JP2659828B2 - 内燃機関のシリンダ注油装置 - Google Patents

内燃機関のシリンダ注油装置

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JP2659828B2
JP2659828B2 JP28864189A JP28864189A JP2659828B2 JP 2659828 B2 JP2659828 B2 JP 2659828B2 JP 28864189 A JP28864189 A JP 28864189A JP 28864189 A JP28864189 A JP 28864189A JP 2659828 B2 JP2659828 B2 JP 2659828B2
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    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M1/00Pressure lubrication
    • F01M1/16Controlling lubricant pressure or quantity

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は内燃機関、特に大型デイーゼル機関のシリン
ダ注油装置に関する。
(従来の技術) 内燃機関、特に大型デイーゼル機関のシリンダライナ
内面の潤滑方法としては、該シリンダライナに穿設され
た注油孔により強制的に注油する方法が従来より広く用
いられている。
第19図は舶用デイーゼル機関用シリンダライナ注油装
置の従来の例を示す。
図において、1はピストン、2は該ピストン1が内部
を往復摺動するシリンダライナ、3は逆止弁が内蔵され
たシリンダライナ2の外側から取付けられている注油
棒、7は注油器9と注油棒3とを接続する注油管であ
る。前記注油器9は、シリンダライナ2に夫々設けられ
た複数個の注油孔へ注油棒3を介して油を圧送するた
め、複数のプランジヤポンプが組み込まれている。該プ
ランジヤポンプの各プランジヤの駆動は、これに内蔵さ
れたカム(図示せず)のより行われる。10Aは前記カム
を備えた駆動軸で、クランク角の定時期に注油する形式
であり、歯車、チエン等を介してクランク軸により駆動
される。この駆動軸10Aが回転するとクランク角の定時
期に注油器9内のカムがプランジヤを突き上げ、これに
より加圧された油は注油管7を経て注油棒3へ至り、逆
止弁を開いて注油孔よりシリンダライナ2内へ供給され
る。
第19図においてθはプランジヤの吐出期間で、ピス
トン1が注油孔を通過する上死点(TDC)前θ時に吐出
が完了する。シリンダ内に供給された油はピストン1の
上昇に伴い該ピストン1により上方へかき上げられてシ
リンダライナ2の内面へ展開、拡散され、ピストン1と
シリンダライナ2との摺動面を潤滑する。
(発明が解決しようとする課題) 前述した従来の注油装置は、クランク軸に連動するカ
ムの回転により駆動される形式であるため、機関運転条
件に対応させて注油時期を変更し、有効な潤滑を図るこ
とができなかった。また、上記に起因する潤滑不良を防
止するために、必要量より多めの油を注油しなければな
らなかった。
本発明の目的は、従来の注油装置の上記不具合を解消
するために、機関の運転条件に応じて注油時期を自在に
変更することが可能であり、かつ必要最小限の潤滑油の
注油が可能なシリンダ注油装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 注油タイミングと注油量をそれぞれ独立に制御し、機
関の運転状態に見合った最適の条件でシリンダライナと
ピストンリングを潤滑する。また、従来の注油機と異な
り、潤滑油を蓄圧する。
注油棒および分配器の間に電気・油圧制御弁を配し、
機関の運転状態をもとに、最適な注油タイミングと注油
量を計算するコントローラの出力で、電気・油圧制御弁
を駆動し、狂った目標条件に一致する様に自動制御す
る。
(作 用) 前記の蓄圧式シリンダ注油制御システムは、ピストン
の1サイクル内で、注油棒からの潤滑油吐出タイミン
グ、即ち注油タイミングを任意のクランク角に合せて制
御できることから、トツプリング前、リング間、ボトム
リング前注油等に合致させた高速応答の潤滑が出来る。
また制御弁の開度と蓄圧油の圧力を選択制御すること
により、1回の注油量が任意に制御出来る。
従って、機関の運転状態に応じた潤滑条件の最適化を
予めプログラムしておけば、注油タイミングと注油量の
自動制御が可能で、ピストンリングとシリンダライナの
摩耗、低減が極小化でき、かつ高価なシリンダ油の消費
量も低減できる。
(第1実施例) 第1実施例を第1図乃至第9図に基づいて説明する。
図中、100は注油装置部であり、同装置部100は、油タ
ンク110中のシリンダ潤滑油をこし器120を通して吸上
げ、こし器140、逆止弁150、アキユムレータ切換弁175
を介してアキユムレータ170へ蓄えしめる電動ポンプ13
0、電動ポンプ130によって吸い上げられた潤滑油の油圧
が異常に上昇した際、潤滑油を油タンク110へ逃がす安
全弁160、アキユムレータ170へ蓄えられた加圧油の注油
管7への流入を制御する元弁180、逆止弁185、アキユム
レータ170から分配弁8を介して注油棒3へ送られる潤
滑油量を制御する注油制御弁5、アキユムレータ170の
潤滑油を油タンク110へバイパスし潤滑油を循環させる
暖機用制御弁4、潤滑油を暖めるヒータ111、ピストン
1、シリンダ2よりなる。また、310はアキユムレータ1
70のガス圧を検出するガス圧検出器、320はアキユムレ
ータ170内の潤滑油圧力を検出する圧力検出器、330は潤
滑油温度を検出する油温検出器、340は機関のクランク
角θを検出するクランク角検出器、350は機関の回転
数neを検出する回転数検出器、360は潤滑条件、起動指
令、バイパス指令等の入力部、370はアキユムレータ170
のガス圧の異常時に警報を発する警報部である。
200は注油制御部で、アキユムレータ170内の潤滑油圧
力を設定圧力と比較する圧力比較部205、電動ポンプに
対し駆動指令を発する駆動指令部210、筒内圧力Pzを求
めるPz演算部215、使用するアキユムレータ170を選択す
る選択部220、注油終了タイミングθを求めるθ
算部225、注油開始及び終了タイミングθsを補正
する補正部230、機関クランク角θkと一致するか
否かを判定するタイミング判定部235、油温を設定温度
と比較する油溜比較部240、ヒータ11に対し加熱指令を
発する加熱指令部245、ガス圧を設定圧力と比較するガ
ス圧比較部250、アキユムレータ切換弁175に対して切換
指令を発する切換指令部255、元弁180、暖機用制御弁
4、注油制御弁5に対して各々に開閉指令を発する開閉
指令部260,265,270、潤滑条件が入力される記憶部275よ
りなり、上述した各検出器及び入力部360からの入力信
号に基づき上記注油装置部100に対し各種指令を出力す
るものである。
次に、本実施例の作用について、運転時及びバイパス
時の場合に分けて説明する。なお、簡単のため1気筒、
1注油制御弁の場合について説明する。
最初に運転時の動作について、剤1図及び第2図を用
いて説明すると、まず、運転開始に先立ち、注油棒3、
分配弁8、注油制御弁5の組合せ、8配置状況から選定
される注油開始タイミングθ(後述する。)、負荷L
(αne 3)に対応する注油量Q、負荷L及びクランク角
θに対応する筒内圧力Pz、各アキユムレータ170に対
する設定圧力Psk、有効差圧PL(注油される潤滑油圧力
が筒内圧力により所定以上高くなるように設定された圧
力。)、補正角Δθs,Δθ(注油制御弁5から注油棒
3までの吐出遅れ。)が入力部360から記憶部275に入力
される(step1) ここで、Q,Pz,Pszについて詳細に説明すると、注油棒
Qは、負荷Lの変化に対し、第3図に示すような最適値
に予め設定された関数Q=f1(ne)であり、筒内圧力Pz
は、負荷し及びクランク角θの値により決定される関
数Pz=f2(ne)である(筒内圧力Pz−負荷L,クラ
ンク角θ特性を第3,4図に示す)。また、設定圧力Psk
(k=1〜i,アキユムレータ170−iに対応。)は、第
5図に示すように、負荷Lに対し段階的に設定されるア
キユムレータ170の蓄圧圧力である。
上記潤滑条件が入力されると、圧力比較部205は、記
憶部275に入力された各設定圧力Pskと、圧力検出器320
から検出されたアキユムレータ170油圧とを各々比較
し、設定圧力と対応するアキユムレータ170油圧とが一
致していない場合は、駆動指令部210より電動ポンプ130
に対し駆動指令を出力させるとともに、切換指令部255
より各アキユムレータ切換弁175に対し切換え指令(蓄
圧経路)を出力させることによって、各アキユムレータ
170油圧を設定圧力にさせる。(step2) そして、機関停止状態において、入力部360より起信
指令が開閉指令部260に対して入力されると、開閉指令
部260は元弁180に対し開弁指令を出力し、元弁180を開
弁させ(step3,4)、注油準備を完了する。
そして、機関が回転を開始すると、まずPz演算部215
が、記憶部275よりf2、回転数検出器350よりne
入力してPzを算出し(step5)、選択部220は求められた
Pz及び記憶部275内のPsk,PLに基づいて、Psk≧Pz+PL
設定されているアキユムレータ170の中で最小の圧力で
あるアキユムレータ番号を選択して、開閉指令部255へ
与える。開閉指令部255はこのアキユムレータ170に対応
するアキユムレータ切換弁175に対し切換指令を出力し
注油経路に切換えさせる。(step6) 一方、θ演算部225は、記憶部275よりf1、回
転数検出器350よりneを入力して、neにおける最適注油
量Qを求めると同時に、Pz演算部215で求められたPz
選択部220で選択されたPskを入力して、以下の演算によ
って注油終了タイミングθを算出する。(step7) (ここで、Aは通路断面積,μは流量係数,gは重力加速
度γは比重であり、予めセツトされている。) 補正部230は、求められたθ及び記憶部275内のθs,
Δθe,Δθより以下の通り注油開始、終了タイミング
を補正する。(step8) θ′=θ+Δθs′=θ+Δθ そして、タイミング判定部235は、この補正された注油
開始,終了タイミングとクランク角検出器340で検出さ
れたクランク角θとが一致するか否かを判定し、この
判定結果に基づき、開閉指令部270は、θ=θ′の
時開弁指令を、θ=θ′の時閉弁指令を注油制御弁
5に出力し開閉させる。(step9〜12) この結果、注油制御弁5が開弁している間に(θ
〜θ′)、最適に設定された注油量Qの潤滑油がシリ
ンダ2へ注油されることになる。
機関が停止しn=0を切換指令部255及び開閉指令部2
60が検知すると(step13)、両指令部は各々アキユムレ
ータ切換弁175、元弁180に閉弁指令を出力して両弁175,
180を閉弁(アキユムレータ切換弁175はドレン経路)さ
せて、注油動作を終了させる。(step14) step13においてn≠0の場合は、step5にもどり注油
動作を続けるが、アキユムレータ170の設定圧力Pskが数
パターン程度と少ない場合や機関がなだらか運転される
ような場合には、アキユムレータ170の選択変更が少な
いので、nが設定以上となった場合のみstep5へもどす
ようにし、nが設定以下の場合はstep9へもどすように
する方がよい。
また、あるアキユムレータ170からの注油が続けられ
ている間にも、圧力比較部205は対応する設定圧力Psk
圧力検出器320の検出器と比較し、両者が一致するよう
電動ポンプ130を駆動させ潤滑油を補給している。
また、n=0となりアキユムレータ170内の潤滑油が
ドレインされた際、ガス圧比較部250は、圧力検出器320
の出力がゼロの時のガス圧検出器310の出力値を、予め
ストアされている基準値と比較し、規定値内にある場合
は良、それ以外は不良と判断し、該アキユムレータ170
を使用しないように警報を発する。
次に、バイパス時の動作について説明する。バイパス
運転は、エンジンの冷態時起動に先立って潤滑油を早期
に所定温度まで暖めるために行われるもので、これは潤
滑油の粘度を下げて注油量の精度を向上させる上で重要
な作用をするものである。
第1図中の入力部360よりバイパス指令が油温比較部2
40に与えられると、油温比較部240は油圧検出器330の出
力値を予めストアされている暖機油温と比較し、これよ
りも低い結果が得られた場合には、駆動指令部210より
電動ポンプ130に対し駆動指令を出力させ、開閉指令部2
60,265及び270より元弁185、暖機用制御弁4及び注油制
御弁5に対し各々開,閉,閉指令を出力させるととも
に、加熱指令部245よりヒータ11に対し加熱指令を出力
させる。
これによって、潤滑油は油タンク110→電動ポンプ130
→元弁180→注油棒7→暖機用制御弁4→油タンク110の
経路を循環しつつ、ヒータ111により暖められる。
次に上述の注油棒3,分配弁8,注油制御弁5の組合せ・
配置状況と噴射開始タイミングθについて説明する
と、注油棒3,分配弁8,制御弁5の組合せとは、第6図に
示すように、1シリンダにつき配される制御弁5の数、
分配弁8に連結する注油棒3の数、分配弁8の有無によ
り区別されるものであり、配置とは、注油棒3がシリン
ダ2軸方向に1段配されているか2段配されているかに
よって区別されるものである。またθとは第7図に示
すように、上死点TDCからのクランク角を示すものであ
る。
ここで、注油棒3,分配弁8,制御弁5の組合せ・配置状
況から設定されるθについて第8図に基づいて説明す
る。第8図(a)は第6図(b)の組合せのものを1段
に、第8図(b)は第6図(b)を組合せのものを2段
に配置した例を示しており、例えば、TDCの前後で注油
を行なう場合、θは以下のように設定される。まず、
第8図(a)の場合は注油棒3−1,3−2が1段である
ため、TDCの前後に注油棒3−1,3−2の両方から注油す
る必要が生じるので、制御弁5−1,5−2へはその両方
に同一のθs1(TDC前の噴射開始タイミング)、θs2(T
DC後の噴射開始タイミング)が与えられる。第8図
(b)の場合は、注油棒3−1,3−2が上下二段に分け
られているため、TDC前に注油棒3−1からTDC後に注油
棒3−2からそれぞれ注油すればよいので、制御弁5−
1へはθs1のみ、制御弁5−2へはθs2のみが与えられ
る。このときの注油状況を第9図に示す。尚、具体的な
θs1s2の値は、ピストン1の上死点レベルと注油棒
3の取付けレベルから決定される。
なお、θs1とθs2の時点における筒内圧力Pzが異なる
場合には、高い方の筒内圧力をアキユムレータ170の選
択に用いればよい。
(第2実施例) 第2実施例を第10図乃至第18図に基づいて説明する。
01は油圧ポンプ、02はストレーナ、03はリバーザ、04
はリリーフ弁、05は高圧フイルタ、06はチエツク弁、07
は電動機又はカム軸、08は圧力制御コントローラ、09は
切換電磁弁、10-1〜10-kはアキユムレータ切換電磁弁
(kは蓄圧のレベル数を示す)、11-1〜11-kはアキユム
レータ、12-1〜12-kは油圧検出器、13-1〜13-kはガス圧
検出器、14-1〜14-kは元弁、15-1〜15-kはチエツク弁、
16は吐出ポート、20は電気・油圧制御弁、21はバイパス
弁、22は潤滑油分配弁、23は注油棒である。
(1) 高圧潤滑油発生と潤滑油蓄圧装置の作用を第10
図より説明する。
潤滑油のリバーザ03からストレーナ02を介して油圧ポ
ンプ01で潤滑油を高圧吐出する。電動機(又はカム軸)
07を油圧ポンプ駆動の動力とし、高圧吐出油はリリーフ
弁04を安全弁として高圧フイルタ05とチエツク弁06を通
して、切換電磁弁09で選択したアキユムレータ切換電磁
弁10-kを更に通し、アキユムレータ11-kに蓄圧される。
アキユムレータ11-kの蓄圧油は油圧検出器12-kとアキユ
ムレータのガス圧検出器13-kを圧力制御コントローラ08
にフイードバツクされ、油圧ポンプ01の傾斜角等をドラ
イブすることでポンプ吐出量を変えて規定の圧力値の範
囲内でチヤージされる。
元弁14-nは使用時に開弁し、逆流しない様チエツク弁
15-nを介して、吐出ポート16に出力する。
(2) 電気・油圧制御弁、潤滑油分配弁及び注油棒の
作用を第11図乃至第14図により説明する。
第10図の吐出ポート16の高圧回路を通し、電気・油圧
制御弁20の高圧ポートに接続し、シリンダ注油制御用コ
ントローラ(図示せず)の出力信号で開弁動作され、潤
滑油分配弁22に潤滑油を供給する。これは注油棒23の数
だけ均等に分配され、各注油棒23に供給され、シリンダ
ライナとピストンリングの潤滑油として作用する。nは
シリンダ数、rは気筒あたりの注油棒数(エレメント
数)を示す(第11図)。
第12図,第13図は、注油棒23をシリンダライナの上下
に配置した形式のシリンダライナに適用するシステム例
を示す。
上段と下段の注油棒23を群として、タイミングを違え
て制御する。各群の作用は、上記第10図の説明と同じで
ありここでは省略する。
第14図は、注油棒23をシリンダライタに個別に配置し
て潤滑性能を高めるシステム例を示す。
注油棒の注油タイミングと注油量を個別に制御するも
ので、電気・油圧制御弁20と注油棒23が1対1で結合さ
れる。
(3) 暖機用バイパス弁の作用を第11図,第12図によ
り説明する。
潤滑油は比較的粘度の高い油を使用することから、機
関起動時のシリンダライナ等温度が低い時は、潤滑油温
度のも均一し、粘度分を補正した制御の他に、予め暖機
用のバイパス弁21を開弁して油温を適正値にアツプした
後に定常状態と同じに最初から制御する時に用いる。
(4) シリンダ注油制御用コントローラの制御フロー
を第15図乃至第17図により説明する。
なお、第15図の制御フローは第11図の構成に対応し、
第16図は第12図に、第17図は第14図にそれぞれ対応す
る。
(a) 潤滑条件設定は、θsj:1サイクル中の注油タイ
ミング数をjとし、TDCからの吐出開始タイミング角。
θdj:jタイミングにける注油量。
Pzojsj時の筒内αガス圧力(理論目標値)。
Psk:潤滑油の蓄圧圧力で、上記Pzojより大きく確実に注
油棒に差圧が立ち注油できる圧力を選択する。
(b) 機関状態量取込みは、θ:クランク角、Ne:回
転数、Top:トツプマーク、 (c) 潤滑条件取込みは、θL:代表注油棒の潤滑油吐
出タイミング、PL:その時の注油棒入力圧力、 (d) 最適化演算は、上記(a),(b)の設定、取
込み値をもとに、最適化のための計算式を用いて、吐出
開始タイミングに対し、吐出完了タイミングθe;を演算
する。
(e) 基準シリンダ出力設定は、吐出開始タイミング
θsj,吐出完了タイミングθejに対し、機関の状態量を
もとに電気・油圧制御弁から注油棒までの吐出遅れを予
め特性として求めておき、これを補正した出力として、
θ′sj=θsj−Δθsj,θ′ej=θej−Δθejを計算す
る。
(f) iシリンダ出力設定は、基準シリンダ出力設定
値をもとに、クランク角の違い分を補正して出力する。
θ′sij=θ′sj+Δθi,θ′eij=θ′ej+Δθ (g) 注油棒制御タイミングは、(f)で計算した出
力を電気・油圧制御弁に出力する。
(h) 蓄圧圧力設定は、最適化演算の解が求まる範囲
内で、最小の圧力レンジPshを選び、蓄圧エネルギーの
ロスを最小とする。(蓄圧圧力は図1でステツプ的に変
化する例を表現しているが、連続可変の圧力設定方式で
もかまわない) (i) 警報出力は、潤滑油設定目標と実動作点にエラ
ーを生じた場合に警報を出す。
実動作点は、潤滑条件取込み値を使用し、比較する。
(5) 動作説明 第18図(a)は、負荷Lに対する注油量Qd,筒内圧力P
z蓄圧圧力Psの関係を示す。
(b)はクランク角θに対する筒内圧力Pzの変化と、
TDCからの潤滑油吐出開始タイミングθsjと吐出完了タ
イミングθej及び注油期間θdj(θej−θsi)のうち、
1サイクル中に1回注油即ちj=1の場合を示す。
(c)は、j=2で、上段と下段の注油棒で各々1回
吐出した場合を示す。
(d)は、j=4で、電気・油圧制御弁と注油棒が1
対になった第17図を示す。
(発明の効果) 本発明による内燃機関のシリンダ注油装置は、互いに
異なる複数の設定圧力に潤滑油をチヤージする複数のア
キユムレータと、アキユムレータ内にチヤージされた潤
滑油のシリンダへの供給を制御する注油制御弁と、潤滑
条件及び運転条件に基づいて注油に使用するアキユムレ
ータを選択して該アキユムレータと注油制御弁とを連通
させるとともに、潤滑条件,運転条件及び設定された注
油開始タイミングに基づいて注油終了タイミングを算出
してクランク角が注油開始タイミングと一致した時に開
始指令を、またクランク角が注油終了タイミングと一致
した時に閉弁指令を注油制御弁に対して出力する制御装
置とよりなることにより、次の効果を有する。
シリンダ油の注油タイミングと注油量が任意に変更で
きるように構成されているので、機関の運転状態に応じ
て最適の注油方法を選択することができる。
これにより、ピストンリングとシリンダライナの摩耗
を低減できるとともに、高価なシリンダ油の消費量を減
少させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例におけるシリンダ注油装置
の構成図、第2図は運転時の動作説明図、第3図はPz,Q
の説明図、第4図はPzの説明図、第5図はPskの説明
図、第6図(a)(b)(c)はそれぞれ注油棒と制御
弁の組合せ説明図、第7図は注油タイミング説明図、第
8図は注油棒の配置説明図で、(a)は平面図、(b)
は側面図、第9図は第7図と同様な注油タイミング説明
図である。第10図は本発明の第2実施例における潤滑油
蓄圧の構成図、第11図は第10図の実施例における電気・
油圧制御弁から注油棒までの構成図、第12図は他の実施
例における第11図と同様な構成図、第13図は注油棒のシ
リンダライナにおける配置例を示し、(a)は横断面
図、(b)は縦断面図である。第14図は更に他の実施例
における第11図と同様な構成図、第15図は本発明の第2
実施例におけるシリンダ注油制御用コントローラの制御
フロー図、第16図,第17図は他の実施例の制御フロー
図、第18図(a)(b)は本発明の第2実施例における
作動説明図、第18図(c)(d)は他の実施例における
動作説明図、第19図は従来装置の構成図、第20図は第19
図における注油タイミングを示す。 1……ピストン,2……シリンダ, 3……注油棒,100……注油装置部, 130……電動ポンプ,170……アキユムレータ, 175……アキユムレータ切換弁,200……注油制御部, 310……ガス圧検出器,320……ガス圧検出器, 340……クランク角検出器,350……回転数検出器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに異なる複数の設定圧力に潤滑油をチ
    ヤージする複数のアキユムレータと、アキユムレータ内
    にチヤージされた循環油のシリンダへの供給を制御する
    注油制御弁と、潤滑条件及び運転条件に基づいて注油に
    使用するアキユムレータを選択して該アキユムレータと
    注油制御弁とを連通させるとともに、潤滑条件、運転条
    件及び設定された注油開始タイミングに基づいて注油終
    了タイミングを算定して、クランク角が注油開始タイミ
    ングと一致した時に開弁指令を、またクランク角が注油
    終了タイミングと一致した時に閉弁指令を注油制御弁に
    対して出力する制御装置とよりなることを特徴とする内
    燃機関のシリンダ注油装置。
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