JP2659719B2 - 情報信号再生装置 - Google Patents

情報信号再生装置

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JP2659719B2 JP62215155A JP21515587A JP2659719B2 JP 2659719 B2 JP2659719 B2 JP 2659719B2 JP 62215155 A JP62215155 A JP 62215155A JP 21515587 A JP21515587 A JP 21515587A JP 2659719 B2 JP2659719 B2 JP 2659719B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、情報信号再生装置に関し、特に磁気ディス
クまたは光ディスク等の円盤状の記録媒体に記録された
画像信号等の情報信号を再生する情報信号再生装置に関
する。
[従来の技術] 家庭用のホームVTR(ビデオテープレコーダ)やVD
(ビデオディスク)の場合には、視覚的に許容できれば
必ずしも放送用VTRのようにテレビ信号を忠実に記録・
再生する必要はないとの考えから、次のようなノイズ低
減方式が採用されている。すなわち、このノイズ低減方
式は大別すると、再生輝度信号をフィルタによって高域
信号と低減信号とに分け、視覚的に目につきやすい入力
画像の平たん部分、例えば空や壁の部分などの大面積の
部分のノイズは、高域信号の低レベルのところに集中す
るので、これをスライス回路で除き、このスライス回路
の出力をレベル合せして低域信号と重ね合せて出力を取
り出すタイプ(加算形)と、高域信号からリミッタでノ
イズを取り出し、このノイズを逆相にして入力輝度信号
に重ね合せてノイズをキャンセルするタイプ(減算形)
とがある。
さらに、スライス回路を用いる前者の方式の場合、あ
らかじめ2次微分形の位相補正回路を通して、高域信号
を少し大きめのレベルにして加えることにより輪郭を鮮
明にしたDDC(Dobule Differential Circuit)と呼ばれ
るノイズ低減回路も提案されている。
またさらに、このようなノイズ低減方式を高性能化し
たものに、1水平走査期間(H)遅延回路(ディレイラ
イン)を用いたH相関ノイズ低減回路がある。これは、
再生輝度信号とこの1H遅延信号とはライン相関性(垂直
相関性)が強いので、両者の差分出力には、ライン相関
のないノイズ成分が得られることを利用している。ま
た、取り出した残存ノイズ成分はリミッタを通したのち
に、元の信号と混合するものである(例えば、特開昭60
−30285号)。さらに、それに改良を加えたもの(例え
ば、特開昭60−121885号)などが実際に用いられていた
り、提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上述の従来例では、それらのどのノイ
ズ低減方式をとるにせよ、ノイズが減少する代償とし
て、高周波成分が減少するとか、波形歪が増大すると
か、あるいは垂直相関の無い部分で波形歪が増える等の
欠点がある。また、それらは特にノイズ低減量が増す程
ひどくなる。
さらに、そのため円板状の記録媒体(磁気,光ディス
ク等)を角速度一定で回転させ、その記録媒体上に一定
の周波数でFM変調した映像信号を記録する場合には、内
周に行く程記録波長が短くなるので、S/N比(信号対雑
音比)が悪くなるという問題がある。
以上の問題点を図面を参照してさらに詳細に説明す
る。まず、第3図に最も基本的なノイズ低減動作を行う
回路を示し、第4図にその各部での波形を示す。
第4図のS1で示すような波形の信号がLPF(ローパス
フィルタ)121とHPF(ハイパスフィルタ)122に入力す
る。一方の信号はLPF121を経て第4図のS2に示すような
波形の低域信号となり、加算器125に加えられる。もう
一方の信号はHPF122を経て第4図のS3に示すような波形
の高域信号となり、第4図のS3のDに示す範囲で高域信
号の低レベルのスライスをリミッタ123で行うと第4図
の波形S4(a)に示すような信号になる。この信号を加
算器125で信号S2に加えると、第4図S5(a)に示すよ
うな波形の信号が取り出される。波形S5(a)で分るよ
うに、大幅にノイズは低減しているが信号の立上りと立
下り(輪郭部)の高周波部のだれが激しく、鮮明感の無
い画面となる。
一方、リミッタ123におけるスライスレベルをもっと
下げると、リミッタ123の出力波形は第4図のS4(b)
に示すようになり、その最終出力の波形はS5(b)に示
すようになる。この場合、ノイズの軽減度は小さいが、
波形歪は小さいので鮮明感は比較的高い。
以上は最も基本的なノイズ低減回路を示した場合であ
るが、最近はこの回路に対してさらに各種の改良がなさ
れており、ノイズ低減の程度は大部良くなっている。し
かし、それでも、ノイズの軽減を大きくすれば、第4図
のS5(a)に示すように、波形歪が目立ち、また波形歪
が目立たないようにすれば、第4図のS5(b)に示すよ
うに、ノイズの軽減度は減るという関係にあることに変
わりは無い。
さて、静止画像の記録再生を行うスチルビデオは、2
インチの磁気円板に同心円状に50フィールドの静止画像
信号をFM変調して記録するものであり、輝度についてい
えば6MHz〜7.5MHzをシンクチップ〜ホワイトピークとし
てFM記録し、また、色信号については色差線順次化した
後、約1MHzを中心にFM変調して記録する。そこで、周波
数的にはほぼ同じ状態のものを同心円の外側から内側へ
記録していくことになる。その結果、記録波長は外周程
長くなり、内周程短くなる。
よく知られているように、記録波長が短くなれば電磁
変換系のC/N比(搬送波対雑音比)は劣化し、従って記
録・再生された画像信号のS/N比も劣化する。そのた
め、現時点では磁気円板の最外周では十分な画質が得ら
れるものの、中心部に近づくほど画質が劣化し、最内周
では明らかに輝度信号におけるS/N比が不足している。
また、高精細化するためにキャリアアップなどを行え
ば、その状態は特にきわ立ってくる。
そこで、本発明は、上述の問題点に鑑み、円盤状記録
媒体上の情報信号の再生に際して、各再生トラック位置
に対して過不足なく最適なノイズ低減処理を施すことが
でき、視覚上ノイズ低減処理による歪が見えない限界ま
でノイズ低減処理をかけてS/N比を向上させることので
きる情報信号再生装置を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] かかる目的を達成するため、本発明の情報信号再生装
置は、円盤状の記録媒体上の複数のトラックに記録され
た情報信号を再生する装置であって、再生された情報信
号より第1の周波数成分を有する第1の信号と前記第1
の周波数成分とは異なる第2の周波数成分を有する第2
の信号とを抽出する抽出手段と、再生時に再生トラック
位置を検出する検出手段と、前記抽出手段により抽出さ
れる第1の信号に対して、前記検出手段で検出された前
記再生トラック位置に対応した係数を乗算し、出力する
第1の係数乗算手段と、前記第1の係数乗算手段から出
力される信号のレベルを制限し、出力するリミッタ手段
と、前記リミッタ手段より出力される信号に対して、前
記検出手段で検出された前記再生トラック位置に対応し
た係数を乗算し、出力する第2の係数乗算手段と、前記
抽出手段により抽出される第2の信号に前記第2の係数
乗算手段より出力される信号を加算し、出力する加算手
段とを具備したものである。
[作 用] 上述の構成により、各再生トラックより得られる再生
情報信号に対して最適のノイズ低減処理を施すことがで
きると共に、視覚上ノイズ低減処理による歪が見えない
限界までノイズ低減処理をかけることができるようにな
る。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明を適用したスチルビデオ再生装置の回
路構成例を示す。本図において、100は磁気ディスク、
あるいは光ディスクのような円板上の記録媒体であり、
モータ115により回転し、その回転はモータサーボ装置1
4により制御される。101は記録媒体100に記録された画
像信号等の記録信号を再生するヘッドであり、ヘッド送
り機構116により送られ、その送りはシステムコントロ
ーラ117により制御される。また、システムコントロー
ラ117は記録媒体100のトラックナンバーを検出し、その
位置情報をヘッドの位置情報信号として出力する。
103はトランス102を介してヘッド101に接続されてい
る前置増幅器(プリアンプ)であり、プリアンプ104の
出力再生信号はHPF104とLPF107とに送られる。HPF104に
はFM復調器105とデエンファシス回路106とが接続し、デ
エンファシス回路106は周知のように記録装置(図示し
ない)のプリエンファシス回路と逆特性を持つ。他方、
LPF107にはFM復調器108,デエンファシス回路109、色差
同順次化処理回路110および平衡変調器112が接続されて
いる。111は同期信号分離回路(シンクロセパレーショ
ン回路)であり、デエンファシス回路106から得られる
信号から同期信号を分離して色差同次化処理回路110に
供給する。
120はデエンファシス回路106に接続する本発明に係る
ノイズ低減処理を行うノイズ低減回路であり、LPF121,H
PF122,リミッタ123および加算器125の基本回路の他に、
コントローラ124を有する。コントローラ124は上述のシ
ステムコントローラ117から送られるトラック位置(ト
ラックナンバ)を示すヘッド位置情報信号に基づいて、
リミッタ123のノイズスライスレベルを連続的に変化さ
せる。すなわち、コントローラ124はノイズ低減量を記
録媒体100の外周側で弱く、内周側で強くなるように上
述のノイズスライスレベルを決定する。113は加算器で
あり、ノイズ低減回路120の出力と平衡変調器112の出力
とを合成して、再生されたビデオ信号として出力する。
次に、第1図に示した実施例の動作を説明する。
以上の構成において記録媒体100からヘッド101によっ
て読み出された信号は、プリアンプ103を経てHPF104お
よびLPF107に送られる。
LPF107を出たFM変調された色差線順次の色信号は、FM
復調器108に送られて復調された後、デエンファシス回
路109を経由してベースバンドの色差線順次色信号が得
られる。この色差線順次色信号を色差同次化処理回路11
0で周知の色差同次化の処理(補間フィルタ処理)を施
した後、平衡変調器112で3.58MHz(色副搬送波周波数)
で平衡変調し、ノイズ低減回路120でノイズ低減処理を
施されてきた信号y+sと加算器113で合成され、合成
ビデオ信号となり出力される。
なお、輝度信号については、HPF104により分離された
後、FM復調器105で復調され、デエンファシス回路106で
もとの信号に補正される。デエンファシス回路106の出
力信号はノイズ低減回路120でノイズ低減処理を施され
た後、加算器113で上述のように平衡変調され形成され
た色信号が加えられて合成ビデオ信号となり出力され
る。
ノイズ低減回路120では、上述のようにリミッタ123が
コントローラ124に接続され、コントローラ124には、シ
ステムコントローラ117からヘッド位置情報信号が送ら
れてくるので、そのヘッド位置情報信号に基づき、コン
トローラ124はノイズスライスレベルを決める。この
際、トラック位置でほぼC/N比が決まり、従ってS/N比が
決まるので、そのトラック位置の情報で適切なリミッタ
123のスライスレベルを決めてやれば、極めて望ましい
ノイズ低減量を設定することが出来る。
さらに、第2図を参照して上述のノイズ低減回路120
を詳細に説明する。
システムコントローラ117からのヘッドの位置情報信
号は最大50Tr(トラック)であるので、6bit(ビット)
の信号としてROM(リードオンリメモリ)204に入力され
る。ROM204には、あらかじめテーブルが形成されてお
り、ゲインコントロール増幅器201と203のゲイン(増幅
率)が各トラック位置で最適な値になるようにヘッド位
置情報信号に応じたゲインに変換できるようになってい
る。
また本例では、ROM204の出口は8ビットになってい
る。ROMで構成するのであれば原理的にはどんなノイズ
低減特性もつくれることになる。ROM204の出力データを
ディジタルアナログ(D/A)変換器205でD/A変換し、そ
の直流電圧によってゲインコントロール増幅器201およ
び203のゲインをコントロールし、これにより等価的に
リミッタ202のスライスレベルをコントロールする。勿
論、スライス回路としてシリコンダイオードを用い、バ
イアス電流をコントロールすることによりスライスレベ
ルを可変するようにしてもよい。
第5図は本発明の他の実施例の要部構成を示す。本図
に示すように、第2図のようなROM204を用いるのではな
く、非線形回路301を用いてD/A変換器301により位置情
報信号をアナログの信号とした後、該信号のレベルに応
じて非線形回路302でゲインコントロール増幅器201,203
をアナログ的に制御するようにしてもよい。
また、記録媒体100に対する画像信号の記録モードが
複数存在する場合、例えば通常よりも高い周波数の搬送
波信号を用いて画像信号をFM変調し記録するキャリアア
ップ記録モードがある時などは、第6図に示すように、
ROM204の入力にキャリアアップのON/OFF用の1bitを加
え、キャリアアップのON/OFFによりスライス特性を変え
るようにすればよい。
またさらに、例えば「個人の好み」でノイズ低減処理
の特性を例えば4段階に切替えたいなどという時には、
第7図に示すように、ROM204の入力に特性調整用の2bit
を加え、該特性調整データによりスライス特性を変える
ようにすればよい。
また、ノイズ低減回路の形としては、スライス回路を
用いたものであれば基本的に本発明を適用することがで
きる。なお、ノイズ低減回路の例として上述の実施例で
は加算形で述べたが減算形でも全く同様の効果が得られ
る。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、円盤状の記録
媒体上の情報の再生に際して各再生トラック位置に対し
て過不足なく最適のノイズ低減処理を施すことができ、
視覚上ノイズ低減処理による歪みが見えない限界までノ
イズ低減処理をかけてS/N比を向上させることができる
情報信号再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用したスチルビデオ再生装置の回路
構成例を示すブロック図、 第2図は第1図のノイズ低減回路の詳細な回路構成例を
示すブロック図、 第3図は従来からのノイズ低減回路の構成を示すブロッ
ク図、 第4図は第3図の各部の波形を示す波形図、 第5図,第6図および第7図はそれぞれ本発明実施例の
ノイズ低減回路の変形例を示すブロック図である。 100……記録媒体、 101……ヘッド、 116……ヘッド送り機構、 117……システムコントローラ、 120……ノイズ低減回路、 121……LPF、 122……HPF、 123……リミッタ部、 124……コントローラ、 125……加算器、 201,203……ゲインコントローラ増幅器、 202……リミッタ、 204……ROM、 205……D/A変換器、 301……非線形回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円盤状の記録媒体上の複数のトラックに記
    録された情報信号を再生する装置であって、 再生された情報信号より第1の周波数成分を有する第1
    の信号と前記第1の周波数成分とは異なる第2の周波数
    成分を有する第2の信号とを抽出する抽出手段と、 再生時に再生トラック位置を検出する検出手段と、 前記抽出手段により抽出される第1の信号に対して、前
    記検出手段で検出された前記再生トラック位置に対応し
    た係数を乗算し、出力する第1の係数乗算手段と、 前記第1の係数乗算手段から出力される信号のレベルを
    制限し、出力するリミッタ手段と、 前記リミッタ手段より出力される信号に対して、前記検
    出手段で検出された前記再生トラック位置に対応した係
    数を乗算し、出力する第2の係数乗算手段と、 前記抽出手段により抽出される第2の信号に前記第2の
    係数乗算手段より出力される信号を加算し、出力する加
    算手段とを具備したことを特徴とする情報信号再生装
    置。
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