JP2650072B2 - 多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents

多層プリント配線板の製造方法

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JP2650072B2 JP6505834A JP50583494A JP2650072B2 JP 2650072 B2 JP2650072 B2 JP 2650072B2 JP 6505834 A JP6505834 A JP 6505834A JP 50583494 A JP50583494 A JP 50583494A JP 2650072 B2 JP2650072 B2 JP 2650072B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、多層プリント配線板の製造方法に関する。
そのようなプリント配線板は、少なくとも3つの導電層
を有し、通常そのうちの少なくとも2つは、外側表面上
の銅層であり、少なくとも1つは内側の回路である。本
発明が関する方法は、少なくとも1方の面に導電性のト
レースを備えた少なくとも1つの硬いベース基板および
少なくとも1つの中間基板を積層により結合することを
含み、この結合は、前記2つの基板の間に接着層を使用
することを含む。
上記のタイプの方法は、IBM テクニカル ディスク
ロージャー ブレテン(IBM Technical Disclosure Bul
letin)、第32巻、第5B号、第355〜356頁に開示されて
きた。この公知の方法において、少なくとも1つの中間
基板が使用され、これは、少なくともベース基板の導電
性のトレースに向いた面に接着層を備えているハードコ
ア層を有する。この方法は、複合材積層工程において通
常生じる寸法不安定性を実質的に除去するために役立
つ。このことは、多層板の製造において実質的改善とし
て認識され得るが、一方、この開示は、多層板に関する
さらにより重要な問題、すなわち多層板と共に使用され
る電子部品(チップ)の熱膨脹計数(TCE)に匹敵する
ような十分低いTCEを示す物質を提供することの問題を
書いていない。織られたガラス織物(布)は強化材とし
て使用されるが、得られるTCEが比較的高いことは当業
者には直ちに明白である。さらに、従来の基板および得
られる多層板は改善された寸法安定性を必要とする。
同様の考察が米国特許第3,756,891号明細書に適用さ
れ、これは、接着剤で被覆したシートを備えた回路板の
積重ねを含む多層プリント配線板(PWB)の製造方法を
開示する。接着剤は、板に存在するスルーホール相互連
絡領域に流れ込まないように選択される。
多層PWBへの異なる取組みは、PCA レビュー(revie
w)、29巻(1968年)、第582〜599頁、特に第596〜597
頁に開示された逐次積層法である。両面に回路を備えた
ベース基板は、接着剤被覆された誘電体層を積層されて
いるけれども、接着剤被覆された層は、本発明に従うベ
ース基板の間の中間基板でなく、次のプリント回路のた
めの基板として役に立つ。この開示は、使用される基板
のタイプに向けられておらず、ましてそれが、十分に近
いTCEを有する多層板を提供することの問題に対する解
決を与えることができるとは書いていない。
TCEに関する利点を提供するPWBは、米国特許第4 943
332号明細書に開示されている。正方形の平らなマンド
レルの周りに強化フィラメントを巻き付けて、90゜の角
度で交差するフィラメントの多数の層を形成し、多数の
層に硬化性のマトリックス物質を備えさせ、そしてPWB
のためのベース物質を形成するようにマトリックスを硬
化させることを含む製造方法が記載されている。多層PW
Bを提供するために、この開示は、キャビティ中にPWBの
組立て品を入れ、硬化性のマトリックス物質をキャビテ
ィに導入し、そして多層PWBを形成するようにマトリッ
クスを硬化させることを含む方法を教示する。所望する
マトリックスの強化は、PWBの周りの繊維の存在により
得られ、これは工程中に、硬化されたマトリックス中に
埋込まれるようになる。この方法は、とりわけ厚み許容
限界(thickness−tolerance)の内部的な欠乏のため
に、容認できる適した結果を提供しない。
C.J.クームズ(Coombs)、ジュニアの プリンテッド
サーキッッツ ハンドブック(Printed Circuits Han
dbook)、マグローヒル(McGraw−Hill)発行、31章お
よび32章、特に33章および34章には、とりわけ、多層の
プリント配線板、いわゆる多層体が一般的にどのように
製造されるかが記載されており、この方法は次の段階か
ら成る: −ガラス織物のエポキシプリプレグから、両面を銅箔で
被覆された積層体を製造し; −所望のパターンを銅にエッチングし; −エッチングされた積層体を、ガラス繊維のエポキシプ
リプレグの中間層と共にプレスすることにより結合す
る。
この方法には欠点が多くある。例えば、ガラス織物が
使用される故の高い材料費および繊維強化した積層体に
おける低い最大繊維含量の故の高い熱膨脹である。この
方法の別の主たる欠点は、絶対厚み許容限界がないこと
である。この方法で形成された多層体の厚みは、とりわ
く用いた成形圧力、成形温度および使用したウォーミン
グアップ速度および、使用したプレプレグの「年齢」お
よび制御が困難ないくつかの他の要因に依存する。
後者の方法からいくつかの変形があり、例えば欧州特
許出願第0 231 373 A2号に開示があるようなものであ
る。この公知の方法においては、多層プリント配線板を
連続工程で製造している。この公報の図2にかかる実施
態様において、熱硬化性合成物質の硬化されたマトリッ
クス中のガラス布の層2つから成る基板から成る単一の
プリント配線板(PWB)が使用されており、この基板
は、初めに基板に施与された銅箔からサブトラクティブ
法により形成された銅トレースの層を両面に備えてい
る。この初めのPWBに、両面に、2つのガラス布の層、
液状熱硬化性物質例えばエポキシ樹脂の層および銅箔の
層が施与される。予備加熱した後、全体を、熱および圧
力の影響下で二重ベルトプレス(double belt press)
で積層する。かくして、冷却後、二重ベルトプレスを去
ると、外側の層に銅トレースの形成後に多層PWBになる
ところの積層体が得られる。よって、この多層PWBは、
ガラス布強化した硬化エポキシ樹脂の基板3つおよび銅
トレースを有する層4つから成る積層体からできてい
る。
この公知の方法に従って製造された多層PWBを用いる
と、非常に妥当な結果を得ることができるけれど、それ
はなおある欠点を有する。特に、液状のまだ硬化されて
いない熱硬化性樹脂の層は、二重ベルトプレスで一緒に
強くプレスされ、その結果、二重ベルトプレスの入口お
よび出口の間で積層体の厚みの実質的減少がある。この
厚みの大きな変化の結果、完成した積層体の一定の厚
み、および最後に所望されるような完成した多層PWBの
一定の厚みを十分な精度で維持するのが困難であること
が見出された。PWBの厚みにおける偏差は、その電気的
特性に好ましくない影響を与え、したがってそのような
PWBの質に負の影響を与える。前記の公知の多層PWBの別
の欠点は、織物で基板を強化するのは、比較的費用がか
かるということである。
ドイツ国特許出願第4 007 558 A1号は、いくらか異な
るタイプの多層PWBを記載する。熱硬化性合成物質で含
浸されたガラス布からできていて、両面に銅トレースを
備えている(ドイツ国特許出願第4 007 558 A1号の図
1、no.5参照)基板からそれぞれ成る(図1、no.4参
照)ところの、多くの隣接する単一PWB(図1、no.2参
照)の間に、それぞれの場合に、一種の中間基板が挿入
されている(図1、no.1−aおよび1−b参照)。中間
基板(1)は、この場合には、10μmの厚さのポリイミ
ドフィルム(1−a)から成り、これは10μm以下の厚
さの接着層(1−b)を両面に備えている。ポリイミド
フィルムの溶融温度は、積層中に使用する温度より高
く、一方、接着層は使用した積層温度より下の溶融温度
を有する。
前記の公知の多層PWBの不都合は、銅トレースの間の
空隙に空気があること(図1参照)にあり、このこと
は、特性に好ましくない影響を与え得る。ドイツ国特許
出願第44 007 558 A1号の他の不都合としては、記載さ
れた構成成分の高い材料費価格および必要とされる長い
工程時間が挙げられる。
米国特許第4 606 787 号明細書には、多層PWBの製造
方法が記載されており、これは、それぞれの場合にその
間に挟まれた一種の中間基板(液状の硬化されていない
エポキシ樹脂で含浸されたガラス繊維から成る)を有す
る、多数の単一PWBの積重ね最初に(図12参照)作るこ
とを含む。次に、前記積重ねを、圧力下で高められた温
度で共にプレスし、樹脂が導電性のトレースの間の空隙
を満たし(6、11、51、52欄)、そして硬化される。積
層体を共にプレスすることで、その厚さを実質的に減少
させ、それは、最後に所望されるような完成した積層体
の一定の全体厚さ、および個々の中間基板の一定の厚さ
を十分な精度で維持するのを困難にする。このことは、
PWBの電気的特性に好ましくない影響を与え、よってそ
の質に負の影響を与える。
係属中の予備公開されていない国際特許出願PCT/EP92
/01133(公開番号WO92/22192、引用することにより本明
細書に書き込まれるものとする)は、前記不都合が除か
れた方法を提供する。記載されたこの方法は、両面に導
電性のトレースを有する硬いベース基板および接着層
(ベース基板の導電性のトレースに向いた面で少なくと
も流動性である)で被覆されたハードコア層を含む中間
基板を使用し、積層は、中間基板のコア層を、ベース基
板の導電性のトレースと接触もしくは実質的に接触させ
るように十分に高い圧力下で行い、接着剤はトレースの
間の空隙を満たし、ベース基板および中間基板は、繊維
強化したマトリックス物質を含み、強化は一方向に(U
D)配向した繊維の層の交差配列の形であることにあ
る。
よりいっそうよい接着を有する、より単純な方法を達
成するように、前記の公開されていない国際特許出願に
かかる方法を変形することが有利であり得ることが、こ
こで見出された。よって、本発明は、上記に参照したよ
うな方法を含み、改善点は、流動性の接着層が回路化し
たベース基板を覆っているか、またはこれに積層されて
いることにある。流動性の接着剤は一般に、流体である
かまたは(通常、高められた温度によって)流体にする
ことができる接着剤である。中間基板はまた、接着剤で
被覆されることができるが、好ましくは被覆されていな
い中間基板を使用する。
中間基板はまた、一方の面に導電性のトレース得を備
えているかまたは、導電性のトレースの形成に適するよ
うにされる(例えば銅箔を備えているか、または無電解
メッキのために触媒入りである)ことができる。この実
施態様は特に、いわゆるマスラム製造(masslam manufa
cturing)に関する。この方法において、両面に接着剤
被覆したベース基板(両方の面に導電性のトレースを備
えている)1つおよび中間基板2つ(ベース基板のそれ
ぞれの面に1つある)を使用し、ベース基板から離れる
方向を向く面において中間基板は導電性のトレースを備
えているか、または導電性のトレースを備えるのに適す
るようにされた表面を有している。
回路板に流動性の接着層を備えさせることは、いくつ
かのやり方で行うことができ、例えば逆ロール塗装(re
verse roll coating)、スプレー塗装または当業者に公
知の他の塗装法が挙げられる、接着剤は考えられるとこ
ろでは、熱溶融液から施与され得るが、また溶液からも
施与され、その後溶媒は、積層の前に蒸発させる。水性
接着剤がまた使用できる。あるいは、固体の粉末接着剤
が使用でき、例えば浸漬塗装または静電粉体塗装によっ
て施与され得る。
好ましくは、流動性の接着剤は、積層の前に、部分硬
化によりまたはTgより下の温度で使用することにより、
固体の非粘着性状態にされるが、ただし、もちろん、流
動性の接着剤はなお、導電性のトレースの間の空隙を満
たすのに十分に流動性にされ得る。
接着は、ベース基板および/または中間基板を表面処
理に供することにより促進され得る。それは、例えば軽
石、サンドブラスト、研磨紙、コロナ処理、火炎処理、
化学的エッチング法等を用いて表面を粗くするかまたは
修飾することにより行う。
中間基板およびベース基板のために、上記した不都合
を除き、特に十分に低いTCEおよび有利な平坦さを有す
るところの強化されたマトリックス物質を使用する。こ
の物質は、例えばエポキシ樹脂に基づく硬化された熱硬
化性合成物質中に埋込まれた、強化繊維もしくはフィラ
メントの層2以上を含む。強化は、多数の、相互に平行
な引き延ばされたフィラメント(織物の形で結合されて
おらず、実質的に直線的に延びる)から成るフィラメン
ト含有層の形であり、重ねられた層のフィラメントは互
いに交差している。このタイプの強化されたマトリック
ス物質は、略してUD強化された物質と称する。本発明に
従えば、好ましくは、織物の形で結合されていない上記
フィラメント層3つを、この方法で対称の面に対して鏡
像状態でマトリックス物質に配置し、重ねられたフィラ
メント層のフィラメントは、好ましくは約90゜の角度で
交差する。多層PWBにおいて有利に使用するのに適して
いるべきUD強化された物質(より正確にはUD強化された
層のクロスプライ(cross−ply)と称す)は、釣合いが
とれていて、中央平面対称である。そのような物質の例
は、前記した米国特許第4,943,334号明細書に開示され
た基板により作り上げられる。本発明の積層法によっ
て、ベース基板の導電性のトレースおよび隣接する中間
基板のハードコアの間に実質的に存在しない流動性の接
着剤を使用すると、UD強化された物質の利点は、多層PW
Bにおいて使用され得る。
これらの利点は特に、好ましい寸法安定性を含む。さ
らに、使用される基板は、XおよびY方向において比較
的低い、好ましくは使用される電気導電性の物質(通
常、銅)のTCEにほぼ等しいTCEを有する。さらに、Xお
よびY方向において、多層PWBと共に使用されるべく電
子部品、特にシリコンチップの膨脹計数にほぼ等しい膨
脹係数を有する基板を提供することが可能である。これ
らの部品は、多層板上に施与され得る(「チップ−オン
−ボード(chip−on−board)」)か、または例えば本
発明に従う中間基板のような基板中に埋め込まれ得る
(「チップ−イン−ボード(chip−in−board)」)こ
とに注意すべきである。後者の実施態様に関して、接着
剤被覆された基板はチップを埋め込むための開いた空所
を備えていなければならない。もちろん、ベース基板に
備えられた空所にチップを埋め込むことがまた可能であ
る。「チップ−イン−ボード」構造を製造するのに有利
な方法は、1またはそれ以上のチップをベース基板に置
き(かつそれをベース基板の回路に導電的に結合し)、
次いでチップ含有ベース基板に、ベース基板に付けたチ
ップを取り囲むように、適当な空所を備えた接着剤被覆
した中間基板を積層することを含む。
本発明に従い、n−1個(n>2)の中間基板のそれ
ぞれが、それぞれの場合に、n個の隣接するベース基板
の間に挟まれ、次いで増加された圧力下(および任意的
に増加された温度下)で、真空質で、またはこの2つの
組合わせの下に、積層されると、多数の層を有する多層
PWBが容易に実現できる。
本発明の方法の好ましい実施態様は、各中間基板の厚
さが0.025〜0.6mmであることを特徴とする。しかし、各
中間基板の厚さはベース基板の厚さと同じオーダーであ
るのが好ましい。回路化したベース基板の片面もしくは
両面に設けられた、それぞれなお可塑的に変形できる
(流動性の)接着層の厚さは導電性のトレースの厚さと
同じオーダーであり、一般に2〜70μmの厚さを有す
る。好ましくは、本発明の方法は、回路化したベース基
板のハードコア層の片面もしくは両面に設けられたこの
流動性の接着層のために、また硬化していない、または
部分的にのみ硬化している熱硬化性合成物質例えばエポ
キシ樹脂に基づく接着剤(これは、導電性のトレースの
間の間隙が満たされた後に硬化される)を使用すること
を特徴とする。
中間基板のコアおよびベース基板のコアは、強化フィ
ラメントが互いに交差するようなやり方で積重ねられ
た、多数のUDプリプレグから作られていることができ、
代替の製造方法を使用することも可能である。特に、ベ
ース基板および中間基板は、連続的な工程により製造で
き、ここでは、織物の形で結合していない引き延ばされ
た強化フィアメントの、所望の数の層から成る積層体を
コンベアベルトに置き、重ねられた層のフィラメントは
互いに交差している。このように形成されたフィラメン
ト層の積層体に、液状の熱硬化性樹脂を施与した後、樹
脂を備えた積層体を二重ベルトプレスに通し、ここで
は、熱および圧力の影響下で、フィラメント層は樹脂で
含浸され、そして樹脂が硬化される。それが二ベルトプ
レスを去ると、完全にまたは部分的に硬化された積層体
は次に、片面もしくは両面に、前記した比較的薄い非粘
着性の接着剤層を備えられることができ、すると前記中
間基板は準備が整う。
考えられる別の方法に従えば、ベース基板および中間
基板の両方のコアは、好ましくは90゜の角度で互いに交
差するところのいくつかの一方向性の積層体から製造さ
れ、完全にもしくは実質的に完全に硬化され、かつ接着
層によって互いに結合される。接着層で互いに結合され
た交差したUD積層体に基づく積層体は、静止の、任意的
に多開口のプレスで、ならびにオートクレーブ、二重ベ
ルトプレスおよびいわゆる真空バッグ(vacuum bag)で
製造され得る。
本発明においては、ベース基板が、Z方向において導
電性バイアスを備えることができる。導電性バイアス
は、各積層段階の後、公知の方法で形成されることがで
きる。
マトリックス樹脂には、慣用のやり方で、充填材例え
ば細かい石英粉末および、例えばガラス粉末例えばホウ
ケイ酸ガラス粉末が添加され得る。
ベース基板マトリックスのためにエポキシ樹脂に基づ
く樹脂を使用するのが好ましいが、また原則として他の
樹脂例えばシアネート樹脂、不飽和ポリエステル(UP)
樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリレート樹脂、BT−エ
ポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂(BMI)、ポリイミド
(PI)、フェノール樹脂、トリアジン、ポリウレタン、
ビスシトラコン樹脂(BCI)を使用することも可能であ
る。あるいは、上記した樹脂を組合せて使用することが
でき、また前記樹脂にある適当な熱可塑性樹脂例えばPP
O、PES、PSUおよびとりわけPEIをブレンドすることも可
能である。
非常に多くのポリマーが、記載した接着剤層に使用す
るのに適しており、特に熱硬化性樹脂例えばエポキシ樹
脂(EP)、ポリウレタン(PU)、ビニルエステル(V
E)、オリイミド(PI)、ビスマレイミド(BMI)、ビス
シトラコン(BCI)、シアネートエステル、トリアジ
ン、アクリレートおよびこれらのブレンドである。施与
に先立ち、多くの添加剤を接着剤に添加でき、例えば触
媒、抑制剤、チキソトロピー剤、接着促進剤例えばすべ
ての種類のシランカップリング剤および特に充填剤であ
る。これらの充填剤は好ましくは、以下の物質の群より
選択される:石英粉末、ガラス粉末、セラミック粉末例
えば酸化アルミニウム粉末。好ましくは、使用されるべ
き充填剤は、低い熱膨脹係数および低い誘電率を有して
いなければならない。充填剤として中空の球を使用する
ことによって好ましい結果を達成でき、この球は、重合
体物質またはセラミック物質またはガラスでできている
ことができる。
上記した強化フィラメントのために、連続していない
繊維を使用することもできるが、フィラメントヤーンを
使用するのが好ましい。本発に従い、強化ヤーンは次の
物質の群から選択されるのが好ましい:ガラス例えばE
−ガラス、A−ガラス、C−ガラス、D−ガラス、AR−
ガラス、R−ガラス、S1−ガラスおよびS2−ガラス;お
よび種々のセラミック物質例えば酸化アルミニウムおよ
びシリコンカーバイド。さらに、ポリマー、特に液晶ポ
リマー例えばパラフェニレンテレフタルアミド(PPD
T)、ポリベンゾビスオキサゾール(PBO)、ポリベンゾ
ビスチアゾール(PBT)およびポリベンゾイミダゾール
(PBI)に基づく繊維ならびにポリエチレンテレフタレ
ート(PETP)およびポリフェニレンサルファイド(PP
S)に基づく繊維が適している。
本発明の枠内で、種々の変化を作り得る。
限定されない実施例として、本発明に従い多層プリン
ト配線板が以下のように作られる: 400mm×400mmのベース基板を、米国特許第4,943,334
号明細書に記載されているような巻取法(winding proc
ess)に従って製造した。両面に、市販されていて入手
可能な二重処理された銅箔をクラッドされるように、積
層体を作った。慣用のエッチング法[C.J.クームズ(Co
ombs)、ジュニアの プリンテッド サーキッッツ ハ
ンドブック(Printed Circuits Handbook)、マグロー
ヒル(McGraw−Hill)発行、第14章参照]を用いて、銅
トレースのパターンを、この積層体に備えられた銅箔層
からエッチングして、両面プリント配線板を形成した。
この両面プリント配線板を、エピコート(Epikote)
(商標) 5050(エポキシ基含有2600ミリモル/kgを有
する、テトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエ
ーテルであるところの臭素化したエポキシド)36.5重量
部、エピコート(Epikote)(商標) 164(エポキシ基
含量4545ミリモル/kgを有する、固体のクレゾール−ホ
ルムアルデヒドノボラックポリグリシジルエーテルエポ
キシ樹脂)63.5重量部および潜在的硬化剤(latent har
dener)(モノエチルアミンと錯体を作った三フッ化ホ
ウ素である)3重量部に基づくエポキシ接着剤で、接着
剤被覆したPWB、すなわち本発明に従う接着剤被覆した
ベース基板を形成するように被覆した。
マンドレルの周りにフィラメントを巻き付ける、米国
特許第4,943,334号明細書の方法に従い、2つの他の400
mm×400mmの積層体を製造した。片面に銅箔を備えるよ
うに積層体を作った。一方の面に露出した表面をそれぞ
れ有する2つの中間基板を形成するように、本発明に従
い、(マンドレルの周りに巻き付けるプロセスの結果と
して)他方の面には、PTFE剥離フィルムを備えさせた。
上記した積層体を、剥離フィルムを除去した後、以下
の順序で(上から下に)積み重ねた: −中間基板(露出した表面が下向きで、銅層が最も上に
ある); −両面が接着剤被覆された両面回路化ベース基板; −中間基板(露出した表面が上向きで、銅層は下向
き)。
この積重ねを真空プレスに置き、排気し、180℃に加
熱しながらプレスした。1時間後、プレスを開放し、そ
してその結果、本発明に従う多層プリント配線板が得ら
れた。

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1方の面に導電性のトレースを
    備えた少なくとも1つのハードコアベース基板および少
    なくとも1つのハードコア中間基板を積層により結合す
    ることを含み、この結合は、前記2つの基板の間に接着
    層を使用することを含むところの多層プリント配線板の
    製造方法において、回路化されたベース基板の、中間基
    板に向く面を接着剤層で被覆すること、ここで接着剤層
    は流動性であり、かつ、中間基板をベース基板の導電性
    のトレースと接触もしくは実質的に接触させるように十
    分に高い圧力下で積層が行われ、接着剤はトレースの間
    に存在する空隙を満たし、ベース基板および中間基板は
    繊維強化した熱硬化性マトリックス物質を含み、強化は
    一方向に配向した繊維の層の交差する配置の形であるこ
    とを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】被覆されていない中間基板を使用する請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】中間基板がベース基板の両面に備えられる
    請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】両面に導電性のトレースを備えた、1つの
    両面接着剤被覆されたベース基板を使用し、かつ中間基
    板は、ベース基板から離れる方向を向く面に導電性のト
    レースを備えているか、または導電性のトレースを備え
    るのに適するようにされた表面を有している請求項3記
    載の方法。
  5. 【請求項5】それぞれの中間基板が、中間基板に向いた
    面にそれぞれ流動性の接着剤層を備えた隣接するベース
    基板の間に挟まれており、該中間基板を、ベース基板の
    導電性のトレースと接触もしくは実質的に接触させ、か
    つ中間基板の両面のトレースの間の空隙を接着剤物質で
    満たすような圧力を、積層工程中に積層体にかける請求
    項1記載の方法。
  6. 【請求項6】複数のn個(nは1より大きい整数)の中
    間基板のそれぞれが、隣接するベース基板の間に挟ま
    れ、かくしてベース基板の数は積層の後はn+1である
    請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】積層が、増加された圧力および高められた
    温度の下で行われる請求項5または6記載の方法。
  8. 【請求項8】それぞれの流動性の接着剤層の厚さが、導
    電性のトレースの厚さと同じオーダーである請求項1記
    載の方法。
  9. 【請求項9】各中間基板の厚さがベース基板の厚さと同
    じオーダーである請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】ベース基板が、Z方向における導電性バ
    イアスを備えている請求項1〜9のいずれか1項記載の
    方法。
  11. 【請求項11】各積層段階後、Z方向における導電性バ
    イアスが基板中に形成される請求項1〜10のいずれか1
    項記載の方法。
  12. 【請求項12】回路化したベース基板の片面もしくは両
    面に設けられる流動性の接着層のために、硬化していな
    いまたは部分的にのみ硬化している熱硬化性合成物質を
    使用 する請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
  13. 【請求項13】基板のコア層のマトリックスが、不飽和
    ポリエステル樹脂(UP)、ビニルエステル樹脂(VE)、
    ポリウレタン(PU)、ポリイミド(PI)、ビスマレイミ
    ド樹脂(BMI)、 ビスシトラコン樹脂(BCI)、トリアジン、BT−エポキ
    シ樹脂、シアネート樹脂、 アクリレート樹脂、フェノール樹脂の熱硬化性合成物質
    の群またはこれらの樹脂 の組合せより選択される請求項1〜12のいずれか1項記
    載の方法。
  14. 【請求項14】基板のコア層のマトリックスが熱可塑性
    合成物質を含む請求項1〜13のいずれか1項記載の方
    法。
  15. 【請求項15】基板のコア層のマトリックスが、熱可塑
    性合成物質ならびに熱硬化性合成物質を含む請求項1〜
    14のいずれか1項記載の方法。
  16. 【請求項16】強化繊維が、A−ガラス、AR−ガラス、
    C−ガラス、D−ガラス、E−ガラス、R−ガラス、S1
    −ガラス、S2−ガラス、石英、シリカ、パラフェニレン
    テレフタルアミド(PPDT)、ポリベンゾビスチアゾール
    (PBT)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリベンゾ
    ビスオキサゾール(PBO)、ポリエチレンテレフタレー
    ト(PETP)およびポリフェニレンサルファイド(PPS)
    の物質群より選択される請求項1〜15のいずれか1項記
    載の方法。
  17. 【請求項17】接着層が熱硬化性合成物質から成る請求
    項1〜16のいずれか1項記載の方法。
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