JP2660676B2 - カテーテルイントロデューサの止血弁 - Google Patents
カテーテルイントロデューサの止血弁Info
- Publication number
- JP2660676B2 JP2660676B2 JP7082941A JP8294195A JP2660676B2 JP 2660676 B2 JP2660676 B2 JP 2660676B2 JP 7082941 A JP7082941 A JP 7082941A JP 8294195 A JP8294195 A JP 8294195A JP 2660676 B2 JP2660676 B2 JP 2660676B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slit
- valve
- catheter
- catheter introducer
- hemostatic valve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)
- Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば血管像影用カテ
ーテルを血管内に導入するに際して使用されるカテーテ
ルイントロデューサに係り、カテーテルの挿通を許容
し、抜き外した際に血液の逆流を防止する弁膜を備えた
止血弁に関する。
ーテルを血管内に導入するに際して使用されるカテーテ
ルイントロデューサに係り、カテーテルの挿通を許容
し、抜き外した際に血液の逆流を防止する弁膜を備えた
止血弁に関する。
【0002】
【従来の技術】前記止血弁としては、例えば特公平2−
949号公報に記載の如く、片面に開口するスリットと
他面に開口するスリットとを内部において交差させた構
造や、特開平4−170966号公報に記載の如く、片
面に開口するスリットと他面に開口するスリットとを内
部中心において、カテーテルを挿通可能な極細径の透孔
で連結した構造が知られている。前記スリットは、いず
れも鋭利な刃により切り込み形成しただけであって、ス
リットの内面は、弁膜がカテーテルイントロデューサ内
にセットされない状態で密着していた。
949号公報に記載の如く、片面に開口するスリットと
他面に開口するスリットとを内部において交差させた構
造や、特開平4−170966号公報に記載の如く、片
面に開口するスリットと他面に開口するスリットとを内
部中心において、カテーテルを挿通可能な極細径の透孔
で連結した構造が知られている。前記スリットは、いず
れも鋭利な刃により切り込み形成しただけであって、ス
リットの内面は、弁膜がカテーテルイントロデューサ内
にセットされない状態で密着していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の止血弁構造で
は、カテーテルを弁膜の中心に押し着け、スリットを押
し開くことによって挿通させるのであるが、スリット内
面の締め着け力が強いため、操作性が悪かった。
は、カテーテルを弁膜の中心に押し着け、スリットを押
し開くことによって挿通させるのであるが、スリット内
面の締め着け力が強いため、操作性が悪かった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、挿通抵抗の軽
減を図り、操作性の向上を目的としたカテーテルイント
ロデューサの止血弁であって、その構成は、弁膜に異な
るパターンのスリットを多段に形成し、中心にカテーテ
ルを挿通する通路を形成可能とした止血弁において、前
記スリットを、弁膜がカテーテルイントロデューサ内に
セットされない状態では間隙を有し、カテーテルイント
ロデューサ内にセットして周囲から締着力が作用した状
態において前記間隙が閉塞される幅で形成したことにあ
る。そして前記各スリットを弁膜の中心を通る直線と
し、隣接するスリット同士を直交して三段に形成した
り、スリットの内面を細かい凹凸起伏面とすることがで
きる。
減を図り、操作性の向上を目的としたカテーテルイント
ロデューサの止血弁であって、その構成は、弁膜に異な
るパターンのスリットを多段に形成し、中心にカテーテ
ルを挿通する通路を形成可能とした止血弁において、前
記スリットを、弁膜がカテーテルイントロデューサ内に
セットされない状態では間隙を有し、カテーテルイント
ロデューサ内にセットして周囲から締着力が作用した状
態において前記間隙が閉塞される幅で形成したことにあ
る。そして前記各スリットを弁膜の中心を通る直線と
し、隣接するスリット同士を直交して三段に形成した
り、スリットの内面を細かい凹凸起伏面とすることがで
きる。
【0005】
【作用】スリットを、周囲から締着力が作用しない状態
で隙間を有するように形成したことによって、弁室内に
セットされた弁膜は、本来隙間を有するスリットを無理
に押し縮めた構造となるから、スリット自体には潜在的
に拡開力が作用し、弱い拡開力で押し広げることがで
き、挿通抵抗も半減する。又、スリットを直線状の三段
式とすれば、抜き外した際の逆流防止効果が高まり、更
に、スリット内面を細かい凹凸起伏面とすることによ
り、挿通抵抗は更に低減される。
で隙間を有するように形成したことによって、弁室内に
セットされた弁膜は、本来隙間を有するスリットを無理
に押し縮めた構造となるから、スリット自体には潜在的
に拡開力が作用し、弱い拡開力で押し広げることがで
き、挿通抵抗も半減する。又、スリットを直線状の三段
式とすれば、抜き外した際の逆流防止効果が高まり、更
に、スリット内面を細かい凹凸起伏面とすることによ
り、挿通抵抗は更に低減される。
【0006】
【実施例】本発明に係るカテーテルイントロデューサの
止血弁を、その実施例について図面に基づき説明する。
図1はカテーテルイントロデューサの全体を示したもの
で、本体1の先端には前方にシース2が一体的に突設さ
れ、側部には分岐管3が設けられている。本体1内に
は、後方に開放される共に、前記シース2の貫通孔に連
通した弁室4が形成され、その弁室4内に弁膜5をセッ
トし、後部開放面を蓋体6で閉塞することによって構成
され、カテーテルMが、蓋体6の中央より、弁膜5を貫
通し、シース2の先端より頭出し可能となっている。
止血弁を、その実施例について図面に基づき説明する。
図1はカテーテルイントロデューサの全体を示したもの
で、本体1の先端には前方にシース2が一体的に突設さ
れ、側部には分岐管3が設けられている。本体1内に
は、後方に開放される共に、前記シース2の貫通孔に連
通した弁室4が形成され、その弁室4内に弁膜5をセッ
トし、後部開放面を蓋体6で閉塞することによって構成
され、カテーテルMが、蓋体6の中央より、弁膜5を貫
通し、シース2の先端より頭出し可能となっている。
【0007】弁膜5は、(図2のb)に示す如く二分割
構造になっていて、互いに対称形に形成された一対のピ
ースを重ね合わせることにより形成され、片側のピース
5aは、円盤状の表層7の下面に、半円の中心層8(右
半分)が突設された形状で、他側のピース5bは、円盤
状の表層7上面に、半円の中心層8(左半分)が突設さ
れた形状となっている。各ピース5a,5bには、表層
7に中心層8の分割面と直交する方向に、僅かな間隙を
有した直線のスリット9が形成され、前記中心層8の分
割面には、両脇部を除いた部分に、厚さ方向に前記スリ
ット9の半分に相当する深さの幅広い凹溝10aが形成
されている。因に、前記実施例におけるスリット9の間
隙(幅)は0.2mmである。
構造になっていて、互いに対称形に形成された一対のピ
ースを重ね合わせることにより形成され、片側のピース
5aは、円盤状の表層7の下面に、半円の中心層8(右
半分)が突設された形状で、他側のピース5bは、円盤
状の表層7上面に、半円の中心層8(左半分)が突設さ
れた形状となっている。各ピース5a,5bには、表層
7に中心層8の分割面と直交する方向に、僅かな間隙を
有した直線のスリット9が形成され、前記中心層8の分
割面には、両脇部を除いた部分に、厚さ方向に前記スリ
ット9の半分に相当する深さの幅広い凹溝10aが形成
されている。因に、前記実施例におけるスリット9の間
隙(幅)は0.2mmである。
【0008】このようなピース5a,5bを合体させる
ことにより、中心層8には分割面に凹溝10a,10a
同士によって形成されるスリット10と、各ピースに5
a,5bに形成されているスリット9とが隣接し、直交
した状態で三段に形成され(図2のb)、各スリット
9,10とも、弁膜5単体の状態で、スリット9,10
内に間隙を有した構造となる(図3のa)。前記弁膜5
は、シリコンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムや天然ゴ
ム等、弾性のある物質で形成されている。
ことにより、中心層8には分割面に凹溝10a,10a
同士によって形成されるスリット10と、各ピースに5
a,5bに形成されているスリット9とが隣接し、直交
した状態で三段に形成され(図2のb)、各スリット
9,10とも、弁膜5単体の状態で、スリット9,10
内に間隙を有した構造となる(図3のa)。前記弁膜5
は、シリコンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムや天然ゴ
ム等、弾性のある物質で形成されている。
【0009】一方、本体1は硬質な合成樹脂製で、その
本体1に形成されている弁室4の径は弁膜5の径より小
さく設定されていて、弁膜5を本体1にセットすると、
スリット9,10の内壁面が密着し、閉塞される(図3
のb)。尚、前記スリット9,10の内壁面には、図4
に示すように細かい半球形の突起11,11・・がスリ
ットの長手方向に沿って一列設けられている。
本体1に形成されている弁室4の径は弁膜5の径より小
さく設定されていて、弁膜5を本体1にセットすると、
スリット9,10の内壁面が密着し、閉塞される(図3
のb)。尚、前記スリット9,10の内壁面には、図4
に示すように細かい半球形の突起11,11・・がスリ
ットの長手方向に沿って一列設けられている。
【0010】このように形成された止血弁は、カテーテ
ルが挿通されていない状態では各スリットの内壁面が密
着し、閉塞状態にある。ここで弁膜の中心にカテーテル
の先端を押し込むと、各スリットの交差部が開いてカテ
ーテルの外周を軽く包み込み、挿通を許容する。カテー
テルは、スリットに作用する潜在的な拡開力によって挿
通時の抵抗が極めて少なく、又突起11,11・・によ
って接触面積を少なくしたことと相俟ってスムーズに挿
通させることができる。この場合、カテーテルの外周面
とスリットの内壁面の間には非接触部分が生ずるが、血
液は粘性によってその隙間から漏出することはない。
ルが挿通されていない状態では各スリットの内壁面が密
着し、閉塞状態にある。ここで弁膜の中心にカテーテル
の先端を押し込むと、各スリットの交差部が開いてカテ
ーテルの外周を軽く包み込み、挿通を許容する。カテー
テルは、スリットに作用する潜在的な拡開力によって挿
通時の抵抗が極めて少なく、又突起11,11・・によ
って接触面積を少なくしたことと相俟ってスムーズに挿
通させることができる。この場合、カテーテルの外周面
とスリットの内壁面の間には非接触部分が生ずるが、血
液は粘性によってその隙間から漏出することはない。
【0011】本実施例の止血弁は、スリットが表層と中
間層とに分けて三段に形成されているから、仮に一段が
止血不良を起こしても他の二段により確実に止血される
ので信頼性が高いし、突起を設けることで、挿通抵抗が
激減し、軽い操作でスムーズに抜き挿しできるが、スリ
ットは二段であっても差し支えなく、又スリットの形状
は一文字状に限らず、X字状やY字状としたり、突起を
省略、或は細かい窪みを形成することによって凹凸起伏
面とすることもでき、スリットの間隙は実施例に限定さ
れない。
間層とに分けて三段に形成されているから、仮に一段が
止血不良を起こしても他の二段により確実に止血される
ので信頼性が高いし、突起を設けることで、挿通抵抗が
激減し、軽い操作でスムーズに抜き挿しできるが、スリ
ットは二段であっても差し支えなく、又スリットの形状
は一文字状に限らず、X字状やY字状としたり、突起を
省略、或は細かい窪みを形成することによって凹凸起伏
面とすることもでき、スリットの間隙は実施例に限定さ
れない。
【0012】又総てのスリットが隙間を生ずるように形
成される必要はないのであって、本発明に係る止血弁の
スリットは、カッタで切り抜き形成することもできる
が、例えば図5に例示するように、スリットに対応した
中子12を有したキャビティ13内にシリコンゴム等の
原料を射出することによって容易に形成され、その際、
突起の同時成形も可能である。
成される必要はないのであって、本発明に係る止血弁の
スリットは、カッタで切り抜き形成することもできる
が、例えば図5に例示するように、スリットに対応した
中子12を有したキャビティ13内にシリコンゴム等の
原料を射出することによって容易に形成され、その際、
突起の同時成形も可能である。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、弁膜のスリットに潜在
的な拡開力が付与されているので、挿し込み圧が軽減さ
れ、操作性に優れる。又、スリットを三段構成とすれ
ば、止血に対する信頼性の向上が図れ、更に、スリット
の内壁面に突起を設けることで、挿通抵抗を半減でき
る。
的な拡開力が付与されているので、挿し込み圧が軽減さ
れ、操作性に優れる。又、スリットを三段構成とすれ
ば、止血に対する信頼性の向上が図れ、更に、スリット
の内壁面に突起を設けることで、挿通抵抗を半減でき
る。
【図1】本発明に係るカテーテルイントロデューサの説
明図である。
明図である。
【図2】弁膜の説明図である。
【図3】スリットの説明図である。
【図4】スリット内壁面の説明図である。
【図5】弁膜の形成例を示す説明図である。
1・・本体、2・・シース、3・・分岐管、4・・弁
室、5・・弁膜、5a,5b・・ピース、6・・蓋体、
7・・表層、8・・中間層、9,10・・スリット、1
0a・・凹溝、11・・突起、12・・中子、13・・
キャビティ、M・・カテーテル。
室、5・・弁膜、5a,5b・・ピース、6・・蓋体、
7・・表層、8・・中間層、9,10・・スリット、1
0a・・凹溝、11・・突起、12・・中子、13・・
キャビティ、M・・カテーテル。
Claims (3)
- 【請求項1】 弁膜に異なるパターンのスリットを多段
に形成し、中心にカテーテルを挿通する通路を形成可能
とした止血弁において、前記スリットの少なくとも一つ
を、弁膜がカテーテルイントロデューサ内にセットされ
ない状態では間隙を有し、カテーテルイントロデューサ
内にセットして周囲から締着力が作用した状態において
前記間隙が閉塞される幅に形成したことを特徴とするカ
テーテルイントロデューサの止血弁。 - 【請求項2】 前記スリットが弁膜の中心を通る直線
で、隣接するスリット同士が直交して三段に形成された
請求項2に記載したカテーテルイントロデューサの止血
弁。 - 【請求項3】 前記スリットの内面が細かい凹凸起伏面
となっている請求項1又は2に記載したカテーテルイン
トロデューサの止血弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7082941A JP2660676B2 (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | カテーテルイントロデューサの止血弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7082941A JP2660676B2 (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | カテーテルイントロデューサの止血弁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08276021A JPH08276021A (ja) | 1996-10-22 |
JP2660676B2 true JP2660676B2 (ja) | 1997-10-08 |
Family
ID=13788256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7082941A Expired - Lifetime JP2660676B2 (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | カテーテルイントロデューサの止血弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2660676B2 (ja) |
-
1995
- 1995-04-07 JP JP7082941A patent/JP2660676B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08276021A (ja) | 1996-10-22 |
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