサーボフィールドを照射している時には、対象となる
光ディスクがいかなる光ディスクであろうとも、電流−
電圧変換器2の出力電圧には、プリピットによるピーク
として、第11図(b)に示した様なピーク45が現れるこ
とになる。
次に、第2の問題点について説明する。
第9図に示した光信号再生回路を、記録ピット部分の
反射率がミラー面の反射率よりも低くなるように形成さ
れる光ディスクのみに対応させる場合には、読み出し時
における後段増幅器3のダイナミックレンジとして、VN
を持つだけで良いが、記録ピット部分の反射率がミラー
面の反射率よりも低くなるように形成される光ディスク
にも高くなるように形成される光ディスクにも対応させ
るためには、後段増幅器3のダイナミックレンジとし
て、VN+VPを持つ必要がある。ここで、VNは、第11図
(b)に示す様に、電流−電圧変換器2の出力電圧に現
れるピーク43の最大レベル値、VPは、同じくピーク44の
最大レベル値、である。尚、VN,VP共に、ミラー面にお
ける信号レベルVmを基準とした値である。
そこで、上記した二つの場合について、それぞれ、後
段増幅器3の出力電圧V0をnビットで量子化することを
考えてみると、その量子化精度は、前者の場合よりも後
者の方が劣ってしまう。即ち、前者の場合は、VNに比例
した出力電圧をnビットで量子化することになり、ま
た、後者の場合は、VN+VPに比例した出力電圧をnビッ
トで量子化することになるため、例えば、VN=VPである
とすると、 (VN/2n)/{(VN+VP)/2n} =(VN/2n)/(2VN/2n) =1/2 となり、従って、後者の場合の量子化精度は、前者の場
合よりも1/2倍も劣化してしまうという問題があった。
以上が第2の問題点である。
次に、第3の問題点について説明する。
前述した第1の問題点を回避する方法として、先ず考
えられるが、第9図に示した光信号再生回路において、
リミッタとしてのダイオードDを削除することである。
しかしながら、その様にすると、書き込み時におい
て、後段増幅器3が前述の如く飽和しないようにするた
めに、電流−電圧変換器2の抵抗R1の値を小さくしなけ
ればならなくなる。
しかし、電流−電圧変換器2の抵抗R1の値を小さくす
ると、第12図に示す様に、抵抗R1による電流性雑音
が増加してしまう。即ち、抵抗R1による電流性雑音 は、抵抗R1の雑音をとすると次のようになる。
ここで、 k:ボルツマン定数(1.38×10-23)〔W・s/K〕 T:絶対温度〔K〕 Δf:等価雑音帯域幅〔Hz〕 である。
従って、光検出器1の出力電流(信号成分)をisとす
ると、電流−電圧変換器2におけるS/Nは、 となり、抵抗R1の値を小さくすると、電流−電圧変換器
2におけるS/Nが悪くなってしまうと言う問題があっ
た。
従って、本発明の目的は、上記した従来技術の問題点
を解決し、対象となる光ディスクが、記録ピット部分の
反射率がミラー面の反射率よりも低くなるように形成さ
れる光ディスクであっても、高くなるように形成される
光ディスクであっても、読み出し時において、再生され
た情報を正しく検出することができ、後段増幅器の出力
電圧を量子化する際、その量子化精度が劣化することな
く、しかも、電流−電圧変換器におけるS/Nを向上させ
ることが可能な光信号再生回路を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記した目的を達成するために、本発明では、光ディ
スクに対して光ビームを照射することにより情報の記録
及び再生を行う光ディスク装置において、光信号再生回
路を、照射した前記光ビームの前記光ディスクからの反
射光を検出し、その反射光に応じた電流を出力する光検
出器と、該光検出器からの出力電流を入力し、電圧に変
換して出力する電流−電圧変換器と、該電流−電圧変換
器からの出力電圧と第1の基準電圧とを入力し、その両
者の電圧の大きさを比較する第1の比較器と、入力され
た電圧を或る第2の基準電圧を中心に反転させて出力す
る反射増幅器と、入力された電圧を増幅して出力する後
段増幅器と、前記第1の比較器による比較結果を参照し
て、前記電流−電圧変換器からの出力電圧の方が前記第
1の基準電圧よりも小さい時には該電流−電圧変換器か
らの出力電圧を電気反転増幅器を介して前記後段増幅器
に入力させ、前記電流−電圧変換器からの出力電圧の方
が大きい時には該電流−電圧変換器からの出力電圧を直
接またはバッファを介して前記後段増幅器に入力させる
第1のスイッチ回路と、で構成し、前記第1の基準電圧
を、前記光ビームが前記光ディスクの情報が何も記録さ
れていない領域を照射している時に得られる前記電流−
電圧変換器の出力電圧よりも所定電圧低い電圧に設定す
るようにした。
また、前記電流−電圧変換器からの出力電圧と第3の
基準電圧とを入力し、その両者の電圧の大きさを比較す
る第2の比較器と、前記電流−電圧変換器からの出力電
圧と或る第4の基準電圧とを入力し、前記第2の比較器
による比較結果を参照して、前記電流−電圧変換器から
の出力電圧の方が前記第3の基準電圧よりも大きい時に
は該電流−電圧変換器からの出力電圧を出力し、前記電
流−電圧変換器からの出力電圧の方が小さい時には前記
第4の基準電圧を出力する第2のスイッチ回路と、を更
に設け、前記第3の基準電圧を、前記光ディスクに対し
て情報の再生を行っている時に得られる前記電流−電圧
変換器の出力電圧の最小値よりも低く、且つ、前記光デ
ィスクに対して情報の記録を行っている時に得られる前
記電流−電圧変換器の出力電圧よりも高い電圧に設定す
ると共に、前記第1のスイッチ回路は、前記第1の比較
器による比較結果を参照して、前記電流−電圧変換器か
らの出力電圧の方が前記第1の基準電圧よりも小さい時
には前記第2のスイッチ回路からの出力電圧を前記反転
増幅器を介して前記後段増幅器に入力させ、前記電流−
電圧変換器からの出力電圧の方が大きい時には前記第2
のスイッチ回路からの出力電圧を直接またはバッファを
介して前記後段増幅器に入力させるようにしても良い。
〔作用〕
本発明において、例えば、対象となる光ディスク(サ
ンプリングサーボ方式の光ディスク)が、記録ピット部
分の反射率がミラー面の反射率よりも低くなるように形
成される光ディスクである場合、読み出し時におけるデ
ータフィールド期間(前記光ビームが前記光ディスクの
データフィールドを照射している期間)では、前記電流
−電圧変換器の出力電圧に現れる記録ピットによるピー
クは、前記第1の基準電圧より大きい値をとるので、前
記第1のスイッチ回路は、前記電流−電圧変換器からの
出力電圧を直接またはバッファを介して前記後段増幅器
に入力させる。また、読み出し時におけるサーボフィー
ルド期間(前記光ビームが前記光ディスクのサーボフィ
ールドを照射している期間)でも、前記電流−電圧変換
器の出力電圧に現れるプリピットによるピークは、前記
第1の基準電圧よりも大きい値をとるので、前記第1の
スイッチ回路は、前記電流−電圧変換器からの出力電圧
を直接またはバッファを介して前記後段増幅器に入力さ
せる。
一方、対象となる光ディスクが、記録ピット部分の反
射率がミラー面の反射率よりも高くなるように形成され
る光ディスクである場合には、読み出し時におけるデー
タフィールド期間では、前記電流−電圧変換器の出力電
圧に現れる記録ピットによるピークは、前記第1の基準
電圧よりも小さい値をとるので、前記第1のスイッチ回
路は、前記電流−電圧変換器からの出力電圧を前記反転
増幅器を介して前記後段増幅器に入力させる。また、読
み出し時におけるサーボフィールド期間では、前述の、
ミラー面の反射率よりも低くなるように形成される光デ
ィスクの場合と同様に、前記電流−電圧変換器の出力電
圧に現れるプリピットによるピークは、前記第1の基準
電圧よりも大きい値をとるので、前記第1のスイッチ回
路は、前記電流−電圧変換器からの出力電圧を直接また
はバッファを介して前記後段増幅器に入力させる。
以上のように、本発明によれば、読み出し時におい
て、対象となる光ディスクが、記録ピット部分の反射率
がミラー面の反射率よりも高くなるように形成される光
ディスクである場合においても、前記電流−電圧変換器
の出力電圧が前記第1の基準電圧よりも小さくなった時
には、前記後段増幅器には、前記電流−電圧変換器から
の出力電圧が反転して入力されるので、該後段増幅器に
入力される入力電圧のレベルが、該後段増幅器に設けら
れたリミッタによって制限されてしまうことがなく、常
に、再生された情報を正しく検出することができる。
また、前記後段増幅器のダイナミックレンジを大きく
する必要がないので、該後段増幅器の出力電圧を量子化
する際、その量子化精度が劣化することがない。
また、書き込み時に発生する前記後段増幅器の飽和
を、該後段増幅器に設けたリミッタにより防ぐことがで
きるので、前記電流−電圧変換器における抵抗の値を小
さくする必要もなく、従って、該電流−電圧変換器にお
けるS/Nを向上させることができる。
また、前記第2の比較器と前記第2のスイッチ回路と
を更に設けた場合は、書き込み時において、前記電流−
電圧変換器の出力電圧に、前記光ビームの戻り光による
大きなピークが現れた場合、その大きなピークは前記第
3の基準電圧よりも小さい値をとるので、前記第2のス
イッチ回路は、前記第4の基準電圧を出力する。従っ
て、例えば、この第4の基準電圧を、前記光ビームが前
記光ディスクの情報が何も記録されていない領域を照射
している時に得られる前記電流−電圧変換器の出力電圧
にほぼ等しい電圧に設定しておくことにより、前記光ビ
ームの戻り光による大きなピークは、前記第2のスイッ
チ回路でカットされ、前記後段増幅器には決して入力さ
れない。
こうして、前記第2の比較器と前記第2のスイッチ回
路とを更に設けた場合は、書き込み時において、光ビー
ムの戻り光による大きなピークをカットして、前記後段
増幅器に入力させないようにすることができるので、該
後段増幅器にリミッタを設ける必要がない。しかも、前
記電流−電圧変換器における抵抗の値も小さくする必要
がなく、従って、該電流−電圧変換器におけるS/Nを向
上させることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
第1図は本発明の第1の実施例を示す回路図である。
第1図において、前述の第9図における構成要素と同
一の構成要素には、同一の符号を付した。その他、4は
反転増幅器、5はバッファ、6はスイッチ回路、7は比
較器、8はスイッチ制御回路、9は処理回路、OP3は演
算増幅器、R5は抵抗、Vref1,Vref2はそれぞれ基準電
圧、である。ここで、基準電圧Vref1は、第11図(b)
に示す様に、電流−電圧変換器2の出力電圧として得ら
れるミラー面における信号レベルVmよりわずかに低いレ
ベルに設定されており、また、基準電圧Vref2は、ミラ
ー面における信号レベルVmと全く同じレベルに設定され
ている。
では、本実施例の動作について説明する。
光ディスク(図示せず)より反射された光ビーム(図
示せず)は、第1図に示す光検出器1で検出され、その
出力電流は電流−電圧変換器2で電圧に変換されて、比
較器7の非反転入力端子とスイッチ回路6とにそれぞれ
入力される。
この時、比較器7の反転入力端子には基準電圧Vref1
が入力されているので、比較器7では電流−電圧変換器
2の出力電圧とこの基準電圧Vref1とを比較し、その結
果、電流−電圧変換器2の出力電圧の方が大きい時には
その出力電圧として正の値を、また、小さい時には負の
値をそれぞれ出力する。
一方、処理回路9は光ディスク装置全体を制御する回
路であり、光ビームが光ディスクのサーボフィールドを
照射している期間(即ち、サーボフィールド期間)はそ
の出力電圧として正の値を、データフィールドを照射し
ている期間(即ち、データフィールド期間)は負の値を
出力する。
スイッチ制御回路8は、比較器7からの出力電圧と処
理回路9からの出力電圧とを入力し、両者が共に負の値
の場合にのみ、その出力電圧として正の値を出力し、そ
れ以外の場合には負の値を出力する。
スイッチ回路6は、スイッチ制御回路8からの出力電
圧が正の値の場合は、そのスイッチをa側に接続し、負
の値の場合は、b側に接続する。従って、スイッチ回路
6のスイッチがb側に接続された時には、電流−電圧変
換器2の出力電圧はバッファ5を介してそのままの状態
で後段増幅器3に入力されるが、a側に接続された時に
は、電流−電圧変換器2の出力電圧は反転増幅器4で反
転されてから、後段増幅器3に入力される。
後段増幅器3では、入力された電圧を増幅して出力電
圧VOとして出力する。
第2図は第1図の各部信号波形を示す波形図である。
第2図において、(a)は処理回路9の出力電圧の波
形を、(b)は比較器7の出力電圧の波形を、(c)は
スイッチ制御回路の出力電圧の波形を、それぞれ示して
いる。また、Aは、対象となる光ディスクが、記録ピッ
ト部分の反射率がミラー面の反射率よりも低くなるよう
に形成される光ディスクである場合の波形を、B,B′
は、ミラー面の反射率よりも高くなるように形成される
光ディスクである場合の波形を、それぞれ示している。
そこで、例えば、対象となる光ディスクが、記録ピッ
ト部分の反射率がミラー面の反射率よりも低くなるよう
に形成される光ディスクである場合、読み出し時におけ
るデータフィールド期間では、前述した如く、電流−電
圧変換器2の出力電圧に、記録ピットによるピークとし
て、第11図(b)に実線で示した様なピーク43が現れる
が、その際、ピーク43は基準電圧Vref1より大きいの
で、比較器7の出力電圧は第2図(b)Aに示す如く正
の値となり、また、処理回路9の出力電圧は第2図
(a)に示す如く負の値であるので、スイッチ制御回路
8の出力電圧は第2図(c)Aに示す如く負の値とな
り、その結果、スイッチ回路6のスイッチはb側に接続
される。従って、電流−電圧変換器2の出力電圧がバッ
ファ5を介してそのまま状態で後段増幅器3に入力され
ることになる。
また、読み出し時におけるサーボフィールド期間で
は、電流−電圧変換器2の出力電圧に、プリピットによ
るピークとして、第11図(b)に示した様なピーク45が
現れるが、その際、ピーク45は基準電圧Vref1より大き
いので、比較器7の出力電圧は第2図(b)Aに示す如
く正の値となり、また、処理回路9の出力電圧は第2図
(a)に示す如く正の値であるので、スイッチ制御回路
8の出力電圧は第2図(c)Aに示す如く負の値とな
り、その結果、スイッチ回路6のスイッチはb側に接続
される。従って、電流−電圧変換器2の出力電圧がバッ
ファ5を介してそのまま状態で後段増幅器3に入力され
ることになる。
一方、対象となる光ディスクが、記録ピット部分の反
射率がミラー面の反射率よりも高くなるように形成され
る光ディスクである場合には、読み出し時におけるデー
タフィールド期間では、前述の如く、電流−電圧変換器
2の出力電圧に、記録ピットによるピークとして、第11
図(b)に破線で示した様なピーク44が現れる。この場
合、ピーク44は基準電圧Vref1よりも小さい値をとるの
で、比較器7の出力電圧は第2図(b)Bに示す如く負
の値となる。また、処理回路9の出力電圧は第2図
(a)に示す如く負の値であるので、スイッチ制御回路
8の出力電圧は第2図(c)Bに示す如く正の値とな
り、その結果、スイッチ回路6のスイッチはa側に接続
される。従って、電流−電圧変換器2の出力電圧は、反
転増幅器4によって反転されてから、後段増幅器3に入
力されることになる。ここで、反転増幅器4における基
準電圧Vref2は、ミラー面における信号レベルVmと全く
同じレベルに設定されているので、電流−電圧変換器2
の出力電圧は、反転増幅器4において、ミラー面におけ
る信号レベルVmを中心にして反転されることになる。
また、読み出し時におけるサーボフィールド期間で
は、比較器7の出力電圧は第2図(b)Bに示す如く正
の値となり、また、処理回路9の出力電圧は第2図
(a)に示す如く正の値であるので、スイッチ制御回路
8の出力電圧は第2図(c)Bに示す如く負の値とな
り、その結果、スイッチ回路6のスイッチはb側に接続
される。従って、電流−電圧変換器2の出力電圧がバッ
ファ5を介してそのまま状態で後段増幅器3に入力され
ることになる。
尚、本実施例において、スイッチ回路6はスイッチ切
り換えが行われる度に、雑音を発生するので、スイッチ
制御回路8の出力電圧の値が第2図(c)Bに示した様
に、データフィールド期間中に頻繁に変化し、スイッチ
回路6のスイッチ切り換えが始終行われると、上記した
雑音の発生が増加してしまう。そこで、スイッチ制御回
路8は、第2図(c)B′に示す様に、その出力電圧が
一旦正の値になると、そのデータフィールド期間中はそ
の値を保持するようにすることにより、上記したスイッ
チ切り換えによる雑音の発生を減少させることができ
る。
また、書き込み時においては、スイッチ回路6のスイ
ッチを常にb側に接続させておくことにより、データフ
ィールド期間において、電流−電圧変換器2の出力電圧
に、光ビームの戻り光によるピークとして、第11図
(b)に示した様な大きなピーク41が現れたとしても、
バッファ5を介してそのままの状態で後段増幅器3に入
力させることができるので、後段増幅器3に設けたダイ
オードDにより、第11図(b)に示した様に、そのピー
ク41のレベルをリミッタレベルで正しく制限することが
できる。
以上説明した様に、本実施例によれば、読み出し時に
おいて、対象となる光ディスクが、記録ピット部分の反
射率がミラー面の反射率よりも高くなるように形成され
る光ディスクである場合においても、後段増幅器3に入
力される入力電圧のレベルは、第11図(b)に示すミラ
ー面における信号レベルVmから最大レベルVNまでの間に
収まってしまうので、後段増幅器3のダイオードDによ
り設定されるリミッタレベルを越えて、レベルが制限さ
れてしまうこともなくなり、常に、再生された情報を正
しく検出することができる。
また、後段増幅器3のダイナミックレンジとしても、
VNを持つだけで良いので、後段増幅器3の出力電圧VO
量子化する際、その量子化精度は劣化することがない。
また、書き込み時に発生する後段増幅器3の飽和を、
後段増幅器3にリミッタとして設けられるダイオードD
により防ぐことができるので、電流−電圧変換器2にお
ける抵抗R1の値を小さくする必要もなす、従って、電流
−電圧変換器2におけるS/Nが劣化することもない。
次に、第3図は本発明の第2の実施例を示す回路図で
ある。
第3図において、前述の第1図における構成要素と同
一の構成要素には、同一の符号を付した。その他、10は
外部入力手段、である。
本実施例が、第1図の実施例と異なる点は、比較器7
の代わりに、外部入力手段10を設けた点である。
では、本実施例の動作について説明する。
光ディスク装置(図示せず)の使用者は、光ディスク
(図示せず)を光ディスク装置に装着する際、その光デ
ィスクが、記録ピット部分の反射率がミラー面の反射率
よりも低くなるように形成される光ディスクであるの
か、或いは、ミラー面の反射率よりも高くなるように形
成される光ディスクであるのかを、第3図に示す外部入
力手段10によって、光ディスク装置内に入力する。
装着した光ディスクが、記録ピット部分の反射率がミ
ラー面の反射率よりも低くなるように形成される光ディ
スクであるとして入力された時には、外部入力手段10
は、その出力電圧として正の値を出力し、ミラー面の反
射率よりも高くなるように形成される光ディスクである
として入力された時には、負の値を出力する。
従って、スイッチ制御回路8の出力電圧は、装着され
た光ディスク(即ち、対象となる光ディスク)が、記録
ピット部分の反射率がミラー面の反射率よりも高くなる
ように形成される光ディスクであって、しかも、読み出
し時におけるデータフィールド期間においてのみ、正の
値となり、それ以外の場合は、全て負の値となる。
尚、その他の動作は、第1図の実施例と同様となるの
で、その説明は省略する。
従って、本実施例においても、第1図の実施例と同様
の効果を得ることができる。また、更に、本実施例にお
いては、対象となる光ディスクが、記録ピット部分の反
射率がミラー面の反射率よりも低くなるように形成され
る光ディスクであるのか、或いは、ミラー面の反射率よ
りも高くなるように形成される光ディスクであるのかを
示す情報が、外部入力手段10によって入力されるので、
第1図に示したような比較器7を設ける必要がなく、従
って、回路構成が簡単になる。
次に、第4図は本発明の第3の実施例を示す回路図で
ある。
第4図において、前述の第1図における構成要素と同
一の構成要素には、同一の符号を付した。その他、6′
はスイッチ回路である。
本実施例が前述の第1図の実施例と異なる点は、スイ
ッチ制御回路8を削除した点である。
前述した如く、サーボフィールドにおけるプリピット
部分の反射率は、規格により、にかなる光ディスクにお
いても、ミラー面の反射率より低くなるよう形成される
ので、読み出し時におけるサーボフィールド期間では、
電流−電圧変換器2の出力電圧に、プリピットによるピ
ークとして、常に、第11図(b)に示した様なピーク45
が現れ、そのピーク45は基準電圧Vref1より大きいの
で、比較器7の出力電圧は常に正の値となる。
従って、比較器7の出力電圧が負の値となるのは、対
象となる光ディスクが、記録ピット部分の反射率がミラ
ー面の反射率よりも高くなるように形成される光ディス
クである場合で、且つ、読み出し時におけるデータフィ
ールド期間のみに限定されるので、処理回路9からの、
データフィールド期間かサーボフィールド期間かを示す
情報を得なくても、比較器7からの出力電圧だけで、ス
イッチ回路を正しく切り換えることができる。
では、本実施例の動作について説明する。
第4図に示すスイッチ回路6′は、比較器7からの出
力電圧が正の値の場合に、そのスイッチをb側に接続
し、負の値の場合に、a側に接続する。
そこで、例えば、対象となる光ディスクが、記録ピッ
ト部分の反射率がミラー面の反射率よりも低くなるよう
に形成される光ディスクである場合、読み出し時におけ
るデータフィールド期間では、比較器7の出力電圧は正
の値となり、その結果、スイッチ回路6′のスイッチは
b側に接続される。従って、電流−電圧変換器2の出力
電圧はバッファ5を介してそのままの状態で後段増幅器
3に入力されることになる。
次に、読み出し時におけるサーボフィールド期間で
は、前述した如く、比較器7の出力電圧は正の値とな
り、その結果、スイッチ回路6′のスイッチはb側に接
続される。従って、同様に、電流−電圧変換器2の出力
電圧はバッファ5を介してそのままの状態で後段増幅器
3に入力されることになる。
一方、対象となる光ディスクが、記録ピット部分の反
射率がミラー面の反射率よりも高くなるように形成され
る光ディスクである場合には、読み出し時におけるデー
タフィールド期間では、前述した如く、比較器7の出力
電圧は負の値となり、スイッチ回路6′のスイッチはa
側に接続される。従って、電流−電圧変換器2の出力電
圧は、反転増幅器4によって反転されてから、後段増幅
器3に入力されることになる。
また、読み出し時におけるサーボフィールド期間で
は、ミラー面の反射率よりも低くなるように形成される
光ディスクの場合と同様に、比較器7の出力電圧は正の
値となり、スイッチ回路6′のスイッチはb側に接続さ
れる。従って、電流−電圧変換器2の出力電圧はバッフ
ァ5を介してそのままの状態で後段増幅器3に入力され
ることになる。
以上の様にして、本実施例においても、第1図の実施
例と同様の効果を得ることができる。また、更に、本実
施例においては、スイッチ制御回路8が削除されるの
で、回路構成が簡単になる。
次に、第5図は本発明の第4の実施例を示す回路図で
ある。
第5図において、前述の第4図における構成要素と同
一の構成要素には、同一の符号を付した。
本実施例が前述の第4図の実施例と異なる点は、バッ
ファ5を削除した点である。
バッファ5は、構成上必ずしも必要不可欠なものでは
なく、スイッチ回路6′のスイッチがb側に接続された
時には、第5図に示す様に、電流−電圧変換器2の出力
電圧を直接、後段増幅器3に入力するようにしても良
い。
次に、第6図は本発明の第5の実施例を示す回路図で
ある。
第6図において、前述の第1図における構成要素と同
一の構成要素には、同一の符号を付した。
光ディスク装置(図示せず)において、フォーカシン
グ誤差信号を検出する方式として、非点収差方式を用い
る場合、光検出器1は4分割されている。従って、その
様な場合の光信号再生回路の構成としては、4分割され
た光検出器1のそれぞれに対し信号処理系を設け、合計
4つの信号処理系によって構成しなければならない。
そこで、本実施例では、第6図に示す様に、4つの信
号処理系(各々の信号処理系は、それぞれ、光検出器1,
電流−電圧変換器2,スイッチ回路6,反転増幅器4,後段増
幅器3から成る。)のうち、或る1つの信号処理系に対
し、比較器7とスイッチ制御回路8とを設け、スイッチ
制御回路8に比較器7からの出力電圧と処理回路9から
の出力電圧とを入力し、その出力電圧によって、その信
号処理系のスイッチ回路6のみならず、他の3つ信号処
理系のスイッチ回路6のスイッチ切り換えも制御するよ
うにしている。
尚、本実施例において、スイッチ制御回路8は、4つ
の信号処理系それぞれに独立に設けるようにしても構わ
ない。
尚、その他の動作は、前述した第1図の実施例と同様
となるので、その説明は省略する。
以上の様に、本実施例によれば、フォーカシング誤差
信号を検出する方式として、非点収差方式を用いた場合
でも、前述の第1図の実施例と同様の効果を得ることが
できる。
次に、第7図は本発明の第6の実施例を示す回路図で
ある。
第7図において、前述の第5図における構成要素と同
一の構成要素には、同一の符号を付した。その他、11は
スイッチ回路、である。
本実施例が、前述の第5図の実施例と異なる点は、電
流−電圧変換器2とスイッチ回路6′との間に、処理回
路9の出力電圧によってそのスイッチ切り換えが制御さ
れるスイッチ回路11を設けた点である。
では、本実施例の動作について説明する。
処理回路9は、前述した如く、光ディスク装置全体を
制御する回路であり、サーボフィールド期間ではその出
力電圧として正の値を、データフィールド期間では負の
値を出力する。
一方、スイッチ回路11は、処理回路9からの出力電圧
が正の値の場合は、そのスイッチをa側に接続し、負の
値の場合は、b側に接続する。従って、スイッチ回路8
のスイッチがa側に接続された時には、電流−電圧変換
器2の出力電圧がスイッチ回路6′に入力されるか、b
側に接続された時には、基準電圧Vref2がスイッチ回路
6′にに入力されることになる。
ところで、前述した各実施例では、書き込み時におい
て、スイッチ回路6,6′のスイッチを常にb側に接続さ
せておくことにより、後段増幅器3に入力される入力電
圧のレベルを、後段増幅器3に設けたダイオードDによ
り正しく制限して、第11図(b)に示したような光ビー
ムの戻り光による大きなピーク41が後段増幅器3に入力
し、後段増幅器3を飽和させないようにしていた。
しかし、書き込み時において、電流−電圧変換器2の
出力電圧に、第11図(b)に示したような光ビームの戻
り光による大きな大きなピーク41が現れるのは、データ
フィールド期間のみである。そこで、本実施例では、書
き込み時におけるデータフィールド期間のみ、電流−電
圧変換器2の出力電圧の代わりに基準電圧Vref2をスイ
ッチ回路6′に入力して、光ビームの戻り光による大き
な大きなピークが、後段増幅器3に入力しないようにし
ている。
即ち、書き込み時におけるサーボフィールド期間で
は、第11図(b)に示したようなプリピットによるピー
ク42が、トラッキング制御を行うために必要であるの
で、スイッチ回路11は処理回路9の出力電圧によりその
スイッチがa側に接続されて、スイッチ回路6′には、
電流−電圧変換器2からの出力電圧が入力される。ま
た、書き込み時におけるサーボフィールド期間では、ス
イッチ回路11は処理回路9の出力電圧によりそのスイッ
チがb側に接続されて、スイッチ回路6′には、基準電
圧Vref2が入力される。ここで、基準電圧Vref2は、前述
した如く、ミラー面における信号レベルVmと全く同じレ
ベルに設定されているので、第11図(b)に示したよう
な光ビームの戻り光による大きな大きなピーク41は、こ
のスイッチ回路11でカットされ、後段増幅器3には決し
て入力されない。
また、本実施例において、読み出し時の動作は、スイ
ッチ回路11のスイッチを常にa側に接続させておくこと
により、前述した第5図の実施例と、全く同様の動作と
なる。
以上説明した様に、本実施例によれば、書き込み時に
おいて、光ビームの戻り光による大きな大きなピークを
カットして、後段増幅器3に入力させないようにするこ
とができるので、後段増幅器3にリミッタとしてのダイ
オードDを設ける必要がない。しかも、電流−電圧変換
器2における抵抗R1の値も小さくする必要がなく、従っ
て、電流−電圧変換器2におけるS/Nが劣化することも
ない。
また、読み出し時において、対象となる光ディスク
が、記録ピット部分の反射率がミラー面の反射率よりも
高くなるように形成される光ディスクである場合におい
ても、後段増幅器3に入力される入力電圧のレベルは、
第11図(b)に示すミラー面における信号レベルVmから
最大レベルVNまでの間に収まってしまうので、例え、後
段増幅器3にリミッタとしてのダイオードDが設けられ
ていても、そのダイオードDにより設定されるリミッタ
レベルを越えて、レベルが制限されてしまうこともな
く、常に、再生された情報を正しく検出することができ
る。
また、後段増幅器3のダイナミックレンジとしても、
VNを持つだけで良いので、後段増幅器3の出力電圧VO
量子化する際、その量子化精度は劣化することがない。
次に、第8図は本発明の第7の実施例を示す回路図で
ある。
第8図において、前述の第7図における構成要素と同
一の構成要素には、同一の符号を付した。その他、12は
比較器、Vref3は基準電圧、である。ここで、基準電圧V
ref3は、第11図(b)に示す様に、対象となる光ディス
クが、記録ピット部分の反射率がミラー面の反射率より
も高くなるように形成される光ディスクである場合にお
いて、電流−電圧変換器2の出力電圧に、記録ピットに
よるピークとして現れるピーク44のピーク値よりも、低
いレベルに設定されている。
本実施例が、前述の第7図の実施例と異なる点は、ス
イッチ回路11におけるスイッチ切り換えを、処理回路9
の出力電圧の代えて、新たに設けた比較器12の出力電圧
によって制御するようにした点である。
では、本実施例の動作について説明する。
第8図に示す比較器12は、その非反転入力端子に電流
−電圧変換器2からの出力電圧を入力し、その反転入力
端子には基準電圧Vref3を入力して、その両者を比較
し、その結果、電流−電圧変換器2の出力電圧の方が大
きい時にはその出力電圧として正の値を、また、小さい
時には負の値をそれぞれ出力する。
従って、書き込み時におけるサーボフィールド期間で
は、前述した如く、電流−電圧変換器2の出力電圧に、
プリピットによるピークとして、第11図(b)に示した
様なピーク42が現れるが、その際、そのピーク42は基準
電圧Vref3より大きいので、比較器12の出力電圧は正の
値となり、スイッチ回路6には電流−電圧変換器2の出
力電圧が入力されることになる。従って、トラッキング
制御を行うために必要なプリピットによるピーク42は、
そのままの状態で後段増幅器3に入力される。
一方、書き込み時におけるデータフィールド期間で
は、前述した如く、電流−電圧変換器2の出力電圧に、
第11図(b)に示したような光ビームの戻り光による大
きなピーク41が現れるが、その際、そのピーク41は基準
電圧Vref3よりも小さいので、比較器12の出力電圧は負
の値となり、スイッチ回路6には電流−電圧変換器2の
出力電圧に代わって、基準電圧Vref2が入力されること
になる。従って、光ビームの戻り光による大きな大きな
ピーク41は、スイッチ回路11でカットされてしまい、後
段増幅器3には決して入力されない。
また、本実施例において、基準電圧Vref3は前述した
如く第11図(b)に示したピーク44のピーク値よりも低
い値に設定されているので、読み出し時においては、ス
イッチ回路11のスイッチは常にa側に接続されることに
なり、従って、その際の動作は前述した第5図の実施例
と、全く同様の動作となる。
以上説明した様に、本実施例によれば、処理回路9か
らの、データフィールド期間かサーボフィールド期間か
を示す情報を用いなくとも、前述した第7図の実施例と
同様の効果を得ることができる。
尚、以上の各実施例では、対象となる光ディスクがサ
ンプリングサーボ方式における光ディスクであるものと
して説明したが、一般的な連続溝方式における光ディス
クを対象とする場合でも、本発明を適用することができ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、読み出し時に
おいて、対象となる光ディスクが、記録ピット部分の反
射率がミラー面の反射率よりも低くなるように形成され
る光ディスクであっても、高くなるように形成される光
ディスクであっても、後段増幅器の入力される入力電圧
のレベルが、該後段増幅器に設けられたリミッタによっ
て制限されてしまうことがないので、常に、再生された
情報を正しく検出することができる。
また、後段増幅器のダイナミックレンジを大きくする
必要がないので、後段増幅器の出力電圧を量子化する
際、その量子化精度が劣化することがない。
また、書き込み時に発生する後段増幅器の飽和を、後
段増幅器に設けたリミッタにより防ぐことができるの
で、電流−電圧変換器における抵抗の値を小さくする必
要もなく、従って、電流−電圧変換器におけるS/Nを向
上させることができる。
さらにまた、場合によっては、書き込み時において、
光ビームの戻り光による大きなピークをカットして、後
段増幅器に入力させないようにすることもできるので、
後段増幅器にリミッタを設けたり、電流−電圧変換器に
おける抵抗の値を小さくしたりする必要がない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示す回路図、第2図は
第1図の各部信号波形を示す波形図、第3図は本発明の
第2の実施例を示す回路図、第4図は本発明の第3の実
施例を示す回路図、第5図は本発明の第4の実施例を示
す回路図、第6図は本発明の第5の実施例を示す回路
図、第7図は本発明の第6の実施例を示す回路図、第8
図は本発明の第7の実施例を示す回路図、第9図は従来
の光信号再生回路を示す回路図、第10図(a)は一般的
なサンプリングサーボ方式における光ディスクのフォー
マットを説明するための説明図、第10図(b)は第10図
(a)のサーボフィールドを具体的に示した説明図、第
11図(a)は第9図における光検出器1の出力電流の波
形を、情報の書き込み時と読み出し時とで分けて示した
波形図、第11図(b)は同じく第9図における電流−電
圧変換器2の出力電圧の波形を、情報の書き込み時と読
み出し時とで分けて示した波形図、第12図は第9図にお
ける電流−電圧変換器2の抵抗R1の値とその抵抗R1によ
る電流性雑音との関係を示した特性図、である。 符号の説明 1……光検出器、2……電流−電圧変換器、3……後段
増幅器、4……反転増幅器、5……バッファ、6,6′,11
……スイッチ回路、7,12……比較器、8……スイッチ制
御回路、9……処理回路、10……外部入力手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−58625(JP,A) 特開 昭62−248170(JP,A) 特開 昭62−14380(JP,A) 特開 昭60−79535(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ディスクに対して光ビームを照射するこ
    とにより情報の記録及び再生を行う光ディスク装置の光
    信号再生回路において、 照射した前記光ビームの前記光ディスクからの反射光を
    検出し、その反射光に応じた電流を出力する光検出器
    と、該光検出器からの出力電流を入力し、電圧に変換し
    て出力する電流−電圧変換器と、該電流−電圧変換器か
    らの出力電圧と第1の基準電圧とを入力し、その両者の
    電圧の大きさを比較する比較器と、入力された電圧を或
    る第2の基準電圧を中心に反転させて出力する反射増幅
    器と、入力された電圧を増幅して出力する後段増幅器
    と、前記比較器による比較結果を参照して、前記電流−
    電圧変換器からの出力電圧の方が前記第1の基準電圧よ
    りも小さい時には該電流−電圧変換器からの出力電圧を
    前記反転増幅器を介して前記後段増幅器に入力させ、前
    記電流−電圧変換器からの出力電圧の方が大きい時には
    該電流−電圧変換器からの出力電圧を直接またはバッフ
    ァを介して前記後段増幅器に入力させるスイッチ回路
    と、から成り、 前記第1の基準電圧は、前記光ビームが前記光ディスク
    の情報が何も記録されていない領域を照射している時に
    得られる前記電流−電圧変換器の出力電圧よりも所定電
    圧低い電圧に設定されていることを特徴とする光ディス
    ク装置の光信号再生回路。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光信号再生回路におい
    て、前記光ディスクがサンプリングサーボ方式の光ディ
    スクである場合、前記光ビームが該光ディスクのデータ
    フィールドを照射しているのか或いはサーボフィールド
    を照射しているのかを示す第1の情報を、当該光ディス
    ク装置の動作を制御する処理回路から得ると共に、前記
    スイッチ回路は、前記比較器による比較結果の他、前記
    処理回路から得られる前記第1の情報も参照して、前記
    光ビームが前記データフィールドを照射し、且つ、前記
    電流−電圧変換器からの出力電圧の方が前記第1の基準
    電圧よりも小さい時には、前記電流−電圧変換器からの
    出力電圧を前記反転増幅器を介して前記後段増幅器に入
    力させるようにしたことを特徴とする光ディスク装置の
    光信号再生回路。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の項信号再生回路におい
    て、前記比較器の代わりに外部入力手段を設けると共
    に、前記スイッチ回路は、前記比較器による比較結果の
    代わりとして、外部より前記外部入力手段を介して入力
    される、前記光ディスクが第1の種類に属する光ディス
    クであるか第2の種類に属する光ディスクであるかを示
    す第2の情報を用い、該第2の情報と前記処理回路から
    得られる前記第1の情報とを参照して、前記電流−電圧
    変換器からの出力電圧を前記反転増幅器を介して前記後
    段増幅器に入力させるか、或いは、該電流−電圧変換器
    からの出力電圧を直接またはバッファを介して前記後段
    増幅器に入力させるか、を選択するようにしたことを特
    徴とする光ディスク装置の光信号再生回路。
  4. 【請求項4】光ディスクに対して光ビームを照射するこ
    とにより情報の記録及び再生を行う光ディスク装置の光
    信号再生回路において、 照射した前記光ビームの前記光ディスクからの反射光を
    検出し、その反射光に応じた電流を出力する光検出器
    と、該光検出器からの出力電流を入力し、電圧に変換し
    て出力する電流−電圧変換器と、該電流−電圧変換器か
    らの出力電圧と第1の基準電圧とを入力し、その両者の
    電圧の大きさを比較する第1の比較器と、前記電流−電
    圧変換器からの出力電圧と或る第2の基準電圧とを入力
    し、前記第1の比較器による比較結果を参照して、前記
    電流−電圧変換器からの出力電圧の方が前記第1の基準
    電圧よりも大きい時には該電流−電圧変換器からの出力
    電圧を出力し、前記電流−電圧変換器からの出力電圧の
    方が小さい時には前記第2の基準電圧を出力する第1の
    スイッチ回路と、前記電流−電圧変換器からの出力電圧
    と第3の基準電圧とを入力し、その両者の電圧の大きさ
    を比較する第2の比較器と、入力された電圧を或る第4
    の基準電圧を中心に反転させて出力する反転増幅器と、
    入力された電圧を増幅して出力する後段増幅器と、前記
    第2の比較器による比較結果を参照して、前記電流−電
    圧変換器からの出力電圧の方が前記第3の基準電圧より
    も小さい時には前記第1のスイッチ回路からの出力電圧
    を前記反転増幅器を介して前記後段増幅器に入力させ、
    前記電流−電圧変換器からの出力電圧の方が大きい時に
    は前記第1のスイッチ回路からの出力電圧を直接または
    バッファを介して前記後段増幅器に入力させる第2のス
    イッチ回路と、から成り、 前記第1の基準電圧は、前記光ディスクに対して情報の
    再生を行っている時に得られる前記電流−電圧変換器の
    出力電圧の最小値よりも低く、且つ、前記光ディスクに
    対して情報の記録を行っている時に得られる前記電流−
    電圧変換器の出力電圧よりも高い電圧に設定されると共
    に、前記第3の基準電圧は、前記光ビームが前記光ディ
    スクの情報が何も記録されていない領域を照射している
    時に得られる前記電流−電圧変換器の出力電圧よりも所
    定電圧低い電圧に設定されていることを特徴とする光デ
    ィスク装置の光信号再生回路。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の光信号再生回路におい
    て、前記光ディスクがサンプリングサーボ方式の光ディ
    スクである場合、前記光ビームが該光ディスクのデータ
    フィールドを照射しているのか或いはサーボフィールド
    を照射しているのかを示す情報を、当該光ディスク装置
    の動作を制御する処理回路から得ると共に、前記第1の
    スイッチ回路は、前記第1の比較器による比較結果の代
    わりとして、前記処理回路から得られる前記情報を参照
    して、前記光ビームが前記光ディスクのサーボフィール
    ドを照射している時には前記電流−電圧変換器からの出
    力電圧を出力し、前記光ディスクのデータフィールドを
    照射している時には前記第2の基準電圧を出力するよう
    にしたことを特徴とする光ディスク装置の光信号再生回
    路。
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JP11236188A Expired - Lifetime JP2661957B2 (ja) 1988-05-11 1988-05-11 光ディスク装置の光信号再生回路

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JPH01285025A (ja) 1989-11-16

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