JP2654057B2 - N,n−ジ置換ヒドラジンの製造法 - Google Patents

N,n−ジ置換ヒドラジンの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はN,N−ジ置換ヒドラジンの製造法に関し、さ
らに詳しくは、N,N−ジ置換ニトロソアミンの還元によ
り高収率でN,N−ジ置換ヒドラジンを製造する方法に関
する。
N,N−ジ置換ヒドラジンは各種の工業原料として、或
いは医薬、農薬、写真用薬剤などの合成中間体として有
用であり、従来から、N,N−ジ置換ニトロソアミンを、
亜鉛未−酢酸、ナトリウム−エタノール、ナトリウム−
液体アンモニア、水素化アルミニウムリチウムなどの還
元剤で還元することによりN,N−ジ置換ヒドラジンを製
造する方法は提案されている[例えば、H.H.Hatt.,Org.
Synth.,II.211(1943);H.Zimmer,L.F.Audrieth,M.Zimm
ev,R.A.Rwoe,J.Am.Chem.Soc.,77.790(1955);D.M.Lema
v,F.Menger,E.Coats,J.Am.Chem.Soc.,86,2395(1964);
W.W.Hartman.L J Roll,Org.Synth.,II,418(1943)
等参照]。
しかしながら、これらの還元剤は取扱上危険を伴な
い、一般に高価であって、しかも反応後の廃液処理も煩
雑であり、上記従来の方法は工業的に満足できるもので
はない。さらに、上記還元剤を用いる場合にはN−N結
合が切断されやすく、N,N−ジ置換ヒドラジンの収率も
充分とはいえない。
そこで、本発明者らは、N,N−ジ置換ニトロソアミン
からN,N−ジ置換ヒドラジンを合成するための工業的に
有利な方法について種々研究を行った結果、今回、還元
剤として二酸化チオ尿素を用いることにより、上記従来
法における如き問題を伴うことなく、好収率でN,N−ジ
置換ヒドラジンを製造することができることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、一般式 式中、R1及びR2はそれぞれ置換もしくは未置換の脂肪
族炭化水素基、置換もしくは未置換の芳香族炭化水素基
又は複素環式基を表わすか、あるいはR1とR2はこれらが
結合する窒素原子と一緒になってさらに別のヘテロ原子
を含んでいてもよい複素環を表わす、 で示されるN,N−ジ置換ニトロソアミンを水性媒体中で
二酸化チオ尿素及びアルカリと反応せしめることを特徴
とする一般式 式中、R1及びR2は前記の意味を有する、 で示されるN,N−ジ置換ヒドラジンの製造法が提供され
る。
本発明の方法において還元剤として使用される二酸化
チオ尿素は下記式 で示される化合物であり、チオ尿素と過酸化水素とから
容易に収率よく製造することができる[特開昭50−6293
4号公報;特公昭49−40451号公報;特公昭45−17665号
公報;フランス特許第2040797号、22Jan1971.5pp参
照]。
この二酸化チオ尿素を用いる上記式(I)のN,N−ジ
置換ニトロソアミンの還元は水性媒体中で行なわれる。
用いうる水性媒体としては水又は水と水−混和性有機溶
媒との混合溶媒が包含される。該有機溶媒の具体例とし
ては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなど
のアルコール類;ジオキサン、トリオキサン、テトラヒ
ドロフランなどのエーテル類;等が挙げられる。
一方、二酸化チオ尿素と共に使用されるアルカリとし
ては水酸化ナトリウムが適当であるが、これに限られる
ものではなく、水酸化リチウム、水酸化カリウムなどを
用いることもできる。
上記二酸化チオ尿素及びアルカリの使用量は厳密に制
限されるものではなく、原料のジ置換ニトロソアミンの
種類や反応条件等に応じて広範にわたり変えることがで
きるが、一般には、式(I)のジ置換ニトロソアミン1
モルに対して二酸化チオ尿素は2.0〜4.0モル、好ましく
は2.1〜2.5モルの範囲、そしてアルカリは4.0〜10.0モ
ル、好ましくは4.5〜6.0モルの範囲内で用いるのが適当
である。
また、反応温度は通常室温とすることができるが、場
合によつては約0〜約100℃の範囲の温度で反応を行な
つてもよい。
本発明方法に従う操作の好適態様についてさらに具体
的に述べれば次のとおりである。
まず、N,N−ジ置換ニトロソアミンと、該N,N−ジ置換
ニトロソアミン1モルに対して2〜4モルの二酸化チオ
尿素と4〜10モルのアルカリ、例えば水酸化ナトリウ
ム、さらに二酸化チオ尿素の2〜10倍重量の水及び適量
(例えば水の4倍重量まで)の有機溶媒を準備する。
次に、攪拌機及び必要により還流冷却器を取付けた反
応容器に、N,N−ジ置換ニトロソアミン及び有機溶媒を
仕込み、N,N−ジ置換ニトロソアミンを有機溶媒に溶解
させ、前記量の水に溶解したアルカリを添加し、前記反
応温度に保持する。そして攪拌下に二酸化チオ尿素を少
量ずつ添加する。反応混合物中に未反応のN,N−ジ置換
ニトロソアミンが実質的に存在しなくなつたら(通常は
一夜放置する)、反応を終了し、反応混合物から生成す
るN,N−ジ置換ヒドラジンを分離する。
N,N−ジ置換ヒドラジンの分離・精製はそれ自体既知
の方法で行なうことができ、例えば上記の好適態様にお
いては、反応終了後の反応混合物から有機溶媒を留去
し、残留物を適当な溶媒、例えばエーテル類(例えばジ
エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエ
ーテルなど)、芳香族炭化水素類(例えばベンゼン、ト
ルエン、キシレンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例え
ば塩化メチレン、四塩化炭素、クロロホルム、クロルベ
ンゼン、など)を用いて抽出し、水酸化ナトリウムなど
で塩析操作を行ない、再度溶媒抽出し、抽出液を乾燥後
溶媒を留去するか或いは塩化水素などの酸で造塩析出さ
せることにより、N,N−ジ置換ヒドラジンを取得するこ
とができる。このようにして得られるN,N−ジ置換ヒド
ラジンは必要により精密蒸留、クロマトグラフイー、再
結晶等によりさらに精製することができる。
以上述べた本発明の方法において出発原料とし用いら
れる前記式(I)のN,N−ジ置換ニトロソアミンはそれ
自体既知のものであり或いはそれ自体既知の方法により
製造することができる。例えば、対応するN,N−ジ置換
アミンを亜硫酸ナトリウムと塩酸、硫酸、酢酸などの酸
によりニトロソ化することにより容易に製造することが
でき、このようにして製造されるN,N−ジ置換ニトロソ
アミンは単離することなく、そのまま本発明の方法に供
することができる。
前記式(I)において、脂肪族炭化水素基は直鎖状、
分岐鎖状又は環状のいずれのタイプのものであつてもよ
く、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペ
ンチル、ヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、デ
シル、等のアルキル基;シクロペンチル、シクロヘキシ
ル等のシクロアルキル基等が包含される。特に低級アル
キル基が好適である。また、かかる脂肪族炭化水素基は
置換されていてもよく、その置換基としては例えば、フ
エニル、ナフチルなどのアリール基;メトキシ、エトキ
シなどのアルコキシ基,フルオロ、クロロなどのハロゲ
ン原子、水酸基、置換もしくは未置換のアミノ基、複素
環式基;等が挙げられる。しかして、置換された脂肪族
炭化水素基の具体例には、ベンジル、フエネチルなどの
アラルキル基;メトキシメチル、エトキシメチルなどの
アルコキシアルキル基;クロロメチル、フルオロメチル
などのハロアルキル基;ヒドロキシメチル、ヒドロキシ
エチルなどのヒドロキシアルキル基;アミノメチル、ア
ミノエチルなどのアミノアルキル基;フルフリール、テ
オニールなどの複素環式基等が包含される。
また、芳香族炭化水素基は単環式又は多環式のいずれ
であつてもよく、例えばフエニル、ナフチル、トルイ
ル、キシリル等が包含される。これら芳香族炭化水素基
は置換基を有していてもよく、置換基の例としてはアル
キル基、アリール基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキ
シ基、アミノ基等が挙げられる。
さらに、複素環式基としては例えばピリジル、フリー
ル、チエニール、ピペリジル、キノイル等が挙げられ
る。
一方、R1とR2がこれらが結合している窒素原子と一緒
になつて形成されうるさらに別ヘテロ原子(例えば窒素
原子、イオウ原子、酸素原子)を含んでいてもよい複素
環としては、例えば、モルホリン環、N−アルキル−ピ
ペラジン環、ピロール環、ピペリジン環、ホモピペリジ
ン環、インドリン環、ピペコリン環、チオモルホリン環
等が挙げられる。
なお、本明細書において「低級」なる語は、この語が
付された原子団又は化合物の炭素原子数が6個以下、好
ましくは4個以下であることを意味する。
かくして、本発明の方法において出発原料として使用
しうる前記式(I)のN,N−ジ置換ニトロソアミンの具
体例を示せば次のとおりである。
N,N−ジメチル−N−ニトロソアミン、 N,N−ジエチル−N−ニトロソアミン、 N,N−ジプロピル−N−ニトロソアミン、 N,N−ジブチル−N−ニトロソアミン、 N−メチル−N−ニトロソエタノールアミン、 N−ニトロソ−3−クロロジフェニルアミン、 N−ニトロソジフェニルアミン、 N−ニトロソ−2,2′−ジピリジルアミン、 N−ニトロソ−3−メチルジフェニルアミン、 N−ニトロソ−N−フェニル−2−ナフチルアミン、 N−ニトロソ−2−アニリノエタノール、 N−ニトロソ−2−ベンジルアミノピリジン、 N−ニトロソ−4−クロロ−N−メチルアニリン、 N−ニトロソ−N−エチルアニリン、 N−ニトロソ−N−エチルトルイジン、 N−ニトロソ−2−メチルアミノピリジン、 N−ニトロソ−N−メチルアニリン、 N−ニトロソ−N−フェニルベンジルアミン、 N−ニトロソピロリジン、 N−ニトロソピペリジン、 N−ニトロソホモピペリジン、 N−ニトトソ−2−ピペコリン、 N−ニトロソインドリン、 N−ニトロソパ−ヒドロインドリン、 N−ニトロソパ−ヒドロキノリン、 N−ニトロソ−4−フェニルピペラジン、 N−ニトロソモルホリン、 N−ニトロソチオモルホリン、 1−ニトロソ−4−メチルピペラジン、 1−ニトロソ−4−(β−エタノール)ピペラジン、 1−ニトロソ−4−フェニルピペラジンなど。
以上に述べた本発明によれば、式(II)のN,N−ジ置
換ヒドラジンを好収率で製造することができる。しか
も、本発明によれば、反応操作が容易であり、複雑な反
応装置を必要としないので、工業上極めて有利である。
次に実施例を掲げて本発明をさらに具体的に説明す
る。実施例において、HPLCは高速液体クロマトグラフィ
ーを、そしてGCはガスクロマトグラフィーを表わす。
実施例1:1−ベンジル−1−フェニルヒドラジンの合成 (A) 200mlの三角フラスコに、4gのN−ベンジルア
ニリン及び40gのメタノールを入れ攪拌子で攪拌する。
酢酸を3.3g加える。3.0gの亜硝酸ナトリウムを10gの水
に溶かした液を攪拌下に滴下する。滴下後一昼夜反応を
行う(HPLCで98.2%の反応率である)。この反応液をそ
のまま次の反応にもちいる。
なお、N−ベンジル−N−ニトロソアニリンを含む上
記反応液を水酸化ナトリウムで中和した後メタノールを
減圧下留去し、塩化メチレンで抽出をおこない水洗した
後無水硫酸ナトリウムで脱水し、塩化メチレンを留去す
れば、N−ベンジル−N−ニトロソアニリンが得られる
(99.2%HPLCの結晶が4.4g得られる。結晶収率で99.4%
である。)。
(B) 水酸化ナトリウム5.7gを40gの水に溶かした液
を攪拌下に上記(A)で得た反応液に加える。これに5.
6gの二酸化チオ尿素を少量づつ加えた後、一昼夜反応を
おこなう。HLPCで97.5%の反応率である(ニトロソ体か
らの反応率99.2%)。
次いでメタノールを減圧留去し、50mlの塩化メチレン
で2回抽出をおこない水洗する。抽出液を無水硫酸ナト
リウムで脱水した後濾過し塩化メチレンを減圧下留去す
る。
4.1g(98.3%HPLC)の収量で標題化合物が得られる
(収率93.9%)。全工程の収率は93.1%となる。
実施例2:1−(2−ヒドロキシエチル)−1−フエニル
ヒドラジンの合成 200mlの三角フラスコに、4gの2−アニリノエタノー
ル及び40gのメタノールを入れ攪拌子で攪拌する。4.4g
の酢酸を加える。4.0gの亜硝酸ナトリウムを10gの水に
溶かした液を攪拌下滴下する。滴下後一昼夜反応をおこ
なう(HPLCで96.5%の反応率である)。この反応液をそ
のまま次の反応にもちいる。
次に、水酸化ナトリウム7.6gを水39gに溶かした液を
攪拌下に上記で得た反応液に滴下する。そののち7.6gの
二酸化チオ尿素を少量ずつ加え、一昼夜反応をおこな
う。HPLCで94.1%の反応率である(ニトロソ体からの反
応率97.5%)。
メタノールを減圧下溜去し、50mlの塩化メチレンで2
回抽出をおこない水洗する。抽出液を無水硫酸ナトリウ
ムで脱水した後濾過し塩化メチレンを減圧下溜去する。
3.4g(93.5%HPLC)の収量で標題化合物が得られ、全工
程の収率は71.6%となる。
実施例3:2−(1−ベンジルヒドラジノ)ピリジンの合
成 200mlの三角フラスコに、4gの2−(1−ベンジルア
ミノ)ピリジン及び40gのメタノールを入れ攪拌子で攪
拌する。3.4gの酢酸を加える。3.0gの亜硝酸ナトリウム
を10gの水に溶かした液を攪拌下滴下する。滴下後一昼
夜反応をおこなう。HPLCで98.5%の反応率である。この
反応液をそのまま次の反応にもちいる。
この反応液に10gのメタノールを加える。水酸化ナト
リウム5.9gを水40gに溶かした液を攪拌下に上記反応液
に滴下する。そののち5.7gの二酸化チオ尿素を少量ずつ
加え、一昼夜反応をおこなう。HPLCで87.4%の反応率で
ある(ニトロソ体からの反応率88.7%)。その後、ジエ
チルエーテルで抽出する。脱水後、減圧下ジエチルエー
テルを留去し、3.8g(HPLC93.5%)の収量で2−(1−
メチルヒドラジノ)ピリジンが得られる。全工程の収率
は82.1%である。
実施例4:2−(1−メチルヒドラジノ)ピリジンの合成 100mlの三角フラスコに1gの2−(1−メチル−1ニ
トロソアミノ)ピリジン及び5gのメタノールを入れ攪拌
子で攪拌する。水酸化ナトリウム1.5gを水20gに溶かし
た液を攪拌下反応液に滴下する。そののち2.0gの二酸化
チオ尿素を少量ずつ加え、一昼夜反応をおこなう。HPLC
で98.4%の反応率である。その後、過剰の水酸化ナトリ
ウムで塩析を行い、ジエチルエーテルで抽出する。脱水
後、減圧下ジエチルエーテルを留去する。0.82g(HPLC9
8.9%)の収量で2−(1−メチルヒドラジノ)ピリジ
ンが得られる。収率は90.7%である。
実施例5:4−アミノモルホリンの合成 100mlの三角フラスコに1gの4−ニトロソモルホリン
及び15gの水を入れ攪拌子で攪拌する。水酸化ナトリウ
ム1.7gを水10gに溶かした液を攪拌下反応液に滴下す
る。そののち2.5gの二酸化チオ尿素を少量ずつ加え、一
昼夜反応をおこなう。定量的に反応が進む。HPLCで99.9
%の反応率である。その後、過剰の塩化ナトリウムで塩
析を行い、ジエチルエーテルで抽出する。脱水後、減圧
下ジエチルエーテルを溜去する。0.82g(GC99.3%)の
収量で、4−アミノモルホリンが得られる。収率は92.6
%である。
実施例6:1−アミノ−4−メチルピペラジンの合成 500mlの4口フラスコに、20gの1−メチルピペラジ
ン、100gの水及び41.6gの濃塩酸を入れ攪拌子で攪拌す
る。20.7gの亜硝酸ナトリウムを50gの水に溶かした液を
攪拌下滴下する。反応2時間後、HPLCで97.2%の反応率
である。この反応液をそのまま次の反応に用いる。
上記反応液に10gのメタノールを加える。水酸化ナト
リウム5.9gを水40gに溶かした液を攪拌下反応液に滴下
する。そののち5.7gの二酸化チオ尿素を少量ずつ加えて
反応をおこなう。2時間反応後ニトロソ体は残つていな
い。GC内部標準物法で79.4%の目的物が生成しているこ
とを確認した。
過剰の水酸化ナトリウムで塩析を行い、濾過後、ジエ
チルエーテルで抽出する。脱水後、減圧下ジエチルエー
テルを留去する。18.9g(GC95.6%)で、1−アミノ−
4−メチルピペラジンが得られる。収率は70.1%であ
る。
実施例7:1,1−ジメチルヒドラジンの合成 200mlの三角フラスコに4gのN−ニトロソジメチルア
ミン及び100gの水を入れ攪拌子で攪拌する。水酸化ナト
リウム13.0gを水40gに溶かした液を攪拌下反応液に滴下
する。14.6gの二酸化チオ尿素を少量ずつ加えた後、一
昼夜反応をおこなう。GCで99.2%の反応率である。塩化
ナトリウムで塩析を行い、ジエチルエーテルで抽出す
る。脱水後、減圧下ジエチルエーテルを留去する。3.1g
(GC98.9%)の収量で、1,1−ジメチルヒドラジンを得
た。収率は94.5%である。
実施例8:1,1−ジ−n−ブチルヒドラジンの合成 還流冷却器を備えた300mlの4つ口フラスコに4gのジ
−n−ブチルアミン及び25gのメタノールを入れ攪拌子
で攪拌する。5.8gの酢酸を加え、5.3gの亜硝酸ナトリウ
ムを25gの水に溶かした液を攪拌下滴下する。滴下後反
応液の温度を60℃に上げ、1時間反応をおこなう。GCで
99.4%の反応率である。この反応液をそのまま次の反応
にもちいる。
上記の反応液に25gのメタノールを加え、水酸化ナト
リウム12.5gを水30gに溶かした液を、攪拌下反応液に滴
下する。そののち12.3gの二酸化チオ尿素を少量ずつ加
えて、60℃で5時間反応をおこなう。GCで98.9%の反応
率である(ニトロソ体からの反応率99.5%)。
ジエチルエーテルで抽出を行い、脱水後、減圧下、ジ
エチルエーテルを留去し、5.3g(GC98.9%)の収量で1,
1−ジ−N−ブチルヒドラジンを得る。収率は93.9%で
ある。
実施例9:1,1−ジフエニルヒドラジンの合成 100mlの4口フラスコに1.98gのN−ニトロソジフエニ
ルアミン及び30gのメタノールを入れ攪拌する。水酸化
ナトリウム2.0gを水33gに溶かした液を攪拌下反応液に
滴下する。3.2gの二酸化チオ尿素を加えた後、一昼夜反
応をおこなう。メタノールを減圧下溜去し、エーテルで
抽出する。HPLCで89.1%の反応率である。脱水後HClガ
スを吹き込み塩酸塩を析出させる。結晶を濾取し、減圧
乾燥し、1.85g(HPLC98.4%)の1,1−ジフエニルヒドラ
ジン塩酸塩を得る。収率は82.6%である。
実施例10:1−メチル−1−フエニルヒドラジンの合成 200mlの4口フラスコに5.45gのN−ニトロソ−N−メ
チルアニリン及び50gの水を入れ攪拌する。水酸化ナト
リウム7.68gを水60gに溶かした液を攪拌下反応液に滴下
する。10.38gの二酸化チオ尿素を加えた後、反応液温度
を50℃に上げ攪拌下2時間反応をおこなう。次いで反応
混合物を塩化メチレンで抽出する。GC内部標準物法で9
2.0%で得られる。
塩化メチレンを脱水後減圧下塩化メチレンを溜去し、
4.3g(GC97.8%)の1−メチル−1−フエニルヒドラジ
ンを得る。収率は86.0%である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 295/22 C07D 295/22 Z 521/00 521/00 (72)発明者 多田 弘一 香川県高松市伏石町1473―5 (56)参考文献 特開 昭58−65261(JP,A) 特開 昭50−62934(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 式中、R1及びR2はそれぞれ置換もしくは未置換の脂肪族
    炭化水素基、置換もしくは未置換の芳香族炭化水素基又
    は複素環式基を表わすか、あるいはR1とR2はこれらが結
    合する窒素原子と一緒になってさらに別のヘテロ原子を
    含んでいてもよい複素環を表わす、 で示されるN,N−ジ置換ニトロソアミンを水性媒体中で
    二酸化チオ尿素及びアルカリと反応せしめることを特徴
    とする一般式 式中、R1及びR2は前記の意味を有する、 で示されるN,N−ジ置換ヒドラジンの製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5221493B2 (ja) * 1973-10-05 1977-06-10
JPS5865261A (ja) * 1981-10-13 1983-04-18 Canon Inc ヒドラゾン化合物の合成法

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JPH01224333A (ja) 1989-09-07

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