JP2651567B2 - メチル化β−シクロデキストリン - Google Patents

メチル化β−シクロデキストリン

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はメチル化β−シクロデキストリン、更に詳細
には特定のエーテル置換度を有する水に易溶性のメチル
化β−シクロデキストリンに関する。
〔従来の技術〕
β−シクロデキストリン(以下β−CDと略す)は、7
つのグルコース単位からなる環状オリゴ糖であり、有用
な包接化合物であるが、溶解度が低いという欠点を有し
ている。
従つて、従来からこの溶解度を向上させるための研究
が行われており、そのエーテル誘導体、特にメチル化誘
導体が溶解度の向上に有効であることが報告されてい
る。
β−CDは一分子当り21個の水酸基を有しており、理論
的にはメチル化反応により1〜21個のメチル基を導入す
ることができる。β−CD一分子当たり、導入されたメチ
ル基の数をエーテル置換度と称し、異なるエーテル置換
度を有するメチル化β−シクロデキストリン(以下メチ
ル化β−CDと略す)を2種以上有する混合物では、各エ
ーテル置換度(i)と各成分の重量%(Bi)より次の式
によつて重量平均エーテル弛緩度が算出される。
重量平均エーテル置換度=Σi×Bi/100 そして、エーテル置換度7のメチル化β−CDはモノメ
チル体、エーテル置換度14のメチル化β−CDはジメチル
体、エーテル置換度21のメチル化β−CDはトリメチル体
と称されている。
メチル化β−CDの製造法としては、ジメチル体及びト
リメチル体については多くの報告があり、例えばジメチ
ル体の製造法としては、β−CDをジメチルホルムアミド
中水酸化バリウム/酸化バリウムの存在下でジメチル硫
酸と反応させる方法(特開昭58−173102号)、またトリ
メチル体の製造法としては、β−CDをジメチルスルホキ
シド中酸化バリウムの存在下でヨウ化メチルと反応させ
る方法〔Tetrahedron,24,803(1968)〕などが知られて
いる。また、モノメチル体の製造については報告が少な
く、高純度のモノメチル体を得るには、保護基の導入及
び脱離といつた工程を含む多段階の反応を必要とし、例
えば、臭素化されたβ−CDを水酸化バリウム/酸化バリ
ウムの存在下ジメチルホルムアミド中でジメチル硫酸と
反応させた後、臭素を脱離させてヘプタキス(2−o−
メチル)−β−シクロデキストリンを製造する方法が知
られている(Starke,28,226(1976))。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、β−CDのジメチル体及びトリメチル体
は、溶解度が温度上昇とともに低下し、例えば2重量
%水溶液においても、約75℃で、白色沈澱が析出し、高
温度領域での使用が制限される、有機化合物、例えば
メントールなどの包接化率がβ−CDとほぼ同等であり、
包接能自身はβ−CDより改善されているとは言えない、
有機溶媒を使用し、メチル化剤を大量に用いる等、工
業的製造法として問題点が多いなどの欠点があり、また
β−CDのモノメチル体は、上述の如く、高純度のものを
得るためには多段階の反応を必要とし、工業的でないと
いう欠点があつた。更にまた、メチル化β−CDに未反応
のβ−CDが多量に混在すると溶解度が低下し、その結果
包接能が低下する。従つて、包接能が高く、10重量%以
上の水溶液が透明であるメチル化β−CDの開発が望まれ
ていた。
〔問題点を解決するための手段〕
斯かる実状において、本発明者らは上記問題点を解決
すべく鋭意研究を行つた結果、特定のエーテル置換度の
メチル化β−CDが水に対する溶解度が高く、高温におい
ても溶解度の低下がなく、包接能も優れており、しかも
工業的有利に製造できることを見出し、本発明を完成し
た。
すなわち、本発明は、重量平均エーテル置換度が8.0
〜11.0で、エーテル置換度8〜11のメチル化β−シクロ
デキストリンが50重量%以上であることを特徴とするメ
チル化β−シクロデキストリンを提供するものである。
本発明のメチル化β−CD組成物とは、エーテル置換度
8〜11のメチル化β−CDが50重量%以上であり、重量平
均エーテル置換度が8.0〜11.0である。エーテル置換度
8、9、10、11の各成分の重量%の合計が、50重量%以
上であれば、各成分の比率がいかなる値であつてもよ
い。又、β−CD、エーテル置換度1〜7及びエーテル置
換度12〜21の各成分の重量%の合計が、50重量%未満で
あればよいが、特にβ−CDとエーテル置換度が14〜21の
各メチル化β−CDの重量%の合計が20重量%以下のもの
が好ましい。β−CDが20重量%を超えると、溶解度が低
下し好ましくない。また、エーテル置換度14〜21の各成
分の重量%の合計が20重量%を超えると高温での溶解度
が低下し好ましくない。
本発明の上記メチル化β−CDは、例えば、β−CDを水
溶媒中、アルカリ化合物の存在下、反応温度0〜80℃
で、β−CDに対して、8〜30モルのジメチル硫酸を反応
させることにより製造される。
溶媒としては水を用いる。水の使用量は、通常β−C
D、アルカリ化合物及び水の合計重量に対して、β−CD
が5〜60重量%となる量であり、好ましくは10〜50重量
%である。60重量%以上であると、β−CDの溶解、分散
が困難となり、5重量%以下であると、ジメチル硫酸が
メチル硫酸塩となる副生反応が生じやすくなり、好まし
くない。また、メチル化反応を妨げない溶媒を加えるこ
ともできる。
アルカリ化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム、酸化バリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウムなどが挙げられるが、好ましく
は水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどである。上記
アルカリ化合物は、2種以上組み合わせて用いることも
できる。アルカリ化合物の使用量は、β−CDの使用量よ
りモル数で過剰であることが必要であり、β−CDに対し
て通常8〜35モルが好ましい。
ジメチル硫酸の使用量は、水溶媒の使用量にもよる
が、β−CDに対して8〜30モルであることが必要であ
り、8モル以下では重量平均エーテル置換度8.0以上の
メチル化β−CDは得られず、また30モル以上の場合に
は、重量平均エーテル置換度11.0以上のメチル化β−CD
が生成するか、もしくは除去すべき無機塩、メチル硫酸
塩が必要以上に生成し好ましくない。
ジメチル硫酸の添加中の温度は0〜80℃、特に10〜70
℃が好ましく、反応温度が80℃以上であると、β−CD及
びメチル化β−CDの着色、分解が生じ、さらにメチル化
剤であるジメチル硫酸がメチル硫酸塩となる副生反応が
促進され、好ましくない。反応時間は、反応温度にもよ
るが、2〜10時間で充分であるが、反応後、必要に応じ
て30〜70℃で熟成を行い反応を完結させることもでき
る。
ジメチル硫酸と反応後、反応混合物を60〜90℃で加熱
し、少量残存しているジメチル硫酸を分解する。必要に
応じて加熱の前に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
アンモニアなどのアルカリ化合物をβ−CDに対して0.01
〜0.5モル添加することもできる。さらに必要に応じ
て、副生した無機塩、メチル硫酸塩を除去してメチル化
β−CDを精製する。精製法としては、クロロホルム、ジ
クロルメタンなどの有機溶媒によるメチル化β−CDの抽
出、電気透析による脱塩、イオン交換樹脂の利用などを
挙げることができる。
かくして精製されたメチル化β−CD組成物は、水溶液
又は、必要に応じて粉末とし、包接化合物として利用さ
れる。なお、上記の如くして得られたメチル化β−CD
に、上記と異なる方法で得られた異なるエーテル置換度
のメチル化β−CDを配合したものでも、その全組成が本
発明の上記エーテル置換度の範囲内であればよい。
〔発明の効果〕
本発明のメチル化β−CDは、(1)包接能が優れ、
(2)高温での溶解度の低下がない、(3)室温で10重
量%以上の透明な水溶液となるという優れた特性を有す
るもので、水溶性包接剤として、難溶性化合物の可溶
化、においのマスキング、不安定物質の安定化などに広
く使用できる。
〔実施例〕
次に実施例及び比較例を挙げて説明する。
実施例1 β−CD126.5g(純度90%、0.100モル)と30重量%NaO
H水溶液149.5g(1.12モル)を反応器に入れ、混合し30
℃まで加熱する。状態は白色のスラリーである。反応器
を冷却しながら、ジメチル硫酸120g(0.95モル)を30
℃、2時間で滴下する。反応混合物は黄色の透明液体で
ある。滴下後、40℃まで加熱し、4時間混合し反応を完
結させる。その後、30重量%NaOH水溶液15g(0.11モ
ル)を加えて、70℃で、2時間混合する。この反応混合
物に98重量%硫酸を加えて、pH7まで中和したのち、電
気透析によりメチル硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウムを
除去する。脱塩した溶液を、凍結乾燥すると白色の粉末
状のメチル化β−CD118gが得られる。
このメチル化β−CDを高速液体クロマトグラフイーに
よつて分析した結果、表1に示す組成であつた。重量平
均エーテル置換度は8.0であり、エーテル置換度8〜11
の各メチル化β−CDの重量%の合計は58重量%であつ
た。高速液体クロマトグラフイーの測定条件を以下に示
す。
実施例2 β−CD126.5g(純度90%、0.100モル)と15重量%NaO
H水溶液472g(1.77モル)を反応器に入れ、混合する。
状態は黄色透明液体である。反応器を冷却しながら、ジ
メチル硫酸189g(1.50モル)を20℃、3時間で滴下す
る。反応混合物は黄色の透明液体である。滴下後、40℃
まで加熱し、4時間混合し反応を完結させる。その後、
15重量%NaOH水溶液47g(0.18モル)を加えて、70℃
で、2時間混合する。この反応混合物に98重量%硫酸を
加えて、pH7まで中和したのち、電気透析によりメチル
硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウムを除去する。脱塩した
溶液を凍結乾燥すると白色の粉末状のメチル化β−CD12
2gが得られる。
このメチル化β−CDを高速液体クロマトグラフイーに
よつて分析した結果、表1に示す組成であつた。重量平
均エーテル置換度は9.0であり、エーテル置換度8〜11
の各メチル化β−CDの重量%の合計は69重量%であつ
た。高速液体クロマトグラフイーの測定条件は実施例1
と同様である。
実施例3 β−CD126.5g(純度9.0%、0.100モル)と15重量%Na
OH水溶液552g(2.07モル)を反応器に入れ、混合する。
状態は黄色の透明液体である。反応器を冷却しながら、
ジメチル硫酸220.5g(1.75モル)を20℃、4時間で滴下
する。反応混合物は黄色の透明液体である。滴下後、40
℃まで加熱し、4時間混合し反応を完結させる。その
後、15重量%NaOH水溶液55g(0.21モル)を加えて、70
℃で、2時間混合する。この反応混合物に98重量%硫酸
を加えて、pH7まで中和したのち、電気透析によりメチ
ル硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウムを除去する。脱塩し
た溶液を凍結乾燥すると白色の粉末状のメチル化β−CD
123gが得られる。
このメチル化β−CDを高速液体クロマトグラフイーに
よつて分析した結果、表1に示す組成であつた。重量平
均エーテル置換度は9.4であり、エーテル置換度8〜11
の各メチル化β−CDの重量%の合計は77重量%であつ
た。高速液体クロマトグラフイーの測定条件は実施例1
と同様である。
実施例4 β−CD126.5g(純度90%、0.100モル)と30重量%NaO
H水溶液331g(2.48モル)を反応器に入れ、混合し30℃
まで加熱する。状態は白色のスラリーである。反応器を
冷却しながら、ジメチル硫酸265g(2.10モル)を30℃、
5時間で滴下する。反応混合物は黄色の透明液体であ
る。滴下後、40℃まで加熱し、4時間混合し反応を完結
させる。その後、30重量%NaOH水溶液33.1g(0.25モ
ル)を加えて、70℃で、2時間混合する。この反応混合
物に98重量%硫酸を加えて、pH7まで中和したのち、電
気透析によりメチル硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウムを
除去する。脱塩した溶液を凍結乾燥すると白色の粉末状
のメチル化β−CD125gが得られる。
このメチル化β−CDを高速液体クロマトグラフイーに
よつて分析した結果、表1に示す組成であつた。重量平
均エーテル置換度は10.9であり、エーテル置換度8〜11
の各メチル化β−CDの重量%の合計は52重量%であつ
た。高速液体クロマトグラフイーの測定条件は実施例1
と同様である。
実施例5 β−CD126.5g(純度90%、0.100モル)と15重量%NaO
H水溶液472g(1.77モル)を反応器に入れ、混合する。
状態は黄色透明液体である。反応器を冷却しながら、ジ
メチル硫酸189g(1.50モル)を60℃、3時間で滴下す
る。反応混合物は黄色の透明液体である。滴下後、60℃
で1時間混合し反応を完結させる。その後、15重量%Na
OH47g(0.18モル)を加えて、70℃で、2時間混合す
る。この反応混合物に98重量%硫酸を加えて、pH7まで
中和したのち、電気透析によりメチル硫酸ナトリウム、
硫酸ナトリウムを除去する。脱塩した溶液を凍結乾燥す
ると白色の粉末状のメチル化β−CD119gが得られる。
このメチル化β−CDを高速液体クロマトグラフイーに
よつて分析した結果、表1に示す組成であつた。重量平
均エーテル置換度は8.4であり、エーテル置換度8〜11
の各メチル化β−CDの重量%の合計は63重量%であつ
た。高速液体クロマトグラフイーの測定条件は実施例1
と同様である。
比較例1 β−CD126.5g(純度90%、0.100モル)と30重量%NaO
H水溶液95.2g(0.714モル)を反応器に入れ、混合し30
℃まで加熱する。状態は白色のスラリーである。反応器
を冷却しながら、ジメチル硫酸75.7g(0.600モル)を30
℃、2時間で滴下する。反応混合物は黄色の透明液体で
ある。滴下後、40℃まで加熱し、4時間混合し反応を完
結させる。その後、30重量%NaOH水溶液9.5g(0.07モ
ル)を加えて、70℃で、4時間混合する。この反応混合
物に98重量%硫酸を加えて、pH7まで中和したのち、電
気透析によりメチル硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウムを
除去する。脱塩した溶液を、凍結乾燥すると白色の粉末
状のメチル化β−CD112gが得られる。
このメチル化β−CDを高速液体クロマトグラフイーに
よつて分析した結果、表1に示す組成であつた。重量平
均エーテル置換度は4.9であり、エーテル置換度8〜11
の各メチル化β−CDの重量%の合計は26重量%であつ
た。高速液体クロマトグラフイーの測定条件は、実施例
1と同様である。
比較例2 β−CD126.5g(純度90%、0.100モル)と30重量%NaO
H水溶液114.2g(0.857モル)を反応器に入れ、混合し30
℃まで加熱する。状態は白色のスラリーである。反応器
を冷却しながら、ジメチル硫酸90.8g(0.720モル)を30
℃、2時間で滴下する。反応混合物は黄色の透明液体で
ある。滴下後、40℃まで加熱し、4時間混合し反応を完
結させる。その後、30重量%NaOH11.4g(0.086モル)を
加えて、70℃で、4時間混合する。この反応混合物に98
重量%硫酸を加えて、pH7まで中和したのち、電気透析
によりメチル硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウムを除去す
る。脱塩した溶液を、凍結乾燥すると白色の粉末状のメ
チル化β−CD114gが得られる。
このメチル化β−CDを高速液体クロマトグラフイーに
よつて分析した結果、表1に示す組成であつた。重量平
均エーテル置換度は6.4であり、エーテル置換度8〜11
の各メチル化β−CDの重量%の合計は27重量%であつ
た。高速液体クロマトグラフイーの測定条件は、実施例
1と同様である。
比較例3 β−CD126.5g(純度90%、0.100モル)と30重量%NaO
H水溶液550.7g(4.13モル)を反応器に入れ、混合し30
℃まで加熱する。状態は白色のスラリーである。反応器
を冷却しながら、ジメチル硫酸441.5g(3.50モル)を30
℃、2時間で滴下する。反応混合物は黄色の透明液体で
ある。滴下後、40℃まで加熱し、4時間混合し反応を完
結させる。その後、30重量%NaOH55.1g(0.41モル)を
加えて、70℃で、4時間混合する。この反応混合物に98
重量%硫酸を加えて、pH7まで中和したのち、電気透析
によりメチル硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウムを除去す
る。脱塩した溶液を、凍結乾燥すると白色の粉末状のメ
チル化β−CD125gが得られる。
このメチル化β−CDを高速液体クロマトグラフイーに
よつて分析した結果、表1に示す組成であつた。重量平
均エーテル置換度は11.6であり、エーテル置換度8〜11
の各メチル化β−CDの重量%の合計は40重量%であつ
た。高速液体クロマトグラフイーの測定条件は、実施例
1と同様である。
実施例6 実施例1〜5のメチル化β−CD及びこれらにβ−CD、
ジメチル体、トリメチル体を添加して調製したメチル化
β−CDに関して、メントールに対する包接化率、25℃に
おける10重量%水溶液の溶解状態、2重量%水溶液が不
透明となる温度を調べた。その結果、いずれのものも3
種類の評価項目全てにおいて、良好な物性を示した。
1)98℃まで透明である場合は“無し”とした。
2)包接化率の測定は以下の操作で行つた。
メントールとメチル化β−CDの包接化物をアニオン活
性剤水溶液に添加する。この水溶液をTLCを用いてメン
トールとメチル化β−CDの包接化物を分取する。次に発
色法により包接化物中のメントール量を定量する。
比較例4 比較例1、2のメチル化β−CD及びβ−CD、ジメチル
体、トリメチル体を添加して調製したメチル化β−CDに
関して、メントールに対する包接化率、25℃における10
重量%水溶液の溶解状態、2重量%水溶液が不透明とな
る温度を調べた。その結果、いずれのものも、3評価項
目のうち1項目以上の物性が良好ではなかつた。包接化
率の測定は、実施例6と同様の操作で行つた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量平均エーテル置換度が8.0〜11.0で、
    エーテル置換度8〜11のメチル化β−シクロデキストリ
    ンが50重量%以上であることを特徴とするメチル化β−
    シクロデキストリン。
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