JP2657831B2 - 化合物の新規な製造方法 - Google Patents

化合物の新規な製造方法

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JP2657831B2 JP19075288A JP19075288A JP2657831B2 JP 2657831 B2 JP2657831 B2 JP 2657831B2 JP 19075288 A JP19075288 A JP 19075288A JP 19075288 A JP19075288 A JP 19075288A JP 2657831 B2 JP2657831 B2 JP 2657831B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D473/00Heterocyclic compounds containing purine ring systems

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は製薬上活性な化合物の製造に有用な中間体で
ある新規な化合物を製造する化学的方法に関しさらにそ
の方法に用いられる新規な中間体に関する。
〔従来の技術〕
ヨーロツパ特許公開第0141927及び0182024号明細書は
特に式(A) (式中Xは水素,ヒドロキシル,塩素,C1〜6アルコキ
シ又はフエニルC1〜6アルコキシでありRa及びRbはア
シル及びそのホスフエート誘導基を含む水素である) の化合物を記載している。
上述の明細書は式(A)の化合物を製造する方法を開
示しておりその方法は式(B) (式中Yは塩素,ヒドロキシル,C1〜6アルコキシ,フ
エニルC1〜6アルコキシ又はアミノでありそしてZは
塩素,アミノ又はアシルアミノである) の化合物を含むプリン誘導体と式(C) (式中Rc及びRdはそれぞれ独立してアシルであるか又は
一緒になつて環状アセタール又は環状カーボネート基を
形成しそしてQは脱離基例えば塩素,臭素又は沃素好ま
しくは沃素である) の化合物とを反応させることを含む。
この方法は式(C)の化合物が容易に入手されずそし
て多段階合成を経て個々に製造されねばならない不利益
を有する。
〔発明の概要〕
式(A)の化合物を製造する新しい方法が見い出され
それは式(C)の中間体の代りに容易に入手しうるか又
は容易に製造される原料を用いる。
本発明によれば式(A) (式中Xは水素,ヒドロキシル,塩素,C1〜6アルコキ
シ又はフエニルC1〜6アルコキシであり;そしてRa
びRbは水素又はアシル又はそのホスフエート誘導基であ
る) の化合物の製造において、 (i) 式(II) (式中R2は水素,ヒドロキシル,塩素,C1〜6アルコキ
シ,フエニルC1〜6アルコキシ又はアミノであり;そ
してR3はハロゲン,C1〜6アルキルチオ,C1〜6アルキ
ルスルホニル,アジド,アミノ基又は保護されたアミノ
基である) の化合物と (a) 式(III) (式中R4及びR5は独立して水素,C1〜6アルキル又はフ
エニルであるか又はR4及びR5は一緒になつてC5〜7
クロアルキルである) の化合物とを反応させて式(IV) の化合物を得るか又は (b) 式(V) (式中Lは脱離基でありR1は式(I)について規定した
通りである) の化合物とを反応させて式(VI) の化合物を得て 次に式(IV)の中間体化合物をエステル交換反応を経
て式(I)の化合物に転化するか又は式(VI)の中間体
化合物を脱カルボキシル化を経て式(I)の化合物に転
化しそして必要又は所望に応じ可変基R1,R2及びR3をR1,
R2及びR3の他の基に分子内転化することよりなる式
(I) (式中R1はC1〜6アルキルであるか又はそのフエニル
基が任意に置換されていてもよいフエニルC1〜6アル
キルでありR2及びR3は前記同様である) の化合物を製造し; (ii) 可変基R3がアミノ以外のときアミノに転化し、
エステル基CO2R1をCH2OHへ還元しそして任意にアシル又
はそのホスフエート誘導基を形成してもよくさらに必要
又は所望に応じ式(I)の化合物の可変基R2を式(A)
の化合物の可変基Xへ転化することよりなる式(A)の
化合物を製造する方法が提供される。
本明細書で用いられるとき用語C1〜6アルキルはア
ルキル部分が線状又は枝分れしており望ましくは1〜4
個の炭素原子を含みそして好ましくはメチルである基を
含む。任意に置換されているときフエニルの置換基は1
又は2個のヒドロキシル,C1〜6アルキル,C1〜6アル
コキシ及びハロゲン例えば弗素,塩素,臭素及び沃素を
含む。
式(A)の化合物のXに関する基は水素,ヒドロキシ
ル及びC1〜6アルコキシ例えばメトキシを含む。Xが
ヒドロキシルのとき式(A)の化合物は1種より多い互
変異性体の形で存在することは理解されよう。
式(A)の化合物のRa及びRbの値は水素及びアシル例
えばC2〜5アルカノイル例えばアセチルを含む。
式(I)の化合物のR1の基はC1〜4アルキル例えば
メチル及びエチルを含む。
式(I)の化合物のR2の基は水素,塩素及びC1〜4
アルコキシ例えばメトキシを含む。
R3が保護されたアミノ基のときR3の適当な基はC
2〜5アルカノイルアミノ例えばアセチルアミノ又はピ
バロイルアミノ,アローイル例えばベンゾイル及びアリ
ールメチル例えばベンジルを含む。
式(I)の化合物のR3の基はアミノ,ハロゲン例えば
塩素そして保護されたアミノ例えばC2〜5アルカノイ
ルアミノ例えばアセチルアミノを含む。
式(II)の化合物のR2が水素のときR3の例はハロゲン
例えば塩素及びアミノを含む。式(II)の化合物のR2
塩素のときR3の例はハロゲン例えば塩素,アミノ及びア
セチルアミノを含む。好ましくは式(II)の化合物のR2
は塩素であり式(II)の化合物のR3はアミノである。
方法の変法(a)において式(III)の化合物のR4
びR5に関する基は水素,C1〜4アルキル例えばメチル,
フエニル及びシクロヘキシルを含む。好ましくはR4及び
R5の両者がメチルであるか又はR4及びR5の一つが水素で
あつて他がフエニル,C1〜4アルキル例えばメチルであ
るか又はR4とR5は一緒になつてシクロヘキシルである。
方法の変法(b)において式(V)の化合物の脱離基
Lは適当にはハロゲン原子好ましくは臭素である。可変
基R1は好ましくは基CO2R1が脱カルボキシル化により式
(VI)の中間体化合物から容易に置換されるように選ば
れる。好ましくはR1はエチル基である。
式(II)の化合物と式(III)の化合物との反応〔方
法の変法(a)による〕又は式(II)の化合物と式
(V)の化合物との反応〔方法の変法(b)による〕は
0℃から溶媒の沸点に及ぶ温度範囲で無機又は有機の塩
基の存在下不活性溶媒例えばジメチルホルムアミド,ジ
メチルスルホキシド又はアセトニトリル好ましくはジメ
チルホルムアミド中で行われうる。無機の塩基の例はア
ルカリ金属水素化物,アルカリ金属炭酸塩例えば炭酸ナ
トリウム又はカリウムそして好ましくは炭酸カリウムを
含む。適当な有機塩基は1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕
ウンデク−7−エン及びテトラメチルグアニジンであ
る。それぞれ方法の変法(a)及び(b)による式(I
V)及び(VI)の中間体化合物の製造に選択される反応
条件は塩としてのこれら中間体化合物の単利を生じさせ
る。例えば方法の変法(a)におけるアルカリ金属炭酸
塩の使用は対応するアルカリ金属塩としての式(IV)の
中間体化合物の単離を生じさせうる。
式(I)の化合物は従来の条件下例えば酸触媒反応を
経て式(VII) R1−OH (VII) (式中R1は式(I)で規定した通りである) の適切なアルコールによる式(IV)の化合物のエステル
交換反応により得られうる。有利にはC1〜6脂肪族ア
ルコール例えばメチルアルコール又はエチルアルコール
が用いられる。不活性溶媒がもし必要ならば転化されう
る。
反応は外界温度からアルコール又は不活性溶媒(もし
存在するならば)の沸点に及ぶ温度で行われうる。
一方式(I)(式中R2がOR1である)の化合物は式(V
II)のアルコールによる処理を経て式(IV)(式中R2
塩素である)の化合物から直接得られエステル交換反応
及び基OR1による塩素の置換は同じ反応を生ずる。
式(I)の化合物は式(VI)の中間体化合物のモノ脱
カルボキシ化により得られうる。脱カルボキシル化は従
来の条件例えば溶媒例えばエタノール又はテトラヒドロ
フラン中塩基例えばナトリウムエトキシドの存在下外界
温度で撹拌することにより行われうる。
式(I)(式中R2が塩素である)の化合物(方法の変
法(b)により製造)は前述の如く式(VII)のアルコ
ールにより処置されて式(I)(式中R2がOR1である)
の化合物を生ずる。方法の変法(b)により製造される
式(I)の化合物のR1がエステル交換されて式(VII)
のアルコールとの反応を経てR1の他の基となりうること
は理解されよう。
R2が塩素である式(IV)及び式(VI)の中間体化合物
は好ましくアルコール型溶媒好ましくはメタノール又は
エタノール中で水素又は水素源例えばぎ酸アンモニウム
の存在下貴金属触媒例えば木炭上のパラジウムを用いる
接触還元によりR2が水素である式(IV)及び式(VI)の
中間体化合物をそれぞれ生じさせる。
式(I)の化合物の可変基R3はプリン化学で従来行わ
れている方法を用いてR3の他の基へ転換されうる。例え
ばアミン保護基例えばアリールメチルは水素化分解によ
り除去されうる。式(IV)及び(VI)の中間体化合物に
前述の如く水素化分解反応を実施するとき保護基はこの
中間段階で除去されるだろう。同様に可変基R3は接触還
元によりアジドをアミノへ転化されR3ハロゲン,アルキ
ルチオ又はアルキルスルホニル基は例えばアンモニアを
用いるアミノ分解によりR3アミノ基へ転化されうる。
可変基R1及びR2はもち論可変基R3の分子内転化につい
て選択された反応条件を受けやすい。行われる方法の変
法〔(a)又は(b)〕そして必要又は所望ならば可変
基の変換が行われる反応順序の段階は式(I)の化合物
に要求される可変基R1,R2及びR3に適するように選ばれ
うることは当業者に明らかであろう。
式(I),(IV)及び(VI)の化合物は新規な化合物
でありそして本発明の一部を形成する。式(I),(I
V)及び(VI)の化合物は塩及び溶媒和物例えば水和物
を形成しそして本発明は又これらの形を包含する。式
(III)の化合物の或るものは周知の化合物である。式
(III)(式中R3及びR4がメチルである)の化合物は
「オーガニツク・シンテセス(Organic Syntheses)」6
0巻,66ページに記載された方法に従つて製造されうる。
式(III)の他の化合物は同様な方法により製造されう
る。式(VII)のアルコールは周知の化合物であるか又
は式(VII)の周知の化合物を製造するのに用いられる
のと同様な方法により製造される。
式(V)の或る化合物は周知の化合物である。式
(V)(式中Lが臭素でありR1がエチルである)の化合
物はH.ラポポルト(Rapoport)ら〔「ジヤーナル・オブ
・オーガニツク・ケミストリー(Journal of Organic C
hemistry)」44巻,3492ページ(1979年)〕により記載
された方法に従つて市販のトリエチルメタントリカルボ
キシレートから製造されうる。式(V)の他の化合物は
同様な方法により製造される。メタントリカルボキシレ
ート誘導体は対応するマロン酸誘導体から標準の方法に
より製造されうる。
式(II)のプリン誘導体は一般に周知の化合物であり
そしてそれらの製造はプリン化学に関する従来の技術に
記載されている。式(II)(式中R2が塩素でありR3がア
ミノ基である)の化合物は2−アミノ−6−クロロプリ
ンでありヨーロツパ特許公開0141927号明細書に開示さ
れている実施例の方法で利用される。
式(I)(式中R2が水素,ヒドロキシル,塩素,C
1〜6アルコキシ又はフエニルC1〜6アルコキシであ
りそしてR3がアミノ基である)の化合物は例えばナトリ
ウムボロヒドリツドを用いて従来の条件下で還元されて
式(A)(式中Xが水素,ヒドロキシル,塩素,C1〜6
アルコキシ又はフエニルC1〜6アルコキシでありそし
てRa及びRbが水素である)の化合物となりうる。式
(A)(式中XがヒドロキシルでありRa及びRbが水素で
ある)の化合物は式(A)(式中xがC1〜6アルコキ
シ又はフエニルC1〜6アルコキシでありRa及びRbが水
素である)の化合物から従来の加水分解の条件例えば水
酸化ナトリウム水溶液中で得られる。式(A)(式中X
が水素又はヒドロキシルでありRa及びRbが水素である)
の化合物はヨーロツパ特許公開第0182024及び0141927号
明細書に記載された方法に従つて式(A)の他の化合物
に転化されうる。
〔実施例〕
下記の参考例及び実施例は本発明の方法及び新規な化
合物を説明する。式(A)の化合物の製造における本発
明の新規な化合物の使用は説明のために含まれる。
参考例1 2−アミノ−6−クロロ−9−〔1−(2,2−ジメチル
−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン−5−イル)エト−2
−イル〕プリンカリウム塩 N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中の2−アミノ
−6−クロロプリン(0.5g,2.94mモル),6,6−ジメチル
−5,7−ジオキサスピロ〔2,5〕オクタン−4,8−ジオン
(0.5g,2.94mモル)及び炭酸カリウム(0.49g,3.53mモ
ル)の混合物を1晩乾燥窒素下室温で撹拌した。t.l.c.
〔クロロホルム/メタノール(2:1)〕は2種の生成物
(rf=0.21,0.34)を示した。混合物を過し液を蒸
発させると油が残りそれをジクロロメタン(5ml)によ
り処理してクリーム色の固体を得た。固体をクロロホル
ム/メタノール(3:1)(7.8ml)に溶解しシリカ(125
g)のクロマトグラフイ(溶離液=クロロホルム/メタ
ノール(3:1)次第に(1:1)に増加)にかけて表題化合
物〔0.51g,46%,rf(クロロホルム/メタノール(2:
1))=0.34〕及び2−アミノ−6−クロロ−7−〔1
−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン−
5−イル)エト−2−イル〕プリンカリウム塩〔0.23g,
21%,rf=(クロロホルム/メタノール(2:1)=0.21〕
を得た。表題化合物の1H n.m.r,(CD3OD):δ1.50(s,
6H,−C ),2.72(t,2H,3JHH=8Hz,−C −),4.
20(t,2H,3JHH=8Hz,>NC −),8.05(s,1H,
8)。
分解が290℃で生ずる。
参考例2 2−アミノ−9−〔1−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキ
サン−4,6−ジオン−5−イル)エト−2−イル〕プリ
ン カリウム塩 メタノール(15ml)中の2−アミノ−6−クロロ−9
−〔1−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジ
オン−5−イル)エト−2−イル〕プリン カリウム塩
(200mg,0.53mモル),ぎ酸アンモニウム(148mg,2.34m
モル)及び木炭上の10%パラジウム(80mg)の混合物を
3時間乾燥窒素下還流加熱した。t.l.c.〔クロロホルム
/メタノール(2;1)〕は1点(rf=0.15)を示した。
混合物を過し液を蒸発させるとガムを残つた。物質
をさらに精製しなかつた。1 Hn.m.r.(D2O):δ1.45(s,6H,−C ),2.65(t,2
H,3JHH=8Hz,−C −),4.20(t,2H,3JHH=8Hz,>NC
−),8.05(s,1H,−8),8.50(s,1H,−6)。
参考例3 6−フエニル−5,7−ジオキサスピロ〔2.5〕オクタン−
4,6−ジオン 室温で撹拌した無水酢酸(0.86g,8.45mモル)及びベ
ンズアルデヒド(0.81g,7.63mモル)の混合物中のシク
ロプロパン−1,1−ジカルボン酸(1.0g,7.69mモル)の
懸濁液に濃硫酸の1滴を加えた。懸濁液は直ちに淡褐色
の溶液となりそれは2分後にピンク色の固体となつた。
反応混合物を水(100ml)とジクロロメタン(2×100m
l)との間に分配した。合わせた有機抽出物を乾燥(MgS
O4)し過し蒸発させると白色の固体が残りそれをエー
テル/ヘキサン(1:1)(15ml)により処理して白色の
固体(0.70g,42%)を得た。rf〔エーテル/ヘキサン
(3:2)〕=0.40,mp131〜131.5℃。1 H n.m.r(CDCl3):δ1.90(s,4H,−C −),6.80
(s,1H,−O−CPhO−),7.45(brs,5H,−C6 )。
参考例4 2−アミノ−6−クロロ−9−〔1−(2−フエニル−
1,3−ジオキサン−4,6−ジオン−5−イル)エト−2−
イル〕プリンカリウム塩 N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中の2−アミノ−
6−クロロプリン(0.23g,1.36mモル),6−フエニル−
5,7−ジオキサスピロ〔2.5〕オクタン−4,8−ジオン
(0.30g,1.37mモル)及び炭酸カリウム(0.22g,1.59mモ
ル)の混合物を1晩乾燥窒素下室温で撹拌した。t.l.c.
〔クロロホルム/メタノール(2:1)〕は2種の生成物
を示した。rf=0.45,0.55。混合物を過しそして液
を蒸発させて油が残りそれをジクロロメタン(15ml)に
より処理してクリーム色の固体を得た。固体をシリカ
(65g)のカラムクロマトグラフイ〔溶離液=ジクロロ
メタン/メタノール(4:1)次第に(1:1)に増大〕によ
り精製して表題化合物〔0.21g,36%,rf〔クロロホルム
/メタノール(2:1)〕=0.55〕及び2−アミノ−6−
クロロ−7−〔1−(2−フエニル−1,3−ジオキサン
−4,6−ジオン−5−イル)エト−2−イル〕プリンカ
リウム塩〔0.14g,24%,rf〔クロロホルム/メタノール
(2:1)〕=0.45〕を得た。表題化合物の1H n.m.r.(D6
−DMSO):δ2.55(m,2H,−C −),4.20(m,2H,>N
C −),6.80(brs,2H,−N ),7.50(brs,6H,−C
6 +−OCPhO−),8.10(s,1H,−8)。
参考例5 5,12−ジオキサジスピロ〔2.2.5.2〕トリデカン−4,13
−ジオン シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸(13.0g,0.10mモ
ル),シクロヘキサノン(10.8g,0.11モル),無水酢酸
(11.2g,0.11モル)及び濃硫酸(5滴)の混合物を0.5
時間室温で撹拌した。混合物は直ちに濃赤色の溶液とな
り次に紫色に濃くなつた。反応混合物を水(100ml)と
エーテル(2×100ml)との間に分配した。合わせた有
機抽出物を塩水(50ml)により洗い乾燥(MgSO4)し
過し蒸発させて紫色の油プラス若干の固体が得られた。
この混合物をシリカのカラムクロマトグラフイ〔溶離液
=エーテル/ヘキサン(4:1)〕により精製して無色の
結晶として表題化合物を得た。2.70g,13%,mp134.5〜13
5℃。1 H n.m.r(CDCl3):δ1.35−2.18(m,10H,シクロヘキ
シル−C −),1.93(s,4H,シクロプロピル−C
−)。
参考例6 2−アミノ−6−クロロ−9−〔1−〔1,5−ジオキサ
スピロ〔5.5〕ウンデカン−2,4−ジオン−3−イル〕エ
ト−2−イル〕プリンカリウム塩 N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中の2−アミノ
−6−クロロプリン(0.80g,4.72mモル),5,12−ジオキ
サスピロ〔2.2.5.2〕トリデカン−4,13−ジオン(1.0g,
4.80mモル)及び炭酸カリウム(1.0g,7.23mモル)の混
合物を36時間乾燥窒素下室温で撹拌した。混合物を過
し液を蒸発させて濃い泡(2.7g)が得られそれは1H
n.m.r.分析によりそれぞれ2;1の比の表題化合物及び2
−アミノ−6−クロロ−7−〔1−〔1,5−ジオキサス
ピロ〔5.5〕ウンデカン−2,4−ジオン−3−イル)エト
−2−イル〕プリンカリウム塩の混合物であることが示
された。
表題化合物の1H n.m.r(D6−DMSO):δ1.25−2.25(m,
10H,シクロヘキシル−C −),3.02(m,2H,−C
−),3.78(t,2H,3JHH=8Hz,>NC −),6.77(brs,2
H,−N ),8.13(s,1H,−8)。
参考例7 2−アセチルアミノ−6−クロロ−9−〔1−〔2,2−
ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン−5−イル)
エト−2−イル〕プリンカリウム塩 N,N−ジメチルホルムアミド(25ml)中の2−アセチ
ルアミノ−6−クロロプリン〔W.A.ボウルズ(Bowle
s),F.H.シユナイダー(Schneider),L.R.ルイス(Lewi
s)及びR.K.ロビンス(Robins)「J.メド.ケム.(Me
d.Chem.)」,471,(1963)〕(1.0g,4.72mモル),6,6
−ジメチル−5,7−ジオキサスピロ〔2.5〕オクタン−4,
8−ジオン(0.80g,4.70mモル)及び炭酸カリウム(0.78
g,5.64mモル)の混合物を1晩乾燥窒素下室温で撹拌し
た。t.l.c.〔クロロホルム/メタノール(2;1)〕は2
種の生成物を示した。rf=0.50,0.65。混合物を過し
液を蒸発させて淡褐色のガムが残りそれをジクロロメ
タン(30ml)により処理して淡黄色の固体(2.0g)を得
てそれは1H n.m.r.分析によりそれぞれ3:2の比の表題化
合物及び2−アセチルアミノ−6−クロロ−7−〔1−
(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン−5
−イル)エト−2−イル〕プリンカリウム塩の混合物で
あることが示された。
表題化合物の1H n.m.r,(D6−DMSO):δ1.40(s,6H,−
),2.25(s,3H,−COC ),2.65(t,2H,3JHH=8
Hz,−C −),4.20(t,2H,3JHH=8Hz,>NC −),
8.35(s,1H,−8)。
参考例8 2−アミノ−9−〔1−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキ
サン−4,6−ジオン−5−イル)エト−2−イル〕プリ
ンカリウム塩 N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中の2−アミノプ
リン〔A.アルバート(Albert)及びD.J.ブラウン(Brow
n)「J.ケム.ソサ(Chem.Soc.)」2060,(1954)〕(2
00g,1.48mモル),6,6−ジメチル−5,7−ジオキサスピロ
〔2.5〕オクタン−4,8−ジオン(252mg,1.48mモル)及
び炭酸カリウム(245mg,1.77mモル)の混合物を1晩乾
燥窒素下室温で撹拌した。t.l.c.〔クロロホルム/メタ
ノール(2:1)〕は2種の生成物を示した。rf=0.23,0.
33。混合物を蒸発させそして残渣をシリカ(25g)のカ
ラムクロマトグラフイ〔溶離液=クロロホルム/メタノ
ール(2:1)〕により精製して表題化合物(250mg,49
%),rf〔クロロホルム/メタノール(2:1)〕=0.33及
び2−アミノ−7−〔1−(2,2−ジメチル−1,3−ジオ
キサン−4,6−ジオン−5−イル)エト−2−イル〕プ
リンカリウム塩(150mg,29%),rf〔クロロホルム/メ
タノール(2:1)〕=0.23を得た。
表題化合物の1H n.m.r.(D6−DMSO):δ1.35(s,6H,−
),2.52(t,2H,3JHH=8Hz,−C −),4.20
(t,2H,3JHH=8Hz,>NC −),8.05(s,1H,−8),
8.60(s,1H,−6)。
参考例9 2−クロロ−9−〔1−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキ
サン−4,6−ジオン−5−イル)エト−2−イル〕プリ
ンカリウム塩 N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中の2−クロロプ
リン〔J.A.モントゴメリー(Montgomery)「J.Am.ケ
ム.ソサ.(Chem.Soc.)」78,1928(1956)〕(229mg,
1.48mモル),6,6−ジメチル−5,7−ジオキサスピロ〔2.
5〕オクタン−4,8−ジオン(252mg,1.48mモル)及び炭
酸カリウム(245mg,1.77mモル)の混合物を66時間乾燥
窒素下室温で撹拌した。t.l.c.〔クロロホルム/メタノ
ール(2:1)〕は1点を示した。rf=0.45。混合物を蒸
発させそして残渣をシリカ(35g)のカラムクロマトグ
ラフイ〔溶離液=ジクロロメタン/メタノール(9:1)
次第に(1:1)に増大〕により精製して白色の固体(340
mg)が得られそれは1H n.m.r.分析によりそれぞれ3;2の
比の表題化合物及び2−クロロ−7−〔1−(2,2−ジ
メチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン−5−イル)エ
ト−2−イル〕プリンカリウム塩の混合物であることが
示された。
表題化合物の1H n.m.r.(D6−DMSO):δ1.55(s,6H,−
),2.60(m,2H,−C −),4.45(m,2H,>NC
−),8.60(s,1H,−8),9.10(s,1H,−6)。
参考例10 2,6−ジクロロ−9−〔1−(2,2−ジメチル−1,3−ジ
オキサン−4,6−ジオン−5−イル)エト−2−イル〕
プリンカリウム塩 N,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中の2,6−ジクロ
ロプリン(米国特許第3,314,938号明細書,1967年)(95
mg,0.50mモル),6,6−ジメチル−5,7−ジオキサスピロ
〔2.5〕オクタン−4,8−ジオン(85mg,0.50mモル)及び
炭酸カリウム(83mg,0.60mモル)の混合物を1晩乾燥窒
素下室温で撹拌した。t.l.c.〔クロロホルム/メタノー
ル(2:1)〕は1点を示した。rf=0.55。混合物を蒸発
させ残渣を水(10ml)とジクロロメタン(5ml)との間
に分配した。水性層を蒸発させると淡褐色のガムが得ら
れそれをシリカ(25g)のカラムクロマトグラフイ〔溶
離液=クロロホルム/メタノール(4:1)次第に(2:1に
増大〕により精製して無色のガラス状物質(150mg)を
得てそれは1H n.m.r.分析によりそれぞれ3:2の比の表題
化合物及び2,6−ジクロロ−7−〔1−(2,2−ジメチル
−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン−5−イル)エト−2
−イル〕プリンカリウム塩の混合物であることが示され
た。
表題化合物の1H n.m.r.(D2O):δ1.45(s,6H,−C
),2.60(m,2H,−C −),4.30(m,2H,>NC
−),8.45(s,1H,−8)。
参考例11 2−アミノ−6−クロロ−9−(エチル2,2−ジカルボ
エトキシブタノエート−4−イル)プリン エチル 4−ブロモ−2,2−ジカルボエトキシブタノエ
ート(93g)をN,N−ジメチルホルムアミド(1dm3)中の
2−アミノ−6−クロロプリン(47g)及び無水炭酸カ
リウム(57g)の撹拌した混合物に加えそして得られた
混合物を1晩40℃で撹拌した。反応混合物を過し液
を蒸発させた。酢酸エチル(100cm3)を残渣に加え溶液
を水(3×500cm3)及び塩水(500cm3)により洗つた。
硫酸マグネシウムにより乾燥後溶液を蒸発させて黄色の
固体を得た。t.l.c.(5%メタノール−ジクロロメタ
ン)は2種の生成物を示し(rf=0.42,0.58)N7−及びN
9−アルキル化プリンに相当した。
ブタン−1−オール(350cm3)により再結晶すると43
g(37%)の表題化合物を得た。液のカラムクロマト
グラフイ(シリカ)(溶離液5%メタノール−クロロホ
ルム)によりさらに22g(19%)の所望の物質を得た。m
p107〜108℃。1 H n.m.r.(D6−DMSO):δ1.20(t,9H,−CH2C ),
2.65(t,2H,−C ),4.20(q,6H,−C 2CH3),4.
35(t,2H,>N−C ),6.95(brs,2H,−N ),8.
10(s,1H,−8)。
参考例12 2−アミノ−9−(エチル 2,2−ジカルボエトキシブ
タノエート−4−イル)プリン メタノール(200cm3)中の参考例11におけるように製
造した2−アミノ−6−クロロ−9−(エチル2,2−ジ
カルボエトキシブタノエート−4−イル)プリン(21.4
g),ぎ酸アンモニウム(20g)及び木炭上の5%パラジ
ウム(4g)の混合物を2時間窒素下で還流加熱した。冷
却後混合物を過し液を蒸発させてガムとした。ガム
を水(400cm3)に溶解しクロロホルム(3×200cm3)に
より抽出し合わせた抽出物を硫酸マグネシウムにより乾
燥した。過及び蒸発により油(18.7g,95%)として表
題化合物が得られそれを放置すると徐々に結晶化した。
mp58〜60℃。1 H n.m.r.(D6−DMSO):δ1.20(t,9H,−CH2C ),
2.65(t,2H,−C 2C),4.15(q,6H,−C 2CH3),4.
35(t,2H,>N−C ),6.50(brs,2H,−N ),7.
95(s,1H,−8),8.65(s,1H,−6)。
実施例1 2−アミノ−9−(メチル2−カルボメトキシブタノエ
ート−4−イル)プリン 参考例2からの粗2−アミノ−9−〔1−(2,2−ジ
メチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン−5−イル)エ
ト−2−イル)〕プリンカリウム塩 参考例2の粗2−アミノ−9−〔1−(2,2−ジメチ
ル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン−5−イル)エト−
2−イル)〕プリンカリウム塩を塩化水素により飽和し
たメタノール(10ml)に懸濁し混合物をメタノール(10
ml)により希釈しそして室温で1晩撹拌し透明且無色の
溶液を得た。t.l.c.〔クロロホルム/メタノール(9:
1)〕は1点を示した。rf=0.45。混合物を蒸発させ残
渣を水(20ml)溶解させ溶液を飽和した重炭酸ナトリウ
ム水溶液を用いて中和した。水溶液を次にジクロロメタ
ン(6×25ml)により抽出し合わせた抽出物を硫酸マグ
ネシウムにより乾燥し過し蒸発させて油として表題化
合物を得た。142mg,82%。1 H n.m.r.(CDCl3):δ2.40(q,2H,3JHH=8Hz,−C
−),3.35(t,1H,3JHH=8Hz,>C−),3.65(s,6H,
−C ),4.15(t,2H,3JHH=8Hz,>NC −),5.35
(brs,2H,−N ),7.70(s,1H,−8),8.62(s,1
H,−6)。
実施例2 2−アミノ−6−メトキシ−9−(メチル2−カルボメ
トキシブタノエート−4−イル)プリン 参考例1で製造された2−アミノ−6−クロロ−9−
〔1−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオ
ン−5−イル)エト−2−イル〕プリンカリウム塩(1.
70g,4.50mモル)を塩化水素により飽和したメタノール
(35ml)に懸濁し混合物をメタノール(35ml)により希
釈し1晩室温で撹拌して透明且淡黄色の溶液を得た。t.
l.c.〔クロロホルム/メタノール(9:1)〕は1点を示
した。rf=0.65。混合物を減圧下蒸発させ残渣を水(70
ml)に溶解し溶液を飽和した重炭酸ナトリウム水溶液を
用いて中和した。水溶液を次にジクロロメタン(5×10
0ml)により抽出し合わせた抽出物を硫酸マグネシウム
により乾燥し過し蒸発させて無色の粘稠な油として表
題化合物(1.27g,87%)が得られそのサンプルを水によ
り再結晶させて無色の針状結晶を得た。mp108〜109℃。1 H n.m.r.(CDCl3):δ2.47(q,2H,3JHH=7Hz,−C
−);3.40(t,1H,3JHH=7Hz,>C−);3.75(s,6H,−
CO2C );4.10(s,3H,−OC );4.20(t,2H,3JHH
7Hz,>NC −);4.95(brs,2H,−N );7.60(s,1
H,−8)。
実施例3 2−アミノ−9−(エチル2−カルボエトキシブタノエ
ート−4−イル)プリン エタノール(25cm3)中の参考例12で製造された2−
アミノ−9−(エチル2,2−ジカルボエトキシブタノエ
ート−4−イル)プリン(3.93g)をエタノール(15c
m3)中のナトリウム(0.7g)の溶液に加え混合物を1時
間外界温度で撹拌した。t.l.c.(10%メタノール−クロ
ロホルム)は1点を示した。rf=0.36。反応混合物を希
塩酸(約15cm3)によりpH3に酸性化し溶媒を蒸発させ
た。残渣をジクロロメタン(2×250cm3)により抽出し
そして合わせた抽出物を硫酸マグネシウムにより乾燥し
た。過及び蒸発により黄色の油を得た。
油をジクロロメタン(約10cm3)に溶解しシリカ(100
g)のカラムクロマトグラフイ(溶離液5%メタノール
−ジクロロメタン)にかけて油として表題化合物(1.9
g,59%)が得られそれを外界温度で放置して結晶とし
た。mp65〜66℃。1 H n.m.r.(D6−DMSO):δ1.15(t,6H,−CH3C ),
2.35(q,2H,−C 2CH<),3.50(t,1H,−C<),4.0
5(dq,4H,−C 2CH3),4.20(m,2H,>N−C ),6.
55(brs,2H,−N ),8.05(s,1H,−8),8.60(s,
1H,−6)。
式(A)の化合物の製造 a) 2−アミノ−9−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロ
キシメチルブト−1−イル)プリン 実施例1の化合物である2−アミノ−9−(メチル−
2−カルボメトキシブタノエート−4−イル)プリン
(0.11g,0.38mモル)を乾燥窒素下60℃でt−ブタノー
ル(4.5ml)に溶解した。ナトリウムボロヒドリド(84m
g,2.22mモル)を加え混合物を還流加熱しメタノール
(0.4ml)を2時間かけて徐々に加えた。混合物を冷却
し水(10ml)を加え溶液を希釈塩酸水溶液を用いて中和
した。溶液を蒸発させて白色の固体が得られそれをシリ
カ(20g)のカラムクロマトグラフイ〔溶離液=クロロ
ホルム/メタノール(2:1)〕にかけて白色の固体とし
て表題化合物(50mg,55%)を得た。rf=〔クロロホル
ム/メタノール(2:1)〕=0.40。1 H n.m.r.(D2O):δ1.85(m,3H,−C −+>C
−),3.65(d,4H,3JHH=5Hz,−C 2O−),4.17(t,2H,
3JHH=6Hz,>NC −),8.12(s,1H,−8),8.53
(s,1H,−6)。
b) 2−アミノ−9−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロ
キシメチルブト−1−イル)プリン 実施例3の化合物である2−アミノ−9−(エチル2
−カルボエトキシブタノエート−4−イル)プリン(3.
21g)を60℃でt−ブタノール(100cm3)に溶解した。
ナトリウムボロヒドリド(2.3g)を加え混合物を還流加
熱した。メタノール(10cm3)を激しく撹拌しつつ1時
間かけて滴下した。混合物を冷却し水(150cm3)を加え
溶液を希塩酸を用いて中和した。蒸発後残渣をメタノー
ル(100cm3)により抽出し混合物を過した。液を蒸
発させて黄色のガムが得られt.l.c.(35%メタノール−
クロロホルム)はこれが所望の物質であることを示し
た。rf=0.40。シリカ(100g)のカラムクロマトグラフ
イ〔溶離液=30%メタノール−クロロホルム〕による精
製により黄白色の固体として表題化合物(1.2g,50.5
%)を得た。mp154℃。1 H n.m.r.(D6−DMSO):δ1.45(m,1H,−C<),1.8
0(q,2H,−C 2CH<),3.35(m,2H,−OC ),3.40
(m,2H,−OC −),4.10(t,2H,>N−C ),4.40
(t,2H,−O),6.50(brs,2H,−N ),8.10(s,1
H,−8),8.60(s,1H,−6)。
c) 9−(4−アセトキシ−3−アセトキシメチルブ
ト−1−イル)−2−アミノプリン 乾燥窒素下室温で撹拌された2−アミノ−9−(4−
ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルブト−1−イル)プ
リン(0.13g,0.55mモル)の懸濁液にピリジン(117μ
,1.45mモル)及び4−ジメチルアミノピリジン(5mg,
41μモル)次に無水酢酸(108μ,1.14mモル)を加え
た。混合物を5時間室温で撹拌した。透明且無色の溶液
を得た。t.l.c.〔クロロホルム/メタノール(9:1)〕
は表題化合物である主な生成物を示した。rf=0.40。メ
タノール(5ml)を加え混合物を5分間撹拌し次に蒸発
乾固した。残渣を水(5ml)とクロロホルム(10ml)と
の間に分配した。水性部分をクロロホルム(4×10ml)
により抽出し次に合わせた有機部分を硫酸マグネシウム
により乾燥し過し蒸発させて淡黄色のガラス状物質が
得られそれをシリカ(20g)のカラムクロマトグラフイ
〔溶離液=クロロホルム/メタノール(19:1)〕にかけ
て無色の粘稠な油として表題化合物(0.16g,91%)が得
られそれをn−ブタノール(0.6ml)により結晶として
無色の結晶(118mg,67%)を得た。mp102℃。1 H n.m.r.(CDCl3):δ1.90(m,3H,−C −+>C
−),2.00(s,6H,−C ),4.05(d,4H,3JHH=5Hz,
−C −O),4.10(t,2H,3JHH=6Hz,>NC −),
5.35(br.s,2H,−N ),7.70(s,1H,−8),8.60
(s,1H,−6)。
d) 2−アミノ−6−メトキシ−9−(4−ヒドロキ
シ−3−ヒドロキシメチルブト−1−イル)プリン 2−アミノ−6−メトキシ−9−(メチル 2−カル
ボメトキシブタノエート−4−イル)プリン(130mg,0.
40mモル)を乾燥窒素下60℃でt−ブタノール(5.8ml)
に溶解した。ナトリウムボロヒドリド(100mg,2.64mモ
ル)を加え混合物を還流加熱しメタノール(0.58ml)を
2.5時間かけて徐々に加えた。混合物を冷却し水(10m
l)を加え得られた溶液を希釈塩酸水溶液を用いて中和
した。溶液を減圧下蒸発させて白色の固体が得られそれ
をシリカ(50g)のカラムクロマトグラフイ〔溶離液=
クロロホルム/メタノール(4:1)〕にかけて無色の粘
稠な油として表題化合物(81mg,76%)を得た。rf=
〔クロロホルム/メタノール(2:1)〕=0.5。そのサン
プルをn−ブタノールより晶出してクリーム色の固体を
得た。mp84〜86℃。1 H n.m.r.(D2O):δ1.76(sept.,1H,3JHH=7Hz,>C
−),1.87(q,2H,3JHH=7Hz,−C −),3.65(dd,
2H,2JHH=14Hz,3JHH=7Hz,−CH′O−),3.70(dd,
2H,2JHH=14Hz,3JHH=7Hz,−CH′O−),4.05(s,3H,
−OC ),4.10(t,2H,3JHH=7Hz,>NC ),7.80
(s,1H,−8)。
e) 9−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルブ
ト−1−イル)グアニン 2−アミノ−6−メトキシ−9−(4−ヒドロキシ−
3−ヒドロキシメチルブト−1−イル)プリン(360mg,
1.35mモル)を2M水酸化ナトリウム水溶液(20ml)に溶
解しそして混合物を2時間80℃に加熱した。混合物を冷
却し2M塩酸水溶液を用いて中和し蒸発させて減圧下約20
mlの容量とし次に18時間4℃に放置した。得られた沈で
んを去して白色の粉末(260mg,76%)を得てそのサン
プルを水により再結晶して無色の結晶を得た。mp275〜2
77℃。1 H n.m.r.(D6−DMSO):δ1.50(m,1H,>C−),1.7
5(q,2H,3JHH=7Hz,−C −),3.43(m,4H,−C 2O
−),4.40(t,2H,3JHH=7Hz,>NC −),6.40(brs,2
H,−N ),7.70(s,1H,−8),10.50(brs,1H,
−1)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トレバー・ジョン・グリンター イギリス国,サリ州ケイテイ18・5エッ クスキュー,エプソン,ユートリーボト ムロード,グレートバー,ビーチャムフ ァーマシューチカルズ(番地なし) (72)発明者 マーチン・ジョン・パラット イギリス国,サリ州ケイテイ18・5エッ クスキュー,エプソン,ユートリーボト ムロード,グレートバー,ビーチャムフ ァーマシューチカルズ(番地なし)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(A) (式中Xは水素,ヒドロキシル,塩素,C1-6アルコキシ
    又はフェニルC1-6アルコキシであり; そしてRa及びRbは水素又はアシル又はそのホスフェート
    誘導基である) の化合物の製造において、 (i) 式(II) (式中R2は水素,ヒドロキシル,塩素,C1-6アルコキ
    シ,フェニルC1-6アルコキシ又はアミノであり;そして
    R3はハロゲン,C1-6アルキルチオ,C1-6アルキルスルホニ
    ル,アジド,アミノ基又は保護されたアミノ基である) の化合物と (a) 式(III) (式中R4及びR5は独立して水素,C1-6アルキル又はフェ
    ニルであるか又はR4及びR5は一緒になってC5-7シクロア
    ルキルである) の化合物とを反応させて式(IV) (式中R2,R3,R4及びR5は前記同様である) の化合物を得て、 次に式(IV)の中間体化合物をエテスル交換反応を経て
    式(I) (式中R1はC1-6アルキルであるか又はそのフェニル基が
    任意に置換されていてもよいフェニルC1-6アルキルであ
    り、R2及びR3は前記同様である) の化合物に転化しそして必要又は所望に応じ可変基R1,R
    2及びR3をR1,R2及びR3の他の基に分子内転化することよ
    りなる式(I)の化合物を製造し; (ii) 可変基R3がアミノ以外のときアミノに転化し、
    エステル基CO2R1をCH2OHへ還元しそして任意にアシル又
    はそのホスフェート誘導基を形成してもよくさらに必要
    又は所望に応じ式(I)の化合物の可変基R2を式(A)
    の化合物の可変基Xへ転化することよりなる式(A)の
    化合物を製造する方法。
  2. 【請求項2】式(A) (式中Xは水素,ヒドロキシル,塩素,C1-6アルコキシ
    又はフェニルC1-6アルコキシであり; そしてRa及びRbは水素又はアシル又はそのホスフェート
    誘導基である) の化合物の製造において、 (i) 式(II) (式中R2は水素,ヒドロキシル,塩素,C1-6アルコキ
    シ,フェニルC1-6アルコキシ又はアミノであり;そして
    R3はハロゲン,C1-6アルキルチオ,C1-6アルキルスルホニ
    ル,アジド,アミノ基又は保護されたアミノ基である) の化合物と (b) 式(V) (式中Lは脱離基であり、R1はC1-6アルキルであるか又
    はそのフェニル基が任意に置換されていてもよいフェニ
    ルC1-6アルキルである) の化合物とを反応させて式(VI) (式中R1,R2及びR3は前記同様である) の化合物を得て 次に式(VI)の中間体化合物を脱カルボキシル化を経て
    式(I) (式中R1,R2及びR3は前記同様である) の化合物に転化しそして必要又は所望に応じ可変基R1,R
    2及びR3をR1,R2及びR3の他の基に分子内転化することよ
    りなる式(I)の化合物を製造し; (ii) 可変基R3がアミノ以外のときアミノに転化し、
    エステル基CO2R1をCH2OHへ還元しそして任意にアシル又
    はそのホスフェート誘導基を形成してもよくさらに必要
    又は所望に応じ式(I)の化合物の可変基R2を式(A)
    の化合物の可変基Xへ転化することよりなる式(A)の
    化合物を製造する方法。
  3. 【請求項3】式(II)(式中R2及びR3は請求項1で規定
    した通りである)の化合物と式(III)(式中R4及びR5
    の一つは水素であって他はメチル又はフェニル,又はR4
    及びR5の両者はメチルであるか又はR4とR5は一緒になっ
    てシクロヘキシルである)の化合物とを反応させ、次に
    式(VII) R1−OH (VII) (式中R1はC1-4アルキルである) のアルコールとの反応により式(IV)の得られた化合物
    をエステル交換反応させ、さらに必要又は所望に応じ式
    (I)の得られた化合物のR1,R2及びR3を請求項1の式
    (I)について規定したようにR1,R2及びR3の他の基に
    分子内転化することよりなる請求項1で規定された方法
    工程変法(a)により請求項1で規定された式(I)の
    化合物を製造する方法。
  4. 【請求項4】式(II)(式中R2及びR3は請求項2で規定
    した通りである)の化合物と式(V)(式中R1はC1-4
    アルキルでありLはハロゲンである)の化合物とを反応
    させ次に式(VI)の得られた化合物を脱カルボキシル化
    しさらに必要又は所望に応じ式(I)の得られた化合物
    のR1,R2及びR3を請求項2の式(I)について規定したR
    1,R2及びR3の他の基へ分子内転化することよりなる請求
    項2に規定した方法工程変法(b)により請求項2で規
    定した式(I)の化合物を製造する方法。
  5. 【請求項5】式(I) (式中R1,R2及びR3は請求項1又は2で規定した通りで
    ある) の化合物又はその塩。
  6. 【請求項6】R1がメチル又はエチルでありR2が水素又は
    メトキシでありそしてR3がアミノである請求項5記載の
    化合物又はその塩。
  7. 【請求項7】式(IV) (式中R2,R3,R4及びR5は請求項1で規定した通りであ
    る) の化合物又はその塩。
  8. 【請求項8】R2が水素又は塩素であり;R3がアミノ,ア
    セチルアミノ又は塩素であり;R4及びR5の一つが水素で
    ありそして他がフェニルであるか又はR4及びR5はともに
    メチルであるか又はR4及びR5は一緒になってシクロヘキ
    シルである請求項7記載の化合物又はその塩。
  9. 【請求項9】式(VI) (式中R1,R2及びR3は請求項2で規定した通りである) の化合物又はその塩。
  10. 【請求項10】R1がエチルでありR2が水素又は塩素であ
    りそしてR3がアミノである請求項9記載の化合物又はそ
    の塩。
  11. 【請求項11】請求項1又は2記載の方法により製造さ
    れるすべての場合の請求項1又は2で規定した式(A)
    の化合物又はその公知の化学的同等物。
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