JP2652956B2 - 取水装置 - Google Patents

取水装置

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JP2652956B2 JP25443088A JP25443088A JP2652956B2 JP 2652956 B2 JP2652956 B2 JP 2652956B2 JP 25443088 A JP25443088 A JP 25443088A JP 25443088 A JP25443088 A JP 25443088A JP 2652956 B2 JP2652956 B2 JP 2652956B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、農業用水路その他の用水路に設備される取
水装置に関する。
[従来技術とその問題点] 第3図に見られるよう、用水路1′中に水門7′を装
備して用水路1′の上流側1′aと下流側1′bとをバ
イパス路2′で連通し、バイアパス路2′の床面要所に
穿設された取水室3′の上面開口部を塵芥除けスクリー
ン6′で平坦に蓋装した取水装置は、既に公知である。
用水路1′を水門7′で閉止して取水の行われる上記
取水装置では、水中に混在または浮遊する塵芥がバイパ
ス路2′にのみ集中して流通するため、塵芥除けスクリ
ーン6′の目詰まりを生じ易い。また、スクリーン6′
の目を通って流入する細かい土砂が取水室内へ流入する
ことは避けられない。更にまた、取水を一時中断し、あ
るいは取水装置の長期不使用期間中であっても、水がバ
イパス路2′を常に流通し、塵芥除けスクリーン6′は
常に水面下に没したままの状態であるから、取水室内へ
土砂が堆積し易く、取水室内へ堆積した土砂やスクリー
ン面に堆積して固着した塵芥を取り除くためには、バイ
パス路2′内に土嚢を積み上げて流水を遮断した状態に
より排水して作業を実施しなければならず、保守管理上
きわめて不便を感じるものである。
[発明の目的] 本発明の目的は、取水室内へ土砂が侵入せず、また、
塵芥除けスクリーン上へ塵芥が堆積し難く、たとえ堆積
してもその取り除きが容易に行われる、保守管理上きわ
めて便利な取水装置を提供することにある。
[発明の構成] 本発明に係る取水装置においては、用水路の一側より
分岐されてその分岐地点よりも下流の用水路へ併合され
る導水溝を設備し、該導水溝の溝底要所に上面開口状の
取水室を穿設してポンプ吸込口と連通させ、導水溝の流
入側にはその溝底面よりも高く形成せられた防砂堰を凸
設し、該防砂堰上から導水溝の還流側へ向けて下り勾配
に傾斜する塵芥除けスクリーンによって取水室の上面開
口部を蓋装し、かつ、導水溝の要所に水門を装備する。
本発明取水装置における水門は、導水溝の流入側もし
くは還流側のいずれか一方に装備され、または双方にそ
れぞれ装備される。
また、本発明取水装置における導入溝は、その流入側
よりも還流側を低く形成するために、溝底面に段差が附
せられている。
[実施例] 実施例の図面について説明すると、1は農業用水路そ
の他の用水路、2は用水路1連通する導水溝であって、
用水路1の一側より分岐された流入側2aと、その分岐地
点よりも下流の用水路1へ併合される還流側2bとが合す
る位置で、溝底面を掘り下げて上面開口状の取水室3を
穿設する。導水溝2の流入側2aにはその溝底面よりも高
く形成せられた防砂堰4が凸設されて、取水室3内への
土砂の流入を防止する。5は防砂堰4の手前に凹設され
た砂溜である。取水室3の上面開口部を蓋装する塵芥除
けスクリーン6は、ウェッジワイヤーを組み合わせて作
られ、防砂堰4上から導水溝2の還流側2bへ向けて下り
勾配に傾斜する。
7aは導水溝2の流入側2bに装備せられた水門、7bは還
流側2bに装備せられた水門である。
用水路1の床面は、その上流から下流へかけて緩やか
な下り勾配を有している。従って導入溝2の溝底面には
段差を附して、流入側2aよりも還流側2bを低く形成する
ことが望ましい。
8は上面を蓋装したポンプ装脱口、9は該ポンプ装脱
口8から取水室3内へ収容される水中ポンプであって、
取水室3内の下底部近くがポンプ吐出口9aと連通する。
また、ポンプ吐出口9bは、外部の所定場所まで導管9cに
よって導出されると共に、塵芥除けスクリーン6の下面
へ開口された逆洗ノズル10‥‥10へ通ずる逆洗配管11に
も接続されている。そして水中ポンプ9は水位検知器に
より、導入溝2内の水位に応じて揚水と逆洗の起動停止
を自動的に行うよう、電気的に接続されるものとする。
[作用] 第2図[A]の実施例において、水門7aを開けば用水
路1の水は導入溝2内をも流通する。導入溝2内が所定
水位まで達すれば、水中ポンプ9の駆動で取水室3内の
水を揚水して所定の使用場所まで給送する。流入水に混
在する土砂は、防砂堰4に堰止められて砂溜5内に残
る。防砂堰4を超えて流入する水中に混在または浮遊す
る塵芥は塵芥除けスクリーン6の傾斜面に沿って還流側
2bへ移動し、用水路1の水と合流して下流へ流される。
導入溝2内が所定水位まで下降すれば、逆洗ノズル10‥
‥10からの洗浄水噴射によりスクリーン6の目詰まりを
防止する。取水装置の不使用時には水門6aを閉鎖してお
く。
第2図[B]の実施例において、水門7bを閉止すれば
導入溝2内の水位は上昇する。所定水位まで達すれば、
水中ポンプ9の駆動で取水室3内の水を揚水して所定の
使用場所まで給送する。導入溝2内への流入水量が取水
量を超えるときは、水門6bを開いて水位を調整する。防
砂堰4の作用、塵芥除けスクリーン6の作用および逆洗
ノズル10‥‥10の作用については、前記第2図[A]の
実施例の場合と同じである。
第2図[C]の実施例において、流入側2aの水門7aを
開放すると共に還流側2bの水門7bを閉止すれば導入溝2
内の水位は上昇する。所定の水位まで達すれば、水中ポ
ンプ9の駆動で取水室3内の水を揚水して所定の使用場
所まで給送する。導入溝2内への流入水量が取水量を超
えるときは、流入側2aの水門7aを閉止するか、または還
流側2bの水門7bを開いて水位を調整する。防砂堰4の作
用、塵芥除けスクリーン6の作用および逆洗ノズル10‥
‥10の作用については、前記第2図[A]の実施例の場
合と同じである。
塵芥避除けスクリーン6や取水室3内の清掃を行うと
きは、両水門7a,7bを閉止して導水溝2内を排水すれば
よい。
[効 果] 本発明取水装置によれば、取水中も常に用水路1に水
が流れているので、水中に混在または浮遊する塵芥の大
半は用水路1によって下流へ流される。しかも取水室3
上の塵芥除けスクリーン6は、還流側2bへ向けて下り勾
配に傾斜せられているので、不使用期間中は導入溝2内
を水が通過しないことと相まって塵芥の堆積を防止し得
られる。また、防砂堰4によって土砂類は堰止められる
ので、スクリーン6の目を通って取水室3内へ土砂が侵
入するということもない。そして塵芥除けスクリーン6
や取水室3内の清掃を行う必要を生じたときは、水門7
a,7bを閉止し導水溝2内を排水して実施することができ
るので、保守管理上きわめて便利である。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明取水装置の要部縦断側面図である。第2
図は本発明装置における水門の装備態様を例示した平面
略図であって、[A]は導水溝の流入側に水門を装備し
た事例、[B]は導水溝の還流側に水門を装備した事
例、[C]は導水溝の流入側および還流側に水門を装備
した事例である。第3図は公知の取水装置における水門
装備態様を示した平面略図である。 1……用水路、2……導水溝、2a……流入側、2b……還
流側、3……取水室、4……防砂堰、6……塵芥除けス
クリーン、7a……流入側の水門、7b……還流側の水門、
9a……ポンプ吸込口。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】用水路(1)の一側より分岐されてその分
    岐地点よりも下流の用水路(1)へ併合される導水溝
    (2)を設備し、該導水溝(2)の溝底要所に上面開口
    状に取水室(3)を穿設してポンプ吸込口(9a)と連通
    させ、導水溝(2)の流入側(2a)にはその溝底面より
    も高く形成せられた防砂堰(4)を凸設し、該防砂堰
    (4)上から導水溝(2)の還流側(2b)へ向けて下り
    勾配に傾斜する塵芥除けスクリーン(6)によって取水
    室(3)の上面開口部を蓋装し、かつ、導水溝(2)の
    要所に水門を装備してなる取水装置。
  2. 【請求項2】水門(7a)を導水溝(2)の流入側(2a)
    に装備したことを特徴とする第1項記載の取水装置。
  3. 【請求項3】水門(7b)を導水溝(2)の還流側(2b)
    に装備したことを特徴とする第1項記載の取水装置。
  4. 【請求項4】水門(7a,7b)を導水溝(2)の流入側(2
    a)および還流側(2b)にそれぞれ装備したことを特徴
    とする第1項記載の取水装置。
  5. 【請求項5】導入溝(2)の溝底面には段差が附せられ
    て流入側(2a)よりも還流側(2b)が低く形成されてい
    ることを特徴とする第1項ないし第4項記載の取水装
    置。
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JP6388263B2 (ja) * 2015-02-10 2018-09-12 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 取水装置および発電装置
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