JP2657096B2 - 析出強化型Ni基単結晶鋳造合金 - Google Patents
析出強化型Ni基単結晶鋳造合金Info
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- JP2657096B2 JP2657096B2 JP1120435A JP12043589A JP2657096B2 JP 2657096 B2 JP2657096 B2 JP 2657096B2 JP 1120435 A JP1120435 A JP 1120435A JP 12043589 A JP12043589 A JP 12043589A JP 2657096 B2 JP2657096 B2 JP 2657096B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、液相線と固相線の幅、すなわち液体と固
体とが共存する界域(以下、凝固温度範囲という)が狭
く、したがって単結晶鋳造組織の形成が容易な析出強化
型Ni基単結晶鋳造合金に関するものである。
体とが共存する界域(以下、凝固温度範囲という)が狭
く、したがって単結晶鋳造組織の形成が容易な析出強化
型Ni基単結晶鋳造合金に関するものである。
従来、γ相の素地中に、{Ni3(Al,Ti)}のγ′相や
(Ni3Nb)のγ″相などの金属間化合物が析出すると共
に、結晶構造および結晶方位が同一の単結晶組織を有
し、かつ高強度と、すぐれた耐食性および耐応力腐食割
れ性を有する析出強化型Ni基単結晶鋳造合金として、例
えば特開昭62−170445号公報に記載される通りの、 Cr:12〜30%、Nb:0.5〜3%、 Ti:1〜5%、Al:0.2〜3%、 を含有し、残りがNiと不可避不純物からなる組成(以上
重量%、以下%は重量%を示す)を有するものが提案さ
れている。
(Ni3Nb)のγ″相などの金属間化合物が析出すると共
に、結晶構造および結晶方位が同一の単結晶組織を有
し、かつ高強度と、すぐれた耐食性および耐応力腐食割
れ性を有する析出強化型Ni基単結晶鋳造合金として、例
えば特開昭62−170445号公報に記載される通りの、 Cr:12〜30%、Nb:0.5〜3%、 Ti:1〜5%、Al:0.2〜3%、 を含有し、残りがNiと不可避不純物からなる組成(以上
重量%、以下%は重量%を示す)を有するものが提案さ
れている。
しかし、上記の従来Ni基単結晶鋳造合金は、上記の通
りすぐれた特性をもつものの、比較的広い凝固温度範囲
をもつものであることから、単結晶鋳造組織とするため
には、一方向凝固炉において、鋳片引下げ速度をかなり
遅くしなければならず、それだけ制御が難しくなり、さ
らに特に大きな直径の大型鋳片に単結晶鋳造組織を形成
するのはきわめて困難であるなどの問題点をもつもので
ある。
りすぐれた特性をもつものの、比較的広い凝固温度範囲
をもつものであることから、単結晶鋳造組織とするため
には、一方向凝固炉において、鋳片引下げ速度をかなり
遅くしなければならず、それだけ制御が難しくなり、さ
らに特に大きな直径の大型鋳片に単結晶鋳造組織を形成
するのはきわめて困難であるなどの問題点をもつもので
ある。
そこで、本発明者等は、上記のような観点から、上記
の従来析出強化型単結晶鋳造合金に着目し、これの具備
するすぐれた特性を損なうことなく、これの凝固温度範
囲の縮小をはかるべく研究を行なった結果、上記の従来
析出強化型Ni基単結晶鋳造合金に、合成成分としてTaを
含有させると、前記合金の凝固温度範囲が一段と狭くな
り、かなり大型の鋳片でも単結晶鋳造組織を形成するこ
とができるようになるほか、鋳片引下げ速度の高速化が
可能となり、また、加えて合金成分としてCu,Hf、およ
びReを含有させると耐応力腐食割れ性が、同じくMoおよ
びWを含有させると耐食性が一層向上するようになると
いう知見を得たのである。
の従来析出強化型単結晶鋳造合金に着目し、これの具備
するすぐれた特性を損なうことなく、これの凝固温度範
囲の縮小をはかるべく研究を行なった結果、上記の従来
析出強化型Ni基単結晶鋳造合金に、合成成分としてTaを
含有させると、前記合金の凝固温度範囲が一段と狭くな
り、かなり大型の鋳片でも単結晶鋳造組織を形成するこ
とができるようになるほか、鋳片引下げ速度の高速化が
可能となり、また、加えて合金成分としてCu,Hf、およ
びReを含有させると耐応力腐食割れ性が、同じくMoおよ
びWを含有させると耐食性が一層向上するようになると
いう知見を得たのである。
この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであ
って、 Cr:12%超〜30%、Nb:0.1〜5%、 Ti:2.5%超〜8%、Al:0.1〜8%、 Ta:0.1〜1.67%、 を含有し、さらに必要に応じて、 (a) Cu:0.05〜0.5%、Hf:0.05〜3%、 Re:0.05〜3%、 のうちの1種または2種以上(ただし合量で3%以
下)、 (b) MoおよびWのうちの1種または2種:0.05〜3
%、 以上(a)および(b)のうちのいずれか、または両
方、 を含有し、残りがNiと不可避不純物からなる組成を有す
る凝固温度範囲の狭い析出強化型Ni基単結晶鋳造合金に
特徴を有するものである。
って、 Cr:12%超〜30%、Nb:0.1〜5%、 Ti:2.5%超〜8%、Al:0.1〜8%、 Ta:0.1〜1.67%、 を含有し、さらに必要に応じて、 (a) Cu:0.05〜0.5%、Hf:0.05〜3%、 Re:0.05〜3%、 のうちの1種または2種以上(ただし合量で3%以
下)、 (b) MoおよびWのうちの1種または2種:0.05〜3
%、 以上(a)および(b)のうちのいずれか、または両
方、 を含有し、残りがNiと不可避不純物からなる組成を有す
る凝固温度範囲の狭い析出強化型Ni基単結晶鋳造合金に
特徴を有するものである。
つぎに、この発明のNi基単結晶鋳造合金において、成
分組成範囲を上記の通りに限定した理由を説明する。
分組成範囲を上記の通りに限定した理由を説明する。
(a) Cr Cr成分には、合金の耐食性を向上させる作用がある
が、その含有量が12%以下では所要のすぐれた耐食性を
確保することができず、一方その含有量が30%を越える
と、凝固温度範囲が広がるようになって単結晶化が困難
となり、この結果合金は多結晶化し易くなるが、多結晶
組織と単結晶組織を比較した場合、耐応力腐食割れ性は
前者の方が著しく劣ったものになることから、その含有
量を12%超〜30%と定めた。
が、その含有量が12%以下では所要のすぐれた耐食性を
確保することができず、一方その含有量が30%を越える
と、凝固温度範囲が広がるようになって単結晶化が困難
となり、この結果合金は多結晶化し易くなるが、多結晶
組織と単結晶組織を比較した場合、耐応力腐食割れ性は
前者の方が著しく劣ったものになることから、その含有
量を12%超〜30%と定めた。
(b) Nb Nb成分には、Niと結合してγ″相:(Ni3Nb)からな
る金属間化合物を形成し、これがγ相の素地中に析出し
て合金の強度を向上させる作用があるが、その含有量が
0.1%未満では所望の強度向上効果が得られず、一方5
%を越えて含有させても強度向上効果は飽和し、より一
層の向上効果は得られないことから、経済性を考慮し
て、その含有量を0.1〜5%と定めた。
る金属間化合物を形成し、これがγ相の素地中に析出し
て合金の強度を向上させる作用があるが、その含有量が
0.1%未満では所望の強度向上効果が得られず、一方5
%を越えて含有させても強度向上効果は飽和し、より一
層の向上効果は得られないことから、経済性を考慮し
て、その含有量を0.1〜5%と定めた。
(c) TiおよびAl これらの成分には、Niと結合して{Ni3(Ti,Al)}の
金属間化合物からなるγ′相を形成し、上記γ″相と共
に素地に析出して合金の強度を著しく向上させる作用が
あるが、その含有量がそれぞれTi:2.5%以下およびAl:
0.1%未満では所望のすぐれた強度向上効果が得られ
ず、一方その含有量がそれぞれTi:8%およびAl:8%を越
えると、Crの場合と同様に凝固温度範囲が広がって、単
結晶化が困難になることから、その含有量を、それぞれ
Ti:2.5%超〜8%、Al:0.1〜8%と定めた。
金属間化合物からなるγ′相を形成し、上記γ″相と共
に素地に析出して合金の強度を著しく向上させる作用が
あるが、その含有量がそれぞれTi:2.5%以下およびAl:
0.1%未満では所望のすぐれた強度向上効果が得られ
ず、一方その含有量がそれぞれTi:8%およびAl:8%を越
えると、Crの場合と同様に凝固温度範囲が広がって、単
結晶化が困難になることから、その含有量を、それぞれ
Ti:2.5%超〜8%、Al:0.1〜8%と定めた。
(d) Ta Ta成分には、上記の通り凝固温度範囲を狭くして、鋳
片の単結晶化を容易にする作用があるが、その含有量が
0.1%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方
1.67%以上含有させても前記作用は飽和し、より一層の
改善効果は見られないことから、その含有量を0.1〜1.6
7%と定めた。
片の単結晶化を容易にする作用があるが、その含有量が
0.1%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方
1.67%以上含有させても前記作用は飽和し、より一層の
改善効果は見られないことから、その含有量を0.1〜1.6
7%と定めた。
(e) Cu,Hf、およびRe これらの成分には、合金の耐応力腐食割れ性を一段と
向上させる作用があるので、必要に応じて含有される
が、その含有量が、いずれの場合も0.05%未満では前記
作用に所望の向上結果が得られず、一方その含有量がそ
れぞれCu:0.5%、Hf:3%、およびRe:3%を越え、また合
量で3%を越えると、合金の強度が低下するようになる
ことから、その含有量をそれぞれCu:0.05〜0.5%、Hf:
0.05〜3%、およびRe:0.05〜3%、並びに合量で3%
以下と定めた。
向上させる作用があるので、必要に応じて含有される
が、その含有量が、いずれの場合も0.05%未満では前記
作用に所望の向上結果が得られず、一方その含有量がそ
れぞれCu:0.5%、Hf:3%、およびRe:3%を越え、また合
量で3%を越えると、合金の強度が低下するようになる
ことから、その含有量をそれぞれCu:0.05〜0.5%、Hf:
0.05〜3%、およびRe:0.05〜3%、並びに合量で3%
以下と定めた。
(f) MoおよびW これらの成分には、Crとの共存において、合金の耐食
性をより一層向上させる作用があるので、必要に応じて
含有させるが、その含有量が0.05%未満では耐食性に所
望の向上効果が得られず、一方その含有量が3%を越え
ると、合金が脆化するようになることから、その含有量
を0.05〜3%と定めた。
性をより一層向上させる作用があるので、必要に応じて
含有させるが、その含有量が0.05%未満では耐食性に所
望の向上効果が得られず、一方その含有量が3%を越え
ると、合金が脆化するようになることから、その含有量
を0.05〜3%と定めた。
なお、この発明のNi基単結晶合金に、BおよびZrのう
ちの1種または2種を含有させると、これらの成分が鋳
造合金独特の樹枝状晶の界面に偏析し、この結果合金の
被削性が一段と改善されるようになるので、特に快削性
が要求される場合に含有させるとよいが、その含有量は
0.005〜0.5%とするのが望ましく、これは0.005%未満
で所望の改善効果が得られず、一方0.5%を越えると合
金強度が低下するようになるという理由によるものであ
る。
ちの1種または2種を含有させると、これらの成分が鋳
造合金独特の樹枝状晶の界面に偏析し、この結果合金の
被削性が一段と改善されるようになるので、特に快削性
が要求される場合に含有させるとよいが、その含有量は
0.005〜0.5%とするのが望ましく、これは0.005%未満
で所望の改善効果が得られず、一方0.5%を越えると合
金強度が低下するようになるという理由によるものであ
る。
つぎに、この発明のNi基単結晶合金を実施例により具
体的に説明する。
体的に説明する。
通常の高周波誘導炉を用い、それぞれ第1〜3表に示
される成分組成をもった溶湯を調製し、鋳造して直径:8
0mm×長さ:100mmのインゴットとし、ついでこのインゴ
ットを真空炉内のるつぼで溶解した後、同じく真空炉内
に設置したセラミック鋳型に鋳造し、このセラミック鋳
型を取り巻いて設置された高周波加熱コイルによる加熱
帯から前記セラミック鋳型を100〜300mm/hrの範囲内の
所定の引下げ速度で引出して外径:20mm×長さ:100mmの
寸法をもった丸棒状鋳片とし、この鋳片に、900〜1300
℃の範囲内の所定温度に60〜180分間保持後空冷の溶体
化処理、並びに500〜900℃の範囲内の所定温度に100〜2
00時間保持の時効処理を施すことにより本発明Ni基合金
鋳片1〜28および比較Ni基合金鋳片1〜8をそれぞれ製
造した。
される成分組成をもった溶湯を調製し、鋳造して直径:8
0mm×長さ:100mmのインゴットとし、ついでこのインゴ
ットを真空炉内のるつぼで溶解した後、同じく真空炉内
に設置したセラミック鋳型に鋳造し、このセラミック鋳
型を取り巻いて設置された高周波加熱コイルによる加熱
帯から前記セラミック鋳型を100〜300mm/hrの範囲内の
所定の引下げ速度で引出して外径:20mm×長さ:100mmの
寸法をもった丸棒状鋳片とし、この鋳片に、900〜1300
℃の範囲内の所定温度に60〜180分間保持後空冷の溶体
化処理、並びに500〜900℃の範囲内の所定温度に100〜2
00時間保持の時効処理を施すことにより本発明Ni基合金
鋳片1〜28および比較Ni基合金鋳片1〜8をそれぞれ製
造した。
なお、比較Ni基合金鋳片1〜8は、いずれも構成成分
のうちのいずれかの成分含有量(第1表に※印を付す)
がこの発明の範囲から外れたものである。
のうちのいずれかの成分含有量(第1表に※印を付す)
がこの発明の範囲から外れたものである。
ついで、この結果得られた各種のNi基合金鋳片につい
て、金属顕微鏡を用いて結晶構造を観察し、かつ強度を
評価する目的で室温での引張強さを測定し、また前記鋳
片より平行部直径:5mm×標点間距離:20mmの引張試験片
を切出し、この引張試験片を用い、原子力発電用軽水炉
の構造部材のうち、特にボルト材 やピン材がさらされる条件を模擬した環境下、すなわち
圧力釜内において、H3BO3:(Bとして)約350ppm、LiO
H:(Liとして)約2ppm、H2:約30cc・STP/kg・H2O、DO:5
ppb以下、Cl-:0.1ppm以下を含有するpH:約7の水溶液中
に上記試験片を浸漬した状態で、温度:320℃、圧力:157
kg/cm2、歪速度:2.0μm/min.の条件で低歪速度引張試験
(SSRT法)を行ない、破断後の破面を観察して応力腐食
割れ破面率を測定し、さらに耐食性を評価する目的で、
上記水溶液中に、室温で500時間浸漬後、腐食減量測定
の耐食性試験を行なった。さらに、また鋳片のの単結晶
化を評価する目的で、上記鋳片より0.7mm×0.7mm×0.7m
mの小片ブロックの試験片を切出し、この試験片を用
い、示差熱分析法にて凝固温度範囲を測定した。これら
の結果を第4,5表に示した。
て、金属顕微鏡を用いて結晶構造を観察し、かつ強度を
評価する目的で室温での引張強さを測定し、また前記鋳
片より平行部直径:5mm×標点間距離:20mmの引張試験片
を切出し、この引張試験片を用い、原子力発電用軽水炉
の構造部材のうち、特にボルト材 やピン材がさらされる条件を模擬した環境下、すなわち
圧力釜内において、H3BO3:(Bとして)約350ppm、LiO
H:(Liとして)約2ppm、H2:約30cc・STP/kg・H2O、DO:5
ppb以下、Cl-:0.1ppm以下を含有するpH:約7の水溶液中
に上記試験片を浸漬した状態で、温度:320℃、圧力:157
kg/cm2、歪速度:2.0μm/min.の条件で低歪速度引張試験
(SSRT法)を行ない、破断後の破面を観察して応力腐食
割れ破面率を測定し、さらに耐食性を評価する目的で、
上記水溶液中に、室温で500時間浸漬後、腐食減量測定
の耐食性試験を行なった。さらに、また鋳片のの単結晶
化を評価する目的で、上記鋳片より0.7mm×0.7mm×0.7m
mの小片ブロックの試験片を切出し、この試験片を用
い、示差熱分析法にて凝固温度範囲を測定した。これら
の結果を第4,5表に示した。
第1〜5表に示される結果から、本発明Ni基合金鋳片
1〜28は、いずれもγ相の素地中にγ′相およびγ″相
の金属間化合物が分散析出した単結晶組織を有し、かつ
従来Ni基単結晶鋳造合金と同等の強度、耐応力腐食割れ
性、および耐食性を有し、一方合金成分としてCu,Hf、
およびRe、さらにMoおよびWを含有する場合にはこれよ
り一段とすぐれた耐応力腐食割れ性、耐食性を示し、さ
らに従来Ni基単結晶鋳造合金に比して著しく狭い凝固温
度範囲を有し、単結晶化の容易な合金であることが明ら
かであり、一方比較Ni基合金鋳片1〜8に見られるよう
に、構成成分のうちのいずれかの成分含有量でもこの発
明の範囲から外れると上記の特性のうちの少なくともい
ずれかの特性が劣ったものになることが明らかである。
1〜28は、いずれもγ相の素地中にγ′相およびγ″相
の金属間化合物が分散析出した単結晶組織を有し、かつ
従来Ni基単結晶鋳造合金と同等の強度、耐応力腐食割れ
性、および耐食性を有し、一方合金成分としてCu,Hf、
およびRe、さらにMoおよびWを含有する場合にはこれよ
り一段とすぐれた耐応力腐食割れ性、耐食性を示し、さ
らに従来Ni基単結晶鋳造合金に比して著しく狭い凝固温
度範囲を有し、単結晶化の容易な合金であることが明ら
かであり、一方比較Ni基合金鋳片1〜8に見られるよう
に、構成成分のうちのいずれかの成分含有量でもこの発
明の範囲から外れると上記の特性のうちの少なくともい
ずれかの特性が劣ったものになることが明らかである。
上述のように、この発明のNi基単結晶鋳造合金は、同
種の従来Ni基単結晶合金と同等、あるいはこれ以上の強
度、耐応力腐食割れ性、および耐食性を有し、一方合金
の凝固温度範囲はこれより一層狭いものとなっており、
この結果単結晶化が容易となることから、鋳片の引下げ
速度の上昇、並びにこれの大型化が可能となり、生産性
の向上に寄与するなど工業上有用な特性を有するのであ
る。
種の従来Ni基単結晶合金と同等、あるいはこれ以上の強
度、耐応力腐食割れ性、および耐食性を有し、一方合金
の凝固温度範囲はこれより一層狭いものとなっており、
この結果単結晶化が容易となることから、鋳片の引下げ
速度の上昇、並びにこれの大型化が可能となり、生産性
の向上に寄与するなど工業上有用な特性を有するのであ
る。
フロントページの続き (72)発明者 島村 敏行 埼玉県桶川市上日出谷1230番地 三菱金 属株式会社桶川第二製作所内 (72)発明者 三橋 章 埼玉県大宮市北袋町1―297 三菱金属 株式会社中央研究所内 (72)発明者 米澤 利夫 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】Cr:12%超〜30%、Nb:0.1〜5%、 Ti:2.5%超〜8%、Al:0.1〜8%、 Ta:0.1〜1.67%、 を含有し、残りがNiと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)を有することを特徴とする析出強化型Ni基単結
晶鋳造合金。 - 【請求項2】Cr:12%超〜30%、Nb:0.1〜5%、 Ti:2.5%超〜8%、Al:0.1〜8%、 Ta:0.1〜1.67%、 を含有し、さらに、 Cu:0.05〜0.5%、Hf:0.05〜3%、 Re:0.05〜3%、 のうちの1種または2種以上(ただし合量で3%以
下)、 を含有し、残りがNiと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)を有することを特徴とする析出強化型Ni基単結
晶鋳造合金。 - 【請求項3】Cr:12%超〜30%、Nb:0.1〜5%、 Ti:2.5%超〜8%、Al:0.1〜8%、 Ta:0.1〜1.67%、 を含有し、さらに、 MoおよびWのうちの1種または2種:0.05〜3%、 を含有し、残りがNiと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)を有することを特徴とする析出強化型Ni基単結
晶鋳造合金。 - 【請求項4】Cr:12%超〜30%、Nb:0.1〜5%、 Ti:2.5%超〜8%、Al:0.1〜8%、 Ta:0.1〜1.67%、 を含有し、さらに、 Cu:0.05〜0.5%、Hf:0.05〜3%、 Re:0.05〜3%、 のうちの1種または2種以上(ただし合量で3%以下)
と、 MoおよびWのうちの1種または2種:0.05〜3%、 を含有し、残りがNiと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)を有することを特徴とする析出強化型Ni基単結
晶鋳造合金。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1120435A JP2657096B2 (ja) | 1989-05-16 | 1989-05-16 | 析出強化型Ni基単結晶鋳造合金 |
US07/521,323 US5122206A (en) | 1989-05-16 | 1990-05-09 | Precipitation hardening nickel base single crystal cast alloy |
DE69007853T DE69007853T2 (de) | 1989-05-16 | 1990-05-15 | Ausscheidungshärtende Einkristallegierung auf Nickelbasis. |
CA002016794A CA2016794A1 (en) | 1989-05-16 | 1990-05-15 | Precipitation hardening type nickel base single crystal cast alloy |
EP90109157A EP0398264B1 (en) | 1989-05-16 | 1990-05-15 | Precipitation hardening type nickel base single crystal cast alloy |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1120435A JP2657096B2 (ja) | 1989-05-16 | 1989-05-16 | 析出強化型Ni基単結晶鋳造合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02301538A JPH02301538A (ja) | 1990-12-13 |
JP2657096B2 true JP2657096B2 (ja) | 1997-09-24 |
Family
ID=14786141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1120435A Expired - Lifetime JP2657096B2 (ja) | 1989-05-16 | 1989-05-16 | 析出強化型Ni基単結晶鋳造合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2657096B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56142843A (en) * | 1980-03-13 | 1981-11-07 | Rolls Royce | Alloy suitable for producing single crystal cast article |
JPS5858242A (ja) * | 1981-10-02 | 1983-04-06 | ゼネラル・エレクトリツク・コンパニ− | 単結晶ニツケル基超合金、物品およびその製造方法 |
JPS58120758A (ja) * | 1981-12-30 | 1983-07-18 | ユナイテツド・テクノロジ−ズ・コ−ポレイシヨン | 高強度ニツケル基超合金物品 |
JPS62170445A (ja) * | 1986-01-21 | 1987-07-27 | Mitsubishi Metal Corp | 耐応力腐食割れ性のすぐれた析出強化型Ni基鋳造合金 |
-
1989
- 1989-05-16 JP JP1120435A patent/JP2657096B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56142843A (en) * | 1980-03-13 | 1981-11-07 | Rolls Royce | Alloy suitable for producing single crystal cast article |
JPS5858242A (ja) * | 1981-10-02 | 1983-04-06 | ゼネラル・エレクトリツク・コンパニ− | 単結晶ニツケル基超合金、物品およびその製造方法 |
JPS58120758A (ja) * | 1981-12-30 | 1983-07-18 | ユナイテツド・テクノロジ−ズ・コ−ポレイシヨン | 高強度ニツケル基超合金物品 |
JPS62170445A (ja) * | 1986-01-21 | 1987-07-27 | Mitsubishi Metal Corp | 耐応力腐食割れ性のすぐれた析出強化型Ni基鋳造合金 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02301538A (ja) | 1990-12-13 |
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