JP2657063B2 - 衣類乾燥機 - Google Patents

衣類乾燥機

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JP2657063B2 JP62314691A JP31469187A JP2657063B2 JP 2657063 B2 JP2657063 B2 JP 2657063B2 JP 62314691 A JP62314691 A JP 62314691A JP 31469187 A JP31469187 A JP 31469187A JP 2657063 B2 JP2657063 B2 JP 2657063B2
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【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は、衣類を温風によって乾燥させる衣類乾燥
機に関する。
(ロ)従来の技術 従来のこの種の衣類乾燥機においては、ヒータによっ
て加熱した温風を衣類を収容したドラム内に通風しドラ
ムへの吸気側温度と排気側温度とをそれぞれ測定しその
差によって温風の通風を制御するようにしている(例え
ば特開昭58−192598号公報)。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、このような従来の衣類乾燥機において
は、ヒータの加熱程度を乾燥中に制御することがないた
め、例えば化学繊維のような温度に敏感な衣類を乾燥す
ると、温風の温度が高い場合には、衣類にしわがよって
仕上がり状態が悪くなったり、衣類を損傷したりすると
いう問題点があった。
この発明はこのような事情を考慮してなされたもの
で、乾燥させる衣類の種類によりヒータの加熱程度を制
御し、最適な温度で衣類を乾燥させることが可能な衣類
乾燥機を提供するものである。
(ニ)問題点を解決するための手段 第1図はこの発明の構成を示すブロック図である。
同図において、101はヒータ、102はヒータ101によっ
て加熱された温風をドラムに送風する送風機、103,104
はそれぞれドラムの吸気側および排気側温度を検出する
センサ、105はセンサ103,104の出力を受けてその差を算
出し送風機102およびヒータ101を制御する制御装置、10
5は上限値と下限値を設定する設定手段、106はセンサ10
4の検出値と設定された上限・下限値とを比較する比較
手段、107は前記検出値が上限値以上になるとヒータへ
の通電を停止し下限値以下になるとヒータに通電する通
電手段である。
(ホ)作 用 ドラムに温風を通風すると、排気側のセンサ104によ
ってその通風温度が検出される。設定手段105によっ
て、乾燥させる衣類の種類に対応する上限値と下限値を
設定すると、検出される温度が上限値以上になるとヒー
タの通電が停止され、下限値以下になるとヒータが通電
される。従って、衣類はその種類が異なってもそれに対
応する最適な温度で乾燥される。
(ヘ)実施例 第2図はこの発明の一実施例を示す構成説明図であ
り、1は衣類乾燥機本体、2はドラム、3はヒータ、4
は送風ファン、5は送風ファン4を駆動すると共にベル
ト8によってドラム2を回動させるモータ、6はドラム
の吸気側の温度を検出する温度センサ、7はドラムの排
気側温度を検出する温度センサ、9,10はドラムを回動可
能に支持するベアリング、11は送風ファン4によって外
気が吸気される吸気口、12は開閉可能な扉12aの周辺に
設けられドラム2の内部の温風を排気する排気口であ
る。
第3図は第1図に示す実施例の操作パネルを示す正面
図であり、13は衣類乾燥機の運転開始スイッチ、14は運
転停止スイッチ、15は「念入りコース」(乾燥度95%以
上)、「標準コース」(乾燥度90%)、「アイロンコー
ス」(乾燥度80〜85%)の3通りに乾燥度を選択するセ
レクタスイッチ、15a〜15cは前記各コースに対応して点
灯又は点滅する表示灯、16は乾燥させる衣類の種類を
「木綿」、「化繊」、「ランジェリー」の3種類に選択
するセレクタスイッチ、16a〜16cはセレクタスイッチ16
によって選択される衣類の種類に対応して点灯する表示
灯である。
第4図は第1図の実施例の制御回路を示すブロック図
である。同図において17はマイクロコンピュータを含む
制御部であり、温度センサ6,7及びスイッチ13〜16から
の入力を受けて表示灯15a〜15c、16a〜16c、ヒータ3、
モータ5及び警報ブザー18に出力するようになってい
る。
このような構成における動作を第4図及び第5図
(a)(b)に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、衣類乾燥機本体1に電源が接続されると、「標準
コース」の表示灯15b及び「木綿」の表示灯16aが点灯す
る。そこでセレクタスイッチ15を押し、「念入りコー
ス」の表示灯15aを点灯させる。これによって衣類乾燥
機本体1は衣類の種類として「木綿」が選択され、その
乾燥工程は「念入りコース」(乾燥度95%)に設定され
たことになる。そこでドラム2の内部に衣類を入れ、扉
12aを閉じ、運転開始スイッチ13を押すと、制御部17は
ヒータ3に通電を行うと共に、モータ5を駆動させる。
モータ5が駆動すると、送風ファン4が吸気口11から外
気を吸入し、ヒータ3によって加熱された温風を、モー
タ5によって回転するドラム2の内部に供給し、それに
よって衣類の乾燥が開始される。また、ドラム2を通過
した温風は排気口12から外部へ排気される。ところで、
前述のように衣類の種類は「木綿」に設定されているの
で(ステップ102)、それによって制御部17において、
上限設定値α及び下限設定値βが、それぞれα=80℃、
β=75℃に設定されると共に、「木綿」の表示灯16aが
点灯している(ステップ203,204)。また、乾燥工程は
「アイロンコース」及び「標準コース」のいずれでもな
く(ステップ205,206)、前述のように「念入りコー
ス」であるので、「念入り」の表示灯15aが点滅してい
る(ステップ207)。そして、制御部17において、セン
サ6,7から温度が検出され、その差からアイロン検知即
ち衣類が「アイロンコース」(乾燥度80〜85%)と同等
の乾燥状態になると(ステップ208)、「アイロン」の
表示灯15cが点灯する(ステップ209)。さらに乾燥工程
が進行し、同様制御部17がセンサ6,7の検出温度の差か
ら標準検知即ち「標準コース」(乾燥度90%)と同等の
乾燥状態を検出すると(ステップ210)、「アイロン」
の表示灯15cが消灯し、「標準」の表示灯15bが点灯する
(ステップ211)。そして運転開始からステップ210の標
準検知までの時間t1が計時され、割り増し時間t2=(t1
+5分)×1/3が演算され、その割り増し時間による運
転が継続される(ステップ212)。そして、センサ7か
ら検出される温度がα=80℃以上になると(ステップ21
3)、ヒータ3への通電が一旦停止され、センサ7の検
出温度がβ=75℃まで低下すると、再びヒータ3が通電
され、このオン・オフ動作が繰り返されて乾燥動作が継
続される(ステップ214)。そして割り増し時間t2が経
過すると(ステップ215)、「標準」の表示灯15bが消灯
し(ステップ216)、ヒータ3への通電が停止され、モ
ータ5のみが駆動されてセンサ7から検出される温度が
40℃に低下するまで衣類が送風によって冷却され、つま
り「クールダウン」が行われ(ステップ217)、それが
終了すると、モータ5が停止されて、ブザー18が所定時
間動作して終了を知らせる(ステップ218)。そして、
各表示灯は運転開始前の状態に戻り「標準」の表示灯15
bと「木綿」の表示灯16aが点灯する。なお、ステップ21
0において、標準検知が行われる前にセンサ7からの検
出温度がα=80℃以上になると(ステップ220)、「標
準」の表示灯15bが点灯し(ステップ221)、一旦ヒータ
3への通電が停止され、センサ7から検出される温度が
β=75℃に低下すると再びヒータ3が通電され、この動
作が繰り返される(ステップ222)。そして運転開始か
らステップ220のα=80℃が検出されるまでの時間t3が
計時されt4=(t3+5分)×1/3が演算される。そして
その割り増し時間t4が経過すると(ステップ223)、ル
ーチンはステップ216へ進む。また、ステップ213におい
て、センサ7から検出される温度がα=80℃に達しない
場合には、ルーチンはステップ215へ進む。以上は「木
綿」の衣類を「念入りコース」で乾燥させる場合の乾燥
工程を説明したが、ステップ209において「アイロン」
の表示灯15cが点灯した時に、運転停止スイッチ14を押
して衣類乾燥機の運転を停止させ、衣類を取出せば、ア
イロン可能状態即ち乾燥度80〜85%まで乾燥した衣類を
得ることができる。また、ステップ211又は221において
「標準」の表示灯15bが点灯した時点で、同様に衣類を
ドラムから取り出せば、「標準コース」で得られる乾燥
度まで乾燥した衣類が得られる。従って、「念入りコー
ス」に設定して衣類乾燥機を運転した場合でも、その途
中で「アイロンコース」または「標準コース」まで乾燥
させた衣類を得ることが可能となる。
次に、運転開始時にセレクタスイッチ16によって「化
繊」に設定されると(ステップ224)、ヒータ3をオン
・オフさせる上限設定値α=75℃、下限設定値β=70℃
に設定され(ステップ225)、「化繊」の表示灯16bが点
灯してルーチンはステップ205へ戻る。更に、セレクタ
スイッチ16によって「ランジェリー」が設定された場合
には(ステップ202,224)、α=55℃、β=50℃に設定
され「ランジェリー」の表示灯16cが点灯してルーチン
はステップ205へ戻る。
次に、「標準コース」が選択され(ステップ206)、
衣類の種類が「化繊」に設定されている場合には、運転
が開始されると「標準」の表示灯15bが点滅し(ステッ
プ229)、アイロン検知が行われると(ステップ230)、
「アイロン」の表示灯15cが点灯し(ステップ231)、や
がて標準検知が行われると(ステップ232)、更に5分
間の継続運転が開始される(ステップ233)。そして、
センサ7から検出される温度がα=75℃に達すると(ス
テップ234)、一旦ヒータ3の通電が停止され、センサ
7からの検出温度がβ=70℃まで低下すると、再びヒー
タが通電されるというオン・オフ動作がくり返される
(ステップ235)。そして5分経過すると(ステップ23
6)ルーチンはステップ216へ進む。なお、ステップ234
において、センサ7から検出される温度がα=75℃に達
しない間に5分が経過すると(ステップ236)、ルーチ
ンはステップ216へ進む。更に、ステップ232において標
準検知が行われない場合に、センサ7から検出される温
度がα=75℃以上に達したときには(ステップ237)、
ヒータ3の通電は一旦停止されたセンサ7からの検出温
度がβ=70℃に低下すると再び通電される。このオン・
オフ動作が5分間繰り返され(ステップ238)、終了す
ると(ステップ239)、ルーチンは同様にステップ216へ
進む。従って「標準コース」で乾燥を行う場合でも、ス
テップ231の「アイロン」の表示灯15cが点灯した時に衣
類乾燥機の運転を停止させれば、アイロン可能状態に乾
燥した衣類を得ることが可能となる。
次に、セレクタスイッチ15,16によって「アイロンコ
ース」と「ランジェリー」が設定されて運転が開始され
た場合には、前述のように、ステップ227においてα=5
5℃、β=50℃に設定されて「ランジェリー」の表示灯1
6cが点灯する(ステップ228)。それと同時に「アイロ
ン」の表示灯15cが点滅し(ステップ240)、制御部17が
センサ7,6の温度差からアイロン可能状態を検知するか
(ステップ241)、又は、ステップ242においてセンサ7
から検出される温度がα=55℃に達すると、直ちにルー
チンはステップ216へ進む。このようにして「アイロン
コース」における「ランジェリー」の衣類乾燥が行われ
る。
以上詳述したように、この実施例においては、乾燥さ
せる衣類の材質の種類によって温風の最高温度が設定さ
れるため、衣類の仕上がり状態を悪くしたり損傷させた
りすることがない。更に、衣類乾燥機の工程の進行に伴
って、衣類の乾燥の度合いが順次表示されるので、運転
開始時に設定した仕上がり乾燥度を運転中に変更して
も、その変更した乾燥度の衣類を得ることが可能とな
る。
(ト)発明の効果 この発明によれば、衣類を乾燥させる温風の温度が衣
類の種類によって設定されるので衣類にしわをよせて仕
上がり状態を悪くしたりあるいは衣類を損傷したりする
ことがない。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の構成を示すブロック図、第2図はこ
の発明の一実施例の構成を示す構成説明図、第3図は第
2図に示す実施例のパネルの正面図、第4図は第2図に
示す実施例の制御回路のブロック図、第5図及び第6図
(a)(b)は第2図に示す実施例の動作を説明するフ
ローチャートである。 1……本体、2……ドラム、 3……ヒータ、4……送風ファン、 5……モータ、6,7……温度センサ、 8……ベルト、9,10……ベアリング、 11……吸気口、12……排気口、 12a……扉、13……運転開始スイッチ、 14……運転停止スイッチ、 15,16……セレクタスイッチ、 15a〜15c,16a〜16c……表示灯、 17……制御部、18……ブザー。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】衣類を収容するドラムと、ヒータと、ヒー
    タによって加熱された温風をドラムに通風する送風機
    と、ドラムの吸気側温度及び排気側温度をそれぞれ検出
    する吸気側温度センサ及び排気側温度センサと、各セン
    サの出力の差に対応して乾燥運転を制御する制御装置を
    備えた衣類乾燥機において、 乾燥させる衣類の種類に対応して上限値と下限値からな
    る一対の基準温度を設定する設定手段と、前記排気側温
    度センサから検出される排気側の温度の検出値と前記一
    対の基準温度とを比較する比較手段と、乾燥運転中、前
    記検出値が上限値以上になるとヒータへの通電を停止し
    下限値以下になるとヒータに通電する通電制御手段とを
    備えたことを特徴とする衣類乾燥機。
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