JP2652582B2 - 竪型ダイカストマシンとそのドッキング方法 - Google Patents

竪型ダイカストマシンとそのドッキング方法

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JP2652582B2
JP2652582B2 JP7566490A JP7566490A JP2652582B2 JP 2652582 B2 JP2652582 B2 JP 2652582B2 JP 7566490 A JP7566490 A JP 7566490A JP 7566490 A JP7566490 A JP 7566490A JP 2652582 B2 JP2652582 B2 JP 2652582B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はアルミニウム等の溶湯を射出装置により、両
金型が形づくるキャビティ内へ射出,充填,成形する成
形機に関するもので、特に射出部と金型部とが射出前に
同時に合わせ動作をする竪型ダイカストマシンに関する
ものである。
[従来の技術] 従来、上部固定盤上に設けた型締シリンダによって、
可動盤に取付けられた可動金型を下部固定盤上に載置さ
れた固定金型に対して上下動させて型合わせを行なって
型締動作が完了後、鋳込スリーブ中に射出プランジャを
装入した状態で、鋳込スリーブを傾転状態にてひゃくに
より溶湯を鋳込スリーブへ注ぎ、次に傾転用シリンダを
作動させ、射出ユニットをひきおこす。さらに、シリン
ダとピストンロッドを同時に作動させて鋳込スリーブと
射出プランジャを上昇させ、鋳込スリーブを固定金型の
下面に押付け後、直ちに射出シリンダへ圧油を導き、溶
油の射出を行う。
射出が完了し製品の冷却が終了すると、製品を取出す
為に可動金型を開く。その開く動作に同調して射出プラ
ンジャはさらに上昇し、製品と押湯部分を押出す。その
後、射出プランジャは下降し、シリンダの作動により鋳
込スリーブも同時に下降する。双方の下降が完了すれば
傾転用シリンダが作動し、射出ユニットは給湯可能な傾
転状態になって1サイクルを終了していた。
[発明が解決しようとする課題] ところが、固定金型と可動金型の型締と、鋳込スリー
ブの固定金型への一体化とはそれぞれ別々に行なわれる
ために、全体のタイムサイクルが長くなり、注湯完了後
すぐに射出動作に移れないので溶湯の温度が低下し、凝
固層が発生して製品の品質を低下させていた。
[課題を解決するための手段] このような問題点を解決するために、本発明では、前
記固定盤側の可動盤下面に駆動軸の一端部を固着すると
ともに、他端部は前記下部固定盤の挿通孔を挿通して延
設され、前記延設部に駆動ラックを駆動軸の軸線に沿っ
て設け、前記駆動ラックに対向して前記鋳込スリーブの
基部をなし上下移動可能なブロックの軸線方向に沿う外
壁部に伝達ラックを設け、前記駆動ラックと伝達ラック
に噛合し、かつ、中心を軸支されて回転自在に配し、可
動盤の上下の動きを射出装置に伝える伝達歯車を設けた
構成にし、さらに、前記のような装置を用いて、可動金
型と固定金型の型合わせ動作と同時に鋳込スリーブと射
出プランジャを上昇させ、鋳込スリーブを下部固定金型
の下面に押付けて鋳込スリーブを固定金型と一体にした
後射出を行なうようにした。
[作用] 型締シリンダへ圧油を送って可動金型を有した可動盤
を、下部固定金型上に載置した固定金型に対して上下動
する際に、可動盤に駆動ラックの有した駆動軸を固着
し、さらに射出ユニット側に駆動ラックに対向して伝達
ラックを設けた。この駆動ラックと伝達ラックは回転自
在に軸支された伝達歯車と噛合させることで、可動金型
と固定金型の型合わせ動作と同時に鋳込スリーブと射出
プランジャを上昇させ、注湯された鋳込スリーブを固定
金型と一体にすることができる。
[実施例] 第1図ないし第3図は本発明装置の1実施例を示し、
第1図は本発明装置の一部断面全体図、第2図は金型部
および射出ユニットの合わせ同時動作の動作順序を示
し、第2図(a)は金型部および射出ユニットの合わせ
動作前の状態、第2図(b)は金型部および射出ユニッ
トの合わせ動作後の状態、第3図は第1図のIII−III切
断視平面図を示す。
1は下部固定盤、2は上部固定盤、3は可動盤、4は
型締シリンダ、5はコラム、6は可動金型、7は固定金
型、Bは射出ユニット、8は鋳込スリーブ、9は射出プ
ランジャ、10は射出シリンダ、11は給湯用のひしゃくで
ある。射出プランジャ9の下端は、射出シリンダ10のピ
ストンロッド10aに連結されている。また、型締シリン
ダ4に掛合して前後可能に図示しないピストンが配設さ
れており、ピストンにピストンロッド30の一端が固着さ
れ、ピストンロッド30の他端に可動盤3が固着されてお
り、この可動盤3は可動盤3の挿通孔を挿通してコラム
5上を摺動しながら上下可能に配されている。
固定盤1と固定金型7の間には、その中央部に、鋳込
スリーブ8が上下動しうる穴14を有する移動ボルスタ15
を設け、固定盤1の中央部から一方の側端部へ向けて上
下に貫通した切欠き16を設け、この切欠き16内で鋳込ス
リーブ8を横方向へ移動可能に設けた。
鋳込スリーブ8は、固定盤1上に取付けた固定金型7
の下部位置で垂直方向に着脱自在に設け、射出プランジ
ャ9を鋳込スリーブ8中に装入した状態で、固定金型7
の下面から離した鋳込スリーブ8を、固定金型の下方で
給湯可能な位置まで傾転可能に設けた。
固定金型7の中央下面と鋳込スリーブ8の上端面は着
脱容易となるようにいんろうを形成している。鋳込スリ
ーブ8の下端部は、シリンダ17を形成しているブロック
18と一体になっており、射出シリンダ10の上部に固定し
たラム19をシリンダ17内に配置し、ブロック18を上下動
可能に配設してある。シリンダ17とラム19は、射出シリ
ンダ10のピストンロッド10aと平行に設け、ブロック18
の下端部はピストンロッド10aに対しても摺動自在に設
けた。射出シリンダ10は軸20を中心に傾転可能な構造と
し、傾転用シリンダ21により操作し、射出位置はストッ
パー22により規制する。
また、可動金型6と固定金型7の両金型の合わせ動作
と、射出ユニットBの固定金型7への合わせ動作を同時
に行なうための伝達手段が配してある。この伝達手段は
駆動軸23、伝達歯車24および伝達ラック25から構成され
る。
駆動軸23の一端は可動盤3に固着され、他端は固定盤
1に穿設された導通孔26を挿通後延設され、この延設部
35のブロック18と対向する位置に駆動ラック27が設けら
れている。
一方、ブロック18の外部側壁面上にブロック18に沿っ
て、前記駆動軸23の対向位置に伝達ラック25が固設され
ている。
この伝達ラック25と駆動ラック27と噛合し、かつ、図
示しない装置の1部に回転自在に軸支された伝達歯車が
設けられており、こうした構成によって、可動盤3の下
降に伴なって可動金型6と固定金型7が型合わせ動作に
入る時は、駆動軸23の先端部に設けられた駆動ラック27
の直線運動を回転運動の伝達歯車24を介してブロック18
の外壁面に配された伝達ラック28に伝えられて射出ユニ
ットBの鋳込スリーブ8を固定金型7と一体になるよう
になっている。
また、型開き動作時は前記動作と逆になり、可動盤3
の上昇に伴なって型開きと同時に射出ユニットBの鋳込
スリーブ8を下降させて固定金型7から離脱するように
なっている。
なお、第1図に示した実施例においては、鋳込スリー
ブ8をいったん下降させた後、軸20を中心として揺動さ
せて横方向に移動させるようにしたが、これは揺動させ
る代りに水平横方向にそのままの状態で移動させるよう
にしても良い。
つぎに以上の様に構成された本実施例の動作について
説明する。
鋳込スリーブ8中に射出プランジャ9を装入した状態
で鋳込スリーブ8を第1図に2点鎖線で示すCの位置に
おき、ひしゃく11により溶湯を鋳込スリーブ8へ注ぐ。
次に傾転用シリンダ21を作動させ、軸20を中心に回転
し、第1図に実線で示すDの位置へ射出ユニットBをひ
きおこす。このとき、伝達歯車24と伝達ラック25が噛合
することになる。この後、型締シリンダ4に圧油を供給
すると、型締シリンダ4内のピストンの前進に伴なって
ピストンロッド30が前進し可動盤3に取付けられた可動
金型6は下部固定盤1上に取付けられた固定金型7に対
して型合せの動作に入る。
この時、可動盤3の下降に伴なって可動盤3に固着さ
れた駆動軸23が降下し、この降下時の駆動軸23の直線運
動の動きは伝達歯車24に一旦回転運動として伝達され、
さらに射出ユニットBの鋳込スリーブ18の外壁部に固着
された伝達ラック25に、再度、直線運動として伝達され
る。前記したような動きを続けていくと、最後には可動
金型6と固定金型7は型合わせ動作完了と同時に、鋳込
スリーブ8と射出プランジャ9を第1図に2点鎖線で示
すE位置まで上昇させ、鋳込スリーブ8を固定金型7の
下面に押付ける。
鋳込スリーブ8押し付け完了後、直ちに射出シリンダ
10へ圧油を導き、溶湯の射出を行う。射出が完了し製品
の冷却が終了すると、製品を取出す為に可動金型6を開
く。その開く動作に同調して射出プランジャ9はさらに
上昇し、製品と押湯部分を押出す。その後、射出プラン
ジャ9は下降し、シリンダ17の作動により鋳込スリーブ
8も同時に下降する。双方の下降が完了すれば傾転用シ
リンダ21が作動し、射出ユニットBはCの位置へ傾転
し、1サイクルを終了する。
本発明においては、可動金型6と固定金型7を型合わ
せした時の両金型の厚さ(以下ダイハイトという)が変
化すると、射出ユニットBの鋳込スリーブ8の先端部が
固定金型7下部と一体になる位置が変化することにな
る。すなわち、ダイハイトが小さくなれば可動金型6の
固定金型7に対する移動変化量が大きくなり、これとと
もに鋳込スリーブ8の固定金型7に対する移動変化量も
大きくなる。こうして、ダイハイトが小さくなった時
は、ダイハイトが変化する前の状態のダイハイトとの差
異分が鋳込スリーブ8の移動変化量となるため、この鋳
込スリーブ8の移動変化量を吸収し、可動金型6と固定
金型7の型合わせが完了した時点で、自動的に鋳込スリ
ーブ8が固定金型7と一体になるように、固定金型7と
鋳込スリーブ8との当接箇所が固定金型7側を奥深くま
で刻設した固定金型7を用いることになる。
逆にダイハイトが大きくなった場合には、鋳込スリー
ブ8と固定金型7との当接個所が固定金型7側を浅く刻
設した固定金型7を用いるとよい。
以上の、ダイハイトの変化については固定金型7の鋳
込スリーブ8との当接個所を刻設するようにしたが、こ
れに限定されるものでなく移動ボルスタ15の高さを変え
てもよい。
[発明の効果] このように、この発明においては、固定盤の横の方で
鋳込スリーブ中に溶湯を給湯し、その後、可動金型と固
定金型の型合わせ動作と同時に鋳込スリーブと射出プラ
ンジャを上昇させ、鋳込スリーブを下部固定金型の下面
に押付けて鋳込スリーブを固定金型と一体にした後射出
を行なうようにしたので、全体のタイムサイクルを短縮
することができるとともに、注湯完了後、短時間で射出
動作に移れるので、溶湯がさめるのを防止することがで
きて、生産性と品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明装置の1実施例を示し、第
1図は本発明装置の一部断面全体図、第2図は金型部お
よび射出ユニットの合わせ同時動作の動作順序を示し、
第2図(a)は金型部および射出ユニットの合わせ動作
前の状態、第2図(b)は金型部および射出ユニットの
合わせ動作後の状態、第3図は第1図のIII−III切断視
平面図を示す。 1,2……固定盤、3……可動盤、 4……型締シリンダ、6……可動金型、 7……固定金型、8……鋳込スリーブ、 9……射出プランジャ、10……射出シリンダ、 11……ひしゃく、15……移動ボルスタ、 16……切欠き、17……シリンダ、 19……ラム、21……傾転用シリンダ、 23……駆動軸、24……伝達歯車、 25……伝達ラック、27……駆動ラック。 35……延設部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定金型を積載した下部固定盤と、型締シ
    リンダを積載した上部固定盤との間にあって、前記型締
    シリンダのピストンロッドの先端部に可動金型保持用の
    可動盤を下部固定盤に対向した状態で昇降自在に設け、
    一方、鋳込スリーブを前記固定金型に下方より着脱自在
    に配し、射出プランジャを鋳込スリーブ中に装入した状
    態で下部固定金型から離した鋳込スリーブを固定金型の
    下方で横方向に移動可能な射出装置を設けた竪型ダイカ
    ストマシンにおいて、前記下部固定盤側の可動盤下面に
    駆動軸の一端部を固着するとともに、他端部は前記下部
    固定盤の挿通孔を挿通して延設され、前記延設部に駆動
    ラックを駆動軸の軸線に沿って設け、前記駆動ラックに
    対向して前記鋳込スリーブの基部をなし上記移動可能な
    ブロックの軸線方向に沿う外壁部に伝達ラックを設け、
    前記駆動ラックと伝達ラックに噛合し、かつ、中心を軸
    支されて回転自在に配し、可動盤の上下の動きを射出装
    置に伝える伝達歯車を設けたことを特徴とする竪型ダイ
    カストマシン。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲の第1項の装置を用いて、
    可動金型と固定金型の型合わせ動作と同時に鋳込スリー
    ブと射出プランジャを上昇させ、鋳込スリーブを下部固
    定金型の下面に押付けて鋳込スリーブを固定金型と一体
    にした後に射出を行なうようにしたことを特徴とする竪
    型ダイカストマシンのドッキング方法。
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CN107053725A (zh) * 2017-02-24 2017-08-18 王安基 折弯组件及折弯设备
CN115608971B (zh) * 2022-10-09 2023-08-08 太原科技大学 重力式固液复合管坯生产装置及方法
CN115780759A (zh) * 2022-12-05 2023-03-14 江苏文灿压铸有限公司 一种高强度铝汽车发动机外壳压铸设备

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