JP2651864B2 - 非可塑性材料の成形方法 - Google Patents

非可塑性材料の成形方法

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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、粉体状及び/又は繊維状の非可塑性材料に
結合剤及び溶剤を必要により他の薬剤とともに添加して
流動性を付与した状態で、賦形・固化する非可塑性材料
の成形方法に関する。
<従来の技術> ここでは、非可塑性材料として、セラミツク粉体を成
形する場合を例に採り説明する。
通常、上記流動性を付与した状態での成形方法として
は、押出成形、射出成形、泥漿鋳込み法(排泥・固形鋳
込み)、加圧成形、ドクターブレード法等がある(「セ
ラミツクス材料技術集成」昭和54年4月10日、(株)産
業技術センター発行参照)。
<発明が解決しようとする課題> そして、これらの成形品の固化は、通常、脱溶剤(脱
水,乾燥)により進行すると推定され、通常の取扱いに
耐える形態保持能を有するまで相当の時間を要した。
このため、例えば、押出し成形において大口径で薄肉
の管状体を成形することは、押出し直後において形状保
持能がほとんどなく、自重により変形してしまうため、
不可能視されていた。また、厚肉管状体やロツドとした
場合は、ある程度の形状保持能は有するため、押出形状
は保持可能であるが、表面側と内側の乾燥収縮速度(脱
溶剤速度)が大きく異なるため、乾燥条件を厳格に制御
しなければ、クラツクが発生し実際的でなかつた。
また、他の成形法においても、脱溶剤(脱水・乾燥)
に時間がかかるため、生産性が良好でなく、また、形状
保持能不足の見地から大型厚肉の成形が一般的に困難と
されていた。
本発明は、上記にかんがみて、成形可能な形状・大き
さが余り限定されず、さらには、生産性も大幅に向上す
る非可塑性材料の成形方法を提供することを目的とす
る。
<発明を解決するための手段> 本発明の非可塑性材料の成形方法は、上記課題を、下
記構成により、解決するものである。
粉体状及び/又は繊維状の非可塑性材料に結合剤及び
溶剤を必要により他の薬剤とともに添加して流動性を付
与した流動性材料を、賦形・固化させて行なう非可塑性
材料の成形方法において、前記流動性材料を、その賦形
時又は賦形直後に、前記結合剤に不溶で前記溶剤と相溶
可能な抽出剤雰囲気中に曝して固化させることを特徴と
する。
<手段の詳細な説明> 以下、上記解決手段について詳説する。なお、配合単
位を示す「部」は、特にとわらない限り重量部を意味す
る。また、「MW」は「平均分子量」を意味する。
(A)本発明の前提要件は、粉体状及び/又は繊維状の
非可塑性材料に結合剤及び溶剤を、さらには必要により
他の基剤とともに展開して流動性を付与した状態で、賦
形・固化させて行なう非可塑性材料の成形方法にある。
(1)ここで非可塑性材料としては、下記酸化物系セ
ラミツクス、非酸化物系セラミツクス、金属材料を
挙げることができる。これらは、単独又は混合して使用
する。
アレミナ,ベリリア,マグネシア,ジルコニア,ステ
アタイト,フオルステライト,ジルコン,コージエライ
ト,ムライト等。
炭化ケイ素,炭化ホウ素,窒化ホウ素,窒化アルミニ
ウム,窒化ケイ素,窒化チタン,二ケイ化モリブデン,
六ホウ化ランタン,二硫化モリブデン,硫化カドミニウ
ム,硫化物ガラス,硫化セリウム等。
鉄,炭素鋼,ステンレス鋼,高速度鋼,タングステ
ン,モリブデン,アルミニウム,銅,マンガン,クロム
等およびそれらの合金。
(2)樹脂結合剤としては、下記アクリル酸重合体
系、ビニル重合体系、セルロース系、ポリオレフ
イン系を挙げることができる。
ポリブチルメタクリレート(MW:2万〜60万),ポリエ
チルメタクリレート(MW:2万〜20万),ポリメチルメタ
クリレート(MW:5万〜20万)等。
ポリビニルブチラール(MW=2万〜20万)、エチレン
酢酸ビニルコポリマー(EVA)、ポリ酢酸ビニル,ポリ
スチレン,スチレンブタジエンコポリマー等。
エチルセルロース,メチルセルロース,ヒドロキシプ
ロピルセルロース等。
ポリプロピレン等。
(4)溶剤は、上記結合剤を溶解可能なもので、後述の
抽出剤と相溶可能なものとする。このため、具体例は後
述する。
(5)他の薬剤には、可塑剤(グリセリン,ポリエチレ
ングリコール等)、滑剤(脂肪酸,ワツクス等)、分散
剤(グリセリンモノオレエート等)等を挙げることがで
きる。
(6)上記流動性とは、成形に際して非可塑性材料が示
す粘弾性のことで、一般的にニユートン流動及びビンガ
ム流動をいう。
(7)成形の種類としては、前述の押出成形、射出成
形,泥漿鋳込み法,加圧成形,ドクターブレード法の他
に、下記フオーム成形法を挙げることができる。
フオーム成形法とは、ポリウレタン等からなる有機ス
ポンジ成形体に、液状材料を含浸させて、固化後、焼成
し、有機スポンジ部を消失させて無機フオーム体を成形
する方法である。
(B)本発明の特徴的要件は、上記流動性材料を、その
賦形時または賦形直後に、結合剤が不溶で溶剤と相溶可
能な抽出剤雰囲気中に曝して固化させることにある。
ここで、抽出剤雰囲気とは、抽出剤の液中及び噴霧雰
囲気をいう。
また、結合剤と溶剤と抽出剤三者の組合せは上記要件
を満たすものならなんでもよく、種々考えられるが、全
部を例示することは不可能に近いので、その一部を代表
的結合剤とともに示す。
(a)ポリブチルメタクリレート(PBMA) (溶 剤) (抽出剤) IPA 水 アセトン 水 エチルセロソルブ 水 ブチルセロソルブ 水 IPA メタノール n−ブタノール メタノール B・T・X メタノール ケトン類 メタノール 酢酸エチル・酢酸nブチル メタノール エチルセロソルブ メタノール ブチルセロソルブ メタノール ケトン類 エタノール 酢酸エチル・酢酸nブチル エタノール B・T・X エタノール セロソルブ エタノール (b)ポリスチレン (溶 剤) (抽出剤) THF 水 B・T・X (ブチル)セロソルブ (c)エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA) (溶 剤) (抽出剤) B・T・X アルコール系 エーテル系 アルコール系 THF 水 (d)ポリビニルブチラール(PVB) (溶 剤) (抽出剤) メタノール〜IPA(C1〜C3) 水 THF 水 アセトン 水 エチルセロソルブ 水 ブチルセロソルブ 水 アルコール(C2以上)類 ヘキサン B・T・X ヘキサン アセトン・シクロヘキサノン ヘキサン ブチルセロソルブ ヘキサン トリクロロエチレン ヘキサン アルコール類 エチルエーテル ケトン類 エチルエーテル エチルセロソルブ エチルエーテル ブチルセロソルブ エチルエーテル トリクロロエチレン エチルエーテル アルコール類 ケトン類 THF ケトン類 ケトン類 ケトン類 ブチルセロソルブ ケトン類 トリクロロエチレン ケトン類 メタノール・エタノール エステル類 ケトン類 エステル類 トリクロロエチレン エステル類 アルコール類 エチレングリコール ケトン類 エチレングリコール メタノール・エタノール 四塩化炭素 アセトン 四塩化炭素 エチルセロソルブ 四塩化炭素 ブチルセロソルブ 四塩化炭素 トリクロロエチレン 四塩化炭素 アルコール類 フロン113 アセトン フロン113 トリクロロエチレン フロン113 BTX フロン113 (e)メチルセルロース (溶 剤) (抽出剤) 水 メタノール〜IPA(C1〜C3) 水 アセトン (f)エチルセルロース (溶 剤) (抽出剤) メタノール〜IPA(C1〜C3) 水 THF 水 アセトン 水 エチルセロソルブ 水 ブチルセロソルブ 水 アルコール(C2以上)類 シクロヘキサン BTX シクロヘキサン THF シクロヘキサン アセトン シクロヘキサン なお、上記において略号の意味は下記の通りであり、
「セロソルブ」はUCC社のエチレングリコールのモノア
ルキルエーテル類の商品名である。
IPA…イソプロピルアルコール、 BTX…ベンゼン・トルエン・キシレン からなる混合溶剤 THF…テトラヒドロフラン 次に、本発明の方法について、より具体的に説明をす
るとともにそれらの成形品の用途についても併せて説明
をする。
また、非可塑性材料として、粉体材料を例に採り説明
をするが、繊維状材料であつても同様であり、粉体材料
と繊維状材料の混合であつてもよい。
(1)押し出し成形 非可塑性材料としてセラミツクス及び金属を用い、押
し出し成形する場合、保形性(形状保持性)不良及びク
ラツク発生の問題があつたが、これを本発明において
は、粉体材料と結合剤と溶剤の均一混合体(流動性材
料)を抽出剤の中に押し出すことによつて解決した。こ
の流動性付与材料は、粉体(非可塑性材料)100部に対
し、結合剤1〜20部、溶剤5〜50部、抽出剤5〜∞部に
て達成出来る。固化の作用機構は、断定できないが、結
合剤の凝結によるものと推定される。結合剤に対する良
溶剤として溶剤があり、貧溶剤として抽出剤が働くもの
で、この結合剤の中に高濃度で分散しているセラミツク
ス(非可塑性材料)が結果的に固化されるもの考えられ
る。抽出剤の比重を適当に調整することにより、この中
に押し出された賦形物は、見掛け上の重力を受ける前に
固化する為、極肉薄の成形を得ることが可能となつた。
またクラツクについても溶剤と抽出剤が置換するため、
従来の成形時のように乾燥時の大きな収縮がないことか
らクラツクが発生しない。
こうして得た、成形体は、パイプ・ロツド・シート状
であるが、慣用の方法で焼成して製品とする。パイプと
しては、化学プラント配管用、セラミツクスヒーター、
耐熱ロール、照明ランプ、キヤピラリーチユーブ、など
さまざまな用途に用いられ、ロツドはシヤフトや工具ま
たは抵抗器などの電子部品または構造材料として、シー
トは電子回路用の配線基板や刃具として適用可能であ
る。
(2)射出成形 射出成形時の問題点として、高い射出圧(通常600〜9
00kg/cm2)と脱脂性の悪さが挙げられるが、本発明にお
いては、従来の熱可塑性結合剤による粉体材料の流動化
を、熱を加えることなく溶剤に溶解することにてスラリ
ー状から坏土状にて供給し、成形するため通常15kg/cm2
以下の射出圧で成形可能となつた。固化は多孔質金型
(石膏、多孔質セラミツクス、多孔質金属など)にて抽
出剤中に浸漬して、賦形時の流体材料と接触させること
により行なうものである。流動性材料は非可塑性材料10
0部に対し、結合剤0.5〜30部、溶剤5〜70部、抽出剤5
〜∞部その他必要に応じて解膠剤、離型剤などを添加す
ることができる。脱脂性に関しては、流動性が結合剤の
みでなく溶剤によつて得られるため樹脂の配合量が少な
くでき脱脂が容易であり昇温速度を5〜8℃/分前後に
上げても成形品に割れ、クラツク、ふくれなどの不良が
発生しない。そのため脱脂時間が大幅に短縮,例えば、
400℃まで昇温維持して脱脂しようとする場合、2〜3
時間ですむ。
この成形法では、窒化ケイ素,炭化ケイ素,サイアロ
ン,アルミナ,鉄,ステンレスなどの非可塑性材料を使
用することによつて、自動車部品,精密機械部品などの
製品を製造可能となる。
(3)泥漿鋳込み法 泥漿鋳込み法においては、石膏型によつて泥漿中の水
(溶媒)を一方向に吸収・脱水することにて固化してい
る。それゆえ肉厚10mmを越える大形の成形体を生産する
ことは、スラリーからの脱水が不十分となり不可能であ
つた。そのため石膏型の細孔の溶媒通過性が結合剤など
の蓄積によつて阻害され大きな問題となつた。本発明に
おいては、溶剤と抽出剤の置換によって流動性無機材料
の結合剤が固化するため、型の細孔中の物質移動は溶剤
と抽出剤の双方向であり、結合剤の移動は伴わない。そ
れゆえ従来考えられなかつた100mm以上の厚みをもつた
成形体を作ることができる。実際には、必要に応じ、脱
型時の離型性向上のため、型をあらかじめ抽出剤中に浸
漬してぬらしておき、前記型の中へ流動性粉体材料を注
入する。型内の細孔中に成形体中に含まれる溶剤を置換
するに十分な量の抽出剤がある場合はそのまま、不十分
な場合には抽出剤雰囲気に型ごと存置させ固化する。流
動性材料は、非可塑性材料100部に対し結合剤0.05〜20
部、溶剤10〜80部、抽出剤10〜∞とする。濃度勾配が大
きいほど短時間で固化するため可能な限り多いほうが良
い。その他必須成分ではないが、適当な解膠剤、離型剤
の添加によつてさらに効果的に成形可能である。
ここで、解膠剤としてアクリル酸塩やナフタレンスル
ホン酸ホルマリン縮合物、アミンなどが用いられる。ま
た、この成形方法は、石膏型によつて器や異形物の成形
に使用可能である。
また、上記泥漿鋳込み法において、石膏型の代りにシ
リコーンゴム製等のエラストマー型,エポキシ樹脂製等
の樹脂型,さらには、素焼型・木型・金属型等も使用可
能である。特にシリコーンゴム製の型のは離型性(滑り
性及び撓み性の見地から)も良好で複雑な形状の製品も
成形可能となり望ましい。
そして、この成型法では、鉄・炭素鋼・ステンレス鋼
・金属カルボニル等、その他合金等の金属粉又はアルミ
ナ,窒化ホウ素,窒化ケイ素等のセラミツク粉などの非
可塑性材料を使用することによつて、ギア類,プーリ
類,カム類,ロール類,軸受等の機械部品(精密なもの
も含む)を製造可能となる。
(4)加圧成形 粉末材料の加圧成形においては粉体の流動性が悪くブ
リツジ現象を起こし圧力が均等に粉体に加わらない結
果、成形体の内部に密度差が存在し、また、大物の成形
は加える圧力が非常に大きくないと固化しないなどの問
題点を抱えていた。また、湿式坏土プレスまたは湿粉プ
レスでも保形性、ハンドリングの点で、大形の製品を作
ることは困難であつた。本発明の方法では、粉体材料を
結合剤及び溶剤の作用で坏土化または湿粉化し、可塑流
動性をもつた材料とし、いわゆる坏土プレスまたは湿粉
プレスにて成形する。従来法と本質的に異なる点は、成
形後に抽出剤の雰囲気に存置させることにて固化させ大
型形状の製品を容易に生産させることを可能ならしめ
た。
流動性材料は、基本的には押し出し成形用の坏土配合
と同様であり、粉体材料100部に対し、結合剤0.1〜20
部、溶剤5〜50部を混合混練し、または、必要に応じ真
空土練機にかけ脱気した坏土を、金型及び石膏型などの
型へプレス成形する。この成形物を、抽出剤雰囲気に曝
して固化させることによつて、従来法の問題点を解決し
た。ここで、流動性材料中には、ワツクス・ステアリン
酸等を添加して、離型性が良くなるようにしておくこと
が望ましい。
この成形法による、適用製品としては、ボールミル用
ボール,機械部品,耐火焼成具等を挙げることができ
る。
(5)ドクターブレード法 ドクターブレード法でのシート成形は,シート中の無
機粉体材料の比重差によつて泥漿中に粒子密度の不均一
性が生まれ、それによつて表面の円滑性が損なわれた
り、厚物成形が出来ないなどの弊害が起こつていた。本
発明は、泥漿がドクターブレード法によつて均一な厚さ
を得た直後に固化させ、泥漿の不均一性を生じさせない
所に特徴がある。これに用いる泥漿は、鋳込み成形に用
いた泥漿と同様の組成であり、粉体材料100部に対し、
結合剤0.05〜20部、溶剤10〜80部を混合分散させたもの
で良く、必要に応じ解膠剤や可塑剤などを添加すること
が出来る。成形は通常と同じく、ドクターブレード成形
機にかけ、均一厚みのシートが成形された直後に抽出剤
の噴霧雰囲気中に曝して泥漿の重力分離が起こる前に固
化させることを特徴とし上記問題を解決することができ
る。
この成形法の適用製品としては、セラミツクス基板,
圧電材料、誘電材料等を挙げることができる。
<発明の作用・効果> 本発明の非可塑性材料の成形方法は、粉体状及び/又
は繊維状の非可塑性材料に結合剤及び溶剤を必要により
他の薬剤とともに添加して流動性を付与した流動性材料
を、賦形・固化させて行なう非可塑性材料の成形方法に
おいて、前記流動性材料を、その賦形時又は賦形直後
に、前記結合剤に不溶で前記溶剤と相溶可能な抽出剤雰
囲気中に曝して固化させることを特徴とする構成によ
り、下記のような作用・効果を奏する。
流動性材料の固化が薄肉の場合は、瞬間的に、また、
厚肉の場合でも従来に比してきわめて短時間に行なわれ
るため、例えば、押出成形においては押出直後に形状保
持能を付与でき、薄肉大径の押出成形が可能になるとと
もに、大型厚肉製品におけるクラツク等の発生もなくな
る。
従つて、本発明の比可塑性材料の成形方法は、従来で
きなかつた形状の成形品に適用可能となるとともに、乾
燥・脱脂時間も大幅に短縮でき、生産性も大幅に向上す
るものである。
<実施例> 以下、本発明をよりよく理解するために、実施例を挙
げて説明をする。
実施例(1) 肉厚0.5mm直径200mmの薄肉大口径アルミナパイプの製
造; (構成材料) 易焼結性アルミナ(純度99%):平粒径0.4μm100部 PBMA:(MW=16万) 12部 エチルセロソルブ:(溶剤) 15部 水:(抽出剤) 1000部 あらかじめ所定量のセロソルブの中へPBMAを溶解
しておき、これをアルミナとニーダーにてよく混合混
練し、可塑流動性のある坏土を作る。これを縦出し型真
空押出し成形機にての水中に押し出し成形する。固化
には5分もあれば十分でこれを105℃の熱風乾燥機にて6
0分乾燥し常法に従つて1550℃×3時間焼成をして、密
度3.85g/cm3のアルミナ製品を得た。この場合、パイプ
の押出後の変形は発生しなかつた。
実施例(2) 窒化ケイ素の大口径(150φ)ロツドの製造; (構成材料) 窒化ケイ素:平均粒子径0.5μm 100部 PVB:(MW=10万) 10部 トリクロロエチレン(溶剤) 20部 フロン113(抽出剤) 1000部 それぞれ所定量のトリクロロエチレンにポリビニ
ルブチラールを混合溶解し、さらに窒化ケイ素(焼結
助剤として酸化イツトリウム、アルミナをそれぞれ8wt
%、3wt%添加してあるもの)を添加、ニーダーにて混
合混練、可塑流動性のある坏土を作る。これを真空押出
し成形機にてのフロン113中に押出成形する。のフ
ロン113のなかに5時間浸漬固化させたものを110℃の熱
風乾燥機にて乾燥し、0.1MPaの窒素ガス圧下で、1750
℃、2時間常圧焼結して、密度2.98g/cm3の窒化ケイ素
製品を得た。この場合、ロツドに従来の如く、クラツク
は発生しなかつた。
実施例(3) 第1表に示す粉体材料を用い、結合剤−溶剤−抽出剤
の組合せで、押出成形のみ(焼結せず)を行なつて、各
押出物を成形した。
いずれも、押出形状がくずれたり、固化時クラツクが
発生したりすることがなかつた。
なお、第1表に示す、固化時間は、通常の取扱いでは
変形しない形状保持機能を有するようになつた時間であ
る。
実施例(4) 第2表に示す各粉体材料を用い、表示の結合剤−溶剤
の組合せで流動性材料を調製し、該流動性材料を石膏型
に15Kg/cm2の射出圧で注入し、10φのビスねじを射出成
形した。そして、型ごと表示の抽出剤に2.0h浸漬し、固
化させた。いずれも、クラツクが入らず奇麗なビスねじ
が得られた。
実施例(5) 第3表に示す各粉体材料を、表示の結合剤−溶剤の組
合せで、24h、ボールミルで混合し、均一泥漿を調製
し、該泥漿を300メツシユ金鋼型に注入し、抽出液中
に、3.0h浸漬し固化させた後、表示の条件でN2雰囲気中
で焼成して、50×100×100mmのブロツクを製造した。い
ずれも、クラツクが入らず奇麗なブロツクが得られた。
実施例(6) デイーゼルエンジンの煤煙中の粉塵用フイルターとし
てのフオームセラミツクスの製造; (構成材料) コージエライト 100部 PBMA(MW=50万) 4部 IPA(溶剤) 25部 水(押出剤) 1000部 ,,をボールミル中で24時間混合均一分散泥漿
化したものを準備し、これに発泡ポリウレタンベースを
浸漬して、均一に付着させる。これを硬化溶剤である水
に浸漬することにより固化させた。従来固化の為の手段
が乾燥によつた場合がほとんどで保形性を得難かつた
が、本発明の方法では、十分な保形性が瞬時に得られ、
取扱いが容易となつた。
実施例(7) 鋳造用のセラミツクス型の製造; (構成材料) 97%アルミナ:(平均粒径2μm) 100部 PVB:(MW=3万2千) 10部 トリクロロエチレン(溶剤) 40部 シクロヘキサン(抽出剤) ,,をボールミル中で24時間混合均一化した泥
漿を、母型の上から空気をまき込まないように注ぎ込
む、この泥漿に覆われた母型をのシクロヘキサンの中
へ静かに浸漬、5時間放置した、固化が完了した時点で
母型をはずし80℃の熱風中で2時間乾燥後、通常の焼結
方法で1600℃2時間焼結し、アルミナ型を得た。
従来の様に母型からワツクスや石膏で反転型を作る手
間なく、さらに厚みに不均一性があつてもクラツクを発
生せず生産する事が可能である。
実施例(8) 第4表に示す各粉体材料を用い、表示の結合剤−溶剤
の組合せで、24h,ボールミルで混合し、均一な泥漿を調
整し、該泥漿をシリコーン型の製品キヤビテイ(径100m
m、厚み8mmのギヤー)に注入し、型ごと表示の各抽出剤
中に各時間浸漬して固化させた。いずれも精度良好なギ
ヤが得られた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉体状及び/又は繊維状の非可塑性材料に
    結合剤及び溶剤を、さらには、必要により他の薬剤とと
    もに添加して流動性を付与した流動性材料を、賦形・固
    化させて行なう非可塑性材料の成形方法において、 前記流動性材料を、その賦形時又は賦形直後に、前記結
    合剤に不溶で前記溶剤と相溶可能な抽出剤雰囲気中に曝
    して固化させる、 ことを特徴とする非可塑性材料の成形方法。
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