JP2661291B2 - 焦点制御の引き込み装置 - Google Patents

焦点制御の引き込み装置

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JP2661291B2 JP1293501A JP29350189A JP2661291B2 JP 2661291 B2 JP2661291 B2 JP 2661291B2 JP 1293501 A JP1293501 A JP 1293501A JP 29350189 A JP29350189 A JP 29350189A JP 2661291 B2 JP2661291 B2 JP 2661291B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、光ディスク装置の対物レンズを駆動して光
ビームの焦点を光ディスクの記録面に結ばせるフォーカ
ス制御系における焦点制御の引き込み方法及び装置に関
するものである。
従来の技術 第5図は光ディスク装置に使用された従来の焦点制御
の引き込み装置を含むフォーカス制御系を示すブロック
図である。1は光検出器で4個に分割されている。11及
び12は光検出器1のそれぞれの対角線上の検出領域の出
力を加算し電流を電圧に変換する電流/電圧変換器(以
下、I/V変換器と記す。)である。2はI/V変換器11及び
12の出力の差をとる差動増幅器である。尚、差動増幅器
2の出力はビームの焦点位置とディスクの記録面とのず
れ量を示すフォーカスエラー信号(以下、FE信号と記
す。)となる。差動増幅器2の出力はフォーカス制御系
を安定化させるための位相補償回路3に送られる。位相
補償回路3の出力はフォーカス制御系をオン又はオフさ
せるスイッチ4を介して加算回路力13に送られる。加算
回路13は入力信号を加算し出力する。加算回路13の出力
は電力増幅回路5を介しアクチュエータ6に送られる。
アクチュエータ6は光ヘッドの対物レンズを移動させる
アクチュエータである。
上述したフォーカス制御の引き込みについて以下説明
する。
7は差動増幅器2の出力のゼロクロスを検出するゼロ
クロス検出回路で、ゼロクロスを検出するとスイッチ4
にハイレベルの信号を送りスイッチ4を閉じ、スイッチ
9にローレベルの信号を送りスイッチ9を開く。尚、ゼ
ロクロスを検出する期間は信号発生回路8のB端子の出
力がハイレベルの期間である。マイクロコンピュータ10
は引き込み動作の開始を信号発生回路8及びゼロクロス
検出回路7のD端子に出力する。信号発生回路8は焦点
引き込み時にアクチュエータ6を移動させるための電圧
をA端子より出力し、スイッチ9及び加算回路13を介し
電力増幅回路5に印加する。
次に第6図のタイミングチャートを用いてフォーカス
引き込み動作を説明する。波形(a)はマイクロコンピ
ュータ10の出力を示す。又、波形(b)は信号発生回路
8のA端子の出力を、波形(c)はビームの焦点位置
を、波形(d)はFE信号を、波形(e)は信号発生回路
8のB端子の出力を、波形(f)はゼロクロス検出回の
A端子の出力を、波形(g)はゼロクロス検出回路のB
端子の出力をそれぞれ示す。
波形(a)の時間t0に引き込み指令信号がハイレベル
になると、ゼロクロス検出回路7は波形(f)及び
(g)に示すようにA端子をローレベルにしてスイッチ
4を開き、B端子をハイレベルにしスイッチ9を閉じ
る。又、信号発生回路8は波形(b)に示す電圧を発生
し、この電圧に応じてアクチェータ6は駆動され、対物
レンズは記録面の方向に近付く。時間t1で焦点位置は記
録面と一致し、さらに対物レンズは移動し時間t2で停止
する。時間t2で信号発生回路8は波形(e)に示すよう
にゼロクロス検出指令信号をハイレベルとする。時間t2
以後、信号発生回路8の電圧値は低下し対物レンズは記
録面に向かって低速で接近する。このとき、記録面から
の反射光は光検出器1で受けられ、I/V変換器11及び12
で変換され、差動増幅器2により波形(d)に示すFE信
号が生成される。FE信号は波形(d)に示すように時記
録面と焦点位置が一致する時間t3に合焦点を示しゼロク
ロスする。このとき、ゼロクロス検出回路7はA端子を
ハイレベルにしスイッチ4を閉じ、B端子をローレベル
にしてスイッチ9を開く。よって、フォーカス制御系が
動作状態となる。
ところで、フォーカス制御を安定に引き込むためには
いくつかの条件を満たさなければならない。最も重要な
条件は、制御系を閉じる場合の焦点位置と記録面の相対
速度である。この速度は光検出器1の検出範囲やフォー
カス制御系のゲイン等により制約され、ある速度以上で
は引き込み不可能となる。したがって、制御系を閉じる
ときの相対速度が引き込みの限界速度を越えないように
信号発生回路8の電圧を徐々に減少させる必要がある。
発明が解決しようとする課題 従来の焦点引き込み装置においてアクチュエータ6は
入力信号にしたがって動く必要があるが実際には摩擦な
どの影響により、入力信号が一定のレベル以下では動か
ずそのレベルを越えると急激に動き出す。よって、記録
面と焦点位置が一致する時点の速度は設定した相対速度
以上になってしまい引き込みに失敗する場合があった。
又、ディスクの回転数が高くなるとディスクの面振れ
速度が高くなり、対物レンズを低速に制御できたとして
も、相対速度が大きくなりフォーカス引き込みが困難で
あった。
本発明は上述した従来の欠点に鑑みてなされたもので
あり、摩擦等により相対速度が高くなった場合でも安定
に焦点引き込み可能な焦点制御の引き込み方法及び装置
を提供することである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の焦点制御の引き込
み装置は、焦点ずれ検出手段の出力より記録面と光ビー
ムの焦点位置の相対速度を検出する相対速度検出手段
と、移動手段により前記焦点位置を記録面に垂直な方向
に移動させてフォーカス引き込みを行う際に前記相対速
度検出手段により検出した相対速度が所定の値になるよ
うに前記移動手段を制御する速度制御手段とを備えたも
のである。
作用 本発明は相対速度検出手段の出力に基づいて相対速度
が所定の値になるように制御するため、記録面と焦点位
置が一致する時点の相対速度を所定の相対速度にするこ
とができ、従って極めて安定なフォーカス引き込みを行
うことが出来る。
実施例 以下本発明の一実施例の焦点制御の引き込み装置につ
いて、図面を参照しながら説明する。
第1図は本発明の実施例における焦点制御の引き込み
装置を含むフォーカス制御系のブロック図を示すもので
ある。符号1から6及び10から12は第5図の従来の装置
と同様であるので説明を省略する。
差動増幅器2の出力は切り換え回路27のI端子、乗算
回路31のA端子及び振幅検出回路26のA端子に送られ
る。乗算回路31は入力信号を乗算し出力する。乗算回路
31のB端子には振幅検出回路26の出力が送られている。
振幅検出回路26はFE信号の振幅がディスクの記録面の反
射率の差等により異なるため、FE信号の振幅を正規の反
射率での振幅に補正する為の係数値を、信号発生回路28
のB端子がハイレベルの期間にA端子に入力されるFE信
号より検出し出力する。よって、乗算回路31の出力は正
規の振幅に補正されたFE信号となる。相対速度検出回路
21は正規化されたFE信号より焦点位置と記録面の相対速
度を検出し、乗算回路22と演算回路29のB端子に送る。
尚、切り換え回路27のA端子のレベルによって相対速度
検出の動作を切り換えている。減算回路22は目標速度設
定回路30の出力から相対速度検出回路21の出力を減算
し、スイッチ23に送る。演算回路29はA端子がハイレベ
ルになると直前のB端子に入力される相対速度に基づい
て演算し、演算結果をスイッチ24に送る。切り換え回路
27はB端子にマイクロコンピュータ10より引き込み動作
の開始を指令するハイレベルの信号が送られるとD、
E、F端子をローレベルとしスイッチ4、23、24を開
き、C端子をハイレベルとしスイッチ25を閉じる。又、
H端子にハイレベルの信号が入力されると、I端子に入
力されるFE信号またはG端子に入力される正規化された
FE信号に応じてD、E、F端子の何れかをハイレベルに
切り換える。信号発生回路28はD端子にマイクロコンピ
ュータ10より引き込み動作の開始を指令するハイレベル
の信号が送られるとアクチュエータ6を移動させる電圧
をA端子よりスイッチ25に送る。加算回路33は入力信号
を加算し電力増幅回路5に送る。アクチュエータ6は電
力増幅回路5の出力に応じて駆動される。
次に第2図のタイミングチャートを用いてフォーカス
引き込み動作を説明する。波形(a)はマイクロコンピ
ュータ10の出力を示す。又、波形(b)は信号発生回路
28のA端子の出力を、波形(c)はビームの焦点位置
を、波形(d)はFE信号を、波形(e)は信号発生回路
28のB端子の出力を、波形(f)は乗算回路31の出力
を、波形(g)は信号発生回路28のC端子の出力を、波
形(h)は切り換え回路27のC端子の出力を、波形
(i)は切り換え回路27のE端子の出力を、波形(j)
は切り換え回路27のD端子の出力を、波形(k)は切り
換え回路27のF端子の出力を、波形(l)は切り換え回
路27のA端子の出力をそれぞれ示す。
波形(a)の時間t0に引き込み動作を開始する信号が
ハイレベルになると、切り換え回路27は波形(h)に示
すようにC端子をハイレベルにしスイッチ25を閉じる。
又、信号発生回路28は波形(e)に示すように正規化の
ための係数値を検出する期間を示す信号をB端子より出
力する。又、A端子より波形(b)に示す電圧を出力す
る。信号発生回路28のA端子の出力に応じてアクチュエ
ータ6は駆動され、対物レンズが記録面の方向に近付
く。よって、焦点位置は波形(c)に示すように移動す
る。時間t1で記録面と焦点位置が一致し、さらに焦点位
置は移動し時間t2でFE信号は最大値Wrとなる。振幅検出
回路26はWrを検出し記録面の反射率が正規の場合の最大
値Wiとの比であるWi/Wrを正規化のための係数値として
出力する。信号発生回路28のA端子の電圧は時間t3で最
大値となるが、この時の電圧値は焦点位置が記録面より
十分に離れた位置まで移動するような値に設定されてい
る。信号発生回路28は波形(e)に示すように時間t3で
係数値の検出を停止させ、以後の乗算回路31の出力は正
規化されたFE信号となる。又、波形(g)に示すように
時間t3にC端子よりハイレベルの信号を出力し、切り換
え回路27に切り換えの期間を出力する。信号発生回路28
がA端子より出力する電圧値は波形(b)に示すように
時間t3より徐々に減少し、これに応じてアクチュエータ
6が駆動され焦点位置は波形(c)に示すように記録面
に向かって移動する。焦点位置が記録面に近付き時間t4
のP点で正規化されたFE信号がVpとなると切り換え回路
27は波形(h)及び(i)に示すようにスイッチ25を開
きスイッチ23を閉じる。よって、相対速度検出回路21の
出力と目標速度設定回路30の出力が一致するように、即
ち、記録面と焦点位置の相対速度が目標速度となるよう
に速度制御が開始される。目標速度は記録面と焦点位置
が近付く方向に設定されているため時間t5のQ点で正規
化されたFE信号はVqとなる。切り換え回路27は波形
(i)及び(j)に示すようにQ点を検出するとスイッ
チ23を開きスイッチ24を閉じる。乗算回路29は正規化さ
れたFE信号がVrとなる時点で目標速度となるような電圧
値をQ点での相対速度に基づいて演算し出力する。焦点
位置が記録面に近付き時間t6のR点で正規化されたFE信
号がVrとなると切り換え回路27は波形(j)及び(i)
に示すようにスイッチ24を開きスイッチ23を閉じる。以
後、記録面と焦点位置の相対速度が目標速度となるよう
に速度制御が再び開始される。波形(d)に示すように
時間t7のS点でFE信号がゼロクロスすると切り換え回路
は波形(i)及び(k)に示すようにスイッチ23を開き
スイッチ4を閉じてフォーカス制御系を動作させ、引き
込み動作を完了する。
尚、Q点からR点の間を一定値で移動させることによ
り正規化されたFE信号のレベル変化が小さいために相対
速度の検出誤差が大きくなり速度制御が不安定になるこ
とを防止できる。又、切り換え回路27は正規化されたFE
信号のP点からQ点の間は波形(l)に示すようにA端
子をローレベルとし第1の領域を、R点からS点までの
間はハイレベルとして第2の領域を示す。相対速度検出
回路21はこの領域信号と正規化されたFE信号より相対速
度を検出している。
次に相対速度検出回路21の動作について説明する。相
対速度検出回路21は正規化されたFE信号の値を焦点位置
から記録面までの距離に変換する計算式と2種類の変換
表を持っている。切り換え回路27が出力する領域信号が
第1の領域の場合は第1の変換表を使用し、第2の領域
の場合は第2の変換表か又は変換式を用いて単位時間の
距離の変化を求め相対速度の算出を行う。
第3図及び第4図の(a)、(b)を用いて相対速度
検出の方法を説明する。第3図は正規化されたFE信号と
距離の関係を示している。尚、P点、Q点、及びR点は
第2図に示した各点を示している。正規化したFE信号と
距離の関係は第3図に示したように予め決定されている
ので第1の領域の場合は第4図の(a)に示したFE信号
と距離の変換表が作成できる。又、同様に第2の領域の
場合は第4図の(b)に示した変換表が作成できる。
尚、第2の領域のFE信号がbn未満では一般にFE信号と距
離が比例するため簡単な変換式によってFE信号と距離の
変換ができる。よって、正規化されたFE信号を一定周期
で取り込み第1の領域の場合は第1の変換表より、又、
第2の領域の場合には第2の変換表か計算式より距離を
求め、1周期前に求めた距離との差を周期で除算するこ
とで相対速度を求める。
このように領域を2つに分けることで1つのFE信号の
値に対し2つの距離が対応しても正確に距離を求めるこ
とができる。又、FE信号がbn未満のFE信号と距離が比例
する範囲で、変換式によって距離を求めることで変換表
の容量を低減することができる。
発明の効果 本発明は、相対速度検出手段の出力に基づいて相対速
度が所定の速度になるように制御するため、アクチュエ
ータの摩擦などの影響を低減でき、焦点制御の引き込み
を安定に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を説明するためのブロック
図、第2図は本実施例を説明するタイミングチャート、
第3図は正規化されたFE信号と距離の関係を説明するた
めの図、第4図(a)及び(b)は正規化されたFE信号
と距離の関係を示す変換表図、第5図は従来例を説明す
るためのブロック図、第6図は従来例を説明するための
タイミングチャートである。 1……光検出器、2……差動増幅器、3……位相補償回
路、5……電力増幅回路、6……アクチュエータ、7…
…ゼロクロス検出回路、8……信号発生回路、10……マ
イクロコンピュータ、11、12……I/V変換器、21……相
対速度検出器、22……減算器、26……振幅検出回路、27
……切り換え回路、28……信号発生回路、29……演算回
路、30……目標速度設定回路、31……乗算回路。
フロントページの続き (72)発明者 山口 博之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−150232(JP,A) 特開 昭61−66267(JP,A) 特開 昭60−66372(JP,A) 特開 昭62−231430(JP,A) 特開 昭61−160839(JP,A) 特開 昭57−120275(JP,A) 特開 昭62−76032(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスクの記録面より信号を再生する光ビ
    ームの焦点位置と記録面とのずれ量を検出する焦点ずれ
    検出手段と、前記焦点位置を記録面に垂直な方向に駆動
    する移動手段と、前記焦点ずれ検出手段の出力に基づい
    て記録面上に前記焦点位置があるように前記移動手段を
    制御するフォーカス制御手段と、前記焦点ずれ検出手段
    の出力より記録面と前記焦点位置の相対速度を検出する
    相対速度検出手段と、前記相対速度検出手段の出力が所
    定の値になるように前記移動手段を制御する速度制御手
    段と、信号発生手段と、前記信号発生手段の出力信号に
    応じて前記焦点位置が記録面に接近するように前記移動
    手段を制御する接近手段と、前記フォーカス制御を動作
    させる際に、前記焦点ずれ検出手段の出力値が所定の値
    になるまで前記接近手段により前記焦点位置を記録面に
    近づけた後に、前記速度制御手段により前記焦点位置を
    記録面に近づけ、その後に前記フォーカス制御手段を動
    作させる切り換え手段とで構成したことを特徴とする焦
    点制御の引き込み装置。
  2. 【請求項2】ディスクの記録面より信号を再生する光ビ
    ームの焦点位置と記録面とのずれ量を検出する焦点ずれ
    検出手段と、前記焦点位置を記録面に垂直な方向に駆動
    する移動手段と、前記焦点ずれ検出手段の出力に基づい
    て記録面上に前記焦点位置があるように前記移動手段を
    制御するフォーカス制御手段と、前記焦点ずれ検出手段
    の出力より記録面と前記焦点位置の相対速度を検出する
    相対速度検出手段と、前記相対速度検出手段の出力が所
    定の値になるように前記移動手段の速度を制御すると共
    に前記焦点ずれ検出手段の出力値が所定の値以上の場合
    には制御ループを開放して一定値で前記移動手段を駆動
    する速度制御手段と、信号発生手段と、前記信号発生手
    段の出力信号に応じて前記焦点位置が記録面に接近する
    ように前記移動手段を制御する接近手段と、前記フォー
    カス制御を動作させる際に、前記焦点ずれ検出手段の出
    力値が所定の値になるまで前記接近手段により前記焦点
    位置を記録面に接近した後に、前記速度制御手段により
    前記焦点位置を記録面に近づけ、その後に前記フォーカ
    ス制御手段を動作させる切り換え手段とで構成したこと
    を特徴とする焦点制御の引き込み装置。
  3. 【請求項3】焦点ずれ検出手段の出力を焦点位置と記録
    面の距離に変換する変換表を用いて相対速度を検出し、
    かつ、焦点ずれ検出手段の出力が最大となる焦点位置と
    記録面の距離で変換表を変えるように相対速度検出手段
    を構成したことを特徴とする請求項1および請求項2の
    いずれかに記載の焦点制御の引き込み装置。
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