JP2659975B2 - 熱可塑性樹脂の耐衝撃及びニットライン強度を改善するための改良剤、ならびにそれを含む樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂の耐衝撃及びニットライン強度を改善するための改良剤、ならびにそれを含む樹脂組成物

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JP2659975B2 JP63005698A JP569888A JP2659975B2 JP 2659975 B2 JP2659975 B2 JP 2659975B2 JP 63005698 A JP63005698 A JP 63005698A JP 569888 A JP569888 A JP 569888A JP 2659975 B2 JP2659975 B2 JP 2659975B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱可塑性樹脂用の改良剤、さらに詳しくは熱
可塑性樹脂のための改良剤として使用するエポキシ官能
化エラストマー材料に関する。また本発明は耐衝撃性を
改善した熱可塑性成形用組成物、殊に熱可塑性ポリエス
テル、コポリエステル及びポリブレンド成形用組成物の
ためのグリシジルメタクリレートまたはグリシジルアク
リレートグラフト化EPDM耐衝撃性改良剤に関する。
一般的な熱可塑性樹脂、すなわちポリカーボネート、
ポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド等
は、成形品の製造のために適切な諸性質、特性を兼備し
ている。そのような樹脂類は、普通、就中、良好な伸
び、良好な引張強度及び良好な耐衝撃性を示す。しかし
ながら、そのような樹脂類が切欠き脆性であり、低い耐
亀列成長性及びニットラインにおける弱さのために衝撃
を受けたときに脆性破損し易いということは、広く認識
されている。すぐれた物理的諸特性におけるこれらの欠
点によって、それらの樹脂から成形された物品の有用性
が著しい制限を受ける。
熱可塑性樹脂の切欠き脆性及びニットライン強度の改
善ならびに衝撃時の脆性破損を防止することは、過去か
らの研究及び開発の主題である。一般的に、これらの問
題は、熱可塑性樹脂のその他の諸性質に実質的な悪影響
を与えずに切欠き脆性を改善する添加剤を熱可塑性樹脂
に添加ないし混合することによって解決が企られてい
る。そのような添加剤のうちで最も一般的なタイプは、
熱可塑性樹脂内の全体にわたって分散した個々の粒子を
形成するゴム様またはエラストマー材料であり、例えば
エチレン/プロピレン共重合体(EPM)、エチレン/プ
ロピレン/ポリエン三元共重合体(EPDM)である。しか
し、そのようなゴム様またはエラストマー材料と多くの
熱可塑性樹脂との間の相溶性が比較的低いので、そのよ
うなゴム様またはエラストマー材料の添加によって、所
望の水準の改善は達成されていない。
ゴム様またはエラストマー材料に対して、熱可塑性樹
脂に接合しかくして相溶性を増大させる部位を付与する
ようにゴム様またはエラストマー材料を変性することに
より、上記の問題を克服しそしてゴム様またはエラスト
マー材料と熱可塑性樹脂との間の相溶性を増大させよう
とする試みがなされてきている。
米国特許第3435093号(コープCope)明細書には、ポ
リエチレンテレフタレートと;一般式R−CH=CH2〔R
は水素(この場合はエチレン)または1〜3個の炭素原
子のアルキル基(この場合はプロピレンないしペンテ
ン)〕のアルファ・オレフィンの共重合体であって、こ
の共重合体を3〜5個の炭素原子を含むアルファ・ベー
タエチレン性不飽和カルボン酸で変性したイオン性炭化
水素共重合体と;のブレンドが開示されている。上記米
国特許明細書には、本発明の実施に用いる添加剤の試成
分が記載ないし示唆されていない。
米国特許第4172859号(エプスタイン;Epstein,1979年
10月30日発行)明細書において、前記の問題が直接に現
れている。このエプスタインの米国特許は、無数の物質
及びその組合せを添加剤として用いてポリエステル及び
ポリカーボネートの靭性及び耐衝撃強度を改善すること
を論じようとする点で幾分が不明瞭である。上記エプス
タインの米国特許においては、共重合体添加剤の粒子寸
法及び引張モジュラスが強調されている。エプスタイン
は、多数の他の種々の材料のうちからエチレン・プロピ
レン共重合体及びエチレン・プロピレン・ポリエン三元
共重合体を使用すること、及びマトリックス樹脂に接合
する部位を与えるための変性剤としてアルファ・ベータ
エチレン性不飽和カルボン酸、ジカルボン酸及びそれら
の無水物を使用することを意図しているが、本発明の概
念はエプスタインによって認識されていない。
米国特許出願第690613号(1985年1月11日付)明細書
には、エチレン/C3〜C16モノオレフィン/ポリエン共重
合体、好ましくはエチレン/プロピレン/ジエンゴム様
共重合体が熱可塑性ポリエステルのための良好な耐衝撃
性改良剤を作るのではないか(両者が相溶性であるなら
ば)という考えに基く発明が記載されている(本発明は
その発明の改良である)。しかし両者は比較的相溶性で
ある(なんとなればそのゴム様共重合体は炭化水素であ
るが、ポリエステルはさらに高い極性の物質であるから
である)。従って本発明の目的は、エチレン/モノオレ
フィン/ポリエン共重合体ゴムとポリエステルとの相溶
性を改善して熱可塑性ポリエステル樹脂のための耐衝撃
性改良剤を与えるように該共重合体ゴムを大きく変性す
ることにある。
関連先行技術は、例えば米国特許第3,886,227号及び
第4,026,967号明細書に記載されている。また多少関連
する先行技術は米国特許第3,884,882号、第3,274,289
号、第3,484,403号第3,882,194号、第4,017,557号、第
4,147,740号、第4,346,194号、第3,376,182号及び特公
昭45−30943号明細書に記載されている。
本発明の概念は、熱可塑性マトリックス樹脂の耐衝撃
強度及びニットライン強度を改善するための改良剤に具
体化されるものであり、この改良剤はマトリックス樹脂
中にブレンドされ分散される。本発明による改良剤はエ
ポキシ官能面を有するアルファ・ベータエチレン性不飽
和炭化水素とのグラフト重合反応に付されたEPMまたはP
EDM主鎖ゴムからなるものであり、そのグラフト重合反
応は、過酸化物触媒の存在下に塊状で昇温において実施
される。このグラフト重合反応生成物は、5〜100%、
好ましくは7〜65%のゲル含量、1000個の炭素原子当り
2.5〜約13のエポキシ官能価、及び2.5〜8%のグラフト
度によって特徴付けられる。
グラフト重合が過酸化物触媒の存在下に昇温において
塊状で実施される場合には、上記の諸特性を有する改良
剤が、エチレン及び1種またはそれ以上のC3〜C16モノ
オレフィン、好ましくはプロピレン(EPM)の共重合で
得られた主鎖を用いて、あるいは好ましくはエチレン、
1種またはそれ以上のC3〜C16モノオレフィン(好まし
くはプロピレン)及び1種またはそれ以上のポリエンの
共重合で得られたEPDMゴムを用いて、製造される。本発
明の実施において、EPDM成分の全部または一部をEPMゴ
ムで置き換えることができる。
EPMゴムとしては、チーグラー型触媒の存在下にエチ
レン及び1種またはそれ以上のモノオレフィン(好まし
くはプロピレン、但し1−ブテン、1−ペンテンまたは
その他のC3〜C12モノオレフィンが含まれていてもよ
い)の溶剤溶液中での共重合によって作られたエチレン
/モノオレフィン共重合体、好ましくはエチレン/プロ
ピレン共重合体を使用できる。エチレン:プロピレン
(またはC3〜C12モノオレフィン)の比は、10〜95モル
のエチレン:90〜5モルのプロピレン(またはその他の
モノオレフィン)の範囲でありうる。エチレン:プロピ
レンまたはその他のモノオレフィンの好ましい比の範囲
は、45〜75モルのエチレン:55〜25モルのプロピレン
(またはその他のモノオレフィン)である。
EPDM三元共重合体ゴムの製造において、複数の炭素・
炭素二重結合を含むポリエンモノマーは、エチレン・モ
ノオレフィン・ポリエン三元共重合体の製造における第
3のモノマーとして使用するために公知であるものから
選択することができ、4〜20個の炭素原子を含む開鎖ポ
リ不飽和炭化水素類(例えば1,4−ヘキサジエン)、単
環式ポリエン類及び多環式ポリエン類等がある。ポリ不
飽和架橋環炭化水素類またはハロゲン化架橋環炭化水素
類が好ましい。そのような架橋環炭化水素類の例として
は、架橋環の一つの中に少なくとも1個の二重結合が存
在するビシクロ(2,2,1)ヘプタンのポリ不飽和誘導体
類〔例えばジシクロペンタジエン、ビシクロ(2,2,1)
ヘプタ−2,5−ジエン〕;アルキリデンノルボルネン
類、特にアルキリデン基が1〜20個、好ましくは1〜8
個の炭素原子を含む5−アルキリデン−2−ノルボルネ
ン類;アルケニルオンルボルネン、特にアルケニル基が
約3〜20個、好ましくは3〜10個の炭素原子を含む5−
アルケニル−2−ノルボルネン類;がある。その他の適
当な架橋環炭化水素類としては、ビシクロ(3,2,1)オ
クタンで代表されるビシクロ(2,2,2)オクタンのポリ
不飽和誘導体類、ビシクロ(3,3,1)ノナンのポリ不飽
和誘導体類、及びビシクロ(3,2,2)ノナンのポリ不飽
和誘導体類がある。
好ましい架橋環化合物の特定例としては、5−メチレ
ン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボル
ネン、5−n−プロピリデン−2−ノルボルネン、5−
イソブチリデン−2−ノルボルネン、5−n−ブチリデ
ン−2−ノルボルネン、5−イソブチリデン−2−ノル
ボルネン、ジシクロペンタジエン類;5−(2−メチル2
−ブテニル)−2−ノルボルネンまたは5−(3−メチ
ル−2−ブテニル)−ノルボルネンのようなメチルブテ
ニルノルボルネン類、及び5−(3,5−ジメチル−4−
ヘキセニル)−2−ノルボルネンがある。5−エチリデ
ン−2−ノルボルネンから作られたエラストマーは、秀
れた性質を有し、多くの非常な目覚ましい結果をもたら
すので非常に好ましい。
EPDM主鎖ゴムは、エチレン:プロピレンまたはその他
のC3〜C16モノオレフィンの化学結合モル比として95:10
ないし5:10、好ましくは70:30ないし55:45のエチレン:
プロピレン(またはその他のC3〜C16モノオレフィン)
の比を示すのが良い。ポリエンまたは置換ポリエンは、
EPDM主鎖ゴム中に、0.1〜10モル%、好ましくは0.3〜1
モル%の量で化学結合しているのがよい。主鎖ゴム中の
不飽和のレベルは、重合体鎖中の1000個の炭素原子当り
約0〜20個の二重結合の範囲であってよい。
PEM及びEPDMの製造のための重合反応は、溶媒中で触
媒の存在下に実施される。その重合溶媒は、反応条件下
で液体である適宜な不活性有機溶媒であってよい。満足
すべき炭化水素溶媒の例としては、5〜8個の炭素原子
を有する直鎖パラフィン類(多くの場合、ヘキサンの使
用により最良の結果が得られる);芳香族炭化水素類、
好ましくは、ベンゼン、トルエン等の如く一個のベンゼ
ン核を有する芳香族炭化水素;上記の直鎖パラフィン炭
化水素類及び芳香族炭化水素類とほぼ同じ範囲の沸点を
有する飽和環式炭化水素類、好ましくはその環核中に5
〜6個の炭素原子を有する飽和環式炭化水素類;があ
る。使用される溶媒は、n−ヘキサンとほぼ同じ沸点範
囲を有する脂肪族炭化水素/ナフテン系炭化水素の混合
物であってもよい。溶媒が乾燥していること、そして重
合反応において使用されるチーグラー型触媒と相互作用
する物質を含まないこと、が望ましい。
共重合反応は周知のタイプのヂーグラー触媒の存在下
に実施される。チーグラー型の触媒は、米国特許第2,93
3,480号、第3,093,620号、第3,093,621号、第3,211,709
号及び第3,113,115号明細書のような多くの特許文献に
開示されている。チーグラー触媒の例としては、メンデ
フレ元素周期律表の第IV a、V a、VI b及びVII a族の重
金属の化合物(例えばチタン、バナジウム及びクロムの
ハロゲン化物類)を、メンデレフ元素周期律表の第I、
IIまたはIII族の金属の有機金属化合物であって少なく
とも1個の炭素−金属結合を含むもの(例えばアルキル
基が1〜20個、好ましくは1〜4個の炭素原子を含む、
トリアルキルアルミニウムハロゲン化物、アリルアルミ
ニウムハロゲン化物)と接触させることにより作られる
金属有機配位触媒がある。
好ましいチーグラー触媒は、バナジウム化合物とアル
キルアルミニウムハロゲン化物から作られる。適当なバ
ラジウム化合物の例としては、三塩化バナジウム、四塩
化バナジウム、オキシ塩化バナジウム、バナジウムアセ
チレアセトネート等がある。特に好ましい活性化剤とし
ては、米国特許第3,113,115号明細書に記載されている
一般式R1AlCl2及びR2AlClのアルキルアルミニウム塩化
物、ならびに対応する一般式R3Al2Cl3のセスキ塩化物
(Rはメチル、エチル、プロピル、ブチルまたはイソブ
チル)がある。かかる触媒系におけるアルミニウム化合
物及びバナジウム化合物のアルミニウム:バナジウムの
モル比は5:1ないし200:1、好ましくは15:1ないし60:1の
範囲とすることができ、アルミニウム40:バナジウム1
のモル比で最良の結果が得られるようである。これらの
モル比は、バナジウム化合物の代りに用いられるその他
の重金属の対応化合物と、アルミニウム化合物の代りに
用いられる第I、II及びIII族金属の対応有機金属化合
物と、に関しても適用される。アルキルアルミニウムセ
スキクロライド(例えばメチルまたはエチルアルミニウ
ムセスキクロライド)とバナジウムオキシクロライドと
から作られる触媒は、アルミニウム5〜300モル当りバ
ナジウムオキシクロライド1モルの比であるのが好まし
く、アルミニウム15〜60モル当りバナジウムオキシクロ
ライド1モルの比であるのがさらに好ましく、バナジウ
ム1モル当り40モルのアルミニウムで最良の結果が得ら
れる。
重合は、大気に対して閉鎖され、攪拌機、冷却装置、
モノマー、触媒、促進剤のような成分を連続的に供給す
る装置、及びエラストマーを含む溶液を連続的に取り出
す導管装置を備えた反応容器中で連続式に実施するのが
好ましい。触媒は触媒失活剤の添加により失活される。
EPM及びEPDM重合体類の製造は周知であり、例えば米
国特許第2,933,480号、第3,093,621号、第3,211,709
号、第3,646,168号、第3,790,519号、第3,884,993号、
第3,894,999号及び第4,059,654号等の多く明細書に詳し
く記載されている。
エポキシ官能価は下記一般式Iの一価化合物の形で表
わすこともできる。
(ここにR3は水素またはメチルであり、R2は水素、また
は1〜約6個の炭素原子を有するアルキルであり、R1
1〜10個の炭素原子を有するアルキレンである)。好ま
しくは、R1はメチレンであり、R2は水素であり、そして
R3は水素である(すなわち式Iの化合物がグリシジルで
ある)。上記式Iのエポキシ官能価は、炭素・炭素結合
を含む任意の数の有機基を介して、アミド基を介して、
エーテル結合を介して、あるいはエステル結合を介し
て、モノマーのアルファ・ベータエチレン性不飽和部分
へ結合されうる。適当には、エポキシ官能性グラフトモ
ノマーは、不飽和アルコールのグリシジルエーテル類、
すなわちアリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジ
ルエーテル;不飽和カルボン酸のグリシジルエステル
類、すなわちグリシジル−2−エチルアクリレート、グ
リシジル−2−プロピルアクリレート、グリシジルアク
リレート;アルキルフェノールのグリシジルエーテル
類、すなわちイソプロペニルフェニルグリシジルエーテ
ル;エポキシカルボン酸のビニルエステル及びアリルエ
ステル;エポキシ化オレイン酸のビニルエステル等であ
る。本発明でのグラフトモノマーとしてはグリシジルメ
タクリレート(GMA)が好ましい。
もちろん、共重合反応で形成される主鎖はホモポリマ
ーである必要がなく、あるいはエポキシ官能性であるグ
ラフトモノマーによって全体がなる必要がない。例え
ば、上記のエポキシ官能性グラフトモノマー類の組合
せ、ならびにそのようなモノマーと他のアルファ・ベー
タエチレン性不飽和炭化水素との組合せを用いることが
できる。コモノマーとして用いるのに適当なアルファ・
ベータエチレン性不飽和炭化水素は、アルケン−1類
(含:アリル化合物)、アクリレート類及びアルキルア
クリレート類、メタクリレート類及びアルキルメタクリ
レート類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ス
チレン化合物類、及びハロゲン化ビニル類である。特に
有用なそのようなコモノマーは、グリシジルメタクリレ
ート及びメチルメタクリレートである。
エラストマー材料のゲル含量が、重合反応中または後
述の処理で約5重量%より大きな値、好ましくは約10重
量%より大きな値となるように制御されることは、本発
明にとって重要である。ゲル含量ほほぼ100重量%に達
するような範囲となってもよい。
ASTM D−3616によるゲル含量は、ヘキサンまたはト
ルエン中で抽出後に残留するエラストマー物質の重量%
として測定される。ゲル含量は、エラストマー材料中の
架橋結合度の指標である。当業者は、架橋結合度、従っ
てゲル含量を制御する種々の方法を熟知している。架橋
結合反応は、ゴム主鎖とゴム主鎖との直接結合、エポキ
シ官能価とエポキシ官能価またはゴム主鎖との結合、あ
るいはグラフト鎖と別のグラフト鎖またはゴム主鎖との
結合、でありうる。さらに架橋結合は、上記の如き諸結
合のいずれかを効果的に達成する架橋剤の添加によって
も行なわれうる。従って、ゲル含量を制御するためのい
くつかの手段のいずれかを実施しうる。熱的エージング
によってゲル含量を増大しうる。エポキシ官能性モノマ
ーの量を増加することによってゲル含量を増加しうる。
ゴム主鎖中のポリエンモノマーの量の増加によりゲル含
量を増加しうる。架橋結合剤の添加によってゲル含量を
増加しうる。架橋結合する性向が大きいモノマーの使用
によりゲル含量を増加することができ、例えばグリシジ
ルアクリレートのホモポリマーグラフトは、グリシジル
メタクリレートのホモポリマー、またはグリシジルアク
リレート及びメチルメタクリレートのコポリマーよりも
容易に架橋するであろう。
上述のように、エラストマー材料のゲル含量は、ほぼ
100重量%までの範囲であってよい。しかし、当業者で
あれば、架橋が100重量%のゲル含量を越えてもさらに
実施されうることは了解されよう。しかしそのような高
い水準の架橋結合は、エラストマー材料のゴム特性を失
なわせるようになり、脆い網状重合体をもたらすことに
なろう。また高水準の局部的架橋結合は、エラストマー
材料内に脆い領域を生じさせ、かくしてエラストマー材
料のゴム特性が低減することになろう。架橋結合が、所
定のゲル含量を達成するのに必要とされる最低限度に抑
えられるべきであることは、明らかである。さらには、
そのような架橋結合はエラストマー材料の全体にわたり
均一に分布されるべきである。
この反応は、本発明の好ましい態様によって、単一工
程塊状反応法で実施され、この塊状反応法では、改良剤
を形成する個々の成分が射出機、バンバリー及び同様な
熱処理装置のような装置の溶融加工部において、176.6
〜287.8℃(350〜550゜F)、好ましくは204.4〜232.2℃
(400〜450゜F)の範囲内の温度で反応のために一緒に
される。これによって諸成分間で種々の反応が生じ、一
層望ましい均一な系が得られ、これがマトリックス樹脂
との最終的な配合において一層効果的に機能して、改善
された性質の成形物品をその樹脂から製造可能とする。
反応は下記のような過酸化物触媒の存在下で実施され
る:ジアルキルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイ
ド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイ
ル、t−ブチルパーオクタノエート、ジ−t−ブチルパ
ーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメ
ンヒドロパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエー
ト、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン、あるいはその他の水素吸引性フリーラジカル
源、例えばアルキルパーオキシエステル、アルキルパー
オキサイド、アルキルヒドロパーオキサイド、ジアシル
パーオキサイド等。
触媒はEPM、反応剤及びポリアミドと共に塊状で反応
器に添加される。そのような触媒成分は改良剤をなる諸
反応成分の100重量部当り0.1〜3重量部の範囲内の量で
使用される。
本発明により製造される改良剤は、それとブレンドさ
れるマトリックス樹脂とすぐれた相溶性を示して、一層
均質な製品を与える。
使用に際して、本発明の改良剤は熱可塑性ポリマー溶
融物中に物理的に分散されて、熱可塑性マトリックス樹
脂またはブレンドの連続相中に個々の分離した改良剤粒
子の形で存在する。一般に、このことは、改良剤が、改
良剤を含めた合計の熱可塑性成分100重量部当り少なく
とも2重量部をなすことを必要とさせる。マトリックス
樹脂はエラストマー材料を転相に至るまで(すなわちエ
ラストマー材料が連続相となるに至るまで)含みうる。
しかしながら、改良剤を含む成形用組成物から硬質物品
を成形しようとする場合には、その成形用組成物は、全
熱可塑性成分100重量部当り約40重量部以下の改良剤を
含むようにすべきである。分散は、標準的な方法、例え
ば単純なメルトブレンド法、乾式混合法、あるい所与の
熱可塑性マトリックスについて適当な昇温におけるメル
ト押出法によって簡単に実施される。得られる混合物
を、次に特定寸法の熱可塑性片に成形し、あるいはさら
に押出処理してフィルムまたはシート製品としうる。
本発明の改良剤を用いる場合、改良剤をマトリックス
樹脂の一部分(全部ではない)と予めブレンドしてマス
ターバッチとするのが有利であることが判明した。かか
るマスターバッチまたはコンレントレートは、改良剤と
コンセントレート用樹脂とを同時に押出処理することに
より簡単に作れる。成形用組成物は、マスターバッチ
を、前記のような押出機反応中に残部の樹脂とブレンド
することにより作ることができる。
マスターバッチまたはマトリックス樹脂として使用す
るのに適当な熱可塑性樹脂は、エポキシ樹脂、ポリオレ
フィン、ポリイミド、ポリアリールエーテル、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリスルホネート、ポリカーボネ
ート、ポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリア
ミド等ならびにこれらのブレンド物である。本発明にお
いては、エラストマー材料/熱可塑性樹脂ブレンド中
に、エラストマー材料のエポキシ官能価と、マトリック
ス樹脂またはコンセントレート樹脂のヒドロキシ、カル
ボキシまたはアミン官能価(それらの反応性誘導体、例
えばエステル、塩、エーテル基等を含む)と、により作
られた接着反応生成物が存在することも、意図されてい
る。マトリックス樹脂、特にマスターバッチが末端また
は鎖中のヒドロキシ、カルボキシ、またはアミン官能価
(反応性のヒドロキシまたはカルボキシ誘導体を含む)
を有して、接着反応が生じるようにすることは、好まし
いであろう。従って、好ましいマトリックス樹脂、特に
好ましいコンセントレート樹脂は、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、
及び末端のフタル酸または無水フタル酸基を含むポリイ
ミドである。ヒドロキシまたはカルボキシ官能価を有す
るコンセントレート樹脂がエラストマー材料と比較して
マトリックス樹脂と一層相溶性であるときには、そのよ
うなコンセントレート樹脂を用いてエラストマー材料の
マトリックス樹脂との相溶性を向上させうることは、直
ちに明かである。
本発明で使用するのに適当なポリエステルは、公知の
線状または分岐状ポリエステルのいずれであってもよ
い。一般に、ポリエスエルは、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等のC1−C10
アルキルグリコール類、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールのような環式脂肪族グリコール類、及びこれらのグ
リコール類の混合物と;1種またはそれ以上の芳香族ジカ
ルボン酸類と;から誘導された線状飽和ポリエステル類
からなる。好ましくは、ポリエステルは、公知の方法で
作られたポリ(C1〜C6アルキレンテレフタレート)から
なる。そのような公知製法は、テレフタル酸単独のエス
テルまたはテレフタル酸とイソフタル酸のエステル混合
物をグリコールまたはグリコール混合物でエステル交換
させ、次いで重合させる方法;グリコールを遊離酸また
はそのハロゲン化誘導体と共に加熱する方法;及び同様
な方法;である。これらの方法は米国特許第2,465,319
号、同第3,047,539号明細書に記載されている。さらに
は、これらのポリエステル類またはコポリエステル類の
ブレンドを使用することもできる。適当なポリ(1,4−
ブチレンテレフタレート)樹脂はゼネラル・エレクトリ
ック社から商標「VALOX315」として市販されており、ま
たポリ(エチレンテレフタレート)樹脂類も周知であ
り、豊富に市販されている。
本発明に適当なポリカーボネートは、二価フェノール
化合物を、ホスゲン、ハロホーメイトまたはエステルカ
ーボネートのようなカーボネート前駆物質と反応させる
ことにより製造できる。典型的には、そのようなポリカ
ーボネートは式 の繰り返し構造単位を有することになる(式中Aはポリ
マー生成反応に用いられた二価フェノールの二価芳香族
ラジカルである)。好ましくは、芳香族カーボネートポ
リマーは、塩化メチレン中25℃で測定して0.30〜1.0dl/
gの極限粘度を有する。「二価フェノール化合物」と
は、2個のヒドロキシラジカルを有する単核ないし多核
芳香族化合物であって、それらの個々のヒドロキシ基が
芳香核の炭素原子に結合しているものを意味する。典型
的な二価フェノール化合物は、アルキレンラジカル、エ
ーテル結合、または硫黄結合により結合されたビスフェ
ノール類である。好ましいビスフェノール類の例として
は、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン;
2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン;4,4′−ジヒドロキシ−ジフェニルエーテ
ル;ビス(2−ヒドロキシフェニル)メタン;これらの
混合物;等がある。本発明での使用に好ましい芳香族カ
ーボネートポリマーは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、すなわちビスフェノールAから誘導
されたホモポリマーである。適当なポリカーボネート
類、重合方法及びその原料モノマー成分は、米国特許第
2,999,835号、第3,028,365号、第3,334,154号、第4,13
1,575号、第4,018,750号及び第4,123,436号明細書に記
載されている。
本発明においてはポリ(エステルカーボネート)もポ
リカーボネート樹脂として使用できる。上記の二価フェ
ノール及びカーボネート前駆物質以外に、ポリ(エステ
ルカーボネート)は、例えばイソフタル酸またはテレフ
タル酸のような芳香族ジカルボン酸から重合される。ポ
リ(エステルカーボネート)類の製造は、米国特許第3,
030,331号、第3,169,121号、第3,207,814号、第4,194,0
38号及び第4,156,069号明細書に記載されている。
ポリフェニレンエーテル化合物も本発明での使用に適
当である。このような化合物は、触媒の存在下で酸素ま
たは酸素含有ガスによりフェノール化合物を酸化カップ
リングさせて、下記例示の如きホモポリマーまたはコポ
リマーを生成させることにより、一般に製造される。そ
のようなポリマー類の例としては、ポリ(2,6−ジフェ
ニル−1,4−フェニル)エーテル;ポリ(2,6−ジクロロ
−1,4−フェニレン)エーテル;等がある。特に好まし
いポリフェニレンエーテル類としては、酸素エーテル原
子に対する二つのオルト位置にC1〜C4アルキル置換基を
有するもののホモポリマーまたはコポリマーがある。こ
の種のものの例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−
フェニレン)エーテル;ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フ
ェニレン)エーテル;ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フ
ェニレン)エーテル;ポリ(2−エチル−6−プロピル
−1,4−フェニレン)エーテル;等がある。最も好まし
いポリフェニレンエーテルは、ポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレン)エーテルである。
ポリフェニレンエーテル類は当業界で、周知であり、
多くの触媒または非触媒反応方法によって、対応するフ
ェノール類またはその反応性誘導体から製造しうる。ポ
リフェニレンエーテル類及びそれらの製法は、米国特許
第3,306,874号、第3,306,875号、第3,257,357号、第3,2
57,358号、第3,337,501号及び第3,787,361号明細書に記
載されている。
本発明での使用に適当なポリイミド類は、ジアンハイ
ドライド類及びジアミンの反応生成物である。好ましい
ジアンハイドライド類は、ビス(芳香族アンハイドライ
ド)、殊にビス(芳香族エーテルアンハイドライド)で
ある。好ましいジアミン類は、芳香族ジアミン及びビス
(芳香族アミン)である。好ましいポリアミド類及びそ
れらの製法手段は米国特許第4,024,101号明細書に記載
されている。
耐衝撃強度及びニットライン強度の顕著な改善は、本
発明の耐衝撃強度改良剤とポリアミド樹脂とのブレンド
物によって経験される。この明細書において「ポリアミ
ド樹脂」とは、主鎖中に繰り返しのカーボンアミド基を
有しかつ2000以上の分子量を有するすべての重合体類を
包含するものである。ここに「分子量」とは、ポリアミ
ドについての数平均分子量を指称する〔フローリィ(Fl
ory)の「プリンシパルズ・オブ・ポリマー・ケミスト
リィ」第273頁参照;コーネル・ユニバーシティ・プレ
ス 1953年発行)。
普通、ポリアミド樹脂は、等モル量のC2〜C20ジカル
ボン酸またはその誘導体とC2〜C15ジアミンとの縮合に
より;あるいは周知の方法によるラクタム重合により;
製造される。好ましいポリアミド類は、ラクタムに基づ
くもの、及び脂肪族または芳香族ジカルボン酸で縮合さ
れた脂肪族ジアミンに基づくものである。この種のもの
の例としては、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロ
ン6,6)、ポリカプロラクタム(ナイロン6)、ポリ
(ウンデカンアミド)(ナイロン11)、ポリヘキサメチ
レンセバカミド(ナイロン6,10)、ポリヘキサメチレン
イソフタルアミド、ポリヘキサメチレンテレ−及びイソ
−フタルアミド、及びこれらの混合物またはコポリマー
がある。
同様なポリアミド類は、アライド社から商標「Capron
8202 C」及び表示「LSM」及び「BA」で市販され、
またファイヤーストン・ラバー社から商標「228−001」
(低粘度)及び付表示HS(これは熱安定化を意味する)
で市販されている。
上記の如きブレンド物は成形用ペレットの形で単独
で、あるいはその他の重合体と混合されて使用すること
ができ、ガラス繊維、雲母等の充填剤、ならびに顔料、
染料、安定剤、可塑剤等を含んでいてもよい。
本発明の改良剤をなす諸成分は、まずチーグラー型触
媒の存在下でオレフィン系成分を反応させて主鎖ゴムを
生成させ、次いでこの主鎖ゴムに溶媒溶液中エポキシ官
能価を含む成分をグラフト化させるように、して一緒に
する。本発明の重要な一特徴は、改良剤の特性の著しい
改善が、改良剤を作る各成分を単一工程の塊状反応で一
緒にする場合に達成されるという発見にある。これは、
改良剤の製造のための安価かつ簡単な方法を与えるだけ
でなく、予想外にも、所望の程度のエポキシ官能性なら
びに所望のゲル含量(これらは溶液重合法で達成できる
範囲外である)を達成することができる。その結果とし
て、成形製品にとって重要な性質である改善されたニッ
トライン強度を示すマトリックス樹脂ブレンドが得られ
る。
本発明は、塊状反応方法において、特に反応成分中の
不飽和基の存在下に過酸化物触媒を使用して、望ましい
高い水準の架橋を達成する点において先行技術よりも秀
れている。そのような高い水準の架橋は、ブレンドから
作られる成形品において向上したニットライン強度を達
成するのに有意な因子である。先行技術では、そのよう
な架橋改善剤は望ましくないと考えられていたので、架
橋をなるべく低減することが求められてきた。
本発明を以下実施例により説明する。これらの実施例
は本発明の例示の目的のためであり、本発明をこれに限
定する意図のものではない。実施例の生成物は、下記の
試験のうちの一つまたはそれ以上で試験した。
グラフト度(DOG)は、IRによって測定し、その際にI
Rで得られた値:過で得られた値との補正曲線を用い
た。この補正曲線は溶液重合体についてのデータに基き
作成した。
ゲル測定:微粉砕重合体1gを100mlのトルエンと共に室
温で4時間振とうした。不溶解ポリマーをガラスウール
で別した。液中の固形分の割合を測定し、そしてゲ
ル(不溶物%)を差により決定した(ASTM D3616)。
ノッチ付アイゾット衝撃強度はASTM D256により測定
した。
ニットラインアイゾット衝撃強度は、ノッチを付けな
いダブルゲート成形試料について測定した。この改変を
除き、操作はASTM D256と同様であった。
引張強度はASTM D256により測定した。
RSV(換算溶液粘度)は135℃における0.1%溶液勾配
で測定した。
ムーニー粘度はASTM D1646により測定した。ML+4
(125℃)。
ノッチなしダブルゲートアイゾット衝撃強度測定はAS
TM D256の改変法であり、試験片は、試験片の両端間の
粘着ラインが中央となるような条件下の相対する両側か
らダブルゲート射出成形した。
操作: 20重量%の改良剤及び80重量%の「Valox315」〔商
標;ゼネラルエレクトリック社製のポリ(1,4−ブチレ
ンテレフタレート)〕を含むブレンドを、L/D比が20/1
の1インチ(2.54cm)単一スクリュウ押出機(「Killio
n」)を介しての3回連続押出しによって作った。この
押出に用いた温度は、帯域1で232.2℃(450゜F)、帯
域2で232.2℃’(450゜F)及びダイで218.3℃(425゜
F)であった。押出されたストランドを空令し、切断し
てペレットにした。ペレットを、プランジャー射出成形
機を用いて276.7〜282.2℃(530〜540゜F)のキャビテ
ィ温度及び93.3℃(200゜F)の金型温度で、引張及びノ
ッチ付アイゾット衝撃試験用の試験片に成形した。ニッ
トライン衝撃強度試料は、ダブルゲート金型をスクリュ
ウ射出成形機に付けて成形した。成形された試験片を、
試験の前に少なくとも16時間、耐湿性ポリエチレン袋中
に保存した。
実施例1 2.2RSV、モル比66/34 エチレン/プロピレン8重量
%エチリデンノルボルネンEPDMポリマー(商標「EPsyn5
5」;コポリマー・ラバーアンド・ケミカル社;1000個の
炭素原子当り9個の炭素・炭素二重結合C=Cを含む)
を、4.6ポンド/時の量で、ツインスクリュー押出機
(ワーナー・アンド・フライデーラー・社の「ZSK−3
0」12バレル)にスクリュー供給機(K−tron社製)を
用いて供給した。押出機における設定温度は、帯域1で
70℃、その他のすべての帯域で200℃であった。グリシ
ジルメタクリレート/2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサンの10/1(重量/重量)混合物
を0.385ポンド/時の量で押出機の第3バレルに供給し
た。押出物を水浴中で冷却し、ペレット化した。ペレッ
トを70℃で4時間乾燥した。この乾燥ペレットは5.86の
グラフト度及び17%のゲル含量(トルエン法)であっ
た。
実施例2 実施例1と同様な操作を行なったが、ゴム供給量は6.
3ポンド/時であり、そしてモノマー/開始剤供給量は
0.3ポンド/時であった。乾燥ペレットは4.03のグラフ
ト度及び14%のゲル含量(トルエン法)であった。
実施例3 実施例1と同様な操作を行なったが、ゴム供給量は6
ポンド/時であり、モノマー/開始剤供給量は0.214ポ
ンド/時であった。乾燥ペレットは2.5のグラフト度及
び12%のゲル含量(トルエン法)であった。
実施例4 実施例1と同様な操作を行なったが、下記の変更をし
た。
(a) ゴムは2.5RSV 66/34(モル比)エチレンプロ
ピレン、4.5重量%エチリデン・ノルボルネンEPDM(コ
ポリマー・ラバー・アンド・ケミカル社の「EPsyn」:
商標)であった。
(b) ゴム供給量は5.7ポンド/時であった。
(c) モノマー/開始剤供給量は0.5ポンド/時であ
った。
乾燥ペレットは4.8のグラフト度及び65%のゲル含量
(トルエン法)を有した。
実施例5 実施例1と同様な操作を行なったが、下記の変更をし
た。
(a) ゴムは2.2RSV 83/17(モル比)エチレンプロ
ピレン、4.5重量%エチリデン・ノルボルネンEPDM(EP
syn:コポリマー・ラバー・アンド・ケミカル社製)であ
った。
(b) ゴム供給量は6ポンド/時であった。
(c) モノマー/開始剤供給量は0.45ポンド/時であ
った。
乾燥ペレットは4.2のグラフト度及び11%のゲル含量
(トルエン法)を有した。
実施例6 下記の成分を、40RPMのカムブレードを用いて200℃で
5分間ブラベンダー・プラスチコーダー中で混合した。
2.2RSV,66/34(モル比)エチレン/プロピレン、8重
量%エチリデンノルボルネンEPDM(「EPsyn55」.コポ
リマー・ラバー・アンド・ケミカル社製) ・・・60 g; グリシジルメタクリレート ・・・4.2 g; 2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
サン ・・・0.42g 得られた製品をブレンダー中で粉砕した。グラフト度
は4.5であった。
実施例7 実施例6と同様な操作を繰り返したが、使用ゴムは1.
9RSV,60/40(モル比)エチレン/プロピレン、0.5重量
%ビニルノルボルネン(EPsyn4106;コポリマー・ラバー
・アンド・ケミカル社)であった。グラフト度は4.5で
あった。
実施例8 実施例6と同様な操作を実施したが、使用ゴムは2.75
RSV,60/40(モル比)エチレン/プロピレンEPM(EPsyn;
コポリマー・ラバー・アンド・ケミカル社製)であっ
た。グラフト度は0.62であった。
実施例9 実施例8と同様な操作を実施したが、4.2gのグリシジ
ルメタクリレートの代りに4.8gのグリシジルアクリレー
トを用い、そして0.42gの2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキサンの代りに0.48gのそれを
用いた。
実施例10 実施例8と同様な操作を実施したが4.2gのグリシジル
メタクリレートの代りに3.6gのグリシジルアクリレート
を用い、そして0.42gの2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサンの代りに0.36gのそれを用
いた。
実施例11 グリシジルメタクリレートの代りにアリルグリシジル
エーテルを用いて実施例7の操作を繰り返えした。
実施例12 実施例11で用いたゴムの代りに2.2RSV,66/34(モル
比)エチレン/プロピレン、8重量%エチリデンノルボ
ルネンEPDM(EPsyn55;コポリマー・ラバー・アンド・ケ
ミカル社)を用いた。
実施例13 実施例9の操作を繰返えしたが4.8gではなく4.2gのグ
リシジルアクリレートそして0.48gではなく0.21gの2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ンを用いた。
実施例14〜26 実施例1〜13の生成物を(20%の量で)、ポリブチレ
ンテレフタレート〔ゼネラルエレクトリック社製「Valo
x315」〕(80%の量)とブレンドし、そのブレンド物
を、前述のように引張り及び衝撃強度のための試験片に
射出成形した。
対照I:このものは変性しない「Valox315」自体であっ
た。
対照II:このものは「Valox315」と実施例1の出発原料
ゴムとの80/20ブレンドであった。
対照III:このものは改良剤を溶液でグラフト化したこと
以外は実施例5の同じであった。
表1は実施例14〜26及び対照I〜IIIについてのデー
タをまとめて示している。
前記諸実施例は、ポリエステルまたはポリアミド樹脂
のような熱可塑性マトリックス樹脂中に分散ブレンドす
るための、EPM(エチレン・モノオレフィン、例;エチ
レンプロピレン)またはEPDM(エチレン・モノオレフィ
ン・ポリエン)に基く耐衝撃性改良剤を製造するための
塊状重合方法のすぐれた有用性を明かにするものと考え
られる。
本発明の塊状重合方法は、従来の溶液重合法では達成
されえないグラフト化度(DOG)及びゲル含量値をもた
らすことが明かである。
重合方法 DOG(%) ゲル含量(%) 溶 液 2.8未満 5未満 塊 状 8 まで 5〜100 (好ましくは7〜65) グリシジルメタクリレートグラフト化EPDM及びグリシ
ジルアクリレートグラフト化EPMは、それらが本発明の
塊状重合法で作られるならば、ポリエステルブレンド物
において相匹敵する性質を与える。もし、そのような改
良剤が溶液重合法によって作られるならば、グリシジル
アクリレートグラフト化重合体は、はるかに劣った性質
をもたらす。
2.5%以下のような低いグラフト化度の改良剤とブレ
ンドされたポルエステルマトリックス樹脂は、劣ったノ
ッチ付アイゾット衝撃強度を有する。2.5%のゲル含量
は、改良剤におけるグラフト化度の下限であるようであ
る(実施例16)。
グリシジルグラフト化EPMポリマーの製造に使用され
る開始剤の量は、ポリエステルブレンド物の衝撃強度に
顕著な影響を与える(実施例22及び26参照)。
溶液重合法で作られた改良剤を含むブレンド物と異な
り、塊状重合法で作られた改良剤を含むブレンド物は、
良好なニットライン衝撃強度値を有する(4と比較して
14以上の値)。
実施例27 「EPsyn55」(商標)を4.6ポンド/時の量でツイン押
出機(ウエーナー・アンド・フライダラーWener.Pfleid
erer社の「ZSK−30」;12バレル)に供給した。グリシジ
ルメタクリレート/2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサンの10/1混合物をその押出機の第
3バレルに0.385ポンド/時の量で供給した。押出物を
水浴中で冷却し、そしてペレット化した。ペレットの性
質は、D.O.G.=5.86,グラフト効率=82%、ゲル含量=1
7%であった。ペレット(20%の量)を、ポリブチレン
テレフタレート(「Valox315」、80%の量)とブレンド
し、押出し、そして物理的性質を試験するための試験片
の射出成形した。物理的性質は、引張強度=4,390psi、
伸率43%、曲げモジュラス=210,130psi、ロックウエル
硬度=R96、25℃及び−20℃におけるノッチ付アイゾッ
ト衝撃強度それぞれ15.4及び4.6ft・ポンド/インチで
あり、ノッチ無しのニットライン衝撃強度は13.0ft・ポ
ンド/インチであった。
実施例28 実施例1と同様な操作を繰り返したが、ゴムの供給量
を6.0ポンド/時とし、モノマー/開始剤の供給量を0.2
14ポンド/時とした。ペレットの性質はD.O.G.=2.5、
グラフト化効率=79%、ゲル含量−12%であった。「Va
lox315」とのブレンドの物理的性質は、引張強度4030ps
i、伸率50%、曲げモジュラス194,600psi、ノッチ付ア
イゾット衝撃強度3.8ft・ポンド/インチ(25℃)であ
った。
上記から、(a)グラフト化効率は、グリシジルメタ
クリレート供給量と余り関係なくほぼ不変であること、
及び(b)低いD.O.G.及びゲル含量では衝撃強度の大幅
な降下(15.4から3.8への降下)があることが明かであ
る。
かくして、本発明の個々の態様例を列挙すると次の通
りである。
(1) 熱可塑性樹脂中に分散されてその樹脂の耐衝撃
強度及びユニットライン強度を改善するための改良剤で
あって: (i) (a)エチレンと3〜16個の炭素原子を含む1
種またはそれ以上のモノオレフィンとの共重合で得られ
たEPMゴム、及び(b)エチレン、1種またはそれ以上
のC3〜C16モノオレフィン及びポリエンの共重合により
得られたEPDMゴムからなる群より選択されたエラストマ
ー主鎖ポリマーと、(ii)エポキシ官能価を有するアル
ファ・ベータエチレン性不飽和炭化水素の形のグラフト
モノマーとを過酸化物触媒の存在下に昇温において、塊
状でグラフト重合させた生成物よりなることを特徴と
し、かつその塊状重合反応生成物が5%より大きなゲル
含量、炭素原子1000個当り2.5〜13.0の範囲内のエポキ
シ官能価、及び少なくとも2.5%のグラフト度を有する
ことを特徴とする上記改良剤。
(2) 塊状重合反応生成物が7〜65%の範囲内のゲル
含量を有する態様(1)の改良剤。
(3) 主鎖ポリマーが炭素原子1000個当り2〜20個の
炭素・炭素二重結合を含む態様(1)の改良剤。
(4) エポキシ官能性グラフトモノマーが一般式 (ここにR3は水素またはメチルであり、R2は水素または
炭素原子数1〜6アルキルであり、そしてR1は1〜10個
の炭素原子を有するアルキレンである)。を有するアル
ファ・ベータエチレン性不飽和炭化水素である態様
(1)の改良剤。
(5) グラフトモノマーが、グリシジルアクリレート
及びグリシジルメタクリレートからなる群より選択され
る態様(1)の改良剤。
(6) EPDMゴムが、エチレン、プロピレン及び5−エ
チリデン−2−ノルボルネンの共重合体である態様
(1)の改良剤。
(7) EPMゴムが、エチレン及びプロピレンの共重合
体である態様(1)の改良剤。
(8) エチレン及びプロピレンが、10〜95モルのエチ
レン:90〜5モルのプロピレンの比で結合した状態で存
在する態様(1)の改良剤。
(9) グラフトモノマーが、塊状重合反応生成物中の
炭素原子1000個当り2.5〜13のエポキシ官能価を与える
量で存在する態様(1)の改良剤。
(10) 過酸化物触媒が、主鎖ポリマーの100重量部当
り0.1〜3.0重量部の範囲内の量で使用されたものである
態様(1)の改良剤。
(11) (i)(a)エチレンと3〜16個の炭素原子を
含む1種またはそれ以上のモノオレフィンとの共重合で
得られたEPMゴム及び(b)エチレン、1種またはそれ
以上のC3〜C16モノオレフィン及びポリエンの共重合に
より得られたEPDMゴムからなる群より選択されたエラス
トマー主鎖ポリマーと、(ii)エポキシ官能価を有する
アルファ・ベータエチレン性不飽和炭化水素の形のグラ
フトモノマーとを、過酸化物触媒の存在下に昇温におい
て塊状反応させる工程からなり、かつその塊状反応生成
物が5%より大きなゲル含量、炭素原子1000個当り2.5
より大きなエポキシ価及び少なくとも2.5%のグラフト
度を有するようにすることを特徴とする、熱可塑性樹脂
と混合されたときにその樹脂の耐衝撃強度及びニットラ
イン強度を改善する改良剤の製法。
(12) 諸成分を溶融加工装置中での単一工程で塊状で
反応させる態様(11)の方法。
(13) 塊状反応を176.6〜287.8℃の範囲内の温度で実
施する態様(11)の方法。
(14) 主鎖ポリマーが炭素原子1000個当り2〜20個の
炭素・炭素二重結合を含む態様(11)の方法。
(15) 反応生成物のゲル含量が7〜65%の範囲内であ
る態様(11)の方法。
(16) 反応生成物が炭素原子1000個当り2.5〜13.0の
範囲内のエポキシ官能価を有する態様(11)の方法。
(17) グラフトモノマーがアルファ・ベータエチレン
性不飽和炭化水素である態様(11)の方法。
(18) グラフトモノマーがグリシジルアクリレート及
びグリシジルメタクリレートからなる群より選択された
ものである態様(17)の方法。
(19) グラフトモノマーを、主鎖ポリマーの0.1〜3.0
重量%の範囲内の量で存在させる態様(11)の方法。
(20) グラフト度が2.5〜8の範囲内である態様
(1)の改良剤。
(21) グラフト度を2.5〜8の範囲内とする態様(1
1)の方法。
(22) (a)高分子量熱可塑性ポリエステル、及び (b)EPDMターポリマーに基いて2重量%以上の、グリ
シジルメタクリレートもしくはグリシジルアクリレート
またはこれらの混合物の単独をグラフトさせ、あるいは
上記とC1〜C18アルキルのメタクリレートもしくはアク
リレートまたはこれらの混合物と組合せをグラフトさせ
たEPDMターポリマーからなる耐衝撃性改良剤の有効量か
らなり、かつ成分(b)が約10〜約80重量%の範囲内の
ゲル含量を有することを特徴とする耐衝撃性を改善され
た熱可塑性樹脂組成物。
(23) 耐衝撃性改良剤のうちの約60重量%以上のもの
の粒子寸法が直径約1ミクロンより大である態様(22)
の組成物。
(24) グラフトされたEPDMターポリマーは約45〜70モ
ル5のエチレン、約30〜55モル%のプロピレン及び少量
の5−エチリデン−2−ノルボルネンから誘導されたも
のである態様(22)の組成物。
(25) グリシジルエステルをグラフトしたEPDMターポ
リマーは組成物全体の基き約1.5〜80重量%の量で存在
する態様(22)の組成物。
(26) グラフト化EPDMは組成物全体に基き約10〜55重
量%の量で存在する態様(22)の組成物。
(27) 高分子量熱可塑性ポリエステル樹脂は、ポリ
(エチレンテレフタレート)、ポリ(1,4−ブチレンテ
レフタレート)、コポリエステル類、またはそれらの任
意の組合せよりなる群から選択されたものである態様
(22)の組成物。
(28) 熱可塑性ポリエステル樹脂はポリ(1,4−ブチ
レンテレフタレート)である態様(27)の組成物。
(29) 熱可塑性ポリエステル樹脂はポリ(エチレンテ
レフタレート)である態様(27)の組成物。
(30) 熱可塑性ポリエステル樹脂は1種またはそれ以
上の脂肪族及び/または芳香族ジカルボン酸と1種また
はそれ以上の直鎖もしくは分岐鎖の脂肪族及び/または
環式脂肪族グリコールとから誘導されたコポリエステル
である態様(27)の組成物。
(31) コポリエステルはランダムコポリエステルであ
る態様(30)の組成物。
(32) コポリエステルはブロックコポリエステルであ
る態様(30)の組成物。
(33) 熱可塑性ポリエステル樹脂はポリ(エチレンテ
レフタレート)とポリ(1,4−ブチレンテレフタレー
ト)とのポリブレンドである態様(27)の組成物。
(34) EPDMターポリマーに基づいて2重量%以上の、
グリシジルメタクリレートもしくはグリシジルアクリレ
ートまたはこれらの混合物の単独をグラフトさせ、ある
いは上記とC1〜C18アルキルのメタクリレートもしくは
アクリレートまたはこれらの混合物との組合せをグラフ
トさせたEPDMターポリマーからなる耐衝撃性改良剤を耐
衝撃強度を向上させるのに有効な量で、高分子量熱可塑
性ポリエステル樹脂とブレンドする工程からなり、かつ
上記耐衝撃性改良剤が約10〜80重量%の範囲内のゲル含
量を有することを特徴とする、耐衝撃性向上熱可塑性成
形用組成物を製造する方法。
(35) 耐衝撃性改良剤のうちの約60重量5以上のもの
の粒子寸法が直径約1ミクロン以上である態様(34)の
方法。
(36) 高分子量熱可塑性ポリエステル樹脂は、ポリ
(エチレンテレフタレート)、ポリ(1,4−ブチレンテ
レフタレート)、コポリエステルまたはそれらの任意の
組合せからなる群より選択される態様(24)の方法。
(37) 高分子量熱可塑性ポリエステルはポリ(1,4−
ブチレンテレフタレート)である態様(36)の方法。
(38) 態様(22)の耐衝撃性改善熱可塑性組成物から
吹込成形された容器よりなる物品。
(39) 向上した靭性及び耐衝撃性強度を有する熱可塑
性ポリエステルまたはポリアミドベースの組成物を製造
するに際して: (イ)まずフリーラジカル開始剤の存在下に、ポリエス
テルまたはポリアミドのマトリックス樹脂全量より少な
い量を、(i)エチレン、1種またはそれ以上のC3〜C
16モノオレフィン及びポリエンの共重合で得られるPEDM
ゴム、エチレン及び1種またはそれ以上のC3〜C16モノ
オレフィンの共重合で得られるEPMゴムまたはそれらの
混合物から選択される主鎖ゴム、及び(ii)エポキシ官
能価を有するアクリル酸エステルもしくはメタクイル酸
エステル、と反応させることによりマスターバッチを作
り、 (ロ)次いでこのマスターバッチを残部のマトリックス
樹脂とブレンドする、 ことからなる上記組成物の製法。
(40) エチレン/モノオレフィン/ポリエン共重合体
ゴムはエチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノル
ボルネン共重合体ゴムである態様(39)の方法。
(41) エチレン/モノオレフィン共重合体ゴムはエチ
レン/プロピレンゴムである態様(39)の方法。
(42) エチレン及びプロピレンは、10〜95モルのエチ
レン:90〜5モルのプロピレンの比で結合した状態で存
在する態様(41)の方法。
(43) エチレン及びプロピレンは、10〜95モルのエチ
レン:90〜5モルのプロピレンの比で共重合体中に存在
する態様(40)の方法。
(44) ポリエンは共重合体中の1000個の炭素原子当り
0〜20個のC=C基を与える量で存在する態様(40)の
方法。
(45) メタクリル酸のエステルほグリシジルメタクリ
レートである態様(44)の方法。
(46) アクリル酸のエステルはグリシジルアクリレー
トである態様(44)の方法。
(47) エポキシ官能価を有するエステルは主鎖ゴム10
0重量部当り2〜15重量部の範囲内で存在する態様(3
9)の方法。
(48) 主鎖ゴム100重量部当り0.1〜3.0重量部の範囲
内の量の過酸化物触媒の存在下に昇温において反応を実
施する態様(39)の方法。
(49) 最終ブレンド中に存在するマトリックス樹脂の
20〜80%を含むようにマスターバッチを配合する態様
(39)の方法。
(50) 最終ブレンド中に存在するマトリックス樹脂の
20〜60%を含むようにマスターバッチを配合する態様
(39)の方法。
(51) マスターバッチ中の主鎖ゴム:マトリックス樹
脂の比は、50〜80重量部の主鎖ゴム:50〜20重量部のマ
トリックス樹脂の範囲内である態様(39)の方法。
(52) マスターバッチ中の主鎖ゴム:マトリックス樹
脂の比は、60〜80重量部の主鎖ゴム:40〜20重量部のマ
トリックス樹脂の範囲内である態様(39)の方法。
(53) マスターバッチを作るための諸成分を、溶融加
工処理装置中で単一の工程で反応させる態様(39)の方
法。
(54) マスターバッチを作るための反応を176.6〜28
7.8℃の範囲内の温度で実施する態様(39)の方法。
(55) 態様(39)の方法により作られたポリエステル
ベースの熱可塑性成形用組成物。
(56) 態様(45)の方法により作られたポリエステル
ベースの熱可塑性成形用組成物。
(57) 主鎖ゴム及びアクリル酸もしくはメタクリル酸
のエステルは、マスターバッチをなすマトリックス樹脂
の全量よりも少ない量のマトリックス樹脂と予め反応さ
せ、結合される態様(39)の方法。
(58) 態様(57)の方法による製品。
(59) ポリエステルまたはポリアミドのマトリックス
樹脂とブレンドして熱可塑性成形用組成物を作るための
マスターバッチを製造するに際して: 最終製品中のマトリックス樹脂の全量より少ないマト
リックス樹脂;EPDM共重合体ゴム、EPM共重合体ゴム、こ
れらの混合物から選択される主鎖ゴム;及びエポキシ官
能価を有するアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸
エステルを;フリーラジカル開始剤の存在下に反応させ
ることからなる上記成形用組成物の製造方法。
(60) EPDMは、エチレン/1種またはそれ以上のC3〜C
16モノオレフィン/ポリエンの共重合体であり、その共
重合体において結合しているエチレン:モノオレフィン
の比が90〜5のエチレン:10〜95のプロピレンの範囲内
である態様(59)の方法。
(61) ポリエンは1000個の炭素原子当り20個までのC
=C基を与える量で存在する5−エチリデン−2−ノル
ボルネンである態様(60)の方法。
(62) EPMはエチレンと1種またはそれ以上のC3〜C16
モノオレフィンとの共重合体である態様(59)の方法。
(63) EPMはそのゴム中でエチレンとプロピレンとが1
0〜96モルのエチレン:90〜5モルのプロピレンの比で結
合された共重合体である態様(61)の方法。
(64) メタクリル酸のエステルは、主鎖ゴムの100重
量部当り2〜15重量部の範囲内の量で存在するグリシジ
ルメタクリレートである態様(59)の方法。
(65) 反応は、過酸化物触媒の存在下に176.6〜287.8
℃の範囲内の昇温で実施する態様(59)の方法。
(66) 触媒はゴム100重量部当り0.1〜3.0重量部の範
囲内の量で存在する態様(65)の方法。
(67) マスターバッチは50〜80重量部の主鎖ゴム:50
〜20重量部のポリエステルの比で両者を含む態様(59)
の方法。
(68) マスターバッチは溶融加工処理装置中で単一工
程で作られる態様(59)の方法。
(69) 主鎖ゴムとエポキシ成分とを過酸化物触媒の存
在下に反応させ、その反応生成物を全量よりも少ないポ
リエステルマトリックス樹脂中に分散させることによ
り、マスターバッチを作る態様(59)の方法。
(70) 態様(59)の方法で製造されたマスターバッ
チ。
(71) 態様(69)の方法で製造されたマスターバッ
チ。
(72) 態様(68)の方法で製造されたマスターンバッ
チ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 51:06) (C08L 77/00 51:06) (72)発明者 アーロル・オリヴィアー アメリカ合衆国ルイジアナ州70810,バ トン・ルージュ,リュー・クローザット 1312 (56)参考文献 特公 平7−42339(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】EPDMターポリマーに基いて2重量%以上
    の、グリシジルメタクリレートもしくはグリシジルアク
    リレートまたはこれらの混合物の単独をグラフトさせ、
    あるいは上記とC1〜C18アルキルのメタクリレートもし
    くはアクリレートまたはこれらの混合物との組合せをグ
    ラフトさせたEPDMターポリマーからなる耐衝撃性改良剤
    を耐衝撃強度を向上させるのに有効な量で、高分子量熱
    可塑性ポリエステル樹脂とブレンドする工程からなり、
    かつ上記耐衝撃性改良剤が約10〜約80重量%の範囲内の
    ゲル含量を有することを特徴とする、耐衝撃性向上熱可
    塑性成形用組成物を製造する方法。
  2. 【請求項2】向上した靭性及び耐衝撃性強度を有する熱
    可塑性ポリエステルまたはポリアミドベースの組成物を
    製造するに際して: (イ) まずフリーラジカル開始剤の存在下に、ポリエ
    ステルまたはポリアミドのマトリックス樹脂全量より少
    ない量を、(i)エチレン、1種またはそれ以上のC3
    C16モノオレフィン及びポリエンの共重合で得られるEPD
    Mゴム、エチレン及び1種またはそれ以上のC3〜C16モノ
    オレフィンの共重合で得られるEPMゴムまたはそれらの
    混合物から選択される主鎖ゴム、及び(ii)エポキシ官
    能価を有するアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸
    エステル、と反応させることによりマスターバッチを作
    り、 (ロ) 次いでこのマスターバッチを残部のマトリック
    ス樹脂とブレンドする、ことからなる上記組成物の製
    法。
  3. 【請求項3】ポリエステルまたはポリアミドのマトリッ
    クス樹脂とブレンドして熱可塑性成形用組成物を作るた
    めのマスターバッチを製造するに際して: 最終製品中のマトリックス樹脂の全量より少ないマトリ
    ックス樹脂;EPDM共重合体ゴム、EPM共重合体ゴム、これ
    らの混合物から選択される主鎖ゴム;及びエポキシ官能
    価を有するアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エ
    ステルを;フリーラジカル開始剤の存在下に反応させる
    ことからなる上記成形用組成物マスターバッチの製造方
    法。
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US4088 1987-01-16
US4090 1987-01-16
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