JP2657057B2 - 二重壁で被覆した医薬のマイクロカプセルからなる徐放性薬剤 - Google Patents

二重壁で被覆した医薬のマイクロカプセルからなる徐放性薬剤

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は徐放性薬剤及びその製法に関する。より特定
的には、本発明は、遅く且つ持続的に薬物をデリバリー
するために二重壁構造で被覆したアスピリンのような顆
粒状水溶性薬物に関する。本発明では、二重壁で被覆し
た薬物と非被覆薬物及び/又は1重壁で被覆した薬物と
を混合することにより徐放システムを改善することがで
きる。
従来の技術 医薬品(薬物)が体内で生物学的に修飾及び/又は排
泄されるために、多くの薬剤、特にアスピリンのような
水溶性薬剤を含有する薬剤の有効時間は最大数時間にす
ぎないことは公知である。従って、長期に亘り鎮痛作用
を持続させるには頻繁に且つ繰り返し投与しなければな
らない。さらに、アスピリンは通常、胃液に容易に溶解
し、投与した薬物の全てが直ちに血中に取り込まれ、生
物学的に排泄されるに従ってアスピリンの血中レベルは
一定速度で低下するため、各投与終了時にほとんど又は
全く鎮痛作用を示しなくなる。その結果として、アスピ
リンの血中レベルに応じて投与期間中に鎮痛作用効果に
変動が生ずる。
数時間に亘り薬物の血中レベルをより一定にする時間
放出型(timed−released)薬剤が開発されてきた。
その1つの一般的な方法は、例えばアスピリンを遊離
状態(形態)よりゆっくり溶解させるカプセル壁材料で
マイクロカプセル化することである(例えばU.S.P.Nos.
3,155,590;3,341,416;3,488,418及び3,531,418参照)。
上記した特許明細書には、エチルセルロースを含有する
熱シクロヘキサン溶液中にアスピリン粒子を分散させ、
次にブチルゴム又はポリエチレンのような相分離誘発剤
を導入することが開示されている。冷却して、アスピリ
ン粒子がエチルセルロースで被覆されるようになった
ら、被覆した粒子を錠剤化賦形剤と混合し、付与形態の
錠剤に形成する。こうした錠剤を服用すると、錠剤は迅
速に崩壊し、カプセルに封入されているアスピリンの各
粒子は胃の中に分散される。胃液はカプセル壁を通って
ゆっくりと拡散し、アスピリンを溶解し、溶解されたア
スピリンはカプセル壁を通して体内にゆっくりと拡散又
は浸出する。その結果血中レベルはある程度に維持され
るが、アスピリンが迅速に体内に拡散されるため初期の
高い血中レベルは数時間以内に極めて迅速に低下してし
まう。こうした溶解特性により、血アスピリン濃度は経
時的に望ましくない変化を示す。
時間放出型アスピリンの場合、服用後に治療レベルに
到達するのに遊離のアスピリンにより長時間を要する。
このために、遊離のアスピリンを被覆アスピリン粒子と
共に錠剤化することが提案されてきた。例えばU.S.P.N
o.3,115,441には、一連のコーティングを有するアスピ
リン粒子と非被覆アスピリンとを混合し、被覆した粒子
を非被覆アスピリン内に封入するように錠剤化すること
が開示されている。この方法に従って製造した錠剤は、
(最初の投与量に相当する)遊離のアスピリンが服用後
直ちに溶解するために迅速な鎮痛作用を示すという利点
を有している。しかしながら、上述した他の製剤と同様
にこの錠剤も胃の中で迅速に崩壊してしまう。
U.S.P.No.4,025,613(Guy)にも、一層がセルロース
アセテートフタレートで被覆されたアスピリンからな
り、他の層は遊離アスピリンである多層錠剤が開示され
ている。しかしながら、U.S.P.No.4,520,009(Dunn)に
述べられているように、Guyの方法で製造したアスピリ
ン錠剤はインビトロで望ましい放出特性を示す一方、製
造工程で加工し難い欠点を有する。Dunnの方法は、容易
に大量生産しうるように改良されている。即ち、Dunnの
方法では、アスピリン、微晶質セルロース,セルロース
アセテートフタレート,可塑剤,コーンスターチ及び潤
滑剤の混合物を圧縮して錠剤としている。この方法では
マイクロカプセル化を行なわないため、マイクロカプセ
ル化粒子の利点は得られない。
上述のようにマイクロカプセル化粒子の場合溶解速度
が急速に減少するため、8時間目に適当なアスピリン濃
度を維持するためには2〜3時間目のアスピリンの血中
濃度は治療レベルよりかなり高くしなければならない。
そこで、溶解速度を調整して持続した薬物放出のタイミ
ングを調節する試みもなされてきた。例えばU.S.P.No.
3,492,397(Peters)には、スプレーコーティングのワ
ックス/エチルセルロース比を調整することにより溶解
速度を調節する旨が開示されている。U.S.P.Nos.4,205,
060及び3,488,418にも、コーティングの厚さを変化させ
ることにより溶解速度を調節しうる旨が開示されてい
る。
1983年5月4日付の欧州特許出願公開第77,956号明細
書には、カプセル化した薬剤組成物を提供するための別
の方法、即ち医薬化合物及び食品のようなコア材料を含
有するマイクロカプセルが開示されている。コーティン
グは、壁形成材としてのエチルセルロース含有溶液中に
コア材料を分散させることに形成する。コア材料の分散
液からのエチルセルロースの相分離は、分散液を冷却す
ることにより実施している。この冷却中、エチルセルロ
ースがまだ「ゲル」の状態にある間に撹拌しながら腸溶
性ポリマー材料を添加することにより、腸溶性ポリマー
材料をエチルセルロースコーティングに導入する。この
ように添加された腸溶性ポリマー材料はコーティング壁
内に浸透し分散される。通常、マイクロカプセルを投与
すると胃の中では活性化合物を放出されない。しかしな
がら、腸溶性ポリマー材料は腸管内で容易に溶解して、
マイクロカプセルが多孔となるため、活性化合物は腸管
内で迅速に放出されるようになる。
1981年3月23日に頒布された日本特許第12614/81号公
報にも同様な方法が開示されている。即ち、酸性の胃液
中では容易に溶解しないが、腸内のpHで急速に(数分
で)溶解する腸溶性コーティング組成物が開示されてい
る。腸溶性コーティングは例えばジアセチンのようなゲ
ル化剤及びヒドロキシプロピルメチルセルロース,ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースフタレートの水性分散
液である。腸溶性コーティングとしてヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースフタレートを使用することは、1981
年3月16日に頒布された日本特許第11687/81号公報にも
記載されている。
上記したEPO及び日本の特許公報に記載されているシ
ステムは本質的に「遅延した(delayed)」放出機構に
基くものである。胃の中での薬物の放出は遅いが、被覆
した薬物が腸に到達するとすぐに薬物は放出される。し
かし、腸内で薬物が持続的に放出されることはない。
このように、薬物の初期の治療レベルを確保し、2〜
3時間目に過剰濃度とならないように薬物の別の画分
(fraction)のデリバリーを遅らせ、且つ8時間以上適
切な薬物レベルが得られるようにその遅延した画分の放
出を持続させる徐放性システムが要望されている。
発明の要旨 本発明では、上記した要望を満たすために、水溶性の
コア薬物(drug)を、内壁のマイクロカプセル化調整
(microencapsular control)コーティングと外壁の腸
溶性コーティングとの二重壁で被覆した医薬のマイクロ
カプセルからなる徐放性薬剤を提供する。腸溶性コーテ
ィングのマイクロカプセルにより、胃内へのコア薬物の
放出は大きく妨げられ、被覆されたマイクロカプセルが
腸に到達するまで薬物のデリバリーは実質的に遅延され
る。薬物部分のデリバリーが遅れても、非被覆又は一重
壁の水溶性薬剤が薬剤に取り込まれているため、治療レ
ベルに到達するのに必要な時間を短縮される。非被覆薬
物は胃の中で急速に溶解し迅速に血流中に入る。一重壁
の薬物は胃の中で溶け始め、コントロールされながら
(in a controlled manner)血流中に入る。腸内では、
外壁の腸溶性コーティング,フィルム,膜又はマトリッ
クスは腸液中に溶解又は分散する。しかしながら、内側
のマイクロカプセル化調整コーティングは腸内で容易に
溶解又は分散しない。薬物は内側のマイクロカプセル化
調整コーティング,フィルム,膜又はマトリックスを介
してよりコントロールされながら放出されるため、薬物
濃度が過剰となることは最低限に抑制され、薬物は一定
した速度で極めて長時間放出されるようになる。
内壁のマイクロカプセル化調整コーティングは、エチ
ルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース及びカル
ボキシメチルセルロースからなる群から選択されるのが
好ましい。最も好ましくはエチルセルロースである。エ
チルセルロースは、胃又は腸内で容易に溶解もしくは分
散しないが、カプセル壁を通して水溶性薬物を放出させ
うる一般的なマイクロカプセル化用コーティングであ
る。
外壁の腸溶性コーティングはセルロースアセテートフ
タレートのようなマイクロカプセル化コーティングが好
ましい。セルロースアセテートフタレートも公知のコー
ティング材料である。セルロースアセテートフタレート
からなる外壁の腸溶性コーティングは、胃におけるよう
なpH1.1でコア薬物の放出を大きく妨害する。しかし、
セルロースフセテートフタレートは腸内におけるような
pH7.5で溶解し、薬物を放出する。他の腸溶性コーティ
ングも、胃液中で容易に溶解もしくは分散せず且つ腸内
の腸液中で溶解もしくは分散するものであれば何れでも
使用しうる。例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースフタレート,ポリビニルアセテートフタレート,ヒ
ドロキシエチルエチルセルロースフタレート,セルロー
スアセテートテトラヒドロフタレート,アクリル樹脂,
セラック,ワックス又は腸内で溶解もしくは分散するが
胃の中ではそのままである他のフィルム形成性材料が使
用しうる。
コア薬物は、内壁のマイクロカプセル化調整コーティ
ングを介して腸内にゆっくりと放出されうるように十分
な水溶性を有するものであるべきである。アスピリン,
アセトアミノフェン,臭化水素酸デキストロメトルファ
ン,リン酸ジソピラミド及びフロセミドが好ましい。他
に使用できる水溶性薬物としては各種ビタミン,ミネラ
ル,抗生物質及び他の鎮痛薬が例示される。
外壁の腸溶性コーティングを施す前に、コアセルベー
ション,スプレーコーティング又は他の方法で水溶性薬
物を顆粒形態でマイクロカプセル化するのが好ましい。
コア薬物相対内壁相の相比は好ましくは約2:1〜30:1、
より好ましくは約2:1〜20:1である。外壁の腸溶性コー
ティングもコアセルベーション,スプレーコーティング
又は他の方法で施すことが好ましい。マイクロカプセル
に封入されたコア薬物相対腸溶性コーティング相の相比
は好ましくは約4:1〜30:1、より好ましくは約4:1〜12:1
であり、最も好ましくは約4:1〜8:1である。こうして得
られた二重壁で被覆した医薬品は非常に望ましい放出速
度を有している。この二重壁で被覆した医薬品の場合胃
の中で実質量の薬物が放出されることはない。しかしな
がら、外壁の腸溶性コーティングは腸で溶解もしくは分
散し、内壁のマイクロカプセル化調整コーティングが残
るので、薬物は腸内でゆっくりと定期的に放出される。
二重壁で被覆した医薬品は遊離及び/又は時間放出型
薬物の他の画分と混合することもできる。混合は、カプ
セル又は錠剤中でビルダー,充填剤,潤滑剤等の他の慣
用成分と一緒に行なわれる。この混合物中、遊離の薬物
は胃の中で直ちに放出される。二重壁で被覆した医薬品
は胃の中では薬物を放出せず、腸内で上記した機構に従
って二重壁からゆっくりと定期的に薬物が放出される。
従って、混合物は薬物を直ちに且つ持続的に放出するこ
とができる。
例えば、アスピリンを8時間に亘り徐放するための最
適な徐放性薬剤は、非被覆(uncoated)アスピリン400
〜600mgと二重壁で被覆したアスピリン400〜600mg[内
壁コーティング=エチルセルロース(相比8:1);外壁
コーティング=セルロースアセテートフタレート(相比
=6:1)]とからなる。この処方の975mg(活性成分)混
合物は、直ちに治療レベルに到達する一方経時的に一定
の血中アスピリン濃度を示し、どんな時にも血中濃度は
過剰にならず、治療レベルを8時間維持する。
一般に、血流中のアスピリンの好ましい鎮痛治療レベ
ルは約20〜45mg/である。アスピリン濃度が45mg/以
上となっても鎮痛効果が増強されることはないと考えら
れている。さらに、アスピリンの血中濃度が高くなるに
つれて毒性が増す危険性がある。
1300mgのアスピリンを含有する通常の時間放出型アス
ピリン(アスピリン粒子をエチルセルロースのマイクロ
カプセルに封入した錠剤)は治療レベル(即ち約20g/
以上)を8時間維持するが、錠剤服用後2〜3時間でア
スピリン濃度は治療レベルを大きく超えてしまう。これ
と対照的に、本発明の徐放性薬剤はアスピリンの治療血
中濃度を維持しながら投与量を25%減少することがで
き、治療上及び/又は経済的に魅力的な薬剤である。
二重壁で被覆したアスピリン875〜975mg[内壁コーテ
ィング=エチルセルロース(相比8:1);外壁コーティ
ング=セルロースアセテートフタレート(相比6:1)]
と非被覆アスピリン325〜425mgとを含有する1300mgの混
合物は、Bayerの時間放出型アスピリンと比べてピーク
のアスピリン血中濃度は低いが12時間に亘り徐放しうる
アスピリン薬剤である。この薬剤は服用12時間後にも治
療的な血中アスピリン濃度を維持しうる。
従って、本発明の目的は、望ましい放出速度(releas
e kinetics)を有し、より良い治療指数を有し、及び/
又はより経済的に製造される徐放性薬剤を提供すること
である。本発明の別の目的は、単独で又は遊離及び/又
は時間放出型薬物の他の画分と合せて徐放性薬剤として
使用しうる二重壁で被覆した医薬品を提供することであ
る。
本発明の他の目的及び/利点は以下の記載及び特許請
求の範囲から明らかになろう。
好ましい実施態様 本発明の好ましい二重壁で被覆した医薬品は、顆粒状
のアスピリンからなるコア薬物を、エチルセルロースの
内壁マイクカプセル化調整コーティングとセルロースア
セテートフタレートの外壁腸溶性コーティングとでマイ
クロカプセル化した医薬品である。好ましい8時間の徐
放性薬剤は二重壁で被覆したアスピリンと非被覆アスピ
リン粒子との混合物であり、最適には非被覆アスピリン
480mgと二重壁で被覆したアスピリン475mg[内壁コーテ
ィング=エチルセルロース(相比12:1);外壁コーティ
ング=セルロースアセテートフタレート(相比6:1)]
とからなる。
アスピリンを12時間に亘り徐放させるための好ましい
徐放性薬剤は、非被覆アスピリン325〜425mgと二重壁で
被覆したアスピリン875〜975mg[内壁コーティング=エ
チルセルロース(相比8:1);外壁コーティング=セル
ロースアセテートフタレート(相比6:1)]との混合物
である。
コア薬物として使用しうる他の水溶性薬物のうち最も
好ましい例には、アセトアミノフェン,フロセミド,リ
ン酸ジソピラミド及びデキストロメトルファンが包含さ
れる。これらの以外の水溶性薬物も使用しうる。例え
ば、各種ビタミン,ミネラル,抗生物質及び他の鎮痛剤
がコア薬物として使用しうる。薬物が、内壁のマイクロ
カプセル化調整コーティングを介して腸内に放出されう
る程充分な水溶性を有しており、粒状である又は粒状と
なりえるものであり、且つ本発明の二重壁構造を適用し
うるものである限り、何れの薬物を使用することができ
る。
他の好ましい内壁マイクロカプセル調整コーティング
の例には、ヒドロキシプロピルセルロース及びカルボキ
シメチルセルロースが包含される。上述したように、内
壁のマイクロカプセル化調整コーティングは胃及び腸で
容易に溶解もしくは分散しないものであるべきである。
しかしながら、内壁コーティングは、カプセル壁を通し
て水性の腸液を拡散させて水溶性のコア薬物を溶解し、
且つ溶解された薬物をカプセル壁を通してゆっくりと体
内に拡散又は浸出させうるものでなければならない。内
壁コーティングは、好ましくはコアセルベーション,ス
プレーコーティング又は他の方法で顆粒状薬物に適用し
うる材料であるべきである。(特にU.S.P.Nos,3,155,59
0;3,341,416;3,488,418及び3,531,418に記載されている
如く)シクロヘキサン溶液の形態で適用し、相分離誘発
剤(inducing agent)を導入することによりコアセルベ
ーションして形成されたエチルセルロースの内壁が最も
好ましい。
セルロースアセテートフタレートは、(スプレーコー
ティングのような)コーティング法又はコアセルベーシ
ョン法により適用しうるので、好ましい外壁の腸溶性コ
ーティングである。セルロースアセテートフタレート
は、胃の胃液の(1.1位の)低いpHでは容易に溶解もし
くは分散しないために特に好ましい。そのような条件下
でも2時間位は殆んど溶解されない。腸内の腸液のより
高いpH(約7.5)では、セルロースアセテートフタレー
トは溶解もしくは分散する。このような目的に使用しう
る他の材料は、アクリル樹脂,セラック,ワックス及び
前記のようなフィルム形成性ポリマーのフタレート又は
ポリフタレートエステルである。
コアセルベーション法においては、好ましくは1%の
リン酸水素二ナトリウム(Na2HPO4)のようなpH5.5以上
のバッファ中に溶解させたセルロースアセテートフタレ
ート溶液にエチルセルロースに封入した薬物粒子を加え
ることにより、セルロースアセテートフタレートを既に
カプセル化したコア薬物に適用しうる。相分離誘発剤、
好ましくは、硫酸ナトリウム水溶液のような溶解しうる
塩の10〜40%水溶液を使用してセルロースアセテートフ
タレートをコアセルベーションし、外壁の腸溶性コーテ
ィングを形成する。セルロースアセテートフタレートか
らなる外壁に対する好ましい硬化剤は酢酸(HOAc)であ
るが、他の無機又は低分子量の有機の酸も使用しうる。
相分離誘発剤及び硬化剤の種類及び量は、セルロースア
セテートフタレートの量及びバッファのpHや強度(濃
度)に依存するが、コアセルベーションを起こさせる相
分離誘発剤及び量を加えることが必要である。コアセル
ベーションの後にpHを約5.5以下、好ましくは約4.0以下
に低下させることにより、セルロースアセテートフタレ
ートに封入したエチルセルロースマイクロカプセルを硬
化させる。次に、二重壁のマイクロカプセルを洗浄し、
乾燥させる。基本的なコアセルベーション法はHerkle及
びSpieserがJ.Pharm.Sci.62:1444(1973)に記載されて
いる。
封入されるコア薬物相対腸溶性コーティング相の比は
好ましくは約4:1〜30:1、より好ましくは約4:1〜12:1で
ある。相比により、外壁の腸溶性コーティングの厚さが
決定される。コア薬物相対内壁のマイクロカプセル化コ
ーティング相の相比は好ましくは約2:1〜30:1、より好
ましくは約2:1〜20:1である。次の第I表には、相比と
腸溶性コーティングが胃液中での溶解もしくは分散を妨
げる程度との関係が示されている。
第I表に示した溶解性の実験は、アスピリンをエチル
セルロースの内壁とセルロースアセテートフタレートの
外壁との二重壁で被覆した薬剤を用いて行った結果であ
る。USP XXのバスケット法によりテストを実施した。
各実験で、750mgの試料を第I A表に示したバッファ(37
℃)を含む1の三つ首丸底フラスコ中で50RPMで回転
するバスケット内に導入した。2時間後にバスケットを
フラスコから除去し、第I B表に示すバッファを含む2
番目のフラスコ内に入れ、更に4時間50RPMで回転させ
た。
第I A表のバッファは胃液のpHであり、第I B表のバッ
ファは腸液pHを有する。シミュレートした(simulate
d)消化液を使用して溶解実験を行ってもよい。バッフ
ァ及び消化液の組成はUSPXXに記載されている。この場
合には、pH1.1のバッファの代りにシミュレートした胃
液を使用し、pH7.5のバッファの代りにシミュレートし
た腸液を使用する。酵素が溶解に影響を与えるときには
消化液の使用が好ましく、コーティングが脂質ポリマー
又は他の酵素的に分解しうる材料を含有しているときに
は消化液を使用する必要がある。しかしながら、これら
の条件は上記第I表(又は下記第II表)の溶解実験では
必要なく、シミュレートした消化液中で溶解させても本
発明の二重壁で被覆した医薬品の溶解速度は余り変わら
ない。
第I表で使用したと同じバスケット溶解法を用いて次
の第II表のテストを行った。この実験では(A)Bayer
の時間放出型アスピリン、(B)16:1の相比のエチルセ
ルロースでマイクロカプセル化したアスピリンカプセル
及び(C)12:1の相比のエチルセルロース内壁と4:1の
相比のセルロースアセテートフタレートの外壁とを有す
る二重壁で被覆したアスピリンを使用した。
第II A表 pH1.1のHCl/NaClバッファ実 験 経過時間(時間) 溶解率(%) A 1 40 B 1 20 C 1 <10 A 2 60 B 2 35 C 2 <10 第II B表 pH7.5のホスフェート/NaOHバッファ 実 験 経過時間(時間) 溶解率(%) A 1 90 B 1 65 C 1 30 A 2 100 B 2 80 C 2 50 A 3 100 B 3 85 C 3 65 A 4 100 B 4 90 C 4 85 第II表から、本発明の二重壁で被覆した医薬品(実験
C)のバスケットをpH7.5のバッファに入れるまでそし
てその後でさえ溶解(及び薬剤放出)を遅らせ、実験C
の溶解はゆっくりで一定していることが明らかである。
一方、実験A及びBはpH1.1で急速にアスピリンを放出
し、pH7.5のバッファに導入した直後にほとんど完全に
溶解した。再度シミュレートした消化液中で溶解試験を
実施しても、実験A,B又はCのいずれの溶解速度も前記
と同様であった。好ましい二重壁で被覆した医薬品及び
徐放性薬剤は、以下の実施例中に説明されているように
して製造されうる。
実施例 1 本発明の二重壁コーティングを使用した12時間徐放性
の薬剤を次のように製造した。
48〜49.5%エトキシル化した粘度100のエチルセルロ
ース(Dow Ethocel Premilum)14.25gとポリエチレン
(Kodak Epolene C−10)9.5gを600mlのシクロヘキサン
に加えた。撹拌しながら混合物を20分間還流して溶液を
形成した。USP No.40結晶のアスピリン(Dow)114gを溶
液に加え、20分間で混合物を20℃に冷却した。混合物を
過し、ケーキを500mlのシクロヘキサンで洗浄した。
得られたアスピリンのエチルセルロースマイクロカプセ
ルを20メッシュスクリーンを3回通してふるい分けする
ことにより乾燥させた。
40℃で、水585g中にセルロースアセテートフタレート
(Eastman C.A.P.)12gとNa2HPO44.5gを含む撹拌溶液に
アスピリンエチルセルロースのマイクロカプセル72gを
加えた。撹拌しながら、4.5分間で30%硫酸ナトリウム
水溶液420gを滴加した。20%酢酸90mlを直ちに加えるこ
とにより、外壁の腸溶性コーティングを固化させた。得
られた二重壁のマイクロカプセルを過し、2%酢酸75
0mlで洗浄し、流動床乾燥器内で25℃で20分間乾燥させ
た。アスピリン含量は77.4%であることが判った。上記
の手順により、アスピリンカプセル[外壁コーティング
=セルロースアセテートフタレート(相比6:1);内壁
コーティング=エチルセルロース(相比8:1)]を製造
した。マイクロカプセルの製造に使用したポリマーと薬
物の量により相比が決定される。従って、14.25gのエチ
ルセルロースの内壁材料でカプセル化した114gのアスピ
リンは相比114:14.25すなわち8:1に等しい。同様に、12
gのセルロースアセテートフタレートで封入した72gのア
スピリンエチルセルロースマイクロカプセルは相比72:1
2すなわち6:1に等しい。
38.00gの二重壁マイクロカプセルアスピリンと11.92g
のUSPアスピリン粉末(J.J.Baker)とを混合した。サイ
ズ00のゼラチンカプセルに混合物を充填し、433mgのア
スピリンを含有するようにした。アスピリンのうち125m
gは遊離のアスピリンであり、308mgは二重壁で封入され
たアスピリンであった。本発明の2種のアスピリンカプ
セルを用いて臨床実験を実施した。2種のカプセルは共
に867mgのアスピリンを含有していた(250mgの遊離アス
ピリンと617mgの二重壁で封入されたアスピリン)。6
名の患者に対して、クロスオーバー試験により1300mgの
Bayerの時間放出型アスピリンとの比較試験を行った。
第III A及びIII B表のデータから明らかなように、二重
壁のマイクロカプセルと遊離のアスピリンとを含有する
本発明の製剤はほとんど一定の血中サリチル酸塩濃度を
示した。
第III A表 867mgの非被覆アスピリン/二重壁被覆 アスピリン混合物経過時間(時間) 血中ASA濃度(mg/) 1 18 2 19 3 21 4 21 5 19 6 21 7 19 8 17 9 16 10 15 11 15 12 15 13 14 14 13 15 12 16 11 第III B表 1300mgのBayerのエチルセルロースで 被覆した時間放出型アスピリン経過時間(時間) 血中ASA濃度(mg/) 1 34 2 57 3 68 4 80 5 86 6 77 7 67 8 57 9 54 10 51 11 46 12 41 13 37 14 32 15 28 16 24 Bayerの時間放出型アスピリンでは、血中サリチル酸
塩濃度が変動し、ピーク濃度は高く、高いサリチル酸塩
濃度を維持するための体のサリチル酸排泄機構が飽和状
態となった。
実施例 2 実施例1の二重壁のマイクロカプセル25.00gと粉末ア
スピリン18.76gとを混合した。ゼラチンカプセルに325m
gのアスピリンを含有するように混合物375mgを充填し
た。このアスピリンのうち160mgは遊離のアスピリン、1
65mgは本発明の二重壁で封入されたアスピリンであっ
た。カプセル中に975mgのアスピリンを含む薬剤(480mg
の遊離アスピリンと495mgの二重壁でマイクロカプセル
化したアスピリンとを有する3種の375mgカプセル)と9
75mgのBayerのレギュラーアスピリンについて臨床試験
を実施した。第IV A表及び第IV B表から明らかなよう
に、徐放性薬剤は単純なアスピリンに比べても一定のサ
リチル酸塩血中濃度を示し、ピークの血中レベルは遊離
アスピリンの半分であった。
第IV−A表 975mgの非被覆アスピリン/二重壁で被覆 したアスピリン混合物経過時間(時間) 血中ASA濃度(mg/) 1 30 2 34 3 34 4 31 5 29 6 25 8 18 10 14 12 13 第IV−B表 975mgのレギュラーBayerアスピリン経過時間(時間) 血中ASA濃度(mg/) 1 63 2 68 3 62 4 56 5 51 6 42 8 26 10 16 12 7 実施例 3 水200ml、ポリエチレングリコール400 30ml、Na2HPO4
2g及びポリビニルアセテートフタレート(Canada Packe
rs)から溶液を作成した。0.1NHClでpHを4.85に調整し
た。実施例1の手順で製造した8:1の相比のアスピリン
エチルセルロースマイクロカプセル16gを55℃で溶液に
加えた。30%の硫酸ナトリウム水溶液200gを4分間かけ
て加えた。
次に以下の方法でシリカ分散液を調製した。aerosil
R972疎水性シリカ粉末(Degussa,Teterboro,NJ)2gと2
%Nacanol水溶液(Stepan,Northfield,Illinois)10滴
の混合物を水300mlに分散させ、0.1NHClでpHを3.0に低
下させた。このシリカ分散液をマイクロカプセル含有混
合物に(25℃で)加えた。pHを更に2.75に低下させ、混
合物を25℃に冷却した。マイクロカプセルを過し、0.
1NHClでpHを2.75に酸性化した水500mlで洗い、流動床乾
燥器内で乾燥させた。
第I A表及び第I B表実験で使用したと同じバスケット
溶解法を用いて、この実施例で製造したポリビニルアセ
テートフタレート被覆カプセルをテストした。ポリビニ
ルアセテートフタレートで被覆したカプセルによるデー
タを第V−A表及び第V−B表に示す。第V−A表に
は、ポリビニルアセテートフタレートの外壁がpH1.1の
バッファ中では溶解(及び薬剤放出)を有効に妨げるこ
とが示されている。上記のようにpH1.1のバッファは胃
の中の条件をシミュレートしたものである。
第V−A表 pH1.1のHCl/NaClバッファ経過時間(時間) 溶解率(%) 1 1 2 2 第V−B表 pH7.5のホスフェートバッファ ポリビニルアセテートフタレート のマイクロカプセル化外壁経過時間(時間) 溶解率(%) 1 26 2 44 4 68 実施例 4 ポリエチレンを含有するシクロヘキサンからエチルセ
ルロースを相分離することにより、2:1の相比のフロセ
ミド−エチルセルロースマイクロカプセルを製造した。
実施例1に記載したコアセルベーション法によりセルロ
ースアセテートフタレートからなるマイクロカプセル化
外壁を施した。
第I−A表及び第I−B表に示した実験で使用したと
同じバスケット溶解法を用いて、下記の第VI−A表及び
第VI−B表に示したテストを行った。第VI−A表には、
二重壁のマイクロカプセルがpH1.1のバッファ中では実
質量のフロセミドを全く放出しないことが示されてい
る。第VI−B表には、pH7.5のバッファ中では薬物がゆ
っくりと溶解することが示されている。
第VI−A表 pH1.1のHCl/NaClバッファ フロセミドを二重壁でマイクロ カプセル化した薬剤経過時間(時間) 溶解率(%) 1 <1 2 <1 第VI−B表 PH7.5のバッファ フロセミドを二重壁でマイクロ カプセル化した薬剤経過時間(時間) 溶解率(%) 1 47 2 62 4 76 6 82 第VII−A表には、80mgの遊離フロセミドについてコ
ンピュータで予測した経時的血中フロセミド濃度変化が
示されている。第VII−B表は実施例VIの二重壁のマイ
クロカプセル中のフロセミド60mgと遊離のフロセミド20
mgからなる徐放性処方についてコンピュータで予測した
経時的血中濃度の変化が示されている。遊離のフロセミ
ドは1時間後に高いピーク濃度に達し、次いで急速に減
少する。徐放性処方は一般的に一定の血中フロセミド濃
度を維持する。
第VII−A表 80mgの遊離フロセミド 予測される血中フロセミド濃度経過時間(時間) フロセミド濃度(mg/) 1 2.2 2 1.3 3 0.6 4 0.3 6 0.1 8 0.1 第VII−B表 80mgの徐放性薬剤 予測される血中フロセミド濃度経過時間(時間) フロセミド濃度(mg/) 1 0.6 2 0.4 3 0.7 4 0.8 6 0.4 8 0.2 実施例 5 アスピリンを封入した40メッシュのエチルセルロース
カプセルをU.S.P.No.3,155,590に記載されているコアセ
ルベーション法で製造した。KNaHPO4の1%水溶液中に
含まれるセルロースアセテートフタレートの2%溶液10
0gにカプセルを8.0gを加え、55℃で撹拌した。撹拌しな
がら、30秒間でこのシステムに20%の硫酸ナトリウム水
溶液を加えた。この直後に4.5分間で20%の硫酸ナトリ
ウム水溶液40mlを滴加した。コアセルベーションによ
り、相比4:1のセルロースアセテートフタレートの外壁
を有し、エチルセルロースで封入されたアスピリンカプ
セルのコーティングが得られた。外壁の腸溶性コーティ
ングは、1分間で14%HOAc5mlを加えることにより固化
された。得られた二重壁で被覆したカプセルを2%のHO
Acで洗浄し、流動床乾燥器中の60メッシュのスクリーン
で1時間乾燥させた。
この実施例の二重壁で被覆したアスピリンを使用する
8時間徐放性薬剤について最適な処方を決定するための
研究を行った。内壁コーティングがエチルセルロース
(相比8:1)であり外壁コーティングがセルロースアセ
テートフタレート(相比4:1)のカプセル中に495mgのア
スピリンが存在し、非被覆アスピリンが480mgであると
好ましいことが知見された。30mg/mlの一定の血中濃度
曲線を有する組合せを選択することにより最適の処方を
決定した。
最適処方について予測される血中濃度を下記の第VIII
表に示す。
第VIII表 975mgの非被覆アスピリン/二重壁で 被覆したアスピリン混合物経過時間(時間) 血中ASA濃度(mg/) 1 25 2 29 3 30 4 34 5 33 6 33 7 25 8 20 実施例 6 この実施例では、スプレーコーティング法により本発
明の二重壁マイクロカプセルを製造した。
Uniglatt流動床スプレーコーティング機のWursterボ
ール内に800gの顆粒状アスピリン(Asagran 1640,Monsa
nto)を導入した。200gのAquacoat水性エチルセルロー
ス分散液(FMC社)、14.4gのMyvacet9〜40アセチル性モ
ノグリセリド(Eastman Chemical Products)及び固体
含量を分散液重量の20%に希釈する量の水を含む分散液
をアスピリンにスプレーすることによりマイクロカプセ
ルの内壁を施した。221gの分散液をアスピリン上にスプ
レーし、相比19:1のマイクロカプセルを得た。
スプレーコーティングによりマイクロカプセルの外壁
も施した。ブレンダー内でゆっくりと撹拌しながら218g
の水に12gのタルク(2755 Lomicron Talc USP,Whittake
r),0.75gの消泡剤(Medical Antifoam AF Emulsionm,D
ow Corning)及び水108g中に10gのポリエチレングリコ
ール8000(Baker)及び2gのポリエチレングリコール100
0(Baker)を含む溶液を加えることにより、第2のコー
ティング分散液を製造した。次にブレンダーを高速で1
分間運転した。この懸濁液を120gのEudragit L 30 D水
性アクリル樹脂分散液(Rohm Pharma)に注いだ。600g
のエチルセルロースで封入されたアスピリンにこの分散
液209gをスプレーし、アスピリンマイクロカプセル対腸
溶性コーティングの相比が19:1の二重壁マイクロカプセ
ルを得た。
この実施例で製造した二重壁マイクロカプセルを、第
I−A表及び第I−B表に示した実験で使用したと同じ
バスケット溶解法を用いて試験した。スプレーコーティ
ングにより製造した二重壁マイクロカプセルのテストか
ら得た試験結果を第IX−A表及び第IX−B表に示す。第
IX−A表には、外壁がpH1.1のバッファ中での溶解(及
び薬剤の放出)を有効に妨げることが示されている。上
述のようにpH1.1のバッファは胃における条件をシミュ
レートしたものである。第IX−B表には、腸における条
件をシミュレートしたpH7.5のバッファ中でアスピリン
がコントロールされながら放出されることが示されてい
る。
第IX−A表 pH1.1のHCl/NaClバッファ スプレーコーティングで製造した 二重壁のマイクロカプセル経過時間(時間) 溶解率(%) 1 <5 2 <5 第IX−B表 pH7.5のホスフェートバッファ スプレーコーティングで製造した 二重壁のマイクロカプセル経過時間(時間) 溶解率(%) 1 23 2 35 4 52 本明細書中に記載した製品及び方法は本発明の好まし
い実施態様を構成するが、本発明はこれらの製品及び方
法に限定されるものではなく、及び本発明の趣旨及び思
想を逸脱することなく変更しうることを理解すべきであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−4120(JP,A) 特開 昭60−1128(JP,A) 特開 昭59−16821(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顆粒形態の水溶性薬物のコアと、 エチルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース、カ
    ルボキシメチルセルロース及びそれらの混合物からなる
    群から選択される内壁のマイクロカプセル化調整コーテ
    ィングであって、薬物対マイクロカプセル化調整コーテ
    ィングの重量比2:1〜20:1で顆粒状コア薬物上に形成さ
    れたコーティングと、 セルロースアセテートフタレート,セラック,ワックス
    及びフィルム形成性ポリマーのフタレート又はポリフタ
    レートエステルからなる群から選択されかつ該内壁コー
    ト薬物上に内壁コート薬物対外壁の腸溶性コーティング
    の重量比4:1〜12:1で形成された外壁の腸溶性コーティ
    ングと、 からなる二重壁で被覆した医薬のマイクロカプセルから
    なる徐放性薬剤であって、二重壁で被覆した医薬が腸内
    でゆっくりとコア薬物を放出し、8時間以上の間適切な
    薬物レベルを提供する薬剤。
  2. 【請求項2】コア薬物がアスピリン,アセトアミノフェ
    ン、臭化水素酸デキストロメトルファン,リン酸ジソピ
    ラミド及びフロセミドからなる群から選択される特許請
    求の範囲第1項に記載の薬剤。
  3. 【請求項3】コア薬物が顆粒アスピリンである特許請求
    の範囲第2項に記載の薬剤。
  4. 【請求項4】外壁の腸溶性コーティングがマイクロカプ
    セル化セルロースアセテートフタレートである特許請求
    の範囲第1〜3項のいずれかに記載の薬剤。
  5. 【請求項5】内壁のマイクロカプセル化調整コーティン
    グがエチルセルロースである特許請求の範囲第1〜4項
    のいずれかに記載の薬剤。
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