JP2655189B2 - カラー拡散転写写真フイルムユニツト - Google Patents

カラー拡散転写写真フイルムユニツト

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JP2655189B2
JP2655189B2 JP1123695A JP12369589A JP2655189B2 JP 2655189 B2 JP2655189 B2 JP 2655189B2 JP 1123695 A JP1123695 A JP 1123695A JP 12369589 A JP12369589 A JP 12369589A JP 2655189 B2 JP2655189 B2 JP 2655189B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はカラー拡散転写写真フイルムユニットに関
し、更に詳しくは一体型のフイルムユニットを処理後剥
離し、支持体を通さずに色素画像を観察する明室処理可
能なカラー拡散転写写真フイルムユニットに関する。
(従来の技術) 従来のカラー拡散転写写真フイルムユニットは、剥離
不要型と剥離型に大別される。
剥離不要型のものは、例えば特公昭46−16356号及び
特公昭48−33697号に記載されている。これらの構成例
では、現像を実施しかつ色素を受像層に転写させた後一
体化させたまま保存することが出来、画像は透明な支持
体を通して受像層に存在する色素を観察することが出来
るものである。
剥離不要型は、2枚の支持体間に処理液が展開される
ため、処理液の水分によるWet感は無く、又露光前後を
とおして一体型であるため取扱性の点で不便さが無いけ
れども、次のような理由で画質向上には限界がある。
剥離不要型の画質向上に限界のある理由は、第1に支
持体を通して観察し、この支持体の表面における表面反
射、内部における光吸収と光散乱、及び支持体が光伝達
体として作用するいわゆるライトパイピング作用を防止
するために含有するT:O2微粒子等の光吸収と光散乱によ
つて、画像の最小濃度の増加と最大濃度の低下をひきお
こすことである。
第2の理由は、画像を観察するバックグランウドとし
ての白色反射層は、この層を拡大して色素が転写する層
であり、従つて反射率を高くするため反射材料の密度を
増したり、反射層の厚みを増加させたりすると色素の拡
散が遅くなるため、十分の反射率を得ることが出来な
い。これによつて画像の最小濃度が増加する。
第3の理由は、画像形成後も感光層と処理液が、色素
受像層と共存するため、画像形成後の転写やステインの
発生により画像の最小濃度の増加、カラーバランスの変
化による劣化及びシャープネス劣化による画質低下をひ
きおこすことである。
剥離型には、2種類のタイプがある。1つは、米国特
許第3,362,819号に示されるように、感光層と色素受像
層が別の支持体上に塗設されており、画像露光後、感光
要素と、色素受像要素とを重ね合わせ、その間に処理組
成物を展開し、その後色素受像要素を剥し取ることによ
り、色素受像層に転写された色素画像を得るものであ
る。この場合は、支持体の上に、塗設された色素受像層
上に形成された色素画像を直接観察できるため、前述の
剥離不要型について記載した画質向上における限界は無
く、非常に優れた色再現を示す。しかしながら、感光要
素と色素受像要素とをカメラ中で重ね合わせるという操
作上の不便さ、また剥離後アルカリ性の処理液がベタつ
き、周囲に付着し易いという、処理済フイルムの取扱い
上の不都合さがある。
もう1つのタイプは、米国特許第4,328,301号に示さ
れるように、支持体に順次、色素受像層、剥離層及び感
光層を塗設し、処理後に感光層を剥し取りプリントを得
るものである。この場合も支持体の上に塗設された色素
受像層上に形成された色素画像を直接観察するため非常
に優れた色再現を示す。
後者のタイプに属するフィルムユニットで、米国特許
第4,606,992号(特開昭62−95530号)に示されるよう
に、下記の層;透明な支持体:反射層:色素像受像層:
前記支持体、反射層及び色素像受像層を処理後に要素の
残りから分離可能である剥離層:アルカリ溶液が透過可
能な不透明層:及び色素像形成物質が組み合わさつてい
る少なくとも1つのホロゲン化銀乳剤層を順次含んでい
るフィルムユニットが、知られている。しかしながら、
感光材料中に中和機能がないこれら感光材料では、処理
浴による安定化を行なわない限り、安定なカラー画像を
得ることはできない。
また、特願昭63−120201(特公平7−122753号公報参
照)に示されるように、下記の要素、白色支持体上に
(a)色素受像層、(b)前記支持体および色素受像層
を処理後に要素の残りから分離可能にさせる剥離層、
(c)色素像形成物質と組合わされた少なくとも1つの
ハロゲン化銀乳剤層を有する感光要素;遮光剤を含むア
ルカリ処理組成物;および該処理組成物を展開する側に
少なくとも中和機能を有する層を有する透明カバーシー
トからなるフイルムユニットが知られている。
このフィルムユニットは、剥離型フィルムではあるけ
れども処理液のベタつきがなく、剥離操作以外は、フィ
ルムシートの重ね合わせに伴う取扱上の不便さが無く、
又画像を支持体を通して観察しないので、支持体を通し
て観察する剥離不要型に比較して優れた画質を与えるこ
との出来る明所現像可能なフィルムユニットである。
特願昭63−120200に示されたフィルムユニットも、前
述のものとは層構成が異なるが、同様に優れた画像を与
える。
(発明が解決しようとする問題点) 一般に、これらの拡散転写写真フイルムユニットにお
いては処理時の雰囲気温度によって、現像の進行状態が
異なる。一方、前記の剥離型のタイプにおいては剥離す
るまでは画像形成の進行状態がわからず、適正な剥離時
間は時計をみることによって与えられるが、温度によっ
ても適正時間が異なるため真に適正な剥離時間を得るに
は常に温度計と時計を携帯していることが必要となる。
このような不都合さをとり除くために、前記米国特許
第3,362,819号に示されるようなタイプの2シート型の
剥離型感材については実開昭62−14449号に示されるよ
うな“剥離インジケーター”が発明されているがインジ
ケーター指示薬がフィルムの現像系内に組み込まれてお
らず、特に雰囲気温度が変化したときなどには夏の適正
時間を与えるものではない。
また、前記特願昭63−120201号のタイプの剥離型感材
には前述の剥離インジケーターを組込むことがスペース
的にむつかしく、適正剥離時間を示すことのできる剥離
型カラー拡散転写写真フィルムユニットの提供が強く望
まれていた。
(発明の目的) 本発明の目的は剥離型のカラー拡散転写ユニットによ
り得られる高画質と、剥離不要型カラー拡散転写ユニッ
トの優れた取扱い性とをかね備えた、新規なフィルムユ
ニットを提供することにある。
別の目的は、画像が完成し、剥離の適正時刻をしらせ
る機能を有するカラー拡散転写写真フィルムユニットを
提供することにある。
別の目的は、画像が完成し、剥離の適正時刻をしらせ
る機能を有するカラー拡散転写写真フィルムユニットを
提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 前記の目的は、支持体上に少なくとも、(a)染料受
像層、(b)剥離層、(c)色素像形成物質と組合わさ
れた少くとも1つのハロゲン化銀乳剤層を順次有する感
光要素、遮光剤を含むアルカリ処理組成物、及び透明支
持体単独の、または透明支持体上に何らかの層を有する
カバーシートから成り、該感光要素または/およびカバ
ーシートに中和機能を有し、かつ該処理組成物中に、高
pH側で実質的に無色、低pH側で着色するpH指示薬を含有
することを特徴とするカラー拡散転写写真フイルムユニ
ットによって達成された。
該処理組成物は粘性のある液体で感光要素に露光(撮
影)後、感光要素とカバーシートの間に均一に展開され
る様になっており、透明なカバーシート側から観察した
とき最初は処理組成物中の遮光剤の色が見られるが系内
に組込まれた中和機能により処理組成物のpHが低下して
来るとある時間でpH指示薬が発色する。pH指示薬の発色
域(pka)を適当に調節すれば目標とする剥離時間で発
色するように出来る。即ち、発色によって剥離時間を知
らせることができる。
ところで特開昭56−13936号などにおいて処理液中や
感光層ユニット最上層にpHで色の変化する染料を含む剥
離不要の一体型フィルムユニットが記載されているが、
これらの染料は一時的な遮光機能を与えるためのもので
あって、しかもアルカリ処理液中で予め着色、もしくは
処理液の展開と同時に着色し、しばらくしてから無色に
なるというものであり、染料の組込位置、目的、機能お
よびフィルム形態など多くの点で本発明とは全く異なる
ものである。
本発明に用いられるpH指示薬としては、アルカリ性処
理組成物中で実質的に無色で、系の中和が進みpHが低下
するに伴って発色するものならば何でも良い。
即ち高pH側で実質的に無色、低pH側で着色するものな
ら良く、着色がおこるpHは好ましくはpH5〜11、さらに
好ましくはpH7〜10がよいが、処理組成物中の成分、塩
濃度および感光層やカバーシートの構成成分などにより
異なることがある。
pH指示薬の具体的な例を以下に示すが、これらに限定
されるものではない。
また、pH指示薬の添加量は感光要素とカバーシート間
に均一展開された状態で発色したときの反射光学濃度が
1以上となる様な量であれば良く、好ましくは2以上で
ある。また2種以上の指示薬を混ぜてもよい。以下に処
理組成物の詳細な内容について述べる。
本発明に用いられる処理組成物は、感光要素の露光後
に感光要素上に均一に展開され、支持体の背面あるいは
感光層の処理液と反対側に設置された遮光層と対になつ
て、感光層と外光から完全に遮断し、同時に、その含有
する成分によつて感光層の現像を行うものである。この
ために、組成物中には、アルカリ、増粘剤、遮光剤、現
像薬、更に、現像を調節するための現像促進剤、現像抑
制剤、現像薬の劣化を防ぐための酸化防止剤などを含有
する。組成物中には遮光剤は必ず含まれる。
また、本発明では処理液中のpH指示薬の発色を見やす
くするために白色顔料を入れることが好ましい。
アルカリは液のpHを12〜14とするに足りるものであ
り、アルカリ金属の水酸化物(例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化リチウム)、アルカリ金属
のリン酸塩(例えばリン酸カリウム)、グアニジン類、
四級アミンの水酸化物(例えば水酸化テトラメチルアン
モニウムなど)が挙げられるが、なかでも水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウムが好ましい。
増粘剤は処理液を均一に展開するために、また用済み
の感光層をカバーシートとともに剥がし取る際に、感光
層/カバーシート間の密着を保つために必要である。例
えば、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩が
もちいられ、好ましくは、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ナトリウムカルボキシメチルセルロースが用いられ
る。
また米国特許第4,397,996号記載のオキシムを持つポ
リマーを用いてもよい。
遮光剤としては、染料受像層まで拡散しステイを生じ
るものでなければ染料あるいは顔料のいずれでも、また
それらの組合わせでも用いることができる。代表的な物
としてカーボンブラックがあげられる。
遮光剤の添加量は処理中の感光要素を強い外光下でも
十分遮光するにたりる量であって処理液1kgあたり30g〜
200g、好ましくは40〜120gである。
白色顔料としては写真的に悪作用のないものであれば
任意のものを用いうる。例えば無機のチタンホワイト白
色顔料の他、中空のポリマービーズ(例えばRome and H
ass社製のOP−84 )なども用いることができる。
白色顔料の含有量は処理液1kgあたり50g〜400g、好ま
しくは100g〜300gである。
好ましい現像薬は、色素像形成物質をクロス酸化し、
かつ酸化されても実質的にステインを生じないものであ
ればどのようなものでも使用出来る。このような現像薬
は単独でもまた二種類以上を併用してもよく、またプレ
カーサーの型で使用してもよい。これらの現像薬は感光
要素の適当な層に含ませても、またアルカリ性処理液中
に含ませてもよい。具体的化合物としてはアミノフエノ
ール類、ピラゾリジノン類があげられるが、このうちピ
ラゾリジノン類がステインの発生が少ないため特に好ま
しい。
例えば1−フエニル−3−ピラゾリジノン、1−p−
トリル−4,4−ジヒドロキシメチル−3−ピラゾリジノ
ン、1−(3′−メチル−フエニル)−4−メチル−4
−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリジノン、1−フエニ
ル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリ
ジノン、1−p−トリル−4−メチル−4−ヒドロキシ
メチル−3−ピラゾリジノンなどが挙げられる。
以下にその他の各構成要素について順次説明する。本
発明においては中和機能を有する層を感光層側またはカ
バーシート側のどちらでも設置して良く、あるいは両側
に設けてもよい。ここでは、その代表として特願昭63−
120201で開示されている様な、カバーシート側に中和機
能を含有する系について設明する。
A)感光要素 A−1)支持体 感光要素の支持体としては、それがフィルムユニット
の写真性に悪影響を及ぼさないかぎり、又寸法安定性を
有しているかぎりにおいてどんなものでも使用すること
が出来る。例えば、セルロースナイトレートフィルム、
セルロースアセテートフィルム、セルロースアセテート
ブチレートフィルム、ポリ(ビニルアセタール)フィル
ム、ポリスチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、ポリカーボネートフィルム、紙、金属及び
ガラス等がある。好ましくは、セルロースアセテートフ
ィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエ
チレンでコートされた紙等である。
また、好ましくは白色支持体であることである。ここ
でいう白色支持体とは、少なくとも染料受像層を塗設す
る側が白色である支持体を指し、十分な白色度と平滑性
をもつものであればどのようなものでも用いることが出
来る。例えば、粒径0.1〜5μの酸化チタン、硫酸バリ
ウム、酸化亜鉛等の白色顔料の添加や延伸によるミクロ
ボイド形成で白色化したポリマーフイルム、例えば常法
の逐次二軸延伸で製膜したポリエチレンテレフタレー
ト、ポリスチレン、ポリプロピレンから成るフイルムや
合成紙、また紙の両面にチタンホワイトを含むポリエチ
レン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等
をラミネートしたものなどが好ましく用いられる。支持
体の厚さは50〜350μm、好ましくは70〜210μm、更に
好ましくは80〜150μmである。また、必要によつて
は、支持体中に遮光層を設けることもできる。例えば白
色支持体の背面にカーボンブラックなどの遮光剤を含ん
だポリエチレンをラミネートしてなる支持体などが用い
られる。
カーボンブラック原料としては、例えばDonnei Voet
“Carbon Black"Marcel Dekker,Inc.(1976)に記載さ
れているようなチヤンネル法、サーマル法及びフアーネ
ス法など任意の製法のものが使用できる。
カーボンブラックの粒子サイズは特に限定されないが
90〜1800Åのものが好ましい。
遮光剤としての黒色顔料の添加量は遮光すべき感光材
料の感度に応じて量を調節すればよいが光学濃度で5〜
10程度が望ましい。
また支持体中に遮光剤を組みこむかわりに支持体の染
料受像層と反対側に遮光層を塗設してもよい。
また遮光層は後述の染料受像層と感光要素との間に設
置してもよい。
A−2)染料受像層 本発明に用いられる染料受像層は親水性コロイド中に
媒染剤を含むものである。これは単一の層であつても、
また媒染力の異なる媒染剤が重ねて塗設された多層構成
のものでもよい。これについては特開昭61−252551号に
記載されている。媒染剤としては、ポリマー媒染剤が好
ましい。
本発明に用いられるポリマー媒染剤とは二級および三
級アミノ基を含むポリマー、含窒素複素環部分をもつポ
リマー、これらの4級カチオン基を含むポリマーなどで
分子量が5,000以上のもの特に好ましくは10,000以上の
ものである。
例えば、米国特許2,548,564号、同2,484,430号、同3,
148,061号、同3,756,814号明細書等に開示されているビ
ニルピリジンポリマー、及びビニルピリジニウムカチオ
ンポリマー;米国特許4,124,386号明細書等に開示され
ているビニルイミダゾリウムカチオンポリマー;米国特
許3,625,694号、同3,859,096号、同4,128,538号、英国
特許1,277,453号明細書等に開示されているゼラチン等
と架橋可能なポリマー媒染剤;米国特許3,958,995号、
同2,721,852号、同2,798,063号、特開昭54−115,228
号、同54−145,529号、同54−126,027号、同54−155,83
5号、同56−17,352号明細書等に開示されている水性ゾ
ル型媒染剤;米国特許3,898,088号明細書等に開示され
ている水不溶性媒染剤;米国特許4,168,976号、同4,20
1,840号明細書等に開示の染料と共有結合を行うことの
できる反応性媒染剤;更に米国特許3,709,690号、同3,7
88,855号、同第3,642,482号、同第3,488,706号、同第3,
557,066号、同第3,271,147号、同第3,271,148号、特開
昭53−30328号、同52−155528号、同53−125号、同53−
1024号、同53−107,835号、英国特許2,064,802号明細書
等に開示してある媒染剤を挙げることができる。
その他、米国特許2,675,316号、同2,882,156号明細書
に記載の媒染剤も挙げることができる。
親水性ポリマーとしては、媒染剤と相溶性の良いもの
なら良く、好ましくは、タイミング層で使用されている
ゼラチンである。
A−3)剥離層 本発明では色素像形成物質と組合わされた乳剤層と色
素受像層との間に剥離層を設け、処理後に乳剤層を剥が
し取る。従つて、この剥離層は未処理の状態では受像層
と乳剤層の密着を保つとともに、処理後の剥離が容易な
ものでなければならない。このための素材としては、例
えば、特開昭47−8237号、同56−65133号、同59−22072
7号、同59−229555号、特公昭49−4334号、同49−4653
号、同45−24075号、米国特許第3220835号、同4359518
号、同3227550号、同2759825号、同4401746号、同43662
27号などに記載されたものを用いることが出来る。具体
例の一つとしては、水溶性(あるいはアルカリ可溶性)
のセルロース誘導体があげられる。例えばヒドロキシエ
チルセルロース、セルロースアセテート−フタレート、
可塑化メチルセルロース、エチルセルロース、硝酸セル
ロース、カルボキシメチルセルロースなどがある。また
別の例として種々の天然高分子、例えばアルギン酸、ペ
クチン、アラビアゴムなどがある。また種々の変性ゼラ
チン、例えばアセチル化ゼラチン、フタル化ゼラチンな
ども用いられる。更に、別の例として、水溶性の合成ポ
リマーがあげられる。例えば、ポリビニルアルコール、
ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ブチル
メタクリレート、あるいは、それらの共重合体などであ
る。
剥離層は、単一の層でも、また複数の層からなるもの
でもよく、例えば、特開昭59−220727号、同60−60642
号などに記載されている。
A−4)感光層 本発明においては、前記剥離層の上方に色素像形成物
質と組合わされたハロゲン化銀乳剤層から成る感光層を
設ける。以下でその構成要素についてのべる。
(1) 色素像形成物質 本発明に用いられる色素像形成物質は、銀現像に関連
して拡散性色素(色素プレカーサーでもよい)を放出す
る非拡散性化合物であるか、あるいはそれ自体の拡散性
が変化するものであり、写真プロセスの理論“The Theo
ry of The Photographic Process"第4版に記載されて
いる。これらの化合物は、いずれも下記一般式(I)で
表すことが出来る。
(DYE)−Y (I) ここで、(DYE)は色素あるいはそのプレカーサーを
表し、Yはアルカリ条件下で該化合物とは拡散性の異な
る化合物を与える成分を表す。このYの機能により、銀
現像部で拡散性となるネガ型化合物と未現像部で拡散性
となるポジ型化合物とに大別される。
ネガ型のYの具体例としては、現像の結果酸化し、解
裂して拡散性色素を放出するものがあげられる。
Yの具体例は米国特許第3,928,312号、同3,993,638
号、同4,076,529号、同4,152,153号、同4,055,428号、
同4,053,312号、同4,198,235号、同4,179,291号、同4,1
49,892号、同3,844,785号、同3,443,943号、同3,751,40
6号、同3,443,939号、同3,443,940号、同3,628,952号、
同3,980,479号、同4,183,753号、同4,142,891号、同4,2
78,750号、同4,139,379号、同4,218,368号、同3,421,96
4号、同4,199,355号、同4,199,354号、同4,135,929号、
同4,336,322号、同4,139,389号、特開昭53−50736号、
同51−104343号、同54−130122号、同53−110827号、同
56−12642号、同56−16131号、同57−4043号、同57−65
0号、同57−20735号、同53−69033号、同54−130927
号、同56−164342号、同57−119345号等に記載されてい
る。
ネガ型の色素放出レドツクス化合物のYのうち、特に
好ましい基としてはN−置換スルフアモイル基(N−置
換基としては芳香族炭化水素環やヘテロ環から誘導され
る基)を挙げる事ができる。このYの代表的な基を以下
に例示するが、これらのみに限定されるものではない。
ポジ型の化合物については、アンゲバンテ・ヘミ・イ
ンターナシヨナル・エデシヨン・イングリツシユ(Ange
w.Chem.Int.Ed.Engl.),22,191(1982)に記載されてい
る。
具体例としては、当初アルカリ条件下では拡散性であ
るが、現像により酸化されて非拡散性となる化合物(色
素現像薬)があげられる。この型の化合物に有効なYと
しては米国特許第2983606号にあげられるものが代表的
である。
また、別の型としては、アルカリ条件下で自己閉環す
るなどして拡散性色素を放出するが、現像に伴い酸化さ
れるを実質的に色素の放出をおこさなくなるようなもの
である。このような機能を持つYの具体例については、
米国特許第3,980,479号、米国特許3,421,964号、同4,19
9,355号、特開昭53−69033号、同54−130927号などに記
載されている。
また別な型としては、それ自体は色素を放出しない
が、還元されると色素を放出するものがある。この型の
化合物は電子供与体とともに組合わせて用い、銀現像に
よつて画像模様に酸化した残りの電子供与体との反応に
よつて画像模様に拡散性色素を放出させることが出来
る。このような機能を持つ原子団については、例えば米
国特許第4,183,753号、同4,142,891号、同4,278,750
号、同4,139,379号、同4,218,368号、同4,356,249号、
同4,358,525号、特開昭53−110827号、同54−130927
号、同56−164342号、公開技報87−6199号、欧州特許公
開220746A2号等に記載されている。
以下にその具体例を例示するが、これらのみに限定さ
れるものではない。
このタイプの化合物が使用される場合には耐拡散性電
子供与化合物(ED化合物として周知)またはそのプレカ
ーサー(前駆体)と組合わせて用いるのが好ましい。ED
化合物の例としては例えば米国特許第4,263,393号、同
4,278,750号、特開昭56−138736号等に記載されてい
る。
また別の型の色素像形成物質の具体例としては、下記
のものも使用できる。
(式中、(DYE)は先に述べたと同義の色素又はその前
駆体を表す。) この詳細は米国特許第3,719,489号や同4,098,783号に
記載されている。
一方、前記の一般式の(DYE)で表わされる色素の具
体例は下記の文献に記載されている。
イエロー色素の例: 米国特許第3,597,200号、同3,309,199号、同4,013,63
3号、同4,245,028号、同4,156,609号、同4,139,383号、
同4,195,992号、同4,148,641号、同4,148,643号、同4,3
36,322号、特開昭51−114930号、同56−71072号、Resea
rch Disclosure17630(1978)号、同16475(1977)号に
記載されているもの。
マゼンタ色素の例: 米国特許第3,453,107号、同3,544,545号、同3,932,38
0号、同3,931,144号、同3,932,308号、同3,954,476号、
同4,233,237号、同4,255,509号、同4,250,246号、同4,1
42,891号、同4,207,104号、同4,287,292号、特開昭52−
106727号、同53−23628号、同55−36804号、同56−7305
7号、同56−71060号、同55−134号に記載されているも
の。
シアン色素の例: 米国特許第3,482,972号、同3,929,760号、同4,013,63
5号、同4,268,625号、同4,171,220号、同4,242,435号、
同4,142,891号、同4,195,994号、同4,147,544号、同4,1
48,642号、英国特許第1,551,138号、特開昭54−99431
号、同52−8827号、同53−47823号、同53−143323号、
同54−99431号、同56−71061号、欧州特許(公開)5303
7号、同53040号、Research Disclosure17630(1978)
号、及び同16475(1977)号に記載されているもの。
(2) ハロゲン化銀乳剤 本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、主にハロゲ
ン化銀粒子表面に潜像を形成するネガ型乳剤でもよい
し、ハロゲン化銀粒子内部に潜像を形成する内部潜像型
直接ポジ乳剤でもよい。
内部潜像型直接ポジ乳剤には、例えば、ハロゲン化銀
の溶解度差を利用してつくる、いわゆる「コンバージョ
ン型」乳剤や、金属イオンをドープするか、もしくは化
学増感するか、又はその両方を施したハロゲン化銀の内
部核(コア)粒子の少なくとも感光サイトをハロゲン化
銀の外部殻(シエル)で被覆してなる「コア/シエル
型」乳剤等があり、これについては、米国特許第2,592,
250号、同3,206,313号、同3,761,276号、同3,935,014
号、同3,447,927号、同2,497,875号、同2,563,785号、
同3,551,662号、同4,395,478号、同4,431,730号、西独
特許第2,728,108号、英国特許第1,027,146号などに記載
されている。
また、内部潜像型直接ポジ乳剤を用いる場合には、像
露光後、光もしくは造核剤をもちいて表面にかぶり核を
与える必要がある。
そのための造核剤としては、米国特許第2,563,785
号、同2,588,982号に記載されたヒドラジン類、米国特
許第3,227,552号に記載されたヒドラジド類、ヒドラゾ
ン類、英国特許第1,283,835号、特開昭52−69613号、米
国特許第3,615,615号、同3,719,494号、同3,734,738
号、同4,094,683号、同4,115,122号等に記載された複素
環4級塩化合物、米国特許第3,718,470号に記載された
造核作用のある置換基を色素分子中に有する増感色素、
米国特許第4,030,925号、同4,031,127号、同4,245,037
号、同4,255,511号、同4,266,013号、同4,276,364号、
英国特許第2,012,443号等に記載されたチオ尿素結合型
アシルヒドラジン系化合物、及び米国特許第4,080,270
号、同4,278,748号、英国特許第2,011,391B号等に記載
されたチオアミド環やトリアゾール、テトラゾール等の
ヘテロ環基を吸着基として結合したアシルヒドラジン系
化合物などが用いられる。
本発明ではこれらネガ型乳剤及び内部潜像型直接ポジ
乳剤と組合わせて、分光増感色素を用いる。その具体例
については、特開昭59−180550号、同60−140335号、Re
search Disclosure17029号、米国特許第1,846,300号、
同2,078,233号、同2,089,129号、同2,165,338号、同2,2
31,658号、同2,917,516号、同3,352,857号、同3,411,91
6号、同2,295,276号、同2,481,698号、同2,688,545号、
同2,921,067号、同3,282,933号、同3,397,060号、同3,6
60,103号、同3,335,010号、同3,352,680号、同3,384,48
6号、同3,623,881号、同3,718,470号、同4,025,349号等
に記載されている。
(3) 感光層の構成 減色法による天然色の再現には、上記分光増感色素に
より分光増感された乳剤と同波長範囲に選択的な分光吸
収をもつ色素を供与する前記色素像形成物質との組合わ
せの少なくとも二つからなる感光層を用いる。乳剤と色
素像形成物質とは別層として重ねて塗設してもよいし、
また混合し一層として塗設してもよい。該色素像形成物
質が塗布された状態で、これと組合わされた乳剤の分光
感度域に吸収を持つ場合には別層の方が好ましい。また
乳剤層は複数の、感度の異なる乳剤層からなるものでも
よく、また乳剤層と色素像形成物質層との間に任意の層
を設けてもよい。例えば、特開昭60−173541号に記載さ
れた造核現像促進剤を含む層、特開昭60−15267号に記
載された隔壁層を設けて色像濃度を高めたり、また特開
昭60−91354号に記載された反射層を設け感光層の感度
を高めることも出来る。
好ましい重層構成では、露光側から青感性乳剤の組合
わせ単位、緑感性乳剤の組合わせ単位、赤感性乳剤の組
合わせ単位が順次配置される。
各乳剤層単位の間には必要に応じて任意の層を設ける
事ができる。特に、ある乳剤層の現像の効果が他の乳剤
層単位に及ぼす好ましくない影響を防ぐため、中間層を
設置するのが好ましい。
中間層には、非拡散性色素像形成物質と組合わせて現
像薬を用いる場合には該現像薬の酸化体の拡散を防止す
るために非拡散性の還元剤を含むのが好ましい。具体的
には非拡散性のハイドロキノン、スルホンアミドフエノ
ール、スルホンアミドナフトールなどがあげられ、更に
具体的には特公昭50−21249号、同50−23813号、特開昭
49−106329号、同49−129535号、米国特許第2,336,327
号、同2,360,290号、同2,403,721号、同2,544,640号、
同2,732,300号、同2,782,659号、同2,937,086号、同3,6
37,393号、同3,700,453号、英国特許第557,750号、特開
昭57−24941号、同58−21249号等に記載されている。ま
たそれらの分散法については特開昭60−238831号、特公
昭60−18978号に記載されている。
特公昭55−7576号に記載されたような銀イオンにより
拡散性色素を放出する化合物を用いる場合には銀イオン
を補足する化合物を中間層に含有せしめるのが好まし
い。
本発明は必要に応じて、イラジエーション防止層、隔
離層、保護層などが塗設される。
ところで、本発明で使用する受像感光要素には特開昭
63−226649、同63−21808、などに開示されているよう
な中和機能を有する層構成を追加しても良い。
本発明のフイルムユニットは特開昭48−33697号、特
開昭48−43317号、同50−153628号、同52−11027号、同
56−48629号に記載されていると同様に、マスク材、レ
ール材、余剰液トラップ材等を用いてモノシート状に加
工される。
特に処理後の剥離を容易ならしめるために、Research
Disclosure No.23026号(1983年)記載のごときスリッ
トを入れることが有効である。スリットの形状、深さ等
については用いられる白色支持体の物性に応じて選択さ
れる。
フイルムユニットのサイズは任意であるが、現在市販
されているインスタントフイルムのサイズの他、よりコ
ンパクトなフイルムサイズや、より大きなフイルムサイ
ズが用いられる。
本発明のフイルムユニットを用いて写真撮影するため
には被写体の鏡像をフイルム上に結像させることが必要
である。このためにはミラーを用いることが必要であ
る。
このようなタイプのカメラに関しては米国特許第3447
437号で知られている。
B)カバーシート ここでは、アルカリ処理液のpHを低下させるための中
和機能を有するカバーシートについて説明するが、中和
機能は西独特許3735970Aや特願昭63−120200に記載され
ている様に感光要素の最も支持体側に設置されていても
良く、この場合のカバーシートは支持体単独か特願昭63
−23492、研特8198に記載されている様な色素捕獲層を
塗設したもので中和機能を有していなくても良い。ま
た、特願昭63−21808に記載されている様に感光要素と
カバーシートの両方に中和機能をもたせても良い。
ところで、中和機構は一般に中和層、中和タイミング
層を順次塗布して組合せることにより得られ、アルカリ
処理組成物が中和タイミング層を経由して中和層に到達
するような位置関係に塗設される。本発明に用いられる
カバーシートは例えば特願昭63−120201や特開昭59−20
2463などに記載されているようなものが好ましい。
このカバーシートは、処理後、処理液及び用済みの感
光層とともに剥がされる。したがって処理液との密着が
十分であるように、表面処理を施すか、あるいは適当な
密着層を塗設するのが好ましい。このような密着層の例
として、特公昭61−49658号記載の親水性層や特願昭63
−23492に記載されている色素捕獲層を最上層、即ち処
理組成物と接する様に設けても良い。
またカバーシートにフイルター染料を含有させて感光
層の感度調整をおこなうことも出来る。フイルター染料
は直接カバーシートの支持体中に添加してもよいし、ま
た別層として塗設してもよい。
以下にカバーシートの各構成要素について説明する。
B−1)支持体 本発明に用いられるカバーシートの支持体は写真感光
材料に通常用いられる平滑な透明支持体なら、いずれで
も用いられ、酢酸セルロース、ポリスチレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリカーボネートなどが用いら
れ、下塗り層を設けてもよい。下塗り層には通常写真感
光材料に用いられる下塗り液が用いられる。
B−2)中和層 中和層は、処理組成物から持込まれるアリカリを中和
するに十分な量の酸性物質を含む層である。好ましい酸
性物質としてはpKa9以下の酸性基(もしくは加水分解に
よつてそのような酸性基を与える前駆体基)を含む物質
であり、さらに好ましくは米国特許2,983,606号に記載
されているオレイン酸のような高級脂肪酸、米国特許3,
362,819号に開示されているようなアクリル酸、メタア
クリル酸もしくはマレイン酸の重合体とその部分エステ
ルまたは酸無水物;仏国特許2,290,699号に開示されて
いるようなアクリル酸とアクリル酸エステルの共重合
体;米国特許4,139,383号やリサーチ・ディスクロージ
ャ(Research Disclosure)No.16102(1977)に開示さ
れているようなラテックス型の酸性ポリマーを挙げるこ
とができる。
その他、米国特許4,088,493号、特開昭52−153,739
号、同53−1,023号、同53−4,540号、同53−4,541号、
同53−4,542号等に開示の酸性物質も挙げることができ
る。
酸性ポリマーの具体例としてはエチレン、酢酸ビニ
ル、ビニルメチルエーテル等のビニルモノマーと、無水
マレイン酸との共重合体及びそのn−ブチルエステル、
ブチルアクリレートとアクリル酸との共重合物、セルロ
ース・アセテート・ハイドロジエンフタレート等であ
る。
前記ポリマー酸は親水性ポリマーと混合して用いるこ
とができる。このようなポリマーとしては、ポリアクリ
ルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコー
ル、(部分ケン化物も含む)、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ポリメチルビニルエーテルなどである。な
かでも、ポリビニルアルコールが好ましい。
また、前記ポリマー酸に親水性ポリマー以外のポリマ
ー、例えばセルロースアセテートなどを混合してもよ
い。
ポリマー酸の塗布量は感光要素に展開されるアルカリ
の量により調節される。単位面積当りのポリマー酸とア
ルカリの当量比は0.9〜2.0が好ましい。ポリマー酸の量
が少なすぎると、転写色素の色相が変化したり、白地部
分にステインを生じ、又多過ぎる場合にも色相の変化、
あるいは耐光性の低下などの不都合を生じる。更に好ま
しい当量比は1.0〜1.3である。混合する親水性ポリマー
の量も多すぎても少なすぎても写真の品質の低下させ
る。親水性ポリマーのポリマー酸にたいする重量比は0.
1〜10、好ましくは0.3〜3.0である。
本発明の中和層には、種々の目的で添加剤を組込むこ
とが出来る。たとえば、この層の硬膜を行うために当業
者で周知の硬膜剤、また膜の脆性を改良するためにポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリ
セリンなどの多価ヒドロキシル化合物を添加することが
できる。その他必要に応じて、酸化防止剤、現像抑制
剤、およびその前駆体などを添加することもできる。
B−3)タイミング層 中和層と組合わせて用いるタイミング層は例えばゼラ
チン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールの
部分アセタール化物、酢酸セルロース、部分的に加水分
解されたポリ酢酸ビニル、などのようなアルカリ透過性
を低くするポリマー;アクリル酸モノマーなどの親水性
コモノマーを少量共重合させてつくられた、アルカリ透
過の活性化エネルギーを高くするラテックスポリマー;
ラクトン環を有するポリマーなどが有用である。
なかでも、特開昭54−136328号、米国特許4,267,262
号、同4,009,030号、同4,029,849号等に開示されている
酢酸セルロースを使用したタイミング層;特開昭54−12
8335号、同56−69,629号、同57−6,843号、米国特許4,0
56,394号、同4,061,496号、同4,199,362号、同4,250,24
3号、同4,256,827号、同4,268,604号等に開示されてい
る、アクリル酸などの親水性コモノマーを少量共重合さ
せてつくられたラテックスポリマー;米国特許第4,229,
516号に開示されたラクトン環を有するポリマー;その
他特開昭56−25735号、同56−97346号、同57−6842号、
ヨーロッパ特許(EP)31,957A1号、同37,724A1号、同4
8,412A1号などに開示されたポリマーが特に有用であ
る。
その他、以下の文献に記載のものも使用できる。
米国特許3,421,893号、同3,455,686号、同3,575,701
号、同3,778,265号、同3,785,815号、同3,847,615号、
同4,088,493号、同4,123,275号、同4,148,653号、同4,2
01,587号、同4,288,523号、同4,297,431号、西独特許出
願(OLS)1,622,936号、同2,162,277号、Research Disc
losure15,162No.151(1976年)、特開昭59−202463号。
これらの素材を用いたタイミング層は単独層もしくは
二種以上の層の併用として使用しうる。
またこれらの素材からなるタイミング層に、例えば米
国特許4,009,029号、西独特許出願(OLS)2,913,164
号、同3,014,672号、特開昭54−155837号、同55−13874
5号、などに開示された現像抑制剤および/もしくはそ
のプレカーサーや、また、米国特許4,201,578号に開示
されているハイドロキノンプレカーサー、その他写真用
有用な添加剤もしくはそのプレカーサーなどを組み込む
ことも可能である。
(実施例) 実施例1 受像感光シート 酸化チタン白色顔料を含むポリエチレンテレフタレー
ト支持体の背面に順次遮光層としてカーボンブラック層
(カーボンブラック3.0g/m2、ゼラチン4.5g/m2を含む)
及び酸化チタン層(酸化チタン3.0g/m2、ゼラチン1.0g/
m2を含む)を塗設した。
次にこの支持体の遮光層の反対側に、順次以下の層を
塗布して、受像感光シートを調製した。
(1) 下記重合体ラテックス媒染剤を3g/m2及びゼラ
チン3g/m2含む染料受像層。
(2) 下記の化合物0.1g/m2からなる第1剥離層。
(3) 酢化度51%セルロースアセテート0.15g/m2から
なる第2剥離層。
(4) エチルアクリレートラテックスを1g/m2、ゼラ
チンを2.5g/m2含む層。
(6) 下記シアン色素放出レドツクス化合物0.44g/
m2、トリシクロヘキシルホスフエート0.09g/m2、2,5−
ジ−t−ペンタデシルハイドロキトン0.008g/m2、カー
ボンブラック0.05g/m2およびゼラチン0.8g/m2を含有す
る層。
(6) 酸化チタン2g/m2、およびゼラチン0.5g/m2を含
む光反射層。
(7) 粒子サイズ1.0μmの八面体の内部潜像型直接
ポジ臭化銀乳剤(銀の量で0.15g/m2)、赤感性増感色
素、ゼラチン0.4g/m2、下記の造核剤(NA)1.1μg/m2
および2−スルホ−5−n−ペンタデシルハイドロキノ
ン・ナトリウム塩0.02g/m2を含む低感度赤感性乳剤層。
(8) 粒子サイズ1.6μmの八面体の内部潜像型直接
ポジ臭化銀乳剤(銀の量で0.5g/m2)、赤感性増感色
素、ゼラチン0.8g/m2、層(7)と同じ造核剤(NA)3.0
μg/m2および2−スルホ−5−n−ペンタデシルハイド
ロキノン・ナトリウム塩0.04g/m2、を含有する高感度赤
感性乳剤層。
(9) 2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン1.2
g/m2、ポリメチルメタアクリレート1.2g/m2およびゼラ
チン0.7g/m2を含む混色防止層。
(10) ゼラチン0.3g/m2を含有する層。
(11) 下記のマゼンタ色素放出レドックス化合物0.15
g/m2、トリシクロヘキシルホスフエート0.1g/m2、2,5−
ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン0.009g/m2および
ゼラチン0.9g/m2含有する層。
(12) 酸化チタン1g/m2およびゼラチン0.25g/m2を含
む光反射層。
(13) 粒子サイズ1.0μmの八面体の内部潜像型直接
ポジ臭化銀乳剤(銀の量で0.12g/m2)、緑感性増感色
素、ゼラチン0.25g/m2、層(7)と同じ造核剤(NA)1.
1μg/m2および2−スルホ−5−n−ペンタデシルハイ
ドロキノン・ナトリウム塩0.02g/m2を含む低感度緑感性
乳剤層。
(14) 粒子サイズ1.6μmの八面体の内部潜像型直接
ポジ臭化銀乳剤(銀の量で0.35g/m2)、緑感性増感色
素、ゼラチン0.7g/m2、層(7)と同じ造核剤(NA)1.7
μg/m2および2−スルホ−5−n−ペンタデシルハイド
ロキノン・ナトリウム塩0.04g/m2を含む高感度緑感性乳
剤層。
(15) 2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン0.8
g/m2、ポリメチルメタアクリレート0.8g/m2およびゼラ
チン0.45g/m2を含む混色防止層。
(16) ゼラチン0.3g/m2を含有する層。
(17) 下記構造のイエロー色素放出レドックス化合物
(0.53g/m2)、トリシクロヘキシルホスフエート(0.13
g/m2)、2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン0.0
14g/m2)およびゼラチン(0.7g/m2)を含有する層。
(18) 酸化チタン0.7g/m2およびゼラチン0.18g/m2
含む光反射層。
(19) 粒子サイズ1.1μmの八面体の内部潜像型直接
ポジ臭化銀乳剤(銀の量で0.25g/m2)、青感性増感色
素、ゼラチン0.4g/m2、層(7)と同じ造核剤(NA)2
μg/m2、および2−スルホ−5−n−0ペンタデシルハ
イドロキノン・ナトリウム塩0.045g/m2を含む低感度青
感性乳剤層。
(20) 粒子サイズ1.7μmの八面体の内部潜像型直接
ポジ臭化銀乳剤(銀の量で0.42g/m2)、青感性増感色
素、ゼラチン0.45g/m2、層(7)と同じ造核剤(NA)3.
3μg/m2、および2−スルホ−5−n−ペンタデシルハ
イドロキノン・ナトリウム塩0.025g/m2を含む高感度青
感性乳剤層。
(21) 下記の紫外線吸収剤を、それぞれ4×10-4モル
/m2およびゼラチン0.5g/m2を含む紫外線吸収層。
(22) マット剤およびゼラチン0.5g/m2を含む保護
層。
カバーシート 次にライトパイピング防止染料を含みゼラチン下塗り
したポリエチレンテレフタレート支持体上に次の順で塗
布をおこない、カバーシートを作製した。
(a) 平均分子量5万のアクリル酸−ブチルアクリレ
ート(モル比8:2)共重合体を10.4g/m2および1,4−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)−ブタン0.1g/m2を含む
層。
(b) 下記構造のポリマーを4g/m2含む中和タイミン
グ層。
(c) ゼラチン1.0g/m2および下記の構造のポリマー
1.0g/m2からなる層。
処理組成物(処理液) 下記組成で比較用処理液を調製した。
また、上記組成にさらに例示化合物(1)を1.2g加え
た本発明処理液を調製した。
前記感光シートにカラーテストチャートを通して露光
し、前記カバーシートと重ね合わせ、両シートの間に前
記比較用および本発明処理液をそれぞれ別に70μの厚さ
になるように均一に展開した(展開は加圧ローラーの助
けを借りて行なった)。比較用処理液を用いた場合、表
1のようにはくり時間を変えて剥離層から剥離して染料
受像層上に画像を得た。一方、本発明の処理液を用いた
場合、展開後2′30″で、展開された処理液が全面に青
色に着色した事が透明なカバーシート側から観察された
ため、この時点でやはり剥離層から剥離し、染料受像層
に画像を得た。表1に示したそれぞれの画像の最大濃度
(Dmax)とかぶり濃度(Dmin)から、比較用処理液を用
いた場合2′30″で画像が完成していること、および本
発明の処理液を用いた場合と比較用処理液を用いた場
合、得られた画像は同等であることがわかる。このこと
は、本発明の処理液を用いた場合、画像完成時刻に処理
液内のpH指示薬が発色して剥離の目安とすることが出来
るということ、および本発明の処理液は写真性能(画像
形成)に何らの弊害を与えていないことを示している。
また、比較用処理液を用いた場合、カバーシート側か
ら灰色の処理液を背景に画像がみえる。このカバーシー
トを含むユニットは剥離後廃却されるが、比較用処理液
を用いた場合は廃却ユニットに画像が残って機密保持の
観点から不敵である。
これに対し、本発明の処理液を用いた場合、剥離時に
は処理液中のインジケーター色素によって画像が隠ぺい
されており、機密保持性にすぐれている。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少くとも、(a)染料受像層、
    (b)剥離層、(c)色素像形成物質と組合わされた少
    くとも1つのハロゲン化銀乳剤層を順次有する感光要
    素、遮光剤を含むアルカリ処理組成物、及び透明支持体
    単独の、または透明支持体上に何らかの層を有するカバ
    ーシートから成り、該感光要素または/およびカバーシ
    ートに中和機能を有し、かつ該処理組成物中に、高pH側
    で実質的に無色、低pH側で着色するpH指示薬を含有する
    ことを特徴とするカラー拡散転写写真フイルムユニッ
    ト。
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